三浦しをんのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドストエフスキー「罪と罰」を読まずに4人の作家が読書会を開き内容を推測し合う話
4人の作家たちがヒントを手掛かりに自由に推測、思ったままを言い合うのがこの本の面白さ
ほんの少しの話の断片のヒントから作家流に「わたしならこういう筋書き、こういう流れにする」とか想像力が半端なく広がる
いったいどんな物語なのか
期待に胸を膨らませ、夢中になって「ああでもない、こうでもない」と語り合う
そして読んだあとにまた集まって
読後座談会
私は読んだあとにこの本を手にしたが、作家たちの当たらずとも遠くなく、話が横道にそれることもしばしばあるにもかかわらず、ちょっとのヒントで軌道修正してくる様子に感嘆し -
Posted by ブクログ
まほろ駅前で便利屋を営む多田啓介と、高校時代の同級生で便利屋に居候することになった行天春彦。
昔、親に虐待された過去を持つ行天は、何かを諦めたようなところがあり、共鳴したお客様の頼みには命の危険も顧みず見境のない行動をする。
それに振り回される多田は、人に聞かれると、『あいつは友達ではない』と思うのだが、いつも心のどこかで行天を気にかけている。
多田も、生まれた子どもを亡くし、浮気をしていた妻とも修復できなかった過去を持つ。
この作品は第135回直木賞を受賞しているが、つきつめると親子の血の繋がりや、人との繋がりということがテーマになっているのではないか。
親子の関係はもう変えられなくても、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ柄が悪い言葉を発しておきながら愛に包まれてる2人。最強バディ…?
涙する部分はあるのだけど、涙ひっこんだよ!あっという間に!
なんなんだよ!?笑
ハードボイルド小説なのか…?しをんさんすごすぎる。同僚に勧められた一作でした。
以下はお気に入りの文の引用です。
「腐敗を遅らせながら、葬式のはじまりを待つ死体みたいだ。」
「子どもたちは、親の愛情と保護を待っている。この世にそれしか食べ物がないかのように、いつも腹をすかして貪欲に求めている。」
「割に合わないことをしでかしているらしいところからして、もしかしたらこいつは、がきのころの俺よりばかかもしれないぞ、と多田は思いはじめていた。」
「愛情と