澤宮優の一覧
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ユーザーレビュー
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昭和の時代、主に戦後以降当時の社会を支えるためにあった仕事だが、今では無くなってしまった仕事を集めた書籍。イラストがついているので、どんな仕事だったのか想像しやすくなっている。当時の価格帯も掲載されているが、当時の経済状況の知識が無いので、冒頭に記載がある簡単な賃金・物価の変遷表から想像するか、本格
...続きを読む的に調べてみるしかない。これもまた楽しいのですが・・
消えてしまった仕事についても、一つ一つ考察することも楽しいと思った。いろんな妄想をするのが、楽しいのだ。
例えば、なぜ、その仕事が消えてしまったのか?もし、その仕事が現在の進歩したインフラやテクノロジーを使えたとしたら、今でも仕事として存在できるか?
当時の消費者と現在の消費者のニーズの変化はどのようなものか?
などなど、消えた仕事から、現在にふさわしい新しい仕事が生まれるかもしれないという視点で繰り広げる妄想が楽しかった。
Posted by ブクログ
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昭和18年、戦時下で行われた箱根駅伝。多くのランナーはその後戦地へ。過去2回の大会は中止。奇跡の復活とその後のランナーの運命を描いたノンフィクション。
正月の風物詩の箱根駅伝はまもなく第100回大会となる。伝統の大会だが流石に戦時中は中止。二度の青梅駅伝を経て、靖国神社から箱根神社までの往復として
...続きを読む昭和18年に復活。
本書は高齢の当事者と記録誌から大会を再現する。多くのランナーがその後戦地へ行くことを知り最後の戦い。走った、その足で入営した学生もいたという。
この大会はあの青学が初出場した大会。
当時から日大や中大が参加している。
箱根駅伝の伝統に触れることのできる力作。
Posted by ブクログ
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誰が名付けたかプロ野球の世界には「世紀
の落球」と言われる記憶に残るプレーがあ
ります。
この本でも取り上げられている北京五輪3
位決定戦での、GG佐藤選手の落球です。
他にも未だにTVで使われていますほどの、
試合の流れを変えてしまったエラーはたく
さん有ります。
そのエラーした本人は、その
...続きを読む後等なった
のか。自分の運命さえも変えてしまったの
でしょうか。
よく言われることですが、失敗は人生に
つきものです。その失敗を受け入れて人生
の糧として成長できるかが、その人のその
後の人生を決定付けます。
言葉では簡単ですが、実際の当事者は辛い
思いをし続け悩み抜きます。
だからこそ全てを受け入れて立ち上がる姿
には勇気を与えてくれます。
「もう一度チャレンジしてみよう」と奮い
立たせてくれる一冊です。
Posted by ブクログ
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高校野球が好きで、数年前まで必ず夏には甲子園詣ででよろしくいそいそと出かけていた。それも地元校の出ない試合を選んで。タイガース戦なら外野観戦はお断りなのに、高校野球に限ってはむしろ銀傘はNG。炎天下の外野席で観るのを無上の楽しみにしていた。贔屓の高校が無いだけに舌打ちすることもない。好プレーには惜し
...続きを読むみない拍手をし、白熱した試合なら『しょうもないエラーや四球を出すなよ!』と心中で檄を飛ばした。
言うまでもなく春も夏も甲子園大会は郷土の代表が集まる大会。ゆえには世間の関心は高い。また野球は集団スポーツだけにミスやエラーをすれば否が応でも目立つ。それが試合の雌雄を決するエラーともなると、まさしく『末代まで語られる』騒ぎとなる。
本書は、プロ野球・甲子園・五輪…で『世紀の落球』をし『戦犯扱い』を受けた3選手を取り上げる。その問題となるプレーを克明に再現、『エラー後』に襲ったバッシングともがき苦しみ、絶望の淵からの再生…を3つのフェーズで辿ったドキュメント。
①1973年8月5日【阪神・巨人戦】
9回表。阪神2-1とリード。2アウト1・3塁。打者 黒江は江夏の球を一振。打球はライナーで、センター池田の正面へ。万事休すと思いきや池田は芝生に足を取られあお向けに転倒。球は転々とセンター最深部。二人のランナーは悠々ホームイン。阪神は勝利目前にして痛恨の負けを喫する。
② 1979年8月16日【甲子園大会 星陵・箕島戦】
延長16回裏。星稜3-2でリード。2アウトランナー無し。箕島の打者の打球はファースト加藤の後方のファウルゾーンへ。捕球寸前に転倒。命拾いした打者は直後に同点ホームランを放つ。息を吹き返した箕島はサヨナラ勝ちを収める。
③2008年8月23日【北京五輪 日本・米国戦】
3回表終了し、日本が4-1とリード。3回裏レフトGG佐藤が先頭打者の打球を落球。これを契機にピンチを迎え、同点3ランを浴び、その後加点もされ、日本は4-8で米国に敗れ、メダルを逃す。ちなみに佐藤は準決勝の韓国戦でも2エラーをし、韓国に敗れている。
ペナントレースの岐路となる試合、全国高校野球大会の注目のカード、勝てば金星となる試合、五輪のメダル獲得がかかった試合…で、痛恨のエラーをした3選手。一様に彼らは周囲の 人たちやマスコミから激しく執拗に叩かれ傷つく。中には自殺まで考えた選手もいる。それでもどん底から立ち直り、その後の人生へと踏み出した。また、自己の痛切な体験を時に自虐的なユーモアも交え、社会に伝え、多くの人を励ましてもいる。
3選手の『落球』は紛れもないエラーではある。ただ本人の不注意がもたらしたボーンヘッドではない。元々守備力が劣っていたわけでなく、そこに想定外の要素が重なり起こった。彼らは自身に降りかかった不運を恨むこともなく言い訳をして逃げてもいない。むしろ自身を責め、その後の試合で活躍もした。そう、真正面から現実を受け止め生き抜いた。
3人の中で唯一池田氏は鬼籍に入られている。引退後経営する洋品店が軌道に乗り出した頃、病魔に襲われ急逝。享年59。その池田氏が立ち直りのきっかけを掴んだのは1986年のワールドシリーズ。あとアウト1つで覇者になる目前、ファーストゴロをトンネル。戦犯扱いを受けたボストンレッドソックスのビルバックナー。彼が語ったのは、『これがわたしの人生です。このエラーを自分の人生の糧にしたい』。これを聞き、感動のあまりぼろぼろと涙を流した。
ボーンヘッドとエラーは似て非なるもの。前者は怠慢がもたらし、防げたミス。池田氏が立ち直るきっかけを得るまで13年という長い時間を要した。本来ならエラーの内容を見極めた上で、かばい、フォローすべき監督に痛罵された。以来、夜中に何度も江夏を訪ね詫びたという。
リーダーの資質として、ボーンヘッドには叱り、積極的なエラーには寛大に対応する力を求められるが、これをリーダー論の範疇に留めるのではなく、社会全体で、個人に置換し、共有すべき重要な視点…だと痛感した一冊。
Posted by ブクログ
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読みやすく面白かった。最近だとイチローや松井秀喜から古くは王さんや長嶋さんまでいろんな一流打者の、打撃投手(バッティングピッチャー)を務めた方々のお話。私は元々プロ野球が好きなので興味深く読めたけど、そうでない人だとどうだろう…とも思ったけど。
プロ野球が好き、なのに、打撃投手のことは、まるで知らな
...続きを読むかった。本の中で数多くの打撃投手の方々が登場するが、ほとんど聞いたことない名前ばかり。
打撃投手はこのように、プロ野球ファンに注目されることも少ない。メディアにもほとんど登場しない。プロ野球選手のような華やかさはまるでない。でも日々、チームのために、練習で投げた打者が本番(試合)で結果を出せるように、陰で支えている姿勢は、選手とはまた違う「カッコよさ」を感じた。あと、打撃投手と打者とのエピソードがふんだんに散りばめられていて、そこに人の「あたたかさ」も感じた。
Posted by ブクログ
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