【感想・ネタバレ】きみはポラリス(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている――。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。(解説・中村うさぎ)

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Posted by ブクログ

三浦しをんさんを好きになるきっかけの本です。
「好き」という気持ちのいろんな形がとっても素敵に伝わってきて、心地よいです。

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2025年11月13日

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普段読まないジャンルを読んでみようと思い手に取ったが,想像していたよりも面白かった。暖かくポカポカする話から少し切ない話まで幅広くある。他の作品も読みたくなった。

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2025年11月04日

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「さまざまな人を思う気持ち」に深く触れることができました。人は違う。登場する人々の姿は一様ではなく、それぞれに異なる考えや背景を抱えています。その多様さが、むしろ人間という存在の豊かさを浮き彫りにしているように感じました。
人は立場や経験によって違った見方を持つものだろう――そう改めて気づかされ、納得する。そのことを受けとめることが、自分自身の心を少しだけ、広くすることにつながるのではないかとも思いました。
たまには自分の心を振り返り、「ああ、こんな気持ちもあるもんだなぁ」と穏やかに見つめ直すことも大切だと感じました。自分の人を愛する気持ち、どんなだろうか?

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

『愛なき世界』を書かれた作者の恋愛短編集ってどんな感じなんだろう、と期待MAXで購入した本
結果、簡単に期待を飛び越えて行った。女児向け少女漫画みたいな鉄板の恋愛が全くない!(実は1話「王道」がお題の作品があるのだが、そのお題からこの話が出来上がるのかと驚愕した)
鉄板の王道恋愛モノには飽きたという方には全力でおすすめしたい。
帯に「恋愛は普通じゃない」と書かれていたけど本当にその言葉通りの内容の話ばかり。
だが、誰しも登場人物の心情にはどこか共感できるんではなかろうか。そういえば自分にもこんなことがあったかもしれない…このような存在がいたかもしれない……と。

個人的に、
・私たちがしたこと
・骨片
・冬の一等星
が好き。

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2025年08月16日

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ネタバレ

様々な「愛」の形が描かれる短編集。
現実ではなかなか経験することのない、そんな愛があるのかというような話でも登場人物の心情が美しく表現されており、その愛を自然なものとして受け入れられる。
構成が綺麗で、始まりと終わりの話がつながってるのがとても良い。

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2025年07月04日

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解説含めて面白かった。
三浦しをんさんの恋愛小説変な登場人物いたりどんでん返しあったりして好きだな。それでいて重い言葉もあってただのエンタメで終わらない。春太の毎日が個人的に1番好き。

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2025年06月04日

Posted by ブクログ

色んな恋や愛の形があるとひどく知らされた。犬を飼ってるため春太の話を読み犬側の視点を知った気になって死ぬほど泣いた

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

個人的には解説の、秘密が罪であり他人の罪は苦くも中毒性のあるというようなくだりが1番興味深かった

小説内の短編集はどれも物語として楽しめた

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2025年11月30日

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それぞれのストーリーの中で語られるたくさんの「好き」の形は、唯一無二の特別性を持っているようで、ゆっくり時間をかけて読んでいくとわたしたちが昔から知っている「好き」と何ら変わりがないことに気付く。
三浦しをんさん独特の筆致で、なめらかに流れるような柔らかい雰囲気を感じる読書になった。

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2025年11月23日

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ネタバレ

︎「私たちがしたこと」が1番私に刺さりました。「恋人のために、恋人の目の前でひとを殺すのだ。それほどまでの深い思いを見せられたら、もう二度とほかのだれも愛せない。」←これが良すぎてハッとした。愛のかたちは人それぞれだと理解していても、このような愛のかたちが重くて深くて呪いのように、鎖のように自分を縛り付けて離さない。

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2025年10月31日

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ちょっと考えたり,重めの本が続いたので,今回は気楽に,気持ちを明るくしたくて.
それならやっぱり,三浦しをんでしょ.

11編の,さまざまな「愛の形」を描いた短編集.
「いかにも」な作品から,「意外」なものまで,どれも楽しく読めた.
そしてやっぱり,根っこにあるのは「人間賛歌」だなと思う.
一人ひとりの「個」を丁寧に描く感じがとてもいい.

恋愛って,もともと超個人的なものだから,時には常識や良識から逸脱した「カタチ」もあり得るわけで.
ほのかな想いから激情まで,徹頭徹尾「個人」の物語なんだよね.
だからこそ,「家族」とか「血縁」とか,そういう“箱”に押し込められていない感じが心地いい.

「大事に思う気持ち」は,誰に注いでも,何に注いでもいい――
そんなメッセージが,いろんな愛の形を通して伝わってくる.
人間肯定感,半端ない!

そうかぁ,これが『愛なき世界』のあの奇想天外でチャーミングな世界につながっていくのか,と納得.
「恋愛小説」って言われるとちょっとこっぱずかしくて手に取りづらいけど,これは手に取って大正解.

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2025年10月30日

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様々な形の恋愛模様が描かれた短編集。読んでてハラハラドキドキすると言うよりは、それぞれ違った味のある人生を眺めているような感覚だった。どれも違った雰囲気なので、ハマるものとハマらないものがあるかも。
読んでいくうちに題名がすごくしっくりきた。この短編集では、恋もしくは愛した相手は自分の真ん中に位置して輝く、時には指針にもなるものなのかな、と。

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2025年08月29日

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三浦さんの本は久しぶりでしたがやはり安定の面白さでした。
短編集で11作品が収録されているので飽きずに楽しむことができます、男性目線の小説からはなかなか味わえない女性目線の機微のようなものを感じられた一冊でした。

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2025年07月27日

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甘酸っぱい恋や深い愛情などをテーマにした短編集
1作1作は短いけれど読み応えあり、主人公の性別も年代も時代も違うのに、なぜか気持ちがわかる、そんな小説が盛りだくさん
愛する恩師の骨をこっそり手に入れる「骨片」が好みでした

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2025年06月20日

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CL 2025.6.6-2025.6.7
恋愛小説、短篇集。
わりと苦手なジャンルなんだけど、やっぱりしをんさんは別格だな。
永遠に完成しない二通の手紙
森を歩く
が好き。

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2025年06月07日

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ポラリス、という概念が私は好きだ。
生きるための道標、希望。
どんな形であっても、それぞれが心のうちに持っていてほしい。そしてできるなら、大切な人のためだけのポラリスになりたいと思う。

私たちがしたこと、は心にガツンときて泣いてしまった。しをんさんの中では「王道」らしい。じゃあ私は王道が大好きだ。
春太の毎日、も大好きだ。春太の愛情に思わず涙してしまった。しをんさんのなかでは「最後の恋」らしい。そんなもん泣いてしまうじゃないか。

中身のない感想を書いてしまいましたが、恋愛の短編小説なんて滅多に読まないのに、良い本と出会ってしまった。心にじんわり甘苦い味、そしてちょっとの嫉妬。くそぅ、恋愛したい!ぎったんぎったんになっても良いから!!!笑

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2025年06月07日

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「きみはポラリス」11編の短編の小説が収められている。いろいろな恋・愛のカタチが…。

それぞれの物語が余韻を残して終わる。1編が終わったところで この先はどうなるんだろう… あれはどういうことだったのかな…などとその余韻をふわっと感じながら読み進めた。 

「ポラリス」って何だろうと 調べてみたら北極星とのこと。 
それぞれの短編のなか 登場人物にとっての北極星 ゆらがないもの 常にそこにあるもの… という意味があるような気がする。

さらっと読めるけど じっくり味わいたいそんな1冊。
 

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2025年05月28日

Posted by ブクログ

恋愛って人の数だけいろんな形がある。そもそも何を恋愛って呼ぶのかわからないぐらい複雑。
居心地のいい場所がほしくて、がんばっても手に入らない辛さもあるし。居心地のいい関係を守りたいという思いもある。それぞれがしっかりした輪郭はないけど恋愛として形になっている。

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2025年11月18日

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舟を編むで三浦さんを知り、期待値が高すぎた。
それぞれの恋愛観。
とても良いんだけど期待値が高かった分、少し物足りなく感じてしまった。
三浦さんの他の作品も読みたい。

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2025年11月11日

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11篇の恋愛短編小説。恋愛小説といっても爽やかな青春ものという訳ではなく、様々なバリエーションで構成されていた。特に「裏切らないこと」「森を歩く」「春太の毎日」が印象深く、書き出しが強烈だったり、ペット視点で語られたりと面白かったです。王道という感じはあまり無かったので、少しイメージとは違ったという感想です。

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2025年10月25日

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様々な形の短編恋愛小説集。
もっと長く読みたい!!続きが気になる!って話もあれば、難しい、こんな事を考え行動する人間もいるのだろうか?共感ができないなーと思うものもあり、その種類の違う、考えることも違っている話を1人の人間、三浦しをんが描いてるのは凄い。
存在するかもしれない世界を垣間見てる感じは楽しい。短編小説のいいところ。

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2025年10月04日

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全11話の恋愛短編集。多様な恋愛の形や関係性に触れた影響で、自分の恋愛を見つめ直した。心を許せる相手との出会いは稀有なものだから、心でつながる関係を大切にしたい。いつでもどんなときでも導いてくれる存在に、お互いになれたらいいなと思った。

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2025年09月30日

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ネタバレ

1つの短編小説があり、その中でも「春太の毎日」がイチオシ。この話もそうだけど、物語の途中から「あ~!こういうことか!!」とわかって、どれも読むのが楽しかった。話の幅もあるし、「永遠に(略)」の寺島くんと岡田くんの関係性が好き。

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2025年09月05日

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タイトルの雰囲気から(わたくしが勝手に)イメージする恋愛小説集ではなく、
自分には理解しがたい形が多かった。

共感するところは少なかったが、これはこれで恋愛のかたちなのだろうと思う。

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2025年07月29日

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賛否が分かれそうな恋愛のお話が詰まった短編集。
基本的にオチというはっきりした結末があるわけではなく、ふわっと終わる感じが多いので、そういう雰囲気が好きな人には刺さると思う。
私は好き。

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2025年07月26日

Posted by ブクログ

読み終わってあまりスッキリはしないな〜という感じだった。
でも恋愛ってまぁそういう面もあるよな〜という感じでした。
綺麗な恋愛小説じゃないのが逆によかったかも。

《森を歩く》
結婚しなくても、2人でいるのも愛の形だなと思う。

《春太の毎日》
まさかの、そっちの目線の話かってなった。
1番ハートフルで良かったかも。

この2つがが個人的には好きな話でした。

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2025年07月16日

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ネタバレ

短編、恋愛小説はあまり読まないが、よかった。
永遠に完成しない二通の手紙
裏切らないこと
夜にあふれるもの
優雅な生活
春太の毎日
永遠につづく手紙の最初の一文 がよかった。

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2025年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三浦しをん氏は、2000年に『格闘する者に○』でデビュー。2006年に『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。

本作は2007年に出版された短編集になります。

・・・
収録されたものも以下に挙げておきます。

「永遠に完成しない二通の手紙」「裏切らないこと」「私たちがしたこと」「夜にあふれるもの」「骨片」「ペーパークラフト」「森を歩く」「優雅な生活」「春太の毎日」「冬の一等星」「永遠に続く手紙の最初の一文」

最初と最後がまさかの連篇ですが、私は最後の短篇を読んでいて、それが終わろうかという段階でやっと連篇だと気づきました。

どれも滋味深いのですが、可愛らしい作りの「春太の毎日」、過去の誘拐を回想する「冬の一等星」は印象深い。

でも、どれもひねりが効いていてよかった。面白かったです。

・・・
繰り返しますが、面白かったです。

昨年読んだ作品(『むかしのはなし』)も短篇集だったのですが、そちらは「すごい面白い」という感じでもなかったのです。

で本作『きみはポラリス』はどうだったかというと、こちらも短篇なので壮大なストーリーや構成を楽しめるわけではありません。だけどそれぞれの短篇に、洒脱の効いた会話や、ふと漂うペーソスが散見され、むむむ、と心を持っていかれることがしばしば。

全体的なトーンとしては青春、恋愛です。短篇ごとの主人公の心象風景の描き方が私は結構好きで、ちょっと変わっているけども、現実感をきちんと保つ造形に筆者のセンスが見て取れます。

大活劇ではない、小唸りさせる読ませるエンタメ、だと思います。

・・・
ということで、三浦氏の作品は二冊目でした。
今後も渉猟してまいります。

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2025年05月01日

Posted by ブクログ

恋愛小説を久々に読んだ。よくある恋愛小説とは違うどこか引っかかる短編が並んだ一冊。個人的には恋愛は長編の方が好きと思った。もう終わるの?というがっかり感を感じてしまった。解説を読んでしまったらその通りにしか思えないから先に感想を書いて読みたい。

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2025年04月26日

Posted by ブクログ

すべて愛や恋をモチーフに作られた短編集です。

小説を読むときには、
その作者の文章のリズムに、
読んでいる自分の呼吸が合ってきてからが
ほんとうに楽しめる読書時間になっていくのではないでしょうか。

僕の場合、読書の始めの頃は、
ためつすがめつ、といった体で、
読書スピードもぜんぜん速くなりません
内容もいくらか遠目に客観性をもって知っていく感じです。
でも、そのぶん、文章や文体、
言葉の選び方などの、
書くことにおける作家の頭の使いかたをわかるには、
いちばん都合のよい時間帯になります。

「ははあ、ここではこういう感覚で書いたんだろうな」
といったように、
作家が仕事をしている脳内状況を
ちょっと体験できるような感じがする(勝手な錯覚に近いかもしれないですが)。
なんというか、その小説を書いているときの作家の感覚が
ふわっと読み手の僕に重なってくる。
そこを、憑依、というと言い過ぎです。
作家があくせく過ごした時間の名残が、
読書する僕の傍らをすうっと通りすぎて、
半透明になった仕事の痕が眼前に流れていく。
これでもちょっと大仰ですが、
その感覚を言葉にするとこういうふうになります。

それで、文章に慣れてきますと、本の内部に深く没入してしまい、
もう文体がどうだとかは、ほとんどわからなくなります。
ただ、キャラクターがどこでどうしている、
どう行動しどういう心理にある、
といったことばかりに意識が集中して、
客観性がうすらぎ、なかば本と一体化していく。
これは、楽しいひとときです。
享楽です。
ただ、書き手としてなにかを学びたくて読んでもいるので、
どこか堕落してしまったような敗北感はあります。
でも、その敗北感すら、まあいいんだよ今は、
と打っ棄ってしまって読書を続けていく。

というような、小説の読み方が僕のスタンダードなのです。
怜悧な目で一冊読んだり、
ただただ楽しむために一冊読んだり、
メリハリつけて読むことができると、
書き手としての技術面はもっと早く向上するような気がするんですが、
なかなか、僕の性質的にはそうはならないんですね。

で、今回の『きみはポラリス』。
最初の二篇まではちょっと気持ちが乗らないし、
文章についても感じ入るものがないというか、
センサーが働かないというかだったので、
楽しめない読書になるのでは、と時間の浪費を危ぶんでしまいました。
二篇目の『裏切らないこと』の最初のシーンで描かれたものは、
おそらく村上龍『コインロッカーベイビーズ』から拝借したものでしたし、
オマージュなんでしょうけど、「そこを使うかー……」と思ってしまいました。
さらに話の展開の中で『赤毛のアン』の、
グリーンゲイブルズの二人の里親が元ネタなのでは?
と、野暮なことではあるんですが、気にしだしちゃって、
あんまり楽しめなかったんです。

が、しかしです。
三篇目の『私たちがしたこと』がよかった。
うわっ、と思ってしまった。好い意味でです。
当たり障りない話ではないものを、正攻法で書いている。
その後は十一篇目までしっかり楽しめました。
やっぱりプロの作家だ、直木賞を獲った人だ、と
読み終わったとき、満足の長い息が出もしました。

キャラクターものの作品では、
そのキャラクターがとても活き活きとしているし、
いろいろな話をこしらえることができる作家の引き出しの多様さも想像できました。
そして、それまでの作家の人生経験のなかからなんでしょうか、
アフォリズムのような、つよく読み手に実感を与える場面や心理描写などなど、
しっかりと文章に落としこめる技術と積極性があって、
そういうところは、僕ももっと身につけないといけないなあと感じ入りました。

三浦しをんさんの作品は『舟を編む』以来二作目ですが、
多作な方なので、またいつか、別の作品に触れてみたいです。

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2025年07月20日

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