【感想・ネタバレ】格闘する者に○のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年02月13日

三浦しをんさんのデビュー作

冒頭、ジャングルの塔に暮らす王女の物語から始まる。
何だか不思議な話なのだが、これの意味は後に明かされる。
そして、この不思議なタイトルの意味も。

就活、家族、恋。
女子大生可南子が様々な事にぶつかりながら志望する出版社の就職試験に挑んでいく。

しをんさんの体験に基...続きを読むづいて書かれたそうだ。
なるほど、エッセイと小説どちらとも言える雰囲気だ。
上手くいかない就活に思いっきりツッコミを入れ、妄想を炸裂させるところは可笑しくて笑ってしまった。

これがデビュー作なのだ。
強烈なインパクト。
三浦しをんさんが好きと言いながら今まで読んでいなかった事を後悔した。

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Posted by ブクログ 2021年11月26日

三浦しをんさんのデビュー作!
就活を軸にして、家族や恋愛についても描かれていて、とても共感しやすい物語。デビュー時からこんなに勢いのあるボケとツッコミをしていたのかと驚いた。
最初の文章がここに繋がって、タイトルはここで回収されて…というように、物語の構成がおもしろい。


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Posted by ブクログ 2021年05月08日

好きなことを仕事にしたい、という誰しも一度は考えたことであろう理想と実際の就活の厳しさ。
非常にバランスよく描かれています。
全体的に就活に対して、ゆったりと構えている登場人物達に癒されました。

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Posted by ブクログ 2021年04月18日

出版就活をしていると、孤独で、正解がわからなくて、不安でしょうがないです。でもかなこちゃんの少しゆるい向き合い方見てると頑張ろうと思えました。ありがとう!あと少し、出版就活がんばるぞ〜

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購入済み

匿名 2024年01月04日

すっごいお嬢様なのに独特な感性を持つ、不思議な女性だった。

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Posted by ブクログ 2023年10月27日

三浦しをんの処女作にして、その後の活躍を予感させる傑作青春小説である。いきなり結婚の条件として象を選ぶ王女の話が出てきて何事かと思うが、主人公・藤崎可南子の就職試験の○○だったというオチが途中で明かされる。ついでながら、その時に本作の題名の謎も明かされる。というように事実と妄想が入り交じり、崩壊寸前...続きを読むの家庭も男女差別も笑い飛ばす主人公の生き様が爽快である。落ち込んだ時に読むと気分が揚がること請け合いだ。

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

家も恋人も友達もワケありな就活生。弟くんのたくましさや西園寺さんの優しさが気に入った。主人公が試験で書いた作文(ショートストーリー)がうますぎる。最近ない、他の小説にない設定や言葉遣いに頭の色々な部分を刺激された。

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Posted by ブクログ 2023年02月12日

三浦しをんのデビュー作。
決して主人公が何かを成し遂げたり、大成功したりする訳ではないのだけど、不思議な読後の爽やかさがある。それは読者に近い等身大の主人公を描いているからか。みんな人生色々大変なこともあるよねと寄り添ってくれているような。
今まで手にとらなかった三浦しをんの作品だったけど、読んでみ...続きを読むて良かったなぁ。

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Posted by ブクログ 2022年03月07日

本の題名といい、出だしの象選びの姫の話といい、これは不思議な小説かなと思いながら読み進む。漫画が大好きで“脚フェチ”の爺さんと相思相愛、就活中の大学4年生、可南子。彼女を取り巻く複雑な家庭環境。本の題名の由来や家族との関係がだんだん明らかになってきた時は、どっぷり物語に浸かってる。気の置けない友人達...続きを読むや、複雑ながら愛すべき家族に見守られながら“格闘”する姿に○。

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Posted by ブクログ 2021年12月05日

読みながら「しをんさん、もっと言ってやってくださいよ!」とプロレスを応援しているような気持ちになりました。笑

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Posted by ブクログ 2021年11月02日

就活をマイペースに過ごす文学部3人。
当たり前だけど一人一人が考えを持ってて、その人それぞれに異なる背景がある事を強く考えさせられた。やっぱり三浦しをんさんの文章は読みやすくて面白かった。
1番良かったのはボーナスがビーナスとボケナスを足して二で割ったような魅惑的な言葉、としてたここ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年07月16日

面白かった。自分もちょうど就活の時期だったので読んでみたのだが、就活の不安が少し晴れるかのような、重い話ではなく楽しい話だった。主人公が就活を成功しまくるといったありきたりな話ではないのもgood。人生って自由なんだなと考えた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月15日

2020/11/10
デビュー作。
縁がなくて今まで読めてなかった。
あらすじを読んだ記憶では単純に就職活動を頑張る女の子の話かと思ってたけどなかなかの曲者だった。
愛すべき曲者。

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Posted by ブクログ 2020年07月12日

『もう就職活動やめようかなあ』
『私も。なんだかいかに自分が会社勤めに向かないか、わかってきたもん』

マイナビ社の直近の統計値によると、就活における大卒生の平均エントリー数は約30社。そして、内々定の保有数の平均値が約2.2社だそうです。エントリー数でこれを割ると、なんと内定率は約7%という狭き門...続きを読む。計算上は、ひとつの企業から内定をもらうには15社にはエントリーをしないといけないという数値ではありますが、一方でそんな簡単なことでないことは、いうまでもありません。私にも過去に就職活動に悩み苦しんだ時代がありました。面接の連絡が来るのか、次の面接には進めるのか、そして内定はもらえるのか。今まで、店頭の商品を選んでいた立ち場が逆転し、選ばれる側にまわることの戸惑いとその息苦しさ。一方で、ふと思う、自分は本当は何をしたいんだろうか?という人生を俯瞰したそもそも論が繰り返し波打つように押し寄せてきたあの頃。そんな就職活動という人生のビッグイベントをリアルに描いたこの作品、自らの体験による物語、これは三浦しをんさん24歳のデビュー作です。

『そろそろここを出ねばならぬ。今日は五時間で十八冊の漫画を読んだ』、と漫画喫茶を後にするのは主人公・可南子。『私は就職活動をサボってここに来た』という可南子。『可南子さん、今日の会社はどうでした』、と家に帰るとすぐに義母に聞かれます。『一体どういうところに就職したいんです』という問いに『ええと、出版社にしようと思ってます』と答える可南子。『十五年以上読んできた漫画の中には、たくさんの編集者たちが現れた』という自らの経験から『ケーキを持って漫画家の家に行き、それを食べながらボーッと原稿ができるのを待っている。あれなら私にも可能だろう』と安易に考える可南子。台所へと立った義母を確認して弟・旅人は『漫画喫茶行ったんだろ。姉ちゃんがガキの頃から今まで熱心に続けてるのって、漫画読むことだけだな』と全てお見通しの様子。『それから二週間、私はいくつもの会社にハガキを出した』という忙しい日々。『練習をかねて、有名百貨店を受けてみることに決めた』ものの、理由は『社員になったら、きっと社割で服が買えるだろう』という可南子は『わざわざ「平服でおいでください」と書いてあった』ことから『気合いを入れて可愛らしいタックの入った黒いカーディガンに黒いスカート、黒いストッキングにインパクトのある膝下までの豹柄のブーツ』という『完璧なるコーディネイト』で筆記試験に赴きます。そんな『会場は見事にリクルートスーツで埋め尽くされていた』という衝撃。さらに『すぐに問題用紙とマークシートが配られた』時に『私はもう一度驚いた』という展開。『問題の表紙に「適性検査(SPI)試験」と書いてあった』。これを『なぜ百貨店に入るためにスパイの適性が必要なのだ』と不思議に思う可南子。終了後、大学で友人に会った可南子は『いま就職試験っつうもんを受けてきたわ』とその内容を細かく説明します。すぐに『スパイならスペルはSPYだろ?』と馬鹿にされる可南子。でも『試験に通過したから一次面接に来いと連絡が入った』という予想外の吉報。しかし、可南子は『今回もすべての人間がリクルートスーツだった』というその場に、『私は半ば意地になっていて、また前回と同じ豹柄のブーツだった』と出かけて行くのでした。そんな可南子の就職活動が続いていきます。

『就職活動というビッグイベントに参加しているという一体感がある』という可南子。この国では新卒採用という独特の考え方が基本である以上、大学生活の後半戦最大のビッグイベントが就活です。誰もが通るその道を、かつて三浦さんも通ってこられました。その経験を参考に書かれたのがこの作品。そして、そのイベントに参加する際の制服ともいえるのがリクルートスーツです。本文中では、それを着ないで『豹柄のブーツ』で赴く可南子の顛末がとても興味深く描かれています。またリクルートスーツ自体をチクッと皮肉るところなどもとても面白いですが、三浦さんならではの表現だと感じたのはこんな箇所です。『私はこのストッキングというものが好きではない』と宣言する三浦さん。『ただでさえ蒸れやすい足を、こんな得体の知れぬものでピタリと覆うなど、まったくもって理解できない』と不満爆発のご様子。『だいたい私は素足に自信を持っている』とここで自身の素足が登場。『私の脚はまだスンナリと美しく、張りもある』、そして『体毛が薄いからムダ毛処理をせずとも、肌はいつもスベスベだ』と畳みかけるように主張が展開します。そして、『それなのに、就職活動というと、お決まりのリクルートスーツにパンプス、やけに白いストッキングと相場は決まっている』、と就職活動の現状を嘆きます。そんな三浦さんらしく『素肌を直視するのが、試験官のオジさんには眩しすぎるのだろうか。それとも、ストッキングをキューと裂いて、そこから現れる肌に接吻するのが好きなのだろうか』と、ストレートな表現の登場。この辺り、もう思いっきり三浦節炸裂とも言える表現です。三浦さんの場合、こういった表現は、小説よりは、エッセイに多く登場します。そういうこともあって、余計にこの主人公・可南子=三浦しをんさんを感じさせます。そして、この作品が三浦さんの自伝なのかも?という感覚に繋がってしまうところが、この作品の面白さを格段に増しているように感じました。

また、エッセイの世界で見られる三浦さんならではの世界観も顔を出します。二つご紹介します。一つ目は、『おたく』。可南子が古本屋に入るシーン。『絶版になって手に入らない文庫が百円で、有名な古本屋で一冊八百円で取引されている『キン肉マン』の単行本(それも三十巻目以降で初版!)にいたっては三冊百円で、売られていたのであった』というなんとも細かい部分まで規定した上での一文。それを買って『嬉しくて近年まれに見るほど興奮した』というのは可南子ではなくて、これはどう考えても三浦さんだと思います。二つ目は、『BL』。『僕さ、ホモかもしれない』という二木君。『男に対して性欲がもてるのかどうかは、「もしやホモかも」という可能性に思い至って間もないから、まだわからない』という突然の告白。それは可南子が『男惚れについて』という卒論を書いているのを知っていたからでした。『古今の文献や映画、演劇にあたって、男惚れの実態とその表現を分析し、そこに秘められた性意識と差別性をさぐるのが、私の研究課題である』という可南子。これはもう、三浦さんご本人の趣味の世界が重ならざるをえません。ただし、小説の世界しかご存知でないと今一つ納得感が得られない部分でもあるかもしれません。三浦さんのエッセイの世界を知っている者だけがニンマリする、そういった部分をあちこちに感じました。もちろん、デビュー作なのでこの作品の前に他の作品を読む必要はないのかもしれませんが、この時代に並行して書かれたエッセイを読んだ後にこの作品を読むと面白さが倍増、三倍増する、と思いました。

「極め道〜爆裂エッセイ」で、『ここで声を大にして申しますが、あの話はあくまで小説、フィクションです』とこの作品が自伝などではないことをはっきりと語る三浦さん。でも、自らの就職活動では出版社への就職を目指されていたのは事実で、そういう意味でも虚構と現実の線引きが微妙なこの作品。K談社、集A社、S学館など、伏せ字の意味をなさない活動先での面接シーンを含め、誰もが通る就職活動というビッグイベントをリアルに描写したこの作品。

- 三浦しをんさんは、もう最初から三浦しをんさんだった -

ということを実感させられる三浦しをんさんど真ん中!の作品。若さゆえの圧倒的な推進力でぐりぐり読ませる三浦節炸裂しまくりの作品でした。

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購入済み

自分の若い頃を思い出す

2018年11月01日

就職活動をする女子大生の姿が生き生きと描かれている。家柄を考えれば、無理して就職をする必要も無いと思われるが、それに対して反発してなんとか自活して生きていこうと考えている。
漫画を趣味とする主人公の可南子は出版社で働きたいと願う。未だ男性優位の考えがうっすらと残るのが会社であり、筆記試験では合格し...続きを読むても面接では面接官のなんとなく女性を馬鹿にしたような質問に窮して、上手くいかない。大手業界は落ちてしまうのだが、中小の業界への就職活動を諦めずに続けていく。
大学の友人たちとの気心の知れた気軽な会話には、はやり言葉など世代の違いがあって意味が分からず、辞書を引いて理解するという面倒を感じたが、正直、逆に余計に興味をそそられた。面接試験で面接官とのやりとりのことなども、若い人の考えていることがここでは感受性たっぷりに描かれている。
物語は、試験に受かるかもしれないと期待をしていた小さな出版社から不採用の通知を受けて意気消沈していた時、家出をしていた弟が帰るという幸な結果が同時にもたらされる。そして家族の暖かい絆に改めて気付いてそれを抱きつつ、おそらくは再び出版社への就職活動に挑戦するというところで終わる。読後感が良い。

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Posted by ブクログ 2022年11月20日

 文学部の大学生が就職活動に奮闘する話、ということで他人事とは思えず……あはは。
 冒頭のメルヘンなお話が素敵です。作中であんなふうに使われるのねぇ。『私が語りはじめた彼は』の時も思ったけれど、しをんさんの小説は導入部分に惹き込まれることが多いかも。

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Posted by ブクログ 2023年08月29日

このタイトルは、こういうことであったのか! と読んでわかりました。
これは、作者自身の体験を元にして書いたのかなぁ?
特に出版社の面接のところとか。
なかなかおもしろく読めました。

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Posted by ブクログ 2022年09月19日

三浦しをんさんのデビュー作。
主人公の女子大生とその友達が、マイペースを崩さずに就職活動をしている、(ように思える)ちょっと脱力系で緩めの物語です。

シニカルなユーモアの中に温かみを感じさせる主人公の雰囲気が、エッセイでのしをんさん自身を彷彿とさせて面白いんですよね。
漫画が好きなところも共通して...続きを読むいますし。

K談社とか集A社とか、ある意味あからさまな社名の会社での面接の模様は、実体験も多少は入っていたりするのでしょうか。
そんなことを考えながらの読書がとても楽しかったです。

主人公を始めとする登場人物も印象深く、この人たちにまた会いたい、そんな風に思いました。

ちょっと変わったタイトルも、読めば意味が分かりますよ。

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Posted by ブクログ 2022年08月18日

大学生の就職活動とか、とある職につくために勉強しまくっていたころに適当に受けた3社くらいしか思い出せない。内一社は内定もらったが、最終質問がイチローか松井、どっちが好き?だったのは強烈に覚えている。でもってその頃の記憶は後悔まみれの黒歴史なので正直掘り返したくない。
というのは自分の大学生のころで、...続きを読むこの本の人たちは「就職?んなもんなくても生きていけるでしょ?」という考え方が強いので安穏とした大学生活を送っていてたいへん羨ましい。いいなぁ。人生毎日夏休み。

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Posted by ブクログ 2022年01月10日

タイトルの意味、なんだろうなぁと思ってずっと読み進めていたのだけれどまさかそういう事だったとは。

就職活動がいかに学生をスポイルして、精神を荒廃させるかは、実のところ就職活動らしきものをしたことのないワタシには実は想像がつかないのだけれど、石田伊良さんの「シューカツ!」とかこの本を読んでいると本...続きを読む当に辛くて気持ちが萎えるものだなぁとひしひし思う。とてもじゃないけれど、自分では耐えられそうもない。

早々に就活を諦めてドロップアウトする若者や、社会に出てくるなり疲れ果てている新入社員を見るとさもありなん、と思うもの。

非常にとんでもない家庭環境の主人公だけれど、実におおらかで愉快な性格。こういうキャラ設定は三浦さんの真骨頂でしょうなぁ。大好きです。

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Posted by ブクログ 2021年10月19日

⭐︎3.5

 就活を軸に話は展開しますが、主人公の女子大生・可南子は70近い爺さんと付き合ってたり、家族の問題など色々出てきて、次はどうなるの!?と展開が読めず楽しく読破しました。

 SPI試験に際して、「なぜ就活でスパイの適性が必要なの?」とか、主人公の独特の感想でクスッと笑える要素も多くあり...続きを読むました。
就活に関する記述は共感できるとこも多かったです。
 タイトルの意味も中盤にさらっと出てきますが、そこを切り取るか!?という感じでした。
三浦しをんさんの作品は初めて読みましたが、主人公がなかなか個性的で面白かったです。

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Posted by ブクログ 2021年10月10日

初々しい本でした
そーかー
これから始まったのかと
生きにくさ
と引き換えのリッチさ
頑張れって言いたくなる

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Posted by ブクログ 2021年09月23日

読んでから三浦しをんさんデビュー作と知る。

就活と、家のしがらみと、変なおじーさんとの恋愛関係?と、なかなかよくわかんない話

生きてたらいろんなこと起こるよね、みんないろんなことに格闘しながら生きてるんだよね、ってかんじかなぁ

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Posted by ブクログ 2021年08月19日

可南子、砂子、二木君の大学生っぷりがいい、呑気なんてものを通り越していて。若いんだからこの先なんとでもなる、と言えば確かにそうなんだけど周りの学生を見たらもう少し真剣に就職活動してもいいんだけどな。まあ、三人ともまだ余裕がある。オイラが学生の時にこの物語を読んでいたら、「ふざけんじゃねえよ」って思っ...続きを読むてたろうな。オイラの就職活動は可南子以下だったけど、当時はフリーターって言葉もなくてどこの会社でもいいからとにかく就職するしかなかった。オイラが勝手にそう思っていただけかもしれないけど、まさか大学卒業後も親のすねをかじる選択肢はなかったなぁ。でも今この物語を楽しく読むことができたオイラは気持ち的には少し余裕が持てるようになったのかもしれない。自分の子どもたちに対してもあまり干渉しない。望むのは自分がやりたいことを早く見つけてくれるといいなぁってことくらい。いくら血のつながった子どもでも、ひとりの人間だからオイラの思うようにはならない。思い通りになんかならなくてもいいから、自分のやりたいこと、やるべきことに真っすぐであればいい。
だから可南子も砂子も二木君も好きだな。旅人も。怠惰で呑気なことに説教する気にはならない。彼らには彼らの意思があってやっていることだから。
あぁ、そう思うと子どもに教えてもらうことって多い。だから知らないことやできないことを大人ぶってごまかす必要なないと思う。いまの歳になって思うけど大人も子どももやってることなんか大差ない。西園寺のじいさんみたいになれたらいいな。

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Posted by ブクログ 2021年08月13日

三浦しをんさんデビュー作。

前に進んでない様であり、実際にはしっかりと前に進んでいる。
そんな作品でした。

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Posted by ブクログ 2021年06月28日

就職活動が終わったので読んでみた。

自分の将来進む道を決め、自己分析で己と向き合い、面接で人間性を否定されてる気分を味わうなど精神的にきつい時が何度もあった。
女の子らしいからと選考を落とされた時と、面接で面接官が自分の肩書きを名前を名乗らずに面接を始めた時は特に理不尽だなぁと感じた。
志望した企...続きを読む業から内定をいただき就職活動を終えたが、それで本当によかったのかという不安は拭えない。

私の就職活動はコロナの影響をあまり受けない業界、業種を志望していたこともあり、比較的苦しまなかった方だと思う。
それでも可南子の就職活動は生ぬるすぎて驚いた。

小説としてはところどころに思わず笑ってしまう箇所があり、軽く読めて気分に合っていた。


会社に入るだけが『大人』じゃないで。

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Posted by ブクログ 2021年05月09日

就活を中心とした内容だけれども、家族のことや、いつも一緒にいる友達からのカミングアウトがあって、読んでいておもしろかった。可南子と砂子と二木ちゃんの関係がいいなぁと思った。みんなのこの先のことが気になった!私も就活生なので、周りに流されすぎずに頑張ろうと思えた。出版社の試験で、二木ちゃんが「帰ろうか...続きを読む」と言った場面があった。可南子は「受けなければ可能性はゼロだけど、受けたら少しはK談社に入れる可能性が出てくるんだから」と言っていたのが印象に残った。また、二木ちゃんは可南子に「好きなものを諦めて後悔するくらいなら、駄目でもともとでやったみたほうがいい?」と尋ね、可南子は「うん。たぶんね」と答えていた。私も後悔なく、挑戦していきたいと思った。

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Posted by ブクログ 2021年01月27日

格闘するもの?足掻く?
苦しんで闘うものに応援?
ふふふ、なるほど、
表題に納得。
三浦しをんデビュー作?
ゆるーくて才能を彷彿させるものを感じる、
それに後の作品で出てくる人らしい人もちらほら。
はじめから三浦しをんワールドを感じる。
自分は好きだわ。

個人的に、最近はあまり聞かないけど、
平気...続きを読むで「ろうほ」などというやからがあまりね。

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Posted by ブクログ 2021年01月05日

三浦しをん初期作品。該当→かくとう→格闘 という落ちはわかるが、実体験に近いものに即し、のちの作品ほどこなれていない。筆力は感じる。

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Posted by ブクログ 2020年10月08日

呑気な女子大生が就活する話。社会と自分の折り合いの付かなさに辟易する場面が多々あり、共感できる方も多そう。

将来どうなるか分からない―可南子にしろ旅人にしろ西園寺さんにしろ―不安だけれどそれが生きる醍醐味だなぁと思った。生けとし生ける者は皆、格闘してるなぁと思った。

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Posted by ブクログ 2020年07月06日

しをんさんのデビュー作なんだ。知らずに手に取った。就職活動をしていた頃が、学生の頃が懐かしい。
タイトルの言葉が出てきたところにはちょっと笑ってしまった。冷静のは学生のほうだ。
学生時代だからこそ、短い周期で出会いがあり、別れもある。そして前に進む。そんなお話だった。

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Posted by ブクログ 2020年04月28日

三浦しをんデビュー作。
少し壊れかけたというか、ぎこちなさの残る家庭、うまくいかない就活。そうなのだが、軽快でいて、風刺的な色合いもあり、なかなかに素晴らしい。

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