人物評伝作品一覧

  • 殺生関白始末
    -
    【書籍説明】 豊臣秀次は尾張大高村の百姓の子だった。 母ともの兄サル(豊臣秀吉)が織田信長に仕えて侍になり出世したため、秀次は父や弟と一緒に侍になった。 秀次は幼い頃から、叔父秀吉の出世のためにあちこちの家に養子に出された。 秀次は叔父に「励め、励め」と言われるまま学問・武芸に励み、叔父について戦場にも出た。 気がついた時には、叔父秀吉は天下人にのし上がり、秀次はその後継者になっていた。 だが、秀次が叔父秀吉から関白職を譲られた直後、秀吉に男児拾丸(後の秀頼)が誕生した。 秀吉は我が子拾丸に天下人を継がせたいが、それには秀次が邪魔になる。 秀次はようやく自分の考えで天下を動かせるようになっていた。 秀吉と秀次の確執が激しくなる中、秀次は歌舞伎踊りの名古屋山三と出雲の阿国と親しくなる。 そのうち、秀次に「暴虐非道な振舞いをする殺生関白」という噂が立った。 秀吉は秀次をどう始末するのか? 【目次】 暗殺 出世猿 織田潰し 後継者失格 鶴松 二代目関白 拾丸誕生 花見の宴 美少女 好色関白 対立 関白無法 辻斬り 謀反 秀次切腹 夢草紙
  • 専横のカリスマ 渡邉恒雄
    4.5
    この国を表と裏から動かすメディア王の実像に迫る! 読売新聞グループのトップとして君臨しつづける渡邉恒雄(89歳)。東大で哲学を学び、共産党へ入党(除名)。読売新聞に入社後は、政治記者として大野伴睦、中曾根康弘など大物政治家や児玉誉士夫らに深く食い込み、政界で暗躍する。熾烈な社内抗争を勝ち抜いて1991年、読売新聞社長に就任。編集と経営の両面を掌握した渡邉は、1000万部の部数を武器に、憲法改正試案などの提言報道で読売紙面を中道左派から保守に塗り替えた。巨人軍オーナーとして球界を牛耳る一方、政界再編工作を何度も公然と仕掛けてきた。 生涯新聞記者、名経営者、球界のドン、政界の黒幕……表と裏の両面から思うままに人と世の中を動かすカリスマ、渡邉恒雄。哲学書を愛読し、怜悧な頭脳と豪胆な政治力を駆使して、権力を追求しつづける男の、権謀術数の人生に迫る!
  • 戦火に散った巨人軍最強の捕手
    -
    戦前、熊工の同期川上哲治とともに巨人に入団し、闘魂あふれるプレーでスタルヒンやあの沢村をリードした、ナイスガイ吉原。その短くも閃光を放った豪快なプロ野球人生と、帰らざる戦地の物語。
  • 1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代
    3.0
    誰しも忘れられない青春時代がある。1974年、若者にとって、アナウンサー・林美雄はサブカルチャーの水先案内人だった。久米宏の同期としてTBSに入社しながら、圧倒的に水をあけられてしまった林は、深夜ラジオのパーソナリティとして自らの道を見いだした。松任谷由実、石川セリ、野田秀樹、タモリ……きらめく才能たちもまた林に光見いだされ、世に羽ばたいていく。若者の心を揺さぶり続けたアナウンサー林美雄の評伝。
  • 千家尊福と出雲信仰
    -
    千家尊福(1845~1918)は明治のはじめ、出雲大社の祭祀をつかさどる国造(宮司)につくと、近世までの出雲信仰をもとに近代的な大社教を創立。日本全国に出向き出雲信仰を説き、神道界を二分した祭神論争では出雲派のリーダーとして活躍した。「生き神様」として絶大な人気を誇った尊福は後に政治家ともなり、埼玉・静岡・東京の府県知事、司法大臣や東京鉄道社長なども務め政財界で指導力を発揮した。出雲が生んだ希代の偉人の足跡をたどり、知られざる出雲信仰の世界を描く。
  • 戦後アウトローの死に様
    3.5
    生き様とはすなわち、「死に様」である。戦後を生きる日本人に大きな影響を与えた人物の死に様を通して、「昭和とはなんだったのか?」「生きるとはどういうことか?」を考察する。取り上げる人物は、 三島由紀夫/森田必勝/野村秋介/奥野剛士/森恒夫/斉藤和/深作欣二/笠原和夫/松田優作/梶原一騎etc.
  • 戦国史記―斎藤道三
    -
    一介の油売り商人から天下取りへ。力こそ正義、智力と財力を武器に成り上る斎藤道三の不逞な生き方こそ、戦国ならではの男の姿だ。美濃守護職・土岐氏の家中乱脈に乗じ勢力を固め、その愛妾をも奪い、“国盗り”を目指す。独創的な領国経営で美濃の覇者となった乱世の梟雄斎藤道三の苛烈な生きざまを描く表題作のほか、中編『松永弾正』、名短編『月魄』『春日』を併録する、風格堂々の独自の文学世界。
  • 戦国の女城主 井伊直虎と散った姫たち
    4.0
    お家のために生涯を男として生きたおんな城主「井伊直虎」を中心に、瀬戸内のジャンヌダルク・鶴姫、加藤清正をも恐させた立花ぎん千代、夫への愛を貫き殉教したキリシタン・細川ガラシャなど17人の戦う姫君を紹介。
  • 戦国武将「できる男」の意外な結末(愛蔵版)
    5.0
    全国各地で多くの知将・猛将が覇を競った戦国時代。本書は戦国時代を生き抜いた武将たちの「意外な人生」に注目したものである。武田信玄・徳川家康といった、誰もが知っているような名将から知る人ぞ知る武将まで、波瀾万丈の人生を送った男たち。彼らの中には優れた才能を持ちながら非業の死を遂げたり、失意のうちに晩年を過ごした者も少なくない。逆にパッとしない前半生を送りながら、人生の後半になってその名を轟かせた者もいる。現代以上に実力主義だった戦国乱世、「できる男」たちの人生を決めたものは何だったのか? 歴史ファンのみならずとも読んで欲しい一冊。

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  • 織田信長 ―炎の生涯― 戦国武将物語
    4.3
    最高にカッコいい戦国時代最強の武将の生涯 ――「燃えさかる炎のような自分」―― ――「冷ややかで、沈着冷静な自分」――。 幼いころから、まったく逆のふたりの自分を心のなかに感じていた信長。成長後も、はげしい自分と冷静な自分を交互に感じながら、「天下統一」をめざし、ひたすら突き進みます。信長がその先に見たものとは――。戦国武将のなかでも圧倒的に人気の高い信長の最高にカッコいい物語です。
  • 戦国武将物語 伊達政宗 奥羽の王、独眼竜
    -
    時は戦国時代。出羽の国(山形県)で生まれた伊達政宗は、幼いころの病がもとで右目の視力を失うが、不運にめげることなく、心身をきたえ、文武の道にはげんだ。十八歳で、伊達家をつぐと、まわりの大名たちを次々とおさえ、二十四歳の若さで、奥羽(東北六県にあたる地域)のなかばを手に入れ、「奥羽の王――独眼竜政宗」と呼ばれた。「あと三十年早く生まれていたら、天下を統一しただろう。」といわれる政宗の生涯とは。
  • 戦国名臣列伝
    3.2
    戦国の七大国が、秦によって統一されるまで 越の范蠡、秦の商鞅、燕の楽毅、楚の屈原など、中国四千年の歴史の中で、本当に自由な発想が許された戦国時代の名臣たちの生涯
  • 戦後日本、中野重治という良心
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中野重治が亡くなって三十年が過ぎた。「中野が生きていたら、何と言っただろう」さまざまな出来事が起きるたびに、多くの人がそう思う。戦後も六十年以上を経過し、戦後民主主義も反戦平和も大きな変質を余儀なくされている現在、改めて中野の声に耳をかたむけたい。中野重治は戦後の日本をどのように生きたか。その作品をたどることにより、戦後日本を問い直す。
  • 先生と私
    4.2
    モーパッサンの「首かざり」を教えてくれた国語の先生。『資本論』の旧訳をくれた副塾長。自分の頭で考えるよう導いてくれた数学の師。――異能の元外交官にして、作家・神学者である“知の巨人”はどのような両親のもとに生まれ、どんな少年時代を送り、それがその後の人生にどう影響したのか。思想と行動の原点を描く自伝ノンフィクション。
  • 千駄木の漱石
    4.5
    英語・英文学教師から国民的人気作家へと転身した場所、東京市本郷区千駄木町。代表作『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』もここで書かれた。多くの弟子にも恵まれ、嫌いな大学も辞めた、博士号も辞退した。それなのに、千駄木はイヤだ、豚臭い、そうか、それなら慈悲のために永住してやる……と。書簡、作品、明治の千駄木から描き出す素顔の漱石とは。文庫のために「千駄木以後の漱石」を加筆。
  • 千利休
    -
    秀吉によって切腹を命じられ、悲劇的な最期をとげた利休は、いまなお日本の生活や文化のなかで大きな比重をもって生きている。本書は、利休の生涯を、世阿弥、芭蕉のそれと比較し、権力者たる信長、秀吉と結びついた利休芸術の真諦を追求した、すぐれた芸術論であり、日本文化論である。
  • 絶筆 梨元です、恐縮です。
    3.0
    何度ことわられても、臆せずに取材対象に突撃した梨本さんが、自らの芸能レポーター人生をふり返る自伝。本書執筆直後にガン死した。

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  • 零戦 7人のサムライ
    -
    世界に冠たる傑作機「零戦」。真珠湾攻撃、比島制圧、ラバウル進攻、豪州ダーウィン攻撃、山本五十六長官撃墜、ミッドウェー海戦、神風特別攻撃隊など、ひとつの戦闘機がたどった戦史を、七人の搭乗員たちの歩みと重ね合わせて描く。それぞれの兵士の肉声を通じて浮かび上がる、あの戦争の実相とは。
  • ゼロの肖像 「トキワ荘」から生まれたアニメ会社の物語
    NEW
    3.0
    「やろうよ、漫画映画を」――トキワ荘から飛び出した才能たちが、会社に集ってマンガをアニメを創った! 藤子・F・不二雄『パーマン』、石ノ森章太郎『佐武と市捕物控』、藤子不二雄A『怪物くん』、赤塚不二夫『おそ松くん』。テレビアニメ草創期に東映動画、TCJ、タツノコプロと競い、15分1本というスタイルに日本で初めて挑んで『オバケのQ太郎』を生んだ「スタジオゼロ」。その濃密な7年間の歴史、ここに初めて再現! 「第二のトキワ荘」となった幻のアニメ・マンガ制作会社「スタジオゼロ」初の評伝! 東映動画、TCJ、タツノコプロなどアニメ産業の草創期も活写! ●「やろうよ、漫画映画を」  ふだんはもの静かな藤本弘が口火を切った。 「雑誌漫画とちがって、音や動きが加わるんだもんね」  藤本の横顔を安孫子素雄がうなずきながら見た。 「でも大変なんだろ、漫画映画って」  つのだじろうが他の四人の顔を心配そうに窺っている。 「個人じゃムリだ、会社を作らなきゃ」  石森章太郎が決めつけるようにいった。  鈴木伸一は彼らの提案をなかばうれしく思い、なかばとまどいながら聞いていた。 (本文より) ●「テレビアニメ黎明期の中に生まれ、 てんやわんやで作品を作りながら、 その時代の主役にはなりきれず使命を終えた『スタジオゼロ』。 私はこの会社が限りなく愛おしい」 (鈴木伸一)
  • 全アメリカ大統領完全査定ファイル
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「世界唯一の超大国」なのか「世界最悪の暴虐国家」なのか!?歴代アメリカ大統領の“真実の貌”を暴き出す!●奴隷所有者だった建国の父・ワシントン●2時間就任演説した挙句、風邪をひいて1カ月後に死んだ大統領●奴隷を解放したリンカーンは、史上最悪の虐殺者?●日本人を毛嫌いしていたF・ルーズベルト●ケネディ×フランク・シナトラ×マフィアの「黒い三角関係」●一番、正直者で誠実だった大統領はフォード?●本誌が選ぶ「最強大統領」は、まさかのクリントン(夫)!?
  • 全集 樋口一葉 一葉伝説
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 余りに短かかった一葉の生涯と鮮烈な芸術の光芒が数々の伝説を生んで、その実像を見えにくいものにした。ここに収めた妹邦子、師中島歌子、「文学界」の人々等20余人の回想録は生身の樋口夏子を生き生きと甦えらせる。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 全集 樋口一葉 4 評伝編
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 瀬戸内晴美氏による書き下ろし評伝ほかを収録。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 禅勝房 念仏に生きた人2
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「生けらば念仏の功つもり、死なば浄土へまいりなむ」-。心に沁みる法然上人法語の数々を伝え残した禅勝房。その信順の生を追う。

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  • 全身芸人――本物(レジェンド)たちの狂気、老い、そして芸のすべて
    4.7
    月亭可朝、松鶴家千とせ、毒蝮三太夫 世志凡太、浅香光代、こまどり姉妹―― 本物たちの狂気、老い、そして芸。 日常と非日常、聖と俗、その境界線を歩き回っている人間――“芸人”。 不発弾のような狂気を抱えた彼らの人生はどのように始まり、そして収束していくのか。 レジェンド芸人たちの現在に完全密着する、感動のノンフィクション! (※月亭可朝さんは本書が生前最後のまとまった取材記事となりました)
  • 全身政治家
    -
    田中角栄氏の記録を破り新潟県内最年少で衆議院議員に。以来四期連続で当選を果たし、政界のホープとして注目される著者が、真っ向から本音で語る政治・政治家の在り方。
  • 全体主義と闘った男 河合栄治郎
    4.0
    右にも左にも怯まなかった日本人がいた! 河合栄治郎は左右の全体主義と闘った思想家です。 戦前の学界を席巻した「左の全体主義」マルクス主義の痛烈な批判者であり、 軍部が台頭すると、「右の全体主義」ファシズムをも果敢に批判。 著書の発禁処分、休職処分のさなか、昭和19年に53歳で亡くなりました。 上智大学名誉教授の渡部昇一氏は、河合栄治郎が長寿であったなら、 「日本のインテリは、30年も早くマルキシズムの幻想から自由になっていたであろう。 つまり河合の死は、日本の知的成熟をざっと30年遅らせたのである」という。 戦後の河合人脈は政財学界に根を張り、論壇を牛耳る進歩的文化人と対峙しました。 門下生の第一世代は、経済評論家の土屋清、社会思想家の関嘉彦、政治学者の猪木正道らで、 第二世代には、碧海純一(東京大学教授)、岡野加穂留(明治大学教授)、田久保忠衛(杏林大学名誉教授)、 伊原吉之助(帝塚山大学教授)ら、京都大学では高坂正堯、勝田吉太郎、木村汎ら各氏が、この人脈に連なります。 米国に守られながら反米を叫ぶという“進歩的大衆人”の精神の歪みは、日本を漂流させてしまう――。 日本の背骨を支える揺るぎない思想とは何なのか。歴史の転換点で、圧倒的な敵に挑んだ思想家、 河合栄治郎の闘いを通して、日本のありようを考える。 この思想家を知らずして、日本の将来を語るなかれ。 産経新聞長期連載「独立不羈 河合栄治郎とその後の時代」に加筆、再構成し単行本化
  • 全裸監督 村西とおる伝
    4.1
    人生、死んでしまいたいときには下を見ろ! おれがいる。 前科7犯。借金50億。米国司法当局から懲役370年求刑。奇跡の男か、稀代の大ボラ吹きか。“AVの帝王”と呼ばれた裸の男の半生(ノンフィクション)。 日本経済に必要なのは、村西とおるが手放さない生への希望である。 資本主義は死の絶望と生の希望を両輪とする経済システムであり、多くの人が死の絶望に怯えるとデフレになる。甦るには、村西とおるが手放さない生への希望こそが必要だ。 バブル期に消費資本主義を支配するには流通を制覇するコングロマリットこそ必要と考えた西武百貨店の堤清二とアダルトビデオの村西とおるは、経営破綻後も特異な言語表現を手放さない陽と陰の双生児だった。(松原隆一郎・東京大学大学院教授) 村西とおる、本名・草野博美。工業高校卒業後上京。どんな相手でも陥落させる応酬話法によって、英会話教材販売売り上げで日本一達成(1つ目の日本一)。インベーダーゲームのブームに乗り、ゲーム機設置販売で財を成す。ビニ本と裏本の制作・販売業に転じ、業界日本一になる(2つ目の日本一)。指名手配され逮捕。再起を図ってAV監督になり、“駅弁”“顔面シャワー”など次々と新機軸を考案。ハワイで撮影中にFBI合同捜査チームに逮捕され懲役370年を求刑される。黒木香主演「SMぽいの好き」でみずから相手を務めて、“AVの帝王”と呼ばれ、業界日本一に(3つ目の日本一)。ジャニーズ事務所に喧嘩を売り、元フォーリーブス・北公次復活をプロデュース。事業拡大に失敗、50億円の債務を負う。前科7犯。無一文になりながら専属だったAV女優と再婚、長男をお受験の最難関小学校に合格させた。そのどれもが実話である。
  • 「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か
    4.3
    『NHKスペシャル』で取り上げられて以来、佐村河内守の名声と人気はいや増すばかりの天井知らずである。本稿では、テレビ出演以来くすぶる「本当に氏は全聾なのか?」は棚上げするにせよ、音楽自体にマスコミが絶賛するような価値があるのか否かを考えてみた。心ある音楽ファンなら誰もが溜飲の下がるしごく真っ当な批判であろうと自負している。
  • 創作者の体感世界~南方熊楠から米津玄師まで~
    4.7
    文学や芸術作品には、およそ一般的な身体感覚から遊離した表現が多く見られる。それらを読み解く鍵は、発達障害につうじる特性が握っていた? 「天才」とされる創作者の仕事に触発されて、発達障害を診断された著者の経験するさまざまな「感」が立ち現れていく。かつてなく「当事者」が増えたこの時代に、「わからない」「理解できない」と否定されるものを捉え直す。「障害」の意味を肯定的に読み替える「当事者批評」実践の書。
  • 早世の画家・廣瀬勝平 日本と欧州、その足跡
    -
    明治から大正時代にかけて活躍した洋画家・廣瀬勝平。東京美術学校(現東京藝術大学)卒業後、新聞の挿絵、雑誌の風刺画、博覧会への出品、後進への指導など幅広く活躍したのち、ベルサイユ講和条約締結取材のため渡仏。ナポリ滞在中に病魔に倒れ客死する。勝平を知る人達が綴った文献や資料、資料収集の過程で得た貴重なエピソード等を、孫にあたる著者がまとめたエッセイ。
  • 創造の人生 井深 大
    5.0
    日本のエレクトロニクス産業を世界のトップの位置にまで発展させるきっかけをつくったソニー創設者の井深大。世界に先駆けてテープレコーダーやトランジスタ製品を身近なものにした井深の人間形成と事業展開の跡を追いながら、その独得の発想法と反骨精神にも似た経営理念がいかにして生まれたかを探る。
  • 相場秘伝 本間宗久翁秘録を読む―希代の天才相場師に学ぶ必勝の法則
    -
    日本型相場師の原点、投機の真髄を究めた人、本間宗久の人となりと宗久が書き残した本間宗久翁秘録から相場の原点、成功の秘訣を読み解く。 【主な内容】 I章 本間宗久――その人と時代/II章 本間宗久と相場秘伝/III章 <本間宗久翁秘録・現代訳1>/IV章 <本間宗久翁秘録・現代訳2>/V章 <本間宗久翁秘録・現代訳3>/「機を転ずるに智――プロの売買術
  • 総理の誕生
    3.8
    産経新聞政治部の名物記者が描く、知られざる安倍晋三の肉声秘話。 第一次政権の失敗とは何だったのか。あのときと現在では何が違うのか。築き上げてきた政治的資産のみならず、政治生命すら失いかけた失意のどん底から、再びここまで上り詰められたのはどうしてか。 人によって好き嫌いも評価もくっきりと二分される安倍とは一体、何者であり、どんな政治家なのか。慰安婦問題、拉致問題、教科書問題、靖国神社参拝問題、日米同盟と対中関係、対メディア、消費税増税といった諸問題について、どう考え、何を語ってきたのか。 98年、まだ若手だった安倍晋三に密着取材して以来、記者として18年以上もウォッチし続けきた著者が、直接、安倍と話をし、また見聞し、現場で体験し、考えてきたことをそのまま記した。 【目次】 序章   その時、安倍の言葉を聞いた 第一章 実は出世は遅かった 第二章 小泉純一郎という両面教師 第三章 小泉さんは、拉致を分かっていない 第四章 なぜ、一次政権は崩壊したのか 第五章 政治的な死者と言われて 第六章 盟友、中川昭一のこと 第七章 橋下徹コネクション 第八章 経済という切り札 第九章 オバマとの関係はこう詰めた 第十章 安倍の後継者は誰か? あとがき 少数派が中枢に位置する時 略年表
  • 楚漢名臣列伝
    3.8
    乱世を彩った異才・俊才10人の肖像 秦の始皇帝の死後、勃興してきた楚の項羽と漢の劉邦。覇を競う彼らに仕え、乱世で活躍した様々な異才・俊才十人の知られざる肖像。
  • ソクラテス
    3.8
    ソクラテスはなぜ毒杯を仰がねばならなかったか。この問いは、知を愛するとはどういうことか、人間はいかに生くべきかという問題につながっている。著者は、最新の研究にもとづき、ソクラテスの生活、その啓蒙思想、ダイモン、哲学を検討するとともに、アテナイの情報を明らかにすることにより、この問題に肉薄する。

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  • ソクラテスと吉田松陰。10分で読めるシリーズ
    -
    10分で読めるミニ書籍です(文章量12,000文字程度=紙の書籍の22ページ程度) 【書籍説明】 私が吉田松陰という人物を知ったのは、司馬遼太郎の「世に棲む日日」だった。 大好きな司馬作品の中でも殊に偏愛している作品である。 長州を中心に幕末の動乱期を生き生きと描きだす名作で、好んで何度も読み返しているが、それにしても、一人物を中心に、若い連中が集まって何やら活発に議論している姿がひっかかる。 どうもどこかで見た風景であるような気がする……。最近になってようやく気付いた。 プラトンが描写したソクラテスの姿によく似ているのだ。 無論そう感じるのは私だけかもしれないが、自然発生的な議論の場としての機能、そしてその中心にいる卓越した人物、という点で、このふたつはよく似ているような気がするのである。 そして最終的には刑死し、その後弟子たちの中から歴史に残る人物が現れたという点でも、二人は共通している。 この非常に興味深い二人の思想家を、並べて見比べてみたら面白いのではないか? そして遠く離れた時代、遠く離れた場所でも同じように権力に屈しない知性の輝きを見ることができたら、それが「いついかなる場所にも存在する普遍的な理性」の存在を証明することになるのではないか。 人と比較することで、個性はより鮮明になる。 後世に多大な影響を残した思想家を知るうえでも、この比較検討の試みは無駄ではあるまい、と思う次第である。 それでは、古代ギリシャと幕末期の萩、ふたつの世界に生きた二人の大人物を比較する試みを始めてみよう。 そこに人類不変の何かを見つけ出せるかどうか、それはまだわからない。 どんな答が出るのか、読者諸賢にもぜひ最後までお付き合いいただき、ご自分の目で見届けていただきたい。 【目次】 その生涯 彼らは何と戦ったのか 萩とアテナイの学生たち 「弁明」と「留魂録」 教育者としてのソクラテスと松陰 二つの謎 【著者紹介】 大畠美紀(オオハタミキ) 猫とドイツ観念論をこよなく愛する40代。 大方の例にもれず大河ドラマから幕末史に興味をもつにいたる。 プラトンとは学生時代からの腐れ縁。
  • 祖国へ、熱き心を 東京にオリンピックを呼んだ男
    3.0
    “フジヤマのトビウオ”古橋の活躍の陰に、フレッド・和田がいた。敗戦後の日本の奮闘をアメリカに印象づけ、熱き心で祖国を励ます日系実業家。オリンピックを東京で開催するために奔走し実現させた男。さらに日米の経済・文化交流を発展させた、知られざる日本の恩人を描く、異色のドキュメント・ノベル。
  • 側近日誌 侍従次長が見た終戦直後の天皇
    -
    敗戦という未曾有の事態にあって退位論や遷都論かまびすしい最中、昭和天皇がとった「独自の行動」とは? 天皇がマッカーサーと会見した直後の昭和二十年十月から翌年五月までの、日本人と皇室の将来をかけて模索を続けた昭和天皇の「肉声」を綴った侍従次長の貴重な記録。〈解説〉高橋 紘
  • 「粗にして野だが卑ではない」 石田禮助の生涯
    3.8
    三井物産に35年間在職し、華々しい業績をあげた後、78歳で財界人から初めて国鉄総裁になった“ヤング・ソルジャー”──自らを山猿(マンキー)と称し、欧米流の経営手腕を発揮した高齢のビジネスマンは、誰もが敬遠した不遇のポストにあえて飛び込む。問題の山積する国鉄の改革を通し、明治人の一徹さと30年に及ぶ海外生活で培われた合理主義から“卑ではない”ほんものの人間の堂々たる人生を、著者は克明な取材と温かな視線で描いた。ベストセラー作品を電子書籍化。
  • ソニー・勝利の法則~小説「井深大と盛田昭夫」~
    4.0
    1946年、わずか二十数名でスタートしたソニー。以後、紆余曲折を経て世界を席巻。そして今、日本総不況のなか、まさに敵なしで躍進する。また、映画やゲームにも進出、先駆的な経営改革で他社をリードする。なぜ、〃独り勝ち〃を続けられるのか!? 創業当時の裏話、軌道に乗るまでの道のり、受け継がれる社員精神、時代を生き抜く鍵がここにある。
  • 園井恵子
    -
    戦中映画の名作『無法松の一生』でヒロインを演じ、日本中を魅了した園井恵子。宝塚少女歌劇では春日野八千代らと舞台に立ち、随一の演技派として活躍。女優として阪東妻三郎、高峰秀子、丸山定夫らと映画や舞台で共演し、高い演技力と気品ある美しさから未来の大女優を嘱望されるも、終戦直前の昭和20年8月、滞在先の広島で運命の日を迎える――。 大林宣彦『海辺の映画館 キネマの玉手箱』、井上ひさし『紙屋町さくらホテル』のモデルになるなど、死後75年を経ていまも語り継がれる伝説の女優であり、演劇を通して自立した女性の生き方を追い求めた32年の劇的な生涯を、丹念な取材により描く初の本格評伝。

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  • 其の一日―近代日本偉人伝―
    -
    伊藤博文、大隈重信、福沢諭吉、下田歌子、近衛文麿、犬養毅、明治天皇――近代日本の礎を築いた二十四人の偉人たち。その人生が特別な輝きを放った一瞬があった。明治維新、日露戦争、五・一五事件など日本を変えた「其の一日」を鮮やかに切り取る著者渾身の傑作歴史評伝。若き日本という国の栄光と挫折がそこにはあった。
  • そのひと
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 筑摩書房創業、本を作るは創るに通じる。筑摩書房の創始者、古田晃の人となりを著名人、無名人が哀惜・愛惜をこめて綴る追憶文集。

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  • 祖父・小金井良精の記(上)
    5.0
    1~2巻770~814円 (税込)
    森鴎外、野口英世、北里柴三郎……。小金井良精の人生は、華々しい交友と真摯な研究に彩られていた――。良精は幕末の安政5年、越後長岡藩士の家に生まれる。数え15歳で東大医学部の前身に入学。その後、ドイツ留学やヨーロッパ視察を経験し、日本の解剖学の草創期を築いた。私生活では、最初の妻と死別後、鴎外の妹・喜美子と再婚し、二男二女を授かる。星新一が愛した祖父の生涯を見つめ、精緻に描いた軌跡。
  • 空飛ぶ山岳救助隊  ヘリ・レスキューに命を懸けた男、篠原秋彦
    4.0
    大好きな山で仕事ができる、ただそれだけの理由でヘリ会社に入った篠原秋彦は、山小屋への物資輸送のかたわら、空からの遭難救助法の確立を目指す。  ひとりでも多くの人の命を救いたい。そのために山を研究し、私生活を犠牲にして現場に飛び込んでゆく。  そのすさまじいまでの救助の実態を、山岳遭難ルポの第一人者、羽根田 治が真実に迫る迫力で紹介

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  • 空に星があるように ~小説 荒木一郎~
    4.0
    愛が消えるとき、歌が生まれた。 歌手、俳優、マジシャン、そして作家。多彩な才能を持つ荒木一郎が78歳にして四半世紀ぶりに送り出したのは、自らの代表曲「空に星があるように」を冠した大河青春小説である。60年代の映画・テレビ界を舞台に、荒木自身の彷徨する魂が躍動的な筆致で描かれる。 吉永小百合、岩下志麻、十朱幸代、大原麗子・・・同時代を輝いた女優たちとの美しい思い出の数々にはじまり、伝説のジャズバー「ありんこ」での不思議な交遊録、名曲「空に星があるように」誕生の秘密、「日本春歌考」ほか映画出演秘話など逸話が続々と披露される。 ――他人を哀れむという感情とか、思い出の一部みたいなものではない。まるで自分が彼女自身を体験しているみたいな、頭や体の中に彼女の感情を痛みとして感じ取っているようだった――本文より 愛が消えるとき、歌が生まれた。 これは荒木一郎の新たなる代表作である。
  • それからの海舟
    4.1
    幕末の動乱期の中、勝海舟はどう生きたのか。新旧相撃つ中で旧幕臣たちの生計をたてる道を探り、福沢諭吉らの批判を受けながらも、旧幕府勢力の代弁者としての発言力を確保して徳川慶喜と明治天皇の会見を実現。また一方では逆賊とされた盟友西郷隆盛の名誉回復に尽力した海舟の後半生に光を当てた名評伝。
  • 尊徳の風景 : “貧国強兵”の近代と農業
    -
    尊徳の実像は少年金次郎像=報徳思想にあらず!富国強兵、軍国主義に利用された二宮尊徳。しかし、実像の尊徳は、疲弊した農村を蘇生させた農政家だった。今こそ知りたい尊徳の真髄、自然秩序・心的秩序と資本主義下の農業問題に切り込む。

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  • 孫正義 起業のカリスマ
    4.4
    高校中退後、単身渡米。猛勉強するかたわら、大学生ベンチャー起業家として活躍した孫。20代で日本初のパソコンソフト卸業を立ち上げ、斬新な発想と抜群の行動力、大胆な企業買収で事業を拡大。40代で傘下企業800社を擁するソフトバンク・グループを築きあげた。挑戦しつづける起業家の夢と冒険に満ちた痛快な半生! <本作品は1998年8月に刊行された『孫正義 起業の若き獅子』を改題、加筆・再編集したものです>
  • 孫正義秘録
    4.0
    米スプリント買収以降、名実ともに世界第3位の情報通信企業となったソフトバンクを率いる孫正義の闘いの軌跡。孫正義は3・11以降なぜ、「脱原発」の旗手となったのか。 「迷ったら先を読め」、「撤退には10倍勇気がいる」等、孫正義ソフトバンク社長の経営哲学に迫る!その生い立ちから近年の巨額買収劇、米ニューヨーク証券市場に過去最高額の上場を果たしたアリババに、孫正義は14年前から先行投資した慧眼さを併せ持つ。その含み益は約8兆円である。「群の法則」すなまち「孫の2乗の法則」に基づくその経営哲学と「世界を買い続ける」 リスクテーカー孫正義とソフトバンクの深層に迫るグローバル経営ノンフィクション!
  • 増補改訂 加藤周一を読む
    -
    書く・読む・語ることを中心に営まれた90年近い生涯。「詩人の魂」と「科学者の方法」により紡がれてきた著作の全軌跡を展望する。
  • 増補 ソクラテス
    4.0
    ソクラテス哲学の核心にある「反駁的対話」の構造と意味を分析し、それがかれの倫理的信念といかに関わるかを考察する。さらに、この倫理的信念の彼方に現れる「無知の自覚」が、ダイモニオンの囁きと共に、なにか超越的なものを示唆することを推定する。
  • 増補版 松田聖子論
    2.7
    70年代の象徴・山口百恵のアンチテーゼとして80年に登場した松田聖子。二人のデビューの背景、衣装、歌詞、結婚観などを分析し、50歳となった今もなお女性たちを惹きつける「松田聖子」を読む。『結婚の条件』の小倉千加子が、二人の傑出したスターを通して現代女性の生き方について鋭く考察するフェミニズム入門書にして、徹底的な検証に基づくエンターテイメント・超アイドル論!

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  • 続 平生釟三郎・伝 昭和前史に見る武士道
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 平生は戦前、実業家、教育者、社会奉仕事業家、または政治家として極めて多彩な活動をした異色の人物です。平生は、彼を知る誰からも武士道精神の具現者として称えられていました。彼は人に自分の考えを思想を強要したことは一度もありませんでしたが、自身はその多彩な活動のすべての場において、武士道精神を発揮し、なかでも政治活動の場では、最も端的にその本領を発揮しました。

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  • 大観画談
    -
    日本画壇の大元老として、画業・識見ともにぬきんでた巨人の生涯を、ほぼ1世紀にわたり貫き通した大観。その生い立ち、修業、画論、酒談義などなど、興趣尽きない貴重な聞書をまとめた名著。「大観」の名声は欧米にもいよいよ高い。
  • TIGER WORDS タイガー・ウッズ、復活の言霊
    -
    誰もが憧れる絶対王者として君臨していたウッズ。不倫騒動、くり返された故障と手術、まさかの逮捕劇……と、人生の風雨にさらされたウッズ。自分を見つめなおし、見事に復活優勝を果たしたウッズ。どれもタイガー・ウッズだが、彼の言葉を紐解いていくことで人間・ウッズの実像が見えてくる。トップアスリートとして、堕ちた英雄として、困難に悩み苦しみながら、復活を果たした者として。ウッズが紡いだ48のメッセージがすべての人の心を打つ!
  • 太閤豊臣秀吉
    -
    豊臣秀吉ほど、歴史上、脚色と誇張と潤色でいろどられた武将はいない。われわれが今日、熟知していると思いこんでいる太閤像は、はたして真実を映しているであろうか? あまりにも数奇と波瀾に富むこの破天荒なわが英雄の虚像を、表の歴史、裏の歴史、その両面から真実の光をあて、裸にむいてみるのも面白い。本書は、歴史学者が独得の史観で捉えた、真説「桑田太閤記」である。みよ、百姓太閤の天下堂々!
  • 太公望 殷王朝を倒した周の名軍師
    -
    時は、四〇〇年続いた中国殷の時代末。周の国で、魚が釣れるはずもない真っ直ぐな釣り針を水面の上に垂らし、幾日も川辺に佇む老人。その老人の噂を聞いて会いに赴いた周の文王は、一目会っただけで、先君の太公が予言した、周に興隆をもたらす大賢人と見抜き、軍師とした。その老人は、太公が待ち望んだということから、「太公望」と尊称された。太公望は、文王とその子武王に仕え、比類なき軍略と、ときには権謀術数をも自在に駆使して周の国力を増強させ、強勢を誇った殷帝国との戦いに勝利をもたらし、周に覇をとなえさせた……。後世、兵法の始祖とも称された太公望。のちに項羽を倒して漢帝国を樹立した劉邦の軍師張良も、太公望の兵法書といわれる『六韜』から得た軍略で劉邦に勝利をもたらしたと伝えられる。本書は、そんな伝説に彩られた史上最高の軍師太公望の叡智に溢れた生涯を、雄渾な筆致で描き出した長編歴史小説である。
  • 大正十五年の聖バレンタイン 日本でチョコレートをつくったV・F・モロゾフ物語
    -
    これは、神戸の二大洋菓子メーカーの一つ、モロゾフの真の創業者・ヴァレンタイン・モロゾフ一家の物語である。ロシア革命後の亡命から神戸で洋菓子店を開き成功するも、その後、日本人共同経営者による裏切りから「モロゾフ」という屋号を名乗ることが許されない悲劇。そして神戸大空襲と敗戦による苦難……大正十五年に始まったモロゾフ親子の苦闘の歴史を綴ったのが本書である。ロシアで成功した富豪でありながら、そのために革命後に国を去る決断をし、ハルビンから日本を目指すも、関東大震災に出会い、日本をあきらめシアトルへ、そしてまた日本の神戸と流転する。モロゾフ一家の足跡をたどることによって、革命下の家族離散の悲劇、亡命者の苦難、戦前・戦後の神戸や日本の近代史の一側面が描かれている。高級チョコレートにはほろ苦くも深い人生の味がある。
  • 大班 世界最大のマフィア・中国共産党を手玉にとった日本人
    3.7
    驚愕のノンフィクション・ノベル! 「騙す奴より、騙される奴が悪い!」「反撃するなら徹底せよ!」――昼間は官僚、夜はマフィアのボス、二つの顔を使い分ける中国人エリートたち。一方で、知らぬ間に利益を抜かれる日本企業。一筋縄ではいかない彼らと渡り合い、やがて彼らの懐に入り込み、ついには「大班(リーダー)」と呼ばれた日本人・千住樹。いかに戦い、ビジネスで勝ち抜いたか、波乱万丈な生き様を描く!
  • 太陽王ルイ14世 ヴェルサイユの発明者
    値引きあり
    3.0
    富と美の象徴「ヴェルサイユ宮殿」。いわば豪華絢爛美学の究極を造りあげたのは「太陽王」ルイ14世である。その複雑な人物像から政治手腕、女性遍歴と宮殿改築の知られざる関係まで徹底解剖する歴史エッセイ! ※本書は2014年5月~2016年4月にカドカワ・ミニッツブックで連載された『ヴェルサイユ』を改題したものが底本です。
  • 太陽の男 石原慎太郎伝
    5.0
    『太陽の季節』で日本中を熱狂させた「無意識過剰」「価値紊乱者」の石原慎太郎は、社会に何を警告したのか。三島由紀夫を動揺させ、多大な影響を与えた慎太郎。交錯、衝突し、天皇制と国家観をめぐって離反した2人の天才を考察することで、慎太郎がその作品群に込めた真意に迫った。東京都知事と副知事として、作家同士が都庁舎で折々語りあった猪瀬直樹が見た慎太郎の素顔とは……。『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』に続く作家評伝を、一周忌に満を持して上梓する著者渾身の書き下ろし。 プロローグ―ー「君が代」と「日の本」             第1章 敗戦の子             第2章 ヨットと貧困           第3章 公認会計士の挫折と裕次郎の放蕩            第4章 運をつかむ                       第5章 スター誕生                       第6章 ライバル三島由紀夫         第7章 拳闘とボディビル   第8章 『亀裂』と『鏡子の家』                 第9章 「あれをした青年」                    第10章 挑戦と突破                 第11章 石原「亡国」と三島「憂国」    第12章 「嫌悪」と「海」                     第13章 天皇と核弾頭        エピローグ――価値紊乱は永遠なり
  • 太陽がくれた歌声
    -
    戦後の荒んだ日本を明るい子どもの声で盛り立てようと奔走し、ラジオからテレビ、映画の創成期を“ひばり”の子どもたちとともに駆け抜けた皆川和子氏。安田祥子、由紀さおり、本間千代子、そして吉永小百合など数多くのスターを輩出し育てた『ひばり児童合唱団』の創設者の生涯を、甥であり『黒ネコのタンゴ』の歌手だった皆川おさむが振り返るノンフィクション。※電子版に歌詞は掲載されていません。ご了承ください。 主婦と生活社刊
  • 平清盛
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 富と権力を掌中にし、武家政治の礎を築きあげ、日本の覇王となった平清盛。そして栄華を極めた平家もやがて西海の藻屑と消える。驕れる者久しからず―盛者必衰のドラマを見事に再現した著者渾身の作。 (※本書は2011/11/1に発売し、2022/1/7に電子化をいたしました)
  • 田岡一雄自伝《仁義篇》(電子復刻版)
    -
    昭和三十八年、“広島代理戦争”は敵味方のデマが乱れ、まさに“仁義なき戦い”であった。終結する昭和四十二年までに中国地方五県警が扱った検挙者数3,625人、5,173件。その間の昭和四十年、田岡は心臓発作で倒れたが、混乱に乗じて警察は山口組壊滅作戦に乗り出す。各地の組織は解散を声明するが、田岡は病床で誓う。山口組は何らやましいことをしていない、世の審判を受けるにはいい機会だ、と。血と野望の完結篇。

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  • 田岡一雄自伝《迅雷篇》(電子復刻版)
    -
    昭和二十三年、山口組二代目の七回忌追善として広沢虎造らの興行をうつが、この頃から田岡の周囲には一流芸能人が集まるようになる。そんな折、山口組の四人が鶴田浩二を襲撃、田岡もまた全国指名手配された。興行、港湾事業……田岡の打つ手は見事にあたり、山口組は磐石の態勢をつくるが、昭和三十一年、徳島県で小松島事件に突入。この大抗争を皮切りに全国で戦いの火蓋を切り、破竹の進撃を開始する。

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  • 田岡一雄自伝《電撃篇》(電子復刻版)
    -
    大正2年、田岡一雄が徳島の寒村で生まれたとき、父はすでに病没していた。極貧の中、過労のため母をも失った少年は神戸の叔父にひきとられ、孤独の癖にひきこもるが、同時に喧嘩も強くなった。小学校卒業と同時に旋盤見習工になった彼は、ある日、現場主任を殴打、工場を辞めるが、そんな彼に声をかけたのが同級生の山口秀雄、山口組二代目・山口登の弟である。やがて全国制覇をとげる男の血の記録!

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  • 高木文一 初登攀の軌跡 : われ、谷川岳にアルピニズムの濫觴を見ゆ
    -
    若き日の高木文一の山に対する真摯な姿に焦点を絞ったものが本書である。ここでは、五つの初登攀の記録を取り上げた。さらに、彼がどのようにしてスポーツ登山に傾倒していったのか、特に岩登りに集中していったのはなぜか、についても探った。

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  • 高倉健 沈黙の演技
    3.0
    【内容紹介】 「背中を撮って絵になるのは健さんだけ」 無言で魅せた“演じすぎない”美学 松田優作をして「日本映画の宝」と言わしめた名優・高倉健――。 日本映画を代表する名優も、デビュー当初はなかなかヒット作に恵まれず、「背が高くて美男子だけど、役者としては難しいんじゃないか」(降旗康男監督)と見られていた。 しかし、『日本侠客伝』がヒットすると一躍、任侠映画の看板スターに。東映を辞めた後も映画にこだわり続け、生涯で205本の作品に出演し、名実ともに日本を代表する映画スターとなった。 スクリーンで唯一無二の存在感を放った名優は、撮影現場で何を思い、いかに自分の演技と向き合っていたのか――。 メディアにはほとんど出演しなかった高倉健を18年にわたって追い続けたノンフィクション作家・野地秩嘉が、高倉健の演技の神髄に迫る。 ・アクションシーンで動ける体を作るために、70歳を超えてからもジョギングを欠かさなかった ・撮影現場では冗談も飛ばすしリラックスしていたが、カメラが回った瞬間、現場の空気が変わる ・市川崑監督との無言の闘争 ・時代劇のカツラが嫌いだった ・高倉健が撮影現場で怒ったこと ・言いたくないセリフは飛ばす ・ストンと落ちたものを自分の体に染み込ませてから演じる 生前の本人のインタビューはじめ、國村隼、加藤登紀子、降旗康男、市川崑、チャン・イーモウなど、共演者やスタッフの貴重な証言をもとに、撮影前の準備から撮影現場の秘話まで、高倉健が貫いた演技の美学をひも解く。 高倉健ファン垂涎の一冊。 【著者紹介】 [著]野地 秩嘉(のじ・つねよし) 1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。人物ルポルタージュをはじめ、ビジネス、食や美術、海外文化などの分野で活躍中。『TOKYO オリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。『キャンティ物語』『サービスの達人たち』『高倉健インタヴューズ』『トヨタ物語』『スバル ヒコーキ野郎が作ったクルマ』『日本人とインド人』『京味物語』『警察庁長官 知られざる警察トップの仕事と素顔』、近刊に『伊藤忠 財閥系を超えた最強商人』(ダイヤモンド社)ほか著書多数。 【目次抜粋】 はじめに 第一章 高倉健を生んだ「覚悟」 第二章 任侠映画のスターとして 第三章 スターから名優になった1977年 第四章 頂点のままで 第五章 四十七人の刺客 第六章 チャン・イーモウが見た高倉健 第七章 降旗康男監督が見た高倉健の演技 第八章 高倉健の演技の流儀 終章  共演者が見た撮影現場の高倉健 ・國村隼 「日本映画界の宝」高倉健と松田優作から教わったこと ・加藤登紀子 現場の空気を変える沈黙の演技 おわりに
  • 高倉健の美学 今に生きる201の言葉
    -
    「義理人情は無理じいするものじゃない」「カッコいいとは、哀しく儚くなければならない」「勝っても負けても戦ったってのが大事」――。昭和を代表する映画スター、高倉健が遺した201の言葉を集めた。真っ直ぐに生きた男の真骨頂! ※電子版では、紙版に収録されている写真のいくつかが掲載されておりません。ご了承ください。 【目次より】 秘蔵アルバム「高倉健の肖像」  まえがき  第1章 プロフェッショナルとは 第2章 出会いとは 第3章 達人とは――あの人との思い出 第4章 ハリウッドとは 第5章 生きるとは 第6章 男とは 第7章 女とは 第8章 旅とは 第9章 趣味とは――闘牛、闘拳、買い物、珈琲 第10章 カッコよさとは 高倉健 年譜
  • 高島易断を創った男
    3.0
    高島嘉右衛門、現在でも流行りの「易」の元祖である。しかしそれだけではない、初めてガス灯を点し、横浜・高島町の生みの親、日本の実業の基礎を築いた一大事業家としても知られた存在であった。また大隈重信や陸奥宗光、木戸孝允らとも親交が深く、特に伊藤博文とは昵懇の間柄。日清、日露戦争や経済政策など、実は、伊藤の政策の多くは嘉右衛門の占った易で決められていた――。知られざる快男児の数奇な物語。

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  • 高橋亀吉 エコノミストの気概
    3.0
    エコノミスト・高橋亀吉は、何を問題提起して論じてきたのか。その観察眼と理論構成の精髄を全著作の内容に踏み込んで、その卓抜した成果を客観的に説く。
  • 高橋是清自伝(上)
    4.0
    生まれて四日にして仙台藩士の家に里子に出され、十四歳にして海外を放浪。帰国後、大蔵省に出仕するも失職と復職を繰り返し、やがて宮仕えに飽きたらず、銅山経営のため南米ペルーに渡るが……。日本財政の守護神と称えられた明治人の、破天荒な生き様と足跡が語られる。
  • 高橋是清と田中角栄~日本を救った巨人の知恵~
    -
    男が生きにくくなった時代に、こんな「凄い奴」がいた。「だるま宰相」高橋是清と、「今太閤」田中角栄。波乱万丈、戦い続けた「巨人」二人には驚くべき酷似点があった。放蕩三昧もあったが、常に「公的利益」を優先、また勤勉だった。この二人の男の生き方に、今の閉塞社会を打ち破る多くのヒントと、生きる知恵が発見できる。この本を読めば、元気が出る!

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  • 高峰秀子の捨てられない荷物
    4.0
    5歳で子役デビューして以来、55歳で引退するまで日本映画の巨匠たちの名作300本余に出演、名随筆家として300本余に出演、名随筆家として26冊の著作を遺した高峰秀子。その高峰に唯一、素顔を書くことを許され、のちに養女に迎えられた著者による“高峰連作”の第一作。固く口を閉ざしていた養母や血縁との壮絶な確執をはじめとする怒涛のような前半生と夫・松山善三との幸福に満ちた後半生を貴重な言質とともに活写する。大女優・高峰秀子が最期まで捨てようにも捨てられなかった荷物とは? 感動に満ちた“運命の評伝”が今、よみがえる!高峰秀子の「ひとこと」収録。
  • 高峰秀子 人として女優として
    -
    170本を超える映画に出演した昭和の大女優、高峰秀子の半世紀にわたる女優人生。五所平之助や栗島すみ子など、サイレント時代の名監督・名女優たち、田中絹代や山田五十鈴などの名女優、山本嘉次郎や黒澤明など、超一流の映画人たちとの仕事といった、彼女の戦中、戦前の貴重な仕事の経験は、戦後、『二十四の瞳』や『浮雲』などの日本映画史に残る名作へと結実し、彼女自身を不世出の大女優にした。日本映画の発展と共に歩んだ女優人生を辿る。日本映画ファン必読の一冊。

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  • 高村光太郎
    4.0
    敗戦後の岩手の山中に、己を閉塞させた高村光太郎。彼の留学体験に、父・光雲への背反、西洋文化の了解不可能性を探り、閉塞の〈実体〉を解明する。著者の文学的出発の始めに衝きあたった巨大なる対象――その生涯、芸術、思想を論じ、高村光太郎の思想的破綻を自ら全戦争体験をかけ強靱な論理で刳り出す初期の代表的作家論。
  • 宝塚歌劇 明日海りお論(東京堂出版) 89期と歩んできた時代
    5.0
    2019年11月24日の最終公演をもって宝塚歌劇団を引退する花組トップスターの明日海りお。宝塚歌劇100周年の2014年から、宝塚を代表するトップスターとして華やかに宝塚歌劇を牽引してきた明日海りおの魅力とは何か。多くの人気タカラジェンヌを輩出した89期生として、同期である雪組トップスターの望海風斗、元星組トップ娘役の夢咲ねね、元月組男役の美弥るりか、元星組の七海ひろき、壱城あずさ、専科男役の凪七瑠海などの仲間たちと歩んできた時代(宝塚音楽学校入学前から宝塚歌劇団退団まで)を振り返り、トップスターの魅力を徹底分析、稀代のタカラジェンヌの秘密に迫る。
  • 宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち
    -
    宝塚歌劇で2009年から2015年と6年もの長い期間で、ダントツの人気トップスターであった柚希礼音。1999年に85期生として入団する前の音楽学校受験前から、退団、さらには退団後のミュージカル、リサイタルなどにも触れ、どのようにスターへの階段をのぼっていったのか。音楽学校入学前~音楽学校時代~宝塚歌劇団入団時~星組若手時代~二番手時代~トップ就任時~退団前~退団時と、それぞれの時代の9人のトップスターたち(天海祐希、大浦みずき、北翔海莉、真飛聖、安蘭けい、真矢みき、真琴つばさ、明日海りお)と比較し解説。最後に年表を付す。
  • 瀧川儀作伝 「マッチ王」辨三を継いで
    -
    編者あとがきより こんなにいい伝記が、こんなに身近にあったのか思う。有志と相談し、是非復刊しようと思い立った。 “燧石”の江戸の日々から、明治にはいってマッチが広く普及した。現在でこそ、マッチを見たり使ったりする機会がめっきり減ったが、明治のごく初期には、マッチは火をおこす大変貴重な輸入品で、その後には国内で生産されはじめ、やがてどこの家庭にも大きなマッチ箱を見かける、身近でありながらも重要な日用品となった。 先駆的にマッチ業をおこしてそこで身をたて、そのマッチ業をもとに社会に貢献し、日本の「マッチ王」と称されたのが、瀧川辨三であり、その事業を継承したのが瀧川儀作であった。瀧川二代にとり、マッチはまさに文明開化の“灯”のようであったかも知れない。 (中略) もとは記念の贈呈本として刊行され、非売品であった原著ではあるが、これほど優れた伝記を、世の人にもっと知ってほしいとの思いで復刊を企画した。編集に際しては、巻頭の注記で述べたように、史書としての価値を損ねず、現代のわれわれが興味深く読めるよう大いに頭を使った。こうした努力が、幾ばくかでも実現していれば幸いである。なお、本著では年表、写真などで省略箇所があり、史料として読まれるのであれば、是非原著をひもといてほしい。
  • 滝田樗陰 『中央公論』名編集者の生涯
    -
    明治末から大正にかけて『中央公論』主幹を務めた滝田樗陰。低迷する雑誌に文芸欄を設け文壇の登竜門にまで押し上げ、吉野作造を起用して大正デモクラシーの時代を招来した、名編集者とその時代を描く。巻末に吉野ほか谷崎潤一郎、芥川龍之介、菊池寛、山本実彦による追憶記を収録。
  • 滝廉太郎ものがたり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本が近代を迎えた、明治という時代にわずか23年と10ヶ月だけ生きた天才音楽家「滝廉太郎」の物語。「荒城の月」「花」「箱根八里」「鳩ぽっぽ」「お正月」などの幼児唱歌を作曲した日本の近代音楽の先駆者の人生とは・・・?
  • タクシードライバー 一匹狼の歌
    3.0
    伝説のベストセラー『タクシードライバー日誌』、映画「月はどっちに出ている」の原作として名高い『タクシー狂躁曲』に続く待望のシリーズ最新作、アウトロー文庫化! 乗り逃げ、喧嘩は当たり前、時には殺人や時価二億円の忘れ物にまで遭遇する職業の恐るべき実態を、元タクシードライバーの直木賞候補作家が哀歓を込めて綴る傑作ルポ。
  • タクシードライバー 最後の叛逆
    4.0
    路上駐車、スピード違反、飲酒運転……人はなぜルールを破るのか? ルールは常に正しいのか? 警察の不当な取締りには、黙って従うしか術はないのか? タクシードライバーとして数々の修羅場をくぐり抜けてきた人気作家が、絶体絶命の危機を回避するための「掟破りの裏技」を密かに伝授し、歪んだ車社会に警鐘を鳴らす、前代未聞の問題ルポ!
  • 武田勝頼 宿命と闘い続けた若き勇将
    3.0
    1573年、甲斐の虎・武田信玄が上洛の志半ばで死去した。このとき勝頼28歳。信玄の四男であった彼は、兄達の自害や病死によって正式な後継指名を受けないまま家督を継ぐこととなった。もともと母系諏訪家の名跡を継ぐ予定だった勝頼には、強力な後ろ盾がいない。そのため家臣団に抑えがきかず亀裂が生じようとしていた。さらに急激に勢力を増してきた織田・徳川連合が、武田家の領地を脅かそうと何かとちょっかいをだしてくる。勝頼を取り巻く事態は予断を許さない状況にあった。そんな中、勝頼は巻き返しを図るべく高天神城を包囲する。父信玄さえも攻略できなかった難攻不落の城。これを落とせば綻(ほころ)び始めた家臣団が再び結束するかもしれない。そんな思いを胸に戦場に向かった勝頼は、怒涛の如く攻め立て見事攻略するのだった。名将信玄の跡を継ぐという宿命ともいうべき重責を担った若き武将の光と影を描く人物小説。
  • 武田信玄 (新装版)
    4.0
    武田信玄は1521年、甲斐の国(山梨県)の石水寺で生まれた戦国武将です。 父・信虎とは仲が悪く、 やがて父を今川義元への人質として追放してしまいます 上杉謙信との5度にわたる川中島の戦いなど 戦につぐ戦を生きぬき、 その存在を力づくで戦国の世に知らしめます。 織田信長や徳川家康がもっともおそれた相手でした。 天下取りへの意欲を最後まで持ち続けた信玄でしたが、果たせず53歳で病に倒れます。
  • 武田信玄 伝説的英雄像からの脱却
    4.0
    「風林火山」を旗印とする百戦錬磨の闘将・知将として強調されるあまり、武田信玄は時代を超越した極めて特異で偉大な人物になっている。しかし信玄といえども時代の子であり、社会に規制されて生きるところが大きかった。その信玄を知るには、個人を特別視することなく、戦国という時代の特徴を認識しなければ、真の人間像には迫れない。従来の伝説的な英雄論の枠組みを取り払い、社会の中の戦国大名として生きた武田信玄像を描く。
  • 竹鶴とリタの夢 余市とニッカウヰスキー創業物語
    3.5
    NHK朝のテレビ小説「マッサン」の主人公のモデルとなったニッカウヰスキー創業者竹鶴政孝とリタ夫人の生涯を辿り、日本初のウィスキー造りへの夢と労苦とそれを支えた夫婦の信頼を描く。当時の貴重な写真多数。朝ドラの物語の背景がよくわかります。巻末に、ニッカウヰスキー余市蒸溜所を訪れる人のためのガイド「余市蒸溜所の歩き方」付き。
  • 武富士会長・武井保雄の罪と罰
    -
    「右翼は暴力団に弱い。暴力団は警察に弱い。警察は右翼に弱い。 この三つをうまく使って物事を収めろ」「3倍遊ぶために3倍働け」東証一部に上場し、サラ金の代名詞ともなった武富士。 2006年に亡くなったその創業者・武井保雄の人生を徹底的な取材により、ドキュメント。 後藤組との関係から、数日のカジノで2億円も使った破天荒な生活まで、 一代で消費者金融業界のトップの座まで築きあげた、もう二度と現れないキャラクターは読むものを飽きさせない。

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  • 武満徹・音楽創造への旅
    4.8
    世界的な名声を得た現代音楽の巨星、武満徹。 その生い立ち、青春、恋愛から創作の秘密まで、 「知の巨人」立花隆が迫った傑作ノンフィクション。 「ぼくはあの人にだったら、全部しゃべってしまおうと思っているんです」(武満徹) 6年間にわたって雑誌「文學界」に連載された伝説の超ロングインタビューが、 完結から18年のときを経て、没後20年目、ついに書籍化。 【おもな目次】 <第1部> 食糧基地で聞いたシャンソン/敗戦とヤミ屋と貸しピアノ/早坂文雄の棺 瀧口修造と「実験工房」/浅香夫人との結婚/結核と貧困の時代 黛敏郎からピアノを贈られる/ミュージック・コンクレートの夢/「ソン・カリグラフィ」と村上華岳 武満と安保闘争/ジョン・ケージ・ショック/六十年代の草月アートセンター 尺八奏者・横山勝也と琵琶奏者・鶴田錦史/海童道祖と「すき焼きの音」 調性の彼方へ/天才指揮者、小澤征爾/「ノヴェンバー・ステップス」初日 ほか <第2部> 突然の訃報に接し/「時間の園丁」/ブラームスを再評価する/F#の神秘 追悼演奏会と「秋」/宮内庁楽部の高い評価/雅楽の影響/ぼくの音楽の作り方 名門オーケストラの反応/音に個性を取り戻せるか/クセナキスと、バリ島で 巨匠メシアン/日本的引き算のアプローチ/ジャスパー・ジョーンズのこと いい演奏、悪い演奏  ほか
  • 武満徹 ──現代音楽で世界をリードした作曲家
    5.0
    戦争の傷跡が残る日本で、作曲家の道を志した青年がいた。正規の音楽教育を受けることなく、独学で現代音楽の可能性を切り開いていった男の物語。ある“歌”との出会いが、その少年の将来を決めた。新しい響きと表現を探求し続けた作曲家の生涯をたどる。
  • タゴールの世界:我妻和男著作集
    -
    インドの心とベンガル文化を知る!──タゴール研究に身を献げ、日印文化交流の懸け橋として生きた碩学の論考を集成。 本書は、日本におけるタゴール研究、ベンガル語とベンガル文化・文学研究の碩学として知られ、日印文化交流の発展に尽力した我妻和男(1931~2011)の著作集。アジア人初のノーベル賞受賞者でもあるインドの詩聖タゴール(1861~1941)の膨大な業績や、日本とタゴールの深い関わりを中心に、インド文明・ベンガル文化圏についての論考も交え、著者が多くの新聞・雑誌・文集へ寄稿した随筆・論文、講演記録やインタビュー記事などを収めた。また、ベンガル語で著述した原稿も翻訳し、できるかぎり収録した。
  • 闘いいまだ終わらず 現代浪華遊侠伝・川口和秀
    4.5
    ヤクザの抗争でホステスが死亡。暴走した一組員の犯行だったが警察は暴対法成立前夜の当時、世論喚起すべく親分の刑事責任を問いアリバイのある川口和秀を逮捕、共謀共同正犯に仕立てた。最初は子分の罪を負う覚悟だった川口も警察の陰謀と冤罪計画を知り無実を訴える。以来、22年間の獄中生活を経てなお再審請求する川口の国家との闘い――。 (『冤罪キャッツアイ事件』改題)
  • 多田駿伝~「日中和平」を模索し続けた陸軍大将の無念~
    4.5
    戦後日本人はなぜこの男の存在を忘れたのか。 「圧倒的な事実で迫る昭和秘史」――古川隆久・日本大学教授推薦 昭和13年1月15日、首相官邸において「大本営政府連絡会議」が開かれた。蒋介石率いる中華民国との和平交渉を継続するのか、それとも打ち切って戦争に突き進むのか、日本側の最終決断がいよいよ決せられようとしていた。近衛首相、廣田外相、米内海相らが居並ぶこの会議で、たった一人「戦線不拡大」を訴えたのが、参謀次長・多田駿だった。 「声涙(せいるい)共に下る」――多田は、日中間で戦争をすることが両国民にとっていかに不幸なことであるかを唱え、涙ながらに日中和平を主張したという。しかし、その意見が受け入れられることはなく、以後日本は泥沼の日中戦争に嵌っていくことになる。 陸軍屈指の「中国通」として知られ、日中和平の道を模索し続けた多田駿。だが、これまで評伝は1冊もなく、昭和史の専門家以外にはその名を知る人はほとんどいない。 「多田駿とは何者か?」著者はその疑問を解くために、厖大な数の文献を読み漁り、遺族を訪ねて未発表史料を発掘しながら、その足跡を丹念にたどっていく。 戦後日本人が忘れていた一人の“良識派”軍人の素顔がいま初めて明らかになる。
  • 立原正秋
    4.0
    独自の美学に貫かれた華やかな作家活動の背後に、秘められた二重の生涯があった……。日韓の狭間に生きた五十四年間に、六つの名前を持ち、年譜さえも虚実とりまぜて自ら創作せざるを得なかった、孤独な苦闘の軌跡。生れながらの日本人以上に日本人になろうとした、人間・立原正秋の哀しいまでに必死な生と死を、克明かつ友愛をこめて照らしだした画期的評伝。第33回毎日芸術賞受賞。
  • 立花宗茂 戦国「最強」の武将
    3.8
    九州を舞台に活躍した戦国武将、立花宗茂。直接参加した戦では生涯無敗で秀吉も「日本無双」と賞賛を送った。関ヶ原の戦い後に一度は浪人の身になるも、再び徳川家に取り立てられ、ついには旧領復帰を果たす。その波瀾に満ちた人生から「大河切望NO.1」と名高い宗茂の生涯を歴史家・加来氏が独自の視点で描き出す。混沌たる今こそ、日本史最強武将の生涯に学べ!
  • たった一人の熱狂
    4.2
    すべての新しい達成には初めに熱狂が、それも人知れない孤独な熱狂が必ずある。「癒着に染まれ」「野心なんか豚に食われろ」「一撃必殺のキラーカードをつかめ」「人たらしになるな。『人さらい』になれ」「結果が出ない努力に意味はない」など、出版界の革命児・見城徹による、仕事に熱狂し圧倒的結果を出すための55の言葉を収録。文庫完全版!
  • 田中角栄 その巨善と巨悪
    3.5
    田中真紀子の父、田中角栄は、戦後日本の生んだ、まぎれもない天才である。雪ぶかい新潟の田舎の貧しい出身、小学校卒業の学歴、すべてのハンディを跳ね除けて総理大臣の座を掴みとった、まるで小説のような人生。悲願の日中国交回復を実現し、「日本列島改造」をブチあげ、ロッキード事件で失脚した後もなお、隠然たる権力と資力を持っていた。スケール大きく生きた、毀誉褒貶相半ばする男。悪と共存する善、田中角栄の真実の姿を、膨大な取材に基づくエピソードで描き出す。
  • 田中角栄がいま、首相だったら
    -
    【内容紹介】 独自外交、資源自主開発、遷都、スマートシティ、海洋国家…… 稀代の天才・田中角栄の「令和版 日本列島改造論」を大胆に予測! 今年2022年は、田中角栄内閣が発足してからちょうど50年にあたる。田中角栄といえば、「ロッキード事件」「闇将軍」といった金権政治家のイメージが強いが、その一方、議員立法で33もの法案を成立させたり、「日本列島改造論」に代表される国土開発計画の提唱、独自の資源外交など、先見性と構想力に富んだ優れた政策立案者だったことでも知られている。 本書は「政策立案者・田中角栄」にフォーカスし、令和の現代に彼が首相であれば、どのような政策を打ち出して、混迷日本を変えていこうとするかを大胆に予想。ともに田中角栄に関する著書を持つ、田原総一朗氏と日本経済新聞の前野雅弥氏のタッグによる、まったく新しい「田中角栄論」 【著者紹介】 [著]田原 総一朗(たはら・そういちろう) ジャーナリスト 1934年滋賀県彦根市生まれ。早稲田大学文学部卒業。岩波映画製作所、テレビ東京での勤務を経て1977年フリーのジャーナリストに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ! 』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。政治・経済・メディア・コンピュータなど、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。著書に『日本の戦争』(小学館)、『塀の上を走れ 田原総一朗自伝』『大宰相 田中角栄 ロッキード裁判は無罪だった』(講談社)など多数。 [著]前野 雅弥(まえの・まさや) 日本経済新聞記者 京都府出身。1991年早稲田大学大学院政治学研究科修了、日本経済新聞社入社。東京経済部で財務省、総務省などを担当。金融、エレクトロニクスの取材を経て、産業部エネルギー記者クラブ時代は石油業界の再編、アラビア石油の権益問題などを取材した。著書に『田中角栄のふろしき 首相秘書官の証言』『ビール「営業王」社長たちの戦い 4人の奇しき軌跡』(日本経済新聞出版社)、『負債650億円から蘇った男 アジア不動産で大逆転「クリードの奇跡」』(プレジデント社)。 【目次抜粋】 第1章 私が見た特異な政治家・田中角栄とは 第2章 「資源外交」にみる、田中角栄の外交センス 第3章 「エネルギー立国」へ 田中角栄の構想力 第4章 アフター・コロナは「遷都」で開け 第5章 「米中依存から脱却せよ」令和の「シン鎖国論」 第6章 エリート官僚の心をつかんだ、田中角栄流リーダーシップ 第7章 豊富な海洋資源を活かせ「海洋国家立国論」 第8章 「東京スマートシティ化」とリニアモーターカー 第9章 「脱原発」を急げ! 田中角栄の負の遺産 エピローグ 出でよ、令和の田中角栄
  • 田中角栄研究全記録(上)
    4.0
    きのうまで田中角栄は日本の英雄であった。日中国交回復と列島改造を叫んで華やかに登場してきた男が、実はいま金権政治の元凶として裁かれている。首相の座が金で買われ、政治が金で動かされていった戦後保守支配体制下最大の構造的腐敗の暗部を、厖大な取材データの分析で実証する著者執念の記録。

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