三浦しをんのレビュー一覧

  • 格闘する者に○

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    三浦しおんさんのデビュー作。最近、読み進めが遅い作品が続いたが、これはあっという間に読み終わった。飽きさせない、軽妙洒脱のさすがの展開。
    漫画好きで、脚フェチの老人と付き合っているという変わった女子大生の可南子。家も訳ありの義母がいて、半分遺伝子が同じ弟がいる。弟にも大学の友人達にも隠し事が無く、老人と付き合っていることも隠さない。
    この可南子が就職活動を行うことに。実在する大手出版会社を絶妙に判読可能にして笑わせてくれる。就職活動がタイトルの「格闘」なのかと思ったら、違ったようだ。
    ピントのズレた父親が登場と思ったら大物政治家のようだった。お家騒動、恋愛騒動も入れて全部盛りの内容だったが、最

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    2025年07月10日
  • 光

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    小さく美しい島を津波が襲い、生き残った中学生の信之、同級生で恋人の美花、父親から虐待を受ける輔。
    島を離れる直前、美花を助けるために信之は殺人を犯す。
    その後成人し家庭を持った信之に、輔が異常な執着を見せる。そんなお話。
    登場人物の誰もが誰かを見下し蔑んでいる。

    人も自然も、暴力は帰ってくる。
    1番恐ろしいのは美花なのかもしれない。

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    2025年07月03日
  • 白いへび眠る島

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    好きな世界観だった。
    入りは土地の説明がわかりにくかったり(地図があって助かった)、「あれ」の存在が不穏だったりしたけれど、話が進むにつれてみんなに見えていない存在や持念兄弟の繋がり、荒太と犬丸の存在に引き込まれていった。
    キャラクターの中では力を持つ安心感として荒太が好きだった。あと見守りながらも昔の話をちゃんとしてくれる茂太も良かった。
    冒頭から故郷である拝島に戻りたくないと考える主人公だったので、このファンタジーは続かないのかなぁと思う寂しさが最後まで続いた。
    読後に幸せな気持ちが残っていたら星5だった。

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    2025年06月29日
  • 木暮荘物語

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    登場人物がみんなすれ違って、欲求不満のまま……
    点と点がつながらないのに関係性が崩壊しないところがすき。泥の味のマスターとヤクザとトリマーの子の続きを読みたいし、あんな三角関係、小説らしくていい。

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    2025年06月29日
  • 政と源

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    ネタバレ

    仲が良かったりすぐにケンカしたりの源二郎と国政。こんな良い友人がいたら、老後も退屈はしないだろうなと羨ましく思いました。なんだかんだで心が通じあっている二人を見ているととても心地よいです。
    家族を蔑ろにして愛想を尽かされた国政ですが、昭和の時代はそれが当たり前だったのかも?最後は奥さんと話ができて、ハッピーエンドでした。

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    2025年06月29日
  • あの家に暮らす四人の女

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    刺繍作家の佐知とお嬢様気質の抜けない母•鶴代、佐知の友人•雪乃とその同僚•多恵美の4人が同居する牧田家の何気ない(?)日々を描きつつも、面白すぎる設定と個性溢れるやり取りに抱腹絶倒させられる。
    どうやったらこんな展開を思いつくのか。やっぱり、三浦しをんさんの作品は面白い!

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    2025年06月29日
  • 好きになってしまいました。

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    ネタバレ

    しおんさんのエッセイ初めて読んだーー
    こんな感じ何だーー
    意外とテンション高め?とゆーか
    なかなか面白い感じの方だなーーと
    友達だと楽しそう
    虫たちとの攻防とか結構共感するとこ多くて面白かった
    お風呂場に観葉植物、とゆー感覚はちょっと分かんないけど
    そーゆーのもありなんだーと
    即身成仏の仏様に会いに行って見たくなった

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    2025年06月23日
  • しんがりで寝ています

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    笑ってしまって危険なので、人前で黙読できません。ぬいぐるみの気持ちが瞬時に理解できる想像力、発想力が素晴らしい!何気ない日常生活がしをんさんの表現によって彩られていくようで、楽しく幸せな気持ちになりました。

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    2025年06月21日
  • 夜更けのおつまみ

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    久々にアンソロジーを読んだ。お酒が好きな人も下戸の人にもおすすめ。居酒屋のおつまみや家飲みのおつまみが好きなので参考になるメニューがあった。自分で作るだけでなく、コンビニのおすすめおつまみなどで書いてる人もいて、それも面白かった。

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    2025年06月21日
  • きみはポラリス(新潮文庫)

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    甘酸っぱい恋や深い愛情などをテーマにした短編集
    1作1作は短いけれど読み応えあり、主人公の性別も年代も時代も違うのに、なぜか気持ちがわかる、そんな小説が盛りだくさん
    愛する恩師の骨をこっそり手に入れる「骨片」が好みでした

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    2025年06月20日
  • 乙女なげやり(新潮文庫)

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    ネタバレ

    美術に造詣がない人間だから
    解説が書かれがちな現代美術ならなるほど感があって
    なんとなく満足感があったんだけど

    しをんさんがおっしゃる通り
    解説があると解釈の幅は狭まるよなぁ

    解説できる内容であること自体が評価されてる点、的な部分はおもろいし気づかなかったなー

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    2025年06月19日
  • 木暮荘物語

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    ふとした時の灯台のようなものってあるよなあ
    並木とニジコ、トリマーとヤクザの関係性
    ピース、嘘の味は特に好きだった

    橋本紡の 九つの、物語 をおもいだした

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    2025年06月15日
  • まほろ駅前多田便利軒

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    久しぶりに再読。
    すっかり内容を忘れてた。
    痛快愉快。著者らしい一冊。
    むさい男2人組を描くのが本当にうまい。
    番外編などの続編も読んでみたい。

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    2025年06月13日
  • 月魚

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    真志喜と瀬名垣の独特な関係がこの物語を一層輝かせているなと思った。
    相手を愛する気持ちと相手を縛る気持ちと、自分自身も同じように相手に思われて引き合っている。
    その絶妙な二人の世界が苦しくって気持ちいい。
    そんな気持ちがした。

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    2025年06月12日
  • まほろ駅前狂騒曲

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    ネタバレ

    便利屋シリーズ第三弾。
    多田と行天は、行天の実の娘のはるちゃんを1ヶ月半預かることになる。過去にトラウマのある2人がはるちゃんと距離を縮める様子にホッコリ。
    またHHFAの活動で困っている裕弥のために便利屋に助けを求める由良公や、前々作から続いている岡のバス間引き問題などが重なり、南口ロータリーで騒動になる場面にハラハラ…
    小指にケガを負い、病院からいなくなった行天がまた多田の隣に引っ越してきた時、1つの希望が見えた気がした。多田と行天はお互いに実は必要としている存在なんだろうな♪

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    2025年06月11日
  • まほろ駅前番外地

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    ネタバレ

    便利屋多田と行天と、前作登場人物が登場する短編集。
    曽根田のばあちゃんの若い頃の恋愛や、由良公が行天に振り回される1日、岡夫妻と便利屋との関係性等々…短編もとても面白かった。
    エンゲージリングを飲み込んでしまった行天や遺品整理の依頼があった依頼者に恋をしてしまいそうな多田。
    多田と行天の掛け合いが本当に好き。私もまほろの住人になって、便利屋に依頼したいと思った♪

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    2025年06月11日
  • エレジーは流れない

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    もっちもっち、もちゆ〜
    このローカルなキャラクター像とくすりとしてしまうシュールさ。
    何かが起きて変貌するという壮大な話ではないけどそこがいいんだよなぁ

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    2025年06月11日
  • 墨のゆらめき

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    面白かった!
    最初、シリアスな内容だろうと思って読んでたらいきなり吹いてしまいました。
    しをんさんの言葉のセンスが光っていてツボ。
    ストーリーとは別の部分でも、ふつふつと楽しさが沸き上がってくる三浦しをん作品。

    ホテルマンのチカが宛名書きを筆耕士・遠田に依頼したことで始まる物語。
    二人の関係がゆるやかに育まれていく様子が良かった。遠田とチカが距離を縮めていく様子、子どもたちや猫の存在にも和んだ。
    微笑ましくリラックスして読める。

    真面目そうなチカの文章力が斜め上をいっていて笑った。
    「遠田書道教室」に流れる時間は、穏やかで優しくて、久しぶりに帰った実家のように寛いだ気分になる。
    最後はニヤ

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    2025年06月10日
  • 神去なあなあ日常

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    「夕風にあたる皮膚は冷えていき、体の芯にだけ今日もよく働いたなという満足が熱になって残る」
    見知った顔しかいない狭い世界ながらも、山と共に生きる人々の文化、神去村の美しい四季に憧れを持って読み進めました。縁遠い林業に触れる、良い擬似体験でした。

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    2025年06月10日
  • 好きになってしまいました。

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    この方のエッセイをはじめて読んだ。
    わりと軽いタッチが前半は多め。
    でも後半になると、はっと気づかされる文章もあり、流し読みはしないほうが良い。

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    2025年06月08日