三浦しをんのレビュー一覧
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ネイルサロンを1人で立ち上げて起業している、若い女性が主人公です。とても逞しくて憧れます。
ボランティアで高齢者へネイルをしたり、男性がネイルに興味を持つシーンがありますが、清潔感を保つには指先って大事だなと痛感させられました。
華やかなネイルでも、それを仕事として行うには様々な人との関わりも生じてきます。ライバルでもあり、友人でもある同業者達が互いに切磋琢磨して磨かれた技術を互いに認め合い、成長していく姿が羨ましく思えました。
ネイルは最長でも三週間ほどしかもちませんが、まさにそれが「魔法」をかける素敵なお仕事。
奥が深いものなんだなぁと勉強になりました。
本のカバーにホログラムが入っていて、キラキラしています!とってもオシャレで女子力向上しますね。
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Posted by ブクログ
普段恋愛小説を食さない自分も、すらすらと読み進めた作品。他人の恋愛ほど蜜の味と言われるのを聴いたことがある。わかる気もするが深入りすると蜜は逆に罪の味になることを知ってる。
中村うさぎさんも解説で書いていたが
「恋」は胸の奥に押し花としてたたみ込まれて、「愛」は夜空の北極星となって、あなたを守り導く。「恋」と「愛」が繋がってこその恋愛。(引用)
まさに今回はいろんな「恋」の短編を様々な角度から見せてもらい、「愛」とはなんなのか?そんなことを考えさせられる作品だった。
恋は色々な経験を積んで、自分自身の「愛」というポラリスをこれからも探していきたいなとおもった。
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Posted by ブクログ
子供の時から定期的に見る夢がある。それが現実になったら恐ろしい夢。今のところ何も起こっていないので、私には予知夢の能力はなさそうだ。
この本に出てくる5編は不穏な夢の物語。「カリスマ」がテーマということだけど、はっきりこの人がカリスマとわかるものもあれば、どっちが?というものも。とにかく全編が不思議な独特の雰囲気を持っている。
読み終えてから、集英社のインタビューを読んでみた。「なるほどー」と腑に落ちることがたくさん。逆をいうと、全然読み込めてなかったということ。
時間をおいて再読してみたいなと思う。
読後にこのインタビューも読んでもらうと、より楽しめる気がする。 -
Posted by ブクログ
文楽のことをまったく知らずに読みました。
能だったか狂言だったかを小学校イベントで観に行ったとき、当時の自分はまだそれを楽しめる受け皿がなかったけど、大人になってこれを読んだいま文楽を観たらもう少し見え方も変わるかなと興味を惹かれた。
健が解釈に苦しみ抜いた末に活路を見出すときのヒントは、常に劇中劇キャラクターの本質たる情念や人間臭さの真髄の部分に健本人が寄り添えたとき。
性欲とか卑怯とか不安とか優柔不断とか、いわゆる負の面ぽい恋愛のドロドロも、本当に文字通り芸の肥やしにして技芸に昇華していく人たち、えぐい。超面白いけどたぶん友達にはなれないタイプの変人たち揃いだと想像する。
先代のそのまた先代...から何百年も連綿と語り継がれる文楽でも、現代の人にも合い通ずる人の心の機微、情念に突き動かされて、人は人に感動してしまうものなんだなと。
そのためには観る側も受け皿が必要で、それは決して知識教養だけの類ではなく、感受性とか想像力とかそういうものかも。恋愛に限らず、忠義も堕落も悲哀も、人間臭い人間によってまっすぐに語られる技芸だからこそ、受け手にとって”石を投げられた”ように心に飛び込んでくるのだろう。
人生かけて芸事に打ち込んでいる人たちの、世間一般からはかけ離れた狂った世界だけど、だからこそ実は我々が世間一般で摩耗したときに観に行くことで正反対の刺激が得られるんじゃないかと思う。
今度観に行こう。 -
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陸上競技者視点から
・作中で登場した「速さ」「強さ」という指標
速さとは数値で見えやすくなっており、私自身それに縛られていると感じる。だから、強さと言われてもそれを心の底から受け入れられない、後付けの価値観であり欺瞞だと思ってしまう。
しかし、次から次へと記録(速さ)を求めていく繰り返しの中では、空虚さも感じてしまう。速さという指標だけでも自分自身を支えきれないように思う。
・寄せ集めチームが箱根駅伝に出るという努力神話(解説で指摘されていた)
現実ではありえない、小説だからこそ描けるものであると思いながら、他人事のように読んでいた。だから割り切って読めたが、自分だったら遥かに大きな目標を前にすると本気で頑張ることはできない。
この作品は高校の頃から10回近く読んできたが、数年ぶりに読んだ今では、努力神話を信じることができなくなっていた。歳をとり視野が広がり、努力でどうにもならない経験もしてきたことで、自分自身を現実的に見るようになり、努力すれば報われるという前提から距離をおくようになってしまった。
・走ること、箱根駅伝に対する価値観について
寄せ集めチームということもあり、走ることが無縁であった人が走りに打ち込んでいき、走ることそのものに価値を見出す様子が描かれていた。走ることが当たり前になっていた私にとっては、彼らの考えや視点は新鮮だった。
一方で、記録よりも純粋に走ることだけを求めている走、厳しい練習をくり返すなかで怪我をし、走りたくても走れない時期があったハイジ、厳しい規律のもとで速さを追い求める榊など、陸上に生きてきた人物の価値観にも共感できる。
箱根駅伝に出たとして、そこで何を得るのか?シードを取れたとして来年は?という問いも作中に出てくる。箱根駅伝の何に価値を見いだすのか、何のために走るのか、そのような問いに揺れつつ、それでも登場人物は走る。
何のために走るのか?その答えは外側から与えられるのではなく、自分自身のなかで納得できる意味や価値を見出すしかない。 -
Posted by ブクログ
集英社文庫のフェア対象だったので購入、小説の書き方を学びたかったので読みました。書き方講座という堅苦しいものというよりエッセイ混じりの読みやすい本でした。エッセイ部分に三浦しをん先生の趣味が爆発してておもしろかったです。
小説は簡単に書き始められるものではあるけどそれを極めようと思ったら考え続けなければならないんだな。当たり前のことかもしれませんが、こんなに有名ですばらしい話を書いている先生ですらつねに考え続けていると知ってあらためてすごいなと思いました。そして自分はまだまだ全然考え尽くしていないのだなとも。ちゃらんぽらんにかまえつつ真摯に向き合いたい。自分の作品を愛することと客観視することなど、できそうでなかなかできないことをアドバイスされててためになりました。書いてて行き詰まったときに読み直して背中を押してもらいたいです。 -
Posted by ブクログ
2021年出版、364ページ。ネイルアート、ネイリストを題材とした作品。劇的な何かが起きる訳でもないが、ネイルアート周りのアレヤコレヤが詰め込まれていて興味深い。個人的には全く縁が無いんだけど、磨くだけならやってみても良いかな?と思ったり。
ミッチリ取材・資料集めをした成果も詰め込まれている。専門的?で具体的過ぎて、何が何だか理解できない記述が結構な長さで続く部分も多い。詳しい人なら堪らない、かも知れないな。
結構な長さの作品。ネイルアートの世界を広めるべく啓蒙的な作品? 軽妙な会話劇、ではなく、じっくり語られる部分が多くて「黒いページ」が多い。