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一族の闇、怨念、陰謀が渦巻く宮廷――藤原道長の娘にして、一条天皇の后・彰子。父に利用されるだけだった内気な少女は、いかにして怨霊が跋扈する朝廷に平穏をもたらす「国母」となったのか。『天地明察』『光圀伝』の著者が、“平安のゴッドマザー”の感動の生涯を描く。わずか十二歳で入内した、藤原道長の娘・彰子。父に言われるがままに宮中に入り、一条天皇を迎える最初の夜、彼女は一条天皇の初めての男児誕生の報を聞く。男児を産んだのは、藤原定子。夫である一条天皇は、優しく彰子に接するが、彼が真に愛した女性・定子の存在は、つねに彰子に付きまとう。「透明な存在になって消えてしまいたい」――父・道長によって華やかに整えられた宮中で心を閉ざし、孤独を深める彰子であったが、一人の幼子によって、彼女の世界は大きく変わった。定子の崩御により遺された子、敦康。道長の思惑により、十四歳の彰子がその子の母親代わりとして定められたのだ。戸惑いながらも幼い敦康を腕に抱き、母になる決意を固めた彰子は、愛する者を守るため、自らの人生を取り戻すために戦い始める――。平安王朝を新たな視点からドラマチックに描いた著者渾身の傑作長編。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年11月10日
冲方丁さんの『はなとゆめ』に続けて読む。
おもしろいー!
これは、『はなとゆめ』が清少納言を中心に据えていたのと違って、紫式部が主人公じゃなく、はっきりと彰子が主役。
なんで私が?と内向きだった14歳の少女が、夫一条天皇や紫式部から、また人々の振る舞いを見ることで自ら学んで、朝廷の和のためにと菩薩...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月31日
彰子の幼い頃から晩年までをまとめた小説で何もわからない処に投げ込まれ帝の妃として支え、藤原家の繁栄をも助けて晩年は国母として崇められる。何も教えられていないと見向きもしない人が多いなか自分が帝を支えて少しでも役に立つ事を見つけていく。真似できる事ではないけど自分も地に足をつけて女としての魅力を身につ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月10日
450ページ近い長編だが、とても面白く読めました。今年の大河ドラマと重なる題材で、エピローグ的な感覚で興味深かったです。親子、叔父叔母、従兄弟、従姉妹、兄弟姉妹、登場人物が錯綜して、家系図なくして理解不能。はじめはなんとなく間延びした展開が途中主人公の藤原彰子が国母となる事を決意してからの話の流れが...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月20日
幼くして一条天皇に嫁いだ、藤原道長の娘、彰子の物語。何もわからず、権力争いの駒のひとつとして天皇の妻となるも、次第に自分の立場に意味を見出す。天下泰平の為に、争い事が起こらぬように、決しておごらず、周りを見る力があることが、上に立つものに必要なのだと感じさせる良書。
道長一族の栄枯盛衰も悲しくも、人...続きを読む
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