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高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜(とりこ)になる。以来、義太夫を極(きわ)めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。芸か恋か。悩む健は、人を愛することで義太夫の肝(きも)をつかんでいくーー。若手大夫の成長を描く青春小説の傑作。直木賞作家が、愛をこめて語ります。
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Posted by ブクログ
文楽について知識もゼロだったから、想像できないところもあったけれど、ストーリーがおもしろかった。登場人物は人間味があって、想像しやすかった。
伝統芸能の文楽という事で読む前に若干の躊躇はあったものの、あっという間に読み終えた。 主人公の健(タケル)は高卒10年目の太夫。師匠は人間国宝だが、芸には厳しいのにその他はユルユル。京都公演に女性を招待し、大阪の自宅に戻らず遊びまくる。師匠の命令で組まされる三味線は偏屈で知られる兎一郎。 芸事に熱心...続きを読むに取り組む健と兎一郎。その健に恋の相手が出来る。女性に甘い師匠に、女性との付き合いを禁止されたり、応援されたり。 兎一郎と師匠の深い関係や、ライバルの師匠への一時的な弟子入りなど、あちこちに読ませどころ満載だった。 人形浄瑠璃、文楽といった難解な世界を、下世話な筋から解説してもらい、本物を見たくなってしまった。
文楽という日本の伝統芸能を極めようとする青年の話。芸か恋か、悩む健は人を愛する事で文楽の肝を掴んでいく。 文楽を知らなかったけど、だんだん面白く思えてくる。話自体はさすが三浦しをんって感じで、読みやすくてそれぞれのキャラが濃くてスラスラ頭に入ってきた。またこの著者の本を読みたいと思うような本。
文楽見たい、見たい、見たい。 この短めの小説を読む間、何度も公演情報を調べました。 それくらい、文楽もそれに関わる人たちも魅力的。 古典作品を筋立てに組み込んでいく物語、大好き。 その中でもこの小説は秀逸。
文楽は全く知らなかったが、それでも主人公の文楽への想いと様々な人との関わりが、躍動感を持って書かれており、あっという間に読み終えてしまいました。
「文楽」の読み方すらはっきりしなかった僕ですが、とても楽しく読めました。 人生を懸けて芸を磨いているから、ふとした事が芸に活きる瞬間がありました。 恋でダメになる様も人間らしく良かったです。 少し文楽に興味が湧きました。
義太夫の健が文楽の道を突き進むために悩んだり、すこんと落ちた恋に悩んだりする話。 三味線の兎一郎、師匠の銀太夫、師匠の相三味線の亀治、兄弟子の幸太夫、みんな文楽に貪欲で、チャーミングなキャラなのに舞台上では底知れない凄みがある。 小学生のミラちゃん、健が恋した真智さん、銀太夫の妻の福子さん、謎の...続きを読む多いアケミちゃん、文楽に惚れた男の周囲にいる女性はみんな強くて美しい。 熱量高く生きる人々が愛おしく、文楽を観に行きたくなるようなお話でした。
流石です!
仏果の世界は全くわからなかったので、物語に入り込めるか心配だったんですが、 やっぱり三浦しをんさんの書かれる世界は素晴らしいです!どんどん物語の中にのめり込めました! もっと読み続けていたいと思う作品です!
#感動する #ドキドキハラハラ #カッコいい
人形浄瑠璃・文楽の舞台に立つ男たちの話。義太夫に人生のすべてを捧げる、恋人は二番目という健の人生を追って、芸事に人生をかける姿勢に尊敬の念が出ます。人形浄瑠璃に限らず、歌舞伎、俳優、声優等誰かを演じる仕事では、その役の「人生」を深く理解しなくてはならない。深く理解するには仕事への情熱が必要だと感じま...続きを読むした。 真智もミラちゃんも結構肉食というかグイグイで、これが大阪人か!?ってなりましたw 自分が接したことのないタイプに触れられるのも読書の醍醐味〜
読んでいる間に、たまたま大阪なんば周遊する機会があったので、親近感倍増でした。(エッセイを除いて)殆どの作品を読んでいますが、「風が強く吹いている」に通じる、終盤の吹っ切れた疾走感が気持ちいいです。他の作品もそうですが、じわり…ではなく、一気に盛り上がる筋で読者を引き込む型が得意なのかな。ただ、書き...続きを読む振りとして、大好きな作家さんなのは変わりないのですが、小中学生の作文がごとく、「××は、『〜』と言った」の連発は、いただけない。一度気になると、ストーリーよりも、文体に気が取られてしまいました。
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