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月亭可朝、松鶴家千とせ、毒蝮三太夫 世志凡太、浅香光代、こまどり姉妹―― 本物たちの狂気、老い、そして芸。 日常と非日常、聖と俗、その境界線を歩き回っている人間――“芸人”。 不発弾のような狂気を抱えた彼らの人生はどのように始まり、そして収束していくのか。 レジェンド芸人たちの現在に完全密着する、感動のノンフィクション! (※月亭可朝さんは本書が生前最後のまとまった取材記事となりました)
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Posted by ブクログ
もともとの雑誌連載では絶滅芸人というタイトルだったという。読み終えてみれば、まさに絶滅寸前の凄まじい人生を歩んできた芸人ばかりであった。ほとんどの芸人はリアルタイムで知らないしその凄さも今一つわからないが、とても濃密な取材のもとに構成されていて読みごたえがある。何ヵ所か読めない漢字があったがルビがな...続きを読むいのは著者の矜持か。 月亭可朝は豪快というかいい加減というか、とても堅気の商売はできないであろう人だった。 松鶴家千とせは逆に真面目でぼくとつな人柄が滲み出ている。ビートたけしの師匠を自認しているが、弟子に否定されていて切ない。 毒蝮三太夫はラジオが終わってもファンサービスを徹底していて素晴らしい。あの毒舌に至るまでの人生がまた壮絶だ。 世志凡太という人は知らなかったが、浅香光代が若い頃お色気で売っていたとは驚いた。まさに身体を張った芸人だった。 こまどり姉妹は文章から二人の息の合った会話が伝わってくる。生死をさまよう極貧から抜け出し舞台に立ったのに暴漢に刺され、ガンを患い、裏切られ借金まで背負う。 戦中戦後の地獄をくぐってきた芸人たちはやはり気合いが違う。単なる芸人のインタビューではなく、歴史的な背景も勉強になる濃厚な一冊。
登場するのは、“全身芸人”の名に恥じない、 強烈な個性の持ち主ばかり。 一般人と、かすかな差異しかない“芸能人”と 覚悟や生き方が全然違う。 浅香光代をリスペクトし、 「沈みゆく西日の太陽」を少しでも長く 輝かせることに人生をかける世志凡太とか 凄すぎる。 平成も終わろうとしている今、 もはや異...続きを読む世界の話のような昭和の世界の 話も貴重。 自分の過去語りも“芸”にしてしまう 怪人たちを相手に、真剣に斬り込む聞き手の 姿勢も素晴らしい。
田崎健太が月亭可朝、松鶴家千とせ、毒蝮三太夫、世志凡太&浅香光代、こまどり姉妹の5組についてインタビューした本。 どの芸人もコクがあって面白かったが、惜しむらくは自分が彼らの往年の姿を知らないこと。
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田崎健太
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