国内小説作品一覧

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  • 珠玉
    4.0
    1巻407円 (税込)
    青い海の色をしたアクアマリン──床にオガ屑を撒いた酒場で出会ったのは、海で行方不明になったらしい息子を探し続ける医者だった。赤い血の色をしたガーネット──渋谷の中華料理屋の主人が貸してくれた宝石は、スランプだった「私」に赤い色にまつわる記憶を呼び覚ます。乳白色の月の色ムーン・ストーン──その石を手に入れたときから、心に生まれた白い核。若き女性編集者と情事を重ねながら、その核心を追い求める「私」。三つの宝石に託して語られる、作者絶筆の三部作。
  • 珠玉天王寺屋——五世中村富十郎
    -
    1巻770円 (税込)
    十代から歌舞伎を見続けてきた栗本薫の母が、希代の名優中村富十郎の50年に渡る舞台観劇記・交流の記録。 伝説的歌舞伎役者、十五代目羽左衛門の舞台を13歳で見てより歌舞伎の魅力に取り憑かれた山田凉子は、六代目菊五郎、初代吉右衛門、七代目幸四郎などの名優の舞台に接して歌舞伎への鑑賞眼を磨いてきた。そして1961年に当時鶴之助を名乗っていた中村富十郎に魅せられた彼女が、半世紀に渡る観劇記、交流をまとめたものが本書である。あくまでもファンの視点から書かれてはいるが、自身も長唄の名取りであり幾度か富十郎の踊りと共演も果たしている著者の富十郎評は的確。本格的な評伝のない現在、歌舞伎研究書としても貴重である。 【著者】 山田凉子 1925年東京生まれ。13歳より歌舞伎を見始める。山田抄太郎、稀音家六里治に長唄を、長生松帆に小唄を師事し邦楽への造詣を深める。また句集に『江戸切子』、『瓔珞』がある。栗本薫・中島梓の母。
  • 珠玉の短編
    値引きあり
    3.0
    恋愛、友情、自尊心――人間の欲望の行き着く先は、グロテスクでブラックで愛おしい!主人公の奈美は、孝一と虹子という夫婦と親しくしている。しかし、孝一が出張中の雨の日を境に、三人の関係は歪み始める。川端賞受賞作「生鮮てるてる坊主」や"珠玉"という惹句に取り憑かれてた作家・夏耳漱子。やがて頭の中で珠玉たちが地位向上と種の保存を騒ぎ出し……!? 表題作「珠玉の短編」など、短篇小説の名手が贈る11編の絶品。
  • 祝宴
    3.9
    1巻1,650円 (税込)
    「私は、彼女のことを、秘密にしたくないの」。長女が同性の恋人の存在を告白したのは、次女の結婚式の夜だった。戸惑う父は、娘にふつうでいて欲しいと願ってしまう――。日本で外国人として育った娘、外省人の祖父、日本・台湾・中国で生きる父。いくつもの境界を抱えた家族を、小籠包からたちのぼる湯気で柔らかく包み込む感動長編。
  • 祝祭の町
    -
    1巻1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 第2回「岡山・吉備の国文学賞」最優秀受賞作家が、昭和10年前後の岡山市西大寺の町を舞台に、幼年期から少年期へ移りゆく日々をたどった追憶の物語。
  • 祝女
    3.5
    ユリとマキ。性格も男の趣味も全然違うが、なぜかウマが合う二人。いつものようにユリの家で手料理をパクついていたマキが〈今はお友達シリーズ〉と書かれたアルバムを見つけて手に取る。「あれ? これって、ユリの元カレ達?」(「ユリ&マキ 元彼?」)  NHK総合テレビで放送、大反響の“オンナの本音系コメディ”をノベライズ。思わずニヤニヤちょっぴりキュン! なんだか元気になれる短編集。
  • 淑女への贈り物
    -
    1巻880円 (税込)
    大人の少年誌「ラピタ」連載の35章のショート・ストーリー。女性への贈り物に纏わる物語。「ありがとう」を、どうして妻に言えないんだろう。「ごめんね」を、どうして母に言えないんだろう。「愛してる」を、どうしてあの時言えなかったんだろう。胸の奥が4℃温まる 思いとモノと物語。妻へ、母へ、娘へ、恋人へ。様々な関係、状況での女性たちへの贈り物をテーマにした珠玉のショートストーリー。思いを込めて大切な女性へ贈りたい、でも何を贈れば良いかわからない。そんな男性へ、必ず淑女に喜ばれる商品情報付。

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  • 宿神 第一巻
    4.3
    1~4巻836~847円 (税込)
    そなた、もしかして、あれが見ゆるのか……女院は不思議そうに言った。 あれ!? あの影のようなものたちのことか。そうだ。見えるのだ。あのお方にも、見えるのだ――。 のちの西行こと佐藤義清、今は平清盛を友とし、北面の者として院の御所の警衛にあたる若き武士。ある日、美しき箏の音に誘われ、鳥羽上皇の中宮、待賢門院璋子と運命の出会いを果たす。たちまち心を奪われた義清であったが……。 著者渾身の大河伝奇絵巻、開幕!
  • 祝葬
    3.6
    「もし、君が僕の葬式に来てくれるようなことになったら、そのときは祝福してくれ」自分の死を暗示するような謎の言葉を遺し、37歳の若さで死んだ医師・土岐佑介。代々信州を地盤とする医師家系に生まれた佑介は、生前に不思議なことを語っていた。医師である自分たち一族には「早死にの呪い」がかけられているという――。 簡単に死ねなくなる時代につきつけられる、私たちの物語。
  • 祝福
    -
    尊厳ある死を迎えるための老詩人の試みとは。 広告制作会社でクリエイティブ・ディレクターとして働く42歳の私は、CF撮影で17歳のモデル、サキと知り合う。自宅が近いということもあり、サキを送って行くが、彼女は途中コンビニに立ち寄り、大量のパンと菓子を買い込み、「あなたの部屋に連れて行ってください」と懇願した。私の家に着くと、サキは購入した食べ物を一気に食べ、今度はそれをすべて吐いた。案じて私がサキの肩を抱くと、彼女は「あたしと、セックスしたいですか」と訊く。そして、「でも、するのは祖父の部屋だけにしてください」と続けた。後日、サキの祖父の部屋に行くと、そこには斑ボケの始まった78歳の老詩人、長谷川がベッドにひとり横たわっていた。長谷川はすでにほとんど寝たきりで、下の世話も自らままならずの状態。私はサキに頼まれ、長谷川を風呂に入れるが、老詩人の刺激的な言葉に共鳴するものを感じるのだった。以後も長谷川の部屋を訪れることになる私だったが、ある日、この老詩人の口から、彼が心に秘めていた計画を打ち明けられるのだった。
  • 祝福
    3.8
    1巻638円 (税込)
    女ごころを書いたら、女子以上!ダメ男を書いたら、日本一!!長嶋有が贈る、女主人公五人VS.男主人公五人の夢の紅白短篇競演。あの代表作のスピンオフやあの名作短篇など、十篇を収録した充実の一冊!
  • 祝福
    4.2
    1巻550円 (税込)
    少女のころ、私たちは赤い糸にあこがれていた。生まれながらに、目には見えない赤い糸で結ばれたひとにいつか出会い、恋をして、幸せに暮らし、死ぬまで離れることはない。大人になって、いくつかの恋を経験して、赤い糸はないって気づいたけれど、でも、銀の糸はあるのかもしれない。人生の大きな流れの中で、自分で選んだ相手と意志的に結ぶ、それが銀の糸――。だれかとつながりたい気持ちをすくいとる、珠玉の恋愛小説集。表題作ほか「しゃぼん」「セカンドハウス」「銀の糸」「遊園地」「メトロノーム」を収録。 ※本書は文庫版『銀の糸』を改題し、単行本刊行時のタイトル『祝福』とした作品です。
  • 祝福の子供
    3.8
    虐待を疑われ最愛の娘と離れて暮らす柳宝子。私は母親失格――。悩み続けたある日、二十年前に死んだはずの父親の遺体が発見される。遺品には娘への手紙と猟奇事件の切抜き記事。父の過去を探り事件を追う宝子だったがそれが愛する家族の決死の噓を暴くことに。父の手紙の意味は? 母が犯した罪とは? 愛に惑う〝元子供たち〟を描く感動ミステリ。
  • 宿命と真実の炎
    4.3
    幼き日に、警察に運命を狂わされた誠也とレイ。大人になった二人は、彼らへの復讐を始 める。警察官の連続死に翻弄される捜査本部の女性刑事・高城理那は、かつて“名探偵” と呼ばれた元刑事の存在を気にしていた。彼だったらどう推理するのか――。人生を懸け た復讐劇がたどりつく無慈悲な結末。最後の1ページまで目が離せない大傑作ミステリ。
  • 手芸女
    3.0
    1巻616円 (税込)
    <かけがえのない一瞬が訪れる!>手芸部女子たちの熱いバトル勃発!その先に待つ感動の文化祭フィナーレ!【あらすじ】黙れ、ボスゴリ!――都立水之江高校の手芸部は文化祭の出し物で揉めに揉めていた。生真面目な部長と共に、かわいい雑貨を手作りしたい派と、姉御肌の副部長が仕切る、ファッションショーをやりたい派が対立していたのだ。おまけに突然、代理顧問になった新米教師は超体育バカ。一向にまとまらない中、年に一度の文化祭へ向けて、手芸女子の熱い夏が始まる! 最終章、まさかの展開に涙が止まらない。青春に一針入魂!
  • 主語のない男、生返事の女
    -
    1巻880円 (税込)
    なんの前触れもなく、「勝ったな」と、どう返事していいか分からない物言いばかりする夫。肘をついて食事をして、よく噛まずに飲み込んでしまう夫。洋服のセンスがあまりにも酷く、一緒に歩きたくなくなる夫。初めてのデートでいきなりラーメン屋に連れていくような、女心のひとかけらも分かってない夫。……そんな「ときめかない」ダンナ、片付けちゃいましょう!
  • 守護霊刑事
    3.5
    鋭敏な頭脳と明晰な推理で数々の難事件に挑み、解決へと導いてきた(と自分でうぬぼれている)若手刑事・大磯拓真24歳。だが実際は、彼の死んだ祖母・八重子が守護霊となって事件を解決していた!! 霊感のない拓真に事件解決のヒントを与えるため、八重子は霊感のあるコンビニ員・美久に相談をもちかける…。そしてまた、今宵も難事件が大磯刑事に降りかかる!? 「おしい刑事」の著者が贈る、“遠隔推理”コメディ・ミステリ!
  • 守護霊塾
    -
    1巻1,320円 (税込)
    幼少期のトラウマによってパニック障害を引き起こした哲也。第一志望の大学受験に向けて必死になる哲也だが、パニック障害が邪魔をしてうまくいかない。そんなある日のお盆。哲也の守護霊だという謎の女性・詩織が現れる。お盆やお彼岸の5分間だけ、詩織からLINEでアドバイスをもらえるようになった哲也は、守護霊とともに第一志望合格を目指す。

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  • 首相官邸占拠399分
    3.0
    国家に裏切られた男たちの最後の賭け! ――情報源として接近した女を、自殺に追い込んでしまった、警視庁公安部員。官僚同士の綱引きに巻き込まれ、無理な調査の挙げ句、退職を余儀なくされた、公安・外事部門の捜査員。すべてを組織に捧げ、裏切られた5人の男たちが、強大な国家権力と官僚組織に対し、最後の賭けに出た!  「桜の罪」を問う、衝撃の問題作。
  • 修禅寺物語 新装増補版
    5.0
    鎌倉幕府二代将軍・源頼家の非業の最期を描き、綺堂が歌舞伎作家として名を馳せた戯曲「修禅寺物語」を小説化した表題作をはじめ、平安朝末期、あやかしの美女と若き陰陽師の壮絶な悲恋を綴った長編ファンタジー「玉藻の前」、そして、怪談として名高い「番町皿屋敷」を余韻の残る江戸情話に仕立てた逸品を加え、達人の筆捌きを存分に堪能できる傑作集。
  • 主題歌
    3.6
    職場の同僚と女の子のかわいさについて語り、グラビア誌の「永遠のセクシー女優名鑑」に見入ってしまう実加。美術大学時代の友人たちの行く末を思いつつ、自宅で催した女の子限定カフェなど、今ここに一緒にいることの奇跡のような時間をみずみずしく描いた表題作をはじめ、著者の世界が凝縮された作品集。(講談社文庫)
  • 主題と変奏
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    かつての家は現在の家だ 作家と女優がいる。同じ高校出身の旧知の仲だ。年齢は女優のほうが2歳上。ある日女優は、ふだんめったに乗らない京王線に乗り、車窓から、かつて自分が一時期を過ごしたことのあるなつかしい家がそのままで残っているのを発見する。その家には二人の鮮烈な思い出があり、二人の、女優であることと作家であることにつながっている。その家の近所の喫茶店もまた、20年以上の時を経過して、やはりまだ健在という演出も心憎い。二人は昔の思い出のつまったその家を訪ね、あらためて現在の輝きを更新する。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 出向拒否
    -
    日本有数の巨大企業、そこで社内PR誌の編集に携わる中沢幸平は、減量作戦を図る経営者の格好の標的だった。サバイバルのため中沢がとった行動は、打算的できれいごとではなかった。なにしろ、出向されそうな会社は、今の社と天と地ほどの差がある。──綿密な取材調査によって掘り起こした、同時代に生きる人間ドラマの数々。珠玉の経済企業小説短編集。
  • 出向を命ず
    3.0
    土下座すれば事が成ると思っているばかりの天下り無能専務との意見衝突がもとで、九州への出向を蒙った香村だったが、陰湿な妨害の手は出向先にも執拗に伸びて……。大手プレハブ業界の内状と単身赴任者の孤独の現実を背景に、尻尾をふることを拒んだサラリーマンが受ける理不尽な屈辱と痛烈な復讐を描く企業小説。
  • 出世運の女
    -
    シガ化学工業常務取締役の高沢秀雄(たかざわひでお)は、55歳のとき、小肥りで平凡な容貌の料理屋仲居(なかい)と、ふとしたはずみで関係を持ったことから運命が変わった。筆頭専務、副社長、社長という出世の階段を一気に駆け上がったのだ。社長の権力を利し私腹を肥やす高沢に、女が告げた言葉とは……?(表題作)――。企業人の中の人間的な部分、その心理を的確に捉えて描く異色作品集。(『取締役の首』改題)
  • 出世の首 ヴァーチャル短篇集
    3.6
    物語、フィクション、虚構……様々な名で、我々の文明に存在する「何か」。先史時代の洞窟から、王朝、戦国をへて現代のTVスタジオまで、時空を超えて現れるその「魔物」を希求し続ける作者の短篇。
  • 出張シェフはお見通し 九条都子の謎解きレシピ
    3.5
    作曲家ロッシーニにまつわるフルコース、母の快気祝いにぴったりなご馳走、婚活パーティーが盛り上がるメニュー……依頼人からの要望に完璧に応えつつ、そこで起こる様々なトラブルまで、料理と洞察力で解決してしまう出張シェフ・九条都子。行く先々で“いけず”を許さず問題に切り込んでいくが、強気な彼女もまた、切ない過去を持っていて――。美味しいご飯と九条都子の京都弁が光る、ハートフルストーリー。
  • 出張ホスト 僕のさまよい続けた7年間の記憶
    4.0
    借金返済のために始めた出張ホストの仕事を、返済後も辞められない和樹。昼間は会社員、夜は女性を満足させるホストを続ける日々。彼氏では感じないOL、夫に抱かれる姿を見せつける妻、関係をもった男性を自慢したがる女性……色々な性を目の当たりにする中で遂に、プライベートでも会うようになる女性が現れる。衝撃の告白記・第3弾!!
  • 出張料亭おりおり堂 あつあつ鍋焼きうどんと二人の船出
    完結
    3.0
    全1巻902円 (税込)
    一緒に幸せになってくれるか――? 老舗旅館の開かずの間は、仁と孝、二人の兄弟の秘密の過去に繋っていた。そして山田を排除し仁にすり寄る美女・エリカの目的も……。だが、虎之助やラウルという新たな人物の関与と山田の頑張りにより、仁を絡め取っていた因縁がほどける。そして、久々に振る舞う料理とともに、やっと自分の気持ちを打ち明けた仁に対し、山田の返事は――。 人気シリーズ最終巻!
  • 出張料亭おりおり堂 月下美人とホイコーロー
    3.8
    「おりおり堂」に仁が戻り、山田澄香はまさかの「喪女」卒業か――と思われたが、今度はおじゃま虫が現れた。仁の弟で橘グループ総帥候補・孝だ。会社へ戻るよう仁を説得するため「料理を教えてほしい」と店に乗り込んできたのだ。しかしこの男、全く料理をしたことがなくて……。 孝&虎之介の料理修業開始!?
  • 出張料亭おりおり堂 こっくり冬瓜と長い悪夢
    3.0
    仁とすれ違ったまま老舗旅館へ仕事に赴いた山田澄香。ここに「こりこり堂」と名乗る仁の偽者が出現し、山田はなぜか彼に口説かれてしまう。一方、旅館には孝や虎太郎の《過去》に絡む存在も秘密裏に集まってきて……。 恋愛ゾンビ山田の恋は、やはりホラー展開か!? 人気シリーズ第七巻!
  • 出張料亭おりおり堂 コトコトおでんといばら姫
    4.1
    天才イケメン料理人・橘仁が訪問先で料理を提供する「出張料亭」。その助手として恋心を抑えつつ働いてきた山田澄香は、仁の背負う重い過去を知り、衝撃を受ける。そして突然起きた悲劇によって、店は休業の危機に――。試練のとき、仁と澄香が選んだ道とは? 感動のおいしいシリーズ第三弾!『出張料亭おりおり堂』改題
  • 出張料亭おりおり堂 夏の終わりのいなりずし
    3.2
    「必ず戻る」その言葉を残し、仁が京都へと旅立ってから一年半。彼を待ち続けた山田澄香はついに仁を探しに行くことを決意する。だが仁は京都ではなく大阪、それもなぜか大衆演劇一座の賄いを作っていた!? 澄香は仁を「おりおり堂」に連れ帰ることができるのか。謎の新キャラも登場し、シリーズは新章突入へ。
  • 出張料亭おりおり堂 ふっくらアラ煮と婚活ゾンビ
    3.9
    32歳独身、派遣社員。婚活も人生も迷走中の山田澄香は、骨董店「おりおり堂」のカフェスペースで口にした料理の味と、料理人・橘仁の男ぶりに心を奪われる。折しも仁が助手を募集中と知り、訪問先で料理を提供する「出張料亭」を手伝うことに。恋愛が苦手な女と硬派すぎるイケメン料理人の二人三脚やいかに?  ※本書は『出張料理おりおり堂 卯月~長月』『出張料理おりおり堂 神無月~弥生』を加筆・修正・改題のうえ、3分冊にしたうちの1冊目です。
  • 出張料亭おりおり堂 ほこほこ芋煮と秋空のすれ違い
    3.0
    ついに山田澄香は、仁にプロポーズされた――はずなのだが、ふたりの関係はその後も深海生物の進化ほど変化がなかった。一方、店には澄香を追い出すため暗躍する孝、記憶喪失の虎太郎、更には仁を狙う(?)謎の美女・エリカが現れ、澄香は置き去りに。ずっと仁を信じ待っていた澄香は、ここである決断をするが……。 シリーズ第六弾は波乱の展開に!?
  • 出張料亭おりおり堂 ほろにが鮎と恋の刺客
    3.8
    見た目も腕も抜群の料理人・橘仁から、訪問先で料理を提供する「出張料亭」の助手に誘われた山田澄香。仕事も結婚もこれで安泰と働き始めたが、仁との距離は縮まらぬまま。そこへある日、可憐な娘が現れ仁の胸に飛びこんだ――!? ライバルの出現、そして澄香の知らない仁の過去。早くも波乱のおいしいラブコメ第二弾! 『出張料理おりおり堂』改題
  • 出張料理人ぶたぶた
    3.8
    1巻550円 (税込)
    体調が悪い自分の代わりに、出張料理人の作る料理を食べてほしい。そう頼まれて友だちの家に行った里穂は、やって来たその渋い声の料理人の姿にびっくり仰天――しかし、彼の作る料理を食べた時間は、なんだかとっても、特別な思い出になった(「なんでもない日の食卓」)。料理、パーティ、お掃除もお任せ。頼れる山崎ぶたぶたが、家にいるあなたに幸せをお届けします。
  • 出張料理みなづき 情熱のポモドーロ
    4.0
    会社を辞めた季実は、本郷で下宿を営む祖母の家に転がり込んだ。無気力状態の季実に、「出張料理」の手伝いを頼んできたのは、同居人の桃子さん。鶏肉の旨味を吸い込んだ馬鈴薯のスープ、口の中でほろっと崩れる鮭と大葉のおむすび、甘い空豆のフリット。依頼人達の疲れた心とお腹を満たすうち季実にも変化が訪れて... ...。人情溢れる料理小説。
  • 出発は遂に訪れず
    -
    敵艦に体当りする瞬間に向けて生命のすべてを凝縮させながら、終戦の報によって突如その歩みを止められた特攻隊将校の特異な体験を緊迫した言葉で語る表題作。超現実的な夢の世界に人間の本質を探った画期的作品「夢の中での日常」ほか、「島の果て」「単独旅行者」「兆」「帰巣者の憂鬱」「廃址」「帰魂譚」「マヤと一緒に」など、現実と幻想の間を自在に行き交う文体で、痛切な私的体験を普遍へと昇華させた島尾文学の代表作、全9編。
  • 出版禁止 死刑囚の歌(新潮文庫)
    4.1
    千葉県柏市で6歳と4歳の姉弟が誘拐され、無惨な姿で発見された。犯人は死刑判決を受け、やがて刑は執行されたが、最後まで動機は不明だった。事件から22年後。東京都向島で凄惨な一家三人殺傷事件が発生する。殺害されたのはなんと柏の事件の……。共通する手口、戦慄の短歌、消えたM子。本当の鬼畜は誰なのか。虚実が複雑に絡みあい、逆転また逆転そして絶句。あなたは今度も騙される!(解説・前川裕)
  • 出版禁止(新潮文庫)
    3.7
    著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー。
  • 出版創作イベント「NovelJam 2018」全作品
    -
    この書籍は、NPO法人日本独立作家同盟が2018年2月に開催したイベント「NovelJam(ノベルジャム)」で生み出された16作品を合本し、審査員による講評や写真などを追加したものです。 「NovelJam」とは「著者」と「編集者」、そして「デザイナー」が集まってチームを作り、小説の完成・販売までを目指す『短期集中型の出版創作イベント』です。2泊3日の合宿形式で生まれた熱い創作の成果をお楽しみください。 『DIYベイビー』山田しいた(著) 『グッバイ、スプリング』寧花(著) 小野寺ひかり(編)山家由希(デザイン) 『バカとバカンス』天王丸景虎(著) 『REcycleKiDs』ふくだりょうこ(著) 野崎勝弘(編)波野發作(デザイン) 『その話いつまでしてんだよ』森山智仁(著) 『ひつじときいろい消しゴム』根木珠(著) 米田淳一(編)杉浦昭太郎(デザイン) 『魔法少女リルリルリルリと俺の選択』アンジェロ(著) 『ユキとナギの冒険』牧野楠葉(著) ハギヨシ(編)古海あいこ(デザイン) 『平成最後の逃避行』藤崎いちか(著) 『怪獣アドレッセント』腐ってもみかん(著) 和良拓馬(編)藤沢チヒロ(デザイン) 『味噌汁とパン・オ・ショコラ』渡鳥右子(著) 『舞勇傅(ぶゆうでん)』冨士山絢々(著) 谷口恵子(編)w.okada(デザイン) 『ツイハイ』渋澤怜(著) 『僕は彼の肉になる』金巻ともこ(著) ふじいそう(編)澤俊之(デザイン) 『たそかれ時の女神たち』飴乃ちはれ(著) 『オートマティック クリミナル』高橋文樹(著) 澁野 義一(編)嶋田佳奈子(デザイン)
  • 出版創作イベント「NovelJam 2018秋」全作品
    -
    この書籍は、2018年11月23日から25日にかけて開催された出版創作イベント「NovelJam(ノベルジャム)」に参加した32人が、初日に提示されたお題「家」に基づきゼロから生みだした16作品を合本したものです。 NovelJamとは「著者」と「編集者」、そして「デザイナー」が集まってチームを作り、小説の完成・販売までを目指す『短期集中型の出版創作イベント』です。今回も合宿形式で実施し、創作漬けの濃厚な3日間となりました。そこから生まれた熱い創作の成果をお楽しみください。 チーム いちばん堂 『あなたが帰る場所は』一之瀬楓 『みんな釘のせいだ』最堂四期 ふくだりょうこ/杉浦昭太郎 チーム Bukkowasu 『リトルホーム、ラストサマー』藤宮ニア 『いえ喰ういえ』維嶋津 宮坂琢磨/CAROL チーム 東蛇(イースト・スネイク) 『しのばずエレジイ』坂東太郎 『異世界?いかねぇよ』白色黒蛇 武原康滋/田島佳穂 チーム みかんグミ 『ハコニワ』吉川キイロ 『フェイク・ポップ』西山保長 腐ってもみかん/古海あいこ チーム モリサワ 『あなたは砂場でマルボロを』森田玲花 『マイ・スマート・ホーム』沢しおん 天王丸景虎/恩田未知子 チーム アンジェロと雪の女王 『おかえり、ただいま、また明日』藤谷燈子 『みそしる戦争』太田有紀 アンジェロ/新月ゆき チーム GOMERA 『川の先へ雲は流れ』藤城孝輔 『【大好き】センパイを双子コーデでコロしてみた!』西河理貴 波野發作/ほさかなお チーム RISE 『帰りゃんせ』日野光里 『BOX』澤俊之 つきぬけ/米田淳一
  • 出孤島記
    -
    南海の孤島にたてこもり、ベニヤ板で作られた“自殺艇”による絶望的な特攻作戦に従事する若い指揮官と180名の部下たち。死の呪縛のなかで出撃命令を待つ彼らの一触即発の極限的な状況を、人間の生と死の本質を見据えつつ、緊迫した文体と重いリアリティで捉えた戦記文学の名作「出孤島記」他、「格子の眼」「砂嘴の丘にて」「朝影」「夜の匂い」「子之吉の舌」「むかで」「冬の宿り」「川にて」。島尾文学の傑作全9編を収録。
  • 出獄記
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    刑務所で起きていることを、ほとんどの日本人は知らない――。 新潮ドキュメント賞受賞『獄窓記』の著者が20余年にわたり見つめ続けた日本の刑務所。社会の映し鏡である刑務所は時代と共に変化していく。死刑囚を収容する東京拘置所と名古屋拘置所、受刑者の3人に1人が無期囚という熊本刑務所、障害者や高齢受刑者が増え続ける和歌山刑務所、60カ国以上の外国人受刑者がいる府中刑務所、未成年者が服役する川越少年刑務所……。受刑者、刑務官、福祉関係者など様々な視点をつないで描く刑務所の物語。
  • 首都圏パンデミック
    4.3
    感染力、毒性の強い新たなウイルスが長崎で発生。体力のないお年寄りらから罹患して、高熱や下痢、嘔吐を引き起こし、死に至らしめる。その新型ウイルスが蔓延した飛行機が東京に向かう。感染者を助けようとする機内の医師、治療薬を探す研究者、首都圏封鎖も視野に入れる政治家――。未曽有の脅威と闘う人間を描いたタイムリミット・サスペンス。
  • 首都高の神様
    5.0
    1巻330円 (税込)
    東京23区を中心に、その周辺地域を結ぶ都市高速道路、通称「首都高」。まるで人体を巡る血管のように、24時間眠らない日本の首都を支える道路。その上では、日夜、様々な人が様々なドラマを繰り広げている。タクシードライバー、新人営業マン、地方から出張でやってきた青年…。そんな彼らに訪れた小さな幸せ。それはもしかすると、首都高にいる「神様」が起こした奇跡なのかもしれない…。「首都高」をテーマに綴った、読後、ほんわかと心が温かくなる珠玉の短編集をお楽しみください。この作品は二〇一三年四月二十七日~二〇一四年三月三十一日の間、首都高メールマガジン「東京Slow Style」にて連載された『首都高の神様』に、書き下ろし作品「池袋線のランナウェイ」「料金徴収所」を収録したものです。また、この作品はフィクションであり、登場する人物、および団体は、実在するものとはいっさい関係ありません。
  • 首都襲撃
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    その日、東京は戦場になった……。『官邸襲撃』の著者が描く、衝撃のクライシス小説第二弾。夏目明日香は、一年前の官邸襲撃事件のトラウマを抱えつつも、総理付きSPとして復帰した。一方、総理の新崎は、欧米で立て続けに起きたテロ事件に対抗し、〈テロ撲滅世界会議〉を東京で開催すると宣言。しかしその結果、東京がテロの標的となることに。そんな中、六本木で最初の爆発事件が起きた……。さらに国際会議を守るべく奮闘する明日香たちの作戦はテログループに漏れ、対策は後手に回り続ける。裏切り者は誰なのか? そして会議の開催の行方は!? 本当に日本は安全なのか、安全保障対策は万全なのかをあらためて問いかける、首都・東京の危機を描いた傑作長編。
  • 種の記憶
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【目次】 1 この私、そしてぽく〈単細胞生物〉 2 WONDERFUL LIFE(ワンダフルライフ) 〈無脊椎動物〉 3 荒れた海辺〈魚類〉 4 見果てぬ夢〈両生類〉 5 EL CONDOR PA SA (エルコンドルバサ)〈爬虫類 ・ 鳥類〉 6 アフリカの日々〈霊長類・類人猿〉 7 聖プッシュ祭〈霊長類・猿人〉 (※本書は2015/10/17に鬼灯書籍より刊行された書籍を電子化したものです。)
  • 朱の洞窟
    -
    1巻1,144円 (税込)
    クラスメイトと探検していたら、誰も知らない村に立っていた――。 テレビもゲームも車もない、ここはどこ?

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  • 主婦 悦子さんの予期せぬ日々
    3.8
    1巻980円 (税込)
    のんびりした老後を夢見る59 歳の主婦・悦子。 ところが、定年間近の夫とのビミョーな関係、就職しない息子、 シングルマザーとして生きようとする娘、 さらに、80代の母は恋…!? と次々に想定外の出来事が。 平凡な家庭に巻き起こる波乱の日々は、深刻なのに、なぜか笑えて、心にしみる。 スッキリ痛快な家族小説! 「ニヤニヤ笑いがとまらない。まるでテレビのホームドラマを見ているような気分だ」 ――解説は池上冬樹氏(文芸評論家)
  • 主婦と恋愛
    4.0
    揺れ動く妻の内面を優しく描いた恋愛小説 高校の数学教師をしている忠彦を夫に持つ主婦・チエミは、何不自由ない平凡な生活を送っていた。真面目だけが取り得のような忠彦は、サッカー観戦が唯一の趣味といった、ちょっと冴えない男だが、チエミはそんな生活にも、そこそこ満足している。ある日、ワールドカップの予選を見に行った札幌でワカナちゃんという若い女の子と知り合い、その後、笑顔のステキなカメラマン・サカマキさんとも友だちになって、サッカー観戦を理由にみんなで集まるような関係になる。しかし、いつしかサカマキさんの存在がチエミのなかで大きなものになってくるが、忠彦はなんにも気が付かない。いや、気が付いていない振りをしているのかも…などとチエミは勘ぐったりもするのだが。

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  • 主夫のトモロー
    3.8
    1巻858円 (税込)
    一流のインテリアデザイナーを目指して働く妻を支え、家事と育児をこなす“主夫”斉藤知朗(トモロー)。自らも作家を志し、家族の幸せと夢を追い求めて日々奮闘するトモローに立ちはだかるのは、主夫に対する社会の壁。出会うママ友・パパ友たちもまた一筋縄ではいかない家庭の悩みを抱えているものの、トモローはつまづきながらともに一喜一憂して全力で向き合う。やがてトモローが導き出す、愛する妻と娘の「家族のかたち」、そして、現実と夢との折り合いとは――。直木賞作家・朱川湊人渾身の、ユーモラスでハートフルな新しい家族小説。
  • 「手法革命」の時代
    値引きあり
    -
    脱常識の異次元手法で成功した企業をルポ! ――技術といえば、とかく製造工程の改革・改良、そしてTQCなどの次元に目がいく。しかし、今や、既成概念の否定、脱常識、異次元発想が必要だ! 1のものを100にしてしまう、この「手法革命」にとりくんだ、ミノルタ、松下電器、東芝、アサヒビールなど、創造型企業の現場を訪ね、実例を具体的にルポする。
  • 趣味の腕立て伏せ
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    無心になることができて、自分を作ることができるもの 自立した大人の女性は、おいそれと人前で屈託した表情を見せることなく、 基本的に陽性である。それは電話に出る時の態度にもハッキリと現れるだろう。 初対面の複数の男女を前にして、 地球環境をめぐる抽象的な会話等もなんなくこなしてしまう。 そんな彼女が1人になると没頭する趣味が腕立て伏せだという。 それは無心にさせてくれるし、サボタージュすることなく継続させれば 筋肉、というカタチで、頼もしい、新しい自分をもたらしてくれる時間なのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
  • 朱よりも赤く
    -
    長野・小諸の高原をスピードにのって走る車では、都会のおしゃれな5人の男女の若者が大騒ぎしている……。それぞれの青春と恋愛を明るく描いた、恋愛小説の傑作長編。
  • 修羅長脇差
    値引きあり
    -
    中仙道の首駅、武州下板橋宿の伝馬継問屋場をとりしきる梅谷六兵衛親方に、縄張を奪われた土地の貸元・久良蔵は、六兵衛が博徒の名のりをあげる花会に用意した金の一部を奪って、信州へ逃げた。3月後、上田生まれの幸太郎は、渡世の仁義で、失意の久良蔵親分に託された金を、根岸は御行の松の近くに住む久良蔵の妾・小芳に届けて、小芳を下板橋の乗妙寺まで案内する。翌日、小芳は未練気な旦那に別れて、幸太郎に根岸へ送られる途中、月明りで幸太郎の横顔に7年前のある夜、自分の一生を狂わせてしまった闇の男の面影を見出す……。渡世人の非情さを描く「修羅長脇差」その他。
  • 修羅の宴(上)
    3.4
    1~2巻759円 (税込)
    大手銀行から出向し、三百億円もの累積赤字にまみれていた老舗の専門商社をたった二年で再建した敏腕社長、滝本。高卒という自身の学歴コンプレックスをばねに、未踏のビジネスを開拓し、出身銀行の頭取から依頼された汚れ仕事をも引き受け、日本経済界をのしあがっていく。剥き出しの人間ドラマ、開幕!
  • 修羅の剣(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    著者が発掘した、幕末随一の天才剣士・仏生寺弥助の、短くも凄絶なる生涯。越中氷見仏生寺村の貧農の小せがれ弥助は、機縁を得て、同郷の剣士・斎藤三九郎に剣の手ほどきを受けた。将来を誓ったお里の非業の死を契機に、弥助は、江戸へと逃亡した。めざすは三九郎の兄、斎藤弥九郎の神道無念流道場・練兵館である。<上下巻>
  • 修羅の人
    -
    浅草を庭場にするテキ屋・桝井組組長の非をいさめた世話人・尾形菊治は、不当な怒りをかい、組を追われ、京浜にある丸高組に身を寄せる。菊治は人柄の良さと腕っぷしの強さで、めきめき頭角を現し、間もなく“尾形組”の看板をあげるほどになった。だが、丸高・尾形組と以前から険悪な間柄にあった佐々岡組が、真っ向うからぶつかる出来事が持ち上がった。丸高・尾形組で請負った製油所建設の大工事を、佐々岡組が政治家の力と暴力で横取りしようというのだ。そのやり方に押えに押えた菊治の怒りが一気に噴出する。仁義に生きる男をダイナミックに描く、エンタテインメントの一級品。
  • 修羅ゆく舟
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    種痘普及を念願する豪放磊落な蘭方医・玄齋と彼を愛する千草と沙穂。二人の女が織りなす奇妙で穏やかな妻妾同居は、玄齋が幕命により蝦夷地へ旅立つと同時に均衡を失う。嫉妬と我欲に翻弄され、ついに起こる悲劇の果てに彼らは何を見出したのか。己れの愛と生を一途に貫く男女の数奇な運命を描ききった圧巻の時代長篇。

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  • 修羅を生きる
    3.0
    自らの父親をモデルにした最高傑作『血と骨』の原点にして、著者のあまりに凄絶な半生記――破天荒な青春時代。マルクス主義への傾倒。詩への耽溺。事業の失敗。大借金。大阪を出奔し、仙台へ。再び無一文になり、東京でタクシードライバーになる。神をも恐れぬ強大な父親への骨肉の葛藤と、女と酒に溺れた無頼と放蕩の日々を綴る衝撃の回顧録!
  • 狩猟家族
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    大学四年生の武島遼平は、卒業旅行として、ニュージーランド南島を訪れた。現地でトレッキング中に道に迷った遼平は、銃を抱えた中学生ぐらいの少女と、その父親に出会う。農場の飼料畑を食い荒らす野生化したウサギや山羊、ポッサムを狩りながら暮らしている彼らの生活は、遼平にとって、想像もつかないほど自由で、過酷で、逞しいものだった――。現地在住の新鋭による、清新で伸びやかな雄編。爽やかな読後感の傑作青春小説!
  • 棕櫚を燃やす
    3.9
    1巻1,430円 (税込)
    父のからだに、なにかが棲んでいる――。姉妹と父に残された時間は一年。その日々は静かで温かく、そして危うい。第38回太宰治賞受賞作と書き下ろし作品を収録。
  • 瞬間、青く燃ゆ
    5.0
    最愛の彼女を喪い、無意味な人生を送っている春野律。彼女の死から、他人の顔にモヤがかかり、その色で感情がわかってしまう「心視症」に苦しんでいた。そんな律の前に後輩の市川麻友が現れた。なぜか、彼女の顔にはモヤがかかっていない。麻友は律を更に驚かせることを言った。「知らない人に追いかけられているんです」ストーカーに殺された彼女の面影を重ねた律は、麻友を助けようとし……。この出会いで、あの時から止まっていた時間が再び動きはじめる――!
  • 瞬間最大風速
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    渡り鳥 ミーツ キャデラック。 その成り行きは台風とともに。 それまで無関係だった男女が路上で出会う。 片岡義男の黄金パターンが遺憾なく発揮された中編小説。 女は、様々な土地を回っている渡り鳥の歌手。 男は、キャデラックを札幌の友人まで返しに行く途上の身。 その2人の出会いは、速度の遅い、しかし猛烈な 台風の接近、進行、通過とともにある。 過酷、と言って差し支えない状況をともに過ごした 2人のその後は果たして? 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。89年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 春画
    4.3
    母が逝き、「私」宛てに古びた春画が遺された。旅先の小さな島で、その奇妙な絵を眺めながら、後妻であった母の人生を想う――。親を見送り、子供たちは巣立ち、再び始まった夫婦二人きりの生活。家族が共に過ごした、かけがえのない日々をふり返り、流れゆく時のうつろいをつづる静かな私小説。
  • 春琴抄
    -
    1巻440円 (税込)
    盲目の三味線師匠に仕える佐助の、愛と献身を描いた物語。大阪の薬種問屋の娘琴は才があり美しかったが九歳で失明し、手代佐助に引かれて琴三絃の稽古に通ううち、たちまち頭角をあらわし衆にぬきん出る。二十一歳のとき春琴は弟子のひとりに熱湯をかけられ美貌が傷つけられたと思い込む。佐助は彼女の面影を脳裡に永遠に保持するため、自分で自分の目をつぶして盲目の世界に入る。
  • 春琴抄
    3.8
    盲目の地唄の名手・春琴は丁稚奉公の佐助と心を通わせていく。そんなある日、お琴が顔に熱湯を浴びせられるという事件が起こる。そのとき佐助は――。異常なまでの献身によって表現される、愛の倒錯の物語。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 春琴抄
    -
    盲目でありながら天才的な三味線の技量を持つ春琴と丁稚奉公の佐助。類いまれな美貌でありながらわがままで高慢な春琴。どんな仕打ちにも耐える佐助。やがて何者かが春琴の屋敷に侵入し熱湯を浴びせてしまう。醜く焼けただれた顔を誰にも見せたくないと言うと佐助は自ら針で自分の目を潰してしまう。過去何度も映画化や舞台化された作品。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 春琴抄
    4.1
    盲目の三味線師匠春琴に仕える佐助の愛と献身を描いて谷崎文学の頂点をなす作品。幼い頃から春琴に付添い、彼女にとってなくてはならぬ人間になっていた奉公人の佐助は、後年春琴がその美貌を何者かによって傷つけられるや、彼女の面影を脳裡に永遠に保有するため自ら盲目の世界に入る。単なる被虐趣味をつきぬけて、思考と官能が融合した美の陶酔の世界をくりひろげる。

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  • 春菊とミニ・スカートで完璧
    -
    1巻275円 (税込)
    この小説は、とても不思議な物語。もしかしたら、これは片岡流コンプライアンス問題なのかも知れません。 「ストーリーの展開とは、男と女がなんらかの関係のなかで、それまではそこになかった状況を、創り出すことでしょう」と、編集者山野夏彦が本を書いて欲しいと依頼した女性、吉川美映子は言います。この物語は、その言葉を実践するかのように、男性編集者と女性著者、そして男性トランペッターと女性ドラマーの4人の男女それぞれの関係性を対比させながら、体の関係がある、できる男女と、それがない、できない男女それぞれの関係性を描きます。描きながら。しかし物語自体は新しい状況を創り出すことはありません。その皮肉がタイトルに表れています。 底本:『この冬の私はあの蜜柑だ』講談社 2015年11月 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。
  • 旬殺
    -
    1巻1,100円 (税込)
    建築現場一棟の「旬殺組」の殺し合い 日本を震撼させている二つの凶悪犯罪グループが、名を轟かせていた。筆頭は、『旬を殺して旬となる』を合言葉に、殺人事件を繰り返す首謀者「旬殺」。対するは、年寄りを誘拐してはその首に縄を掛け絞首刑にするその残忍な殺人が注目を集める「黒いテルテル坊主」。一体どちらがより重大事件として、扱われるのだろうか。心を燃やした死闘の決着がいまここに―――。 氷満圭一郎(ひみつけいいちろう) 1971年、群馬県に生まれる。群馬県在住。

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  • 逡巡
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    「自分を見失うな。夢は叶う!」。流行歌の歌詞みたいな助言をしてくる男。困ったことに男は赤の他人だった/「バカ」。私の半生はこのひと言に辿り着くまでの長い前振りだったのか/コレクションを売り払い、いまは有機野菜を栽培して暮らしている……。日常にひそむ危険と諧謔。脱力系文学と自由律俳句の旗手が挑む、新感覚小説。

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  • 春情蛸の足
    3.5
    「熱、つつ、つ」。偶然たどりついた店で出会った、いとしのお好み焼き。初恋の相手に連れて行かれた理想のおでん。彼女の食べる姿に惚れたきつねうどんにたこやき。妻が味を再現できないすきやき。そして離婚相手と一緒に味わうてっちり……。読むと幸せになれる、食と恋の短編集。笑って恋して腹がすく。
  • 竣介ノ線
    -
    画家、松本竣介。30代で早世し寡作ではあったが、遺した作品は特別な存在感を放つ。聴覚を失った少年期、しかし、彼には線があり、色があった。兄の導きで上京、画家を志し、多くの仲間と出会った青春期。そしてある女性との運命的な出会い…。作家生活30年超、円熟期を迎えた鳴海章が松本竣介と出会い、彼の生涯を追いながら、評伝ではなく小説として書くことで、彼を通して創作の意義、それで行きていくことの意味と正面から向き合った意欲作は、執筆者自身、ひいては全創作者の物語へと昇華する。
  • 春喪祭(電子復刻版)
    4.5
    1巻550円 (税込)
    相思相愛の野田涼太郎と初めて結ばれた翌日、なぜか吉村深美は野田の前から姿を消した。そして一年後、牡丹で知られる奈良の長谷寺の門前町・初瀬で、死体となって発見された。琵琶の撥で手首を切り、琵琶の裏甲には万葉集の恋歌三首が書き遺されていた。野田は深美の死因を求めて初瀬に赴くが、そこでみたのは不思議な無明世界であった(「春喪祭」)。耽美派の気鋭、泉鏡花賞受賞の著者が描く妖かしの世界。

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  • SHUN HORIE ホリエル、シネマる。 1st PHOTO BOOK
    -
    1巻2,200円 (税込)
    『声優MEN』の人気連載「ホリエル、シネマる。」が1冊に! 映画を愛する声優・堀江瞬が、さまざまなテーマの“映画”を語って体験しています。連載での未公開写真に加え、単行本でしか見られない、映画のヒーローに扮した「なりきりシネマ」、「映画デート」等撮りおろしパートや本人執筆の映画コラムも収録! ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • シュンポシオン
    3.7
    ギリシア・ローマ古典学の教授宮沢明は数年前に交通事故で妻を失っているが、避暑地で会った知的な和泉聡子に強くひかれ、二人は美しく愛しあっている。そして、現役を退いた老カップルやユニークな学生ペアのそれぞれの愛のかたち……。21世紀に入って10年がすぎた夏の日の避暑地=半島の海辺にある別荘に集う数組の男女の、優雅な〈饗宴=シュンポシオン〉と〈愛=エロス〉の時間を描く長編恋愛小説。
  • 春雷
    -
    1巻440円 (税込)
    父清四郎が94歳で不慮の事故で死亡。母千代もその2年後にこの世を去った。重度の痴呆症であった母に父清志郎の死を伝えるすべはなかった。夫婦それぞれの骨は、父は本家のカトリック教会の納骨堂に入り、母は代々の墓がある浄土宗のお寺に入ることになった。『父ちゃん死んだら一緒に天国へ行こうね』と生前繰り返し言っていた母であったが…。死して二人は、宇和島と松山、100キロも離れた別々の場所に納骨されることとなった。 残された子供たち5人それぞれの思いと三男構造に伝えられた母からのメッセージ。母の思いは遂げられるのか。 松山、宇和島を舞台背景に、主人公毛利構造の母への思いを、情感あふれる筆致で書き綴る「春雷」書き下ろし。 通常価格400円のところ、今だけキャンペーン価格100円で読むことができます。
  • 春龍街のあやかし謎解き美術商 謎が解けない店主の臨時助手始めました
    3.5
    人とあやかしの血を引くOLのちづるは、真実を見抜く特別な力「麒麟眼」を持つせいで、周囲から孤立しがち。そんなある夜、彼女は人間社会の裏側にある春龍街の住人――あやかしの白露と出会う。半ば強引に春龍街へと連れてこられたちづるは、美術商をする白露に誘われるまま真贋鑑定の依頼を手伝い始めるが……。吉祥の証と言われる全てを見透かす善き眼を持ったちづると、凶兆を告げる最悪のあやかし「鵺」の白露。善悪コンビが紡ぐあやかし謎解き奇譚ここに開幕!
  • シューカツ!
    3.9
    水越千晴は、ファミレスのバイトを頑張る大学3年生。この春、学内の仲間6名と「シューカツプロジェクトチーム」を結成した。その目標は、最難関マスコミへの全員合格! クールなリーダー、美貌の準ミスキャンパス、理論派メガネ男子、体育会柔道部、テニスサークル副部長、ぽっちゃり型の女性誌編集志望と個性豊かなメンバーの、闘いと挫折と恋の混戦の行方は…。シューカツを通じて、自分の知らない自分に気づいていく仲間たち。直球の青春小説!
  • 招運来福! まねき猫事件ノート
    4.3
    惚れっぽいが男を見る目がないママと二人暮らしの凪。お嬢さま学校にもなじめず、引きこもりがちだ。ある日ママの新しい恋人に連れられ、式年遷宮で賑わう伊勢神宮へ行くことに。そこで買ってもらった黒いまねき猫が突然しゃべり出した! 遷御の儀式の際に引越しし損ねた八百万の神のひとりだという。願い事を叶える見返りに人捜しを命じられた凪は、思わぬ事件に巻き込まれ――。 凸凹コンビが織りなすユーモア猫ミステリー!
  • 昇華 機捜235
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    警視庁機動捜査隊渋谷分駐所の名コンビ、高丸卓也と縞長省一。機捜車のコールサインは235だ。衆議院解散に伴う総選挙が決まった中、SNSに法務大臣・坂本の殺害予告が投稿された。高丸・縞長は同僚の大久保実乃里とともに坂本の選挙区・川越で彼の選挙事務所に潜入捜査に入る。次々に浮かびあがる容疑者たちを懸命に捜査する三人だったが、さらに新たな予告が――。読者を引き込んで離さない大人気のシリーズ第三弾登場。
  • 消化器内科の名医が本音で診断 「お腹のトラブル」撲滅宣言!!
    -
    1巻1,760円 (税込)
    朝の満員電車で急にグルグル痛み出す。いきんでいるのにスッキリ出ない。そんな「お腹のトラブル」を撲滅すべく、元芸人志望にして消化器内科のユニーク名医・石黒智也先生が立ち上がる! ”通勤中に下すくらいなら朝食不要”など、豊富な臨床とみずからのユル腹を元に導き出した本音診断が炸裂。毎日のお通じ状況を簡単に記録するだけで快腸生活が手に入る「ウンコー日誌」の付録つき。目指せ一日一便!! ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 渉外担当者になったらまず手帳を持ちなさい効率的な活動をするための上手な活用方法
    -
    1巻1,540円 (税込)
    皆さんは手帳を活用しているでしょうか。最近では、パソコンやスマートフォンを利用してスケジュール管理をしている方も多いことでしょう。ですが優秀な渉外担当者は手帳を使いこなしています。スケジュール管理だけではなく面談時の記録などもすぐにできるため、スピーディにお客様の要望にもこたえることができます。手帳は最強のツールともなり得るものです。本書によって手帳を使いこなしてみましょう。
  • 小学五年生
    3.8
    1巻569円 (税込)
    収録された17話の主人公は、いずれも小学五年生の少年。転校先で友達作りにしくじった子、男女のカラダの違いを意識しはじめる子、父親を亡くした寂しさで心が折れそうな子、親の離婚で幼いながら母親を支えていく子…。それぞれが直面している現実を、その小さな体で精一杯受けとめ、自分で考えながら成長していく。多感な時期の少年特有の感じ方、かけがえのない一瞬を、重松清ならではの温かいまなざしで切りとった。健気さに胸が熱くなる、愛おしい短篇集!
  • 小学校を、もう一度。
    -
    第三次プロレスブームを率いた伝説のプロレスラー、パラダイス・ダイナマイト・剣。「天才」と称され、圧倒的な人気を誇る彼は、所属していたプロレス団体「フジヤマプロレス」の社長の遺言を機に、41歳にして小学校に再入学。死んだ社長の妻で、私立闘魂平和学園の校長を務める愛しい桜子さん(46歳)、陰気で意地の悪い担任の田嶋耕作、(28歳)、真面目一徹な学習塾講師の橋本恵子(26歳)、根暗なクラスメートでイジメられっ子の田嶋美恵子(9歳)……。小学校とプロレスリングを舞台に、鷹城剣の「愛」と「勇気」が爆走する、痛快コメディ小説。

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  • しょうがない人
    3.7
    「私はいつも誰かに振り回される」と嘆く河埜日向子は、友人が代表を務める会社でパートとして働く43歳の主婦。実家の相続や姑と の同居、娘の反抗期、理解し合えない夫……と、次から次に降りかかってくる災難を互いに慰め合うため、ベテランパート仲間と今日もしゃべりまくる。いくつになっても、女の行く先は険しくて――。
  • しょうがない人
    3.9
    バイクの無免許運転で捕まった父を交番に引き受けに向かうぼく。豪胆を気取っていても本心は気弱で家族にやっかいばかりをかける。しょうがない人-父親をうとましく思う反面、胸底には深い愛情をいだく息子の気持ちを軽快に描く表題作をはじめ、「非のうちどころのない球形」のメロンを求めて街を彷徨するぼくの、過去と現在が交錯する物語「メロンを買いに」など、繊細で豊かな傑作作品集。
  • しょうがの味は熱い
    3.7
    同棲=結婚じゃないの?! 煮え切らない男・絃と煮詰まった女・奈世が繰り広げる現代の同棲物語。トホホ笑いの果てに何かが吹っ切れる、迷える男女に贈る一冊。
  • 償却済社員、頑張る
    3.0
    出雲修平は2年前に大手商社を定年退職し、現在は年金生活者。ひょんなことから「運転免許を取ろう」と決意し同期で中途退職し、今は事業家として成功している友人に紹介された自動車学校に入学した。そこの女性教官に、修平がかつて好きだった元部下の美里がいた。定年後の人たちの夢と挑戦を描く傑作。(講談社文庫)
  • 将棋ボーイズ
    3.4
    1巻721円 (税込)
    勝ちたい! モテたい! 強くなりたい! ――偏差値47の実在の将棋部をモデルにした絶対感動の青春小説!! 勉強も運動も苦手な歩は、なんとなく将棋部に入部する。そこには、亡父の願いと周りの期待に悩む天才・倉持がいた。そんな時、県大会の団体戦メンバーが呼び上げられる。落ちこぼれと本気になれないエースが、タッグを組んで奇跡を起こす!?
  • 衝撃の1行で始まる3分間ミステリー
    3.7
    『このミステリーがすごい!』大賞 出身作家36名が競演! 3分で楽しめるショート・ミステリー集 私は五年後のあなたです 同期の男全員と寝てみたんだけど 犯人に復讐したい 意外な・とんでもない・魅力的な冒頭1行 (あらすじ) “「同期の男全員と寝てみたんだけど」”そう切り出した幼馴染の真意は?(新川帆立「深夜のファミレス同期会」)“私が家に帰ると、夫が私と不倫していた。”私がもうひとりいることを利用した殺人計画の顚末とは?(猫森夏希「私たちの殺意」)その他、密室内でアイスクリームに埋もれた死体の謎や、自分の進路を導いてくれる未来からの不可解な手紙の正体など、ショート・ミステリー全36編収録。
  • 小公女たちのしあわせレシピ
    4.1
    1巻2,145円 (税込)
    契約社員の野花つぐみは、お菓子レシピが隠された『小公女』の古書を見つける。それは不思議な老女・メアリさんの遺品だった。「ぶどうパン」「トライフル」「アブラミのお菓子」……つぐみの本探しと菓子作りはやがて、簡単にやり直せない過去を抱えた人々との優しい縁を結び始める。じんわり涙がこぼれる6つの連作集。
  • 笙国花煌演義~夢見がち公主と生薬オタク王のつれづれ謎解き~
    3.0
    笙王は葉っぱや根っこにご執心……でも美形は正義。 知識と顔面は当代一の薬ヲタ王と夢女子公主があらゆる毒の陰謀に挑む! わけあって身をやつし嫁ぎ先へ向かう途中の笙で暴漢に襲われた公主・花琳。その花琳を助けたのは、愛読書『桃薫伝』の主人公の如き麗人・煌月。たちまち物語に自らを投影しうっとりする花琳だが、なんと煌月はぼんくらと噂される笙王だった! 膨大な薬の知識と聡明さがありながら、なぜ煌月は無能を装うのか。宮中に滞在を余儀なくされた花琳は、都に流行る奇妙な病と煌月が追うとある毒の存在を知ることに…。 装画・漣ミサ
  • 「少国民」昭子の戦争
    -
    1巻770円 (税込)
    燃えあがる東京の空を睨みながら、昭子は心に決めていた。1944年11月29日から30日未明にかけての東京初の夜間空襲。この夜を境に、昭子は「お国のためにつくす」「少国民」であることを密かにやめた。戦争とは、出征して戦地で死ぬことになるおとなにつづいて、少国民も爆撃を受けて死ぬということだったのだ。昭子はやっとこのことがわかった。
  • 正午派2025
    4.5
    作家生活40周年!究極の「佐藤正午読本」! 佐藤正午デビュー25周年を記念した単行本『正午派』の刊行から15年──作家生活40年の増補版として新たに編纂された文庫オリジナル【完全保存版】。 短編小説もエッセイも、すべての原稿が文庫初収録! 数多の秘蔵原稿とともに40年にわたる作家の足跡を追う! *収録内容の一部をご紹介* ▼編集者の指導で何回も書き直した「すばる文学賞受賞のことば」 ▼地元・佐世保のタウン誌で連載された貴重な〈自著解説〉 ▼名作『鳩の撃退法』の原形か? 短編小説「流れる」「トラブル」 ▼選考委員を5年間つとめた携帯メール小説大賞〈選評〉 ▼西日本新聞でしか読めなかった連載「佐世保駅7番ホーム」 ……などバラエティに富んだ原稿が満載。 「ともかくここまでは来た。将来的に、さらにこの文庫の最新版が編まれる可能性は限りなくゼロに近いだろう。それはわかっている。ここまでかもしれない。ただ、それはそれとして、僕が現役の作家でいるあいだはここが行き止まりでもない」(本書「あとがき」より抜粋) 佐藤正午さんの「ここまで」を振り返るには必携、そして「ここから」がますます楽しみになる1冊です。 (底本 2025年1月発売作品)
  • 焼死体たちの革命の夜
    -
    1巻3,256円 (税込)
    病に倒れる直前までに書かれた短篇を集成。馬に乗って新宿を彷徨う「あの農場には二度と」など、時代の危機を先取りする崩壊感覚と、生のあり方を問う真摯さに貫かれた世界水準の傑作。
  • 商社一族 小説穀物戦争
    -
    昭和60年、地球を異常気象が見舞った。ソ連、中国、インドをはじめ、世界は深刻な食糧危機に突入する。アメリカ穀物メジャーを舞台に、各国の存亡を賭けた血みどろの争奪戦が始まった。この日あることを見越して着々と手を打ってきた東洋物産の津島ら日本人商社マンの双肩に、一億の生命は委ねられた……。食糧パニックの危機を防ぎ、米ソなどの野望から日本を守る男たちの勇姿をえがく、企業情報小説の傑作。

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