作品一覧

  • ゲノムの国の恋人
    3.0
    1巻715円 (税込)
    愛は遺伝子を越えるのか! 異色の恋愛小説。 現役遺伝子研究医にして第23回太宰治賞を受賞した気鋭の作家である著者の書き下ろし長編作品です。iPS細胞、ヒトゲノムなど最先端科学の要素が盛り込まれており、しかも非常にわかりやすい表現でそれが描かれています。アジアの独裁国家を舞台に作者独特のユーモア感に溢れた巧みな筆で、お世継ぎ問題、遺伝子研究の限界、人間の幸福などのテーマを描いています。現代テーマ満載の作品です。 主人公のタナカは食い詰めた遺伝子研究者。政府の高官という男に請われ、あやしいアジアの小国に好待遇で招かれた。何億円もする研究設備と有り余る予算を用意され、提示された仕事は、七人の女性のヒトゲノムを解析し、一人の男性の遺伝子とのマッチングを調べることだった。その男性とは同国の絶対権力者。極秘裏に花嫁として最適な女性を見つけることが使命だったのだ。仕事の一方で、魅力的な女性兵士に惹かれ恋に落ちていくタナカ。そして七人の女性はそれぞれ、その国の物政治家、軍人の血縁らしく、さまざまな圧力と懐柔がもたらされる。しかし、解析が進んでいくうちに、どの女性の遺伝子にも欠陥のある要素が見つかって…
  • チューバはうたう―mit Tuba
    4.5
    1巻594円 (税込)
    太宰治賞受賞の名作待望の文庫版を電子化! 二六歳女性。独身。製薬会社勤務OL。仕事にも男性にも情熱を抱くことはできないが、情熱を傾けることができるものがひとつだけある。それはチューバを吹くこと。中学のブラスバンド部で背が高いからと割り振られた楽器がチューバ。社会人になっても、ひとり孤独な音楽家として演奏している。そんな時、彼女はバルカン半島で活動するバンドを知り、その音楽に衝撃を受ける……。第23回太宰治賞を受賞した表題作ほか2作を含む傑作小説集。

ユーザーレビュー

  • チューバはうたう―mit Tuba

    QM

    購入済み

    第1章のチューバの話があまりにも詳しくて鮮明で作者自身の話を書いてるのかと思うくらい引き込まれた。あまりよさを理解してもらえないチューバを、それを吹くのを運命であるかのように受け入れ愛する女の話といいプラネタリウムを1人で作り上げちゃう男の話といい、周りがどう言おうと好きなことにまっすぐでそれを信じられる人には1種の芯があって強い。プラネタリウム、子供の頃に2回ほど行ったきりだからまた行きたくなったし、重低音が響くオーケストラの合奏も聴きたくなった。

    0
    2024年10月26日
  • チューバはうたう―mit Tuba

    Posted by ブクログ

    表題作を含む、音楽関係の2本と、プラネタリウム興行に集まった様々な人達のストーリー1本。

    中学高校とブラスバンドで、なんとなく吹いていたチューバ。バイトのお金をためて購入し、河原で一人で吹くのが毎週のルーチンになっている主人公。ある日、ちょっと変わったバンドのクラリネット吹きに目をつけられ、時々慰問などでバンドの中でチューバを吹くことになる…。

    音楽を主軸とした表題作と2作目『飛天の瞳』は、純文学というか、文芸というたぐいのものであろう。初見はめちゃくちゃ読みにくい。というのも、会話もすべてト書きの中に含まれており、カギカッコが存在しないうえ、改行がないのである。

    そのせいもあって、評価

    0
    2021年12月07日
  • ゲノムの国の恋人

    Posted by ブクログ

    何だこの話は。
    ある国へ遺伝子検査をして、嫁の候補を判定するという仕事を請け負った科学者の日記みたいな話。
    どうやら独裁国家らしいのだが、その国のトップが亡くなったことなどもあり、国は内乱状態に。
    嫁候補達の運命は?。結末は良かった。

    0
    2016年12月01日

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