三浦しをんのレビュー一覧
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大好きな作家さんたちが寄せていたそれも大好きな本屋が舞台のアンソロジーだったので迷わず手に取りました。
どれもじんわりくる短篇でした。
瀬尾まいこさんの「続きは書店で」は、以前読んだ「強運の持ち主」と主人公が同じっぽいなと思ったら、ほんとにそうで、続編っぽいエピソードで嬉しかったです。
一穂ミチさんの「歌うように生きて」は、人生大変だよね。でも決めれば強く生きて行ける!と思わせてくれる話だった。
坂木司さんの「手に取って見てみろよ」は、坂木司さんらしいお話。こんな本屋近所にあったらなと思いました。
凪良ゆうさんの「小鳥たち」は、最近地元に戻ってきた自分の境遇にも少し近い感じがしてしっとり沁みました。
三浦しおんさんの「見晴らし書店の一日」も家業の本屋を継いだ次女の仕事ぶり?気持ちが描かれていてそんなに大きな事件が起きるわけじゃないけど、わかるなぁとこうやって生きていこうと思える話だった。 -
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学校で学んだ林学は、現実の林業とは違う。現場のことは体験しないとやっぱり分からない。だけど、秀逸なお仕事もの作品は、現場の空気や人の気持ちを分かった気にさせてくれる。
どこの業界もそうなんだと思うが、建前(あるべき姿)は教えてくれても、本音(利権)は働くまで、いや働いてからすらも、明示されなかったりする。上司から「そんなん当たり前やろ」って感じで言われる程度。会社は勿論、行政や非営利組織も金がなきゃ動かないのに、建前論で恰好つけてばかり。ちゃんと現場回してくことを基本にできないんかな~と愚痴。
神去村は現場を回す仕組み(村の行事や言い伝え)があって人もしっかりしてる。それは宝の山があるから成立するんだろうな・・・ -
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「白しをん」と「黒しをん」。
三浦しをんさんの小説には白黒2パターンあったのですね。
ピカチュウ大好きなしをんさんのエッセイが白。
こちらは黒しをんさんの小説らしい。
不思議な夢に纏わる短編集であるものの、あまりの難解さにすぐにレビューを書く気が起きず…
いくつかしをんさんのインタビュー記事を読んで、なるほど〜と納得することばかり。
短編集であっても前後で登場する一場面に関連性があったり、曖昧さをグラデーションとして残したまま受け手が自由に解釈できる遊びがあるように描かれているようで…
これぞ、文学なのですね。
黒しをんと呼ばれる由、明るい題材は少なく、どちらかといえば影の多い登場人物達ばかりで、その生き方の背景は、想像の余地が有り余るほどある。
映画や漫画では描きだされないであろう印象的で衝撃的なエピソードは夢なのか現実なのかがわからないものばかり。
まるで私自身も夢を見ているかのような読書。
大人になって、単に夢を思い出せないだけなのか、夢を見ることが少なくなった。
子どもの頃はたくさん夢を見ていたはず。
想像力が豊かだったからなのかもしれない。
夢はあまり見なくなった今、こうしてまるで誰かの夢を見ているかのような読書は、パラレルワールドに迷い込んだかのようでなかなか楽しい。
あまりにも不思議な読書で、今夜は自分まで不思議な夢を見てしまいそうで、ちょっぴりドキドキ。 -
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ネタバレ自我の強かった幼い恋が、年月を経てただ相手の幸せを切に祈る愛に変わっていく物語。学生時代の二人は「友達」か「恋人」かという名前に拘り囚われていたように感じるけれど、名前のいらない関係性に昇華したように感じる。そして、相手と向き合うことで自分の人生とも向き合えたのかな、とも。だから二人のそれぞれの人生の物語。
続きが気になって、それでどうなったの?と気づけば私もののとはなからの手紙やメールを焦ったく待っているような気分で読んでいた。
時代の変化とともに手紙からメールになり、年齢と経験を重ねたことが二人の文章から感じられる、たしかに彼女たちが「そこにいた」という感覚。最後にののが書いた文章が2011年のものなので、2026年を生きている私は偶然発見した15年前の彼女たちのやり取りを見て思いを馳せる第三者、のような気分でもある。冒頭でののが語った「もう一人誰かがいる感覚」が物語を締め括っているのが綺麗で好き。 -
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『舟を編む』を読んだことがあり、すごい繊細な言葉を紡ぐ人だという印象だったが、思いのほかパワフルな方で驚いた。
あまりエッセイは読まないが、すごい面白かった。
特に印象に残ってるのが、編集者の方が野球選手になる人生のことを鮮明に想像している部分で、私もヒーローインタビューをいつでも受けれるようにコンディションは整えていたが、まさか半生を考えている方がいるなんてと驚いた。
私も良いとこ取りをしようとしてしまっていて、良くないなと思い、半生まで考えなければと思う。
なんでもないようなことを、こんなふうに言葉で綴れるには語彙力が不可欠だなと思った。
私だと夏休みの日記のようになって終わってしまいそう。