検索結果

  • 随筆集 柚子は九年で
    3.4
    「自分の残り時間を考えた。十年、二十年あるだろうか。そう思った時から歴史時代小説を書き始めた。老いを前にした焦りかと思ったが、二度とあきらめたくなかった」――50歳で創作活動を始め、第146回直木賞を『蜩ノ記』で受賞した、いま最も中高年に支持されている作家・葉室麟、初めての随筆集。若き日々への回想や出会った人々や書物、直木賞受賞後のあれやこれや。江戸時代の博多を舞台にした短篇小説「夏芝居」も収録。
  • 生活安全課0係 ファイヤーボール
    4.0
    小泉孝太郎好演で大注目!テレビ東京系列「警視庁ゼロ係」の原作!“空気は読めないが人の心は読める”変人キャリア刑事の「非常識捜査」。まばたき、爪先の向きなど、相手の表情、仕種から知識と独特の観察眼で真相を暴いてゆく異色シリーズ第一弾!そんな彼が連続ボヤ事件で興味を示した手掛かり、ファイヤーボールとは?
  • 星火瞬く
    3.5
    その男が、幕末を動かした――清河八郎 小栗忠順 勝海舟 高杉晋作 動乱の地で会わなければならなかった日本の「革命家」とは、誰なのか?時代小説の正統派が描く、まったく新しい幕末青春小説。作家・葉室麟がどうしても書きたかった時代、人物、物語がここにある。
  • 青嵐の坂
    4.0
    扇野藩は破綻の危機に瀕していた。中老の檜弥八郎が藩政改革に当たるが、改革は失敗。挙げ句、弥八郎は賄賂の疑いで切腹してしまう。残された娘の那美は、偏屈で知られる親戚・矢吹主馬に預けられ……。
  • 青嵐の譜 上
    4.0
    鎌倉時代の半ば、玄界灘に浮かぶ壱岐島で、幼なじみの二郎と宗三郎は、浜に流れ着いた一人の少女を発見する。少女の名は麗花。母国の高麗を追われ、親を失っていた。三人は島で兄妹のように育つが、やがて蒙古の大軍が壱岐を襲い、過酷な運命に巻き込まれてゆく。何のために生き、誰のために戦うのか─。元寇という巨大な時代の嵐に立ち向かう若者たちを描いた、魂を揺さぶる歴史大長編。
  • 戦国鬼譚 惨<文庫版>
    3.5
    いま裏切れば、助かるかもしれない。 武田家滅亡直前。家族、財産、名誉、命―― すべてを失うかもしれない状況のなかで、武士たちがとった行動とは? 天正十年(一五八二年)。主家を裏切り織田についた武田家重臣・穴山梅雪は、御礼言上に訪れた安土で信長から信じ難き命を受ける。 「家康を殺せ。成し遂げれば武田領をそのまま返そう」(「表裏者」)。 武田家滅亡期。すべてを失うかもしれない状況を前にした、武士たちの選択とは? 人間の本性を暴く五篇の衝撃作。
  • 戦国十二刻 終わりのとき
    4.6
    大坂夏の陣。劣勢に立つ豊臣秀頼は、一縷の望みをかけ自ら出陣することを決意する。だが、母の淀殿はそれを頑なに阻むのだった――。衝撃の結末に息を呑む珠玉の傑作「お拾い様」ほか、山本勘助、今川義元、徳川家康ら名高き武将たちが死を迎える最期の二十四時間を、濃密に描く全六編を収録する。斬新な歴史解釈と鮮やかなどんでん返しに彩られた奇跡の作品集。(『戦国24時~さいごの刻~』改題)
  • 戦国十二刻 女人阿修羅
    4.6
    1巻1,760円 (税込)
    阿茶…長久手の戦いで家康が勝利するまでの24時間。ガラシャ…父光秀の死の真相に近づくまでの24時間。諏訪花…高遠城を脱出するまでの24時間。賛姫…吉川元春との婚約成立までの24時間。ジュリア…大友軍壊滅までの24時間。義姫…伊達家と最上家が和睦するまでの24時間。千代…織田信孝が母を犠牲にするまでの24時間。歴史の大事に至るまでの一日を濃密に描く時代小説の新機軸。戦国の世に翻弄された七人の女性たちに迫る短編集。
  • 戦国十二刻 始まりのとき
    4.3
    守護である土岐頼芸を討たんとする蝮の異名をもつ斎藤道三。そのもとに土岐一族の重鎮の首を持参したという十兵衛なる侍が現れるのだが……。秘められた因縁に驚愕必至の「因果の籤」ほか、毛利元就、竹中半兵衛ら名だたる軍師たちの運命を決定づけた二十四時間。応仁の乱から関ヶ原の合戦へ――戦乱の時代を貫く因果を、大胆な歴史解釈と緻密な構成で活写する全八編!
  • 戦国 番狂わせ七番勝負
    4.3
    この結末、すべて想定外にして予測不能! 戦国時代に起きた、島津義弘、織田信長、真田昌幸など想定外、七つのストーリーを歴史小説界気鋭の作家たちが描く傑作短編集。 歴史に残るような戦国武将は、戦いに勝つべくして勝つのみにあらず。 時として味方は寡勢、敵は数倍という絶体絶命の場面を潜り抜けて来て、世に名を残したのだ。 織田信長、伊達政宗、浅井長政、島津義弘など七人の武将たちの驚愕の逆転の打開策を、当代きっての名手七人が描く、珠玉の短編アンソロジー。
  • 戦国無常 首獲り
    4.0
    手柄を挙げろ。どんな手を使っても――。 天文十五年。功を焦り戦場を駆ける掃部介は、血まみれで横たわる旧友・猪助を見つける。かろうじて息のある猪助は息子に恩賞を渡してほしいと、討ち取った首を掃部介に託す。その首は、敵方総大将のものであった――。(「頼まれ首」)首級ひとつで人生が変わる。欲に囚われた武士たちのリアルを描く六つの悲喜劇。
  • 早雲の軍配者 1巻
    -
    富樫倫太郎原作・シリーズ累計50万部突破の大ヒット歴史青春小説「早雲の軍配者」漫画化始動! 時は戦国時代。13歳の風間小太郎は妹と二人で暮らしていくため、寺仕事などで働く忙しい日々を送っていた。そんなある日、伊豆・相模を統治していた早雲庵宗端と出会い、小太郎の人生は大きく変わり……。
  • 走狗
    3.5
    伊東潤デビュー10周年の集大成 警察の父・川路利良大警視(現:警視総監)の生涯を描いた長編時代小説 明治維新――。それは、謀略渦巻く、弱肉強食の時代。 純粋な志を持つ男たちが、権力を握るや、醜い修羅へと変わってしまう。 薩摩藩の下層武士にすぎなかった川路正之進利良は、 西郷・大久保の走狗と化して、歴史の渦に巻き込まれていく。 そして、野心という魔物が川路の心を蝕んでいくのであった・・・。 鳥羽伏見の戦い、江戸城無血開城、西郷下野、佐賀の乱、大久保利通暗殺・・・ 歴史の暗部を生きた川路利良が見た幕末・明治の真実とは・・・? 明治維新の謎が今、解き明かされる!
  • 走狗<文庫版>
    4.2
    薩摩藩の下級武士ながらも、西郷隆盛と大久保利通に出会い、幕末の表舞台に躍り出た・川路利良。激動の時代を這い上がり、日本の警察組織を作り上げた川路。「西郷を殺した男」と同郷人に憎まれつつも、組織と日本という新しい国家に殉じた男の光と影、そして波乱に満ちた生涯を描く歴史巨篇。 〈解説〉榎木孝明
  • 捜査一課OB ぼくの愛したオクトパス
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    初老の巡査長・鉄太郎と、若手キャリアの警部・賢人が取り組む連続強盗傷害事件の捜査は難航していた。そんな折、賢人と母の久子は瀕死のタコを海で助け、自宅で飼うことに。夫を亡くしてから元気のなかった久子が、タコにソクラテスと名付け世話をするうちに明るさを取り戻していくのを見て、最初は馬鹿にしていた賢人もタコの持つ不思議な能力を認めるようになっていった。鉄太郎の身勝手な捜査に振り回されて悩んでいた賢人は、ソクラテスとの触れ合いによって事件解決のヒントを得て、次第に犯人に迫っていく――。 「SRO」「警視庁ゼロ係」など人気シリーズの著者、最新作書き下ろし!
  • 蒼天見ゆ
    3.8
    時代が変われば、生き方も変わるのだろうか――。 武士の世が終わりを告げたとき、“最後の武士”が下した決断とは。 一生を、命を、そして武士の矜持を懸けて挑んだ、日本史上最後の仇討ち! 日本中が開国と攘夷に揺れる時世。 西洋式兵術の導入を進めていた秋月藩執政・臼井亘理は、ある夜、尊攘派により妻もろとも斬殺された。 だが藩の裁きは臼井家に対し徹底して冷酷なものだった。 息子の六郎は復讐を固く誓うが、明治に入り発布された<仇討禁止令>により、武士の世では美風とされた仇討ちが禁じられてしまう。 生き方に迷い上京した六郎は、剣客・山岡鉄舟に弟子入りするが――。 時代にあらがい、信念を貫いた“最後の武士”の生き様が胸に迫る歴史長篇。 「青空を見よ。いかなる苦難があろうとも、いずれ、頭上には蒼天が広がる。そのことを忘れるな――」 ※本作品は 2017年12月20日まで販売しておりました単行本電子版『蒼天見ゆ』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 大獄 西郷青嵐賦
    3.8
    1巻730円 (税込)
    私は西郷隆盛を一番書きたかった! 西郷隆盛は薩摩藩主の島津斉彬に仕え、天下のことに目覚め、一橋慶喜擁立のため暗躍するが、安政の大獄により全てを失うが……。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 平清盛と平家政権 改革者の夢と挫折
    5.0
    史上初の武家政権は、鎌倉幕府ではなかった! 平家の台頭から平家政権の誕生、日宋貿易、福原への遷都、清盛の挫折と死、その後の平家の最後、源氏政権との比較まで。歴史小説作家ならではの観察眼で、幕末まで700年続くことになる武家政権の礎を築いた平清盛の革新的な人物像と、清盛を取り巻く平家の人びと、公家・源氏のものたちを描く。
  • 鷹野鍼灸院の事件簿
    3.5
    1~2巻712~759円 (税込)
    現役鍼灸師が描く、鍼灸×ミステリーです! 鷹野鍼灸院は院長・鷹野がほとんど不在のため、新米鍼灸師の真奈がほとんどひとりで切り盛りしている。ある日安産の灸を所望して、妊婦の史恵がやってきた。史恵との関係は良好に進んでいたが、ある日、史恵の旦那が施術を止めるよう怒鳴り込んできた。たまたま帰ってきて、史恵を見た鷹野は、ある可能性を見出し……。ほか、盲目の天才鍼灸師の隠された過去や、鍼灸業界の暗部など、さまざまな事件に挑む! 『このミス』大賞シリーズ。
  • 猛き朝日
    4.1
    「彼の一生は失敗の一生也。彼の歴史は蹉跌の歴史也。彼の一代は薄幸の一代也。然れども彼の生涯は男らしき生涯也。」――芥川龍之介 平安末期。十二歳の少年・駒王丸は、信濃国木曽の武士・中原兼遠の養子として、自然の中でのびのびと育つ。兼遠の息子たちとも実の兄弟のように仲良く過ごすが、彼は父と母の名も自分が何者なのかも、いまだ知らずにいた。 ある日、駒王丸はささいなきっかけから、同じく信濃の武士の子・根井六郎と喧嘩になる。だが、同等の家格であるにもかかわらず、六郎と根井家当主が後日謝罪に訪れる。二人は畏れ多そうに深々と頭を下げて言う。 「駒王丸殿はいずれ、信濃を束ねる御大将となられる御方。我ら信濃武士は、ゆくゆくは駒王丸殿の旗の下に集わねばならぬ」 初めて知る実父の存在、自らの壮絶な生い立ち。駒王丸、のちの木曽義仲の波乱の生涯が始まろうとしていた。 類い希なる戦の腕で平家を追い落とし、男女貴賤分け隔てない登用で、頼朝・義経より早く時代を切り拓いた武士。 彼が幕府を開いていれば、殺戮の歴史はなかったかもしれない。 日本史上最も熱き敗者、「朝日将軍」木曽義仲の鮮烈なる三十一年。
  • 地球生まれのあなたへ
    完結
    5.0
    あの震災の直後に、マキオは郵便配達の仕事を再開した。数日後、彼のもとに届いた「もういない妻」からのバースデープレゼント。「僕は君を愛し抜けていたのだろうか」……若き夫婦の愛が胸を打つ表題作ほか、冲方丁が実話をもとに綴った「泣ける」ストーリーを原作に、期待の新鋭が描いた感動の6編。(収録作品)●先にいきます●地球生まれのあなたへ●教師とTシャツ●音楽と十円ハゲ●仁義の人●タクシーと指輪
  • 地球生まれのあなたへ プチデザ(1)
    完結
    4.7
    嫌な駅員、嫌な乗客…人が集まるところが苦手だった。いつもの駅、でもいつもと違ったのは掲示板に書かれていた「先にいきます」という不穏なラクガキ。気づくとその日のうちに何十もの誰でもない人達からの言葉があって…。「人と人はぶつかるようにできてんだと思ってた」……冲方丁が実話をもとに綴った「泣ける」ストーリーを原作に、期待の新鋭が描いた感動のオムニバス。「先にいきます」収録。
  • 千鳥舞う
    値引きあり
    4.1
    女絵師・春香(しゅんこう)は博多織を江戸ではやらせた豪商・亀屋藤兵衛から「博多八景」の屏風絵を描く依頼を受けた。三年前、春香は妻子ある狩野(かのう)門の絵師・杉岡外記(げき)との不義密通が公になり、師の衣笠春崖から破門されていた。外記は三年後に迎えにくると約束し、江戸に戻った。「博多八景」を描く春香の人生と、八景にまつわる女性たちの人生が交錯する。清冽に待ち続ける春香の佇まいが感動を呼ぶ!
  • 茶聖(上)
    3.7
    1~2巻792円 (税込)
    本能寺で信長横死──。その一報を受け、茶頭の千宗易(利休)は動揺する。後継者は秀吉か勝家か、それとも家康か?だが冷静さを取り戻したその心には、誰になろうと戦乱の世を終わらせるべく操ってみせる、という強い決意が漲っていた。限られた空間で繰り広げられる緊迫の心理戦。利休と戦国武将たちとの熱き人間ドラマを描く本格歴史小説!
  • 茶聖【電子特典付】
    3.9
    利休と秀吉、真の勝者はどちらだったのか 「茶の湯」という安土桃山時代を代表する一大文化を完成させ、天下人・豊臣秀吉の側近くに仕えた千利休。 茶の湯が、能、連歌、書画、奏楽といった競合する文化を圧倒し、戦国動乱期の武将たちを魅了した理由はどこにあったのか。 利休は何を目指し、何を企んでいたのか。秀吉とはいかなる関係で、いかなる確執が生まれていったのか。 戦場は二畳の茶室、そこで繰り広げられる天下をも左右する緊迫の心理戦 信長、秀吉、家康……死と隣り合わせで生きる者たちとの熱き人間ドラマ 利休の正体は、真の芸術家か、戦国期最大のフィクサーか                        <電子書籍特典>  茶人 木村宗慎さん・伊東潤対談
  • 散り椿
    4.4
    かつて一刀流道場四天王の一人と謳われた瓜生新兵衛が帰郷。おりしも扇野藩では藩主代替りを巡り側用人と家老の対立が先鋭化。新兵衛の帰郷は藩内の秘密を白日のもとに晒そうとしていた――傑作長編時代小説!
  • 津軽双花
    3.7
    運命の一戦は家康に軍配が上がり、敗者は歴史に葬られた。そして因縁は、遠く津軽の地で花ひらく。家康の姪 対 三成の娘――これぞ女人の関ヶ原!徳川家康の姪・満天姫、石田三成の娘・辰姫。ともに津軽家に嫁入りした二人は、関ヶ原の戦いから十三年越しの因縁に相見える――。そして美姫の戦はここから始まった! 戦国の終焉を辿る本能寺の変、関ヶ原の戦い、大坂の陣を描いた傑作短編も同時収録。【解説・諸田玲子】
  • 月と日の后
    4.0
    1巻1,799円 (税込)
    一族の闇、怨念、陰謀が渦巻く宮廷――藤原道長の娘にして、一条天皇の后・彰子。父に利用されるだけだった内気な少女は、いかにして怨霊が跋扈する朝廷に平穏をもたらす「国母」となったのか。『天地明察』『光圀伝』の著者が、“平安のゴッドマザー”の感動の生涯を描く。わずか十二歳で入内した、藤原道長の娘・彰子。父に言われるがままに宮中に入り、一条天皇を迎える最初の夜、彼女は一条天皇の初めての男児誕生の報を聞く。男児を産んだのは、藤原定子。夫である一条天皇は、優しく彰子に接するが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、つねに彰子に付きまとう。「透明な存在になって消えてしまいたい」――父・道長によって華やかに整えられた宮中で心を閉ざし、孤独を深める彰子であったが、一人の幼子によって、彼女の世界は大きく変わった。定子の崩御により遺された子、敦康。道長の思惑により、十四歳の彰子がその子の母親代わりとして定められたのだ。戸惑いながらも幼い敦康を腕に抱き、母になる決意を固めた彰子は、愛する者を守るため、自らの人生を取り戻すために戦い始める――。平安王朝を新たな視点からドラマチックに描いた著者渾身の傑作長編。
  • ツキノネ
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    老夫婦惨殺事件が起きた家から見つかった身元不明の少女。養護施設に引き取られたその少女は「ツキノネ」と名乗る動画配信者だった。一方、ダムに沈んだ故郷・小楷町を描く画家・荒木一夫の個展に来ていたフリーライターの大塚文乃は、絵の中にいるはずのない少女を見つけ気を失ってしまう。後日、小楷町の歴史を調べる文乃は、そこに「ツキノネ」を神とする「根ノ教」という土着宗教があったことを知る。
  • つわもの
    3.5
    真田幸村は本当に日ノ本一の兵(つわもの)だったのか。思いもよらぬ着想から描かれる戦国六大合戦の裏側。 「火、蛾。」桶狭間の戦い 策士たちが裏の裏を読み合う壮絶な頭脳戦、心理戦の先にある驚愕のラスト。 「甘粕の退き口」川中島合戦 優れた武将だけが持ち得るカリスマ性とは何か。 「幽斎の悪采」本能寺の変 失敗すれば平然と切り捨てる信長の下で心身ともに追い詰められていく幽斎と光秀。 「槍よ、愚直なれ」賤ヶ岳の戦い 加藤清正のラブロマンスを軸に、従来の武張ったイメージを覆す。 「怪僧恵瓊」関ヶ原の戦い 歴史を読み替え、いかに合戦を避けるかが物語を牽引する異色作。 「日ノ本一の兵」大坂の陣 家康、秀忠父子を翻弄した知将・真田昌幸の息子、幸村は何者だったのか。
  • 敵の名は、宮本武蔵
    4.0
    数々の剣客を斃し、二刀流を究めた宮本武蔵。 かの剣豪は、敵との戦いの末、なにを見たのか。 木下昌輝が武蔵の敵側からの視点で描き出した、 かつてない武蔵像がここに誕生する。
  • テスタメントシュピーゲル1
    4.6
    西暦2016年、国際都市ミリオポリス。憲兵大隊(MPB)に所属する涼月、陽炎、夕霧は今日もささやかな休息を寸断され、テロリスト集団と対峙していた。機械化された肉体を武器に重犯罪者と戦う〈特甲児童〉、だがその心にはいまだに癒えぬ痛みがある。単純に見えた事件の奥に過去へと繋がる断片を見出し、独自の調査へ乗り出す少女達。事態は重大な局面へ……。『天地明察』で2010年本屋大賞第1位を獲得した冲方丁の衝撃的ライトノベル、新シリーズ突入第1弾!
  • 天下一の軽口男
    4.2
    大坂の生國魂神社に笑いの神様がいる――。その名は米沢彦八。まだ笑いが商売になっていない江戸中期に、大名の物真似で権力に歯向かい、滑稽話で聴衆の心を掴んだ男。仲間の裏切りや盗作騒動など、多くの挫折を味わいながらも自分の笑いを追求していく彦八。笑いで人を救い、笑いの為に一生をなげうった愛すべきぼんくら男、波瀾万丈の一代記。
  • 天下大乱
    4.6
    「生々しく蘇った関ヶ原の戦い。これぞ本物。堂々たる名作誕生だ!」(ブックジャーナリスト・内田剛氏)。ついに徳川家康率いる東軍と毛利輝元を総大将とする西軍が関ヶ原で対峙する……。最新史料を駆使し、家康&輝元2人の視点で描く戦国歴史巨編。
  • 天下人の失敗学 すべての人間は4つの性格に分類できる
    3.0
    社会生活を営み、様々な人たちと接していると、つい「人というものは十人十色」と考えがちになります。しかし、そこで思考停止せずに、4種の人格タイプに類型化すれば、おのずと己も他人も見えてきます。言い換えれば、組織や集団(いわゆる会社)というフィルターを通せば、人は信長、光秀、秀吉、家康しかいないと言えるのです。
  • 天下人の茶
    4.0
    安土桃山時代に茶の湯という総合芸術を創出した千利休。秀吉に「内々の儀」を一任されるほどの厚い信頼を得たが、その秀吉によって最期は自死に追い込まれる。その裏には何があったのか? 牧村兵部、瀬田掃部、古田織部、細川忠興という利休七哲に数えられる高弟たちによって語られる利休と秀吉の相克。「茶聖利休」の実像に迫る連作短編集。
  • 天下を買った女
    3.8
    室町幕府の力が衰えた乱世の時代。八代将軍の足利義政に嫁いだ日野富子は「銭」すなわち「経済」の力で平和をもたらすことを決意する。俊英・伊勢新九郎らの知識を借りて幕府の立て直しを目指すが、未曾有の戦「応仁の乱」が勃発。戦を鎮めようと奔走する富子の努力が、家族である足利の男たちとの間にも亀裂を生んでいく。孤独な闘いの果てに、富子が手に入れたものとは? 北条政子と並び立つ、「強き御台所」日野富子。応仁の乱を鎮めようとした悪女の実像を描く歴史巨編。
  • 天地明察(1)
    完結
    4.2
    冲方丁の本屋大賞受賞作を完全漫画化!!!日本独自の暦作りに邁進した男の七転八起の人生譚!!--幕府の碁打ち、二代目安井算哲(やすい・さんてつ)こと渋川春海(しぶかわ・はるみ)は、碁の名門四家の一員でありながら真剣勝負の許されないお城碁の現状に飽きており、趣味の算術や天文観測に没頭する始末。そんな時、算術絵馬が奉納されている神社に出かけ……算術の達人「関(せき)」によって、春海の退屈な日常が打ち破られる……!
  • 天地雷動
    4.4
    知略と武力を駆使した壮絶な戦いと熱き人間ドラマ。 問答無用の本格合戦小説! 「武田信玄死す――」元亀4年、その噂が戦国の世を揺さぶった。父の悲願、天下掌握を果たすべく信長の追い落としを図る勝頼。生き残りを賭け謀略をめぐらせる家康。信長の命で大量の鉄砲調達に奔走する秀吉。そして兵として戦場を駆け回る地侍の宮下帯刀。男たちは長篠の地に集結し、死力を尽くした戦いに臨む。戦国の大転換点・長篠合戦と熱き人間ドラマを圧倒的臨場感で活写した、問答無用の本格合戦小説! <絶賛の声、続々!> 「この臨場感は何だ。歴史小説界を制する恐るべき合戦の<再現力>!」  ――縄田一男氏(文芸評論家) 「見事な歴史解釈と問いかけにより、物語も楽しめるし、歴史も楽しめる。一粒で二度おいしい作品」  ――本郷和人氏(歴史学者) 「武田家ものの決定版! 伊東潤ならではの史観を交えて描ききった戦国時代小説の新たな傑作」  ――東えりか氏(書評家)
  • デウスの城
    3.0
    【電子書籍特典】 『デウスの城』発刊記念対談「これからの宗教の役割」を収録。 関ヶ原の戦い、大坂の陣、 そして日本史上最大級の内戦・島原の乱。 幕府軍12万vs一揆軍3万7000 三人の若きキリシタン侍に待ち受ける試練。 信仰の自由を懸けた最後の戦いが始まる! 歴史小説の第一人者、新たなる代表作! 神とは。信仰とは。生きるとは。 天下分け目の関ヶ原の戦いに西軍で参陣した小西行長の小姓・彦九郎と善大夫、そして肥後の地で守りにつく佐平次。彼らは幼馴染みの若きキリシタン侍だった。敗れて主家を失った三人はそれぞれ全く別の道を歩むことに。やがて、激しい弾圧と苛政に苦しむ島原・天草の民が、奇跡を起こすという四郎という少年の下に起ち上がった。この地で、三人は立場を変え、敵同士となって再会を果たすことに――。魂震わせる大河巨篇! 【目次】 第一章 生きてこそ 第二章 神はいずこに 第三章 武士と十字架 第四章 運命の変転 第五章 われらの祈りを聞き給え 第六章 讃美歌の海
  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い
    3.8
    どこかに、強い敵はおらんものかな――。平安時代、栄華を極める一門に産まれた藤原隆家は、公卿に似合わぬ荒ぶる心を抱えていた。朝廷で演じられる激しい権力闘争のさなか、安倍晴明と出会った隆家は、国を脅かす強敵が現れることを予言される。やがて花山院と対立し、九州に下向した隆家が直面したのは、熾烈を極める異民族の襲来だった。荒くれ者公卿は、世の安寧を守り抜くことができるのか。血湧き肉躍る戦記ロマン!
  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い
    3.7
    日本国存亡の危機に真の英雄現わる! かつてなき国難に立ち向かった実在の貴族の闘い! ――時は平安中期、朝廷きっての貴公子でありながら、「さがな者」(荒くれ者)と呼ばれた藤原隆家は、花山法皇や藤原道長らとの「闘乱」(喧嘩)に明け暮れる日々を送っていた。その頃、陰陽師・安倍晴明は彼にこう告げた。「あなた様が勝たねば、この国は亡びます」。道長との政争に破れ、自ら望んで任官した九州・大宰府の地で、隆家は、海を越えて壱岐・対馬を蹂躙し、博多への上陸を目論む異民族「刀伊」の襲来を迎え撃つ! 清少納言、紫式部らとも交流し、京の雅の世界にも通じつつ、かつてなき未曾有の国難に立ち向かった実在の貴族の奮闘を、豊かな想像力をからめ織り上げた、雄渾にして絢爛たる平安戦記エンターテインメント!
  • 峠越え
    3.8
    弱小の家に生まれ、幼少期を人質として過ごした家康は、織田と同盟を組むが、家臣同然の忍従を強いられる。信長の命で堺にいるとき、本能寺の変が起きた。三河へ戻るには、明智の追っ手から逃れ、敵が潜む伊賀を越えねばならぬ。杓子定規の石川数正、武田の家臣だった穴山梅雪ら、部下たちもくせ者揃い。己の凡庸さを知る家康は、四面楚歌の状況から脱出できるのか? 本能寺の大胆仮説もふくむ大仕掛け、注目の著者の歴史小説!
  • 囚われの山
    4.1
    世界登山史上最大級の遭難――一九〇二年の八甲田雪中行軍遭難事件。一九九人もの犠牲者をだした痛ましきこの大事件に、歴史雑誌編集者の男が疑問を抱いた。鍵を握るのは、一二〇年前の白い闇に消えてしまった、ひとりの兵士。男は取り憑かれたように、八甲田へ向かうのだが......。未曽有の大惨事を題材に挑んだ長篇ミステリー。〈解説〉長南政義
  • 堂島物語1 曙光篇
    4.1
    米が銭を生む街、大坂堂島。米問屋である山代屋へ、十六歳と遅れて奉公に入った貧農の倅・吉左には「暖簾分けを許され、店を持つ」という出世の道は閉ざされていた。しかし、刻々と変わる予測不能な米相場を舞台に、相場師としての才能を発揮していく。本格時代経済小説の登場!

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  • 読書の森で寝転んで
    4.3
    作家・葉室麟を作った数々の本と人 50歳過ぎてのデビュー時に既に完成されていた“葉室史観”。敬慕され続ける作家を涵養した本、人との出会いが綴られたエッセイ集。
  • 浪華燃ゆ
    3.5
    わしは己に厳しくあらねばならぬ。 陽明学を究めた学者でもあり、大坂町奉行の敏腕与力でもあった大塩平八郎は、家族、門人たちをも巻き込んで、命を懸けた世直しに挑む。 立場にあぐらをかき、豪商と結託して私腹を肥やす上役ども。 立身出世に目がくらみ、悪事に立ち向かえない同僚、同輩。 世のため人のためにならぬ御託ばかりを並べる学者たち。 この男は、すべての不正を許さない! 江戸幕府の瓦解はここから始まった。 歴史時代小説の実力派・伊東潤が大塩平八郎の乱を描く!
  • 南海の翼 長宗我部元親正伝
    4.3
    戦国時代。土佐の名門、長宗我部家の若き当主・元親は、領民が安らかに暮らせる戦のない国を目指して四国統一に乗り出す。巧みな戦略で着実に領土を広げてゆくが、戦で多くの部下を失い、肉親をも殺めたことで、元親は自身の器量と夢との間で苦しみ始める。さらに、天下を目指す信長、秀吉の脅威が迫り――。四国の覇者、長宗我部一族の栄光と挫折を真正面から描く、圧巻の歴史小説。
  • 日本改暦事情
    3.0
    徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川春海。碁打ちの名門に生まれた春海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く――。 本屋大賞受賞作『天地明察』の原型となった短篇小説、電子オリジナルで配信!
  • 人魚ノ肉
    4.2
    八百比丘尼伝説が新撰組に! なんと沖田総司が吸血鬼! デビュー作「宇喜多の捨て嫁」が直木賞候補となり文学賞5冠を獲得した驚異の新人の第二作が本作! 八百比丘尼伝説をベースに舞台は幕末の京都。 坂本竜馬、新撰組が登場するが、実は吸血鬼やゾンビ、ドッペルゲンガー。 史実を忠実に辿りながらも、誰も想像しなかった展開、かつ構成がとられた作品。 人魚の肉を食べた者は不老不死になるというが… 舞台は幕末京都、坂本竜馬、沖田総司、斎藤一らを襲う不吉な最期。奇想の新撰組異聞。
  • ねなしぐさ 平賀源内の殺人
    3.8
    天下の奇人か、稀代の天才か―― 日本中を漂流した男・平賀源内の死の謎に迫る! 「平賀源内は晩年に殺人事件を起こし、その罪を問われて伝馬町の牢屋敷で獄死した。ショッキングだけど、歴史上は確かにそういうことになっている。 しかし本書は、その史実を鵜呑みにしていいのか、磊落な天才の人生の行き着く先に、他の希望の道はなかったのだろうかと問いかける物語だ。ラストの二行が胸にしみる」 ――宮部みゆき 「読売新聞」2020年4月19日付 身分は侍、本業は本草学者。医学や蘭学、鉱物の知識にも明るく、戯作者、発明家といったよろずの才を持つ平賀源内。ある朝、彼が自宅で目を覚ますと、部屋には男の亡骸が転がっていた。知らせを受けて駆けつけた杉田玄白の前には、脇差を手に持ち、茫然自失とする源内の姿があり、記憶がないとただ首を振るばかり……。稀代の天才の身にいったい何があったのか。 (著者プロフィール) 乾緑郎 1971年、東京都生まれ。2010年に『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で第2回朝日時代小説大賞を受賞。他の著書に「鷹野鍼灸院の事件簿」シリーズ、「機巧のイヴ」シリーズ、『愚か者の島』など。
  • 信長 暁の魔王
    4.0
    「その赤子を殺せ」生まれ落ちたその瞬間から実母・久子に呪詛されて育った信長。癇癪もちで傾いた姿で闊歩する“大うつけ者”は、元服直後の初陣で勝利する。十九のとき父・信秀が病に倒れ、死去。織田の家督を譲られた信長だったが、久子と弟・信行から壮絶な跡目争いを仕掛けられる――。親子の情を知らずに育ち、強くなりたいと切望し続けた、傑出の戦国武将の生き様を描いた歴史長編!
  • 信長嫌い(新潮文庫)
    4.0
    織田信長さえ、いなければ――。天下を獲れたはずの男・今川義元。戦に賭けた男・真柄直隆。逃げ続けた男・六角承禎。将軍殺しの悪名と生きた男・三好義継。戦より茶を愛した男・佐久間信栄。老躯をおして仇を狙う伊賀上忍の男・百地丹波。祖父の影を追い続けた男・織田秀信。乱世の主役、信長に翻弄された時代の“脇役”たちもまた、己が人生を必死にもがき生き抜いた。敗者たちの戦国列伝。(解説・清水克行)
  • 信長 空白の百三十日
    4.4
    信長はまだまだ謎だらけ――。 戦国を嵐のように駆け抜けた織田信長。その生涯には知られざる空白期間があった! 信長の性格から、本能寺の変の真相まで、 気鋭の歴史小説家が、織田信長に関する一級資料『信長公記』の空白期間をヒントに、信長の生涯とその人となりを大胆に読み解いていく。 多くの人からいまなお人気を集める、織田信長とはどのような人物だったのか?
  • 信長、天が誅する
    4.0
    重用されつつも信長の限界を悟った明智光秀。信長とは逆に人の道を歩もうとした武田勝頼。織田家滅亡を我が子に託したお市。望むままに生きることを信長から学んだ今川義元の家臣。長島一向一揆で信長に迫った大坂本願寺の僧侶――魔王打倒を誓った五人はそれ故に人生を狂わせていく。対峙したからこそ見えた、織田信長の真の姿がここにある!
  • 信長、天を堕とす
    4.0
    己は強いのか。桶狭間で今川義元の首を取った。姉川で浅井・朝倉両軍を打ち破った。それでも信長は自分を信じ切れずにいた。長篠で武田勝頼に圧勝してもだ。敵将を妬み、麾下の兵を真に信頼することもない――。天下布武目前、重臣の謀反によって没した不世出の猛将は一体何者だったのか? 戦国史を新たな光で照らす傑作時代エンターテインメント。
  • 信長の二十四時間
    3.5
    すべての人間が信長を恐れ,同様に信長を討つ機会をうかがっていた。いままで想像し得なかった「本能寺の変」を克明に描く問題作。天下統一を間近に織田信長は、平定後の未来図を描いていた。それは絶対的な専制君主となることで、そのためには、功臣たちを誅するのではと恐れられていた。疑心暗鬼になる明智光秀、豊臣秀吉ら武将たちや信長に虐殺され復讐の念を抱く伊賀者の残党。誰もが信長を亡き者にせんとする動機があった。
  • 敗者烈伝
    -
    朝敵、奸賊、謀反人…… 歴史の闇に葬られた男たちの棺を、今こじ開ける!! 歴史作家・伊東潤が歴史上の「敗者」にスポットを当て、 その敗因を徹底分析したノンフィクション作品。 日本史に光芒を放った二十五人の男たちが、いかにして敗れていったかを探り、そこから教訓を学び取ることが本書の目的である。 人の営みは古代も今も、さして変わらないはずだ。 油断、増長、優柔不断…… 敗因は、歴史の中に埋もれ、また繰り返される。 世の中には、戦争から出世、受験まで、 無数の戦いや競い合いがあり、 日々、無数の勝者と敗者が生まれている。 本書には、現代を生き抜くためのヒントが散りばめられている。 「敗者から学べることは、勝者から学べることよりも、はるかに多い。 本書を一読すれば、歴史の狭間に落ちてしまった者たちの怨嗟の声が聞こえてくるはずだ。その時、あなたは一つ学んだことになる。」(本文より)
  • 覇王の神殿 日本を造った男・蘇我馬子【電子特典付】
    3.8
    蘇我氏VS 物部氏の骨肉の争いに、推古天皇を中心とした愛憎劇。 功罪半ばする日本最古の“悪役” 蘇我馬子を描く古代史浪漫小説、誕生! 【電子書籍特典】 予防医学研究者 石川善樹×編集者 佐渡島庸平 対談 「伊東潤の小説の面白さについて語る」 「伊東潤の小説は時代を超えて残る」—。 予防医学研究者である石川善樹氏と、伊東潤が所属するエージェント、株式会社コルク代表・編集者 佐渡島庸平。 旧知の仲であるふたりが、伊東潤の小説の魅力について大いに語ったYoutubeチャンネルの回を対談テキストにて収録。
  • 覇王の神殿
    3.0
    蘇我馬子、推古天皇、聖徳太子――古代史を彩った傑物たちの愛憎劇 政敵との死闘、推古大王・聖徳太子との愛憎の果てに馬子が得たものとは。 かつて日本の中心地であった飛鳥(現在の奈良県明日香村)を舞台に、 蘇我馬子の国づくりにかけた生涯を描く。 時は570年、病床に臥す父・蘇我稲目から強大な豪族・蘇我一族の頭目の座を受け継ぎいだ馬子。 以来、大王に次ぐ大臣として、日本に渡ったばかりの仏教に根差した国家を目指して邁進していく。 しかし、理想のためには謀略や暗殺も辞さず、馬子は血塗られた覇道を歩んでいくのであった――。 宿敵・物部守屋との争い、日本最古の女性天皇・推古との知られざる関係、 天才・聖徳太子への嫉妬と恐れなど功罪相半ばする日本最古の〝悪役〟の実像とは。 古代史浪漫小説、待望の文庫化。
  • 箱館売ります(上) - 土方歳三 蝦夷血風録
    3.3
    土方歳三らの旧幕府軍は、新政府軍から箱館を奪還した。その混乱に乗じて、広大な土地を手に入れようと目論むプロシア人兄弟は、蝦夷政府の幹部たちに近づく。財政難にあえぐ旧幕府軍は、租借料を目当てに契約の締結を進めるのだが、プロシア人兄弟の背後には、領土を広げようと企むロシアの策謀が見え隠れしていた――。

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  • 破天の剣
    4.2
    群雄割拠の戦国時代、九州は薩摩の戦国大名・島津貴久の四男として生まれた家久は、若年の頃より「軍法戦術に妙を得たり」と評されるほどの戦巧者であった。だが兄弟の中で家久だけが母親の違う出自の為に深い懊悩を抱えていた。家久はその思いを払拭するかのように大友宗麟、龍造寺隆信といった九州の名だたる大名と奮闘を繰り広げ、島津の九州統一の夢に奔命する。しかし、天下人・豊臣秀吉とその弟・秀長が率いる大軍が島津家の前に立ちはだかる――。島津家の知将・島津家久の波乱に満ちた生涯を描く、第十九回中山義秀文学賞受賞作、待望の文庫化!!
  • 覇道の槍
    3.9
    阿波国の戦国武将・三好元長は、将軍家の血筋に連なる足利善維、三好家の主君筋に当たる細川六郎とともに、戦のない世を作ろうと誓いを立てた。元長は類い稀なる才を活かし、時の政権に代わる堺公方府の樹立に貢献した。畿内支配体制を確立すべく活躍をみせたが、その後、主君・六郎との対立の末に壮絶な人生を歩むことになる――。大いなる野望の先に、男がみた夢とは!?第十九回中山義秀文学賞受賞作家が、悲運の武将・三好元長を描いた渾身の戦国史小説。
  • はなとゆめ
    3.9
    なぜ彼女は、『枕草子』を書いたのか――。28歳の清少納言は、帝の妃である17歳の中宮定子様に仕え始めた。華やかな宮中の雰囲気になじめずにいたが、定子様に導かれ、その才能を開花させていく。機転をもって知識を披露し、清少納言はやがて、宮中での存在感を強める。しかし幸福なときは長くは続かず、権力を掌握せんとする藤原道長と定子様の政争に巻き込まれて……。清少納言の心ふるわす生涯を描く、珠玉の歴史小説!
  • 花や散るらん
    4.0
    京の郊外に居を構え静かに暮らしていた雨宮蔵人と咲弥だったが、将軍綱吉の生母桂昌院の叙任のため、上京してきた吉良上野介と関わり、幕府と朝廷の暗闘に巻き込まれてしまう。そして2人は良き相棒である片腕の僧、清厳とともに江戸におもむき、赤穂・浅野家の吉良邸討ち入りを目の当たりにする事となるのだが。2人の運命は如何に……。『いのちなりけり』で歴史小説界に新たな地平を切り開いた作者が、名コンビを再び登場させた! 葉室麟の野心作。
  • 葉室麟 洛中洛外をゆく。
    4.0
    2017年12月に急逝した作家・葉室 麟 50歳で作家としてスタートした著者が、歴史小説の主人公たちに託した想いとは…… 「死もまた、良し! です。私くらいの年齢になると、フッとそう思うことがあります」 本書は、著者が初めて人生論を語った一冊! デビュー作『乾山晩愁』、『孤篷のひと』、そして記念すべき50作目となった『墨龍賦』を振り返り解説。 作品を通して、「美しく生きる」とは何なのか、自らの想いを熱く語っている。 また、京都で3年間暮らした京都(洛中洛外)で、小説の舞台となった地や美術作品を鑑賞できる名所スポット約40カ所を収録。 美しい口絵と地図で、京めぐりを楽しめる。 葉室ワールドを、堪能出来ること間違い無し!
  • 疾き雲のごとく
    -
    時代は血なまぐさい戦乱の世に突入した。将軍家に連なる名門・今川家は、家督争いによって二つに分裂する。一方、この内紛に目をつけた隣国の上杉定正は、名将・太田道灌を送り込むことで介入を目論んだ。道中、道灌は宿泊した寺院で、「宗瑞」を名乗る眼光鋭い青年僧と邂逅する。二人の運命的な出会いが、歴史を動かそうとしていた……。周囲の人々の眼を通して戦国の風雲児・北条早雲の生涯を描いた、疾風怒濤の歴史小説。
  • 叛鬼<文庫版>
    4.3
    北条早雲、斎藤道三よりも早く下克上を成し、 戦国時代の扉を開いた男がいた。 室町時代末期の関東。主君の横暴により全てを失った長尾景春は、下剋上を成し遂げるため立ち上がる。それを阻むのは、幼き頃より兄と慕った名将・太田道灌。そして景春が誰よりも戦いたくなかった相手だった。逆徒、奸賊、叛鬼。悪名を轟かせる景春を中心に、やがて戦国乱世の扉が開いていく――。 戦国前夜をダイナミックに描いた本格歴史小説! 巻末に著者と本郷和人氏の対談を特別収録。
  • ばいばい、アース(1)
    完結
    4.5
    生きていくには、理由がいる。人々が様々な動物の形をまとう亜人が住まう世界。何の特徴も持たない「人間」として生まれた少女・ベルは自分と同じ存在を探す旅に出る…冲方丁が描く「異世界転生」ストーリー!書下ろし特別編も収録!
  • ばいばい、アースI 理由の少女
    3.9
    地には花、空に聖星(アース)、人々は猫や蛙、鼠などさまざまな動物のかたちを纏う。この世界に、ラブラック=ベルはたったひとり、異形のものとして生まれた。牙も毛皮も鱗もない“のっぺらぼう”の彼女は、自分と同じ存在を探す旅に出る。放浪者の資格を購うため、剣士となって〈都市〉と〈外〉との戦いに臨むベル。そこで彼女を待っていたのは――。異能の世界構築者冲方丁、最初期の傑作が待望の電子化!!
  • ばいばい、アース 全4冊合本版
    5.0
    この世界に、ラブラック=ベルはたったひとり、異形のものとして生まれた。牙も毛皮も鱗もない“のっぺらぼう”の彼女は、自分と同じ存在を探す旅に出る。 ※本電子書籍は「ばいばい、アース (1)」~「ばいばい、アース(4)」4冊の合本版です。
  • 幕末疾風伝
    3.5
    時は幕末。倒幕だ佐幕だ攘夷だ開国だ、と意識の高い周囲の連中のなかで逼塞していた浪人・松浦佐太郎は、とある縁で助けた男に「勤皇の志士」という言葉を吹き込まれ、覚醒する。だが、高杉晋作、坂本龍馬ら名だたる英雄から思いを託され維新を最後まで見届けようとした佐太郎は、革命の渦中で大きな矛盾に気づいてゆく…。
  • 幕末雄藩列伝
    5.0
    「藩」という組織が明暗を分けた要因とは? 幕末を語る上で外せない“十四の雄藩”が直面した「岐路」と「決断」を考察。「藩」という枠組みから捉え直す、新たな幕末・明治維新像!
  • 蜩ノ記
    4.6
    命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか―。幽閉中の武士・戸田秋谷の気高く凄絶な覚悟と矜持を、九州豊後の穏やかな山間の風景の中に謳い上げる感涙の時代小説!平成23年度下半期・第146回直木賞受賞作!2014年、待望の映画化!
  • 土方歳三 上
    4.3
    日野の豪農・土方家に生まれた歳三は、すらりと整った見た目に反して、負けず嫌いで一本気な性格だった。江戸での奉公が合わずに店を飛び出した歳三は、後の近藤勇と出逢う。勇によって「強くなって武士になりたい」という想いに火をつけられた歳三は、勇や沖田総司ら試衛館の仲間と剣の腕を磨く日々を送ることになる。だが、京の治安を守る浪士組に加わったことで、運命は大きく動き出し……。熱量溢れる渾身の青春時代長編! ※本書は、二〇一五年三月に小社より刊行された単行本『土方歳三 上』の第二部九節までを文庫化したものが底本です。
  • 秀吉の活
    4.3
    織田信長への仕官を目指した就活、伴侶を求めた婚活、合戦で頭角を現すための勤活、天下取りに名乗りを上げた天活、跡取りづくりの妊活……。乱世を駆け昇った豊臣秀吉は人生の分岐点に立った時、いかに懊悩し、どう決断したのか。その波瀾に満ちた生涯を「活」という一語を軸に十の時期に分け、これまでにない切り口で秀吉を描いた新たな『太閤記』。
  • 緋の天空
    3.5
    時は奈良時代。藤原家の一族として生を享け、美しく光り輝くように成長した姿から、父・藤原不比等に光明子と名付けられた一人の少女がいた。成長とともに激しさを増す朝廷の権力争い、貧窮者の救済、仏教の広布、相次ぐ災害や疫病……数々の混迷を乗り越え、夫・聖武天皇を支え、国と民を照らす大仏の建立を目指す。時代を大きく動かし、国の礎を築いた光明皇后。その生涯が鮮やかに蘇る歴史長編。
  • HUMAN LOST 人間失格 ノベライズ(新潮文庫nex)
    4.0
    昭和111年、日本は医療革命により死を克服し、GDP世界第1位の大国となった。体内ナノマシンをネットワークに繋ぎ、管理することで成立した無病長寿社会。だが、その陰で人が異形化するヒューマン・ロスト現象が起きていた。人間を「失格」しているという絶望。死への逃避を奪われた大庭葉藏は、その果てに何を見るのか。太宰治『人間失格』を原案とするSFアニメ、ノベライズ!
  • ピルグリム・イェーガー(1)
    4.3
    16世紀のヨーロッパ。アデールとカーリンは免罪符を求めて旅していた。一方ローマでは、「巡礼の狩人」が集められて……
  • 風雲 戦国アンソロジー
    4.0
    命懸けの、夢。 黒田官兵衛、前田利家、松永久秀…… 野望うずまく乱世を豪華布陣が描く、傑作小説集! 矢野隆「一時の主」 関ヶ原の戦いを前に、天才軍師・黒田官兵衛が息子に命じたのは―― 木下昌輝「又左の首取り」 傾奇者の前田”又左衛門”利家は、戦の作法などお構いなしで―― 天野純希「悪童たちの海」 大内義隆の重臣の子・冷泉新五郎は、かつて明を目指して船に乗り―― 武川佑「鈴籾の子ら」 上杉景勝に謀反を起こした新発田重家の胸には、亡き兄の言葉が―― 澤田瞳子「蠅」 豊臣秀吉に新大仏建造を命じられた木食応其は、高僧らしくなく―― 今村翔吾「生滅の流儀」 織田信長の大軍に包囲された松永久秀は、信貴山城で死を覚悟し―― ※本書は単行本『戦国の教科書』収録の短編小説を再録したアンソロジーです
  • 不疑 葉室麟短編傑作選
    3.7
    中国の漢の時代、長安の知事と警察長官を兼ねる「京兆尹」という役職があった。謀反を未然に防いだ功によって抜擢された「不疑」は、厳格でありつつも慈悲を忘れず、辣腕と名高い。ある日、天子にしか許されない黄色の隊列を率いた謎の男が宮廷を訪れた。男が反乱によって殺されたはずの皇太子を名乗ったことで、宮廷は混乱の渦に巻き込まれる。書籍化初の中編「不疑」をはじめ、葉室麟が遺した渾身の作品、全6編を収録。
  • 吹けよ風 呼べよ嵐
    3.6
    剛腕の歴史小説旗手が放つ川中島合戦! 義を貫いてこそ― 上杉謙信と武田信玄が鎬を削る北信濃の地で、若武者須田満親が、才を磨き、戦塵を駆け抜ける! 徹底的な現地取材を基に描く新たな合戦像! 時は戦国、あまたの武将ひしめく北信濃の地。甲斐の武田晴信(信玄)は、今川・北条と盟を結びつつ野望の眼を北に向けた。北信の盟主村上義清に忠義を尽くす須田家の後継満親と、従兄にして刎頸の友でもある須田庶家の信正。川中島に所領を持つ二人の若者は悩み、葛藤する。道は二つ、裏切ってでも生き残りを策すべきか、滅ぼうとも義を貫くか。やがて武田の脅威に抗しきれなくなった時、満親は越後の長尾景虎(上杉謙信)に支援を請う使者に立った……。北信濃を巡って謙信の義と信玄の欲が火花を散らす中、流転を強いられる須田一族の運命は――。
  • 吹けよ風 呼べよ嵐<文庫版>
    4.0
    歴史小説の名手、伊東潤が放つ川中島合戦! 義を貫いてこそ― 上杉謙信と武田信玄が鎬を削る北信濃の地で、若武者須田満親が、才を磨き、戦塵を駆け抜ける! 文庫版にあたり、大幅改稿!装画は長野剛さん、解説は乃至政彦さん。 徹底的な現地取材を基に描く新たな合戦像! 時は戦国、あまたの武将ひしめく北信濃の地。甲斐の武田晴信(信玄)は、今川・北条と盟を結びつつ野望の眼を北に向けた。北信の盟主村上義清に忠義を尽くす須田家の後継満親と、従兄にして刎頸の友でもある須田庶家の信正。川中島に所領を持つ二人の若者は悩み、葛藤する。道は二つ、裏切ってでも生き残りを策すべきか、滅ぼうとも義を貫くか。やがて武田の脅威に抗しきれなくなった時、満親は越後の長尾景虎(上杉謙信)に支援を請う使者に立った……。北信濃を巡って謙信の義と信玄の欲が火花を散らす中、流転を強いられる須田一族の運命は――。
  • 武士の碑
    4.0
    その男の奏でる調べは、武士の時代への鎮魂歌か――。西郷隆盛と大久保利通の後継者と目されていた村田新八は、岩倉使節団の一員として渡欧、パリにおいて、西郷が大久保と袂を分かって下野したとの報に接する。二人を仲裁するために帰国し、故郷・鹿児島へと向かったものの、大久保の挑発に桐野利秋らが暴発。ここに、日本史上最大にして最後の内戦・西南戦争の火蓋が切って落とされた。著者渾身の長編小説。

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  • 北条氏康 二世継承篇
    4.2
    〈北条サーガ〉に待望の新シリーズ 富樫倫太郎が、今度は北条家3代目の生涯を描き出す! 「北条早雲」と「軍配者」―― ふたつの人気シリーズを受け継ぐ壮大なストーリー「北条氏康」が幕を開ける 祖父・早雲に可愛がられた伊豆千代丸は、やがて3代目・氏康として立つ。 関東全土の支配を目指す氏康の生涯には、今川義元との対立、河越夜襲、そして武田信玄や上杉謙信との死闘……幾多の試練が待つことに。 新シリーズ第一弾は、早雲に可愛がられた伊豆千代丸時代から、軍配者・風摩小太郎との出会い、小沢原の初陣まで!
  • 北条氏康 関東に王道楽土を築いた男
    3.8
    奇妙な方法で領国を拡大し続けている大名がいた。信長の「天下布武」とは真逆の「祿壽應穩」や「四公六民」といった旗印を掲げ、民との対話を重視し、その声を聞き入れ、彼らの命と財産を守ってやることで大国にのし上がった北条氏である。戦国時代に北条氏があったからこそ、われわれは人間の「善」や「正義」を信じられるし、あの時代にも民主主義に近い政治形態があったのだと思うと救われる気がする――(本文より)。本書は、北条五代の中でも傑出した実績を上げ、北条氏を躍進させた三代目北条氏康の生涯を描く。8万の敵を8千の軍勢で破った天才的軍略。江戸の泰平の礎を築いたともいえる理想的内政。その卓抜した手腕は、同時代を生きた上杉謙信、武田信玄が最も恐れたものでもあった。河越合戦はじめ数々の華々しい合戦はもちろん、「祿壽應穩」「四公六民」といった北条氏の領地統治策にいたるまでを詳述。戦や飢饉によって荒れ果てていた関東の地を、北条氏康がいかに平定し、「王道楽土」を築き上げていったか。その過程が本書で鮮やかに蘇る。戦国屈指の名将の素顔を生き生きと描き出す意欲作! 【目次より】●第1章 宗瑞と氏綱 ●第2章 若獅子登場 ●第3章 三代当主氏康 ●第4章 覇者への道 ●第5章 関東の覇権 ●第6章 氏康最後の戦い ●第7章 滅亡への道
  • 北条五代 上
    5.0
    火坂雅志急逝による未完の大作を伊東潤が引き継いだ奇跡の歴史巨編。五代百年にわたる北条氏の興亡を描く。伊勢新九郎盛時(後の北条早雲)は今川家の内紛をとりまとめ、伊豆・箱根を平定。2代氏綱はさらに北条家の地歩を固めるが……。
  • 北条早雲(全5巻合本)
    -
    〈人気沸騰シリーズを一気読み!〉 極悪人となる星の下に生まれ、 名君を目指した男の型破りな生涯 後に「北条早雲」と呼ばれることになる戦国武将・伊勢宗瑞。 父の任地・備中荏原郷で過ごした幼少期から、 都で室町幕府の役人となり、 駿河でのある役目に乗り出すまで―― 稀代の悪人に成り上がった男は、 いかにして自らの信念を貫いたのか。 一代にして伊豆・相模を領する大名にのし上がった風雲児の、 知られざる物語が幕を開ける!
  • 北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録
    3.8
    関東の覇者、小田原・北条氏に生まれ、上杉謙信の養子となってその後継と目された三郎景虎。越相同盟による関東の平和を願うも、苛酷な運命が待ち受ける。己の理想に生きた悲劇の武将を描く歴史長編。
  • 北天に楽土あり 最上義光伝
    値引きあり
    4.6
    伊達政宗の伯父にして山形の礎を築いた戦国大名・最上義光(もがみよしあき)。父との確執、妹への思い、娘に対する後悔、甥との戦(いくさ)。戦場を駆ける北国の領主には、故郷を愛するがゆえの数々の困難が待ち受けていた。調略で戦国乱世を生き抜いた荒武者の願いとは……。策謀に長けた人物とのイメージとは裏腹に、詩歌に親しむ一面を持ち合わせ、幼少期は凡庸の評さえもあったという最上義光の苛烈な一生!
  • 星と龍
    3.8
    悪党と呼ばれる一族に生まれた楠木正成の信条は正義。近隣の諸将を討伐した正成は後醍醐天皇の信頼を得ていくが、自ら理想とする世の中と現実との隔たりに困惑し……。著者最後となった未完の長編小説。安部龍太郎氏による、詳細な解説を収録。
  • 螢草
    4.4
    早くに両親を亡くし十六歳で奉公にでた菜々だったが、主人の風早市之進が無実の罪を着せられてしまう。驚くことに市之進を嵌めたのは、無念の死を遂げた父の仇敵だった。風早家の幼き二人の子を守るため菜々は孤軍奮闘し、一世一代の大勝負にでる。
  • 墨龍賦
    3.8
    建仁寺の「雲龍図」を描いたことで知られる海北友松(かいほう・ゆうしょう)は遅咲きの絵師だが、山水図屏風、竹林七賢図、花卉図屏風、寒山拾得・三酸図屏風など、すばらしい作品を遺している。しかしそこに至る道は、決して平坦ではなかった。近江の浅井家に仕えていた実家・海北家が滅亡。武士に戻りたくとも戻れず、葛藤を抱きつつ絵師の道を選び取った友松は、明智光秀の片腕・斎藤利三と出会い、友情を育んでいく。その利三が仕える光秀が信長に叛旗を翻す。本能寺の変――。しかしその天下は長く続かなかった。利三の運命は……。武人の魂を捨てきれなかった友松は、そのとき何を考え、どんな行動をしたのか。苦悩の末、晩年にその才能を花開かせ、安土・桃山時代の巨匠・狩野永徳と並び称されるまでになった男の生涯を描く傑作歴史小説。著者・葉室麟が、デビュー前から書きたかった人物を、円熟の筆で描き上げている。解説は、作家の澤田瞳子氏。
  • 墨龍賦
    3.9
    デビュー前から、海北友松という男を書きたかった――葉室麟。遅咲きの著者による50作目の記念すべき小説は、武人の魂を持ち続けた絵師を描く本作『墨龍賦』。武士の家に生まれながらも寺に入れられ、絵師になった友松だが、若き明智光秀の側近・斎藤内蔵助利三と出会い、友情を育んでいく。そんな折、近江浅井家が織田信長に滅ぼされ、浅井家家臣の海北家も滅亡する。そして本能寺の変――。友松は、海北家再興を願いつつ、命を落とした友・内蔵助のために何ができるか、思い悩む。迷いながらも自分が生きる道を模索し続け、晩年に答えを見出し、建仁寺の「雲龍図」をはじめ、次々と名作を生み出していった海北友松。狩野永徳、長谷川等伯に続き、桃山時代最後の巨匠となった男の起伏に富んだ人生を描く歴史長編。4月11日から京都国立博物館で友松の大回顧展が開かれることで早くも話題だが、本能寺の変の舞台裏についても、著者自身の推理が端々に光っており、絵師の目から見た戦国絵巻としても愉しめる。

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  • 戊辰繚乱
    4.1
    激動の幕末。江戸で暮らす会津藩士の山浦鉄四郎は、質実剛健な会津士魂に馴染めず、天下国家を論じることもなく、ただ平穏な人生を望んでいた。そんなある日、家中の美しき薙刀の達人・中野竹子と出会う。互いを思いながらも、新撰組隊士となった鉄四郎は内乱の渦に呑まれていく。友が死に、自身が傷を負っても刀を振るうのは、竹子の元に生きて帰るため――。魂を震わす歴史長編。
  • マイ・リトル・ヒーロー
    4.2
    1巻2,000円 (税込)
    オンラインゲームを通して、父と息子の絆と成長を描く ゲームに閉じ込められた息子と狙うは世界1位! 意識不明の息子からゲーム内に届いたメッセージ。 息子を救うため、父はeスポーツの世界大会を目指す―― 暢気なだけが取り柄の暢光は、事業を興しては失敗し、妻から離婚を言い渡される始末。 離れて暮らす中2の息子と小3の娘とはオンラインで会うばかりで、オンラインゲームは最後の砦となっている。 そんな中、息子の凛一郎が交通事故に遭い、意識不明に。 悲しみに暮れる暢光だったが、ゲーム内で息子からメッセージが届き…… ゲームを通して成長し、繋がっていく、新しい家族の物語。
  • 松前の花(上) - 土方歳三 蝦夷血風録
    3.0
    元新選組副長・土方歳三らの活躍により箱館を掌握した旧幕府軍は、蝦夷政府を立ち上げる。その中には、家臣に殺された父の仇討ちに燃える娘の姿があった。一方、和菓子職人・小野屋藤吉は、蝦夷政府から戦の携行食として、食べたこともないパン作りを依頼されるのだが――。知られざる箱館戦争を描くシリーズ第二弾。単行本『美姫血戦』を改題。

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  • 微睡みのセフィロト
    3.7
    〈『マルドゥック・スクランブル』の原点 傑作SFハードボイルド、待望の復刊〉300億の微細な立方体に混断された男。世界連邦保安機構の捜査官パットは、第四次元感応者の少女ラファエルと捜査を開始するが……
  • まむし三代記
    4.2
    法蓮房は国盗りの大望を秘めて美濃・土岐家内でのし上がる。2代目はついに美濃国を奪取し、斎藤道三を名乗る。国盗りの大いなる武器「国滅ぼし」とは? その真実に行き着いた3代目の義龍の決断とは? 従来の戦国史を根底から覆す瞠目の長編時代小説。
  • 蝮の孫
    4.0
    権謀術数を駆使して美濃の蝮と恐れられた名将・斎藤道三の孫、龍興は酒と女に溺れて戦 嫌い。だが、織田信長に国を追われて流浪するうち、武芸に励み、兵法を学びながら次第に 合戦の虜に。何度も信長に挑み、追い詰めていく……。愚将と呼ばれながらも、群雄割拠 の時代の魔王に怯まず対峙し、家臣や民を愛し続けた斎藤龍興とは何者か。戦国一代記。

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