【感想・ネタバレ】仏果を得ずのレビュー

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「相手になにかしたろと思わんことや」
「幸せにしたろとか、助けてあげんととか、そんなんは傲慢や。結局、お互いにもたれかかってぐずぐずになるで。
地上に存在してくれとったら御の字、ぐらいに思うておくことや」
仏門の誠ニの諭されるも、深い業の流れに身を置き、歓びと絶望を合わせ呑む健の姿に『芸への情念』を見た。

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2021年11月03日

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大好きな文楽がこんな青春胸熱展開のお話になって現れてくれたことに感謝。作品に対する思いや考察、表現の妙、芸の厳しさ、伝えていくことの重責、重たいけどそれをしっかりと受け取って、繋いでいこうとする登場人物たちに感動した。伝統芸能は面白い。真智さんとの恋もはらはらしたけどそういう愛の形もありでミラちゃんもかわいかったから文句なしに面白い小説だったと思います。

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2021年02月09日

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三浦しをんさんを読むのは結構久しぶりだったけど、やっぱりうまいし読ませるねえ。文楽っていわれても漠然と人形劇?くらいのイメージだった私でも十分楽しめる一冊。その道にのめり込む人たちの世界を描かせたら三浦しをんは最高だね。師弟関係、友人関係、そして恋愛模様も盛り込みつつ、お仕事小説感が揺るがないのがすごい。
文楽ってひょっこりひょうたん島みたいな人形劇かと思ってたけど、動画でみたら全然違ってた。。。
これはいっぺん見に行かないとな。。。

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2023年01月06日

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人形浄瑠璃への知識が皆無でも楽しんで読むことができました。
義太夫に魂を奪われどこまでも真っ直ぐな健が周囲の人間に振り回され、助けられ、確かに成長していく姿。冷静沈着で他人に無関心そうな兎一郎が時折見せる人間らしい激情。それらに心惹かれながら世界に没入していました。
兎一郎の長生きすれば、のセリフがとても好きです。

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2021年11月09日

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高校の修学旅行で文楽を観て、その世界に魅了された健は研修所経て大夫として舞台に立ちつつ修行を続けていたが、ある日、師匠から、腕は良いが特定の相方を持たない三味線の兎一郎と組むように言われる。
稽古を重ねるうちに、二人の信頼関係が深まる様子や、健がボランティアで文楽を教えている小学生、ミラちゃんのお母さんである真智と恋に落ちるも、なかなか進展しない様子が描かれていて、文楽を知らなくても、面白く読めた。

そして、文楽そのものへの興味もわいてきた。そんなに人を虜にする舞台を1度観てみたい。

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2021年07月22日

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高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。以来、義太夫を極めるため、傍からはバカに見えるほどの情熱を傾ける中、ある女性に恋をする。芸か恋か。悩む健は、人を愛することで義太夫の肝をつかんでいく――。若手大夫の成長を描く青春小説の傑作。直木賞作家が、愛をこめて語ります。(裏表紙より)

芸と恋の狭間でヤキモキしつつも、ふとした瞬間に閃く。そして一気に走る。そんな主人公の疾走感が最高に気持ちいい一冊です。「あぁ、話が、人生が動いていく!」読んでいるこっちまで駆け出したくなります。
人形浄瑠璃に関する知識がなく、その点を楽しめなかったのが本当に残念です(もうちょっと知識があれば、間違いなく★5つだった!)。何かにのめり込むときのエネルギーって凄い。そう思える一冊です。
余談ですが、私の知り合いに、本作の登場人物である兎一郎と非常によく似た雰囲気の人がいます。物静かだが内に秘めたモノは熱く、確固たる考えがあり、口数は少ないがちゃんと周りを引っ張っていく・・・後輩ながら、天晴れと思っている人物です。うん、兎一郎が特にかっこよかった!

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2021年08月23日

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