国内小説 - 小学館作品一覧
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-父の再婚で突然できた若くきれいな義母、そして義姉に興奮を隠せない昭吾は次第に倒錯した欲望に取り憑かれていく。そして、その牙は自分を慕ってくれていた幼なじみにまで向けられていく。 山尾昭吾は父親と二人きりの生活を長らく続けてきた。その父親が突然、再婚することになり、二人きりで住んでいた屋敷に義母・義姉と同居することになった。あまりに美しい義母、義姉に一瞬で心を奪われた昭吾は彼女らの下着で自慰することが日課になっていく。だが、それだけでは満足せず、次第にエスカレートしていく。義姉の早苗はすでに男性の経験もあり、あっさりと昭吾の欲望を叶えてくれた。さらに暴走していく昭吾は幼なじみでもある恵美へも自分の欲望をぶつけていく。昭吾のことを好いている恵美は言いなりになった。それを良いことに昭吾はさらに倒錯した欲望を募らせていった。早苗と恵美にレズプレイを強要して、終いには二人と代わる代わるに関係を持つ。そして、最後の目標だった義母の芙美子に対しても手練手管を使って騙し、陵辱の限りを尽くしていく。最初は頑なに拒んでいた芙美子も次第に快感に溺れ、自分の理性が壊れていくのを理解しながらも快楽の渦に巻き込まれていくのだった。
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-田舎の学校に巨乳の美人教師・友美子が赴任してきた。学校内で唯一の男子である耕太はすっかり友美子に魅せられてしまうが、幼なじみの先輩・咲子も悩ましい。 都会から離れた学校に、美人教師が赴任してきた。23歳の友美子先生だ。しかも、はち切れんばかりの巨乳の持ち主だけに、耕太は一目見てすっかり友美子に魅せられてしまう。一方で耕太の幼なじみで先輩でもある咲子にも友美子とは違う魅力があるため、捨てがたい。とはいえ、女性をまったく知らない童貞の耕太は猛る股間を持て余し、自慰行為で発散するしかなかった。あるとき、授業中に友美子が倒れてしまう。友美子の下宿先に見舞いに行った耕太は寝ている友美子に興奮して、巨乳にむしゃぶりついてしまう。意識朦朧となりながらも、友美子はキスしてくれた上に手で耕太のモノをしごいてくれたのだ。そして秋祭り。大粒の雨に降られ、耕太は秘密部屋としている納屋に友美子を連れて雨宿りすることに。そして感激の初体験を済ませることに成功するのだが、それを機に友美子の下宿に夜這いをかけても拒まれることもなく、校内で耕太がいたずらをすると潤んだような目でどんなことでも応じるようになっていく。また、初体験を済ませたことで自信をつけた耕太は咲子にも果敢に迫っていく。咲子の両親がいない間に咲子の部屋に上がり込み、拝み通してからの口内射精、そして初合体。当初年下の耕太をバカにするような口調で罵っていた咲子に変化が見られるようになっていく。体を重ねていくうちに咲子は耕太に好意を抱くようになっていたのだ。美女二人の芳香を求めてやまない耕太の顛末は・・・・・・。
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4.1私は、幸せになるために芸術をやるんです。 碧波市の美術館に勤める学芸員の貴山史絵は、80歳の女性画家、ヨシダカヲルの展覧会を担当することになる。ヨシダは美術業界から一線を退いたあと、山奥のアトリエでひとり絵を書き続けていた。担当になった史絵は、東京で働く恋人との将来や、職場での人間関係、学芸員としてのキャリアに悩んでいた。今ではほとんど無名と言っても良いヨシダの展覧会開催に疑問を抱く史絵だったが、ヨシダとの交流を重ねるうちに、その不思議な魅力と、ひとり筆をにぎりつづける生き方に魅了され、自身も次第に変わり始める。 展覧会の準備に奮闘する一方で、史絵はヨシダの過去が気掛かりだった。一時は戦後の女性画家として名を上げていたにもかかわらず、なぜ表舞台から消えてしまったのか。ふたたび絵を描き始めるまでの空白の10年間に何があったのか。ふたりが心を通わせたとき、ヨシダが語るのは、秘められた愛についてだった――。
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3.3「鴨川食堂」著者が贈るシリーズ! 京都にまつわる不思議な体験、してみませんか。 英国人ミステリー作家のカール・エビスは、京都にある名門・京洛大学に招かれ、教鞭を執っている。次回作執筆の参考にと、講義がない日には助手の九条葵と京都の街を練り歩き、日々創作の種を捜している。 まだ京都へ来てから日が浅いカールを驚かすのは、京都ならではの不可思議な出来事だ。時間や空間の概念などないかのように、安土桃山時代の逸話〈宗旦狐〉の母狐が化けた女性の姿を見かけたり、〈六道の辻〉の案内人である年齢不詳の老婆と出会ったり。京都人らしい、気遣いができるも小言を言わねば気が済まない性格の葵に振り回されながら、行く先々で、カールは科学で解明できない出来事に遭遇する。
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4.02011年5月7日全国公開映画の完全ノベライズ!世界中の山を登り、山の楽しさ、厳しさ、美しさを知り尽くした男・島崎三歩。彼はいま日本アルプスを舞台に、山岳救助ボランティアを続けていた。ひとたび要救助者ありの連絡が入ると、三歩はすぐに現場にかけつけ、事も無げに遭難者の命を救う。そんな三歩が暮らす山に、北部警察署山岳救助隊に配属されたばかりの久美がやってくる。久美は、山岳救助隊の隊長や三歩の指導の下、厳しい訓練を着実にこなしていく。しかし、実際の救助となると、自らの未熟さや大自然の脅威が重なって、ままならない日々が続く。そんな打ちひしがれ自信を失くしつつあった久美の前に、多重遭難が発生。救助に向かった久美の前に立ちはだかるのは、想像を絶する冬山の脅威だった。
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-崖っぷちの女たちのサバイバル。 ライターの翔子、コーディネイターの恵、カメラマンのルミ、スタイリストの友美。この4人は、女性誌「クワランタ」のフリーランススタッフだ。充実した仕事に追われているうちに約40歳になった4人は、気がつくと人生の崖っぷちに立っている。こじれた不倫、見合いの失敗、昔の男の接近、仕事のトラブル、親の介護、自分の健康。男の謎の失踪や犯罪への関与、はてはスパイ疑惑までが舞い込んで来て、女たちは右往左往する。 アラフォー・シングル・フリーランスの「三重苦」を抱え、それでも必死にサバイバルする女たちと、その周りの少なからず問題のある男たちを描く、笑えて泣ける連作小説。
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4.0【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「平成ガメラ三部作」制作日記の完全版! 怪獣映画の最高峰として、今なお多くの特撮ファンに愛されている「平成ガメラ三部作」。金子修介監督が自身の半生とシリーズ2作目『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年)までの制作の裏側を赤裸々に記した『ガメラ監督日記』を『ガメラ3 邪神(イリス)覚醒』(1999年)公開25周年記念として復刊!オリジナル版に刊行後に制作・公開された『ガメラ3』のエピソード等を語った新規インタビューを収録した、「増補改訂版」になります! (底本 2024年3月発売作品) ※この作品はカラーが含まれます。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 細身のブラック・スーツ、悪戯っぽい笑み、そして温かな体。ヘルス嬢ミキは、ある日店に訪れた暴力団幹部太田聡に恋をした。敵対組織との抗争、ミキをつけ狙うストーカー、降りかかる災厄を飄々とかわしていく太田に、日に日に想いを募らせる。一方、常に太田と行動を共にする舎弟分松本は、太田を知れば知るほどに、自分の未熟さを自覚するようになり……。抑えきれない恋心と捩れてゆく感情、憧れと憎しみにざらつく世界を描き出す、刹那系チンピラ小説。
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3.4佐々木蔵之介×永作博美出演の映画原作! 長年の友人関係にあったふたりは、09年3月に入籍。川崎に新居を構えた。そして1か月後の4月に妊娠が発覚。どこにでもあるような新婚生活を過ごしていた。 ところが、体調不良を訴え続ける妻が検査を受けた同9月、腸に悪性の腫瘍があると、告げられる。リンパ節の転移もあり、第3期だった。そして妊娠9月目で、帝王切開で長男を1481グラムで出産。その後、妻の病状は、徐々に悪化し、抗がん剤治療などの副作用に苦しみ、実家の福島県いわき市に戻る。 友人たちのサプライズパーティーなどもあったが、10年7月に38年の生を閉じた。 「こんな闘病記があったのか」という読後感を思わず覚えてしまう、妻の最期を夫が描き取った「10か月の生の記録」。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 東京・下町生まれの希以子には二人の母親がいた。養母マツには美しい娘・美佐緒がおり、希以子にとってはあこがれの存在だった。しかし、生母よしが男と出奔したころから人生の歯車が狂い出す。大洪水や関東大震災に被災して人の命の儚さを知り、美佐緒の嫁ぎ先の長男・市太郎と互いの愛を確かめ合うも許しを得られずに離別。親のすすめで結婚するが、夫の暴力に耐えかねて離婚。その後、満州で成功した市太郎と再会。彼の誘いのままに、幼子を連れて大陸に渡るが…。苛酷な運命に翻弄されながらも、激動の時代を、明るく逞しく生き抜いた女の物語。
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3.8宮崎あおい×向井理主演映画化原作。 夫の名は無辜歩(むこ・あゆむ)、妻の名は妻利愛子(つまり・あいこ)。お互いを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う都会からやってきた若夫婦が、田舎暮らしを始める。背中に大きな鳥のタトゥーがある売れない小説家のムコは、周囲の生き物(犬、蜘蛛、鳥、花、木など)の声が聞こえてしまう過剰なエネルギーに溢れた明るいツマをやさしく見守っていた。夏から始まった二人の話は、ゆっくりゆっくりとその年の冬まで進んでいき、「ある出来事」を機にムコがツマを残して東京へ向かう。それは背中の大きな鳥に纏わる出来事に導かれてのものだった。 「いつかこの小説のツマを演じてみたいです」という帯コメントを寄せいただいた宮崎あおいさん、雑誌「ダ・ヴィンチ」でのオススメの一冊として紹介していただいた向井理さんの二人が主演となる映画化も決定(2013年公開)。 (底本 2008年3月発行作品)
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4.0映画にもなった感動実話。文庫版を電子化! プロポーズの言葉も忘れてしまった私だけど、本当にありがとう。 つかささんは北海道網走市の普通の女子高生だったが、 17歳の時に、交通事故に遭い、車椅子生活になってしまう。 また頭を強く打ったことでそれ以後、 自分に起こったことを覚えていることができないという記憶障害が、 後遺症として残る。 それでも明るく前向きに生きるつかささんは、 25歳の時に網走市のタクシー運転手と恋に落ち、結婚を決意する。 当然のように周囲は大反対。ところが妊娠がわかり、 ついに周囲からも祝福される結婚式を挙げ、元気な赤ちゃんを出産した。 不運と困難の連続にも、 まったくひるむことなく強く夢を追ったつかささんの人生は、 生きることの本当の大切さを教えてくれる。 映画化もされた、人間愛が溢れる感動実話。
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-今度こそあきらめない!勇気と挑戦の物語。 涼宮花音、中学2年生。数年前から、耳に違和感を覚えるようになっていた。 診断は感音性難聴。授業や友だちとの会話が聞きとりにくくなり、何より大好きなバドミントンができなくなってしまう。 絶望のふちに突きおとされた花音だったが、デフバドミントンと出合い、新たなダブルスのパートナーと出会って、人生が変わりはじめる。 耳が聞こえなくなって、もう笑えないんじゃないかと思ってた。 もう何もできないと思ってた。 でも――、あなたとバドミントンがしたい。 一度はすべてを失った花音の、再生と挑戦の物語がはじまる!
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3.8人生もコーヒーも、苦いけれどうまい。 松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都──「おいしいなあ」「この味、この味」コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎だが、苦い過去を抱えていた。妻の反対を押し切り、退職金を使って始めた喫茶店を半年で潰していたのだ。仕事、老後、家族関係……。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる。 『三千円の使いかた』で大ブレイクの著者が描く、グルメ×老後×働き方!
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3.0料理人、文筆家として活躍する著者の初小説。 一緒に暮らしていた恋人と別れ、「わたし」の三年ぶりの一人暮らしが始まった。三日目、その部屋に届いたのはオーブントースターだった。部屋は一向に片付かないが、仕事を切り上げた夜八時、二四時間スーパーへ向かう。明日の朝のために、八枚切りの食パン、バターと厳選したブルーベリージャムをカゴに入れる。コーヒーは少し悩んでインスタントコーヒーの小瓶。現状の部屋にちゃんとした食事であるお弁当を持ち込むのは気が進まず、夕飯用にレタスハムサンドもカゴに加えた。帰り道にコンビニに寄って、肉まんもひとつ。果たして、この日わたしはどんな「料理」をするのか。 調味料を吟味し、最低限の調理道具を慎重に揃えながら「おいしい」を追究する二七日間を描く料理小説。 自炊はもちろん、デリバリーもコンビニも、ビュッフェも鰻屋さんも、ファストフードもデパ地下も、カップ麺もラーメン屋さんも──おいしく食べることを探求する日々には、簡単なレシピや食にまつわる豆知識も満載。 料理人、文筆家として活躍する著者が初めて小説に挑んだ意欲作です。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『キッチンが呼んでる!』 の文庫版となります。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 その店の主人は、「サバは関より紀伊水道」「大トロはひと振りの塩とニンニクきざみで」という確固たる舌の持ち主。それでいて、「イカの眼球を支える筋肉」やら「タイの脳ミソ」なんぞというシロモノがでてくる奇妙奇天烈な鮨屋。そこで繰り広げられるのは、主人と常連の間で交わされる人情の機微に富んだ会話……。名前は知ってはいても、家族構成や職業も知らない──それが酒場の流儀。実生活の匂いは持ち込みたくない。その間合いを楽しめる客だけが、この店に入ることを許される。さあ、虚と実が裏と表に貼りついた“村松友視的世界”の珍味をご賞味されたい。
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5.0戦争末期の日本のカオスを丸ごと描く問題作。 物語は戦争末期の昭和19年12月から始まり、無条件降伏後の20年10月で幕を下ろす。 外交官の夫を原因不明の自殺で失った石射康子は、国策通信社に勤め、深田英人枢密顧問官の秘書も務めている。一方で、米国人妻をアメリカに残して交換船で帰国したジャーナリスト・伊沢信彦とは愛人関係にあり、協力して深田の和平工作のために情報を提供していた。すでに太平洋の島々では玉砕が相次ぎ、東京爆撃も始まりつつあった。 特攻隊や学徒出陣、また逼迫する配給物資や闇取引などの過酷な現実を余すことなく丸ごと描いた問題作。
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3.9競輪場を舞台に綴る切ない6つの人間ドラマ 「ねえ聞いてるの? 自分のことを僕って呼ぶ人間がギャンブラーになんかなれるわけないって、あたしは言ったのよ」とマリは婚約者の青年をたしなめる。JRの勤勉な駅員として働く彼の、唯一の趣味は競輪。そんな彼が、死期の近づく父の残した当たり車券を元手に大口勝負を挑もうとする表題作。 信用組合に勤める女が、車券の一点勝負にギャンブルの真髄を見い出したきっかけを語る「遠くへ」。 十三年間定職に就かず、競輪場で儲けた金だけで生活している独りぼっちの男が、中学時代の同級生と再会したときの顛末を告白する「この退屈な人生」。 ある夜明けのくしゃみと三万円分のはずれ車券のせいで、夫婦のあいだに波風が立ちはじめた鮨職人の「女房はくれてやる」。 賭けに負けたことがない女子高生が、姉の婚約者の応援に駆り出されたのを機にこっそり通い出した競輪場で淡い恋心を抱く「うんと言ってくれ」。 同棲相手の会社の金を持ち出したという兄を追って、八年前のある出来事から車券を買わなくなった競輪ファンの弟が佐世保競輪場へ向かう「人間の屑」。 全六篇収録。 競輪場を舞台に繰り広げられる切ない人生が放つ一瞬の輝きを、透明感あふれる文章で綴った珠玉の作品集。
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3.6人とわかりあうことは、こんなにも難しい。 税金を滞納する「お客様」に支払いを促すことを仕事とする県税事務所の納税担当に、同期が休職したことで急遽異動させられてきた若手職員の中沢環。彼女は空気の読めないアルバイト・須藤深雪を始めとする周囲の人間関係に気を遣いながら、かつての出世コースに戻るべく細心の注意を払って働いている――(第1章「キキララは二十歳まで」) 週に一度の娘との電話を心の支えに、毎日の業務や人間関係を適当に乗り切るベテランパートの田邊陽子。要領の悪い新米アルバイトや娘と同世代の若い正規職員たちのことも、一歩引いて冷めた目で見ていたはずだったが――(第3章「きみはだれかのどうでもいい人」) 業界中から絶賛の声、殺到!ブクログ第1位、啓文堂書店大賞第2位、「ダ・ヴィンチ」の「今月の絶対にはずさない!プラチナ本」にも輝いた超話題作がついに文庫化。 同じ職場に勤める、年齢も立場も異なる女性たち。見ている景色は同じようで、まったく違っている――。職場で傷ついたことのある人、人を傷つけてしまったことのある人、節操のない社会で働くすべての人へ。迫真の新感覚同僚小説! 解説は、単行本時から絶賛の言葉を寄せてくださっていた島本理生さんです。 (底本 2021年9月発行作品) ※この作品は単行本版『きみはだれかのどうでもいい人』として配信されていた作品の文庫本版です。
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4.0200%ピュアな恋愛小説、待望の文庫化! 夏休み中、交通事故に遭った古谷野真樹(高2)。命に別状はなかったが後遺症ですべての記憶を失った。新学期が始まり、現在では見知らぬ人ばかりになってしまった学校生活に復帰する古谷野。友人達は温かく迎えてくれるが妙な孤独感は否めない。 同じクラスで同じ写真部の生駒桂佑と春日まどかとの友情を支えに、古谷野の日常は戻りつつあった。そんなある日、文化祭の準備に明け暮れる高校で謎の落書き事件が勃発。当初、他愛ないいたずらかと思われていた落書きだったが、体育館の壁→クラス日誌→クラスの黒板→文化祭の公式Twitter、とどんどんエスカレートしていく。そして、その落書きはあたかも古谷野に向けられたメッセージのようだった。 最初はとまどっていたが、自分を取り戻す大切な秘密が隠されているのでは、と気づき、落書きの謎を追い始めた古谷野。その謎を追っていくうちに次々に見えてきてしまった親友の秘密。そして、最後の最後に見えてきた真相とは……。 疾走感のある文章に引っ張り込まれ、ラスト、驚きの展開が待っている。学園ミステリーの向こうに見えてくる切ない切ない想いが胸に迫る、極上の一冊。 ※この作品は『君はレフティ』(単行本版)の文庫版となります。
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3.8菅田将暉主演映画を原案者自らノベライズ! 漫画家デビューを目指してアシスタント生活を長く続ける山城圭吾は、ある日、「誰が見ても幸せそうな家」のスケッチを頼まれる。前から気になっていたその家を訪れると、暗闇の中から大音響でオペラが流れていた。家の玄関ドアが開き、手招きに促されるようにして家のなかに入ると、そこには殺害された家族四人の姿があった。 「ぼくの顔、見た? 見ちゃったよね」 第一発見者となった山城は、その現場でひとりの人物を目にしていた。 やがて、彼はその事件をモデルにした漫画でデビューする。家族四人殺害事件も続いていた。
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3.8自分だけの孤独を大切にしてください。 中学校のクラスに馴染めず、現実から妄想の世界に逃げがちな依子。彼女が頼れるのは 父と、幼い頃から一緒に育ってきた愛犬のトト、そしてたった一人の友人・さきだけだった。しかしクラス替えからしばらくして、さきは依子を避けるようになる。 どうして? なんで? 今までのようにさきと仲良くしたい依子だったが、新しい友達と一緒にいるさきは、話し掛けてもすぐに離れていってしまう。 いっぽう、クラスメイトの伊藤さんは、クラスでいちばん目立つグループに所属しながらも、誰にでも分け隔てなく接してくれる女の子。優等生タイプの子にも、オタクっぽい子にも、そして依子にも話し掛けてくれる。 そんな彼女を好ましく思う依子だったが、伊藤さんと同じグループのリーダー・濱中さんに苦手意識を抱いているため、自分から話し掛けることはできなかった。 その後、事態は伊藤さんのけがを契機に思わぬ展開を見せる。
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3.8“運命が変わる”おもてなしを、あなたに。 創業・明治三十年。老舗ホテル「京都スタアホテル」の自慢は、フレンチから鮨まで、全部で十二もある多彩なレストランの数々。 そんなホテルでレストランバーの支配人を務める北大路直哉は、頼れるチーフマネージャーの白川雪と、店を切り盛りする一流シェフや板前たちとともに、今宵も様々な迷いを抱えるお客様たちを出迎える――。 仕事に暮らしと、すれ違う夫婦が割烹で頼んだ「和の牛カツレツ」。結婚披露宴前夜、二人で過ごす母と娘が亡き父に贈る思い出の「エビドリア」……おいしい「食」で、心が再び輝き出す。 『極みの京都』『鴨川食堂』でおなじみ、京都を知り尽くした著者が描くハートフルストーリー!
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4.0銀行マンは経営危機のカジノを救えるのか。 日本初の公営カジノ第1号が誕生して半年。カジノ中毒者の自殺をきっかけに、早くも経営難に陥っていた。そこにカジノ立ち上げ時のスタッフだったアメリカの銀行マン・遠藤龍介が呼び出され、経営立て直しと出資先でカジノのオペレーションを委託しているアメリカ企業との交渉窓口を任される。そのセブンヒルズカジノは、4か月で黒字化できなければ株主としてアクションを起こすと言ってきた。 M県に誘致した立役者の岸田知事、副知事の子息内山達哉らと意見を交わし、部下の長岡と現状の洗い直しを進める龍介。内山と龍介は大学の同窓で、かつて内山の妻亜津子をめぐって争った仲だった。亜津子も、銀行からの出向社員としてカジノ再建に関わっていた。 カジノの敷居を低くするための方策を考えるとともに、1回の滞在で数千万円を賭ける世界中のハイローラー(ヘビープレーヤー)をどう開拓するのか。 龍介に届く脅迫状や密告、龍介を尾行している謎の「目」を気にしながら、 さまざまな試みが功を奏し、徐々に黒字化に近づいていたのだが、一方で大がかりな犯罪が進行していた…。 いくつものどんでん返しが待ち受ける、サスペンス感満載の経済小説!
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3.7あの『下妻物語』の感動を再び! 西海岸のようにノーテンキな晴れ空。GRATEFUL DEADの『BOX OF RAIN』が流れている。空の下には開拓地を思わせるだだっぴろい荒野があり、畑があり、大草原の小さな家みたいな家がある。荒野には井戸のようなボーリング施設があるが、それらは全てツギハギの粗大ゴミを集めて作られた代物である。 その井戸の袂に、煙草をふかす老人。髪は長く、髭をはやし、サイケなチュニック姿の老人のその姿は明らかにヒッピー・スタイルだ。老人の横を首輪もない犬が何匹も走り、吠え、往来しているが老人はまるで頓着していない。老人が井戸を覗き込み「何をちんたらしている!」と怒鳴ると、井戸から泥まみれの少女がスコップと大量の土砂と共に出て来る。少女は採掘をしていたのだが、それに不適切なロリータ全開の身なり。少女は老人を思い切り蹴る。「ジジイ! 何で一人だけ怠けてるんだよ!」 少女の独白――「私は世界中で一番、このジジイが嫌いだ」
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4.0きっとあなたに似た主婦がいる、8つの物語。 《わたしにとっては、主婦とは雄々しい人たちです。たった一人で、家族のために自分の全てを差し出している善意の人です》《逆襲したわけは、そうでもしないと誰も、主婦の話なんて聞いてくれないからです。うっかり「どうしたの」と言ったら、面倒なことを振られるとでも思うのでしょうか。そうではないのに。ただ知って欲しい。それだけのことです。》(著者) 子どもは言うことを聞かず、夫は理解してくれず、姑は口出ししてくるし、ママ友との関係には気疲れするし、会社では上司に「もっと真剣に働け」と言われ……それでも悲しみも苦しみも胸に隠して、今日も家族のために奮闘する「奥さま」たち。日本最大のサイエント・マジョリティーである彼女たちの胸の内を、リアルに綴った短編集がいよいよ文庫になります。 主婦なら誰でも身に覚えのある描写が満載、そして読み終える頃には明日を生きる勇気をもらえる、8つの共感ストーリー。
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-歩むべき道が見つからずもがいている者よ、この本を読め!(作家・宮田珠己) 名著復刊! 伝説の「青春三部作」が現代に甦る! 二十三歳の松尾勇は、デパート業界の新聞や雑誌を発行している小さな会社の新米編集者。会社創業以来の人事異動によって配属された編集部で、『店舗経営月報』という、三十二頁、発行部数八百部という地味な雑誌を作っている。 勤め始めて約一年、会社が新橋から銀座のビルへと引っ越した直後、松尾に大きな転機が訪れる。前任者の突然の退社により、なんといきなり編集長になってしまったのだ! といっても部員は自分ひとりだけ。経験もなければ部下もいない松尾の悪戦苦闘の日々が始まった――。 椎名誠初めての新聞連載小説としても話題を集めた、自伝的青春小説の傑作がついに復刊。
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5.0【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 小説の魅力は冒頭に凝縮されている。優れた作品は、書き出しの数行で、読者をたちまち小説の舞台に引き込んでしまう。森鴎外、夏目漱石から林真理子、島田雅彦など、明治の文豪から現代の気鋭まで、42人の作家、210作の小説の冒頭を収載。本書は、頭出しの文学ガイドであり、文章練習帳である。 クイズで愉しみながら、日本の著明な作家の秀逸な小説の魅力を再発見し、豊かな文章感覚を養っていただきたい。
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3.6家族と愛をめぐる難題に挑む鮮烈な傑作長編! タイ・バンコクからの帰国子女である高校1年生の漣は、通学中の痴漢や思いやりに欠ける日本の日常に馴染めず、心細さを感じていた。家に帰れば、理解あるやさしい両親と大好きな姉が漣を心配してくれている。だが、姉は離婚をしてから、人が変わってしまった。そんななか、高校の渡り廊下で出会った先輩に、漣の心は一瞬で囚われてしまう。やっと見つけた自分の居場所に、高まる気持ちを抑えることができない漣だったが、あるとき漣は、彼との恋が漣の家族を傷つけるものであることに気がついてしまう。大切な家族のために、別れるべきなのかもしれない。でも、自分の幸せを優先することは、そんなにいけないことなのだろうか。漣は家族と自分の幸せのため、新たな未来を探す覚悟を決める。初恋と青春を捧げ、漣が導き出した答えとは……。バンコクに住んでいた著者が描くタイの描写は圧巻! 気鋭の作家が、高校生のみずみずしい視点で家族と愛をめぐる難題に挑む傑作長編、待望の文庫化! ※この作品は単行本版『9月9日9時9分』として配信されていた作品の文庫本版です。
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2.0ワケあって、無人島生活、始まる!? 会社員をしながらネット上に漫画を投稿する保木健人は、取材旅行と称して沖縄にやってきた。さっそく海で“取材”を楽しむ保木だが、海中で意識を失ってしまい、気がつけばそこは……無人島だった! 島には売れない元ホスト、底辺ユーチューバー、パパ活ギャル等々、個性的な男女6人が同じように流されていた。灼熱の暑さの中、水もない現状に7人は血みどろの争いを始める、かと思いきや。 「俺たち、結構運がいいんじゃね?」と、皆でサバイバル生活を楽しみはじめ――。 釣りに火おこし、芋掘りに船造り!? 都会では味わえない、笑って泣ける無人島脱出物語!
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4.1青春小説の新たなるスタンダードが電子化! 長崎県五島列島のある中学合唱部が物語の舞台。合唱部顧問の音楽教師・松山先生は、産休に入るため、中学時代の同級生で東京の音大に進んだ柏木に、1年間の期限付きで合唱部の指導を依頼する。 それまでは、女子合唱部員しかいなかったが、美人の柏木先生に魅せられ、男子生徒が多数入部。ほどなくして練習にまじめに打ち込まない男子部員と女子部員の対立が激化する。 一方で、柏木先生は、Nコン(NHK全国学校音楽コンクール)の課題曲「手紙~拝啓 十五の君へ~」にちなみ、十五年後の自分に向けて手紙を書くよう、部員たちに宿題を課していた。 提出は義務づけていなかったこともあってか、彼らの書いた手紙には、誰にもいえない、等身大の秘密が綴られていた--。
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3.0人生のパレットに置かれた様々な色の物語。 川端康成文学賞、谷崎潤一郎賞を受賞した、ショート・ストーリーの名手による珠玉の小説集。 生と死、光と闇の間に遍在するさまざまな色。私たちにあまりに身近でありながら日頃意識することのない、ふとした瞬間にたちあがるひそやかな色。様ざまな事象が醸し出す「色」が小さな愛おしい物語を静かに語りかけます。 単行本未収録の、色のある掌編も3編収録。 「青」「桜」「黄緑」「オレンジ」「白」「黄金色」「銀」「紅」「朱鷺」「紫」「藍」などの色彩をまとった18編の短編と、3つの掌編からなる色彩のハーモニーをお楽しみください。
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-待望の合本版!! 少年の性の目覚めを描いた巨編が待望の復刊。 小学五年の春、母の裸に女を感じた宮崎真吾。すでに性を意識することはあり、女体に対する興味もあったが、母への冒涜と思った真吾はその後も優等生でむじゃきなこどもを装いつづける。 時は戦時中。小学六年の秋に、友だちから自転車旅行に誘われた真吾は、その姉である良子から誘惑的な行為を受け、中学に入った夏には、女学校三年のいとこ千鶴とのエロチックな戯れに興じる。幼なじみでひとつ年上の妙子に恋心を抱きながら、性に目覚めていく真吾。 終戦を迎え、軍関係への道を断たれた中学二年の真吾は妙子に告白、ふたりはようやく恋仲になる。妙子との良好な関係の一方で、不良女学生の文江や遊女のみよ、汽車のなかで出会った女学生の路子など、さまざまな女性たちが、真吾を甘美な世界へと誘っていく。 戦中から戦後へ、時代や価値観が変わっていくなか、不変でありつづける、男と女、愛と性。その狭間で揺れ動きながらも、未知なる世界へ足を踏み入れていく少年の心情を丁寧に描く、青春大河ロマン待望の復活。
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-アラサーになった元ギャルへ応援歌!小説版。 東京でスタイリストのアシスタントとして働くアラサーの元ガングロギャル、美羽は、うだつの上がらない日々を過ごしていた。そんなある晩、高校時代の友達あおいが訪れたことで、砂浜に埋めた埋蔵金の入ったタイムカプセルを掘り起こすため、故郷・石川県の内灘に帰郷する。12年ぶりの地元の町、よみがえるガングロだった頃の思い出たち。クソみたいな高校生活の中で見つけたガングロギャルになるという新しい自分。キラキラなメイクやコスチューム。忘れられないギャル仲間たち。そして、みんなでパラパラを踊るために命賭けた日々……。両親、友人、恩人、故郷・内灘町の温かさに触れ、思いの丈をすべて吐き出し、エネルギーを蓄えた美羽は、また毎日闘い続けることを決心する――。「ギャルとは、あの時代、世界中で日本だけに発生したロックンロールだ!」という映画監督・宇賀那健一が、主演・馬場ふみかで撮った、この夏、話題の元ギャルたちへのキラキラ応援歌ムービー。その完全小説化版、登場! ※この作品は一部カラー画像が含まれます。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 応仁の乱後の群雄割拠の時代。大和の山中に隠棲する天涯孤独の時宗の僧・天門院洙令は大和一国の支配を狙う越智家栄に招かれ、軍配を渡された。英雄不在の曖昧模糊とした時世のなかで、洙令は軍配者としてどう戦い、人間としていかに生きるのか。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
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4.0上流階級が秘密に繰り広げる淫靡な「交歓」。 出版社社主であった亡父の跡を継ぎ、経営者となった桂子さん。だが、そんな折、夫が脳卒中で急逝してしまう。 夫の研究室に残されたBRAINというコンピューターとフロッピーの遺言。未亡人となった桂子さんの前に出現した亡夫の学友だったと名乗る謎の財界の大物・入江晃。桂子さんは太陽のような魅力を持つ入江に惹かれていくのだが、入江には知られざる顔があった。 竹林別荘、秘密倶楽部、豪華邸宅と上流階級の濃密な交歓を華麗典雅な筆致で描いた知的刺激が満載の倉橋ワールドが展開される。「桂子さんシリーズ」の第3弾。
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5.0刑事ドラマ・ノベライズ。オリジナルも収録。 ある日、女子大生が歩道橋から転落死する。死体を見た刑事・弓神適当(ゆがみ・ゆきまさ)は、新人・羽生虎夫とともに勝手に捜査を開始する。すると、ある痴漢事件との意外な関係が浮かび上がってきた。心の奥底に潜む闇を鋭く見抜き、真相究明のためには違法捜査もいとわない型破り刑事と、腹黒で出世欲が強いゆえに彼の暴走に困惑する新人刑事が事件を解決していくバディドラマ。事件のみならず、そこに隠された複雑な人間模様も描く。井浦秀夫によるビッグコミックオリジナルの同名人気連載を原作にしたTVドラマのノベライズ版。ドラマにはない完全オリジナル・ストーリーも収録。
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3.5「ちょんまげぷりん」作者の書下ろし最新作。 ノビ(家宅侵入)専門の泥棒として、その名を轟かせていた吉森和宏は、出所直後に突然、刑事・高山清三に声をかけられる。聞けば、自分を死なせてほしいという話だった。老いさらばえて生き恥をさらしたくないから、もし、自分がそうなってしまったら、頃合いを見計らって命を絶ってほしいという依頼だった。 ええかっこしいの高山らしい内容のものだったと思ったが、当然吉森は取り合わなかった。それから一年半後、思わぬ契機から高山の近況を知ることになった吉森は、愕然とすることになる。しかし、それは以後十年近くに及ぶ長き旅路の発端に過ぎなかった。
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3.5歯科医になるはずの俺が、旋盤工に!? 親の仕事を継ぐべく歯学生になっていた剣拳磨は、友人の吾朗とサヨのカップルにまとまった金を渡すために、そして本当にやりたいことを求めて、大学を中退して東京にやってきた。そして、歯学部実習での削りつながりで、飛び込みで下町の金属加工会社に就職する。 削りには自信のあった拳磨だが、金属加工の世界では、大学でやってきたことが全く通用しなかった。しかし、社長の鬼頭は「おまえの切粉(削り屑)はいい匂いがする」と、すぐに褒めてくれた。 いつの間にか、手作業による削りの仕事が自分が打ち込める世界だと気づいた拳磨。仕事に慣れてきた頃、東日本大震災が起こった。拳磨は、先輩の実家にある福島の工場に応援に向かう。福島では、吾朗の求めに応じて、貝の形の金型に挑戦した。 東京に戻った拳磨は、技能五輪全国大会を目指すよう、社長に言われる。 実は、拳磨には中学の頃から立ちはだかってきた男がいた。神無月純也。神無月グループの御曹司だった。そして、技能五輪にも自分の会社から選手を多数送り込んできたのだ。果たして、拳磨は頂点に立てるのか。
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-大人への脱皮を辿り自分を回復する小説と詩。 「メチャメチャにダメな人間になってみなよ」。高校に行っていない、ちまきが淡い思いを寄せている、ちょっと世間では有名で、でも飄々としているムガさんに言われた。大人の仲間には入りたい。でも、大人は自分のことを大人として見てくれない。高校なんてダメ教師しかいないし、行く必要はない。社会人ともいえないし、社会人じゃないともいえないわたしは、ニコニコ子供らしく笑って、それですませてる。言いたいことも見つからない。寂しい気持ち。そんなわたしを、「好きだよ」ってムガさんが言うなんて、びっくらこいた。 心のなかはいつもそんなこと考えているのに、なかなかその場では言えなくて、あとで後悔する。そんな経験は、誰しも思春期のときにありませんか?その気持ちを思い出させてくれることは、あらためて大人になるってどういうことなのかを考えさせられます。それは、自分の根っこを回復すること。そんなことを感じさせてくれる短篇小説と詩篇です。
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3.0将棋ファン必読の書、伝説の真剣勝負が甦る。 文壇きっての愛棋家であった山口瞳が、斯界の巨星・大山康晴から中原誠、米長邦雄ら第一線棋士との真剣対局“十番勝負”に挑んだ、1972年のユニークな自戦記。 軽妙洒脱な文章で綴られながらも、将棋の世に観る棋士の魅力と、男の哀歓を描いて将棋を知らずとも読み応え充分。「血涙」は大げさではなく、総ては勝つためと、ステーキは食うは、マッサージ師を呼ぶは、酒は飲むは、挙げ句、胃腸薬を飲んで下痢止めを飲んで、身体は七転八倒……、まさに涙ぐましいほどの“真剣勝負”であった。担当編集・宮田昭宏氏のあとがきも今回、新たに収録。
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-ケータイ小説を書き始めたきっかけ、作品への想い、読者への気持ちなど、人気ケータイ小説家10人の想いが詰まった一冊。指を血だらけにしながらも、過去の体験や素直な気持ちをケータイに打ち込んでいく。書いているうちに、つらくて我慢できなくて、でも、読者の励ましでまた書き続ける。そんなケータイ小説家の一途な姿を、作家へのインタビューをもとにまとめた一冊です。彼女(彼)らは、どんな人生を過ごしてきたのか。どんなきっかけでケータイ小説を書くようになったのか。そして、小説を書いているときの気持ちや読者との固いきずな……。読者から高い支持を得ている人気ケータイ小説家10人の素顔を、代表作のあらすじを交えながら描き出します。好きな小説家がこの本に載っていたら、是非読んでください。今まで知らなかった、ケータイ小説家の本当の想いがあなたに届きます。登場する作家と作品/美嘉「恋空」、水嶋利子「理由。」、飛鳥「Re:涙雨」、ナナセ「片翼の瞳」、蓮居くうな「戦場のサレ妻」、SINKA「また会いたくて」、美由「最後の約束」、Saori「腐指」、めぐみ「心の鍵」、Chaco「空」。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ファントミ映画のおはなしをオールカラーで。 ガールズ×戦士シリーズ、初の映画化作品! 『劇場版ひみつ×戦士ファントミラージュ!』のお話がぜんぶ読める絵本です。フルカラーでファントミの写真もいっぱい! ひらがなとカタカナだけなのでお子さんも読みやすいです。 文字を覚えたばかりでもひとりで読むことにチャレンジできます。もちろん親子でいっしょに読んでも楽しめる内容です。 また、ガールズガールズの歌う主題歌「ABCDEFガール」の歌詞も掲載! ★あらすじ★ ファントミラージュは正義の怪盗! イケナイヤーからイケない心をちょーだいして、みんなを助けるの。 でも、その正体はひみつ・・・。 ある日、ファントミを主役にした映画を撮りたいと、映画監督からお願いされたファントミ。 でもサカサーマに見つかって、監督がイケナイヤーにされちゃった! このままではイケない映画になっちゃう!? はたして・・・!? ★テレビ番組『ひみつ×戦士ファントミラージュ!』は毎週日曜日あさ9時からテレビ東京系で放送中。 (2020年5月発行作品)
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-時代の激流にあえて身を投じた兄弟を描く。 日本橋の繊維問屋の家に生まれた永森進一と正二の兄弟。関東大震災、昭和恐慌、満州国建国などを背景に、激動する社会状況を、対照的な兄弟の姿を通じて描く。 成績優秀な進一は、学生時代から社会主義に傾倒し、卒業後は組合活動に没頭。しかし、左翼活動家の取り締まりを強めていた特高警察に捕まってしまい、連日激しい拷問を受ける。やがて起訴保留となり釈放されるが、進一はそのときすでに肺を患っていた。 一方、兄とは違って明るく社交的な正二は、学校を出ると家族らに盛大に見送られて入営。ところが、この連隊では体罰こそなかったものの、「昭和維新」(天皇親政の国家を目指す運動)を標榜する右派の巣窟となっており、正二はやがて日本中を揺るがす大事件に否応なく巻き込まれていく――。 あたかも激流のように社会が激しく変動するなか、ふたりはどこに行きつくのか……。治安維持法違反の疑いで検挙された経験を持つ著者の体験から描かれた魂の長編の前編。
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3.2野心、嫉妬、復讐…女達の壮絶な心理バトル! 一度は脚本家として成功を手中にし、自信過剰でどこまでも自己愛の強い弓絵。弓絵の陰に隠れながらも、成功を目前にし胸の中で強烈な野心を燃やす晴子。二人は「親友」ではあるが、人気ドラマ枠の脚本家というポジションをめぐり激しく火花を散らしていた。 そんな二人が、ある事件に巻き込まれた。きっかけは、弓絵が海外土産として晴子に渡した呪いの人形。その日から、二人の運命が変わっていく……。 本書は、テレビ業界を舞台に女同士の壮絶なバトルを描いたサイコサスペンス。弓絵と晴子、二人に取り入る若い脚本家志望の女、さらに弓絵が激しいライバル意識を燃やす「業界の女王」が絡み合い、激しい闘いが繰り広げられる。野心、嫉妬、自己愛、復讐心、闘争心……その生々しい描写には、女性なら誰もがドキッとさせられるはず。
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3.0愛は遺伝子を越えるのか! 異色の恋愛小説。 現役遺伝子研究医にして第23回太宰治賞を受賞した気鋭の作家である著者の書き下ろし長編作品です。iPS細胞、ヒトゲノムなど最先端科学の要素が盛り込まれており、しかも非常にわかりやすい表現でそれが描かれています。アジアの独裁国家を舞台に作者独特のユーモア感に溢れた巧みな筆で、お世継ぎ問題、遺伝子研究の限界、人間の幸福などのテーマを描いています。現代テーマ満載の作品です。 主人公のタナカは食い詰めた遺伝子研究者。政府の高官という男に請われ、あやしいアジアの小国に好待遇で招かれた。何億円もする研究設備と有り余る予算を用意され、提示された仕事は、七人の女性のヒトゲノムを解析し、一人の男性の遺伝子とのマッチングを調べることだった。その男性とは同国の絶対権力者。極秘裏に花嫁として最適な女性を見つけることが使命だったのだ。仕事の一方で、魅力的な女性兵士に惹かれ恋に落ちていくタナカ。そして七人の女性はそれぞれ、その国の物政治家、軍人の血縁らしく、さまざまな圧力と懐柔がもたらされる。しかし、解析が進んでいくうちに、どの女性の遺伝子にも欠陥のある要素が見つかって…
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3.8地方書店発ベストセラー、遂に電子化! 「限界集落」、「市町村合併」、「食糧危機」、「ワーキングプア」、「格差社会」などなど日本に山積する様々な問題を一掃する、前代未聞! 逆転満塁ホームランの地域活性エンタテインメント!! 起業のためにIT企業を辞めた多岐川優が、人生の休息で訪れた故郷は、限界集落と言われる過疎・高齢化のため社会的な共同生活の維持が困難な土地だった。優は、村の人たちと交流するうちに、集落の農業経営を担うことになる。現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが……。 ルールは変わった! 老人、フリーター、ホステスに犯罪者? かつての負け組たちが立ち上がる!!ベストセラー『万寿子さんの庭』の黒野伸一が、真正面からエンタテインメントに挑んだ最高傑作! 地方書店発のベストセラー待望の文庫版を電子化!!新しい公共がここにある!
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-ミステリーから幻想小説まで極上の11編! 2021年、文芸誌に発表された数多くの短篇から、日本文藝家協会の編纂委員が審査を重ねて厳正にセレクト。 収録した作品は、爆笑家族小説から手に汗握る近未来ミステリー、背筋も凍る怪奇幻想小説まで、非常にバラエティに富んだ高品質なラインアップ。 作中にはマスク警察やマスク拒否男など、コロナ禍だから生まれたキャラクターもいて、まさに現在の日本の短篇小説がどのような方向に発展を遂げているかを1冊で窺える、大変お得なアンソロジーです。 収録作家は、井上荒野「何ひとつ間違っていない」、荻原 浩「マスク・オブ・モンスターズ」、小田雅久仁「裸婦と裸夫」、黒木あるじ「春と殺し屋と七不思議」、小池真理子「ミソサザイ」、佐々木 愛「加賀はとっても頭がいい」、 新川帆立「接待麻雀士」、中島京子「オリーブの実るころ」、パリュスあや子「呼ぶ骨」、湊 ナオ「キドさんとドローン」、矢樹 純「魂疫」の11名。 解説は文芸評論家・杉江松恋。
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5.0大人のための児童文学。 終戦直後の大阪郊外。製粉工場を買い取り事業を始める父、そこで雇われたインテリの経理、シベリア帰りで共産思想の叔父さん、子連れで食べ物を乞う深夜の訪問者、進駐軍の横流し物資を持ってくる伊達者などなど、敗戦直後の個性的な大人に囲まれ、少年はトンボや鯉をつかまえ、全身で自然を満喫して育ちます。 しかし好事魔多し、当時は死病とされる結核菌に襲われます。ストレプトマイシンが効を奏し、一命はとりとめたものの、学校は長期休暇、毎日寝て過ごさなくてはなりません。 病床の楽しみはラジオや新聞の絵物語。とくに山川惣治や樺島勝一の絵に魅了されます。そんなある日、従兄弟のお兄さんが持って来たのが昆虫標本でした。少年は「木組みがほぞ穴にはまる」ような快い衝撃を受けます。病床であるが故につのる昆虫採集への憧れ。戦前の図鑑を見ながら、遠く台湾への想いを深くする日々。 ひと昔前の日本人と社会風俗、そして少年の心象風景とあいまって、のちに虫好きフランス文学者の少年期が鮮やかに描かれます。ギンヤンマ、絵物語、カウボーイ、進駐軍、ラジオ……、懐かしいものがいっぱい詰まった「大人のための児童文学」です。
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-95年ぶりに電子全集として復刊! シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』から昔話「浦島太郎」、新聞連載小説『松のうち』まで、多彩なジャンル作品を収録。 昭和初期の1928年に創刊された『現代ユウモア全集』は、当時大ヒットを記録。「ユーモア小説」が大衆文学の一ジャンルとして認知されていく初期の過程で、大変重要な役割を果たした。その全24巻が95年ぶりに電子版で完全復刻。 その記念すべき第1巻は大作家、坪内逍遙。古今東西の笑いの理論にも親炙していた逍遥は、「悲哀と好笑は表裏一体、悲しみと可笑しみが縄のごとく絡まり合うのが人情あるいは世態風俗であり、それを写す小説にあっても、両者が好対照となればこそすぐれた効果を発揮する。そうした好笑の機微を理解せず、ただ『馬鹿笑ひ』できる話を求める作者読者のなんと多いことか」と嘆く。 W・シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』やN・ホーソーンの小説「ハイデッガー博士の実験」を翻案した戯曲『回春泉の試験』に始まり、昔話「浦島太郎」や「竹取物語」を翻案した舞踏劇、「読売新聞」に連載され後に単行本化された小説『松のうち』、さらには「忠義な鷹」、「チリの油壺」など海外童話を翻案した短編戯曲(13篇)に至るまで、様々なジャンルの作品を収録。 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、月報や全集のラインアップ広告など、貴重な資料も収録する。 第1巻の巻末には雑文家・平山周吉も特別寄稿する。 ※本文は発刊当時の旧字体総ルビを再現。また、より読みやすいように、新字体バージョンも新たに追加しました。 (電子版 2024年11月29日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-資料価値も高い、100年前のヨーロッパ主要都市の社会風俗を日本人画家・漫画家が細かく描写した貴重な337話を収録。 近藤浩一路は、大正期に読売新聞や雑誌に漫画漫文を精力的に発表。岡本一平とともに大正デモクラシー期の漫画文化の強力な発信者である。大正4年には、日本最初の漫画家団体「東京漫画会」も結成、「漫画祭」と称する派手なイベントや展覧会を開催して、日本に「漫画」を普及させた。大正5年には東京美術学校同級生の池部鈞、岡本一平らと漫画雑誌『トバヱ』を発行し、美校出身の漫画家たちを中心に美術としての漫画を創造しようとも試みた。 本巻は、雑誌『主婦之友』大正11年1月号~大正12年11月号まで連載された、彼の代表作、『異国膝栗毛』を初めて書籍化したもの。神戸を出発してアジア経由でヨーロッパまで船旅をする紀行文。100年前のヨーロッパ主要都市の社会風俗を日本人画家・漫画家が細かく描写し、その資料的価値は極めて高い。第1回~第12回まで、全337話を収録。第1回から第4回「大阪一の美人」までは、下稽古と洋行準備の話。第4回「出立の日」から第6回までが、船上とアジア寄港地の話。第7回で、いよいよフランスに到着。第9回から第10回でドイツへ移動し、第11回は、スペインとイタリアの駆け足旅行、第12回ではローマ経由でフランス・パリに戻る。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年7月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-大正期を代表するユーモア&「中間読物」作家が、絶頂期に発表した貴重なユーモア作品28編を収録。 明治末から東京朝日新聞などの記者として活躍し、大正期には「ユーモア作家」として多数の記事を書いた、いわゆる「中間読物」作家の代表格。昭和になって『中央公論』から発表の場を奪われたが、「雑文」作家として活躍しながら社会批判を続けた。生方のまとまった評伝はなく、戦前に諷刺家として社会に警笛を鳴らしてきたが、今も読める著作はほとんどなく、埋もれた作家でもある。 今回、表題作「東京上り」をはじめ、第一部小説から、第二部対話、第三部警句、第四部随筆までバラエティー豊かな全28編を収録。中でも、「下女の時代」は、架空の大正20年代を舞台にした未来小説という形で当時の女性問題を諷刺する。生方は女性問題にも積極的な発言をし、日本の社会をよくするためには女性の力が必要だと考えていた。「子供と女性諸君とにうつたへて将来の時代を造るより他はないのです」と述べる。 さらに、「誰にも分りよきやうに面白くユーモラスに書いてはありますが、諸君はただ笑って読みすごすばかりでなく、この笑いの中に潜んでいる著者の赤誠と著者の社会改造の意図とをくみ出して、世に宣伝し世を改造するやうに努力あられんことを希望するものであります」と説明する。生方の諷刺ユーモアの意図は、ここにある。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年3月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-大正時代、文化人ネットワークの中心にいた著者の、もっとも読み応えのあるユウモア随筆52点を収録。 文芸評論、随筆家、翻訳者、英文学者、英語教師でもあった戸川秋骨が、精力的に活躍した36歳から57歳までのもっとも読み応えのある随筆、計52点を収録。 全体は4部構成。[スケッチ]では、日常の風景を別の角度からながめ、単調な日々に新しい価値を付与しておもしろくする、まさに「ユウモア」文章のお手本となる作品が並ぶ。[追想]では、小泉八雲、夏目漱石ら恩師を中心に同時代の人々との交流を描いている。[紀行]では行く先々での出来事を秋骨流の手さばきで、貴重な思い出となる出来事へと変身させられる。[パラドクス]は、一見すると矛盾するが、そこにある種の真理があることを意味する。思わぬつながりに「なるほど」と感じることで、パラドクスとなる対象の差が大きくなると、そこに笑いが生じる。特にこの章は、現代ユウモア全集全体の面目を躍如させる章でもある。英語を生業としている秋骨が、「翻訳は不可能」、「英語なぞやるのが馬鹿々々しい」と述べる。それ自体に大きな矛盾を感じるが、ここで秋骨が述べていることは、約100年後の今も、なるほどと思ってしまうことばかりだ。 また、大正時代の雰囲気を醸しだし、「大正レトロ」の味わいを伝えると同時に、古き良き東京の様子、とくに関東大震災前後の様子を描き出した貴重な記録としても、読む価値は高い。同時に、秋骨を中心とする当時の文化人の、意外なネットワークを現代に伝える役割を担っているので、ただの「ユウモア随筆」ではない。近代文化人の隠れた精神史を明らかにする「貴重な歴史書」にもなっている。 解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年1月31日配信) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-知る人ぞ知る、埋もれた作家唯一の創作集を含め、随筆、雑文など、貴重な全53篇を収録。 高田義一郞はこれまで「医学博士」ということ以外あまり知られていなかった。創作は少なく、医学的な随筆や通俗的な医学記事が多く、まとまった創作作品集は、本巻『らく我記』だけということで、埋もれた作家となっていた。 しかし、2015年に、彼が1929年の国立大学町都市開発初期、国立市に建築した貴重な文化住宅、旧高田邸が取り壊されることになり、邸宅の記録保存に関わる人たちによって、突然、義一郎の名前や経歴がクローズアップされるようになった。 本巻には、創作をはじめ、随筆、雑文など全53篇を収録している。勤務していた大学病院の裏話や通俗雑誌の医療相談欄の記事をおもしろおかしく評する一方、SF調の2作品、「人造人間」では、[試験管ベビー]を扱い、「人間の卵」では、[薬品で卵生化させての出産]をテーマに深刻かつユーモラスにまとめるなど、100年後の今でも考えなければならない問題をすでにこの時代に提示する鋭い洞察力にも溢れている作品も多い。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年9月26日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-文学史に登場しない幻の作家の代表作「俺の自叙伝」をはじめ、珠玉の滑稽小説7作品を完全収録。 大泉黒石は正統な日本近代文学史に登場しない、幻の作家である。1919年に『俺の自叙伝』を刊行すると、たちまち売れっ子作家となる。しかし、学閥的文壇に属さないため、芥川龍之介、佐藤春夫など、当時の帝大、慶応卒などのエリート作家たちから疎まれ、文壇排斥運動を起こされ、短期間で姿を消すことになる。ちなみに黒石の三男は、昭和の怪優・大泉滉で、次女・洽(あい)の娘は、アメリカの大富豪で2023年に急死した、アナ・シェイだ。 代表作「俺の自叙伝」は、ロシア人外交官を父に持ち、若くしてヨーロッパを彷徨い、ロシア革命から逃れて日本に帰国。東京の下層社会で極貧生活を送りながら旺盛な執筆活動を始める……、ドラマチックな展開が続くが、実は、この作品は「自叙伝」ではなく、「俺の自叙伝」という創作だからややこしい。 「俺の自叙伝」以外には、「剣劇役者」、「恋愛禁物会」、「裏と裏」、「砥石の袋」、「毛皮の褌」、「酸と亜爾加里」の貴重な滑稽小説6篇も収録されている。文芸評論家・志村有弘は、「黒石の滑稽小説には、落語の落ちの手法が用いられ、深い虚無思想を根底としながらも、無類の饒舌とユーモアに特色がある」と指摘している。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年8月29日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 大正~昭和にかけて一世を風靡した人気漫画・漫文家の、女性をテーマとした初期作品、全13篇を収録。 田中比左良は大正時代にデビューし、昭和にかけて一世を風靡した漫画・漫文家で、特に女性を描いた作品で知られる。彼の作品は、当時の女性の生き方や風俗を反映し、95年ぶりに電子書籍として本巻が復刊するのは、昭和の記録の復活と同時に、田中比左良という漫画家の復活としても、大きな意義を持つ。 本巻には、特に貴重な初期作品、全13篇を収録。代表作「連續漫畫 モガ子とモボ郞 上巻」をはじめ、当時の女性のたくましい生き方に感動する「海女の生活」、松竹や東宝の俳優審査委員に就任したことで、女性の外面、内面の美しさを絵と文でほのぼのと説明する「京美人禮讃記」、[漫彫]と称するレリーフ式漫画を自ら考案した「漫彫三十三個」、実際の出来事を小説風の人名に置き換えて書かれている表題作「涙の値打」、子供向けの、一種教訓的な漫画物語「一本足のピヨン太郎」「Pちやんとムク」まで、バラエティー豊かな漫画・漫文作品が並ぶ。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャニングしているので、本巻はリフローではなく、FIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、ユニークなデザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年11月28日配信開始) ※この作品はカラーが含まれます。
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-多筆名作家で、[文壇のモンスター]と呼ばれた破格の作家のユーモア短編、一口噺、アメリカン・ジョークなど全54篇を収録。 牧逸馬は谷譲次、林不忘、賴市彦、阿多羅緒兒など複数の名義で活躍。翻訳、小説、紀行文、ルポルタージュなど多ジャンルを手がけ、「文壇のモンスター」と呼ばれた破格の作家。 「牧逸馬」は現代通俗・探偵・恋愛小説や欧米コントの翻訳、「谷譲次」はアメリカでの体験に基づいた[めりけん・じゃっぷ]物や海外ルポルタージュ、「林不忘」は歴史小説や時代物で知られていく。特に林不忘名義で執筆した丹下左膳シリーズは、芝居・映画化もされ大ヒットした。父は政治ジャーナリストで教育者。兄弟もそれぞれ文学・芸術分野で活躍した。若くして米国へ渡り、大学中退後に放浪生活。多様な職業を経験し、異文化体験が創作に活かされた。 本巻には、1925年から1928年に発表された、軽妙なユーモア短編、[めりけん・じゃっぷ]物、一口噺、連作笑話、アメリカン・ジョーク集など54篇を収録。谷譲次、林不忘名義作品も混在している。英語と日本語を自在に混ぜた独特な文体で、クレオール女性や移民日本人など、異文化のズレや階級・人種など境界的存在の交錯を描き、ストーリーを語りつつ観客目線で解説もする活動弁士的な語り口は、昭和初頭のモダニズム文学にも影響を与えている。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者で追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、外箱や表紙や裏表紙など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年10月31日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 日本近代漫画の礎を築いた、ストーリー漫画の先駆者が描いた大正期の傑作15作品を収録。 岡本一平は、大正期から昭和初期に朝日新聞の紙面で「漫画漫文」作者として活躍した、当時最も人気の漫画家。近代漫画の礎を築き、ストーリー漫画の原型は一平に始まると言われている。妻・かの子は歌人で小説家。一人息子の太郎は「芸術は爆発だ」という名言を残し、大阪の万博記念公園に建つ「太陽の塔」を生んだ。まさに芸術を爆発させた家族だった。 本巻は、「戀の彌次喜多」~「刀を抜いて」、「無銭不戦」、「笑いの斷片」まで15作品。一平の大正期の傑作ばかりで、自身もお気に入りの作品を収めた傑作集の趣がある。従って、当時の雑誌、新聞に発表された作品ばかりで、書き下ろしはない。 特に「戀の彌次喜多」から始まる前半の「弥次喜多」シリーズは、右→文章、左→漫画の見開き形式で展開されるユニークな作品。後に発展する紙芝居と同じ形式。脚本だが、見開きだから字数が限定される。的確な表現で会話を進め、きちんとオチも入る、一平の才能が垣間見られる。さらに「無銭不戦」は、見方によっては鋭い反戦諷刺とも理解される作品。金を貰わなければ戦わない、金があれば何でもする、という発想は、大正デモクラシーの時期とはいえ、諷刺的な傾向が強すぎ、当局には強い反戦思想と理解された。だが、後に溝口健二監督で映画化され、「刀を抜いて」についても、マキノ雅弘監督、坂本九主演で映画化(「九ちゃん刀を抜いて」)されている。 発刊当時の書籍を新たに全ページスキャンしているので、本巻はFIX形式。本文の旧字体総ルビはもちろん、デザインもそのまま忠実に再現している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報や外箱など、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年5月30日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-95年ぶりに電子全集として復刊! 空想小説からエッセイ、紀行文、戯作評論まで33編を収録。日本社会主義運動の父、実は日本一のユーモリストだった。 「日本社会主義運動の父」とも呼ばれ、日本共産党委員長もつとめた堺利彦。実は彼、「貝塚渋六」のペンネームで、「日本一のユーモリスト」とも呼ばれていた。生涯で五度も投獄されている彼は、「楽天囚人」と名乗り、牢獄生活すら持ちネタとしていた。 本巻には小説(『野外劇の一幕』)、エッセイ(「猫のあくび」)、海外文学の翻訳(モーパッサン「五十五年の片恋」)、戯作評論(「火事と半鐘の関係」) をはじめ、紀行文、新聞記事批評など33編を収録。その多くが大逆事件以後から1920年頃の「冬の時代」に発表されたもの。 暗澹たる現実社会に向けられた辛辣な文章も多い一方で、堺のもう一面を象徴するのが、ある種の楽天的な理想を膨らませた空想的作品群である。この「空想」のあり方こそ、本巻のもうひとつの見所。特に「小剣が百卅五になつた時」は、公共インフラや最低限の社会保障も整わない当時に、飲み食いにも交通にも買い物にさえお金の要らない百年後の理想社会を描いている。現代の私たちが感じる幾倍もの驚きと痛快さを当時の読者に与えたことだろう。ユーモラスな口吻の奥には、不公正な世界への激烈な憤りと、貧困や圧政にあえぐ人々へのいたわりが常に覗いている。 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2024年12月27日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-「第二の漱石」とも称された、日本における医者兼作家の先駆者が描いた、傑作25作品を収録。 正木不如丘は、医者兼作家。竹久夢二、堀辰雄、横溝正史らが入院した、日本初の高原サナトリウム=富士見高原療養所の初代院長を勤めた人物で、文筆もこなし、大正末から昭和前半にかけて、文芸誌から大衆娯楽誌、大手新聞まで様々な媒体に作品を発表、「第二の漱石」と囁かれたことさえあった。さらに、徳冨蘆花の主治医を務め、最期も看取った。 本巻には、1922年~1927年頃にかけて新聞や雑誌に掲載された25作品を収録。随筆と小説がメインだが、その境目が見分けにくい作品もあり、読み進めるうちに徐々に虚実が曖昧になってゆくような構成にもなっている。 前半は、臍の手術にまつわる患者の訴えを題材にした喜劇「臍の悲」をはじめ、「すつぽんの血」、「腹中のコレラ菌」、「誤診物語」、「王手飛車取り」など、病院や患者にまつわるエピソードを披露する、不如丘が開拓した〝医者物〟と呼ばれるジャンルで、医療現場の悲喜交々を面白おかしく紹介している。 中盤~後半にかけては、作者の経験談と同一視しがたい、医業を中心テーマとしない小説や、叙情的な哀感を漂わせる作品が並ぶ。山間の因習と神秘を材にとった「神代櫻」は、どこか泉鏡花を思わせる民俗的世界観に何とも要約しがたい物語の余情を漂わせ、老医師と老馬の絆を中心に懐旧的な風景を映す「靑」など、割り切れない人情や世相を情緒豊かに描き出す筆致には、作家としての幅の広さを感じさせられる。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究者、追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、発刊当時の外箱や表紙など、当時の貴重な資料を収録する。
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-明治~大正~昭和の3時代に渡り活躍したジャーナリスト兼作家の、入手困難で貴重なユーモア作品20編を収録。 ジャーナリスト、評論家、作家と様々な肩書きで、明治~大正~昭和という、激動の時代に活躍した著者の、明治~大正にかけて発表された、入手困難で貴重なユーモア作品、計20編を収録。 雅号=如是閑は「にょぜかん」と読む。友人による命名で、「是(かく)の如く閑」、つまり「こんなに閑」となっているが、日本新聞社→大阪朝日新聞に入社、天声人語を担当し、社会部長として、全国中等学校優勝野球大会(後の夏の甲子園)を企画創設し、大正デモクラシーを代表するジャーナリストとして進歩的、反権力的な立場で論陣を張り、戦後は最後の貴族院勅撰議員として日本国憲法の制定に携わり、実際は94歳の長寿で亡くなるまで、多忙を極めて駆け抜けた。 現在、如是閑のユーモア作品を手軽に読むことはできない。ジャーナリスト、評論家としての作品に重きが置かれ、作家としての、とくにユーモアを活かした戯曲、小説は雑文として軽視されているようだ。理由は、そのユーモアの難しさにある。 例えば、「無線電心機」では、機械文明が人間に利益を与えながら不利益を生むが、そこに思わぬ利益が起こる可能性があることを明らかにする。この文明批判的な眼力で現実を見抜く点が、如是閑の「ユーモア」となっている。 その他の作品でも、落語や講談のような直接笑いを取るユーモアではないので、多くの読者は「これがユーモア?」と感じてしまう。『現代ユウモア全集』の一巻だから、どこかに「ユーモア」はある。それを読み取るのも本巻を読む楽しみだ。 発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年2月28日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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-日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。専業作家となって最初の作品集、全7編を収録。 佐々木邦は、日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。1926年、明治学院大学の講師や慶應大学教授を退職して、作家生活に専念する。本巻は専業作家となってから彼の最初の作品集で、長編「夫婦者と独身者」を始め、「抜目のある男」、「ケチな人の話」、「大量生産者の話」、「重役候補の話」、「理想的良人」、「日記の発心」、の計7編を収録。これらの収録作品で、邦は、深く人間の機微に触れ、健全で明るい笑いを提供する「ユーモア小説」というジャンルを確立することになる。特に「大量生産者の話」や「理想的良人」などでは、この当時で男女を平等な視点で扱い、むしろ女性が強さを発揮する。この作品を読んで、苦笑する男性、すっきりする女性、 たくさんいたことだろう。このような雰囲気に、大正時代の自由主義も感じられる。装幀・挿絵は、田中比左良。漫画漫文だけではなく、美人画、肉筆画なども手がけて、当時、人気を博した漫画家。さらに、邦が作家デビューした大正末年は、「漫画」が市民権を得る時代でもあった。邦が新しいユーモア小説のスタイルを確立したことは間違いないが、その人気を支えた側面には「漫画」の流行と定着が貢献している点も、見逃せない。発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、本全集収録以外の田中比左良の挿絵ほか、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年4月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
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3.7【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 さえない、しつこい、思いこみ激しい。そんな三重苦男たなだ君が、いつものように情けない面持ちで愛車・ろんぽう君を運転しているうち、変な看板を掲げた店ばかりの妙な町にやってきてしまう。冷蔵庫型の噴水のある駅前のロータリー。そこで、目の前をよぎった髪の長い女性・まばさんに一目惚れをしたことから、とんでもない災難に巻き込まれる。巨大な金の布袋像が鎮座する謎の「ホテイホテル」を主な舞台に展開する「不思議の国のアリス」のような、どこか奇妙なのにラブリーな目くるめく想像世界!よしもとばなな氏推薦の奇想天外なラブストーリー。
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4.3夫がいても、息子がいても、恋はするわ。 名門高校に息子を通わせる縁で出会った3人の母たち。 浮気相手と失踪した夫を待つ杏、 不倫夫に悩むセレブ妻・まり、 専業主夫を持つバリキャリ妻・優子――三様の人生はやがて交錯し始める。 それぞれが夫に不満や諦め、怒りを抱え、 落第寸前の息子たちへの不安も募る。 これまで築き上げてきた人生、キャリア、そして家族―― 守るべき尊さと、何か物足りない虚しさを奥底に秘めた3人がふとした瞬間に向き合ったのは、「妻」でも「母」でもない、「女」としての自分だった。 平凡な毎日に突如現れた“恋”との出会いは、母たちの人生に何をもたらし、何を失わさせるのか。 『東京ラブストーリー』『あすなろ白書』などの代表作がある柴門ふみの同名漫画を原作に、『セカンドバージン』『大恋愛~僕を忘れる君と』など社会現象を巻き起こした名ドラマを世に送り出した大石静が脚本を執筆。 木村佳乃、吉田羊、仲里依紗という豪華キャストが織りなす母たちの惑い、揺らぎ、エロスが話題となったドラマでは、心に響くセリフも多数。 読み返す度に、彼女たちの迷いに共感し、よろめきにトキメキ、強さに背中を押されるサプリメントのような一冊です。
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5.02015年4月全国で公開される映画「恋する・ヴァンパイア」の原作小説。 日本で唯一存在するヴァンパイア一家に生まれた伴キイラは、自分がヴァンパイアであることを誰にも知られないように生きている。そんな中、小さい頃から思いを募らせていた初恋の人と再会。彼の名は、哲。人間の男の子だ。彼へ思いを伝えたいが、ヴァンパイアであることを知られたくない。そんなキイラのジレンマがこの恋の前進を妨げる。 ある日、横浜でヴァンパイアによる凶悪な事件が起こる。人間とヴァンパイアとの溝を深める出来事に心痛めるキイラ。その上、キイラがヴァンパイアだということが哲にバレてしまい・・・二人の恋は、いったいどうなる!? ヴァンパイアと人間の禁断のラブストーリー。とっておきの恋の物語をお届けします。
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3.6心がふるえる青春(恋愛)小説が生まれた。 近未来を舞台にした全く新しい青春(恋愛)小説が誕生した! 22世紀になって科学技術は東京だけに一極集中している。 ここ軽井沢では通信機器は使用不能。 私が通う高校に東京から転校生(未来人?)がやってきた。 恋をまだ知らない私は彼に言った。 「私と恋をするんでしょう? それは、一緒に戦うってことだよ!」 「人の中には、白く光る星のようなものがあって、 みんなそれを守っているのだと、そのことを信じられたら、 愛も友情も決意も一人きりの誇りも すべてがその星からあふれた光だと思えるから。 なんだって、できる。きみの目を、私として、見つめていられる。」 ……あとがきより
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4.5渋谷裏町の居酒屋が舞台の人情事件簿! 人気落語家立川談四楼が描く人情事件簿! 渋谷の恋文横丁近くに佇む居酒屋『八祥亭』。大女将の気っぷの良さと孫の若女将の愛嬌と料理に客が集まる。そんな店に飛び込んでくる「難」事件の数々。解決に動き出すのは常連の落語家八祥。そして彼の本当の姿とは……。 第1話『消えた銀二郎』 松濤のお屋敷に住む資産家老人が失踪した。直前にかかってきた1本の電話。数十年前の悲恋が甦る……。 第2話『魚定の源ちゃん』 若女将典子が仕入れている鮮魚店で働くベトナム人青年には、来日してキャバクラ嬢になった姉がいた。荒稼ぎを続けて店を転転とする姉の目的とは何なのか。 第3話『危うし中華共楽』 町中華の名店「共楽」が閉店するという。大繁盛していたのになぜ?八祥は、事件のにおいを嗅ぎつける。 第4話『猫のお菓子屋さん』 小学校付近にトラックで店を出す猫のぬいぐるみを着たお菓子屋さんが話題を呼ぶように。ある日典子はその秘密を知ってしまう。 第5話『ママの味』 結婚間近な青年は、婚約者が式を挙げたくないと言い出し困っていた。愛しあっているのに頑なに華燭の典を拒む彼女には、幸せになってはいけない理由があった。
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-現役の財務省官僚作家が描くメディアの裏側。 地方紙から中央紙「東西新聞」に移った鹿島謙吾には野心があり、いつの日か自分が書いた記事で政治家の「首」を取ることを、新聞記者としての目標としていた。中国の西安で死刑囚の臓器が金銭絡みで日本人患者に移植されているという事実を鹿島は突き止め記事にするが、中国政府は強く反発し、日本国内でも臓器提供の要件緩和を目指す法案が動き出す。臓器移植法案を政争の具として蠢く政治家たち。鹿島はさらに脳死判定におけるデータ改竄と政治家たちの違法献金を追うが、それを公にすることは移植手術を待つ患者たちの希望を打ち砕くことにもなってしまう。正義か、信条か、功名心か、揺れ動く鹿島の決断は……。 著者は「スコールの夜」で第5回日経小説大賞を受賞して話題を集めた現役財務省キャリア官僚・芦崎笙氏。受賞作では大手都市銀行初の女性管理職に抜擢されたヒロインの苦闘を描き金融界の深層に迫ったが、本作で選んだテーマは政治をも動かす巨大メディアでの新聞。政治家の「首」を狙う野心溢れる新聞記者の生き方を通して、公器(マスコミ)とは何かを問いかける。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ふと気がつけば、30代。独身、子どもなし。でも、彼がいなくても、これといって不自由は感じない。-世間でおひとりさまと呼ばれる女性たちの心の揺れや、勝ち組既婚女性の、幸せとは程遠い結婚生活を描いた6つの切ないショートストーリー。「買うと結婚できないと言われながらも、勢いでマンション購入に踏み切った女」「浮気が絶えないダンナの元を飛び出してきた親友とその息子を養うことに生きがいを感じる女」「同窓会で忘れられない人の存在に気づいた女」…。女性の心の奥に潜む湿った部分を抉り出しながらも、アラフォー世代の共感を呼ぶ。
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-本邦初!究極の“かき氷グルメ”小説! 三年前、陶子は奈良の氷のお祭りで母とともに「日進月歩」というかき氷を食べた。初めての味に感激したが、母の笑顔を見るのはその日が最後となってしまった。それ以降「日進月歩」と削り手の炎炎老師を追い求める陶子は、「氷の月光伯」という異名まで持つ有名かき氷マニアの恋人・一輝と二人で氷を食べ歩いていた。しかし些細なすれ違いをきっかけに失恋、氷への熱も冷めかけてる。 そんな折、脱サラして亡き母の喫茶店を受け継ぎ、コーヒーとサンドイッチの店「タカサキコーヒー」を切り盛りする父・大輔が、相談もなく氷削機を買ってきた。かき氷のコンテストに出るという。 母が体調を崩したのはかき氷のせいだと思っている妹の沙羅は父に反発する。陶子も乗り気ではなかったが、大学でかき氷サークルに所属する友人・瑞希に巻き込まれ、大輔のかき氷作りに参加することになった。コンテストに出せるレベルの味を見つけるため、陶子たちは大阪中のかき氷を食べ歩くが……。
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4.0読めばクセになる、吃驚の11ストーリーズ。 先生、これから連続側転するから見ててください――。 そういって、大学研究室で働く女性秘書は、高層ホテルの最上階のバーで、結構なスピードで部屋の隅から隅までくるくるとまわり始めた。そんな奇怪ながらも有能な彼女に惹かれた准教授はある日、求婚を申し出るのだが、彼女は研究室に珍奇な両生類の水槽を設置したまま、行方知らずとなってしまう(「あほろーとる」)。 ほかにも、馬、河童、蟋蟀、猫など様々な生き物をモチーフに、日常と非日常の境界線をのびやかな筆致で揺るがす、読めば読むほどクセになる11の物語たち。
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3.5陸上自衛隊と公安警察、男女コンビを組む! 三輪出雲一等陸佐は、部下とともに都内の高級住宅街へ向かっていた。 数年前に「死んだはず」の出雲は、防衛省内の不祥事を始末する専属部署――自衛隊第三特殊情報偵察評価群・五一〇臨時特別行動班の隊長を務めているのだ。 上司からの命令は、「自ら出頭を願い出た、統合幕僚監部に潜りこんでいたスパイを保護する」というもの。大した仕事ではなかったが、いざ現場に入ると、書斎には白髪の男が後頭部を血に染めて、うつ伏せに倒れていた。 思わず身構える出雲たち。彼らの前に姿を現したのは、公安警察の「ゼロ」と呼ばれる非合法部署に所属する荻窪冴子だった。互いが銃を構え、一触即発のムードが漂う中、班長を務める冴子が口を開く。 「私たちが来た時には死んでいたのよ」 睨み合いが続く出雲と冴子のふたり。最初に動いたのは――どちらでもなかった。 突然、窓ガラスが砕け、火炎瓶が投げ込まれたのだ。さらに遠距離からの銃撃までも。 いったい何者が襲撃しているのか? 最近より一層キナ臭い関係となってきた中国なのか? それとも……。 ハード国際諜報アクション!
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3.0文豪と美貌の「文学夫人」の秘められた恋。 芥川龍之介が死去したのは昭和2年(1927)7月24日。死後90年の節目にあたる2017年7月に、芥川の「最後の恋人」とひそかに語られている歌人、片山廣子を主人公とした小説を刊行いたします。14歳年上の上流夫人で、アイルランド文学翻訳者としても名を知られていた廣子と芥川の軽井沢での出会い、そして情熱的な手紙のやりとり。廣子の娘と堀辰雄の成就しなかったロマンスをサイドストーリーに、誇り高く情熱を胸に秘めた「幻視者」廣子の人生を、女性作家の視点で活写する渾身の書き下ろし長編です。 芥川が「才知の上にも格闘できる女に遭遇した」(「或阿呆の一生」)と書き、菊池寛が「最もすぐれた日本女性」とその才能を絶賛した廣子は、芥川の死後世間との関わりを絶ってひっそりと生きますが、最晩年にエッセイ集と歌集を刊行して高い評価を受け、79歳で亡くなります。女性のみごとな生き方のひとつの例として、片山廣子の人生は私たちに一筋の光を当ててくれます。
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3.8永田町を震えさせた問題作! 三世議員の黒部優太郎は、典型的なボンボン議員だ。部会や委員会をさぼってはデートに明け暮れていた。もっぱらその尻ぬぐいをしていた秘書の橋本は、自分が政治家になるという野望を隠さなくなった。優太郎は、自身の相次ぐスキャンダルと、橋本が周到に準備した策略にはまり、議員辞職を余儀なくされる。 橋本は補欠選挙を勝ち抜き、晴れて代議士となった。三権分立のうち、どうして一番大切な立法を構成する国会議員にだけ試験がないのかを疑問に思っていた橋本は、程なく、政治家にも資格試験を義務化する「国会議員基礎テスト」法案の立法に向けて邁進するのだが……。 ベストセラー 『限界集落株式会社』の黒野伸一が国会議員の在り方に一石を投じる、全国民必読の政治エンタテインメント!! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『国会議員基礎テスト』 の文庫版となります。
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3.77つの物語が精妙巧緻にリンクする連作短編 今年四十歳になるタクシーの運転手、武上英夫は妻に言えない秘密を三つ持っていた。五年前、放火事件が起こった冬の夜にタクシーに乗せた女との経緯もその一つだった。彼に内緒で定額貯金を積み立てている妻にもまた、結婚前に付き合っていた危険な男との過去があり、五年前の冬の夜に武上英夫のタクシーに乗った女には、妻子ある山田宗雄との短い恋があった。山田宗雄が働く新聞社で記者を務める七種歩は妻のまゆみの浮気に気づき、まゆみとは高校時代の同級生だった有坂弓子は三十五歳になっても結婚できないのは妹のせいだと密かに思っていた。有坂弓子と交際中の竹中昭彦には事故で失った双子の弟がいたが、それを彼女に打ち明けていなかった。 そして街の裏社会に生きる“少年”倉田健次郎は雨の夜、武上英夫のタクシーに乗り込み――。ひとつの街を舞台に炙り出されていく、夫婦の関係、恋人の関係、不倫の関係、一晩かぎりの関係、過去の関係……。それぞれの事情を抱えた男と女が、それぞれの人生の境界線に直面したときに生まれる“事の次第”を巧みに描き出し、交錯し連鎖していく至極の小説集。表題作のほか「寝るかもしれない」「姉の悲しみ」「七分間」など、全七篇所収。
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-映画『この道』の小説版。 ※この作品には音源が含まれません。 童謡誕生100年に制作された映画『この道』の脚本から生まれたオリジナル小説。稀代の詩人・北原白秋と天才音楽家・山田耕筰の交流を通して人間味溢れる表現者たちの人生を描く。さらに映画の原点となった長編小説『ここ過ぎて 白秋と三人の妻』の著者である瀬戸内寂聴と北原白秋を演じた大森南朋、山田耕筰を演じたAKIRA、瀬戸内寂聴の秘書・瀬尾まなほによる『この道』スペシャル座談会、瀬戸内寂聴と主題歌を歌うEXILE ATSUSHIとAKIRAのスペシャル鼎談も収録。 映画『この道』2019年1月11日新春公開。
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3.4女と女と男、3人の視点から描いた揺れる恋。 お嫁さんになることを夢みる大学1年生のエミリ。人気スタイリストのアシスタントとして働く彩。恋人、彩とのマンネリ期にエミリと出会った孝太。三角関係にある3人は、いつも本当に相手に伝えたいことを呑み込んで、唇をかみしめてしまう。互いを思いながら、心はすれ違い、行動は互いを傷つけてしまう。いまを生きる女の子、男の子なら誰でもが体験する恋と仕事、恋と将来の間の葛藤を、3人はどんなふうに克服していくのか? 1章はエミリ、2章は孝太、3章は彩、4章は、またエミリ、5章は孝太・・・というスタイルで、3人の主人公それぞれの立場から、ラブストーリーが語られていきます。同じ出来事も、エミリにとってと孝太にとってでは、まるっきり違う。だからこそ恋ってムズカシイ。ましてや、三角関係ともなると! 若者の夢と現実、焦りといらだちを、さまざまな角度から表現した、きわめて現代的かつユニークな青春群像劇です。若い女性ならば、誰もエミリや彩に自分をだぶらせて、涙を禁じ得ないでしょう。
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3.0余命2か月と言われて生き残っちゃいました。 波瀾万丈な人生を送ってきたドラマの主人公のような人物ではなく、どこにでもいる普通の男子の物語を書いてみよう――。 作家との話し合いの末、編集者が連れてきたのは三十代前半の会社員。しかし、話を聞いてみると、彼の半生はちょっと普通とはいいがたいものだった。 愉快だった小学生時代。暗黒面に落ちた中学生時代。悪友とのおバカな高校時代。美容師の女性と初めてきちんとした交際をした大学時代を経て、紆余曲折の後、憧れの映画会社に就職が決まる。 しかし、そんなある日、彼は余命2か月、末期がんであることを告げられてしまう。
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4.0大石静が描く、究極の「禁断の愛」とは!? 6年前、不幸な無差別殺人に巻き込まれ夫を失った青木文(あおきあや・45歳)は、幸せを諦めきった乾いた日々を送っていた。亡き夫と一緒に営んでいた海沿いのカレー食堂「ドライブイン・コントレール」を、忘れ形見の友樹(5歳)と生きるために営んでいる。亡き夫の母である姑と中学時代からの親友、殺人事件の担当刑事・佐々岡らに助けられほそぼそと暮らしている。店名は飛行機雲の英訳。夫との幸せな思い出でもあり、夫から最後のメールで送られてきた写真も飛行機雲、という不幸の象徴でもある。 そんなある日、ハプニングにより、長部瞭司という暗い影を抱えた失声症のトラックドライバーと出会う。会った瞬間から、どうしようもなく惹かれ合う二人。それまで無彩色だった文の毎日は、彼と会い、恋に堕ちることで彩りを取り戻していく。瞭司もこの出逢いから生きる希望を取り戻し、声も取り戻していく。炎のように愛し合う二人。 しかし、その幸せも長くは続かない。瞭司が衝撃のあまり声まで失ってしまった原因とは・・・・。そして、文が抱えている夫の隠された真実とは・・・。 物語は、ある女性の出現により、思わぬ方向に展開していく・・・・・。
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4.1世界が終わるなら、誰に想いを伝えますか? いまさらながらに、みんなようやく気付いたのかもしれない――もとより、ぼくらに残された時間なんてそんなになかったってことに。 突然、世界は鉛色の厚い雲に覆われた。 雲間から差す青い光が注がれた町は、ひとも獣も、鳥も木も、土も水も、すべてが動きを止めてしまう。誰にも理由はわからない。あっという間に世界は冷えて、どこもかしこもが冬のようになった。 そして凍った町は少しずつ成長していた。 「ぼく」は「彼女」に会いに行くと約束した。最後に電話で話したとき、彼女はとてもおびえていた。 「もう、町には誰もいないの。」ぼくは、ならば「ぼくがそこに行くよ。そうすればもう怖くないよね?」と言った。 これを最後に電話はまったく通じなくなった。むしろこのとき繋がったことのほうが奇跡に近かったのかもしれない。 彼女の住む町まで直線距離で500キロ。 青い光を逃れ、ぼくは彼女に会うことができるだろうか。 彼女はそれまで、青い光に染まらずにいられるだろうか。 『いま、会いにゆきます』『恋愛寫眞 もうひとつの物語』『そのときは彼によろしく』と、ベストセラーを連発した著者による、3.11以降究極のラブストーリー。 恋人、家族、友人など、たくさんの愛が描かれた最高の愛の物語です。
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3.6戦争と難民──今を生きる私たちの物語。 近所のスーパーの総菜売り場で働く真依子は、サラリーマンの夫、大学生の奈月、高校生の賢人の四人家族だ。職場でのいじめに腹を立てたり、思春期の息子・賢人に手を焼いたりしながら、日々を慌ただしく過ごしている。奈月が、夏休みに友人と海外旅行へ行くと言い出した。真依子は、奈月の代わりにパスポート申請に必要な書類を取りに行った。戸籍謄本と戸籍抄本、二つの書類をもらうと、戸籍謄本の真依子の出生地の欄には、カタカナの国と市が書かれていた。子どもたちには伝えていない。奈月には戸籍抄本を渡した。パスポートを手にした奈月に行き先を尋ねると、「ベトナム」と答えが返ってきた。友人たちと旅の準備を進める中で、奈月は真依子から戸籍謄本を見せられる。 「わたしね、ベトナム人なの」 「わたしたちね、ボートピープルだったの」 奈月は自分のルーツを受け入れ、ベトナムに向かった──。家族小説の気鋭が、世界を広げて挑む新境地! ※この作品は単行本版『こんぱるいろ、彼方』として配信されていた作品の文庫本版です。
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3.0大ヒットドラマ「5→9」待望のノベライズ。 Cheese!で連載中、大ヒット中の相原実貴・著のコミックス『5時から9時まで』がフジテレビ系月9でドラマ化。(2015年9月現在)石原さとみがN.Y.に憧れる英会話学校講師・桜庭潤子を、山下智久がお寺の住職・星川高嶺を演じ話題になったラブコメディー。待望のノベライズ刊行。 超自己チューな東大哲学科卒の星川、潤子の大学時代のサークル仲間・三嶋、同じく英会話学校講師のアーサー、英会話学校のジェネラル・マネージャーの清宮と、潤子の周りの男子たちが、にわかに潤子に注目し始める。モテ期到来か!?最後に潤子が選ぶのは・・・?ノベライズのラストは、ドラマともコミックスとも違う、もう一つのエンディング。『5時9時』ファン必見の1冊です。
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4.0ワケあり物件の謎を解く、それが入居の条件。 「私と一緒に、ワケあり物件の謎を解いていただく。これが、入居の条件です」 三軒茶屋のはずれ、深夜二時から四時の間だけ灯りがともる「午前二時不動産」。 店主の青年・柏原泉は、迷い込んだ客たちにぴったりの格安物件を紹介してくれる。 ただし、入居に際しては条件が一つ。それは泉とともに、その物件にまつわる謎を解くことだ。 愛するハムスターを亡くした女性の最大の後悔とは。タワマンの一室に届き続ける匿名の手紙の差し出し人は? 部屋をアート作品のように彩り亡くなったおじいさんが遺した、謎の言葉の意味とは。 部屋に秘められた想いが、悩める人々の背中をそっと押してくれる。 ようこそ、勇気をもらえる謎解き内覧へ。 【第一章 ハムスターを追いかけた部屋】 渋谷区、広尾駅徒歩6分、1K、家賃47,000円、告知事項あり 【第二章 名無しの手紙が届く部屋】 江東区、豊洲駅徒歩12分、28階2LDK、家賃95,000円、告知事項あり 【第三章 魔法の箱が開く部屋】 世田谷区、千歳烏山駅徒歩13分、2K、家賃80,000円(但し残置物引き取りの場合35,000円)