澤宮優のレビュー一覧
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素晴らしい本です。
沖縄の事を知る最良の本だと思いました。
佐喜眞美術館。対馬丸記念館。沖縄祖国復帰記念時計塔。祖国復帰闘争碑。それらには死ぬまでに必ず訪れたく思われました。
佐渡山豊の沖縄のラブソングもとても素晴らしい。
そして、「命どぅ宝」という言葉にすべてが集約されています。この本は私の座右の書にしたいと、心から思いました。
沖縄の現実を知らな過ぎの私は、とても恥ずかしい気持ちでいっぱいにもなりました。
この本が、これから沢山の人に読まれますようにと、祈るばかりてす。
最後に作者の澤宮優氏に深謝の言葉を捧げて、私の感想と致します。 -
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昭和の時代、主に戦後以降当時の社会を支えるためにあった仕事だが、今では無くなってしまった仕事を集めた書籍。イラストがついているので、どんな仕事だったのか想像しやすくなっている。当時の価格帯も掲載されているが、当時の経済状況の知識が無いので、冒頭に記載がある簡単な賃金・物価の変遷表から想像するか、本格的に調べてみるしかない。これもまた楽しいのですが・・
消えてしまった仕事についても、一つ一つ考察することも楽しいと思った。いろんな妄想をするのが、楽しいのだ。
例えば、なぜ、その仕事が消えてしまったのか?もし、その仕事が現在の進歩したインフラやテクノロジーを使えたとしたら、今でも仕事として存在できるか?
当時の消費者と現在の消費者のニーズの変化はどのようなものか?
などなど、消えた仕事から、現在にふさわしい新しい仕事が生まれるかもしれないという視点で繰り広げる妄想が楽しかった。 -
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昭和18年、戦時下で行われた箱根駅伝。多くのランナーはその後戦地へ。過去2回の大会は中止。奇跡の復活とその後のランナーの運命を描いたノンフィクション。
正月の風物詩の箱根駅伝はまもなく第100回大会となる。伝統の大会だが流石に戦時中は中止。二度の青梅駅伝を経て、靖国神社から箱根神社までの往復として昭和18年に復活。
本書は高齢の当事者と記録誌から大会を再現する。多くのランナーがその後戦地へ行くことを知り最後の戦い。走った、その足で入営した学生もいたという。
この大会はあの青学が初出場した大会。
当時から日大や中大が参加している。
箱根駅伝の伝統に触れることのできる力作。 -
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誰が名付けたかプロ野球の世界には「世紀
の落球」と言われる記憶に残るプレーがあ
ります。
この本でも取り上げられている北京五輪3
位決定戦での、GG佐藤選手の落球です。
他にも未だにTVで使われていますほどの、
試合の流れを変えてしまったエラーはたく
さん有ります。
そのエラーした本人は、その後等なった
のか。自分の運命さえも変えてしまったの
でしょうか。
よく言われることですが、失敗は人生に
つきものです。その失敗を受け入れて人生
の糧として成長できるかが、その人のその
後の人生を決定付けます。
言葉では簡単ですが、実際の当事者は辛い
思いをし続け悩み抜きます。
だからこそ全てを受け入れて立ち上がる姿
には勇気を与えてくれます。
「もう一度チャレンジしてみよう」と奮い
立たせてくれる一冊です。 -
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高校野球が好きで、数年前まで必ず夏には甲子園詣ででよろしくいそいそと出かけていた。それも地元校の出ない試合を選んで。タイガース戦なら外野観戦はお断りなのに、高校野球に限ってはむしろ銀傘はNG。炎天下の外野席で観るのを無上の楽しみにしていた。贔屓の高校が無いだけに舌打ちすることもない。好プレーには惜しみない拍手をし、白熱した試合なら『しょうもないエラーや四球を出すなよ!』と心中で檄を飛ばした。
言うまでもなく春も夏も甲子園大会は郷土の代表が集まる大会。ゆえには世間の関心は高い。また野球は集団スポーツだけにミスやエラーをすれば否が応でも目立つ。それが試合の雌雄を決するエラーともなると、まさしく『末代まで語られる』騒ぎとなる。
本書は、プロ野球・甲子園・五輪…で『世紀の落球』をし『戦犯扱い』を受けた3選手を取り上げる。その問題となるプレーを克明に再現、『エラー後』に襲ったバッシングともがき苦しみ、絶望の淵からの再生…を3つのフェーズで辿ったドキュメント。
①1973年8月5日【阪神・巨人戦】
9回表。阪神2-1とリード。2アウト1・3塁。打者 黒江は江夏の球を一振。打球はライナーで、センター池田の正面へ。万事休すと思いきや池田は芝生に足を取られあお向けに転倒。球は転々とセンター最深部。二人のランナーは悠々ホームイン。阪神は勝利目前にして痛恨の負けを喫する。
② 1979年8月16日【甲子園大会 星陵・箕島戦】
延長16回裏。星稜3-2でリード。2アウトランナー無し。箕島の打者の打球はファースト加藤の後方のファウルゾーンへ。捕球寸前に転倒。命拾いした打者は直後に同点ホームランを放つ。息を吹き返した箕島はサヨナラ勝ちを収める。
③2008年8月23日【北京五輪 日本・米国戦】
3回表終了し、日本が4-1とリード。3回裏レフトGG佐藤が先頭打者の打球を落球。これを契機にピンチを迎え、同点3ランを浴び、その後加点もされ、日本は4-8で米国に敗れ、メダルを逃す。ちなみに佐藤は準決勝の韓国戦でも2エラーをし、韓国に敗れている。
ペナントレースの岐路となる試合、全国高校野球大会の注目のカード、勝てば金星となる試合、五輪のメダル獲得がかかった試合…で、痛恨のエラーをした3選手。一様に彼らは周囲の 人たちやマスコミから激しく執拗に叩かれ傷つく。中には自殺まで考えた選手もいる。それでもどん底から立ち直り、その後の人生へと踏み出した。また、自己の痛切な体験を時に自虐的なユーモアも交え、社会に伝え、多くの人を励ましてもいる。
3選手の『落球』は紛れもないエラーではある。ただ本人の不注意がもたらしたボーンヘッドではない。元々守備力が劣っていたわけでなく、そこに想定外の要素が重なり起こった。彼らは自身に降りかかった不運を恨むこともなく言い訳をして逃げてもいない。むしろ自身を責め、その後の試合で活躍もした。そう、真正面から現実を受け止め生き抜いた。
3人の中で唯一池田氏は鬼籍に入られている。引退後経営する洋品店が軌道に乗り出した頃、病魔に襲われ急逝。享年59。その池田氏が立ち直りのきっかけを掴んだのは1986年のワールドシリーズ。あとアウト1つで覇者になる目前、ファーストゴロをトンネル。戦犯扱いを受けたボストンレッドソックスのビルバックナー。彼が語ったのは、『これがわたしの人生です。このエラーを自分の人生の糧にしたい』。これを聞き、感動のあまりぼろぼろと涙を流した。
ボーンヘッドとエラーは似て非なるもの。前者は怠慢がもたらし、防げたミス。池田氏が立ち直るきっかけを得るまで13年という長い時間を要した。本来ならエラーの内容を見極めた上で、かばい、フォローすべき監督に痛罵された。以来、夜中に何度も江夏を訪ね詫びたという。
リーダーの資質として、ボーンヘッドには叱り、積極的なエラーには寛大に対応する力を求められるが、これをリーダー論の範疇に留めるのではなく、社会全体で、個人に置換し、共有すべき重要な視点…だと痛感した一冊。 -
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読みやすく面白かった。最近だとイチローや松井秀喜から古くは王さんや長嶋さんまでいろんな一流打者の、打撃投手(バッティングピッチャー)を務めた方々のお話。私は元々プロ野球が好きなので興味深く読めたけど、そうでない人だとどうだろう…とも思ったけど。
プロ野球が好き、なのに、打撃投手のことは、まるで知らなかった。本の中で数多くの打撃投手の方々が登場するが、ほとんど聞いたことない名前ばかり。
打撃投手はこのように、プロ野球ファンに注目されることも少ない。メディアにもほとんど登場しない。プロ野球選手のような華やかさはまるでない。でも日々、チームのために、練習で投げた打者が本番(試合)で結果を出せるように、陰で支えている姿勢は、選手とはまた違う「カッコよさ」を感じた。あと、打撃投手と打者とのエピソードがふんだんに散りばめられていて、そこに人の「あたたかさ」も感じた。 -
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野球は筋書きのないドラマ。時に試合の流れを変えるエラーもある。世紀の落球の当事者3名の取材の先に見える人生。
「人生にエラーはつきものだ。大事なことはそのあとをどう生きるかだ」ビル・バックナー(1986年ワールドシリーズ第6戦でサヨナラエラーしたレッドソックスの1塁手)
本書の主役は3名。いずれも野球マニアには知られたエラー。
GG佐藤は西武ライオンズの外野手。2008年の北京五輪、二度の落球により日本はメダルを逃す。
加藤直樹は星稜高校の一塁手。1979年夏、箕島高校との伝説の一戦は延長16回星稜1点リードで2アウト。捕球すれば試合終了のフライを加藤は転倒し捕球できない。このプレーの後、この打者が同点ホームラン。結局試合は延長18回箕島のサヨナラ。
そして阪神の外野手池田純一。1973年、ON を擁し8連覇中の巨人を追うタイガース。池田の転倒したプレーによる逆転負け。投手が江夏だったなので江夏の評伝に必ず出てくるプレー。引退後球界を離れても心無い阪神ファンからのバッシングは続く。傷心の池田がテレビで見たのが冒頭のバックナーのプレー。池田は後にバックナーに会いに渡米する。
エラーを受け入れるまでの葛藤。エラーがあったからの出会いと人の優しさなど。一つのプレーを掘り下げた取材と筆力は素晴らしい。はからずも読者も含めた人生賛歌となっている。
星稜と箕島の交流はその後も続く。箕島の尾藤監督が加藤に送った色紙の言葉。
「岩もあり木の根もあり ファーストフライもあれど さらさらと たださらさらと 水は流れる」
野球を愛する全ての人に捧げる感動作です。 -
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ネタバレたまたまいつも行く本屋で見かけ、落球をテーマにした本は初めて見たので興味を持って購入。
落球というワードに興味を持って読んだだけだが、内容はかなり心に残るものであった。特に、ミスをした人の周りの人の存在・行動がとても大切だと感じる。長嶋監督や尾藤監督のエピソードと、阪神の金田監督・金本監督の差は何なんだろうか。本書のエピソードだけで言うと、金田・金本両監督みたいにはならないように気を付けようと感じた。
あとは3選手ともミスした後にただ凹むだけではなく、自分のミスは自分で取り返す気持ちを持っていて、やっぱりそれが大事だと感じた。
何か落ち込むことがあった時に思い出したい1冊。
「人生にエラーはつきものだ。大事なのはそのあとどう生きるか。」と考えて、ミスを受け入れ向き合うことで、ミスから立ち直れる人間になれるのではないかと思う。 -
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打撃投手とは、日本プロ野球独特の職業であり、米国や韓国ではそれを専門にする人はいない。1日に200球近くを投げ、決してスポットライトは当たらないし、労働条件は恵まれない。
彼らはかつて野球界の投手を経験しており、その時は打者に打たせないことが役割だった。しかし、打撃投手になれば、打者に打たせることが役割となる。同じ投手でありながら全く反対の役割を与えられる。その葛藤を乗り越えて、清原やイチロー、松井に愛された一流の打撃投手もいれば、乗り越えることができず、数年で廃業となる者もいる。
本書では、様々な打撃投手たちを取り上げ、彼らの考え方や球界における打撃投手の存在価値をあぶり出す。打撃投手はあくまでも裏方だ。しかし、裏方なりの技術を極めた者だけが生き残る厳しい「プロ」の世界なのだ。 -
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プロ野球のドラフト会議で1位指名を受けた人物の中から9名の様々な人生を丹念に取材し、本人の現在の気持ちを交えながら浮き彫りにしたノンフィクション。ドラフト1位といえば、野球エリートとして選ばれたプロ野球選手の中でもさらに特別な存在であることは間違いない。しかし、だからと言ってドラフト1位の選手の全員が期待通りの大活躍をする訳でもないという事実も知られている。そういった中でドラフト1位の指名である意味栄光の絶頂にあった人物の人間模様が興味本位でなく真摯に描写されているのが本書だと思う。
特に一番最初に書かれたブレービーの島野修投手については、あとがきで一番興味を惹かれたとあるだけあって、時系列的な因果関係の整理のみならず、球団のカラーや野球経験者でなければできなかったことなどを掘り下げて記述している。
当時は社会的なニュースでもあった荒川堯内野手についても、本人の人柄が端々から溢れでて興味深い。また、多くは故障と手術とリハビリテーションが人生を左右していて、健康がいかに人生の財産であるか、また人生にいかに不慮のできごとが起こるかを今更ながらに知らされる。
そして、最後の2人、1人はジャイアンツからドラフト1位指名をうけて唯一拒否をした小林秀一投手、もうひとりはジャイアンツを始めとして大学在学中からドラフト1位確実と言われつつ、当初からドラフト指名をきっぱりと断った志村亮投手。この意思を強くもって人生を切り開いた2人が最後に配されていることが、読後感を爽やかにしてくれた。
なによりも著者が愛を持って取材をしていることが垣間見える良書。 -
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一年に2万球!もしかしたらそれ以上投げてる年もあるらしく、それでいて20年も30年も投げる人がいるのだとか。プロは、影で支える人たちも契約だからしのぎを削るように淘汰されて行く…当たり前のようにコントロールを求められ当たり前のようにキレのある変化球を求められる。なんとそれだけでは何年も契約してくれない。打者との球を介した会話ができて初めて、バッピの一流になれる。
でも、腕が曲がって伸びなくなろうとも王や落合、長嶋や清原、門田や時代は下って坂本や岡本、なーんて猛者たちに投げられる人たちはやはりそれはそれで、普通の人には味わえない時間を過ごせるわけだから、野球人としては幸せだよな。