三浦しをんのレビュー一覧

  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    箱根駅伝を通して走る事の美を表現している。
    単純な走る行為の究極を追い求める。

    箱根駅伝を目指すチームの結束や個々のドラマや感情の変化など見どころが多く一気に読める作品。

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    2025年11月06日
  • ゆびさきに魔法

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    すごく綺麗な物語だった。
    ネイリストの月島。真面目でしっかりもの。そこにアルバイトで入った大沢は全く真逆の性格だが、2人ともネイルへの想いは同じ。補い合いながら、迷いながら、成長していく。

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    2025年11月04日
  • 墨のゆらめき

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    久々の三浦しをん作品。
    書道家とホテルマンの話ということだったので、どんな感じの話になるのかと思っていましたが、同じく三浦さんの『まほろ駅前』シリーズの多田と行天のコンビを彷彿とさせるコンビの話でした。
    で、書道家の方が行天の役回りだったのがさすがに三浦さんという感じでしたし、全体的な文調も三浦節炸裂で安定の面白さでした。

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    2025年11月04日
  • ゆびさきに魔法

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    商店街で「月と星」を一人で営む月島 その横の居酒屋「あと一杯」の常連だった星絵が巻き爪になった松永を連れてきた縁から 二人は一緒に働くことになる ネイルアートの世界をのぞいているような気分になれた 月島と星絵の関係もとても微笑ましくて元気をもらえた

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    2025年11月03日
  • 月魚

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     三浦しをんさんのデビュー第2作(2001年)です。『まほろ駅前』シリーズ(2006〜)以前の初期作品を読むのは初めてでした。古書店が舞台の古書をめぐる若い男2人の物語です。

     こ、これはBL? オブラートで包む感じで印象をぼかしてますが…、なんかそんな匂いのする関係性ですよね? BL前夜? 失礼ながら今は立派な「貴腐人」も、デビュー時から「腐女子」の片鱗を見せていた? いや、だとしても本作は無粋なBL作品ではありません。

     古書店『無窮堂』3代目店主・本田真志喜(24歳)と、安く仕入れた古本を卸専門で販売し利益を得る「せどり屋」の息子・瀬名垣太一(25歳)。
     2人は幼い頃から兄弟のよう

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    2025年11月03日
  • 天国旅行

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    心中をテーマにした短編集。
    生と死の境があやふやになり、対極にあると思っていたものが何より近しく感じられた。その選択は彼らだけのもの。苦しみの中で手を伸ばした先に救いがありますように、ただそれだけを祈る。寂しさよりもほのかに希望を感じるお話でした。

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    2025年11月02日
  • 星間商事株式会社社史編纂室

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    社史編纂室のメンバーが個性的で、楽しく読めました。社史作りのお仕事もので終わるのかと思いきや、会社のかつての暗部に迫る内容もあり、若干、意外でした。ただ同人誌の活動がオタクで、その活動をしていることを隠さないという気持ちは、そんなものなのかなぁと、あまりピンときませんでしたが。ラストはもう少しスッキリ、悪を討伐!てな感じになれば良かったのですが、淡々と終わったという印象です。

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    2025年11月02日
  • きみはポラリス(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ︎「私たちがしたこと」が1番私に刺さりました。「恋人のために、恋人の目の前でひとを殺すのだ。それほどまでの深い思いを見せられたら、もう二度とほかのだれも愛せない。」←これが良すぎてハッとした。愛のかたちは人それぞれだと理解していても、このような愛のかたちが重くて深くて呪いのように、鎖のように自分を縛り付けて離さない。

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    2025年10月31日
  • ゆびさきに魔法

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    三浦しをんさんの元気が出るお仕事小説。
    友達と共同経営していたネイルサロンを思うところあって独立し、商店街で1人で営んでいる『月と星』。
    そこに飛び込んで来た世代の違う後輩を迎い入れ、どう接するかも読みどころだった。
    どんな職場でも仕事を1人で全部回せるなら、それなりに楽。
    自分にない新しい感覚を受け入れて、相乗効果が出るなら、それも楽しい。
    心の持ちようだと思った。

    CM撮影にネイリストさんが参加する話も楽しめた。
    スタッフがチームになって映る人を輝かせている。指先がちゃんと見えなくても、プロの仕事がにじみ出ているんだなと感心した。

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    2025年10月31日
  • ゆびさきに魔法

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    ネイルサロン「月と星」を舞台にしたお話。
    ネイリスト=爪を綺麗に彩るお仕事、と単純に見ていたけど、ストレスを抱える女性の息抜きだったり、パブリック・イメージからネイル愛を大っぴらにはできない国民的男優など色々な事情を抱える人達の日常の一瞬を輝かせるお仕事なんだなとイメージが変わった。巻き爪の処置だったり、ボランティアでの施術は意外な一面。主人公以外のキャラクターもまた個性豊かで読んでいて楽しい。しをん先生の書く、"全力で生きてる”女性が好きだなと思った。しをん節最高

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    2025年10月31日
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    未経験なのにあんなに練習を頑張って箱根駅伝出るアオタケの住民たちすごすぎる。王子…っ!!
    私は10kランでももう死にそうだったから、彼らの凄さが尋常でないことがよくわかるよ。かっこいいー!
    後半はちょっとうるっとシーンもたくさんでした。

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    2025年10月30日
  • きみはポラリス(新潮文庫)

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    ちょっと考えたり,重めの本が続いたので,今回は気楽に,気持ちを明るくしたくて.
    それならやっぱり,三浦しをんでしょ.

    11編の,さまざまな「愛の形」を描いた短編集.
    「いかにも」な作品から,「意外」なものまで,どれも楽しく読めた.
    そしてやっぱり,根っこにあるのは「人間賛歌」だなと思う.
    一人ひとりの「個」を丁寧に描く感じがとてもいい.

    恋愛って,もともと超個人的なものだから,時には常識や良識から逸脱した「カタチ」もあり得るわけで.
    ほのかな想いから激情まで,徹頭徹尾「個人」の物語なんだよね.
    だからこそ,「家族」とか「血縁」とか,そういう“箱”に押し込められていない感じが心地いい.

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    2025年10月30日
  • ゆびさきに魔法

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    『このお店に来るひとたちにとって、爪がきらきら輝くことが、どれだけ生活の潤いや息抜きになっているか』

    ネイルに関する用語や知識、技術はちんぷんかんぷんだし、たまにすごい長い爪の人を見かけると「不便じゃないのかなあ」と怪訝に思ってしまうけど、読んでたら久しぶりに少し派手なネイルしたいなあって思ってきた。

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    2025年10月29日
  • エレジーは流れない

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    寂れかけた温泉街を舞台に
    高校生たちの青春を描く。

    父親がいなく、母親がふたりいる。
    そんな自分の存在に悩みながらも仲間たちと
    ドタバタ過ごす、青春譚

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    2025年10月29日
  • 天国旅行

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    ドリーミングな表紙絵と天国という響きのイメージとは遠い、心中をテーマにした短編集。
    テーマへの迫り方や読後感は話ごとに異なり、一話ごとに頭の中の世界がぐるんと上書きされる。
    「死への悲しみ」や「生への執着」などと分かりやすくラベリングできない、複雑な状況に置かれた登場人物たちの心境がすんなり心に迫る。
    物語の背景は決して想像し易い環境ではないのに、さらっと納得できるように描かれている。

    『遺言』の主人公が見た「輝く矢」が、この本全体の希望のように輝いて感じた。

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    2025年10月28日
  • ゆびさきに魔法

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    ネイル屋さんおしゃれなイメージで敷居が高いけど
    こんな店員さんのいるお店なら入ってみたくなる。
    嫌味爺さん以外嫌な人がいなかった。

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    2025年10月28日
  • 神去なあなあ夜話

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    ネタバレ

    平野勇気
    二十歳。高校卒業後、三重県中西部の山奥にある神去村に住むことになる。最初の一年間は見習いだったが、今年の春から中村林業株式会社の正社員になった。ヨキの家に居候している。

    おやかたさん
    中村清一。中村林業株式会社社長。三十代。東京ドーム二百五十六ぶんの山を所有する大山持ち。

    ヨキ
    飯田与喜。中村班。三十代前半。清一の幼なじみ。ガタイがよく、短髪を金色に染めている。「俺は山仕事の天才」。細かいことを気にしない。

    田辺巌
    五十代。中村班。子どものころに神隠しに遭った。山仕事のすべての作業に詳しく、勇気にあれこれ教える。

    小山三郎
    七十半ば。中村班。山の知恵袋。危機回避能力が尋常じゃ

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    2025年10月24日
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    知人の勧めで読書。
    陸上や箱根駅伝と全く縁がない私でも、純粋に物語を楽しむことができた。

    同じ"竹青荘"に住む10人で箱根駅伝を目指す話。
    陸上未経験のメンバーもいる中、出走人数ギリギリで各自の個性を発揮して奮闘する姿に感動を覚えた。

    "速さ"を求めざるを得なかった走と"強さ"を理解し駅伝の頂点を目指すハイジが対照的に描かれており、それぞれの苦悩があるからこそぶつかり学び成長していく姿が軸となって物語は進んでいく。
    区間を走る中で各メンバーの背景が描かれている部分もとても印象的であった。
    マラソンと駅伝は似たものと考える人もいるが

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    2025年10月24日
  • 墨のゆらめき

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    真面目でお人好しなホテルマンのチカと、
    大雑把で奔放なイケメン書家の遠田。
    あることをきっかけで2人で代筆を担うことに。
    性格は正反対だが、仕事の相性はとてもよかった。

    そして書道を通じてこの2人の関係が変わっていく。
    とにかくチカと遠田の会話が楽しい!笑
    とくにパンダは地球外生命体説の代筆は笑ってしまいました。

    2人の関係は一旦崩壊しかけますが、ミッキーや金子さんの協力により、また続いて行けるんだと嬉しくなりました。
    あたしも銀河鉄道の夜ちゃんと読もう。

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    2025年10月23日
  • まほろ駅前番外地

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    『まほろ駅前多田便利軒』の続編(というより、番外編?)との事で、前作では主人公だった多田さんと行天さんを、別のキャラの視点から見たストーリーが多かったです。
    前作を読んだけれども続きを読むべきかどうか迷っている方向けに、それぞれのお話をかいつまんで紹介します。前作を読んでいない方には訳が分からないと思いますので、ここはスルーして他の方の感想を参考にしてください。

    「光る石」
    行天さんのまさかの行動に大変驚かされ、世の中には知らない方がいいこともあるのだと思い知りました。

    「星良一の優雅な日常」
    どちらも選びたくない究極の2択。
    今、明かされる星良一の恐ろしい一面とはΣ(||゚Д゚)ヒィィィ

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    2025年10月21日