【感想・ネタバレ】あやつられ文楽鑑賞のレビュー

あらすじ

あなたは、人形浄瑠璃・文楽を知っていますか? え、知らない? 大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載! ほお、ご存じですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそりと書かれています。ーー若き直木賞作家が、いかにして“文楽くん”に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説『仏果を得ず』と合わせて読むと、おもしろさ10倍増!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

以前読んだものを、文楽観劇を経て再読。うーん、めちゃくちゃ面白い!
感じ方や語り口に卑近な感覚を抱くけど、それだけじゃない。スバっと本質的なことを切り取るところが三浦さんはすごいと思う。
人形が人間を演じ、太夫が語り、三味線が包み込む。また文楽を観に行こう!

0
2022年02月06日

Posted by ブクログ

三味線さんや人形さんや大夫さんへのインタビュー、有名な作品のあらすじ紹介など、どれも著者の文楽愛と解釈にあふれていて面白かった。文楽を見たり、聴いたり、見ながら聴いたり聴きながら見たり、したくなった。三味線弾きたい。

0
2021年01月26日

Posted by ブクログ

しをん嬢の「語り」を読むと文楽に興味が湧いてきた。よく落語を聞くので、義太夫には少しく馴染みがあった。しかし、「寝床」では義太夫語りというよりも素人太夫の破壊力に焦点が当てられた話。「どうらんの幸助」の下地にあった『桂川連理柵』も知らなかった。本書でとても良かったのは『仮名手本忠臣蔵』の解説だった。年末となれば時代劇でよく放映され、話の筋もよく知っているものと思っていたが、文楽として上演される忠臣蔵はとても面白そうだ。落語「蔵丁稚」では芝居見物での忠臣蔵だったんだな〜

0
2020年09月26日

Posted by ブクログ

著者の三浦しをんさんの文楽愛が、たっぷり伝わってくる。実際に観に行っておられるのに加えて、大夫さん、三味線さんらにお話も聞いてらっしゃるので、そのお話が内実を伝えていてとても興味深い。さらに、文楽の用語、演目の紹介なども章ごとに載っており、名作中の名作、スタンダードがたくさん紹介されている。特に詳しくストーリーが紹介されている「忠臣蔵」と「女殺油地獄」は、すごく観たさがつのった。

0
2019年08月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。「『文楽』という底なし沼に(中略)みなさまが同じようにはまりにいらっしゃるのをお待ちしております!」というラストの一文のお誘いに見事にはまっている。三浦さんが「ぜひ同じ演目を文楽と歌舞伎で見比べてみてください」というものだから、歌舞伎にもはまってしまい、三浦さん同様にお財布が危険なことになっている。内子座にも行ったし、襲名披露公演を見る機会にも恵まれた。となると、技芸員さんたちに直接取材してお話を聞ける三浦さんがうらやましくてたまらない。もう1冊くらい文楽の小説書いてくれないかなあ。

0
2016年04月14日

Posted by ブクログ

私に新たな世界「文楽」への興味を開かせてくれた1冊。
もともと歌舞伎は好きだったけれど、その元ネタともいえる文楽の世界をしをんさん流に楽しく解説してくれています。
実際このエッセイを観に行った後、文楽を観に行ってみましたが、やっぱりなんだか不思議な芸能の世界でした。
でも、なんだか癖になる感じはわかる…!!!
とくに「仮名手本忠臣蔵」の解説の章が好きです。

0
2015年12月26日

Posted by ブクログ

 文楽、いわゆる人形浄瑠璃など、テレビでさえまともに見たことがない。それがどうしてこれを読むかと言うと、著者の三浦しをん氏の作品「舟を編む」があまりに面白く、彼女の別の作品も読んでみたいと思ったからだ。「仏果を得ず」という作品が文楽をベースにしているということなので、全く文楽の知識がない自分は、あわせて読みたいと帯に書いてある、この「あやつられ文楽鑑賞」を先ず読むことにした。

 文楽初心者の自分には、おそらくそれが正解なのだと思う。文楽のイロハに触れることができたと思う。少しミーハーではあるが、三浦しをん氏が、どんどん文楽にはまっていく様子がありありと伺える。しかも代表的文楽作品の筋やキモを上手く語ってくれていて、とても読みやすかった。いかにも現代っ子という感じがする。

 また、個々の作品の解説も素晴らしい。例えば「仮名手本忠臣蔵」などは、ただの武士の忠義の話ではなく、その裏に隠された義士たちの心理を語る。

 浄瑠璃では人形が演じることによって、人間以上に人情や心理を語ることができるという。人形に命が吹き込まれるそうだ。一度真剣に舞台を鑑賞してみたい。

 また、他の芸能にも造詣が深い所を見せているが、紹介していた歌舞伎や落語はテレビやCDなどでも鑑賞することが出来る。落語は桂枝雀の「寝床」を紹介していたが、手元にある落語のCDの中には桂文楽による「寝床」があったので聴くことが出来た。素人義太夫を聞かされる周りの人たちの迷惑ぶりが面白おかしく語られおり痛快であった。噺家の名前がまた『文楽』というのが偶然とはいえさらに面白かった。

0
2014年12月31日

Posted by ブクログ

文楽に全く興味がなかった私でも一度見てみようかなと思ってしまうほど、文楽の歴史、しきたり、楽屋裏、作品などが魅力的に描かれている。
おまけに、作品の要約振りが素晴らしい。古風な言葉と口語の絶妙な混ざり具合は、さすがエッセイの達人です。

0
2014年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文楽の人形には、人間では出せない不思議な魅力がある。文楽は一度だけ見たことがあるが、この本を読んでから思い返してみてなるほど確かにと思った。
魂のない人形だからこそ、独特の滑稽さや妖しげな雰囲気が出る。

この一冊で文楽の奥深さと面白さがたくさん伝わってきた。

0
2013年07月07日

Posted by ブクログ

フォローさせていただいているレビュアーさんの『仏果を得ず』のレビューを読んで
「読みたい!」と勇んで本屋さんに行ったものの、置いておらず。
せめてもと、こちらの本を購入。


「文楽は三業から成る」とはよく言ったもので、実際に観劇に行くと、
舞台で演じている華麗なお人形と人形さんの動きには当然ながら見惚れるし、
三味線を習っていたこともあり、三味線さんの繊細であったり勇壮であったりの
撥さばきや糸をはじく指が気になるし、
好きな大夫さんが顔芸といえるほど(←失礼な言い草ですが、褒めてます)の
熱演タイプなので目が離せないしー!!!
と、あっちもこっちも観たくなるわたしはどこを観ればいいのか、毎回悩む。
本書を読めば観劇のポイントが絞れるかも?などというムシのよい期待をしたのだけれど、
むしろ注目したい箇所・観たい箇所が増えたという(笑)

最初のほうに書かれている、舞台に出るときの「おねがいします」の挨拶の意味が、
燕二郎さん改め燕三さん襲名公演の終章を読むと、さらにじんわりと胸に染みる。
十四章の咲大夫さんの不思議なめぐりあわせのなかで『咲大夫』さんになったお話は
文楽の神様、って本当にいるのかもしれないと思わせてくれる。

しをんさんの読みやすい文体・わかりやすい解説はもちろんのことながら、
文楽への溢れまくる愛で楽しく読める一冊。

0
2013年03月05日

Posted by ブクログ

ずいぶん前に、チケットをいただいて文楽を見たことがある。寝てしまった!で、半分くらいで出てしまった。演目も覚えていない。あー!なぜこの本を見たあとに行かなかったのか…反省反省。本当にもったいないことをしてしまった。
むらむらと、文楽をみたい気持ちが沸き上がっている!
今年は 真剣に?見る!
日本人だ。こんなに誇れる文化を満喫しようじゃあないか…そんな気持ちにさせてくれる文楽初心者読本。

0
2023年01月27日

Posted by ブクログ

あなたは、人形浄瑠璃・文楽を知っていますか?え、知らない?大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載!ほお、ご存じですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそりと書かれています。―若き直木賞作家が、いかにして“文楽くん”に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説『仏果を得ず』と合わせて読むと、おもしろさ10倍増。(表紙裏)

特定のテーマについてのエッセイは、そのテーマに何らかの関心を持っていないと面白くないんじゃないかと思っていたが、そんなことはなく、文楽=人形浄瑠璃にずるずると引き込まれそうになった。
軽妙な語りは読みやすく、文楽についての基礎知識はさらりと、演目については独自の解釈も交えつつあけすけに語っていて、まず読んでいて楽しい。

0
2019年02月16日

Posted by ブクログ

『人形浄瑠璃楽しいわよ』と90歳の憧れの先輩の言葉につられて・・。
導入にはとてもわかりやすく、興味を惹かれたため、いざ!と調べてみるとそうそう簡単に鑑賞出来るものではなかったのですね。
内子座とは言いませんが、是非『女殺油地獄』観て観たいなー。
今年の目標って事で。

0
2019年01月13日

Posted by ブクログ

同じく文楽を題材にした「仏果を得ず」の関連作品。
著者の文楽愛がほとばしるような文楽解説本となっている。
「仏果を得ず」の文章でも感じたけれど男女の恋愛のみならず、太夫さんと、人形遣い、三味線の間の恋愛にも似た関係が文楽には溢れているようだ。
腐女子であることを自称する著者のどろりとした恋愛観が浄瑠璃のもつ男女の恋愛観の良き理解者であるゆえんがわかるような気がする。

0
2015年07月12日

Posted by ブクログ

仏果を得ずの読後に本作を読み込んだ。
エッセイが、文楽に対する敷居を乗り越えてくるかのようにあたたかい。
読後もう一度仏果を得ずを読むと、見方や知識が変わり 違う作品のように思えてくるほどであった。

0
2015年01月24日

Posted by ブクログ

文楽は見たことがないし、見ようと思ったこともありませんでした。
けど三浦しをんが書いているなら読んでみようと、手に取って開いたら、予想以上に面白かったです。
三浦さんならではの、独特な視点での解釈や、質問が面白さに拍車をかける。
田舎住まいなので、おそらく大阪辺りまで出て行かないと文楽を見ることはできそうもないけれど、一度見に行ってみたくなりました。

0
2014年04月02日

Posted by ブクログ

橋本治「浄瑠璃を読もう」を読んだり、小川洋子さんのFMで番組で冥途の飛脚を取り上げていたので、人形浄瑠璃に興味を持った。
入門ガイドのつもりで手を出す。まほろ町シリーズのハードボイルドさは何処へやら、しをんさんはミーハーっぽく、キャーキャー楽しく文楽を語る。

義太夫を語る太夫、三味線を弾く三味線、人形を操る人形の三業から成ると説明があり、わけても登場人物の台詞、心情、背景を語る太夫が中心とのこと。観客も人形を鑑賞するだけじゃなく、太夫の語りや三味線の技に目が行ったりとのこと。成程ねえ。
ストーリーがトンデモだとか、勘平、お前それでいいのかとか、大星がキライだとか、普通のガイド本にあり得ない記述。そうか、そんなこと云っちゃっていいんだ。

12章。「女殺油地獄」。動機のわからなさ。近松門左衛門(著者はもんもんと綽名ををつけている)が怖い。しおんさんの作家の目が怖い。
14章。咲太夫さんへのインタビューが面白い。これを読むだけでも価値があると思う。

イラスト、挿絵は漫画家の勝田文さん。この人の作品は読んだことある。ご自身の漫画の時より丁寧な絵と云ったら失礼か。かなりの文楽好きではとお見受けする。

僕は数か月前から単身大阪住まい。先日、旅行の列車内でこの本を読んでいた。夜遅く新大阪駅に戻ってきたら静御前のお人形とバッタリ。ドキッとした。
著者の「仏果を得ず」を読み、国立文楽劇場にも行こうと思っている。

0
2016年04月06日

Posted by ブクログ

しをんさん 舞台芸術の世界へようこそ〜 操られているのは作者のしをんさんですね… 冷静さを失ってるところが面白かったです。

0
2013年12月13日

Posted by ブクログ

文楽?私にはきっと理解できない世界と思っていましたが、この本を読んだ後は試しに一回くらいは観に行ってみようかな?と思いました。

0
2013年07月08日

Posted by ブクログ

橋下くん!文楽、意外とスゴいかもよ。
知り合いから招待券をいただき、はじめて文楽鑑賞に行ってみることにしました。場所は大阪の国立文楽劇場・日にちは1月14日の11時開演です。お題は団子売とひらかな盛衰記・本朝二十四孝。題名からは何のことか想像もつきません。
文楽とは何なのか?人形劇とはどうちがうのかさえ知らないのでは、大阪市の橋下くんにも失礼だと思い手にしたのがこの本です。たまたま朝日新聞の書評欄にあったのと、作者が「風が強く吹いている」の三浦しをんさんだったので迷わず購入しました。
文楽の決まりや今回のお題目のあらすじもすこしはわかり、楽しい鑑賞ができそうです。
橋下くん!文楽、意外とスゴいかもよ。

0
2015年03月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「仏果を得ず」に続いてこちら。文楽のあれやこれやを綴ったエッセイというか初心者むけ鑑賞ガイドにもなるね。太夫さんや三味線さん、人形さんに取材したり、演目の解説やら三浦さんの独自な分析があったり。
まず仏果を読んでからこちらを読み、興味を持ったら見に行く、というのがよさそう。(まんまとそうなりそう。)

0
2023年01月06日

Posted by ブクログ

三浦しをんの文楽鑑賞エッセイ。

文楽を題材にした彼女の小説「仏果を得ず」をよんだのが、7年ぐらい前だったか?
漸くエッセイの方も読めました。

小説も素晴らしかったですが、エッセイも楽しかったです。
古典芸能というと、敷居が高く感じられ尻込みしてしまいますが、この2冊を読んだ今、「文楽鑑賞してみたいな」という気になっています。

0
2021年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前半はかなり面白かったけど途中からややトーンダウン??ただ、文楽を観た事が無い人や興味が無い人、一度観たけどつまらなかったという人は一度読んでみて欲しい本だと思いました☆

0
2021年03月16日

Posted by ブクログ

三浦しをん 「 あやつられ文楽鑑賞 」文楽(人形浄瑠璃)の紹介エッセイ。あとがき(文楽の放つ魅力)が 役に立った。人形が演じる人間ドラマは たしかに 面白そう。「女殺油地獄」見てみたい

文楽が放つ魅力
*太夫の語り、三味線、人形のぶつかり合い
*舞台と客席の一体感
*人形が演じる人間ドラマ
*そこに人間の本質がある


「型とは、不自由な取り決めではなく、物語世界を最良の形で観客に伝えるための 練り上げられた枠」

0
2019年09月15日

Posted by ブクログ

おもしろかった!
敷居の高い古典芸能をここまで楽しく紹介してもらえるとホント観たくなる!
落語も聴きたくなるし、歌舞伎も観たくなる!

それにしても、しをんさんの文楽愛は熱いなあ。

0
2016年09月23日

Posted by ブクログ

文楽への熱い想いを綴ったエッセイ。作者独特の”桃色解釈”もあって、自分のような文楽初心者には向いてると想う。

小説「仏果を得ず」とセットで読むと、文楽への知識・その世界に生きる人たちの息遣いがより身近に感じられると想う。ただ、読む順番は、本書から先に読む方がより楽しめると想う。自分の場合、小説の方を先に読んだので、文楽の用語や演目について、理解するのに少し難儀した。もっとも、これは文楽に素人の自分なので、普通に文楽についての知識がある人は、どちらから読んでも楽しめると想う。

本書は、人気のある演目についての作者の”桃色”的解釈の章と、太夫、三味線、人形遣いの方へのインタビューで構成されている。
読みどころは、なんといってもインタビューの章。
文楽の大ファンである作者のドキドキぶりが、読んでいて楽しい。インタビューのため楽屋を訪ねる前からのドキドキ感から、いざインタビューでの少しピントのズレた質問など、読んでいてクスリとさせられる。この軽妙さは作者の味なんだよね。

一方、人気の演目についての解説の章。
ポイントを押さえて作者独自の”桃色”解釈は楽しく読める。ただ、つい2~3日前まで文楽が何かも知らなかった人間には、いささかクドイんだよなぁ。軽~いタッチで解りやすく、かつ面白く解説してくれてるんだけど、どの演目も似たような話に見えてきてしまって・・・・。
このあたりは、作者の責任じゃなくて、あくまで文楽の素養のない自分の責任なんだけどね。

しかし、パワーのあるエッセイだった。
パワーってのは、作者の文楽に寄せる想いのパワー。
読んでいて、「ホントに文楽に恋してるんだなぁ」と作者の熱が伝わってきた。
三浦しをんをここまで夢中にさせる文楽、生で観てみたいと思う。

☆3個

背表紙~

あなたは人形浄瑠璃・文楽を知っていますか?え、知らない?大丈夫、ぜったい退屈しない仕掛けが満載!ほぉ、ご存知ですか。でもちょっと待った。あなたの知らなかったことが、こっそり書かれています。若き直木賞作家が、いかにして”文楽くん”に恋をし、はまっていったのか。文楽の真髄に迫るべく資料を読み、落語を聞き、突撃インタビューを敢行する愛と笑いに溢れたエッセイ。小説「仏果を得ず」と合わせて読むと、おもしろさ10倍増!

全編、インタビューの章で構成されてても良かったと思う。もっと文楽の世界での人間関係とか私生活とかを掘り下げて書いて欲しかったな。

0
2016年06月24日

Posted by ブクログ

三浦しをんさんの本は「舟を編む」しか読んだことがなかったのだけれど、印象が変わった。さきの本は静かな雰囲気が本全体に漂っているけれど、今作は浄瑠璃を見て感じたままを素直にありのままに綴っていらしゃって、少しはっちゃけた感じもして印象が変わった。

本作は浄瑠璃を見たことがない人ようだが、それはどうだろう?初心者に対する方が向いているかもしれない。

私は関西出身在住で、実は一度軽い文楽を見たことがある。そして、眠くならないかと心配していったが、その面白さに開眼した者なのである。それ位の私でふむふむと読めた。

すごく色々な体験をしてくださっていて、導入として楽しめる。人形、太夫、三味線へのインタビュー、各浄瑠璃小屋の訪問、読書、著名作品の鑑賞、関連歌舞伎および落語の鑑賞、襲名公演など。3作品しか見たことない私にも知っている題があり、楽しく読めた。

寝てしまった話やら、一日帳場のもので足が痛くなった話など敷居も高くない。

私自身は、谷崎潤一郎の「蓼喰う虫」を読んで、浄瑠璃に興味を持ち、実際に見に行ってみたので、この本を読んで同じように文楽を見に行く人がいたらいいなと思った。

0
2016年01月24日

Posted by ブクログ

仕事でちょこっと文楽とも関わりがあるんやけど、未鑑賞のわたくし。興味はあるけどなかなか劇場へ足を運ぶまでは到らないので、文楽通としても知られている三浦しをんさんのエッセイで予習してみました。

第2章でお姫様の人形を観て「かわいい!かわいい!」とハイテンションのしをんさん。それまで無表情な人形に対して「かわいい」と思ったことはなかったのですけど、これ以来なぜか親しみが湧いてきて、文楽ポスターを観るたびにうっとりと見とれております。

しをんさんによる作品解説と鑑賞ポイントが楽しかったので次回はぜひ作品解説で1冊書いて欲しいものです。

0
2016年01月03日

Posted by ブクログ

仏果を得ずの次は、文楽の話し。
人形遣いの方々の楽屋話や、歌舞伎に落語までと日本の伝統芸能を一気に触れられた一冊。
なぜか落語に興味が湧きました。

0
2013年12月06日

Posted by ブクログ

テンションの高い、おもしろい文楽紹介本。

ど素人にわかりやすく、明るく笑える本。
忠臣蔵の説明、とても力作でした。
ああいうストーリー展開って中世ヨーロッパ騎士モノでおなじみなので、全然驚かない自分に納得。
(AとBの旅道中、ながながと冒険があったのち、突然でてきたキャラクターCはけろっと自分はAの兄で、といったストーリー)

0
2013年04月16日

「小説」ランキング