無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
『春はあけぼの』って、実は1000年前の“推し活”だった。これを知っていたら、学生時代の古文の授業はもっと楽しかった気がします。
冲方丁さんの『はなとゆめ』は、『枕草子』をまったく新しい視点で見せてくれる歴史小説です。
主人公は清少納言。彼女が仕えた中宮・定子は、一条天皇に深く愛されながらも、藤原道長による熾烈な権力争いの中で次第に追い詰められていきます。宮中では血縁や権力を巡る争いが続き、誰もが生き残るために戦っていました。
そんな中で、清少納言が選んだ武器は剣でも政治でもありませんでした。
「好きなもの」を書くこと。
『枕草子』は、定子という一人の女性の美しさや知性、宮中で過ごした輝く時間を未来へ残すための文学だった――そう考えると、この作品の見え方は一変します。
私は読みながら、「これは定子様への同人誌であり、1000年前の推し活なんだ」と思いました。
もちろん現代の「推し活」とは違います。でも、大切な人の魅力を誰かに伝えたい、この人の存在を未来まで残したいという気持ちが、1000年経った今にも残った凄みを感じました。
特に心を動かされたのは、血なまぐさい権力争いが続く世界で、それでも清少納言は憎しみを書かなかったことです。政治を批判するのではなく、「美しいもの」「心が動いたもの」を書き続けた。その静かな筆が、結果として千年後まで定子という存在を生かし続けています。
この本を読んで改めて感じたのは、愛とは「守る」ことなのかもしれないということでした。
歴史小説でありながら、文学とは何か、愛とは何かを考えさせられる一冊です。そして何より、「春はあけぼの」がこんなにも熱い物語だったことを、もっと早く知りたかったと思いました。
Posted by ブクログ
21/09/04
母にプレゼントしてもらい初めて読んだときから大好きになった本を久しぶりに
全てが美しくて儚くて「華」と呼ぶに相応しい世界が広がっている。
読んでいるとずっと胸がきゅーっとするようななんだも言えない愛おしさをこんなに感じたことの無いお話。このお話以外では味わうことの出来ない気持ちが味わえる。
誰しもが知る清少納言が主人公。所々、有名なエピソードを無理やりねじ込んだ(?)感がある箇所もあるが、清少納言が見た様々な「華」が風流に描かれている。当時の様子は歴史でしか知らないが、本当に目の前に情景が浮かぶようで、和歌のやり取りなんて愛おしくて愛おしくてたまらない。
一条帝と定子様の愛も最初から最後まで揺るぎなくて、それと渦巻く政治の闇にハラハラもする展開。
沢山の和歌が出てくるが、特にわたしは、則光にワカメを送ったエピソードが好き。笑
こんな風流な世界が日本にあったなんて本当に素敵。そんな世界を垣間見れる大好きなお話。
Posted by ブクログ
枕草子の内容と、それを書くに至った背景が小説としてわかりやすく描かれている。
『枕草子のたくらみ』『平安人の心で源氏物語を読む』や御堂関白記の訳などとあわせて読むと楽しい。
伊周、隆家兄弟が、花山院の袖を射る事件(長徳の変)とそのすぐ後の清少納言の動きとその理由や、その後の則光や斉信との関係。
また、その後の清少納言の孤立の具体的な理由。
定子の「言はで思ふぞ」の手紙の決意。
権力掌握のため必死な道長の策謀と、時勢をみる貴族たちの動き、定子の覚悟とその女房たちの自負と誇り、決意。
特に後半、政治色が強くなるほど哀しくて激しい。
…………伊周と、その弟の隆家、雅な教養はあったんだろうけど…ぼんぼんすぎるっていうか、ちょっとアホ
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
試し読み
小説・文芸
ビジネス・実用