あらすじ
松井秀喜、イチロー、清原和博ほか天才バッターの打撃投手たちへの取材をもとに書き綴った本格ルポルタージュ。同じユニホーム姿でありながら観客の喝采を浴びることがない打撃投手。その知られざる職人の世界を描く。
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Posted by ブクログ
打撃投手とは、日本プロ野球独特の職業であり、米国や韓国ではそれを専門にする人はいない。1日に200球近くを投げ、決してスポットライトは当たらないし、労働条件は恵まれない。
彼らはかつて野球界の投手を経験しており、その時は打者に打たせないことが役割だった。しかし、打撃投手になれば、打者に打たせることが役割となる。同じ投手でありながら全く反対の役割を与えられる。その葛藤を乗り越えて、清原やイチロー、松井に愛された一流の打撃投手もいれば、乗り越えることができず、数年で廃業となる者もいる。
本書では、様々な打撃投手たちを取り上げ、彼らの考え方や球界における打撃投手の存在価値をあぶり出す。打撃投手はあくまでも裏方だ。しかし、裏方なりの技術を極めた者だけが生き残る厳しい「プロ」の世界なのだ。
Posted by ブクログ
先日文庫化された「打撃投手」の二作目ともいえるノンフィクション。
松井、清原、イチロー、落合など名バッターの打撃投手を務めた人々、期待されて入団したものの、芽が出ず、転向した人々など、前作以降に登場した打撃投手を描いている。