あらすじ
どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている――。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。(解説・中村うさぎ)
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Posted by ブクログ
普段、私は甘ったるい恋愛小説をあまり手に取らない。どこか現実味がなくて、冷めた目で見てしまうから。
けれど、三浦しをんさんの『きみはポラリス』は、ページをめくる手が止まらず、一気にその世界へ吸い込まれてしまった。
ここに描かれているのは、私が想像していた「普通の恋愛」とは全く違う、誰かを激しく熱烈に想う気持ちもあれば、一見すると恋とは呼べないような、いびつで、でも切実な関係もある。綺麗事だけじゃない、人間の泥臭くて愛おしい感情が詰まっていて、「愛にはこんなにたくさんの形があるんだ」と圧倒されてしまった。
私が好きな話は冬の一等星。幼い頃の恋が、愛となって彼女を守り、導いている。すごく素敵だと思った。
この本のタイトルにある「ポラリス」とは、北極星のことだ。北極星は、夜空の真ん中で動かずに、旅人の道標になる星。この短編集に出てくる人たちにとって、誰かを狂おしいほど想う気持ちは、まさに人生の迷子にならないための「ポラリス」なのだと思う。
恋愛小説が苦手な私に、その本当の深さと面白さを教えてくれた、大切な一冊になった。
Posted by ブクログ
好きなフレーズ
どうして文蔵と同じ星を見ていると信じられたのだろう。それらはあまりにも遠くにあって、触れてたしかめることもできないものなのに。
Posted by ブクログ
様々なお題をもとに書かれた恋愛短編集。
永遠に完成しない二通の手紙、裏切らないこと、森を歩く、冬の一等星、永遠につづく手紙の最初の一文が好きだった。