三浦しをんのレビュー一覧

  • マナーはいらない 小説の書きかた講座

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    愛なき世界からどはまりした三浦しをんが、
    小説の書き方の本を出してるなんて!と即購入。
    自身も最近小説を書いて発表するようになり書き方に悩んでいたので藁にも縋る気持ちで購入。

    ……三浦しをんって、こんなに面白い人なの!!

    自身の作品のネタバレをしながら解説したり、
    アイデアの出し方や上達の仕方を面白おかしく書き記したり。特に私は三人称多元視点で話を書くが、いろいろまぜこぜになって意味が分からなくなるときがよくあるので、違いが整理ができてありがたかった。
    あとは、どーーーしても嫉妬をしてしまう自分自身への向き合い方。三浦しをんも私の作品の方がおもしろいのにって思うことあるんだ……。
    ちょっと

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    2021年12月16日
  • 格闘する者に○

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    三浦しをんさんのデビュー作!
    就活を軸にして、家族や恋愛についても描かれていて、とても共感しやすい物語。デビュー時からこんなに勢いのあるボケとツッコミをしていたのかと驚いた。
    最初の文章がここに繋がって、タイトルはここで回収されて…というように、物語の構成がおもしろい。


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    2021年11月26日
  • ロマンス小説の七日間

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    ネタバレ

    ロマンス小説の翻訳家が、翻訳する物語とそれとは別の自身の恋愛物語が交錯する不思議感覚の面白小説。
    本来の目的を逸脱して翻訳=物語を正確に訳すではなく、自分の感性に従って別の物語を創り上げてしまうあたりはミステリ的であるともいえて楽しい。二つの物語の結末が困難な課題の後のハッピーエンドなので、二倍得した気分。最後の後書きがこれまた面白くて秀逸。

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    2021年11月16日
  • 私が語りはじめた彼は(新潮文庫)

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    一人の男性の不倫から生じた波紋を 彼に関わる人々をそれぞれ主人公とした六編のオムニバス。
    主人公達は波紋に過剰に反応し踠き苦しむ。回避した者も呑み込まれた者もいる。恋人や家族の絆の儚さの冷淡な表現が巧み。
    評価が分かれ気味の作品のようですが、各章とも独立した短編として完成していること。ラストの家路に含ませた儚い危うい希望が好みで高評価。

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    2021年11月03日
  • まほろ駅前多田便利軒

    購入済み

    まほろ駅前多田便利軒

    過去に悲しみを抱える二人のおじさんが一緒に住んだり働いたりする話です。
    ちぐはぐなバディものでもあり、寄せ集めの家族のような雰囲気もあり、とにかく二人が穏やかに生きられると良いなと思いました。

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    2021年10月21日
  • 舟を編む(上)

    無料版購入済み

    凄い

    コミカライズの域を越えている。というか、むしろこれこそが理想のコミカライズではなかろうか。どうしても素敵なマンガ家さんほどオリジナル作品で多忙になりやすく、コミカライズ作品を手掛ける機会は少なくなる傾向にある。しかし、この作品は素晴らしい原作小説と素晴らしいマンガ家がタッグを組むという貴重な作品であり、期待を裏切らないどころか、そんな思いを優に越える作品だった。感銘を受けました。

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    2022年09月30日
  • 星間商事株式会社社史編纂室

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    社史編纂室勤務の川田幸代はゆるい職場で働く傍ら、10年来の友人2人と共に同人誌を執筆発行する事を趣味としてそれなりに充実した日々を送っていた。が、しかし、社史編纂の為会社の過去を知る人々を当たっていくうちに、社に謎めいた裏歴史があることを知ってしまう。社の隠された過去を知ることでいつの間にかゆるゆるだった社史編纂室メンバーは突如活動的になるのであった。
    社史に秘められたミステリーの真相、編纂室のキャラの濃さ(本間課長面白い!)、幸代の同人活動のオタクあるあるなエピソードと、幸代の書くBL小説の肩を揺らさずにはいられないノリノリなストーリー…色々楽しめて爽快痛快!とても面白かったです。

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    2021年09月04日
  • 政と源

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    やっぱり上手いなあ、しをんさん‼︎
    読む前は、「パワフルおじいちゃんたちの活躍話かな?」なんて思ったけど、失礼しました。ちょこっと違う。
    国政の目線で話は進みます。
    もちろんパワフルなとこもあるし、源二郎との会話や、国政が心の中で悪態つくとことか、もう声を出して笑っちゃう( ´∀`)

    でも、この作品の良さは、この年代の老人の心の中を、暖かく素直に、明るく描けてるところだと思うのです。

    私の亡き母が昔、
    「歳取ったら、時間なんていくらでもあるわよ」ってよく言ってました。
    当時、私が、子育てと、パートと、学校のPTAが重なってた頃かなぁ?
    あの頃の、母の気持ちが、今私もすごくわかる気がしてきて

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    2021年07月18日
  • 悶絶スパイラル(新潮文庫)

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    何度目かの再読だったがはちゃめちゃに面白い!!
    しをんさんが小説家になるのもむべなるかなという妄想力が凄まじい。
    私はBLは嗜まないのだが、BL好きが読んだらどう感じるんだろう(しをんさんはBL漫画を愛しているので)

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    2021年06月29日
  • 人生激場(新潮文庫)

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    アサイリョウの時をかけるゆとりを彷彿させる、
    三浦しをんのふざけた(いい意味で)エッセイ集。
    木暮荘物語読んでから三浦しをん変態説を自分の中で唱えていたが、本物だった…
    冒頭から好きないいまわしわんさかでてきて、本で笑かせてくる知性をびんびんと感じた。
    子宮防衛軍の話など秀逸。

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    2021年06月11日
  • 格闘する者に○

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    好きなことを仕事にしたい、という誰しも一度は考えたことであろう理想と実際の就活の厳しさ。
    非常にバランスよく描かれています。
    全体的に就活に対して、ゆったりと構えている登場人物達に癒されました。

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    2021年05月08日
  • 政と源

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    隅田川と荒川に挟まれた運河の町に住む国政と源次郎は73歳の老人で幼なじみ。元銀行員とつまみ簪職人という生き方も性格も風貌も違う2人が繰り広げる人情劇は「老い」という避けられぬ人生の重い部分を描きつつも、それを上回るボケとツッコミの絶妙なお笑いのセンス満載で物語の中にグイグイ引き込まれる魅力を感じました。生真面目に銀行で馬車馬のように働いてきた末に妻や娘たちにそっぽを向かれてしまっている政は、愛弟子に職人技を伝えつつ我が道を自由に生きる源を始終羨ましくも妬ましくも思うところがとても切なくて、でも結局、源と弟子の徹平に振り回されながらも彼らを応援して、己の生き方を振り返り、最後は穏やかな心境を探し

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    2021年04月25日
  • ビロウな話で恐縮です日記(新潮文庫)

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    またまた夢中になって読んでしまう本と出会った。なんというか、レベル高い知的オタクの日記を盗み見ている感じ。怠惰な生活の描写にクスリ共感しながら油断していると、突然の知的な文章にハッとさせられる。しをんさんが大好きになる本

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    2021年04月13日
  • 政と源

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    おもしろかった!!

    つまみ簪職人の源二郎、元銀行員の国政
    東京の下町で暮らす2人は性格も生活も全く違うけど
    仲のいい幼なじみ。
    この2人の周りで起こるいろんなできごとを描いた
    男の友情物語!

    もうね、第一章の「政と源」の大立ち回りで心を掴まれた~!笑った~!スカッとした~!

    でもって、二章、三章と読み進めるうちに2人の人生や思いや友情がわかってきてじんわりきてしまった。

    いいな~こんなジジ友の友情!

    ラストは「あ~よかった!!」で終わるのもよかった~

    読み終わった後になんだかすっきりした気持ちになれる本です。

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    2021年03月13日
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    知りたいんだ、俺は。
    生きることそのものを問うように。
    速く走るだけではない!
    強く走るって?
    主人公は、強くなることを学ぶ、体力だけではなく精神的にも。


    この本は、私の大好きな箱根駅伝が題材になっている。私は秋の予選会から毎年、テレビにかじりついてしまうくらい箱根駅伝が好きなのです。そんな私に
    ぴったりの本でした。

    読んでいると目に浮かびます・・・・周りの選手に遅れまいと、必死な顔、顔、・・・・
    前を走る大学を抜こうと、自分のピッチを上げはじめ、観衆も目に入らない選手。
    読んでいて夢中になってしまい、涙してしまう場面もありました。
    決して強くない弱小チーム。
    でも、その頑張っている様子

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    2025年10月03日
  • 政と源

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    ネタバレ

    性格や生い立ちも正反対なおじいさんコンビの物語。
    人生でこういう友人が一人でもいたら幸せだろうなと感じた。
    「死んだ人間が行くのは死後の世界なんじゃなく、親しい人の記憶のなかじゃないか」
    自分が死んだ後に誰かの記憶の中で生きていけたらとてつもなく幸せだと思える。
    BLEACHの海燕の「死ぬときは心を預けていく」という台詞が昔から大好きだったので近しいものを感じた。

    清子さんが耐えてきたことはすぐに帳消しにできるものではないが、葉書を送り続けるところは感動した。しかし、それですぐに戻りますともならないのが良かった。
    結婚はできなくても構わないと思っているが、登場人物の家族愛や最後の結婚式をみる

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    2021年02月26日
  • 仏果を得ず

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    ネタバレ

    大好きな文楽がこんな青春胸熱展開のお話になって現れてくれたことに感謝。作品に対する思いや考察、表現の妙、芸の厳しさ、伝えていくことの重責、重たいけどそれをしっかりと受け取って、繋いでいこうとする登場人物たちに感動した。伝統芸能は面白い。真智さんとの恋もはらはらしたけどそういう愛の形もありでミラちゃんもかわいかったから文句なしに面白い小説だったと思います。

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    2021年02月09日
  • ぐるぐる♡博物館

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    読んだのにレビュー書いてなかったので今更ながら…
    三浦しをんと行く博物館巡り。
    率直な感想はめちゃくちゃ面白い!
    しをんさんの視点やツッコミが読んでてとにかく面白い。
    思わず吹き出してしまいそうになるのを必死に堪えながら読んでいた。
    なかなか行けない博物館も、これを読めば観光気分を味わえる。そして読むことによってその博物館により一層行きたくなる!
    続編とか出して欲しい。

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    2021年01月29日
  • あやつられ文楽鑑賞

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    三味線さんや人形さんや大夫さんへのインタビュー、有名な作品のあらすじ紹介など、どれも著者の文楽愛と解釈にあふれていて面白かった。文楽を見たり、聴いたり、見ながら聴いたり聴きながら見たり、したくなった。三味線弾きたい。

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    2021年01月26日
  • 人生激場(新潮文庫)

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    再読。
    このエッセイから、しをん氏のヴィゴ・モーテンセン熱が高まってくる。
    やっぱり妄想と、日常を見る視点が面白い。

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    2021年01月24日