角川文庫作品一覧

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  • 主婦は踊る
    3.3
    走るのがキライ。歩くのもイヤ。座ってるのが好きなんです。狭い社宅の中でさえ、コマつき回転イスに乗って移動する私。ゴロゴロと台所に行き、座ったまま野菜を切る。ときには横にカラコロと動き、ガスコンロの火加減などみたりする。電話に出るときだって、段差三センチくらいは勢いでジャンプだ!そんなことをしいるうちに、あっという間に体重急増。これではイカンと一念発起、スポーツクラブに通いはじめたが……。史上最弱の主婦、さらにパワーダウン? 爆笑エッセイ第二弾。
  • 詩集 散リユク夕べ
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 速いのか遅いのかわからない、時のたつ、この世の中で、同じ時に生きて、会えること、知りあえたことが、うれしく思えます。
  • 彼が泣いた夜
    3.3
    「ねえ金持ってる?」――別れた男からのしつこい電話。あたしはかまってないのに、今の彼はあたしが誘ってると思ってる。どうして信じてくれないの? あたしにとって今、大切なのは彼だけなのに。憧れの彼と同じように仕事がしたい。結婚しても仕事よ、なんて声を大にして言いたくないけれど、子供っぽい男は迷惑なだけ。愛してる振りして足を引っぱってくる。嘘つきで調子の良い男と、誠実だけどしつこい男、そして……。出会いと別れにゆれる女性の日常をリアルに描いた長篇小説。
  • おんぶにだっこ
    3.5
    「愛していると言ってくれ」「ロング バケーション」「ビューティフルライフ」のカリスマ脚本家、北川悦吏子が初めてとった2年間の休暇のワケは“おめでた”だった! 医者から妊娠を告げられ、「えええ!?」で始まった、怒濤の妊娠&育児生活。はたして、恋愛の神様に母性は芽生えるのか? 子供を産んでどう変わったのか?! 子供を産んでも自分を見つめ続ける新しいタイプの子育てエッセイ。
  • TRICK トリック -劇場版-
    3.8
    奇術師・奈緒子に糸節村から神を演じてほしいと依頼がきた。日本科技大学教授上田も巻き込まれ村では次々と不可思議な現象がまき起こる。大ヒットドラマシリーズ映画化第1弾ノベライズ。
  • ものがたり ゆんぼくん 1
    5.0
    1~4巻440円 (税込)
    「ゆんぼ」という変わった名前をつけられた男の子。そのお母さんと、友達や飼い犬たちが織りなす名作叙情マンガ。
  • サイバラ式
    3.6
    今や誰も止めることも出来ない暴走ダンプカーと化し、全てをなぎ倒して前進を続けるサイバラ先生。しかし、その過去は「むかし太ってた」「友だちが少ない」「マズしい食卓」など思わず目を覆いたくなる苦難のエピソードの連続だった…。デビューから印税生活までの苦闘、そしてギャンブルにまみれていくまでのりえぞうを描くパーソナル・エッセイ&コミック集。メルヘン的リアリズムのコミックは西原画の原点!
  • 舞姫・うたかたの記
    3.4
    1巻440円 (税込)
    エリート官僚の太田豊太郎は、留学先で孤独に苦しむ中、美貌の舞姫エリスと恋に落ちた。世紀末のベルリンを舞台に繰り広げられる激しくも悲しい青春を描いた「舞姫」と、「うたかたの記」「文づかい」のドイツ三部作、そして翻訳佳編「ふた夜」、帰国後の元留学生官僚を描く「普請中」の計5編を収録。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 檸檬
    4.1
    私は体調の悪いときに美しいものを見るという贅沢をしたくなる。香りや色に刺激され、丸善の書棚に檸檬一つを置き--。現実に傷つき病魔と闘いながら、繊細な感受性を表した代表作ほか、12編を収録。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • ピンク・バス
    3.2
    子供を妊娠し浮かれているサエコの家に、夫の姉・実夏子が突然訪れる。長い間消息不明だったという実夏子は、そのまま勝手に住み着いてしまった。真夜中に化粧をしたり、冷蔵庫のハムを丸ごと食べたり、と不審な行動を繰り返す実夏子。何も言わない夫に苛つき、サエコの心はかき乱されていく……。出産を目前に控えた女性の心の揺れを描いた表題作ほか、「昨夜はたくさん夢を見た」の一篇を収録。瑞々しい筆致で描き出された、心に染みる極上中篇集。
  • それから
    3.9
    三部作の前作「三四郎」で描かれた淡い恋愛は、この作で、より深刻な人間的苦悩にいろどられる。自然の情念に引きずられ、社会の掟に反いて友人の妻に恋慕をよせる主人公の苦しみは、明治四十年代の知識人の肖像でもある。三角関係の悲劇を通して漱石が追求したのは、分裂と破綻を約束された愛の運命というテーマだった。西洋化する近代日本文明への失望と封建的道徳の偽善の狭間で苦悩する自意識を描き鋭い文明批評ともなっている。明治42年作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 竹取物語
    4.0
    『竹取物語』の大筋については、ほとんどの日本人が知っている。それほどポピュラーなこの物語が、世界で最も古い「SF」ではないかといわれている。アポロ宇宙船が月に到達するより1000年以上も前の日本に、月からやって来た美しい人がいた――という発想にはあらためて驚かされる。SF界の第一人者が、わかり易い文章で、忠実に「古典」の現代語訳に挑んだ名訳! 章の終わりごとに書き加えられた訳者の“ちょっと、ひと息”が、この物語の味わいをいっそう引き立てている。 ※本電子書籍には、紙版収録の竹取物語の原文は収録されておりません。あらかじめご了承ください。
  • 声の網
    4.2
    ある時代――電話は単なる通話の道具ではなかった。ある番号を回せば、自分の商売に関連した情報が即座に送られてくる。診察器と組み合わせれば、居ながらにして病院の診察もうけられる……。そんなある日――メロン・マンション1階の民芸品店の電話が鳴り、「そちらの店に強盗がはいる」とだけ告げて切れた。そしてそのとおり、店は強盗に襲われた。それを契機に12階までの住人に次々と異様な出来事が。――謎に満ちた12の物語がつくるショッキングな結末とは?
  • 女が見ていた
    2.5
    酔い痴れて夜の歓楽街をさまよい歩く啓介は、絶えず女の視線を感じていた。それも三人が入れ替わりながらあとを執拗につけてくる。朦朧とする頭の中で、彼はそのことだけをはっきりと意識していた。外出中に妻を殺害され、現場にいつも持ち歩いていたシガレット・ケースがあったために妻殺しの重要容疑者にされた作家の風間啓介。自分のアリバイを証明する謎の三人の女を必死に探索する。だが、その中の一人を見つけた時、彼女は……。横溝正史が描く本格ミステリーの最高傑作! カバーイラスト/杉本一文
  • 電池が切れるまで 子ども病院からのメッセージ
    4.6
    「命はとても大切だ/人間が生きるための電池みたいだ(中略)だから 私は命が疲れたと言うまで/せいいっぱい生きよう」小児ガンで入退院を繰り返していた少女が、亡くなる数ヶ月前に書いた詩「命」をはじめ、子ども病院で命と向き合う日々を過ごす子どもたちが綴った詩画集。命の輝き、家族の温もり、感謝の心に満ちた言葉が、生きる勇気と元気をくれると、全国に感動の渦を巻き起こした。すべての漢字にふりがな付き
  • 恋愛力120%アップ 恋をかなえる基本マナー100
    -
    素敵な恋愛をしたいと願う女性たち必見。大人の女として是非身につけておきたい、彼との心のつきあい方や話し方、食事の作法、ふるまい、ファッションなどを具体的に伝授。あなたの恋愛力が高まること間違いなし。
  • 好感度がアップする マナー美人の聞き方・話し方
    -
    話し方や言葉遣いだけでなく、話を聞く態度も大切な身だしなみ。オフィスでもプライベートでも、好印象を与える秘訣が満載! 相手を嫌な気分にさせない断り方など、魅力的な女性になるための対応術も身につきます!
  • 野獣と花嫁
    3.7
    女子大生・塚川亜由美はホテルのラウンジで、昔の家庭教師・岐子と出会った。岐子はフィアンセと待ち合わせ、これから二人で、友人の結婚1周年パーティが開かれる山荘へ行くという。岐子は、1年前にぎやかな結婚式が行われた夜の、ある出来事が気にかかっていた――。その2日後、岐子から助けを求める電話が。山荘で殺人事件がおきたのだ。亜由美は愛犬ドン・ファンと、山荘へ向かった! 大人気花嫁シリーズ第18弾。
  • チェリーブラッサム
    3.8
    中学二年の実乃は四年前に母親を亡くして、今は父親と姉・花乃の三人暮らし。初めはショックから立ち直れなかったけれど、ようやく元気を取り戻したそんなとき、突然父親が早く帰宅して、「会社を辞めた」という。原因は姉が補導されたこと……またしても新たな試練が訪れた! 何気ない日常のなかで揺れ動く家族と、淡い恋の予感。少女の成長を明るくドラマチックに描いた、山本文緒のルーツともいえる傑作長編。
  • マンガ日本性教育トーク
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 精子と卵子って何? 生理用品やコンドームをどう説明する? セックスは? 親なら避けては通れない子どもとの「性」のお話を、経験をもとにマンガで紹介。内田春菊流の自然体子育ては、性教育にも生きてます!
  • 新装版 細雪 上
    4.0
    1~3巻457~598円 (税込)
    旧家・蒔岡家の四人姉妹、鶴子・幸子・雪子・妙子。上流社会に暮らす一家の日々が描かれる。上巻では、奔放な四女・妙子の新聞沙汰、美しいが無口で未婚の三女・雪子の縁談を巡って物語が展開してゆく――。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 一年分、冷えている
    4.0
    サーファーの集う砂浜を離れ、キムはハコと名乗る少女を車の助手席に乗せて、海辺の一軒家に来た。キッチンの冷蔵庫から取り出した1本のウォッカには、ある想いが込められていた(表題作)。 彼はある歌をきっかけに、傷心を抱いた男女が集う酒場のことを知った。東京から1キロ以上離れた地にあるというその酒場を、彼は訪ね歩くのだが……(「二杯目のジンフィズ」)。 それぞれの酒、それぞれの時間、そしてそれぞれの人生。 街で、旅先で聞こえてくる大人の囁きをリリカルに綴ったとっておきの掌編小説集。
  • マミーよ永遠に
    4.0
    自由な校風で知られる名門の生生学園高校に合格した周一と猛は、入学式早々度肝を抜かれた。身長170センチ、先生ともため口を利いて、辛らつな口調の万年1年生・マミーこと倉地麻美の登場だ。学内一の名物生徒にみんな呆気にとられるが、料理の腕は天才級で、特に彼女の作った特製マミー焼きは誰もが虜になってしまう。そんな彼女の役目は学校内のよろずもめ事解決屋だ。独特のペースでみんなを巻き込んでいくトラブルバスター・マミーの活躍を描く。
  • 草原の輝き
    4.3
    1巻462円 (税込)
    誰かと一緒に生きるということ。それは、隣にいる誰かを、100パーセント受け入れること――。母親が弟を道連れに無理心中したという知らせを受け、林間学校からとんぼ返りしたなつき。痛ましい記憶に支配された心をときほぐしたのは、結婚相手の優、ときおり新居を訪ねてくる少女・佐野佳奈子、そして一面に広がる心の草原だった――。圧倒的な哀しみにふるえる心が優しく共鳴する、感動の物語。
  • 札師
    -
    「勝負!」合力の声で、賭場に緊張がみなぎった。博徒の荒木松男は“バクダンの松”の異名を持つ。大博奕をはり、胴師を頓死させるほどの勝負度胸のよさに由来していた。そのバク松が、ある日、神戸六甲で開張された祝儀博奕に招かれた。勝負の息抜きに、顔見知りの女親分、西宮の龍子と外へ出た時のことだ。「タマ取らしてもらうでぇ」の声と共に、ドスをかまえた男が、龍子に襲いかかってきたのだ。バク松は我が身を楯に、その間に、割って入ったが……。博奕と仁義の世界に生き、闘う男達を活写するヤクザ賭博小説の傑作。
  • 捨て犬を救う街
    4.0
    保健所などに収容された子犬たち。犬だけでなく猫もたくさん収容されます。これらの施設では責任を持って育ててくれる人たちに譲渡を斡旋しています。それでも年間53万頭もの罪のない犬猫が殺処分されているのです。こうした不幸な犬猫を一頭でも減らすために踏み出した著者の、希望を見つけるための旅。ページをひらいて、どうか一緒に歩いてください。
  • 余命半年の夢 末期ガン、人生最期の6ヵ月で手にした保険金
    -
    「あなたは余命6ヵ月です」。人によって、普段の生活のなかで大切にするものが違うように、突然、病によって人生の期限を区切られたときの行動もおのずと十人十色に分かれる。「余命6ヵ月以内」の診断によって、生前に最高3000万円程度の死亡保険金を受け取ることができる「リビング・ニーズ」という保険。従来の生命保険は、自分が死んだ後に保険金を家族に残す、つまり死んでから遺族が受け取るのが基本だった。「死」を前にした大金。本書はそれを現実に手にした5人の患者の人間ドキュメントである。
  • 一生、遊んで暮らしたい
    3.7
    フェリーの風呂場でイチモツをひけらかし、物々交換でイレズミを請け負い、嬉々として“ルイ・びとん”のゴム長を履き……。カオルちゃん、イサミちゃんをはじめとする岸和田少年愚連隊でお馴染みの面子が続々登場!あるときは石鹸を重ねて使う女にほろりとし、ろくでなしの親父のために体を売る女に情を寄せる、作家・中場利一の全人格の発露! ともいえるくだらなくも凄さみなぎるエッセイ集。
  • 山と渓谷 随筆編
    -
    前著紀行篇が、自然への讃歌とすれば、これは自然を通しての人生への讃歌といえる。わが国山岳エッセイ第一人者としての全貌を遺憾なくしめす名著。著者の山に対する愛情の深さは、ここにおさめた30篇の底を暖かく爽やかに流れている。飛ぶ雲、輝く樹林、山の稜線、湖沼それらへの著者の思慕は、宗教的にまで高められている。
  • 夏休みのサンタさん
    -
    1巻462円 (税込)
    朝雄の母・きゑが、自分から「老人ホームに入る」と言い出した。一人で全ての手続きを済ませ、北海道の老人ホームを終の棲家に決めてしまったきゑ。朝雄は会社を10日間休み、友人から借りたキャンピングカーを運転して、東京から北海道まで母を送って行くことにした。母と息子、最初で最後の二人旅――のはずが、朝雄を「夏休み中のサンタさん」だと信じる6歳の家出少年・健太や、一攫千金を夢見るカップル・一歩と栗子が加わって、旅は妙な雲行きに……。人の絆の確かさを問う、心あたたまる長編小説。
  • 黒いリボン
    4.0
    ある日知人のリサイタルの切符を売り歩いていた音楽大2年の仁木悦子は、かつて先輩の家で何度か会ったことのある有田絵美子に呼び止められた。今は国近という姓に変っている彼女は、悦子が事情を話すと切符を買ってくれた上、家族にも奨めてみるという。彼女の好意に甘え、悦子は田園調布の国近家まで同行することにした。絵美子には二歳半になる直彦という神経質な男の子と、マユミという女の赤ちゃんがいた。だが絵美子の夫・昌行は、なぜか直彦にだけ極端に冷淡だった。そしてこの日も一悶着あった直後、直彦が何者かに誘拐されてしまった……。仁木雄太郎、悦子の兄妹名探偵の活躍を描いた傑作長編推理。
  • 虹は消えた
    -
    “馬主のお嬢さん”麻見は“下っ端牧童”カズオと恋に落ちた。が、成就せずに10年が経ち、女優となって成功した麻見は医師の夫と一見優雅な日々を過ごしている。一方、カズオは酪農留学などキャリアを積み立派に成長し、三児の父になっていた。それぞれの幸せをつかんだはずの二人は劇的に再会し、大きく心がつき動かされていく――。壮大な北海道の自然を舞台に、愛の輝きと野性を描いた、鮮烈な恋愛小説。
  • 再婚
    3.0
    1巻462円 (税込)
    男が人生の階段を上っていく。どの段でなにが起こるのか、だれにもわからない――。なんとなく再婚してもいいかと思っている男が、昔あこがれていた女に会いながら、違和感を感じてしまう。男の複雑な気持ちを描いた表題作。定年退職した男の家出と死を綴った「男の家出」、ネオン製作会社が崩壊していく中での男たちの姿を描いた「夜の饗宴」など8編を収録した珠玉の短編小説集。
  • イブの黙示録
    -
    1巻462円 (税込)
    「あんたのエロティシズムは、暴力だよ」バンドリーダーが言った。「4万人を相手に、たった1人で強姦ごっこをやろうというのよ、昂ぶってくるのは当たり前じゃないの」イブは答えた。“世紀末の女王”と呼ばれるロック界のスーパーヒロインEVEの後楽園コンサートは、「ファック・ミー」の大コーラスで、序曲から一気にクライマックスに達しようとしていた。芸能界の一断面を通して、現代という怪物をシャープに切り取った表題作ほか「デス・マッチ」「カリブのベースボール」「みにくいあひるの子」「マラソンマン」の全5編からなる阿久悠の鮮烈華麗な短編集。
  • 遺作集 花見川のハック
    4.4
    俺はもうまもなく死ぬだろう…ガン宣告を受けてから覚悟の10年、残された日時に刻みつけるように小説を書いた作家・稲見一良。男らしいやさしさを追い求め、花見川の自然を呼吸し、ときに少年の憧憬さえ甦る。本作品集は、腹水がたまり、半身になりながら、虫の息で、原稿用紙に鉛筆をなでるように書いた遺作の数々である。死を目前にして、透徹したまなざしで、人生を見つめた珠玉の物語。人は、こうやって生き、こうやって死ぬ……。
  • 走れ、コヨーテ
    -
    風戸進介、22歳。バイクに憑かれ、走ることに魅せられ、風を切ることだけに己れのすべてを賭けた青年。高校を3年で中退して以来ひたすらに働き、やっと手に入れた一台のバイクと共に、進介は唯一の友人・高木と連れだち日本を飛び立った。目的は、北米大陸縦断の耐久(エンデユーロ)レースへのエントリーだ。総走行距離1万6000キロ、30日間に及ぶ究極のオフロード・レース。進介は鋼の馬を駆り、地を削り砂塵舞う陽炎の果てをひた走る。太陽が、人々の群像が、進介を通り過ぎてゆく。ゴールの先には、また新たな日々があるかも知れない。けれど、ゴールはまだ見えない――。感動のバイク小説。
  • 誰が日本経済を腐らせたか 増補版
    -
    イラク戦争後、軍事・通貨・エネルギー・環境の4つの分野で、アメリカ中心主義は崩れた。世界の変化に対応した本当の変革が求められる中、日本経済が直面したのは、コクドやニッポン放送問題が浮き彫りにした、日本の「株式」会社の不透明で旧態依然とした企業経営だった――。不屈の評論家と異能の経済学者が、政治・経済腐敗の構造を暴き、再生への道を徹底討議した注目の書!
  • 総理大臣という名の職業
    -
    日本の総理大臣とは、どのような職業なのか? どのような権力をもち、どのように政策決定し、国を動かしているのか? ブレーンは? 日常業務は? 警備は? 収入は? 総理大臣 という職業の裏と表を、すべて紹介する。日本一忙しくて日本一孤独な職業、総理大臣。庶民の知らない権力者の実像に迫る。
  • 示談交渉人裏ファイル
    5.0
    「俺たちの仕事をやりにくくしてくれて、どうもありがとう」。交通事故被害者の立場から自動車保険や査定システムの問題点を告発するジャーナリスト・柳原氏に届いた一通の手紙。それは、損保会社や運送会社で交通事故の損害調査、示談交渉を長年手がける浦野氏との出会いの始まりだった。治療費打ち切り、交通事故偽装、尾行、談合、葬式列席マニュアル……弁護士さえ知らない示談交渉の生々しいやりとりと、査定現場の驚くべき実態が明らかにされ、損保業界や交通行政の問題点が浮かび上がる、衝撃のルポルタージュ。
  • 獣たちの墓を掘れ
    4.0
    根来譲――かつては怪盗一〇六号と呼ばれた大泥棒だが、いまは警視庁捜査四課の鬼島刑事の依頼で、得意の盗みのテクニックを使って捜査の手助けをしている。決まった報酬はないが、もちろんタダというわけではない。忍びこんだ部屋に金目のものがあれば頂戴するし、あるいはそこに美女がいれば、その体も……。息をのむ迫力の官能と暴力の世界!“海鳴りのジョー”シリーズ第3弾。傑作ハード・バイオレンス。
  • 曠吉の恋 昭和人情馬鹿物語
    4.0
    昭和8年、巣鴨の水道屋の次男坊・曠吉は、家業を手伝いながら、第1回直木賞作家・川口松太郎のような小説家になることを夢見ていた。しかし頭の中に浮かぶのは、美しい女との××のことばかり。曠吉は、様々な女と出会い、彼女たちに魅かれ、人生の愉しさ、儚さを知る。歳月を重ねながら、少年は一歩ずつ大人への階段を上っていく。都々逸や小唄を小気味よく挿みながら、男と女の「情」を描いた、胸にしみいる人情小説の白眉。
  • 新版 会社は誰のものか
    4.0
    西武鉄道の株名義偽装事件と、フジサンケイグループを揺るがしたニッポン放送買収未遂事件。それぞれ、オーナー家にまつわる様々な疑惑や追放劇という前史があったが、多くの企業で世襲や私物化は横行している。それらは社会正義を歪め、社員に滅私奉公を強いる「会社主義」をもたらした。会社は誰のものか? 早い時期からこのテーマに取り組み、警鐘を鳴らしてきた著者が、豊富な事例と共に根深い病理に斬り込む。
  • 失言恐慌 ドキュメント銀行崩壊
    -
    昭和2年春、時の大蔵大臣・片岡直温は、議会で「渡辺銀行が破綻」と失言、これをきっかけに東京渡辺銀行は倒産した。飛び火した取り付け騒ぎは銀行の連鎖倒産を招き、金融恐慌が勃発する。銀行はなぜ倒産したのか? 放漫経営、脆弱な財務体質だけが原因だったのか? 当時の政・官・財界の動きや関係者の証言を検証し、その真相に迫るとともに、裏に潜んだ政治的思惑、官僚の無責任体制を暴くドキュメント。
  • タッチ、タッチ、ダウン
    4.8
    上司とのいさかいがもとで銀行を辞め、妻とも別居中の勇二。タクシー運転手をしながらクラブチームでフットボールを続ける勇二の生活は、何もかもが煮えきらず中途半端だ。何かを変えたい――。勇二は一線を退き、米軍基地で働く伝説的プレイヤー・マクリーンを訪れ、対戦を申し出る。人生の中盤にさしかかった男の葛藤と、過去の夢へ再び挑戦する様を描く、山際淳司、最後の長編スポーツ小説。
  • 天の陽炎 -大正浪漫伝説-
    3.7
    華族たちがゴシップで世間を賑わせている大正時代。女学校を出たばかりの真珠子はその美貌を見初められ、綾瀬成祐子爵と結婚した。だが、夫は彼女を着せ替え人形のようにしか扱わない。そんな彼女の前に、大陸浪人の天童壮介が現れる。天童は綾瀬から金を騙し取り、大陸での成功を企んでいた。彼の思惑を知りつつも、真珠子は天童の語る大陸への思いに惹かれていく。そして姑の死をきっかけに、彼女の運命が大きく動きだす。
  • 一枚の絵葉書
    -
    「いい酒、いい人、いい肴」をたよりに居酒屋を探した八戸、期待はずれの民宿に愕然とした雨と強風の城ヶ島、散歩気分で野鳥を追った七国山――。旅はときに満足、ときにウンザリ、しかしそこには心を新鮮にしてくれる風景がある。目的のない旅は、心の自由をもとめる旅。からっぽになった頭が美しい自然に陶酔し、つらつら飲む酒が快く体にしみこんでいく。海、山、街からの四季折々の旅の便り。ほのかな旅情をさそう旅エッセイ。
  • チョコリエッタ
    3.4
    進路調査に「犬になりたい」と書いて呼び出しをくらった知世子。彼女が幼稚園年長組の夏休み、家族旅行の道中で事故に遭い、母は帰らぬ人となった。「死にたい」「殺されたい」。からっぽの心に苛立ちだけがつのる高校2年生の夏、映画研究会OBである正岡の強引な誘いで、彼が構えるカメラの前に立つことに。レンズの向こう側へあふれるモノローグが、こわばった心を解き放つ。ゆるやかに快復する少女を描いた珠玉の青春小説。
  • カラダに聞いた15の話
    -
    移植によって他人の心臓をこの胸にいだきつづけることになったひとりの男。彼はいくら恋に身を焦がしても、どんなに緊張しても、生真面目に鼓動をうちつづける新しい心臓に違和感を感じないではいられなかった。そんな人生、寂しすぎやしないか? 脳死判定の妥当性や倫理的問題、高額な医療費とさまざまな問題をかかえながらも、もはや後戻りできなくなっている現代の〈臓器移植〉。その違和感や悲喜こもごもを軽妙なタッチで綴ったユニークで不思議な医学フィクション、15の物語。
  • ぼくが医者をやめた理由
    3.7
    病気とは? 医者とは? 人間とは? こうした根本的な疑問を抱きつつも、“立派なお医者さん”目指して奮闘していた著者が、なぜ医者をやめたのか?同僚の医師・看護士との親交と軋轢、病院システムの問題点、さまざまな症状や生活背景を抱えて病院を訪れる患者の姿、笑うに笑えぬ治療での失敗談……。実体験にもとづくエピソードの数々を、真摯かつユーモアたっぷりに描いて、医療、そして生と死について再考を促すベストセラー・エッセイ!
  • 花嫁の指輪
    -
    「はじめてお目にかかります」。赤い自転車に乗ってきた不思議な女性。彼女と会ったのは、おかしな手紙が縁だった。同封されていたのは確かに僕の小学校時代の遠足写真。だが、彼女とは絶対同級生ではないのだ――。モノトーンの映画を観るような物静かな存在感に満ちた作品「遠い記憶」ほか「クジラの夏」「海岸の家」「家族」「橋を渡る」「夏の終わり」「白い街」「冬の時代」を収録。ノスタルジックなエッチングと文章が現実と創作を解け合わせ、胸を騒がす。沢野ファン必読の半自伝的短編集。
  • 転校生
    -
    東京・東中野から千葉の海辺の町へ引っ越したのは中学生の時だった、夜9時になるとすっかり人通りもとだえてしまう地方都市で、僕は高校生になった。制服のまま入った初めての喫茶店、先輩に教えられたエレキギターとレコード、タバコ、ビール、そしてレイコとの出会い――。少年から大人へと移りゆく季節の不器用な恋を描いた「転校生」ほか、青春の情景をリリカルに綴った短編集。どこかなつかしく。
  • 少年少女絵物語
    -
    婦人服の仕立て屋の主として働きづめだったモダンな母。発明を夢みて役に立たない新製品を次々作り出す父。たのもしい兄、気丈な姉、かわいい妹。そして、僕は原っぱ、ザリガニ、お化け屋敷に夢中の多感な少年だった。やがて時は移り、沢野家におとずれた喜びそして哀しみ――。貧しくとものどかだった昭和30年代の時代の風景と少年の心のひだを描いたみずみずしい東京物語。著者の原点である代表的名作。
  • 自殺潜水艦突撃せよ
    -
    1巻462円 (税込)
    第2次世界大戦のさなか、敵の銃弾や飛行機が飛び交う中、海上に不時着した味方の兵士の命を救う使命をおびた潜水艦があった。その名は通称・自殺潜水艦。本当の名を強行救助潜水艦といった。が、実際には救助作業は敵味方の区別はつけられなかった。捕虜となるのを潔しとしない敵国兵士。また、敵と誤認して発砲してしまう味方兵士ら…自殺潜水艦の乗組員(クルー)には、さまざまな困難と危険が待っていた。人命の尊さと、人間の勇気とを讃える感動の戦争冒険小説。「南太平洋0号作戦」を併録。
  • 私、という名の人生
    3.0
    ビル清掃のチームリーダーとして働く西さん。アルバイト学生の父親的存在の彼には、ブラジルで生きのびた壮絶な過去がある。74歳の現役歯科医師・シヅ子さん。戦争の後、命の限り生きようと決心した彼女は、今日も朗らかに患者を迎えている。奈良に庵を結んだ青い目の老禅僧・ドーラ。師が夢見心地で語る禅宗の教え――。人生の機微に触れる滋養たっぷりの物語に、爆笑必至のショートストーリーも収録した盛りだくさんの1冊。 ※本書は、二〇〇一年六月に小社より刊行した単行本『彼の人生の場合と彼女の人生の場合』に、和尚の人生の場合 または[無理會]/酢酸バー「鼻」/或る日の六号室/エコ噺 を加えた文庫が底本です。
  • 平凡なんてありえない
    4.0
    学生時代に、30種類を超えるアルバイトに従事した原田青年。ビル清掃、レストランの洗い場、製本所、給油所の洗車係などなど――。肉体的にはキツくてカッチョ悪かったけれど、身体を酷使してお金を稼ぐ甲斐性のある時代だった……。セキララなバイト体験に、赤面の若気のいたり。初恋、初の一人旅、初めてパパになった日など、原田青年の初体験の連続に爆笑。合間に思わずホロリとなる、傑作エッセイ集。
  • 新人だった!
    3.9
    大学五年の春、原田青年は困っていた。父親の借金で実家は崩壊寸前。生活費を稼ぐために働かなくてはならず、小説家になりたくとも修業する時間もない。「コピーライターは儲かる」という友人の言葉に触発され、第一線のコピーライター事務所でアルバイトを始めるが……。次から次へと訪れる困難と、襲いかかるパニックに耐えられるか!? 爆笑、赤面の一年間がセキララに描かれた、恥ずかしくも愛おしい青春エッセイ!
  • 家族それはヘンテコなもの
    3.9
    結婚式にでかければ、新婦の姿と愛娘がダブって見え“ムムム……お父さんは許しませーん。あんなに可愛かったのに。そりゃないぜセニョリータ”と、訳のわからない感情に右往左往。たまの休みに家族そろって八ヶ岳に遊びに行けば、自分の持っていた三千円とカミサンから奪い取った二千円の計五千円を手付けに、総額二千百万円の別荘を衝動買い。そんなナイスな男ハラダ君。その彼が人生における三大不思議恥ずかしである家族・恋愛・青春について語る。
  • 巡検使カルナー サスカティウ編I 星神の歌人 〈風の大陸・銀の時代〉
    4.0
    1~8巻462~704円 (税込)
    紀元前1万年。超古代大陸アトランティスは、それまで栄えていた共和国連合が崩壊し、大陸中が混乱に向かっていた。〈銀の時代〉と呼ばれる刻である。その時代、大陸最大の国であるアステ・カイデ共和国に、一人の美青年がいた。マルト・バレム・カルナー。彼の職務である巡検使とは“死”にも等しいほどの過酷なものであった。その任務を背負わされたカルナーの熾烈な旅が今始まる――。魔術と精霊に彩られた幻想世界。超人気“巡検使カルナー”シリーズ、待望の第1弾!!
  • もう悩まない! 心が軽くなるブッダの教え
    4.7
    なぜ自分の思い通りにならないのか。他人ばかりいい思いをするのはなぜか。私たちはそんな考えにとらわれがちです。でも怒り、嫉妬、不安、憎しみなど心に生まれる負の感情は、自分の心が勝手に作る「妄想」だと気づけば、人生がスッと楽になるはず。長年にわたり日本でブッダの教えを伝えてきたスマナサーラ長老の言葉は、ユーモアたっぷりでちょっぴり辛口。読むだけで心が一瞬に軽くなる力を持っています。あなたの人生が幸せになる──今が「気づき」のチャンスです。
  • 魔女
    -
    中世イタリア。豪商の娘タミラは、ある日、森の中で美しき修道士アルノルフォと出会う。その瞬間から、二人は禁断の恋に落ちてゆく。信仰との狭間で苦悩するアルノルフォ。一途に彼を求めるタミラは……。
  • さよならは恋の終わりではなく
    3.9
    人はいつか本当の愛に出逢うことを夢見ながら、出逢いと別れを繰り返す。「さよなら」は別れの瞬間をいうのではなく、そこから立ち直るまでのことをいうのかもしれない。「さよなら」が教えてくれるものは、痛みや傷ばかりだけでなく、優しさの意味や、愛することの大切さ。心の傷をいつか愛する勇気に変えられた時、また素敵な恋にきっと巡り逢えるはず……。人気作詞家が、失恋からの癒しと再生を描いた、切ないラブ・ストーリー集。
  • ジョン万作の逃亡
    3.0
    1巻462円 (税込)
    度々、鎖を引きちぎり、近所の鶏を襲う飼い犬ジョン万作。ある日、必死に追いかけていった先で“真実赤眼教”といういかがわしい宗教の存在を知る。輪廻転生を説くその会に、なんと妻とジョン万作が入信しているのだという―。椎名ワールドの原点となったデビュー小説五作品を収録した夢の一冊。
  • 田舎者ですが、なにか?
    4.0
    「鍋パーティーを開きたがる」「目立つように残業する」「常連客になりたがる」そんなあなたの田舎者度は? 田舎者度がわかれば、人間関係も円滑! 笑えてためになる、樋口節炸裂の鋭い人間観察本!
  • 愛について 人間に関する12章
    4.3
    愛とセックスの幸福とはなにか。自己愛から物への愛、倒錯の愛、仕事への愛、小さき生活への愛、究極の性愛の形まで愛のスタイルを照射した、私たちの愛のバイブル。 ※本書は、小社刊の単行本『愛に関する十二章』(平成十四年十二月刊)を書名変更して文庫化したものが底本です。
  • 何だかんだと
    3.9
    99年~01年までの芸能界をめった斬り! 野口五郎結婚式のしょっぱさ、石田純一の「とんちんかん」のルーツ……世紀が移り変わっても、やっぱりテレビは「とほほ」でした。痛快無比なるテレビ批評コラム集!
  • 何はさておき
    3.0
    ワールドカップ開催に抱く三井ゆりの野望、タモリに「リスペクト」を捧げる芸能界のミョーな空気――最近のテレビ批評から、過去十数年間に発表された日常コラムまで完全掲載。ファン必読のコラムが満載の逸品。
  • いかん。あかん。よう言わん!!
    -
    「それはいかんだろ!」「ちょっとあかんのとちゃう?」「私はよう言わんけど、誰か言うたりぃな」の怒りの三段階で、男のおばちゃん、女のおっさんを斬る!
  • 恋をする人しない人
    -
    「ビューティフルライフ」の北川悦吏子は行動派、「東京ラブストーリー」の柴門ふみは観察派。この二人が語り明かした「恋」の極意とは!? する人にもそうでない人にも、「恋」は妙薬なり。
  • ただのいぬ。
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ただのいぬ。それは値段のない犬たちのこと。全国の処理場施設で里親を待ちこがれる子犬たちの表情と胸を突く詩とともに小さな命の尊さを問う、かわいくてでも泣けてしまう写真集。
  • 文鳥・夢十夜・永日小品
    3.9
    エゴイズムに苦しむ近代的人間の運命を追求してやまなかった漱石が時として見せた滋味豊かな一面をのぞかせる美しくも香り高い珠玉の短篇。メルヘンと呼ぶべきか、夢幻と名づくべきか、読者を一つの世界にいざなってやまない。漱石を愛する人々の忘れてはならない貴重な人間像。「京に着ける夕」「倫敦消息(1)(2)」「自転車日記」も収録。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 待っていてくれる人
    4.5
    自らのルーツを知ってから、自分の居場所を探すように旅を続けていた著者。日本・韓国のみならず地球を歩き、性差や人種などの違い、差別について、自身のことについて思いを馳せる。
  • 女生徒
    4.3
    1巻462円 (税込)
    「言えば、言うほど人は私を信じて呉れません」(燈籠)。「おわかれ致します」(きりぎりす)。「女は、やっぱり、駄目なものなのね」(千代女)。こういう書き出しで始まる女性の独白形式による作品を集めてみた。昭和12年から23年まで作者の作家活動のほぼ全盛期にわたるいろいろな時期の心の投影色濃き女の物語集。
  • 草枕・二百十日
    3.5
    「草枕」(明治39年)は漱石のいわゆる非人情の美学が説かれているロマンティシズムの極致である。非人情とは東洋古来の漢詩や俳句に流れている根本的態度であり、一切の人間の事象を自然に対すると同じ無私の眼で見ることだ。「二百十日」(明治39年)は、漱石には珍しい社会批評の方向を示す中篇小説。
  • 幻の舟
    3.7
    魔性が宿る美しいものに、近づいてはならない。追い求めてはいけないと感じながらも、魔性にとりこまれていく……。信長が唯一安土城を描かせた安土屏風。欧州で行方知れずとなったその絵が、数世紀の時を超え現代に悲劇を呼ぶ。美に潜む魔を描く幻想小説。〈単行本「安土城幻記」を改題〉
  • 大暗室
    -
    頑丈な木枠に縛りつけられた娘の豊満な胸をめがけて、きっ先が鋭い刃物になった大きな振り子が迫ってくる。ついに振り子がその娘の乳房をえぐった! と思った瞬間、うすれゆく意識の中で、彼女は無気味な悪魔の笑い声を聞いた。殺された父の復讐と恋人の危機を救うため、凶悪な殺人鬼に対決する、青年有村清。だが、そのゆくてには恐ろしい奸智にたけた敵の罠が……。強烈なサスペンスでつづる江戸川乱歩の傑作長編「大暗室」ほか、毒草/百面相役者/疑惑/鏡地獄/を収録。
  • 恋しても
    4.0
    生きてる間にした事はダイエットだけ、男と食べ物に未練を残して死んだ、亜由子。彼女の部屋に越してきた、浮気なくせに一途な男、正道。二人のおかしな共同生活のなか、お調子者の正道は、どう間違ったのか、超堅物の慶子に惚れなおし、彼女ために女断ち。ところが亜由子が、そうはさせじと世話女房ぶりを発揮して、正道の生活は大混乱。――そんな亜由子が初めて知ったのは、愛される事ではなく愛する事だった。おかしくて切なくて、少し悲しい、涙もこぼれる恋のトライアングル。
  • ぬり絵の旅
    5.0
    東京駅の地下道――そこで、岡島中彦は偶然、朋子と出逢った。八年、そう八年ぶりに再会した〈おとこ〉と〈おんな〉。それは同時に二人にとって〈ぬり絵の旅〉の再開でもあった……。白地図をぬりつぶしていく旅、その旅の終着点に二人が見つけたものは、いったい何だったのか? 旅路の中でくりひろげられる、甘くせつない、大人の恋模様を描いた、書き下ろし、恋愛物語〈ラヴストーリー〉。
  • 恋の放浪者
    -
    素敵な女って、ファッションじゃない。その洗練、その美しさに加え、立ち姿にも毅然とした緊張感が漂う。しかも、全ての仕種が魅力的。さりげなく、ひかえめで、楽しげで、ユーモアのセンスがある――そんな素敵な、大人の女が恋をしたら? めくるめくような恋のきらめき、ベッドへの誘惑、スキャンダラスな恋愛関係、透けてみえる別れの予感、……恋の痛みと幸福を、放浪者(バガボンド)たちの実例で綴る、ブランディの香りがする、大人のエッセイ。
  • 男たちのゲームセット 巨人・阪神激闘記
    4.8
    1973年のプロ野球セ・リーグ。長嶋、王がまだ現役で巨人のV9達成がかかった年だった。巨人のライバルである阪神は、エース江夏、主砲に田淵を擁し、V9を阻もうと燃えていた。巨人と阪神の優勝争いは、直接対決の最終戦までもつれこんだ。このプロ野球史上まれにみる一年の、選手そして監督、コーチなどそれぞれの動きにスポットを当て、激闘の裏にある男たちのドラマを描き出す。山際淳司の遺作となった最後のスポーツ・ノンフィクション。
  • 優しい時間
    5.0
    那覇の西南西に浮かぶ小さな島・渡嘉敷島。世界一美しい珊瑚に囲まれ、「最後の楽園」と呼ぶにふさわしいこの島で暮らす著者・灰谷健次郎が、日々の生活の中で感じたこと、そして学んだことは―。心の奥深くに染み込んでいく、珠玉のエッセイ。
  • とんぼがえりで日がくれて
    4.3
    この春から幼稚園に通いはじめたゆきぼうの一番の友だちは、「つばめのチィチィちゃん」。つばめの雛の成長を楽しみにするゆきぼうと、それを見守るはなえばあちゃん、とくたろうじいちゃん、幼稚園のゆうこ先生・・・・・・。日常の中のさりげないやさしさを描いた表題作「とんぼがえりで日がくれて」の他、すぐにお母さんとけんかをして家出をしてしまうマサト君の物語「いえでぼうや」、できたての保育園「風の子保育園」の様子を描いた「ともだちが いっぱい」「みんなともだち」など、こころあたたまる九編の童話を収録。
  • 子どもへの恋文
    3.5
    幼い頃の極貧の生活の中で自分を導いてくれた母の姿、小学校教師時代の忘れがたい子どもたち、そして現代日本の教育に対する危惧――。灰谷作品の根源に迫る自伝的エッセイ集。
  • ワンナイトミステリー 「倫敦の霧笛」殺人事件
    3.0
    巨額の遺産を継いだ岡島瑛子は、旅先のロンドンで、甲高い笛の音とともに悪夢を見る。首を切られた赤毛の女が、枕元で瑛子を見下ろしているのだ! 昔その部屋で猟奇殺人事件があった事実を告げられた瑛子は、徐々に心のバランスを失って、精神分析医・氷室想介の治療を受けるようになる。そんな彼女が、晩秋の軽井沢から氷室にSOS。先生、私は今夜呪い殺される! ロッジに到着した氷室は、狭い部屋の間取りから密室殺人計画を看破。だが、そのとき不気味な笛の音が響き渡った!
  • 有夫恋
    4.3
    熱の舌しびれるように人を恋う ぬけがらの私が妻という演技 男の嘘に敏感なふしあわせ 妻ですという美しき怒り見し こちらあなたの夫と死ぬる女です ~本文より~  いまだかつて、これほど烈しい恋の句集があっただろうか? 有夫恋(夫ある女の恋)。狂おしい生命の叫びを五七五に鋭く切り取り、一大センセーションを巻き起こした、珠玉の川柳句集。
  • 砂にかいたラヴ・レター
    -
    10年前の夏。出会いは海岸道路。きっかけは、僕の古びたピックアップ・トラック。声をかけて来たのは彼女だった。23歳の由紀子は、僕より2つ歳上の彫刻家の卵。初めての個展を控え、作品を運ぶために、僕のトラックを借りたいという。そして、僕たちの夏は始まった。彼女は彫刻家を、僕は12歳で誓った夢を追って、2人はその夏を駆け抜けた――。僕の人生を変えた、少しだけ甘い想いと、かなり苦い涙。極上の青春小説。
  • 秋の日のヴィオロンのため息の
    3.0
    1巻462円 (税込)
    シャワーを浴びた後、純白のバスタオルで身体を包み、オーソバージュをすり込み、肌色のシルクの下着をまとう。そして、冷えたグラス一杯のシャブリとシガリロを一本。――自分を確実に幸せな気持ちにしてくれる小道具たちを配置して、阿里子は男に会いに行く仕度をする。経済的にも、美貌にも恵まれている三十八歳。しかし、人生の秋の日にさしかかっている、と気づいた時、阿里子は潔い決断をする……。シリアスな問題をしゃれた会話体で、華麗な空間の中に浮きぼりにした長篇小説。
  • ツイン・ルームから海が見える
    -
    波の音だけが聞こえる静かな夜。悲しい想いに流した涙も、切ない程の心の迷いも、明日になれば、肌を焦がす真夏の太陽が乾かしてくれる。――ハワイ、ワイキキ・ビーチにある南十字星(サザン・クロス)ホテル。僕は、プールの救助員兼探偵をしている。この熱い島のリゾート・ホテルを訪れた女の子たちの話をしよう。とびきりチャーミングで、すてきにわがままな彼女たちの、少しホロ苦い6つの恋の物語。大好評『南十字星ホテルにて』シリーズ。
  • 別れの予感
    3.0
    どんな男と女の関係でも必ず別れを内包している。ひとつの愛の終わりと、別のひとつの愛の始まり――それは突然にやってくるものらしい。哀しく辛く胸をえぐった、青春の日の初めての別れの言葉。それから、どれぐらい多くの別れを体験してきただろうか。――大人の女の恋愛を描いて定評のある著者の、別れのストーリーを織りこんだ、第一エッセイ集。
  • 別れ上手
    3.0
    たくさんの男たちとの出逢い。どこで何がどう違ってしまったのか分からない愛の破綻。たくさんの別れ。――相手に夢中で、幸福の絶頂にいる時でさえも、別れは透けて見えないだろうか。「別れ」を通して、青春の日々を、そして、大人の女の恋を綴る、ドラマティック・エッセイ。
  • 恋愛関係
    3.8
    女の心意気、プライド、粋、いさぎよさ、度量の広さ、ユーモアのセンス。オトコと真剣な遊びでオールラウンド闘うためには、どれも不可欠な要素。あの人をふりむかせたいと思う時、そして、いい出逢いをもつためには、どうしたらいいか。効果的な口説きの手段、楽しみとしての恋の駆け引き、スマートな攻撃法をサジェッションする、恋愛エッセイ。
  • カサノバのためいき 世にも短い物語
    3.0
    1巻462円 (税込)
    冷たい雨の降る夜、プールサイドで日射しを浴びている時、冬の朝帰り。そんな、しんと静まりかえった一瞬に女の季節でやり残しているのは――と、ふと胸をつかれる思いがする。冒険、未知との遭遇、危険とか密会といった秘密の類のコト。諦めにも、ためいきにも似た微妙な、大人のための物語、26話。
  • クレオパトラの夢 世にも短い物語
    3.7
    1巻462円 (税込)
    微かな香水の残り香、さりげなく流れる視線、妻がさも気乗り薄そうに応じる女友達の誘い、――自然が不自然に変わる一瞬、平穏な日常に悲劇は突然にやってくる。意外なことから、いっきに人生がひっくりかえってしまう。大人のための、危険で、素敵な夢物語、25話。
  • TOKYO愛情物語
    3.0
    1巻462円 (税込)
    口説き文句を並べたわけでもなく、押し問答があったわけでもない。初めて出逢った男と女の、ありふれてイージーな一夜の情事のケースでも〈男の場合〉と〈女の場合〉では、月とスッポンほどの違いがある。ましてや、婚約・結婚・浮気・離婚という人生のターニング・ポイントでの男と女の思惑は、全く異質で深刻で滑稽だ。男からみた女、女からみた男、それぞれのドラマをTOKYOを舞台に描く、7つの愛情物語。
  • 堕天使達のレクイエム
    5.0
    1巻462円 (税込)
    二人は抱きしめ合って一つになり、地上に舞い降りた片翼の天使だ――。不毛な愛欲に身を焦がす恋人達の孤独な姿に、失うことの悲しみと再生への祈りを込めた、尾崎豊、最後の小説。
  • 死体は知っている
    3.4
    ゲーテの臨終の言葉を法医学的に検証し、死因追求のためとはいえ葬式を途中で止め、乾いた田んぼでの溺死事件に頭を悩ませ、バラバラ殺人やめった刺し殺人の加害者心理に迫る……。監察医経験三十年、検死した変死体が二万という著者が、声なき死者の声を聞き取り、その人の人権を護り続けた貴重な記録。
  • さよならに乾杯
    -
    「僕の方から電話するよ」と言った一言の中に男と女のドラマがある。そのさりげない一言が別れの言葉だと気づくまで、なんと多くの刻を要することか。男たちは、おびただしい嘘と言い逃れを口にし、同じ位おびただしい真実と率直な思いを語る。愛のドラマが終る時、優雅に、ちょっと茶化したさよならが言えたらどんなにいいだろう。さまざまなニュアンスをはらんで吹き抜けた愛と別れのシーン、小説を書きはじめるまでの、叫びだしたいような焦燥感にかられた日々を語る好評エッセイ。
  • 風物語
    3.0
    1巻462円 (税込)
    三十四歳の加世子に、人生のさまざまな風が吹きぬける。愛や苦痛をはらんだ、実にさまざまな風が――建築家の夫との別居、新しい恋、その恋人の海外赴任、自分自身の仕事への復帰、親友の自殺未遂、それに端を発した親友と夫の裏切りの発見、離婚――。今度こそ幸せをつかもうと、ひたむきに正直に生きる魅力的な女主人公の不安と嫉妬と心の緊張を、見事な風の情景描写で鮮やかに浮きぼりにした、話題の長編小説。
  • 終りの美学
    4.0
    1巻462円 (税込)
    夏が、終ろうとしていた。――デビュー作『情事』を、この書き出しではじめた著者は、様々な“終り”のなかに、男と女、人間のドラマを見いだし、創作へと駆り立てられつづけた作家でもあった。愛する家族のこと、気のおけない友と過ごした時間、創作への情熱、新鮮な驚きと刺激を与えてくれた旅の話…。人生の様々な“終り”のなかで、寂寥感とともに、作家の胸に去来する人、言葉、風景――。惜しまれつつ急逝した著者の、エピローグを飾る名エッセー集。
  • ある日、ある午後
    3.0
    ゆっくりと流れる刻、良い書物、適当なスポーツ――午後は、一人で楽しむという束の間の時間。風が吹いた嵐の記憶、天気の良い夏の軽井沢の記憶、そして秋晴れの美しい昼下がりの記憶。小説を書きだしたのも、また劇的な昼下がりのことであった。身辺の出来事を綴ったエッセイに、音楽・ビデオ・読書の楽しみ、旅の魅力、お酒、ファッションについてのエッセイを集めた。
  • 海の娼婦はしりかね
    5.0
    “はしりかね”とは、海に働く男たちの相手をした女たちの呼び名。三重県磯部町の的矢が帆船の停泊地として栄えていた頃の話だ。福島の奥会津、喜多方では嫁は貴重な労働力くだった。出産で休むと、家全体が村から孤立する。女たちは、自分で堕胎することも。日本各地に取材、土地の老婆たちの昔語りを収集した、昭和初頭に生きた女たちの歴史譚。

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