【感想・ネタバレ】仏果を得ずのレビュー

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Posted by ブクログ

全く知らなかった文楽の世界。
どの世界でも「極める」事を切望してる人はいるんですね。
仏果を得ず。それでもいいよ!もがいてもいいよ!
って事が人間臭くてあったかく表現されてます。
読んだ後に心があったかくなります。そして文楽について、興味を持ちました。

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2023年07月08日

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浄瑠璃は初めて触れた。芸事はどれもこういうところがあるな、深い世界だなと思う。サラッと読めて面白かった。

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2023年05月17日

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人形浄瑠璃 文楽の語り手(大夫)・健は、ある日突然師匠・銀大夫の指名で、三味線弾き・兎一郎と組むことに。自分が語る演目を理解できず苦しむ健だが、師匠・相三味線との人間関係や、恋愛など私生活での経験が鍵となり、理解を深め、芸を極めていく。

演目毎に章が区切られていて、健が頭を悩ませながらも前に進んでいく様子にうきうきした。一見取っ付きにくい題材だが、個性的で人間味のある登場人物たちのおかげか、とても読みやすい。文楽面白そう!と思ってそのテンションでYouTubeで文楽見たらよく分かんなかった。

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2023年03月28日

購入済み

流石です!

仏果の世界は全くわからなかったので、物語に入り込めるか心配だったんですが、
やっぱり三浦しをんさんの書かれる世界は素晴らしいです!どんどん物語の中にのめり込めました!
もっと読み続けていたいと思う作品です!

#感動する #ドキドキハラハラ #カッコいい

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2023年03月11日

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すっかり作家読みするようになった、三浦しをんさんの作品。
いきなりぐぁっと物語に連れ込まれ、読み進めるうちに少しずつ状況が見えてくる。初めて触れる世界で、何も知らず分からないはずなのに、圧倒的な情熱が、同じ時間・空間を体感させてくれる。
いつもながら、素晴らしい筆の力だ。

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2022年12月19日

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 読んで面白かったので文楽をYouTubeで見てみたのですが、何を言っているのかいまいちわかりませんでした。こういった芸能を楽しめない人間に生まれたことが悲しいです。

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2022年09月23日

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 文楽の世界が舞台の小説。

 健(たける)は文楽の太夫。文楽の技芸員は太夫、三味線、人形遣い。
 それぞれ師匠と弟子の関係は絶対である。
 健の師匠、笹本銀太夫(ささもとぎんたゆう)から、突然、三味線の鷺澤兎一郎(さぎさわといちろう)と組めと言われる。この兎一郎、実力は確かだがかなり変わった人物
 健が楽屋に挨拶に行くにも兎一郎はいない。太夫と三味線は夫婦にも例えられるくらいなのに、合わせて練習もできず、これでいいのか……。

 ◇

 文楽という、私達には馴染みが薄い伝統芸能の世界を精緻に描かれています。
 義太夫に打ち込みながらも、芸事の道には終わりはないこと。
 真剣に打ち込まなければならないのに、恋愛で心乱され、それが義太夫の語りにも表れてしまっていること。
 迷いながら義太夫の道を進み続ける健と、それを導く、相方の三味線の兎一郎や師匠。

 文楽がどんなものか知らなかったけれど、健が迷いながらも進んていく姿に共感しました。

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2022年08月23日

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ネタバレ

「相手になにかしたろと思わんことや」
「幸せにしたろとか、助けてあげんととか、そんなんは傲慢や。結局、お互いにもたれかかってぐずぐずになるで。
地上に存在してくれとったら御の字、ぐらいに思うておくことや」
仏門の誠ニの諭されるも、深い業の流れに身を置き、歓びと絶望を合わせ呑む健の姿に『芸への情念』を見た。

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2021年11月03日

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ネタバレ

大好きな文楽がこんな青春胸熱展開のお話になって現れてくれたことに感謝。作品に対する思いや考察、表現の妙、芸の厳しさ、伝えていくことの重責、重たいけどそれをしっかりと受け取って、繋いでいこうとする登場人物たちに感動した。伝統芸能は面白い。真智さんとの恋もはらはらしたけどそういう愛の形もありでミラちゃんもかわいかったから文句なしに面白い小説だったと思います。

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2021年02月09日

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しをんさん凄いです。
これを読むと文楽を見に行ってみたくなります。

箱根マラソンの話の時もそうでしたが、しをんさんの本を読むと、今まで興味のなかった事を始めてみようかと思ってしまいます。

さすがにマラソンは断念しましたが、文楽は行ってみようと思います。

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2024年04月15日

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偶然にも、文楽を観に行く日に読み始めました。YouTubeで演目を調べながら、読みました。読み終わっちゃうのが寂しくなるほどに面白かった。文楽、もっと調べてみよう。

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2024年03月22日

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先日文楽を拝観する機会があり、無性に文楽を題材にした本が読みたくなって、久しぶりに手に取った。初めて読んだあの頃よりも、文楽に対する解像度がぐっと高まっているからか、ありとあらゆる光景、三味線の音色が聴こえてくるような気がして、もう私は文楽の虜になっているようです。解説文にもありましたが「人間ってこういうもので、弱さと悲しさが美しくもある」という真理を解いてくれる文楽の面白さたるや…三浦しをんさんのおかげで、文楽に対する熱がより高まったので、近いうちにまた観劇して参ります。

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2023年11月29日

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仏果とは、成仏するという意味だそうです
では、「得ず」というのは?

生きるということでした
芸も恋も、大変なことも、思うようにいかないことも、全部ひっくるめて、それでも生きて生きて生きることでした

生きてこそ、欲しいものが掴める

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2023年11月24日

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文楽とは人形浄瑠璃の代名詞。
太夫(語り)・三味線・人形が一体となった日本の伝統芸能の1つ。
太夫と三味線は、対等な立場で競演しながら義太夫節を組み立てて行く。
 ー文楽協会ホームページよりー

文楽に触れた事がなかった私にとっては全てが新鮮。
文楽にはまって文楽一筋の主人公 健。
伝統芸能を極めんとする人々の猛進ぶりは本当に清々しい。
兄弟子の幸大夫、師匠の銀大夫、師匠の相三味線の亀治さん、健と組むことになった三味線の兎一郎を始め師匠のライバル砂大夫、人形方など、登場人物が厳しく、温かく、ユーモア溢れとても魅力的だった。
文楽の物語の内容は描かれているが、元の物語をわかっている方がもっと楽しめたと思う。
それでも、健の成長や最後の気迫ある語りを感じ取れるのだから素晴らしい。
最後の兎一兄さんの決意にはうるっときた。
恋愛も盛り込まれ、『神去なあなあ日常』を思い出す様な素直で温かい物語。

仏果とは
仏教用語で、修行によって得た成仏という結果。
仏の悟り。極楽往生のこと。

仏果を得ず
成仏なんてしない。
生きて生きて生き抜く。
長生きして芸を極める健の決意。

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2023年06月16日

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高校の修学旅行で文楽を観て以来憧れ続けた大夫として舞台に立ち、修行を続けていた健。相方と芸を磨き、恋をして悩む姿を爽やかに描いている。著者が文楽に詳しいのか演目の様子や導入が分かりやすく、文楽自体に興味がわく傑作でした。

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2023年04月24日

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文楽という全く馴染みのない世界のことが身近に感じられた。大夫は語りで演じていくのだけれど、自分が演じようとしているキャラクターの人物像が掴めないまま語るとしっくりこずに悶々としてしまう…そして、そういうのを掴むためには人生経験が必要なんですね。健は、周りの人たち(小学生女子を含む)に「甘い」と言われてしまうことが重なり、もがきます。
人生はいろんな経験を経ることで深みが増す、ってことと同じなんでしょうね。

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2023年03月17日

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ネタバレ

三浦しをんさんを読むのは結構久しぶりだったけど、やっぱりうまいし読ませるねえ。文楽っていわれても漠然と人形劇?くらいのイメージだった私でも十分楽しめる一冊。その道にのめり込む人たちの世界を描かせたら三浦しをんは最高だね。師弟関係、友人関係、そして恋愛模様も盛り込みつつ、お仕事小説感が揺るがないのがすごい。
文楽ってひょっこりひょうたん島みたいな人形劇かと思ってたけど、動画でみたら全然違ってた。。。
これはいっぺん見に行かないとな。。。

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2023年01月06日

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文楽の義太夫である健の話。
作品の幅が広い三浦しをんさん、文楽まで書いてるのね?!と思い購読。
文楽の知識ゼロの私でも楽しめるし、分かりやすい。
しをんさんはマニアックな世界を題材にしていても、読者を置いていかない丁寧さ、分かりやすさが本当にすごい。
文楽観に行ってみたいと素直に思えるし、自分は自分らしく、頑張って生きていこう!と元気がもらえる作品。

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2022年09月06日

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文楽の世界を描いた本作。前提知識が全くない状態で読んだので、作中に出てくる演目などのイメージが難しかったが、ひとつひとつの演目ごとに成長を遂げる健太夫の姿が良かった。生きていない人形に命を吹き込めるのは、生きている人間だけ。それに気づき、生きて、生きて、自分が一番に思う文楽の高みに到達せんと誓いを立てる姿。何かをなし得るためには、生き抜くしかないのだ。なぜか自分の心まで引き締まった読後。

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2022年08月14日

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おもしろい!
文楽を見ていなくてもすごく伝わってくる。これは是非鑑賞したいと思わされる。
文や会話に混じる笑いの加減が洒落ていて、テンポが良くて楽しい。
お師匠さんも兄弟子さんたちも、みんな一癖も二癖もある。稽古以外では意外に失礼な口のききかたもするものなんだな、と思った。健だけか?
健と兎一郎の距離感が良い。
若き義太夫の住まいが友人の坊さんが運営するラブホの一室だったり、知り合って間もない相手が全裸で待ってたりするのは、さすがに少年少女たちに読ませるのはなぁ、と思ったりもして☆4つ。

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2022年05月26日

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この本を読むまで、人形浄瑠璃は名前しか知らなかったです。読み終わって、人形浄瑠璃を見に行きたくなりました。

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2022年04月08日

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文楽・人形浄瑠璃をほとんど知らないのでその世界を垣間見れたようで面白かった
演目などわからないので動画観ながら読みました
日本の伝統芸能はかっこいい

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2022年01月17日

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ネタバレ

人形浄瑠璃への知識が皆無でも楽しんで読むことができました。
義太夫に魂を奪われどこまでも真っ直ぐな健が周囲の人間に振り回され、助けられ、確かに成長していく姿。冷静沈着で他人に無関心そうな兎一郎が時折見せる人間らしい激情。それらに心惹かれながら世界に没入していました。
兎一郎の長生きすれば、のセリフがとても好きです。

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2021年11月09日

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登場人物が皆個性的で面白く人情深いです。そんな彼等が繰り広げる物語は読んでいて爽快で面白く、どんどんと物語の世界に落ちていきます。
文楽のことについては詳しくなく読むのが難しいかと思っていましたが、素敵な登場人物や三浦さんの筆致のお陰で楽しく読むことができました。
老若男女、どの方にもおすすめできる本だと思います。

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2021年09月16日

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ネタバレ

高校の修学旅行で文楽を観て、その世界に魅了された健は研修所経て大夫として舞台に立ちつつ修行を続けていたが、ある日、師匠から、腕は良いが特定の相方を持たない三味線の兎一郎と組むように言われる。
稽古を重ねるうちに、二人の信頼関係が深まる様子や、健がボランティアで文楽を教えている小学生、ミラちゃんのお母さんである真智と恋に落ちるも、なかなか進展しない様子が描かれていて、文楽を知らなくても、面白く読めた。

そして、文楽そのものへの興味もわいてきた。そんなに人を虜にする舞台を1度観てみたい。

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2021年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。以来、義太夫を極めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。芸か恋か。悩む健は、人を愛することで義太夫の肝をつかんでいく――。若手大夫の成長を描く青春小説の傑作。直木賞作家が、愛をこめて語ります。(裏表紙より)

芸と恋の狭間でヤキモキしつつも、ふとした瞬間に閃く。そして一気に走る。そんな主人公の疾走感が最高に気持ちいい一冊です。「あぁ、話が、人生が動いていく!」読んでいるこっちまで駆け出したくなります。
人形浄瑠璃に関する知識がなく、その点を楽しめなかったのが本当に残念です(もうちょっと知識があれば、間違いなく★5つだった!)。何かにのめり込むときのエネルギーって凄い。そう思える一冊です。
余談ですが、私の知り合いに、本作の登場人物である兎一郎と非常によく似た雰囲気の人がいます。物静かだが内に秘めたモノは熱く、確固たる考えがあり、口数は少ないがちゃんと周りを引っ張っていく・・・後輩ながら、天晴れと思っている人物です。うん、兎一郎が特にかっこよかった!

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2021年08月23日

Posted by ブクログ

文楽というものに今まで触れたことがなかったのですが、すごく魅力的に感じました。文楽見に行きたい!
私には馴染みのない題材にも関わらず、すごく読みやすかったです。
健が自分の経験を糧に、太夫として成長していく姿がとても良かった。
すごく楽しんで読めました。こういう新しい世界を教えてくれる本って本当に素敵。良かったです。

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2023年07月01日

Posted by ブクログ

人形浄瑠璃の若き義太夫の健の青春小説……なんだけど、これはまったく文楽を鑑賞するための手引き書みたいに思える。
これ,読むだけで、「文楽見た~い」となってしまう。実際、私はとっても文楽が見た~い。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

人形浄瑠璃・文楽の世界で芸の道を追い求めていく青年の物語。文楽を見たことない私にもその世界の流儀、厳しさ、奥深さを垣間見せてくれる。ただ読みやすい話になっているものの恋愛ストーリーが中心にあるような展開というのはどうかなとは思った。義太夫の語り口と女性に恋する思いは勿論通ずるところがあるが、青春物語にするには題材としてどうかなという感じ、三浦しをんの面白いストーリー展開にしても違和感もあった。

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2022年12月07日

Posted by ブクログ

火色の文楽(漫画)の続きが読みたくなった!!
文楽って…能とか…って馴染みがなくてよくわからなかったけれど、ユーチューブでちょっと見てしまった…

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2022年01月06日

Posted by ブクログ

青春物語な、感じ。芸事ってもっとじりじりとして、水に落ち葉が落ちるくらいの変化を日々繰り返していくようなものだと勝手に思っているので、爽やかすぎる気もする。三浦さんの書く人々は嫌いではない。長い芸事の一時を切り取ったのだからこれでもいいのかなという気もする。ただ、一人一人の書き方が他の作品より薄くて、一番心に残ったのは砂大夫だった。

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2021年09月20日

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