検索結果

  • 入り婿侍商い帖(一)
    3.7
    旗本家次男の角次郎は米屋の主人に見込まれて婿に入った。婿に入ると聞いていた話と大違い、店は借金だらけで妻は自分と口をきかない。角次郎は店を立て直すべく奮闘するが……。妻と心を通わせ商家を再興する物語。
  • 豪快茶人伝
    5.0
    信長、秀吉、利休、宗二、織部、遠州――。戦国時代以降、茶の湯は多くの権力者や文化人たちを虜にしてきた。いつの時代も各々の美学の発露であった茶の湯を通して、個性豊かな茶人たちのなまの姿と心情に迫る。
  • 新装版 五郎治殿御始末
    3.8
    あの爺様はの、みなに笑うてほしかったのだ――。 人生に、そして時代に決着をつけた侍たちの「終活」とは? 『一路』『流人道中記』の浅田次郎が贈る、感動の時代小説短篇集。 激動の明治維新期。突如「武士」という職業がなくなり、行き場所をなくした岩井五郎治は、遺された孫のために命も誇りも投げ出す覚悟を決める。やがて訪れる最期の時。町人として明治を生きる孫に、五郎治がのこしたある遺品とは。人生、そして時代に始末をつけた、侍たちの物語。表題作ほか全六篇に書き下ろしエッセイを特別収録。
  • 忍び道 忍者の学舎開校の巻
    -
    将軍・綱吉の治世に、公儀隠密の劣化を憂う老中らが立てた密かな計画。それは、各地から素質ある子を集め、優れた忍者を育てるというものだった。貧しい山村の出の一平も、妙義山中の養成所へとやってきた一人だ。仲間たちとの競い合いや友情――学び舎での日々が、内気だった一平を逞しく成長させてゆく。だが、背後では風魔忍者衆が恐るべき陰謀を企てていた!
  • 耳袋秘帖 妖談うつろ舟
    3.1
    曲亭馬琴も書き残した江戸版UFO遭遇事件と目される「うつろ舟」伝説。海辺に流れ着いた異国風の女の裏には何があるのか。幽霊を食った男、深川の白蛇、牢から忽然と消えた男……さまざまな怪奇が入り乱れる中、闇の者たちとバテレンさんじゅあんの謎を根岸肥前守はついに解き明かすのか? 大人気妖談シリーズ、堂々完結篇!
  • 大江戸ゴミ戦争
    3.5
    下ッ引きの惣吉が考えた新商売は、正月飾りや供物を集めて焼却する“お送り屋”だったが……「くくり猿」。ゴミ取り人足、佐吾平に儲け話が舞い込んだが、その瓜の摘み取りにはどうも妙なことが……「瓜長者の野望」。医者のぐうたら息子・小金吾は町の発明家、この度ひらめいたのは生ゴミを利用して高価な初物の促成栽培、当たれば大儲けのはずが……「ひらめき息子」。大量のゴミ処理は江戸でも万人共通の悩み。今も昔も変わらぬゴミの問題をユーモラスに描く歴史短篇七篇。
  • あの日、松の廊下で
    5.0
    旗本・梶川与惣兵衛は、「あの日」もいつもどおり仕事をしていた。赤穂浪士が討ち入りを果たした、世にいう「忠臣蔵」の発端となった松の廊下刃傷事件が起きた日である。目撃者、そして浅野内匠頭と吉良上野介の間に割って入った人物として、彼はどんな想いを抱えていたのか。江戸城という大組織に勤める一人の侍の悲哀を、軽妙な筆致で描いた物語。第3回歴史文芸賞最優秀賞受賞作品。
  • 月蝕 在原業平歌解き譚
    値引きあり
    3.5
    キャラ萌え必至!の平安王朝ミステリー。  和歌の達人にして、宮中一の色男である在原業平は、生意気盛りの惟喬親王に懐かれ、親族として面倒を見ていた。しかし、権勢を誇る藤原良房の娘明子に惟喬親王の異母弟である惟仁親王が誕生し、皇位継承を巡って暗雲が立ちこめる。直に、惟喬親王や母の静子に身の危険が迫るようになった。  そのころ、惟喬親王に静子の縁者という香澄が仕えるようになった。ある日、香澄から藤原家の陰謀が隠されているという謎の和歌の秘密をあばいて欲しいと言われる。業平は、陰陽師の行貞とともに和歌の謎を解き明かすとともに、隠されていた書状を発見する。それは、藤原家が権力の中枢に食い込むためにしてきた、闇の歴史が記されたものだった――。  惟喬親王を亡き者にしようとする勢力から、親王を守ることができるのか。  在原業平と親友の陰陽師葛木行貞が活躍する、平安王朝ミステリー。  文庫オリジナル版を電子化。
  • 鼠、江戸を疾る
    値引きあり
    3.8
    「表」の顔は、〈甘酒屋次郎吉〉と呼ばれる遊び人。しかし、その「裏」は、江戸で噂の盗賊・鼠小僧。一介の盗賊に過ぎないが、正義とやらにこだわって、一文にもならない事件に首を突っ込んでしまう。それもみな、江戸が故郷だから。この町で暮らす人々の幸せを見るのが何よりも好きだから――。今日も妹で小太刀の達人・小袖とともに、ひたむきに生きる庶民を助け、力を振りかざす強きをくじく。痛快エンタテインメント時代小説「鼠」シリーズ第1弾!
  • 決戦!忠臣蔵
    4.5
    三百有余年、日本人が愛し涙を流し続けた続けた歴史物語『忠臣蔵』。多くの文学賞を受賞している歴史小説界の至宝とも言うべき作家たちが、日本最大の歴史サーガに挑む。傑作アンソロジーが待望の文庫化。
  • 老耄の謀叛 蘭亭序草稿異聞
    -
    書聖王羲之の神品と言われた「蘭亭序草稿」は唐二代皇帝太宗の死後、その陵墓昭陵に副葬されたと伝わる。その書は果たして真筆か!? 太宗が設立した天下賢了の士を集めた弘文館。そこに名を連ねた南朝陳以来の友、欧陽詢、虞世南、ちょ亮の3人の関わりは如何に? 南朝陳から隋、唐の時代に齢(よわい)を重ねた3人の来し方行く末を描く伝奇的歴史ロマン。
  • 新・平家物語 全巻セット
    -
    時代小説・歴史小説を代表する大家・吉川英治の傑作を集めた決定版長編小説全集。第1巻は平家物語を題材にした著者畢生の大作『新・平家物語』を全巻セットで合本。電子書籍ならではの全一冊完全版です。
  • 次郎長三国志(上)
    値引きあり
    4.0
    東海道一の暴れん坊と称された若き日の次郎長。子分第1号の桶屋の鬼吉は尾張の出。ふたり目は関東の綱五郎。清水の大政、法印の大五郎、増川の仙右衛門、追分の三五郎、森の石松と次郎長の男っぷりに惚れて子分も増えた。そして次郎長親分は最愛のお蝶と祝言をあげてめでたく夫婦になったが……。「次郎長一家」の胸のすく活躍、著者会心、時代小説の名作登場!
  • 上杉謙信
    3.8
    謙信を語るとき、好敵手信玄を無視することはできない。精悍孤高の謙信と千軍万馬の手だれの信玄。川中島の決戦で、戦国最強の甲軍と龍攘虎搏の激闘を演じ得る越軍も、いささかもこれに劣るものではない。その統率者謙信と彼の行動半径は? 英雄の心事は英雄のみが知る。作者が得意とする小説体の武将列伝の一つであり、その清冽な響きは、千曲・犀川の川音にも似ている。
  • 女だてら
    値引きあり
    3.5
    文政11年、漢詩人・原古処の娘であるみちは、若侍に姿を変えた。昨年、秋月黒田家の嫡子が急死し、福岡の黒田本家の専横に対抗できる人物を立てるべく、京、そして江戸へと向かう密命をおびたためだ。女であることをひた隠しにしながら任務に邁進するみちに、兄の友人・石上玖左衛門という心強い旅の道連れができる。だが酒を酌みかわし、心を通わせていく一方で、みちは、彼にも秘密があるのではないかと疑心暗鬼に囚われる。不気味な追っ手の影、錯綜する思惑、巨大な陰謀―聡明なみちは得意の変装術と機転で、危機を切り抜けていくが…。実在した漢詩人・原采蘋の数奇な半生と、秋月黒田家お家騒動の驚きの内幕をスリリングに描いた、圧巻の歴史ミステリー。
  • 木枯し紋次郎(九)~三途の川は独りで渡れ~
    -
    「三途の川は、独りで渡るもんでござんす」冷ややかな目でそう言うと、渡世人は長脇差を鞘に納めた。北国街道を行く紋次郎の顔に表情はない。……行きずりの男から託された荷物、間に合わなければ子供が間引かれるという。紋次郎は騙されたのか!? なかに二百両の小判が入っていた。──虚無と孤独が色濃く漂う時代劇のスーパーヒーローが、今日も街道を足早に通り過ぎる。
  • 木枯し紋次郎(五)~夜泣石は霧に濡れた~
    -
    「生きる張り合いも、生き甲斐もなかった。その日が去れば昨日だし、その日が来れば今日だった。明日という日は、ないのである」渡世人・紋次郎が今日生きる自分を守るのは、刃渡り二尺の頑丈な刀。道中合羽で刀を隠し、大勢を相手に変幻自在の戦法を取る。……漠とした不安ただよう天保年間を駆けぬけた紋次郎が、21世紀の現代に時代を超えて甦る。
  • 木枯し紋次郎(三)~六地蔵の影を斬る~
    -
    「あっしには、かかわりのねえことでござんす」その渡世人の左頬には、古い刀傷の跡がある。さらに彼は唇の左端に十五センチほどの手製の楊枝をくわえている。紋次郎のこのトレードマークは、十二、三年前、彼がまだ二十歳前のある出来事に由来していた……。上州新田郡三日月村の貧農の息子は、まさにこの瞬間から、永遠のヒーローに生まれ変わったのである。
  • 木枯し紋次郎(十一)~お百度に心で詫びた紋次郎~
    -
    紋次郎は夕焼けを眺めながら、峠路を下る。五、六歩行ってから振り返り、唇の中心に移した楊枝に息を集めた。木枯しに似た音とともに、楊枝は吹き矢のように飛んだ。峠路を下る木枯し紋次郎の顔に、表情はない。……人を冷たく引き離しながら、密接に関わってしまう紋次郎。その乾いた心情の底にある人間の温かみ。旅はまだ終わらない。道の先にはどんな風景が……?
  • 木枯し紋次郎(十)~虚空に賭けた賽一つ~
    5.0
    上州の亀穴峠を行く木枯し紋次郎は突如襲われた。相手は山で育った八人兄弟。山刀、槍、弓矢、それぞれ独自の武器を使い、鍛錬を積んでいる。……行く手には「無」、引き返してもやはり「無」。無宿の流れ者、渡世人はそれでも、命を狙う者たちへ向かって前へ進むほかはない。――非情な紋次郎と哀しい女たちのドラマを描いて、股旅小説に斬新な世界を拓いた伝説のシリーズ。
  • 木枯し紋次郎(十五)~さらば峠の紋次郎~
    5.0
    木枯し紋次郎は歩きながら、長脇差(ながどす)の下げ緒を結び直した。錆(さび)朱色の鞘を、鉄環と鉄鐺(てつこじり)で固めた長脇差は、かなり重い。足早に歩くときしっかり固定されていないと邪魔になるのであった。夕闇の中に、菜の花畑が広がっている。……最強のライバル・峠花の小文太との死闘。その行方は?……。シリーズ遂に堂々の完結。紋次郎はしかし、街道を急ぐ。今日も、そして明日も。
  • 木枯し紋次郎(十三)~人斬りに紋日は暮れた~
    -
    渡世人の一団に追われた紋次郎は、霧の中で突然弓矢の攻撃を受けた。勘だけを頼りに人影に斬りつけると、相手は意外にも猟師の親娘。娘はその傷のために嫁入り話が破談となった。償いをしようとあせる紋次郎は、五十両で「人斬り」を請け負うのだが、殺す人物はなんと……!? 人の世の哀しさ、わびしさ、そこにきらりと光る紋次郎の優しさ。詩情あふれる見事な時代小説。
  • 木枯し紋次郎(十二)~奥州路・七日の疾走~
    -
    奥州路、そこは賭場も親分衆の住まいもなく、渡世人にとっては禁断の土地であった。しかし、清水港から千石船で銚子に向かった紋次郎は、途中暴風雨にあい、八戸に流れついてしまった。一日も早く関八州に抜けなければならない。――紋次郎を追う、侠客・大前田栄五郎がはなった三十人の刺客と一刀流の達人。紋次郎に勝ち目はない。シリーズ初の長編大作。
  • 木枯し紋次郎(十四)~女の向こうは一本道~
    -
    木枯し紋次郎の前に、最強のライバルが立ちはだかった。直心影(じきしんかげ)流の達人で武家崩れの渡世人・峠花の小文太は、行方不明の妹が紋次郎のため女郎に売られたと聞く。五年ぶりに再会したその妹は、死の床にあった。小文太は紋次郎を斬り刻むことを誓った。恐るべき宿敵。「明日のおのれを見通せねえ身にござんす。先のことはあっしにもわかりやせん」紋次郎危うし。
  • 木枯し紋次郎(七)~木枯しは三度吹く~
    5.0
    紋次郎は、死を直視していた。非情冷徹な彼が、狂女の言葉を信じ、あざむかれたのだ。追っ手は二十四人。助かる見込みは万に一つもない。紋次郎の意識は朦朧とした。またある日、紋次郎は六人の大男を相手に決然と立ち向かった。全員を泥田の中に倒し去って行く。「あっしには、今日しかございませんよ」現代的な放浪感覚と、ミステリー仕掛けのどんでん返しが圧巻。
  • 木枯し紋次郎(二)~女人講の闇を裂く~
    5.0
    貧しい農家の六番目に生まれた紋次郎は、母親の手で間引きされる運命だった。姉のお光の機転で救われた幼い命は、しかし孤独と虚無を育んでいった。……人を頼るから裏切られる。頼られてしまえば裏切ることもある。ならばいっそ何事にも関わりを持たず独りのほうがいい。くわえた楊枝が木枯しに似た音を出す。木枯し紋次郎の孤独な旅は、まだ始まったばかりだ。
  • 木枯し紋次郎(八)~命は一度捨てるもの~
    -
    うっそうとした木々、蝉の声に包まれた山道に突如降りつける夏の驟雨……。木曽路を進む木枯し紋次郎はそんな時、幼馴染みの長兵衛とお鶴に出会った。久しぶりの三人が巻き込まれる一大事!? 身を引き裂かれるような状況に立たされる紋次郎。ついにその長脇差は、情容赦なく光った! 全編みなぎる斬新な趣向と密度濃いドラマ。人の魂を震わす、感動の物語。
  • 木枯し紋次郎(六)~上州新田郡三日月村~
    -
    道中支度の長身、風雨に晒されて黒く変色した三度笠が大粒の雨を弾き返している。次の瞬間、大音響が轟いた。渡世人は落雷の衝撃で意識を失った。二十年ぶりに生まれ故郷の三日月村を訪れた紋次郎であった。石切り人足与作の孫娘に助けられて回復した紋次郎は、与作老人が、実は盗賊泥亀の喜三郎の仮の姿だと知る……。サスペンスと鮮やかなどんでん返し!
  • 鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞
    値引きあり
    4.0
    戊辰戦争に命をかけた名も無き武士の物語。 明治時代の幕開け、幕府の再興を信じて闘う名も無き多くの若者たちが血を流していた。 舞台は盛岡藩宮古。鳥羽伏見に端を発し箱館戦争に至る旧幕府と新政府が死闘を繰り広げる戊辰戦争。宮古湾鍬ヶ崎には、幕府の復活を信じて忠誠を誓う男、青年・七戸和磨の姿があった。そんな男に思いを寄せる千代菊。 時代が刻々と変化する中で、変わらぬ絆を求め、せめぎ合う女・千代菊と、 どうせ時代が変わるならと命をも捨てる覚悟の男、和磨。 新政府軍と旧幕府軍が相まみえた宮古湾海戦で待ち受ける二人の運命は・・・・・? 震災から10年。宮古という町に、いにしえから脈々と歴史が紡がれていることを、世に知って欲しいという著者のメッセージが強く響く。 ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 日盛りの蟬(第6回大藪春彦新人賞受賞作)
    3.8
    次々と話題の新人を輩出する大藪春彦新人賞、第6回受賞作! ●今野敏 選評(抜粋) 語り口のうまさに圧倒され、受賞作に推すしかないと思った。 ●馳星周 選評(抜粋) 舞台設定、キャラクター造形、ストーリー展開、文章力、どれをとってもプロの作家顔負けの上手さでケチをつける隙がない。 ●徳間書店文芸編集部編集長 選評(抜粋) オーソドックスなネタに、スワッピングという変化球をうまく掛け合わせている点が見事です。 ●あらすじ 蟬の鳴き声が響いている。 女郎のおさきは楼主に呼ばれ、内所の障子を引き開けた。 そこにいたのは見知らぬ顔の若い侍。 用向きが読めないおさきに、藤岡と呼ばれた侍は頭を下げた。 「おさきとやら。厄介をかけるが、よろしく頼む」 藤岡の敵を討つため、おさきは仮初の夫婦を演じることに――。 ※受賞作のほか、選評および受賞の言葉を収録
  • 悪名残すとも
    値引きあり
    4.0
    天文九年の師走。毛利元就の居城、安芸国(現広島県)の郡山城に尼子軍が攻め寄せようとした時、一万の援軍が颯爽と現れた。まだ二十歳の美しき軍師の名は、陶隆房(晴賢)。毛利家を従える大内義隆の重臣にして、援軍の大将を務める男だった。見事な戦略により尼子軍を打ち破った隆房は、毛利元就の盟友として、親交を深めていく。だが、隆房の敵は、外部だけではなかった。下克上の悪名を背負った武将の 儚き半生を描く、長篇歴史小説。
  • 三年長屋
    値引きあり
    4.3
    ゆえあって藩を致仕した左平次は、不慮の事故で最愛の娘を失ってしまう。悲しみに暮れる左平次は、訳ありの老女の導きで長屋の大家を始めた。入居したのは、三年暮らせば願いが叶うと噂される山伏町の「三年長屋」だった。はじめは「お武家様」と軽んじられる左平次だったが、持ち前のお節介さを武器に、住人たちとの間に強い絆を築いていく。頼りになる大家と、くせ者住人たちとの心温まる関わりを描く、笑って泣ける人情小説。
  • 海嘯
    3.8
    中国の南半分を治めていた南宋の命運はついに尽きた。皇帝フビライの命令のもと、名将バヤンひきいる元軍が、巨大な津波となって押しよせてきたのだ。都の臨安は無血開城し、南宋は事実上、滅びた。だが、忠義をつらぬく男たちはあきらめない。幼帝を戴いて海上に逃れ、祖国再興の戦いをつづける……。巨大な敵と運命にあらがった忠臣たちの物語。
  • 風よ、万里を翔けよ
    -
    七世紀初めの中国、隋の煬帝の御宇、高句麗遠征の大軍のなかに男装した花木蘭の姿があった。木蘭は戦功を上げて出世するが、煬帝の圧政によって叛乱が続発し、隋は滅亡へと向かっていく。賊軍討伐に剣を振るう木蘭の運命は……? 隋末唐初の戦乱を舞台に、伝説の女将軍を描いた中国歴史長篇。
  • 浪花ふらふら謎草紙
    3.3
    商人の町として賑わう大坂の旅籠「さと屋」の看板娘・花歩は十七歳。実は幼い頃、さと屋に置き去りにされた娘だ。父親らしき男が残した数枚の風景画に描かれた景色を探して町のあちこちを歩くうち、すっかり町に詳しくなり、町の人たちにも何かと親切にしてもらえるようになった。それを生かして、花歩は大坂の名所案内を始めることにするのだが……。浪花の人情溢れる書き下ろし時代小説。
  • 奔流
    4.5
    中国の南北朝時代、北朝の魏は南朝の梁を征服するべく、八十万の大軍をもって侵攻した。迎え撃つは若き天才武将、陳慶之。両軍は淮河のほとりで激突する。壮大なスケールで描く南北朝の戦いに男装の麗人の悲恋がからむ、中国歴史小説の傑作。
  • 蘭陵王
    3.9
    中国の南北朝時代、北斉の皇族・蘭陵王は比類なき武勇と美貌で知られていた。あまりに秀麗な顔を隠すため、鬼面をかぶって戦場に立つ蘭陵王は、暴政によって傾く国を守るため、必死に武をふるうが……。北斉の血塗られた歴史がもたらす悲劇を描いた、本格中国歴史小説。
  • 天を衝く 秀吉に喧嘩を売った男九戸政実(1)
    4.1
    織田信長が天下布武(てんかふぶ)を掲げた頃、陸奥(みちのく)の南部家では内紛が続いていた。新たな時代を予見する九戸党の棟梁・政実(まさざね)は、ついに宗家を見切った。戦の天才「北の鬼」九戸政実が、武者揃いの一族郎党を束ねて東北の地を駆け巡る。著者が故郷を舞台に熱き思いを込めた歴史巨編「陸奥3部作」の最終章、待望の文庫化。(講談社文庫)
  • 小説日本芸譚
    4.0
    日本美術史に燦然と輝く芸術家十人が、血の通った人間として甦る――。新進気鋭の快慶の評判に心乱される運慶。命を懸けて、秀吉と対峙する千利休。将軍義教に憎まれ、虐げられる世阿弥。将軍家、公卿、富商の間を巧みに渡り歩く光悦。栄華を極めながらも、滲み出る不安、嫉妬、苛立ち、そして虚しさ――美を追い求める者たちが煩悩に囚われる禍々しい姿を描く、異色の歴史短編小説十編。

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  • 武士くずれ 松本清張歴史短篇選
    4.0
    人心把握に長けた老将・家康に絡めて人間心理の内奥を描く「武将不信」「転変」「二すじの道」。浪人のかなしみを描く「武士くずれ」。歴史小説でデビューを飾った松本清張による、傑作時代短篇四篇。

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  • 池波正太郎と七人の作家 蘇える鬼平犯科帳
    4.3
    永遠のヒーロー「鬼平」再来! 人気作家7名が、伝説の男に新たなる命を吹き込みます。 池波正太郎が長谷川平蔵を主人にした短篇小説「浅草・御厨河岸」を書いたのは、昭和42(1967)年のこと。 オール讀物12月号に掲載されたその短篇は大きな反響を呼び、「鬼平犯科帳」としての連載が始まりました。 「鬼平」誕生50周年を迎えた2017年。この記念すべき年に、7人の作家が「鬼平」へ新たな命を吹き込みます。 逢坂剛は「逢坂・平蔵シリーズ」の特別版、上田秀人は武家という官僚社会で生きる平蔵の立場を、諸田玲子は妖盗・葵小僧と鬼平の再対決、風野真知雄は人気シリーズ「耳袋秘帖」鬼平版。 門井慶喜が木村忠吾の食欲の夏を描けば、土橋章宏は平蔵と料理人の味対決、梶よう子は史実の長谷川平蔵に迫ります。これらの短篇に加え、池波正太郎が自らベスト5に選んだ鬼平作品の中から「瓶割り小僧」を特別収録。 各作品に池波正太郎のカット画を使用した、豪華な競作短編集をお楽しみください。
  • 新装版 和宮様御留
    値引きあり
    4.1
    攘夷か開国かで二分された国論を調停するために、皇妹・和宮は徳川将軍家に降嫁せよと勅命を受ける。彼女の身代りとされた少女フキは何も知らされないまま江戸へ向かう輿に乗せられる――。大義によって人生を翻弄された女たちの矜持を描き、犠牲になった者への思いをこめた、有吉文学を代表する不朽の名作。
  • 海翁伝
    3.5
    瀬戸内の水軍・河野氏を祖として、若狭を経て蝦夷地で花開いた松前氏。戦国期、主君への忠義を果たしつつ、前田利家の勧めによって上洛し、豊臣秀吉から交易権を得、さらには徳川家康に安堵されて藩主に。秀吉、家康という二人の天下人に認められ、戦わずして北の大地を護り通した一族を描いた歴史長編。
  • 漂民宇三郎
    1.5
    天保9年、金六、宇三郎兄弟は、松前を出帆、江戸に回航途中、西風に遭い、漂流6ヵ月、天保10年、米捕鯨船に救助され、ハワイ群島オワフ島に着く。兄と仲間3人を失った宇三郎達生残りは、ロシア領カムチャツカ、オホーツク、シトカを経て、エトロフに送られ、天保14年9月上旬、宇三郎をのぞいて、松前城下に着いた。"自選全集"版未収録の芸術院賞受賞の鏤骨の名品。
  • 結城半蔵事件始末 : 1 不忠者
    値引きあり
    3.0
    四人の若い侍に襲われた奥州上関藩の留守居役遠藤頼母は、自らを不忠者と蔑んだ――。遠藤を助けた南町奉行所与力の結城半蔵は、上関藩に燻る内紛の火種を嗅ぎつける。直心陰流の達人結城半蔵が悪を斬る時代小説第一弾。
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 1 誤診
    3.4
    長崎帰りの見習い蘭方医・宇津木新吾は、町医者の幻宗の治療にかける真摯な姿勢と見事な腕前に傾倒していく。しかし、新吾の養父・順庵は、新吾を自分の出世の道具にしようと、表御番医・上島漠泉のひとり娘・香保との縁談を進めていた……。
  • 入り婿侍商い帖 外伝 青葉の季節
    値引きあり
    5.0
    善太郎の従兄弟が巻き込まれた“婿入り試合”騒動、お転婆娘のお波津が果敢に立ち向かう祖母孫の危機、札差の女主人として成長するお稲が出会った貧しい武家の兄姉……。人気シリーズ、瑞々しい短編集!
  • 江戸は浅草
    値引きあり
    3.5
    雷門で掏摸に遇い路頭に迷っていた真一郎は、貧乏長屋の大家・久兵衛に用心棒兼遣い走りとして拾われる。向かいは真夜中に面を打つ謎の美女・多香、隣は女のヒモで洒落者の笛師・大介。長屋で気ままに暮らす住人たちが、町の騒動に立ち向かう。江戸っ子の粋と人情、そして色恋も鮮やかな新シリーズが開幕!「六軒長屋」「猫殺し」「夏の獲物」「錠前破り」の傑作四話収録。
  • 知の巨人 荻生徂徠伝
    値引きあり
    4.0
    江戸時代中期、儒学の世界を根底から覆した学者、荻生徂徠。幼い頃から書物に親しみ、父の江戸追放で上総に逼塞するも、独学で学問を身につける。その才と学識の深さから柳沢吉保に取り立てられ、徳川吉宗の政治にも影響を与えた。貧困、学者らからの無視、妬み交じりの反撥……どんな苦境にも学問への情熱を絶やさず、近代思想の礎を築いた不屈の天才。彼が追い求めた思想と、その生き様を描いた歴史小説の金字塔。解説・宇野重規
  • 長江落日賦
    3.6
    中国南北朝時代の「宇宙大将軍」侯景の乱を描いた表題作をはじめ、明代の黒竜江周辺、唐代のフェルガナ、三国時代の蜀漢など、様々な時代と地域を舞台にした中国歴史短篇集。収録作「黒竜の城」「天山の舞姫」「長安妖月記」「白日、斜めなり」「長江落日賦」
  • なまみこ物語
    3.8
    たぐいなきみやびの陰に、摂関政治の忌わしい相剋を露呈した平安朝。一条帝のもとに中宮として入内し、帝の狂おしいばかりの愛を得ながら、なお悲運の生涯を辿らねばならなかった定子。その、はかない宿命を物語りつつ、関白・道長の野望実現のため、策動させられる生神子姉妹の、あやなす悲劇を鮮明に描き上げた「なまみこ物語」。ほかに「歌のふるさと」「ますらお」を併録する。
  • にゃん! 鈴江三万石江戸屋敷見聞帳
    値引きあり
    3.6
    町娘のお糸が仕えることになったのは、鈴江三万石の奥方様。 その正体は……なんと猫? 人情、猫情てんこ盛りの抱腹絶倒、時代小説! 幼い頃から妖かしが見えてしまうお糸は、鈴江三万石の江戸屋敷に奉公に出ることになった。正室の珠子に仕えるものの、お糸の目に映る珠子は……なんと猫? 聞けば、城主長義に一目惚れし、人間に変化して嫁いできたという。しかし鈴江には権謀術数が飛び交い、長義にも命の危機が! 愛する人を守ろうとする珠子の姿に心打たれ、お糸もともに立ち上がるが……。 【『にゃん! 鈴江藩江戸屋敷見聞帳』改題作品】
  • 沖田総司恋唄
    値引きあり
    3.9
    フリーのジャーナリストとしての経験を基に企業小説、経済ミステリー、歴史小説と幅広いジャンルの作品を残した著者が最も得意とする新選組に材をとった傑作。動乱の幕末を駆け抜け、25才という若さで結核のため逝った天才剣士・沖田総司。近藤勇、土方歳三、松本良順らとの交流、新選組の活躍を描き。この美貌の剣士の鮮烈きわまりない生涯と秘められたはかない恋を浮き彫りにしたロマンあふれる作品。解説・高橋千劔破。

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  • 清正を破った男
    4.0
    戦国時代末期、九州では島津勢が猛威を振るっていた。肥後の一豪族・木山弾正の居城にも島津の大軍が押し寄せる。城を枕に討ち死にか、それとも軍門に下ってしまうか。だが弾正は決意する。選んだ道は、敵の包囲網を突破して、義兄のいる天草へ落ち延びることだった。無事脱出に成功した弾正だが、時代はさらに変転する。弾正は九州の新たな支配者、太閤秀吉の奮う権勢にどう対峙するのか? 傑作戦国時代小説。
  • 大河の剣(一)
    値引きあり
    3.0
    川越の寺尾村の名主の長男・山本大河は、村の者が呆れるほどのやんちゃ坊主ぶりを発揮していた。あまりの無法行為に手をやく父・甚三郎は、大河を勝光寺の和尚に預け、性根を叩き直すことを決めた。だが、大河の性根は直るどころか、やがて強い意志となって表れてきた。「剣で強くなりたい」との想いは、武者修行途中の剣士・高柳との出会いによって、大河の運命を大きく変えていく──。著者渾身の書き下ろし長篇時代小説。
  • 柳橋の弥平次捕物噺 : 1 影法師
    値引きあり
    4.0
    柳橋の船宿『笹舟』の主で南町奉行所定廻りから岡っ引の手札を貰う弥平次は、行方知れずの亭主・清吉を捜しに常陸国水戸から江戸に出てきたおとよと知り合った。清吉の消息を追いはじめた弥平次たちだったが、その探索は難航し……。
  • 髪結おれん 恋情びんだらい
    値引きあり
    -
    神田小柳町の裏店で暮らす、廻り髪結の姉・お松と、妹・おれん。おれんは両替屋で手代となったばかりの弥吉から所帯を持とうと告げられ、哀しい恋の過去を持つお松も錺職人の蔦次と良い関係となり、姉妹の家は幸せにあふれていた。だがある日、店の金を奪われそうになった弥吉が誤ってやくざ者を殺してしまい、無情にも遠島を申しつけられてしまう。哀しみに暮れながらも帰りを待つと誓ったおれんだが、なぜか姉妹にあやしい影がつきまとい始める。ついに人気のない場所で匕首を突きつけられたおれんは、背後から良く知った声を聞く――「おまえらは、見なくていいものを見てしまった」。そこに助けに入ったのは、同じ髪結の郷太で……? 江戸の片隅、健気に生きる髪結い姉妹の波瀾万丈な恋模様を描く人情時代小説。
  • 音なし源捕物帳(巻一)
    -
    左腕がなく、顔一面、濃い無精髭(ぶしょうひげ)におおわれている男が、颯爽たる男前の左右両腕利きの《音なし源》に変身!…冴えわたるプロットと小気味よい殺陣で読ませる笹沢左保ならではの「ハードボイルド捕物帳」。全10巻。本巻には「光る闇」「夜桜の涙」「暗夜の花道」「鶴の八番」「《さ》の字殺し」の5編を収めた。

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  • 採薬使佐平次 吉祥の誘惑
    値引きあり
    4.0
    吉原で続く不審死。佐平次は、死因が阿片だと突き止め、密輸入していた者を捜すことに! 日本最古のアダルトショップとされる四ツ目屋や津軽藩、宗春など犯人と目される者たちが次々に現れ、佐平次の行く手を阻む!
  • 採薬使佐平次 将軍の象
    値引きあり
    3.0
    清国の商人は将軍・吉宗が欲しがっている象を2頭、長崎へ輸入した。しかし献上する前に、1頭の象が死亡。報せを受け不審に思った吉宗は、佐平次を使い、象を死なせた犯人を探り始める。新解釈の時代ミステリ。
  • 私本太平記
    -
    従来逆賊として描かれることの多かった足利尊氏を主役に据え、楠木正成ら南北朝の英雄たちと動乱と悲哀を新解釈で描いた吉川英治晩年の傑作。 ●目次 私本太平記  あしかが帖  婆娑羅帖  みなかみ帖  帝獄帖  世の辻の帖  八荒帖  千早帖  新田帖  建武らくがき帖  風花帖  筑紫帖  湊川帖  黒白帖 随筆 私本太平記  新春太平綺語  筆間茶話  巻外雑筆 史実と非史性と、作中人物などについて  太平記寸感  南北朝文化展を観て
  • 大菩薩峠
    -
    中里介山の代表作にして未完の超大作『大菩薩峠』を41巻全巻セットで合本・電子化。読みやすい新字新仮名・ルビ・目次付きで原稿用紙1万5000枚に及ぶ世界最長の長編小説をお楽しみいただけます。幕末ファン、剣豪・時代小説ファン必読。 ■目次 甲源一刀流の巻 鈴鹿山の巻 壬生と島原の巻 三輪の神杉の巻 竜神の巻 間の山の巻 東海道の巻 白根山の巻 女子と小人の巻 市中騒動の巻 駒井能登守の巻 駒井能登守の巻 伯耆の安綱の巻 如法闇夜の巻 お銀様の巻 慢心和尚の巻 道庵と鰡八の巻 黒業白業の巻 安房の国の巻 小名路の巻 禹門三級の巻 無明の巻 白骨の巻 他生の巻 流転の巻 みちりやの巻 めいろの巻 鈴慕の巻 Oceanの巻 年魚市の巻 畜生谷の巻 勿来の巻 弁信の巻 不破の関の巻 白雲の巻 胆吹の巻 新月の巻 恐山の巻 農奴の巻 京の夢おう坂の夢の巻 山科の巻 椰子林の巻
  • 忍者丹波大介
    値引きあり
    4.5
    秀吉の死去により、世はふたたび戦乱の暗雲に覆われる。丹波大介は、信義を失い、生き残るため、かつての主にすら刃を向ける甲賀忍者に見切りをつけ、己の信ずる者のためだけに闘うことを心に誓う。伊賀のみならず、甲賀すらも敵にまわす孤独な闘いの日々。時あたかも関ケ原の決戦前夜。大介は石田三成、真田昌幸・幸村父子に己の命運を賭けて家康暗殺を決意するが……。“忍者の戦国史”として永く読み継がれる傑作時代長編。
  • お神酒徳利―深川駕籠
    値引きあり
    3.6
    火消しだった新太郎と元相撲取りの尚平は、深川で暮らす息のあった駕籠舁き。新太郎は、相肩・尚平とおゆきの仲が進展しないことを心配していた。その矢先、おゆきが何者かにかどわかされてしまう。二人はおゆきを救えるのか!?若い駕籠舁きの友情とほのかな恋を描く、好評シリーズ第二弾!

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  • 寒紅梅 髪ゆい猫字屋繁盛記
    値引きあり
    3.5
    恋する女に唆されて親分を手にかけ遠島送りになった黒岩のサブが、江戸に舞い戻ってきた――!? 喜びも哀しみもその身に引き受けて暮らす市井の人々のありようを描く大好評人情時代小説シリーズ、第二弾!
  • 暗殺剣(上) 陰謀(電子復刻版)
    -
    家康の覇権獲得に尽力した伊賀忍者集団服部家。だが偉大なる父初代半蔵に較べ、二代目半蔵は頭領としての資質に欠けていた。家康はやむなく服部家の家名を断絶。関ヶ原の合戦後、もはや隠密は不要と思われたが、幕府の本意は別にあった。豊臣方の有力大名を暗殺せよ――戸隠忍者を擁し、いまだ不穏な動きを見せる豊臣方に対し、幕府は伊賀忍者に秘密裡の指令を下したのだ。二代目半蔵の作戦は。時代巨篇。

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  • 深川駕籠
    値引きあり
    4.0
    飛脚、鳶ら早駆けの達人三人と足の速さを競うことになった駕籠舁きの新太郎。深川と高輪を往復する長丁場。しかも帰りは大川を泳いで渡らなければならない。勝ち札も売りに出され江戸の町は大いに盛り上がるが、町方同心が卑劣な罠を仕掛けていた…!

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  • 暁の旅人
    値引きあり
    3.9
    幕末の長崎、オランダの医官ポンぺから実証的な西洋医学を、日本人として初めて学んだ松本良順。幕府の西洋医学所頭取を務め、新撰組に屯所の改築を勧め、会津藩で戦傷者の治療を指南、さらに榎本武揚に蝦夷行きを誘われる。幕末、そして維新の波にもまれながらも、信念を貫いた医家を描く感動の歴史長編。(講談社文庫)
  • 忠臣蔵 (一) 運命の廊下
    値引きあり
    -
    徳川五代将軍綱吉が治めた元禄時代には、側用人柳沢吉保が賄賂政治によって絶大な権勢を掌中に収め、貨幣経済の発達によって町人が台頭。近世町人文化が花開いた爛熟期でもあった――。元禄十四年、赤穂城主浅野内匠頭は、勅使下向に際し接待係を命じられた。指南役は高家・吉良上野介。江戸中を震撼させた“松の廊下事件”の出会いは、もう目前に迫っていた!!
  • 江戸城 御掃除之者!
    値引きあり
    4.0
    江戸城の掃除を担当する御掃除之者の組頭・山野小左衛門は、上司から極秘の任務を命じられる。それは男子禁制の大奥の掃除。7代将軍徳川家継の生母である月光院付きの御年寄・音羽が何年も局に籠もり、部屋を芥溜めにしているらしい。精鋭の配下6人を集め、大奥へと乗り込むが、そこには大奥女中による鉄壁の防衛線が築かれていた……。掃除に命を懸ける7人の侍に降りかかる無理難題。大江戸お掃除戦線、異状アリ!
  • 手蹟指南所「薫風堂」
    値引きあり
    3.9
    よく遊び、よく学べ――。人助けをしたことから手蹟指南所の若師匠を引き受けた雁野直春。だが彼には複雑な家庭の事情があった……。「軍鶏侍」「ご隠居さん」シリーズで人気急上昇中の著者、待望の新シリーズ!
  • 町医者風尹の謎解き診療録
    3.0
    江戸は神田で外科医を営む梶浦風尹(ふういん)は、職人達の人気者。祭の日、武家の娘を助けたことから相棒の同心・十郎太と共にある事件に巻き込まれていく。それは風尹が抱える秘密とも深い関わりがあって……。
  • 柳生月影抄
    -
    徳川家の三代目将軍である家光。その時代、天下は以前のような波乱の兆候があらわれはじめていた。柳生但馬守宗矩と四人の息子の中に、柳生新影流を極めた長男十兵衛がいた。柳生流は無刀を兵法の極意とする治国の剣であったが、宗家但馬守は、大目付の職権をもって諸大名を糾弾し、彼らの怨嗟を一身に浴びていた。そこへ謎の美女が現れるのだが……。
  • 野盗伝奇
    値引きあり
    -
    関ヶ原戦の一年後。信州高島藩の若侍、伊助と家老、兵部はある約束をかわす。伊助が主君の敵、丹後を討てば、その報酬として、兵部の美しい娘、美世を嫁にもらうというのである。が、命懸けで豪傑丹後を暗殺したというのに、兵部は約束を無視しようとする。伊助は、復讐の念に燃え、無法の野武士集団に身を投じる――。強靱なパワーと意志力とそして寡黙なやさしさをたくわえて、愛と誇りを守るため果敢に戦う男たちの、友情とロマンにみちた、長編冒険小説!
  • 山流し、さればこそ
    値引きあり
    4.0
    寛政年間のこと、出世の道を歩んでいたはずの数馬は、「山流し」と蔑称される甲府への転出を命じられた。理不尽な左遷に憤る数馬が、家族とともに向かった甲府で見たものは、城下の賑わいとは裏腹に、風紀の乱れた、荒んだ武士たちの姿だった。新参いじめを謎の女に救われた数馬は、不思議な盗賊騒ぎに巻き込まれていく…。江戸では見えなかったこと、逆境の中でこそ知り得たものとは、何だったのか? 気鋭が放つ時代長編!
  • 夜の足音 短篇時代小説選
    値引きあり
    3.5
    岡っ引きに頼まれた色事に勤しむ無宿人竜助。が、それは覗きの罠であった(「夜の足音」)。将軍家光が上洛。その際の噂で自滅する武士の話(「噂始末」)。大名家の娘の縁談に関わる旗本と春日局の意地(「破談変異」)。大久保彦左衛門が今わの際で自らの恥多き人生を振り返る(「廃物」)。緻密な時代背景とスリリングな展開。時代小説の名手が一気に書き上げた粒ぞろいの短篇を収録。
  • 鼠、闇に跳ぶ
    値引きあり
    4.2
    八幡祭りで賑わう夜。大川に架かる永代橋が落ちた! あまりに大勢の人出で、橋が重みに耐えられずに起きた事故だった。だが犠牲者の中にひとり、肩口に大きな刀傷のある女がいた。殺しか――? いわくありげな女の正体と事件の真相を鼠が追う! 昼の顔は〈甘酒屋の次郎吉〉と呼ばれる遊び人。しかし夜になれば江戸の正義を守る盗賊・鼠小僧。庶民の味方〈鼠〉が活躍する痛快時代小説シリーズ第2弾。
  • 鼠、剣を磨く
    値引きあり
    4.5
    次郎吉の目前で娘が腕を斬られた。娘は峰といい、奉公先の主人と通じ、その妻の恨みをかって襲われたのだった。峰の父は、娘の不貞に激怒するが、浪人暮らしの父を思い手当てをもらっていたことを知り、言葉を失う。そして、一度は断った「ある仕事」を引き受ける決意をした。それは、武士としてのプライドを捨てるものだったが……。次郎吉こと〈鼠〉が八面六臂の活躍をする痛快時代小説シリーズ第5弾。
  • 季節のない街
    -
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第9巻は、貧民街で懸命に生きる庶民の人生をユーモアとペーソスを交えて描いた異色作「季節のない街」。黒澤明監督『どですかでん』として映画化。
  • 闇に咲く おいち不思議がたり
    3.9
    「あそこには、人を喰らう鬼がいるんです」江戸深川界隈で立て続けに起きた夜鷹殺しに怯える女の、悲痛な叫びがこだまする。そんななか、この世に思いを残した人の姿が見えるおいちの前に、血の臭いをまとった男が現れる。商家の若旦那だというこの男は、亡き姉の影に怯えていた。おいちに助けを求めてきた男は、事件に関係しているのか、それとも――。腹を裂くという猟奇的な手口に衝撃を受けたおいちは、岡っ引の仙五朗と力をあわせ、ある行動に出るのだが……。父・松庵のような医者になりたいという思いを胸に秘め、18歳になったおいちは、事件の糸口を見つけ、解決することができるのか。生き方に悩みながらも、強く生きたいと願う女性を描いて人気の青春「時代」ミステリーシリーズ第三弾!

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  • 私本太平記 全巻セット
    -
    時代小説・歴史小説の大家・吉川英治の傑作を集めた決定版長編小説全集。第3巻は、晩年の歴史巨編『私本太平記』。史実や紀行、創作秘話を綴った『随筆 私本太平記』も加え、全巻セットで合本した電子書籍ならではの完全版です。
  • 文明開化 灯台一直線!
    -
    時は明治2年。日本人を見下すお雇い外国人リチャード・ブラントン、出自ゆえに孤独に生きる通訳の丈太郎、天才発明家“からくり儀右衛門”こと田中久重の3人は長崎伊王島で条約に定められた近代灯台の建設に取りかかる。言葉と文化の壁、牙を剥く日本の地震、予期せぬトラブル……。立ちはだかる困難を前に、男たちは貧しい漁村に光を灯すことができるのか?
  • <北条五代と戦国時代>難攻不落!最強要塞 小田原城と戦国の城
    -
    戦国乱世を果敢に戦い、関東に覇を唱え続けた北条家。その五代百年におよぶ栄華を支えた居城――小田原城を徹底解剖! 策略家・豊臣秀吉も舌を巻いた鉄壁要塞の秘密とは? 北条家と幾度も刃を交えた上杉謙信ゆかりの城についても同時収録!
  • 鼠、狸囃子に踊る
    値引きあり
    4.1
    女医の千草の手伝いで、一人でお使いに出かけたお国。帰り道に耳にしたのは、お囃子の音色。フラフラと音が鳴る方へ覗きに行ったはいいが、人っ子一人、見当たらない。次郎吉も話半分に聞いていたが……。
  • 暗殺剣(下) 決戦(電子復刻版)
    -
    徳川幕府と豊臣家。表面上は平穏を保っていたが、その裏では伊賀、戸隠の隠密たちによる攻防が繰り広げられていた。真田昌幸、加藤清正ら豊臣家ゆかりの大名が次々と討ち取られ、形勢は伊賀組有利と思えた。追い詰められた戸隠忍者は、再び家康の命を狙う。戸隠忍者の頭領は昌幸の息子・幸村。父の仇討ちに執念を燃やす幸村は、鷹狩りに出かけた家康を忍術でおびき寄せる……。天下分け目の戦いの行方は!?

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  • <北条五代と戦国時代>応仁の乱/「早雲寺殿廿一箇条」の世界
    -
    花の都京都を焦土と化した、応仁の乱。ついに戦国時代が幕を開けた。中央の戦乱は地方へと飛び火する。関東では上杉氏の対立をきっかけに北条早雲が台頭しはじめた。応仁の乱分析と、家臣、領民支配の視点から北条氏の強さの秘密を探る2編を合わせて収録。
  • 決戦!大坂城 淀殿編 鳳凰記
    -
    1~7巻202円 (税込)
    亡き豊臣秀吉の側室で秀頼を生んだ茶々。淀と呼ばれ、豊臣家を率いる彼女の前に、徳川家康という強大な敵が立ちふさがる。一族存亡を懸けた"女の戦い"とは。
  • <北条五代と戦国時代>百年の繁栄を支えた北条一族と家臣団目録
    -
    苛烈な戦国乱世にあって、約一〇〇年に渡り確固たる勢力を維持し続けた北条氏。その五代におよぶ繁栄を支えた、北条一族と家臣たちを紹介! 固い絆で結ばれた一族衆から、開祖早雲以来の宿将、関東の猛者たちを網羅。資料性の高い花押や印も数多く同時収録!
  • <北条五代と戦国時代>北条五代 支配の鉄則
    -
    およそ百年、五代に渡り関東地方を支配した戦国北条氏。その統治政策を徹底検証! 上杉謙信・武田信玄・今川義元ら強力な大名たちと、互角以上に渡り合えた理由とは? 家系図など豊富な図表も収録。安定した勢力を維持するための鉄則に迫る!
  • 水壁 アテルイを継ぐ男
    4.2
    著者のライフワークとも言える東北の大河小説「最新刊」がついに完成! 朝廷の容赦ない仕打ちに苦しめられ続ける民を救うべく、伝説の英雄・アテルイの血をひく若者が立ち上がる。やがて彼のもとには、その志に共感する、力ある者たちが集まってくる。圧倒的な数の差を知略で制し、不利と思われる状況にも臆せず力を尽くして立ち向かってゆく、蝦夷たちの気高い姿に心がゆさぶられる歴史長編。
  • 宮本武蔵 六 二天の巻
    -
    江戸時代初期の剣豪。生涯を剣に道に捧げた宮本武蔵の波乱万丈の青春小説。史上有数の剣豪にして二天一流の開祖。生涯60数回戦って一度も負けなかったと言われる。六巻。武蔵野に草庵を構える武蔵は自然を相手に剣の悟りを求めていた。またもや武蔵を付け狙う宍戸梅軒の鎖鎌。うなる分銅についに武蔵の剣が絡めとられる。江戸ではさらに剣の腕を研く宿敵佐々木小次郎。細川家へ士官した小次郎からの挑戦状。そしてついにお通の素性が明らかにまる。過去何度も映像化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 新装版 白い航跡(上)
    4.0
    薩摩藩の軍医として戊辰戦役に従軍した高木兼寛は、西洋医術を学んだ医師たちが傷病兵たちの肉を切り開き弾丸を取り出す姿を見聞し、自らの無力さを痛感すると同時に、まばゆい別世界にあこがれる。やがて海軍に入った兼寛は海外留学生としてイギリスに派遣され、抜群の成績で最新の医学を修め帰国した。(講談社文庫)
  • <明智光秀と戦国時代>明智光秀の三つの顔
    -
    本能寺での反逆ばかりが語られがちな明智光秀。しかし、史実を検証すると、将軍に仕える幕臣、織田家随一の家臣、一国を管理する統治者という「3つの顔」を持つ極めて優秀な戦国武将であることがわかる。光秀の足跡を辿りながら、その力量を調査する!
  • <明智光秀と戦国時代>変わる武士たちの倫理観
    -
    自分の能力を引き出さない主人を裏切ることは当たり前。かつて戦国武士は、傭兵だった。「下剋上」が当然とされた世界はしかし、いつしか変わってしまい、「二君にまみえず」、一人の主人に仕え続ける美学へと反転した、その現場を探し当てる。
  • <明智光秀と戦国時代>知られざる光秀の素顔
    -
    現代の私たちが知る明智光秀像は、その多くを『信長公記』に拠っている。しかし吉田社の神官、吉田兼見による日記『兼見卿記』には、知られざる光秀像が映し出されていた。等身大の明智光秀とは一体どんな人物であったのだろうか。
  • <明智光秀と本能寺の変>明智 長宗我部 斎藤 信長打倒の動機
    -
    四国の長宗我部氏と深く繋がっていた明智光秀。その繋がりの中心にいたのは、斎藤利三だった。安定していた四国情勢は、織田信長の四国政策の転換によって急変する。光秀の謀反は、ここにおいて決定的となったのか?
  • <明智光秀と本能寺の変>謀叛の成功から孤立へ
    -
    天正十年(一五八二)五月二十九日、織田信長は安土を発ち上洛の途についた。京滞在期間は、五日間の予定であった。これが信長にとって運命の五日間となる。六月二日早暁、本能寺炎上。明智光秀の謀叛は成功した。光秀を中心にみる本能寺の変の前後事情。
  • <大坂の陣>大坂方敗北のワケ/幸村の影武者現る
    -
    大坂の陣、大量の兵力が動員された合戦は、秀吉自慢の巨城をしだいに削り取っていった。しかし。兵力の差以上に、大坂方には決戦に敗北する決定的な理由が存在した。そして、大坂の陣に出没した三人の真田幸村の謎とは。せまる大坂の陣、最終決戦。
  • 脚

    4.0
    信州松代藩の農民彦太は、百姓一揆の首謀者として無駄に命を落としたくはなかった。大いなる志をもって江戸へ出てくるもあまりに堕落した世の中を見ることになる。それは江戸の往来を行く人々の脚だった。若き彦太の葛藤と希望。
  • <北条五代と戦国時代>真説 早雲の出自/評定衆と支城配置
    -
    北条早雲は伊勢の素浪人ではなかった!?謎に包まれた早雲の出自を解き明かす。小田原評定衆はどんな機関?マイナスイメージを払拭。91の支城!?他に類をみない築城・地勢学。真説北条氏、バラエティ豊かに3編を収録。

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