それから

それから

440円 (税込)

2pt

三部作の前作「三四郎」で描かれた淡い恋愛は、この作で、より深刻な人間的苦悩にいろどられる。自然の情念に引きずられ、社会の掟に反いて友人の妻に恋慕をよせる主人公の苦しみは、明治四十年代の知識人の肖像でもある。三角関係の悲劇を通して漱石が追求したのは、分裂と破綻を約束された愛の運命というテーマだった。西洋化する近代日本文明への失望と封建的道徳の偽善の狭間で苦悩する自意識を描き鋭い文明批評ともなっている。明治42年作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    前期三部作の第一作目である三四郎より気に入った

    三四郎より随分と知識人らしい高次元での懊悩が書かれていて、読みにくい部分はあったけど、漱石自身が知識人だったこともあり、そこはリアルに描かれていたような気もする。

    前期三部作のラストである門も読みたいです

    0
    2025年04月12日

    Posted by ブクログ

    中盤まで話が動かず根無草の主人公にイライラもした。三千代に思いを告げてからは一体どうなるのかという緊張感を持続させながら物語は一気に最後まで進んでいく。結末は描かれないがあのラストは良いと思った。

    0
    2024年03月11日

    Posted by ブクログ

    清くまっとうに生きる人間のなんとつまらないことか!代助は親の言うがままに従えばいくらでも楽に生きる道はあったのに、激情に任せて自分の意思で茨の道を選んだ。この後悔と裏腹な大胆な感情の揺らぎこそ漱石文学の醍醐味だと思う。ニートだろうが金が無かろうが親に勘当されようが、人を好きになってしまったらもうしょ

    0
    2023年10月27日

    Posted by ブクログ

    「代助の言動はあまりに優柔不断で、やきもきした読者も多いのではないか」との考察をする感想を見かけたが、私は、やきもきはしなかったな、、、人とは、感性がずれているのか、はたまた寛大な心を持っているのか(笑)
    全体主義的な風潮に対する批判として、個人の自由主義的な考えを表現したかったようだ。今も昔も、社

    0
    2023年08月11日

    Posted by ブクログ

    自己欺瞞に気付き、本心(自然)へと向かおうとするが、狂気へと至ってしまう。

    理屈を述べて世間を批判するが、根底には臆病さがある。生きる理由を三千代への愛に見出だし突き進むが悲劇となる。

    0
    2022年10月01日

    Posted by ブクログ

    ずいぶんかかった。
    いつから読まなきゃと思っていたんだったか。

    谷崎潤一郎の『蓼食う虫』を彷彿とさせる主人公の足踏み状態。進まない。ちっとも先に進まない。四の五の言ってばかりなり。なんなん!ブルジョワの余裕というには金に余裕はないし、それなのにあの余裕は。いやだから余裕ではない。

    だから結末に向

    0
    2025年11月03日

    Posted by ブクログ

    初めは本当に何が書かれているか理解はできなかった、しかし読み進めるにつれ代助の恋心を肌に感じることができこれが夏目漱石の力かと再認識させられた。不倫という曲がった愛の形ではあったがそれが美しくて汚いものだと思ってしまうような漱石の文に正に天晴れと言いたい。

    0
    2022年01月03日

    Posted by ブクログ

    ・道義欲と生活欲
    ・すずらんの花の下で昼寝
    ・一時間ほど書斎の中で蝉の声を聞いて暮らす
    ・自然を軽蔑しすぎることで未来を犠牲にする

    0
    2021年10月17日

    Posted by ブクログ

    「自然」に生きることの難しさ。代助の過去の一つの後悔によって現在の暮らしが歪んでいくの様子は残酷といえるけど、いまいち代助には感情移入できんかった。三千代さんがいちばん不憫。

    0
    2021年08月27日

    Posted by ブクログ

    明治末の「高等遊民」を主人公にした小説。夏目漱石の前期三部作の2作目。大きな筋は一種の恋愛小説であるが、社会との関係、友人との関係、家族との関係など、いろいろな要素が盛り込まれた小説となっている。
    主人公と立場・状況は違うが、アンニュイな気分など、主人公の考えに共感できる部分も少なくなく、100年前

    0
    2017年05月14日

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