海外文学作品一覧

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  • オズの魔法使い
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    カンザス名物の大竜巻に家ごと運ばれたドロシーは、見知らぬ土地にたどりつき、頭にわらの入ったかかし、心臓がないブリキのきこり、臆病なライオンたちと出会う。故郷カンザスに帰りたい一心のドロシーは、変わった仲間たちと、どんな願いもかなえてくれるというオズの魔法使いに会うために、エメラルドの都をめざす……世界中で愛され続ける魔法と冒険がいっぱいの物語。
  • 雨

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    「雨」はモームの短編の代表作。魔窟から魔窟へ流れ歩く年増女のただれた魅力。情欲に狂う水夫と現地人の女たち。雨季のサモア島を舞台にくりひろげられた宣教師と娼婦との霊肉の闘争は、予想外な結末を告げた。他に心にくい短編の技巧を見せた「ホノルル」、《東南アジアの植民地もの》の「東洋航路」を収める。
  • 人間的要素
    -
    モームの短編集『一人称単数』First Person Singular, 1931 から選んだ「ジェーン」「人間的要素」「美徳」の3編を収録する。どれも男女関係、結婚を扱った作品で、「幸福」の質にもいろいろなレベルのものがあることがテーマになっている。
  • 十二人目の妻
    -
    モームの短編集『一人称単数』First Person Singular, 1931 から選んだ「創作衝動」「変り種」「十二人目の妻」の3編を収録する。どの作品にも、独自の人間観察眼が光っている。
  • ジキルとハイド
    3.7
    ロンドンの高名な紳士、ジキル博士の家にある時からハイドという男が出入りし始めた。彼は肌の青白い小男で不愉快な笑みをたたえ、人にかつてない嫌悪、さらには恐怖を抱かせるうえ、ついに殺人事件まで起こしてしまう。しかし、実はジキルが薬物によって邪悪なハイドへと姿を変えていたのだった……。人間の心に潜む善と悪の葛藤を描き、二重人格の代名詞としても名高い怪奇小説。
  • 怒りの器
    -
    「南海もの」といわれるモームの短編集の総決算『阿慶(アーキン)』から「密林の足跡」「機会の扉」「怒りの器」の3編を収録。「私の観察によると、いかなる場合でも、善人と悪人との間には、世の道学者流が私たちに信じさせようとしているほどの違いは、ないように思われる」と書いたモームの姿勢がよくうかがわれる。
  • 白夜
    -
    ロシアの都ペテルブルクに出てきて以来、友人が一人もできず、夢想的で孤独な生活を送る青年が、神秘的な白夜のある晩、橋のたもとで一人の少女とめぐりあう。青年は少女に淡い恋心を抱き、逢瀬のたびに気持ちは高まる。だが、その想いは蜃気楼のようにはかなく散ってしまう。ヴィスコンティによって映画にもなったドストエフスキーの初期短編名作。
  • かもめ
    3.9
    19世紀末ロシアを舞台に描かれる作家志望の男と女優を夢見る女の恋。35歳のチェーホフが“恋だらけの物語”として構想した戯曲は、様々な演出家や時代によって形を変え、100年以上の時を経てなお、世界各地で愛され続けている。「人生の本質を見る真の繊細なまなざしを獲得した」と評された演劇史上不朽の名作が今、現代を生きる人々のための瑞々しい名訳となって甦る。
  • フランダースの犬
    -
    みなし子となったネッロ少年には、忠実な老犬パトラッシェと一緒に、アントワープの町の人たちに牛乳を届けに行くのが残された唯一の暮らしの道だった。絵を描くことが好きだったネッロの夢は、町の教会堂にあるルーベンスの絵を見ることだった。ある日、放火の疑いを受け村を追われたネッロは凍てつくクリスマスの朝、教会堂までたどり着く。ルーベンスの絵は目の前にあった。だが……

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  • 老人と海
    5.0
    舞台はキューバの港町とメキシコ湾流の広大な海、84日間も魚を釣り上げることができなかったサンチャゴ老人は、いままた使い慣れた舟の帆を張り、ひとり外海へと出かけてゆく。目指すは《まかじき》だ。…ついに大物がかかる、二日にわたる死闘のあと、老人はとうとう「わしの大きな魚」を引き寄せ、その姿を目にする。ヘミングウェイの代表作。

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  • 狭き門
    5.0
    ジェロームのアリサへの愛は、「頭脳の恋」であった。相手のなかに自己の理想の反映を見出し、偶像として祭り上げてしまったとき、それを知った相手は「あるべき姿」を負担に思うようになる。アリサの死後、ジェロームに贈られた遺書「アリサの日記」はその心の葛藤を生々しく語る。「この作品はまことに平易な文章で綴られている。それなのに、その行間がもたらす緊張感とこの作品を読みながら促される思索の一貫性については、まったく類がないほどの質になっている。まさにアンドレ・ジッドの彫琢だ」…松岡正剛。

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  • ロータス・イーター
    -
    「三人の肥った女」「良心的な男」「掘りだしもの」「ロータス・イーター」「ジゴロとジゴレット」の5編は、「世の中には、いつになっても、これはと驚くようなことが決してなくならない」という作者の信条の結晶である。
  • 幸福
    -
    「獅子の皮」「山鳩の声」「人生の実相」「マウントドレイゴ卿の死」「幸福」の5編を収めた短編集。人生の驚くべき諸相に強烈な関心をいだきつづけた作家の到達点。
  • 旅の日のモーツァルト
    -
    1巻440円 (税込)
    1787年の秋、ウィーンに滞在していたモーツァルトはようやく完成した「ドン・ジョバンニ」の初演のために、妻コンスタンツェとともにプラハへと旅した。同年5月には父の死に見舞われ、経済的にはきわめて逼迫した状況にもあったから、プラハにかける夢は大きかった。メーリケのこの作品は、このときの旅を描いた心のこもった佳品である。

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  • 孤独な散歩者の夢想
    -
    「黙想なさい。孤独を求めなさい……哲理を考えるにはなによりも自省することが必要です……一人でいても退屈しないことを学びなさい。人は孤独に生きると、ますます人間がすきになるものです」と書いたルソー晩年の自我探求の書。
  • 氷海越冬譚
    -
    ダンケルク港に帰ってきた船に若き船長の姿はなかった。父と、許嫁のマリはすぐさま捜索におもむく決意を固める。航海日誌と航海士ヴァスランの言葉によれば、若き船長はメールストロム(大渦)に呑み込まれそうになった別の船を助けようと一人の水夫と舵手とともにボートで向かい、そのまま消息を断ってしまったという。

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  • コロンバ
    -
    コルシカ人のあいだに長く受け継がれてきたヴァンデッタ(仇討)の風習…それを一身に担うコルシカの旧家の娘が、父の仇をうつために予備役中尉の兄を強引に誘って目的にむかって果敢にいどむ。原始的な情熱を具現した女主人公のすがたが強い印象をのこすエンタテイメント。
  • ヴェニスに死す
    -
    体力の衰えを感じ仕事に疲れた高名な作家アッシェンバッハは、静養のため地中海への旅を思い立つ。ヴェニスに近いリドで足止めを食った彼は、そこに避暑に来ていたポーランド人家族のなかのひときわ優美な美少年の虜となる。エロスと死をテーマにした佳品。ヴィスコンティの手になる映画も有名である。

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  • トーニオ・クレーガー
    -
    詩的世界に興味をいだく多感な少年トーニオは美少年ハンスにあこがれ、ブロンドのインゲに淡い恋心を抱くが報われない。トーニオは町を棄てて自立したあと、ふたたび二人の姿を目にするが……「芸術家気質」と「市民的気質」、「知性」と「感性」の対立と分裂をテーマにした本書は、マンの自伝的青春の書でもある。

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  • 退屈な話
    -
    この巻にはチェーホフの代表的な中編「退屈な話」と、最晩年の作品「いいなずけ」を収めた。「退屈な話」は、立派な経歴をもちながら退職後の生き方に自信をもてない絶望的な老教授の心境をえぐった中期の代表作品、「いいなずけ」はこれと対照的に、新しい生活への意欲を燃やして進んでいく娘を描いたチェーホフ43歳のときの最後の小説である。このときチェーホフは戯曲「桜の園」を執筆中で、翌年1月に初演にまでこぎつけたが、結核の症状が悪化し、7月には帰らぬ人となった。

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  • 六号室
    -
    この巻にはチェーホフの代表的な中編「六号室」と「中二階のある家」を収めた。「六号室」は「鉄格子の中も暖かい書斎も本質的にはなにも変わらない」と精神病患者に説教する医師が、周囲の人たちから狂人とみなされて鉄格子の中に閉じ込められ、はじめて現実を知るという話、「中二階のある家」は小さな積みかさねで地道に生活向上をめざす娘と、一挙に現実を改革すべきだといいながら何もしない画家との議論を通して進歩とは何かを問う話。どちらも中期の代表作である。

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  • はつかねずみと人間たち
    4.0
    目はしのきく小男ジョージと、うすのろで馬鹿力の持ち主の大男レニーとの奇妙な友情。飯場から飯場へと移りながらも、二人はひそかに、いつかは農場を持ちたいという夢をもっていた。不思議な緊迫感と寓話にみちた物語。

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  • 魔の沼
    4.0
    サンドは郷里ノアン付近の平和な農村を舞台とする、のどかな牧歌風の小説を4編書いた。これが「田園小説」と呼ばれているもので、『魔の沼』はその第一作にあたる。物語の筋立ての巧みさにおいて無比と称せられる彼女が、幼時の豊富な思い出と親しい観察とを駆使しつつ、簡素な心の美しさと安らかさとを描き出したこれらの作品は、彼女の才能が初めてその本領を発揮したものとして、今日でも広く愛読されている。

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  • 園遊会まで
    -
    短編「手紙」「環境の力」とともに、「カジュアライナ樹」と題された短編集に収められた、モームのいわゆる「南海もの」に属する作品。「奥地駐屯所」「臆病者」「園遊会まで」の3編を収録。どれもマレー半島やボルネオの旧英領植民地に住む英国人たちをとりあげ、その生態をモームならではの視点から浮き彫りにしている。

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  • 手紙
    -
    「手紙」はモームの数多い短編小説のなかでも最もよく知られる名作。完全な正当防衛とみられた殺人事件が、一通の手紙の発見から崩れ去り、驚くような結末が。あわせてもう一編の短編「環境の力」を収めてある。どちらも舞台はマレー半島の奥地であり、植民地に住むイギリス人の心理と暮らしが鮮明に浮かび上がる。

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  • 牝猫
    -
    1巻440円 (税込)
    甘い新婚生活のはずだった若い二人の暮らし…だが、自己中心的な男と、がさつな女の組み合わせ。男は自分が前から飼っている猫が大好きで、女には同等の愛情をそそぐことができない。そして遂には破局が…動物、なかでも猫が特別に好きだったコレットならではの技巧の円熟を感じさせる名作。

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  • 青い麦
    -
    ブルターニュの海辺の避暑地で何度目かの夏の休暇をともに過ごす十六歳のフィリップと一つ下のヴァンカ。輝く陽光、きらめく海、とりどりの花々と木々と鳥、渡る風……網をもって一緒に海の獲物をあさる嬉々とした遊びのなかにも、二人ははっきりと異性を意識する。二人の揺れ動く心のひだのあいだに、「白服の夫人」ダルレー夫人が登場する。フィリップはその怪しい魅力のとりことなる。現代版ダフニスとクロエの物語。

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  • ルバイヤート
    -
    12世紀のペルシアの詩人オマル・ハイヤームの、とくに「酒呑みをたたえた」作品として有名な詩集。1859年、英国の詩人フィッツジェラルドによって英訳されて非常に有名になったが、この日本語訳は、第二次大戦以後の研究の進展にともなってまとめられた、より信頼のおける詩集にもとづいている。

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  • 人形の家
    -
    1巻440円 (税込)
    銀行の頭取に出世した堅気な弁護士ヘルメルと妻ノーラとは、仲むつまじい夫婦であった。だがノーラには、夫が病に冒されたときに、借用証書に偽りの署名までして内緒で工面した借金があった。その借金の相手はヘルメルによって職場をくびにされると、秘密の暴露とひきかえにノーラに、復職を夫に働きかけるよう迫る。スキャンダルは危うく未然に回避されるが……ノーラは決然として子どもと家を捨てて出ていく。人間の心のうちを描く近代劇の出発点となった記念碑的作品。

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  • 郵便配達はいつも二度ベルを鳴らす
    -
    町から町へと放浪の暮らしを送るフランクは、ほとんど金もない状態でカリフォルニアの街道筋の安レストランにたどり着く。気のいいギリシア人店主はフランクを雇いたいともちかけ、フランクはそれに同意する。だが、フランクの目は店主のセクシーな女房を見逃しはしなかった。二人はほどなく共謀して店主殺害を企てる……アメリカン・ハードボイルドの代表傑作。

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  • ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯
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    1巻440円 (税込)
    本書は16世紀半ばにスペインで書かれ、当時大人気を博すとともに、その後のピカレスク小説の模範とされた。貧しい主人公ラーサロ少年は7人の俗人・聖人につぎつぎに仕えるが、だれひとり偽善の仮面の下に疑わしい品性を隠していない者はなかった。ピカレスク小説の主人公は、社会の下層にうごめき、あちこちと放浪に近い暮らしを送りながら自らの知恵と才覚で(ときに大いに反社会的な手まで使って)生きのびようと努力する人物である。

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  • 肉体の悪魔
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    1巻440円 (税込)
    第一次大戦中の混乱期の世相をバックに、一少年の人妻によせる恋愛心理をえぐった小説。早熟夭折の天才ラディゲ17歳のときの処女作品。その透徹した知性と感性、心理解剖とによって、いまなお多くの共感を得ている名作。

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  • くびかざり モーパッサン短編集
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    親しい友だちから首飾りを借りて舞踏会に出かけたマチルドは、帰り道に首飾りを落としてしまい、同じ首飾りを買って返すために借金を背負う。十年後ようやく借金を返すことができたが…意外な結末が印象的な「くびかざり」ほか、フランス社会の様々な階級の生活を活写した珠玉の短編集。この集には表題作のほか、「ジュール叔父」「ひも」「老人」「雨がさ」「酒樽」「帰村」「あな」「クロシェット」「港」の全部で10編を収めてある。

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  • シモンのパパ モーパッサン短編集
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    モーパッサンはたぐいまれな人間観察家だったが、それはフランス社会の様々な階級の暮らしの機微を活写する多くの短編として結実した。この巻には名編のほまれ高い「シモンのパパ」と「わら椅子直しの女」のほか、「山小屋」「ペルル嬢」「オリーブ畑」「狂女」「海の上のこと」の全部で7編を収めた。

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  • 危険な夏
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    「危険な夏」は二人の闘牛士の命をかけた宿命的な対決を描いたヘミングウェー最晩年の作品。迫真のスポーツライティングであるが、そこには「生のさなかの死」が濃厚に浮かびあがる。本書には、このほかに、スペイン戦争に材をとった短編四つ…「密告」「蝶々と戦車」「戦いの前夜」「尾根の下で」…を収めてある。

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  • 地獄での一季節
    -
    1巻440円 (税込)
    従来もっぱら「地獄の季節」という訳書名で通用してきたフランス象徴派の代表的詩人ランボーの最も有名な散文詩集。この篠沢秀夫訳は、新しい観点から「より真実の意味を掘り起こそうとする」意欲的試みになっている。

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  • クリスマス・カロル
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    クリスマスの前夜、守銭奴で強欲な商人スクルージの前にあらわれた三人の「幽霊(精霊)」たち。第一の幽霊はスクルージをしんみりとさせ、第二の幽霊は心ゆくまで楽しませ、最後の幽霊は恐怖のどん底に突き落とす……。長いあいだ親しまれてきた「クリスマス・ストーリー」の最高の名作。

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  • 変身
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    「ある朝のこと、落ちつけぬまどろみの夢からさめたとき、グレゴール・ザムザは寝床のなかで一匹のばかでかい毒虫に変わった自分に気がついた。かたい甲羅(こうら)のせなかを下にした寝姿だった。ちょっと頭をもたげてみると、せりあがったアーチ型の腹部が見えた。鳶(とび)色の、固い環節(かんせつ)でいく重にも仕切られている。そのお腹(なか)のてっぺんには、掛けた布団がいまにもずり落ちそうなかっこうで、やっとこふみとどまっているしまつ」……セールスマン、グレゴール・ザムザのへんてこりんな「変身」を通じて家族に引き起こされる悲喜劇。奇才カフカの面目躍如たる短編。

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  • サロメ
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    ユダヤの副王ヘロデは後妻の娘サロメの怪しい魅力のとりことなって、みずからの誕生日の宴席でしつこく踊りをせがむ。何でも希望のものをとらせるというヘロデの約束に対して、踊り終わったサロメの望んだものは予言者ヨカナーンの生首であった。世紀末の怪奇幻想趣味あふれる一幕悲劇。

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  • 罪と罰(上)
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    「非凡人はあらゆる犯罪をなし、あらゆる方法で法律を犯す権利を持つ」――貧しい大学中退生ラスコーリニコフは、こんな犯罪哲学にもとづいて、金貸しの老婆を殺し、行きがかりから、その義理の妹まで殺してしまう……。なみの犯罪小説や推理小説には及びもつかない迫真性と迫力で、ぐいぐいと読者を引っ張っていく、ドストエフスキー、ロシア文学、世界文学の代表作。

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  • 十二夜 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈9〉
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    1巻445円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「十二夜」とは、クリスマスから数えて12日目の1月6日のことである。この劇は1602年に初演されたことになっているが、その前年にオーシーノ公爵を招いたエリザベス女王が上演させたという記録も残っている。作品には男女の双子が登場し、女性が男装していて混同される。出だしではオーシーノが主人公のように思えるが、オーシーノ→オリヴィア→セザリオ(男装したヴァイオラ)→オーシーノと、恋愛感情の矢印は循環している。ところが、最後に男装の「トリック」が明らかにされ、めでたく二組のカップルが誕生し結婚に至るのである。これが主筋であるが、とても「筋」とは言い難く、喜劇的な展開が主題となっている。[マライア+トビー卿+アンドリュー卿+フェステvs.マルヴォリオ]という「笑い」の筋が、どちらかというと主筋のような作品である。世俗的な世界とマルヴォリオに象徴されるピューリタン的な世界との対立構図でもある。
  • 雨の朝パリに死す
    3.7
    奔放な妻ヘレンとの生活に疲れはてて失意の酒に酔いしれていたチャーリイ。妻の死によって一人娘への愛情にめざめ、娘を取り返そうとパリに戻ってくるが、ふと出会った昔の女に過去が甦える。第一次大戦後のパリを背景に男女の愛情のもつれを描く。他に「カットグラスの鉢」「冬の夢」「罪の赦し」「金持ちの青年」を収める。
  • 歌う白骨
    -
    リチャード・オースティン・フリーマンによる作品。
  • イワン・イリッチの死
    4.3
    一官吏が不治の病にかかって肉体的にも精神的にも恐ろしい苦痛をなめ、死の恐怖と孤独にさいなまれながら諦観に達するまでを描く。題材には何の変哲もないが、トルストイの透徹した観察と生きて鼓動するような感覚描写は、非凡な英雄偉人の生涯にもまして、この一凡人の小さな生活にずしりとした存在感をあたえている。

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  • トウェイン完訳コレクション 〈サプリメント1〉ちょっと面白い話
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    ハバナのある博物館に行くと、クリストファー・コロンブスの頭蓋骨が二つある。「一つは彼の子どもの頃のもので、もう一つは大人になってからのもの」なのだそうだ――。文豪マーク・トウェインの本質とも言える、ユーモアと風刺に満ちた短編を、トウェイン翻訳の第一人者である大久保博が腕によりをかけて選りすぐり翻訳した傑作集! 大げさなホラ話やたわいのない馬鹿話、笑い話の裏に、ユーモアセンスでは並ぶ者がいないと言われた文豪の深い人間洞察が行き届いている。どの一編にも人間社会の鋭い警句が満ちた必読の書。 ※本作品は一九八〇年二月、旺文社より刊行された文庫「ちょっと面白い話」を改題し、加筆修正したものです。 カバー:アラン・オウドル(Alan Odle, 1888-1948)『1601』より
  • トウェイン完訳コレクション マーク・トウェインのバーレスク風自叙伝
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    奇想天外、抱腹絶倒! 文豪マーク・トウェインのリドル・ストーリーの傑作との呼び声高い、一風変わった作品集。追いはぎ・辻斬り・ペテン師などなど……、自らのユニークな祖先のビックリ仰天の伝記を語る表題作ほか、自分の娘を男に仕立て、兄公爵の相続人にしようとする陰謀と、その悲劇的結末を描く「最初のロマンス――恐ろしき、悲惨きわまる中世のロマンス」、そして、「西部の無法者 ジャック・スレイド」、「食欲治療所にて」、「秘伝 上手な話し方のコツ」を収録。充実の解説を付した決定版!
  • トウェイン完訳コレクション アダムとイヴの日記
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    この世で最初の人間、アダムとイヴの書いた日記が発掘された。ふたりがそれぞれに記したエデンの園の日常とは……? アダムから見たイヴは「長い髪をしたこの新しい生きもの」、イヴから見たアダムは「低級な趣味の持ち主」。その認識の違いっぷりが笑いを誘う、おかしくて、やがてほろりとさせられる極上の逸品。原書からの挿画を満載し、巻末には詳細な解説と年譜を付した決定版!
  • しいたげられた人々
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    若い公爵アリョーシャと清純な処女ナターシャの悲劇的な恋をめぐって、暗い都会ペテルブルグにうごめく新進作家、冷酷な老公爵、運命に呪われた少女などを描く。多分にメロドラマ的要素の濃い作品で、そのドラマティックな構成は読者を最後まで捕らえて放さない。しいたげられた人々への一貫した作者の温かい愛情を示す作品である。
  • サロメ
    3.9
    妖しい美しさで王エロドの心を奪ってはなさない王女サロメ。月光のもとでの宴の席上、7つのヴェイルの踊りとひきかえに、預言者ヨカナーンの生首を所望する。幻想の怪奇と文章の豊麗さで知られる世紀末文学の傑作。R.シュトラウスのオペラ「サロメ」の原典にもなった。幻想的な美しさで話題を呼んだビアズレーの挿画をすべて収録。

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  • お気に召すまま 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈12〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『お気に召すまま』(1599)は、喜劇時代の系譜の中では後期に属すものである。シェイクスピアはこの作品を作るにあたり、田園礼賛のロマン溢れる牧歌劇をベースにしているが、森や田園の肯定的な面を踏襲しつつも、それまでには描かれなかった否定的な面をも新たなキャラクターを登場させて語らせている。現実世界では起こり得ないと思われる(変装によって)親子や恋人同士が認識できないことなど、おとぎの国の世界でしかあり得ないことが舞台上で繰り広げられるが、舞台そのものが虚構の世界なので、架空の世界が現れても納得できる。この喜劇は観客や読者がどの視点に立っても堪能できるように工夫されている。森はあたかも神様のように人の運命を左右する。「森の精」がフレデリックの汚れた心を清め、武器を捨て、世俗の地位を去る決意をさせるのである。さらに、婚姻の神が現れて、4組のカップルが誕生し、ハッピーエンドでこの劇は終わる。
  • ロミオ&ジュリエット 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈11〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 シェイクスピアの作品には種本がある。『ロミウスとジュリエットの悲劇の物語』として1562年に詩の形式で英語に翻訳されていたもので、オリジナルはイタリアの作品である。シェイクスピアの偉大さは、その原作品をはるかに超えた不朽の名作に仕上げたことである。シェイクスピアの劇には「四大悲劇」と呼ばれる主要作品があるが、最も知名度が高く若者に絶大な人気を誇るのは『ロミオ&ジュリエット』である。主人公はイタリアのヴェローナの10代の男女である。ジュリエットはまだ14歳になっていない。彼女の家で開かれた仮面舞踏会に、宿敵の家のロミオがやって来て、お互いに「一目ぼれ」をして、その直後のバルコニーの場面で、庭に忍び込んだロミオとジュリエットは愛の誓いを交わし、翌日に二人だけで神父に結婚式を挙げてもらう。先導するのはジュリエットである。衝動的だし、衝撃的である。 この作品には、早々と死んでしまうマキューショというロミオの親友がいる。家同士の反目がそもそも悲劇の下地にあるのだが、このマキューショの死が発端となって、不幸な出来事が次々に起こり、死の連鎖が生じる。二人の「愛」の芽生えから「死」に至るプロセスがスピーディーで、その究極が、プロローグで予知されていた“star-crossed lovers” [幸な星の下に生まれた恋人達]の「運命」による行き違いが起こり、ロミオとジュリエットの死で悲劇が完結する。
  • (真)夏の夜の夢 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈10〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 この作品の原題はA Midsummer Night’s Dream である。「真夏」、即ち、夏至の日。一年中で一番昼が長い6月24日の前夜である。6月は真夏ではないし、クライマックスの結婚式と余興の日は、夏至の日なのか五月祭なのか曖昧であるが、この婚礼の日は、妖精たちに守られて、男女は結ばれ、新しい生命を生み出し、植物も大きく育つ季節である。真夏の「真」を取るべきだという訳者も現れ、『夏の夜の夢』という題になっているものもある。私の作品は折衷案として『(真)夏の夜の夢』としてある。この作品に登場するのは善良な妖精の王と女王であり、悪戯好きの妖精である。筋立ての中心になるのは、妖精の悪戯による2カップルの青年貴族の恋愛沙汰と、職人たちの劇中劇とそのリハーサル中の喜劇的な人物のロバへの変身である。場面の多くは、「魔法の森」で繰り広げられ、とても面白く作劇されていて楽しめる作品である。
  • オセロ -ヴェニスのムーア人- 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈7〉
    -
    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『オセロ』は1604年に上演された。オセロは貿易で栄えるヴェニス公国の将軍である。傭兵であるのに将軍である。なぜか? ヴェニスの人間が将軍になり、富と政治に軍事力が加われば、独裁者になることが分かっていたのだろう。ヴェニスの人々はこの点で賢明だった。四大悲劇の他の作品と比較すると、戦争のことは背景として描かれてはいるが、この作品は出世を阻まれた男の妬みと復讐、そして夫婦に起こる小さな世界の悲劇である。この作品は、ある意味、イアゴが主人公で「嫉妬」がテーマである。有名な台詞は、「嫉妬とは 緑色した 怪物で/ 人の心で 増殖し 人の心を 弄(もてあそ)ぶ」というものである。オセロは最後に「自分は嫉妬深い人間ではないが、悪漢の言葉に惑わされ、デスデモーナを殺してしまった」と自白する。自分の最も大切で神聖な「宝」を誰にも奪われないようにするためのオセロの究極の選択が、その宝を葬るという極論である。
  • ハムレット 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈5〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 七五調シリーズも〈5〉になった。試行錯誤の結果、良くなってきている。散文形式の筋をただ追うだけの訳ではないので、最初は抵抗感があるかしれない。シェイクスピアの作品自体、英文の「劇的詩」である。訳は近松門左衛門的な「日本の劇的詩」なのである。シェイクスピアの全作品の中で傑出しているのは『ハムレット』である。その理由は作品の中にある作者の「人生論」だ。そこに我々は共感し、感動し、学び、生きる指針を見出せるからだ。文学や演劇には大切な役目がある。それは「鏡」の役目だ。時代を映し、読者や観客の内面を映し出すもの。『ハムレット』の中には高品質の「(受け手の内面を映す)鏡」がある。ハムレットの「狂気」という屈折する鏡まである。受け手はそれに自分を映し出してみて、自分の知らなかった自分を発見できるのかもしれない。シェイクスピアの登場人物の提示する「宝」を発見できれば、人生が有意義なものになるに違いない。
  • リア王 七五調訳シェイクスピアシリーズ〈3〉
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    1巻495円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 悲劇の最高傑作『リア王』は、シェイクスピアが37歳ぐらいのときに書いた作品である。翻訳にはアーデン版『リア王』を用いた。亡き妻がロンドンで英文学を学んでいたときのテキストで、ここに彼女の貴重な多くの書き込みがあったからである。ところで、この作品を読んで、リア王の強い思い込みと激情に駆られて即断するという「愚かな罪」に対して「罰」が厳しすぎるのではと思われる方も多いのではないだろうか。ただ、現代においても親子の情は同じだ。信頼感と不信感、虚偽と正義のせめぎ合い、虚飾を取り去った人間の裸の姿、「見えていたときには見えず、見えなくなって初めて見える」人の世のこと、「どん底にいる」などと言える間はどん底ではないというギリシャの哲人が語るような人生哲学など、学ぶべきものが作品中に散りばめられている。訳していて気づかされたことは、主筋と副筋が微妙に絡み合っていて、強烈な一つの本体を形成していることであった。劇の途中で主人公のリア王がいなくなってしまい、それを補完するかのようにグロスターが代役の主人公のように登場し、リア王が最後に狂気となって現れるのだが、そこに至る過程をシェイクスピアはグロスターで描き出している。リア王の悲劇的効果を高めた道化の役も、リア王が消えている間は道化だけで登場させるわけにはいかないので、エドガーがしっかりと代役を務めている。ここにシェイクスピアの偉大さをまざまざと感じ取ることができた。
  • 英和対訳 クリスマス・キャロル
    -
    1巻499円 (税込)
    チャールズ・ディケンズの名作『クリスマス・キャロル』の英文すべてに日本語訳と、必要に応じて単語の意味や解説がつけられ、英文の朗読ファイルも用意されています。 「英文の朗読を聞きながら英語の本を読む」という "視覚や聴覚などの五感をフルに活用して体全体で英語を感じる、まったく新しい読書体験" をお楽しみください。 『クリスマス・キャロル』は、経済的に成功したどケチで自己中心的な金貸しの老人スクルージが、クリスマスに過去・現在・未来の三人の精霊と出会い、時空を超えた旅をすることで改心するという、あまりにも有名な作品です。 目 次 はじめに  この本の使い方 STEVE I 第一章 マーレイの幽霊 STAVE II. 第二章 第一の精霊 STAVE III. 第三章 第二の精霊 STAVE IV. 第四章 第三の精霊 STAVE V. 第五章 エピローグ あとがき
  • オープン・ボート、青いホテル、モンスター
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    米国の自然主義文学の先駆とされる作家、スティーヴン・クレインの一連の短編の新訳。  アーネスト・ヘミングウェイは二十代の若い作家志望者に助言を求められ、トルストイの『戦争と平和』やドフトエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』など世界文学の古典十六作を示したが、そのリストのトップにスティーヴン・クレインの『青いホテル』と『オープン・ボート』という二つの短編が含まれていた。  クレインは二十八歳で早世したが、フォークナーやヘミングウェイなど後の世代の作家にも大きな影響を与えた。 『オープン・ボート』は、キューバに新聞社の通信員として取材に向かうために乗っていた船が沈没し漂流した末に生還したという作者自身の実体験に基づいている。  クレインはその体験を新聞にノンフィクションの手記として記載し、その半年後に小説『オープン・ボート』として雑誌に発表している。  本書では新聞に掲載された手記と小説の両方を訳出しているので、同じ事故をめぐるノンフィクションとフィクションを読み比べることで、すぐれた作家の創作手法や意識の違いがはっきり読み取れる。 『青いホテル』は逆に心理描写がなく、登場人物の目に見える行動のみを追うことで、東部からの旅行者の不条理な死の顛末を描いている。  『モンスター』はワイロムヴィルという中西部の架空の町を舞台にした作品で、医師の家庭で起きた火災をめぐって、人間の誠実さとは何か、小さな共同体における人の噂や社会の空気、フェイクやヘイトといったものの持つ力などが描かれ、SNS全盛の二十一世紀のネット社会の縮図を見るよう。あまりに現代的で、現代にこそ通じる作品である。
  • ハリール・ジブラーンの詩
    5.0
    愛し合いなさい、しかし愛をもって縛る絆とせず、ふたりの魂の岸辺のあいだにゆれ動く海としなさい。(「結婚について」より) 深い思索の中から紡ぎだされた、静かな叡智に満ちた詩の数々。人生の礎となる一冊。
  • リア王
    -
    純真な末娘より、甘言を信じ、長女と次女に国を譲ったリア王は、忘恩の娘達に追い出され、発狂し嵐の荒野をさ迷う。急を聞き、父を援けに出た末娘は、不運にも捕えられ殺される。理性をとり戻した王は、真実の愛情と虚偽を見分け出来なかった愚をくやみつつ息を引きとった。シェイクスピア全劇作品中、最高作と評価される一作。
  • トロイラスとクレシダ
    -
    トロイ戦争とその戦争の中に咲いた悲しい恋の物語。西欧の文学に歌いつがれたこの「恋愛と名誉」の伝統的な主題をシェイクスピアはこの戯曲の中でまったく非情の眼で直視する。トロイやギリシアの華やかな英雄たちはその栄光の座から引きずり降ろされ、純情なトロイラスは、女性を理想化したため深い幻滅を味わされる。最も古典的な物語がシェイクスピアの手によって一変する。
  • にんじん
    3.6
    「にんじん」――ルピック夫人は末の男の子をそう呼ぶ。髪の毛は赤く、顔はそばかすだらけだから。にんじんは、部屋の片隅にうずくまりながら、家族のために役立つ機会を待ちぶせしている。が、母親の口汚いののしりと邪険な態度が、そんな彼の気持ちを打ち砕く――。愛に飢え、愛を求めながら、母親のあまりの反応のなさに悩み傷つく少年の姿を生き生きと描き、読者の感涙を誘う不朽の名作!
  • 果樹園のセレナーデ
    4.0
    荒廃した果樹園の古びたベンチにすわって、ひとり静かにヴァイオリンを奏でる美少女キルメニイ。悲運の母の偏愛ゆえに世間から隔絶された口のきけない少女に、大学を出て赴任してきた若い臨時教師エリックが真実の愛をそそぎ、奇蹟を起こす、この美しい愛の物語は、『赤毛のアン』で知られ、生涯青春の情熱を失わなかったモンゴメリ女史の実質的処女作。

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  • 共産党宣言
    -
    カール・ハインリッヒ・マルクスによる作品。
  • 星の王子さま
    4.3
    砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星をめぐってから七番目の星・地球にたどり着いた王子さまだった……。一度読んだら必ず宝物にしたくなる、この宝石のような物語は、刊行後七十年以上たった今も、世界中でみんなの心をつかんで離さない。最も愛らしく毅然とした王子さまを、優しい日本語でよみがえらせた、新訳。
  • 不思議の国のアリス
    3.9
    ある昼下がり、アリスが土手で遊んでいると、チョッキを着た兎が時計を取り出しながら、生け垣の下の穴にぴょんと飛び込んで……個性豊かな登場人物たちとユーモア溢れる会話で展開される、児童文学の傑作。
  • 富を「引き寄せる」科学的法則
    4.0
    お金や資産は、「確実な方法」にしたがって物事を行った結果、手に入るものです。この確実な方法にしたがえば、だれでも間違いなく豊かになれるのです――。百年にわたり読み継がれてきた成功哲学の名著。
  • 新訳 十二夜
    3.8
    伯爵家の女主人オリヴィアを熱愛するオーシーノ公爵。だが兄を亡くした哀しみに暮れるオリヴィアはけんもほろろ。その頃難破船から救われ、女であることを隠して公爵に仕え始めたヴァイオラは、優しい公爵に恋心を抱く。さらに、そんなことはつゆ知らぬ公爵が恋の使者として遣わしたヴァイオラに、なんとオリヴィアが一目惚れ……!? もつれにもつれた恋の糸。ロマンスと笑いと風刺が絡みあう、シェイクスピア喜劇の頂点。
  • まざあ・ぐうす
    4.3
    ナンセンス、なぞなぞ、レジスタンス、諷刺などさまざまな要素を軽やかなリズムのうちに包み、英語圏で大切にはぐくまれてきた伝承童謡、まざあ・ぐうす。残忍で陽気で、奔放でとりとめがなく、そのおもしろさは不思議な魅力を秘め、暮らしの中に、文学の世界に深く息づいている。言葉の魔術師白秋が、愛をこめて子供たちのために訳出した幻の名著。
  • クリスマス・キャロル
    3.9
    並はずれた守銭奴で知られるスクルージは、クリスマス・イヴにかつての盟友で亡きマーリーの亡霊と対面する。マーリーの予言通りに3人の精霊に導かれて、自らの辛い過去と対面し、クリスマスを祝う、貧しく清らかな人々の姿を見せられる。そして最後に自分の未来を知ることに――。話題の映画原作を古典新訳で!【光文社古典新訳文庫】

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  • にんじん
    3.8
    にんじん――。髪の毛が赤くてそばかすだらけのルピック家の三番目の男の子はみんなからそう呼ばれている。あだなをつけたのはお母さんだ。お母さんは、にんじんに夜の暗闇のなかをにわとり小屋の扉を閉めに行かせたり、おもらししたおしっこを朝食のスープに混ぜて飲ませたりする……。だが、にんじんは母親のいじわるにも負けずに成長してゆく。生命力あふれる自伝的小説の傑作。
  • 変身
    3.7
    ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか……。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。
  • ツールの司祭
    -
    1巻550円 (税込)
    「ツールの司祭」とはビロトー神父を指すが、この善人はたまたま借り受けた部屋の女主人ガマール嬢に嫌われる。その背景には中産市民である嬢の、貴族の仲間になろうとする神父への嫉妬と憎悪があった。そうしたなかに積年の野心を抑えられてきたトルーベール師が登場する。師は権謀術数を用いて…この表題作のほかに「女とは」という問題を論じ合う短編「復讐」、作者の社会観・宗教観が披瀝される「フランドルの基督」の2短編を収める。3編とも、新字新仮名遣いに改めてある。
  • デュラスを読む ロル・V・シュタインの連作
    -
    1巻550円 (税込)
    少女時代の原体験を核として生まれた物語群。テクストを丹念に引用しながら、それらの物語の変貌をたどる。デュラスを追体験し、「書くこと」の不可思議を味わう。
  • 新訳 星の王子さま 王子さまがくれたバトン
    -
    1巻550円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『星の王子さま』(Le Petit Prince)は、フランスの作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによって1943年に書かれた作品です。この物語は世界中で愛され続けており、その普遍的なメッセージと美しいイラストは多くの年代の読者に感銘を与えています。 作品は、砂漠で遭難した操縦士と、さまざまな惑星を旅する小さな王子との出会いを描いています。王子さまはそれぞれの惑星で出会った人々から人生の重要な教訓を学びます。特に有名なのは、キツネについてのセクションで、キツネは王子に「本当に大切なものは目に見えない」と教えます。 この「新訳 星の王子さま―王子さまがくれたバトン」は、原文の魅力を損なわないように訳しており、読みやすく工夫している点が特徴です。金箔押しの装飾が施された表紙は、贈り物としても適しています。『星の王子さま』は、その深い教訓と美しい物語で、読む者に多くの思考を促す一冊と言えるでしょう。
  • いやいやながら医者にされ
    -
    飲んだくれの木こりスガナレルは、若いとき医者の家で働いたことがあるが、たったそれだけのことから「名医」にされてしまう。モリエール笑劇の真骨頂。作者の同時代人の一人はこう述べている。「すばらしい傑作で、誰だってつい見たくなってしまいます。世の中にこれほど面白く、人を笑わせる作品はありますまい。いま、こうしてペンをとっていても、思わずおかしくなってきて、笑いがこみあげてきます」
  • 病は気から
    3.0
    医者や薬剤師によって「自分は病気だと思いこまされている男」アルガンが主人公。若い後妻は財産目当てで、夫のすみやかな死を待っている。医者への痛烈な風刺をたっぷりと盛り込み、陽気な歌と踊りでふんだんに味付けした喜劇。国立劇場コメディ・フランセーズの上演回数は記録的で、見て面白いという点では、モリエール劇のなかでも屈指の芝居との評価が定まった傑作。
  • 変身
    4.1
    平凡なサラリーマンがある朝、巨大な虫けらに変身した状態で目覚める──。不条理文学の旗手か、不器用なサラリーマン作家か。新たなカフカ像にもとづく新訳と訳者解説によって、不朽の名作がよみがえる。
  • マザー・グース1
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 おもしろくってくそまじめ、ナンセンスまた奇怪千万、ユーモア、ペーソス、どたばたにやり……。あらゆるおかしさがひしめきあうへんてこりんな世界。いまや全地球的財産になった「マザー・グース」の軽妙絶妙の訳に、たのしい挿絵がついた。この巻にはハンプティ・ダンプティ等が登場して全96篇。全4巻。
  • クリスマス・キャロル
    3.6
    文豪としてのチャールズ・ディケンズの名を世界的なものにならしめた不朽の名作。クリスマスの物語として毎年一篇ずつ書かれたクリスマス・ブックの第一作で、発表後まもなく驚異的な大ベストセラーとなった。 クリスマスの前夜、老守銭奴スクルージのもとに、「過去」、「現在」、「未来」の三幽霊と、昔の相棒マーリーの幽霊が現れ、これまでスクルージが行ってきた冷血非道な行いの数々を見せる。それでも最初は気丈にふるまうスクルージだったが、やがて自分の人生の空虚さに気づき、改心して真人間の生活に立ちかえることを決意する。
  • 三つの物語
    -
    純粋であるがゆえに薄幸な人生を送らざるをえなかった一人の女を描いた「純な心」、「無上の栄光を手にするかわり、自らの両親を殺めることになるだろう」という不吉な予言に翻弄された男の物語(「聖ジュリアン伝」)、サロメの首をモチーフにした「ヘロディア」を収録。この3作は順に「ボヴァリー夫人」「聖アントワーヌの誘惑」「サラムボー」の3長編を連想させるフローベール最晩年の遺言の書だ。
  • アントニーとクレオパトラ
    -
    アントニーはすぐれた武将であり、勇敢で偉大な人間であったが、クレオパトラに恋していた。恋に酔いしれたアントニーは公事を忘れ、ローマに残した妻を忘れて日を過ごす。彼に対する非難の声は高まるばかり。妻ファルヴィアの死の報にもエジプトをはなれない彼は、完全に武将としての生活をすてて、恋のとりこになり終わってしまったかのようにみえた……シェイクスピアの最も油の乗り切った時期の作品の一つ。
  • 美しい夏
    -
    一人の少女が大人へと成長していく青春のひとこまを、鮮やかに描く。ジーニアは兄と二人暮らし、洋裁店で働いている。もうすぐ17歳になる夏、三つほど年上のアメーリアと出会う。アメーリアは画家のモデルをしているという。成熟した雰囲気を漂わせるアメーリアに、ジーニアは反発しつつも憧れを抱く。昼間は働き、夜はカフェやダンスホールで遊び、日曜は散歩に出かけたり湖でボートに乗ったり映画をみたり、あるときアメーリアは、モデルの仕事をしている画家のもとへジーニアを連れていく。ジーニアはその画家に恋するが……燦めくような夏はあっという間に過ぎ去る。パヴェーゼに惚れ込んだ訳者による名訳。
  • カフカがサラリーマンだったって知ってましたか?
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    1巻550円 (税込)
    真にこれからの世界をいきるためにはサラリーマンを捨てて自立しよう。 フランツ・カフカは20世紀初頭のサラリーマンだった。しかし、そのことを研究した人はいない。ここには大きな問題が隠されており、その文学とともにサラリーマンを生きぬいた人でもあった。このことは強調してもしすぎることはない。だって、だれもサラリーマンの本質を知らないのだから。それを知るといかに束縛されたい生き方であるかがわかる。それをカフカは芸術へと切り開いた。彼を彼を見習って、自立しよう。 【目次】 はしがき 第一章 サラリーマンだったカフカ 第二章 引きこもってはいけない 第三章 他者の出現 第四章 全く思うようにいかない世界がある 第五章 カフカが残してくれたもの 第六章 じゃあどうすればいいのか 第七章 結語 奥付 【著者】 佐藤守徳 これまでに、『「カウムズホーム」解説という名の小説』『断片小説論スケッチ』『シニアと若者の為の日銭を稼ぐ株式活用術』などジャンルを問わず多数。特に電子書籍を単なる紙の書籍の電子版ではないという信念をいだいている。
  • ピエールとリュース
    4.0
    戦時下のパリ。徴用近づく高等学校生のピエールと、絵描きとして家計を助けるリュース。地下鉄車内で出会った2人は、ドイツ軍の爆撃に遭遇し、とっさに手を握り、惹かれあう……。若い男女の清純な恋愛が、醜く恐ろしい戦争の現実と、あざやかなコントラストをもって描かれる。第一次大戦下に執筆され、1920年に発表された。ノーベル文学賞作家が紡いだ、100年読み継がれる「初恋・悲恋」の物語。映画『また逢う日まで』の原作、ガラス越しのキスシーンで話題に。(1950年東宝、今井正監督、主演:岡田英次・久我美子) ●目次 ピエールとリュース 解説(渡辺淳):(1)ロラン理解のために~ヨーロッパの良心、ロマンロラン~ (2)『ピエールとリュース』について あとがき(渡辺淳):新版のために 付録:『ピエールとリュース』復刻に際して

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  • 青い鳥
    -
    時代と国境をこえて、世界中の若い魂を魅了しつづける、ノーベル賞作家メーテルリンクの不朽の名作。クリスマスの前夜、貧しい木こりの子供チルチルとミチルの兄妹が、夢に見る旅の物語を通して、人間の求めるほんとうの心の幸福がどこにあるかを暗示した、ファンタスティックな童話劇。流麗な新庄嘉章訳による決定版。幸福の青い鳥は……? 全世界で愛される永遠の名作!
  • オセロー
    -
    シェイクスピア四大悲劇の一つ。勇猛なムーア人の武将オセローは、美しい公爵令嬢デズデモーナの愛を得て妻とするが、旗手イアーゴーの奸計に落ち、猜疑に狂って妻を殺害した後、妻の潔白を知る――。人間の多面的な性格像を鮮烈に彫り上げ、深刻な運命劇に凝縮させた不朽の名作の魅力に肉迫する、木下順二の名訳。
  • ふしぎの国のアリス
    3.0
    川べりでうとうとしていたアリスが、チョッキを着たうさぎを追って穴にとびこむと、そこは奇妙で不思議な冒険の世界――。これまでの教訓的な児童文学とちがって、ゆめとナンセンスとことばあそびで構成され、一見子どものためのお話に思えるが、そこにもりこまれているのは真実と深い洞察。世界の児童文学の歴史であり、「ファンタジー」のジャンルを切りひらいた、夢と笑いあふれる不朽の名作。
  • 青い麦
    -
    美しいブルターニュ海岸の自然描写の中に、思春期の男女の悩ましい官能の芽生えを、みずみずしいタッチで描き、詩的・音楽的な表現を得た、不朽の青春小説ーー。鋭い感覚で豊かな本能の流れを捉え、近代フランス女流文学の第一人者と称されるコレット中期の代表作。
  • 脂肪の塊・テリエ館
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    フランス自然主義を代表する文豪モーパッサンが、30歳で発表したデビュー作「脂肪の塊」と、その翌年に発表して不動の地位を得た「テリエ館」の、中編2作。ともに、世間からは卑しめられる娼婦が、心の底には清純なものを持っていることを、辛辣な人生観と温かい人間愛で描き、読者を魅了する不朽の名作。
  • 飛行士たちの話
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    作者ダールはシェル石油会社の外国駐在員となってタンザニアへ赴任中、第二次世界大戦が勃発。訓練を受けたのち戦闘機中隊に加わり、数々の実戦を体験した。たまたま「サタデー・イブニング・ポスト」誌から空中戦の体験を語ってほしいという依頼があったが、ダールは談話では不足と思い、体験の一部を手記にして渡した。この出来栄えが素晴らしかったので、そのまま記事になり、続編を書くことになる。その最初の原稿が本書の中の「簡単な任務」であり、続編が本書となった。戦記文学としても優れた飛行機乗りの物語10編を収録したダールの最初の短編集。
  • アウレリアス皇帝瞑想録1
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    1~9巻550円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 高橋五郎の訳による作品。
  • アンリ三世とその宮廷
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    一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。 カルマン・レヴィー出版社が1920年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。 (1)歴史小説および歴史研究128作品218冊 (2)小説、短編、個人伝 41作品、64冊 (3)回想録、閑談九作品、11冊 (4)少年少女物語五作品、6冊 (5)旅行記十八作品、35冊 (6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊 アレクサンドル・デュマ協会のウェブサイトでは325作品がリストされている。また、個人のデュマ愛好家が作っているサイトによれば、すべての作品を取り混ぜて688作品としている。 「誰もが皆デュマの話は聞いたことがあるし、彼の作品の何冊かは読んだことはあるが、彼の才能の大きさを意識している人はごく少ない。『アンリ三世』から一夜明けた日の彼の栄光はたくさんの妬み屋のしつこい中傷をひき起した。彼らの言を信じれば、デュマは先人を剽窃し、代作者たちに自分の作品を書かせた無知無学の人間ということになるだろう」(フェルナンド・バッサン) 「『アンリ3世とその宮廷』を研究した人間はデュマの公式が一挙に分かる。彼はまことに多様な戯曲を書く。ところが本質的なものは最初の戯曲『アンリ三世』にある。つまり、民衆的な登場人物、地方色、変化、アクション、情念があるのだ。」(イポリット・パリゴー)この戯曲は、デュマ最初の本格的な五幕散文ドラマであり、スタンダールの理想の実現でもあり、ヴィクトル・ユゴーの『エルナニ』に先立つこと1年、ロマン主義演劇の最初の勝利を獲得した記念碑的作品でもある。 時は1578年7月20日のことである。フランス国王アンリ3世の母、フィレンツェから亡き国王アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスと占星術師ルッジェリは、アンリ3世の寵臣サン=メグランがギーズ公爵の夫人に恋い焦がれていることを利用して、サン=メグランとギーズ公爵の両方から気弱な国王への影響力をそごうと画策する。カトリックとユグノーの殺し合いの宗教戦争の只中で、後にアンリ4世になるナヴァール王アンリを加えて3アンリの戦いと言われる時代である。ルッジェリは眠り薬で眠らせたギーズ公爵夫人とサン=メグランを引きあわせて二人が両思いであることを悟らせる。 新教徒に対抗するカトリック同盟の盟主に自らなって、次期国王の座も狙おうとするアンリ・ド・ギーズのカトリック同盟に盟主の任命という性急な要求に、ブロワの三部会まで待てと諭すアンリ三世。事態は切迫していると反論するギーズ公。甲冑で登場したギーズ公が弾丸が飛んで来ても正面で受けてみせようと豪語するのを、サン=メグランが吹き矢筒でボンボンを命中させる。怒りに燃える両者の間で決闘が決まる。 怒りに任せたギーズ公爵は鉄の籠手で青癒ができるほど夫人の腕を締め上げ、無理強いにサン=メグラン伯爵をギーズの館におびき出す偽手紙を口述させる。 一方、宮廷ではカトリック同盟の盟主の任命決議に入り、「余の権威において余自身を盟主と宣言する」と自ら盟主になることを宣言したアンリ3世。ギーズ公爵はカトリーヌ・ド・メディシスに何事か訴えようとするが、アンリは早く署名せよとダメ押しをする。第1の企みは失敗に終った、埋合せはつけてやる、憤怒のなかで署名するギーズ公の前で会議の閉会が告げられる。 半信半疑でギーズ公爵夫人の元に忍んできたサン=メグラン伯爵は来ないようにと祈る夫人の声を手がかりに部屋までたどり着く。危機一髪で部屋から逃げ出したサン=メグランは待ち伏せした手のものに暗殺される。公爵が最後の台詞を吐く。「よし!さあ、家来の始末はつけた、今度は主人の番だ!」 劇場が興奮のるつぼであった。臨席していたオルレアン公爵は名前も知らない自分の使用人が詩人として聖別されるのをきいたのである。こうしてアレクサンドル・デュマはフランス演劇史にみずからの名前を深く刻んだのである。
  • 法王庁の抜穴
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    「ローマ法王が、秘密結社によって誘拐され、地下の回廊をへだてたサン・タンジュの城に監禁された」。奇怪な風評を巡り、男たちが動き出す。法王救出を理由に詐偽を働く百足組のプロトス、多額の遺産を手にしながら意味なき殺人を犯すラフカヂオ、キリスト教に改宗した科学者アンチム、作品の不評に強い不満を持つ作家ジュリユス。人間の行為の底にひそむ偶然と必然の問題が明快に描き出される。フランスのノーベル賞作家アンドレ・ジイド、1914年の作品。
  • 自殺クラブ
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    「われわれは人生がただの舞台に過ぎないことを知ってます。われわれは役に興味を感じる限り、舞台の上で道化役を演じ続けるんです。…死にたいという至極もっともな望みを持ってるのは、あなた方とぼくだけだなんて思わないで下さい。…世間に騒がれずにわずらわしいこの世を去りたいと思ってる人たちのために作られたのが自殺クラブなんです」……巧みな語り口の短編集。
  • トーマス・マン短編集1
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    肉体と精神、普通人と芸術家を対立的な存在とみて、そこに現出するさまざまな表情をとらえたマンの短編集。この巻には、「幸福への意志」「幻滅」」「小さなフリーデマン氏」「道化者」「トビーアス・ミンダーニッケル」「衣装戸棚」「ルイスヘン」「トリスタン」の8編を収録。
  • ネールの塔 五幕九景ドラマ
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    『三銃士』(ダルタニアン物語を含む)や『モンテ・クリスト伯』を始め『王妃マルゴ』、『モンソローの奥方』、『黒いチューリップ』などの小説で世界的な文学者となったアレクサンドル・デュマは、最初、劇作家としてデビューしたという事実は意外に知られていません。今回、デュマの劇作品の中でも傑作の呼び声が高い『ネールの塔』をお届けします。フランス王妃とビュリダンとの権力と知力の戦い、尊属殺人、嬰児殺し、近親相姦、恐るべき人倫の蹂躙を舞台にのせた作者の勇気と革命と戦争を通じて権力に潜む非人間性を知ったためにそうした表現を受け入れることができた観客を感じていただければ幸いです。 ネールの塔にまつわる歴史は次のようなものでした。 中世の物語、特にネールの塔の伝説的な物語は当時流行であった。史実では、女王マルグリット・ド・ブルゴーニュ(1290-1315)と義妹のブランシュは、それぞれフィリップ・ドルネとゴーティエ・ルネという兄弟を愛人にし、モービュィッソンの修道院で逢い引きをしていた。1314年、四人は密告されてルイ強情王と呼ばれたLouis Xの命令で全員逮捕された。一人の若者は尋問によって自白(しかし、裁判の一切が秘密であったために、すべて憶測の域を出ない)し、拷問の果てに死んだ。1315年4月のことであった。1322年、女王は、伝説の語るところでは、1315年4月30日王の命令によりシャトー・ガイヤールで絞殺されて死んだ。ブランシュは1322年解き放たれ、僧籍に入り、モービュイッソンの修道院に赴いて翌年そこで死んだ。この姦通を手引きした端役たちは死刑か、または逃亡した。さらに二番目の義妹ジャンヌは一旦告発されたが、身の潔白を証明することに成功した。これがこの事件にたった2頁しか割いていない同時代人のド・ナソジの『年代記』の継承者が教えてくれるすべてである。ネールの塔がフィリップ美男王の嫁たちの放蕩三昧(ほうとうざんまい)の本山であり、一夜限りの愛人の死体を翌朝セーヌ川に投げ落とさせたという、これといった根拠もない一つの伝説が生まれたのはかなり古いことである。これらの情夫のうちビュリダンなる人物が問題である。事実、ビュリダンという人物はどこにも見当たらないうえに、さらにもっと可能性が薄いのはパリ大学の総長であった哲学者ジャン・ビュリダン(1290-1358頃)がマルグリット・ド・ブルゴーニュの愛人であったということである。様々な伝説がジャンヌ・ド・ブルゴーニュあるいはマルグリット・ド・ブルゴーニュとの関係を彼に負わせ、その二人のどちらかが(ヴィヨンが書いているように)彼を袋に入れてセーヌ川に投げ入れ、そのために死んだかどうかは様々な異本がある。ブランドームはその『艶婦列伝』のなかで有罪の女王のことには触れることなく、ネールの塔における王家の血みどろの乱痴気騒ぎの伝統について言及している。  これを題材にしてフレデリック・ガイヤルデという若者が脚本を書きました。着想はよかったが、劇場に上げるまでではなかった原案をロマン主義演劇の傑作に仕上げたのがアレクサンドル・デュマでした。熱狂をもって受け入れられた『ネールの塔』はその後、著作権を巡るガイヤルデによる執拗な訴訟が作者2人の死後まで続く因縁の作品でもあったのです。『ネールの塔』に付けた解説では、この問題を詳細に説明しています。お楽しみ下さい。
  • コリオレーナス
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    ヴォルサイ人との戦いで都コリオライを陥落させたローマの将軍ケイヤス・マーシャスは、コリオレーナスの尊称を与えられる。だが、執政官に推薦されても市民に媚びるような慣例を拒み、ローマを追放される。かつての英雄は、ヴォルサイ人の将軍で宿敵のオフィーディアスと手を結び、祖国ローマに侵攻する。だが、この企てを知った母ヴォラームニアの泣き落としのまえに、独断で和平をむすぶ……シェイクスピア最後の悲劇。
  • アントニー 5幕散文ドラマ
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    アレクサンドル・デュマの最も一般的な略歴は以下である。 1802年フランスのヴィレール・コトレ生まれ。 19世紀フランスを代表する作家の一人。幼少よりラテン語、古典文学を学び、17歳で『ハムレット』を観て劇作家を目指す。20歳でパリに出た後、『アンリ三世とその宮廷』、『クリスティーヌ』の大成功によって劇作家としての地位を得る。その後も数多くの劇作を発表し続けるが、フランス・ロマン派の影響を受け、徐々に歴史小説に移行する。1844年、「ル・シエークル」誌に連載された『三銃士』が爆発的な人気を得た他、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』などの大作を世に送り出す一方で、革命に積極的に参加するなど当時のフランス国内に多くの影響を与えた。晩年はフランス、ベルギー、ドイツ、オーストリアなどを転々としながら創作活動を続け、1870年、ピュイの別荘にて死去。 主な作品は、『三銃士』、『二十年後』、『モンテ・クリスト伯』、『王妃マルゴ』、『王妃の首飾り』、『黒いチューリップ』など多数。 もちろん、フランス文学史がロマン主義を避けて通ることができないかぎり、デュマに触れないわけにはいかないが、ヴィクトル・ユゴー、アルフレッド・ド・ミュッセ、アルフレッド・ド・ウ゛ィニーなどと比較すると、デュマは明らかに挿話的な扱いしか受けないのが普通である。しかし、2002年11月、ついにアレクサンドル・デュマの亡骸が国葬としてパリのパンテオンに移され、国民作家の列に加わったのだ。  一般に日本でのフランス・ロマン主義の研究は手薄だが、なかでもアレクサンドル・デュマについての研究は皆無に等しい。デュマと言えば『三銃士』や『モンテ・クリスト伯』といった大衆娯楽作品の印象が強く、また数知れない代作者を使ったという理由で悪名も高い。また、その作品の全体について正確な総数すらわからないほどのいわば濫作者であったからよけいに始末が悪いのかもしれない。いったいどれだけ作品を出版したのだろうか。 カルマン・レヴィー出版社が1902年に出したアレクサンドル・デュマ作品総カタログによる作品分類は以下の如くであった。1)歴史小説および歴史研究128作品218冊。2)個人伝41作品、64冊。3)回想録、閑談9作品、11冊。4)少年少女物語5作品、6冊。5)旅行記18作品、35冊。6)戯曲66作品25冊。以上合計271作品、359冊(若干数の作品は重複の可能性がある)。シャルル・グリネルの『アレクサンドル・デュマとその作品』ではカルマン・レヴィー版全集で298作品142巻という数字を出している。Webサイトで検索すると688作品がリストされていて、270作品とか289作品とかをはるかに超えた多作家であることは間違いがない。ジャンルも小説、伝記、回想録、おとぎ話、旅行記そして戯曲と多彩である。 ≪Elle me resistait, je l’ai assassinee!....≫ 「俺を拒んだ、だから殺したのだ!」 有名なこの幕切れの台詞と共に、愛人アデルを殺した暗い目付きの主人公アントニーは、1831年以後しばらくの間フランスの若い世代を席巻した。1831年5月3日ポルト・サン・マルタン座で初演された『アントニー』は、当時の上演事情から見ると異例としか言いようのないほどの連続上演記録を作った。「このドラマはパリで連続131回上演された。内訳はポルト・サン・マルタン座で100回、オデオン座で30回、イタリアン座で1回である。そればかりか、またフランス中で巡回公演され、その年1831年は非難ごうごうであったが、1833年から1837年までは大成功を収めた。 今日のわれわれから見るといささか大時代なこの姦通劇が、どのように着想され、どうしてこのような熱狂的な反響をもたらしたのであろうか。
  • みずうみ/三色すみれ
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    シュトルムの異なる側面を代表する中編3つを収める。「みずうみ」は老人が青春時代を回想する形式のうちに、予期せぬ人と結婚した若き日の愛人に湖のほとりで再会する哀愁をこめた物語。「三色すみれ」は継母とままこの心の葛藤から明るい和解へいたる道を描く人間味あふれる物語。「アンゲーリカ」は時代と社会の大きな波のまにまにただよわされる人間の運命を描く、フランス心理小説的な佳品。

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  • ねじの回転
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    邪悪な男女の亡霊が、うぶな子どもたちを悪へと誘う。それを救おうと孤独な闘いをつづける女家庭教師。虚構と現実が渾然ととけあい、緊迫感あふれるシーンがつぎつぎと展開して、物語は一気に破局へ。心の奥にひそむ悪をテーマにした「亡霊物語」の傑作。

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