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  • 生きてみなければわからない
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    自分はなぜ生まれてきたのか、なぜ生きているのか──。「私は、自分が置かれた世界で、自分自身を見つめる中で、“生きる”ということについて思索を深めてきました。そして、生きていく中で考えたことを、折々書き綴ってきました」(本文より)。人間として根源の問いの答えは生き抜いてこそわかる。「人生」を長きにわたって思索した道程を綴った随筆。
  • 千年後に迫り来る大洪水 日本書紀に遺された巨大洪水と神功皇后
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    紀元1世紀──ディープインパクト、日本海誕生、大洪水……。「天運尽きて国が海となるのか」(日本書紀)「人が増えすぎた。人の悪が世界で増大した」(創世記)「洪水は海からではなく、天からやってきた」(エジプト神官)……。それは神の怒りか、現代文明の消滅か。なぜ、ピラミッドをはじめとする「高層建造物」がつくられたのか。宇宙工学者が挑む古代史ミステリー。
  • 白い道、どこまで続く 私の小熊つね子抄
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    或る日、意外な場所で、北海道出身の詩人・小熊秀雄の妻、つね子と出逢うことになった筆者は、その清廉とした人柄に惹かれ、小熊秀雄に邂逅する。それから長い時をかけ、同人誌等にこつこつと綴ってきた「小熊つね子の物語」は、夭折した詩人が生きた時代の文学界の記録、開拓時代の北海道の記憶までもが鏤められた、ひとつの珠玉の物語となった。
  • 詩集 原風景への道程 第一集
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    1~2巻1,232~1,386円 (税込)
    今の日本社会の世相はどこか虚ろです。騒がしくて表面的で、深くて静かな世界に沈潜することなどまるでないようにも思えます。この詩集がそうした人々の心に少しでも潤いをもたらすことができれば、と心から願っています(「まえがき」より)。画家すずきゆきお作「心あいの風」にインスピレーションを得て詩作した詩は、誰の心の奥底にも根差す人間存在自体への深い洞察が感じられる。
  • 甘露というだろう
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    1巻1,287円 (税込)
    育まれたふる里での遠い日々…都会で育んだ家族模様…思いは、これから育ちゆくキミたちへ…。『揺りかご』では幼少期を、『蛹』では都会に出てきた青春時代を回顧する。我が子の成長過程での喜びや懊悩を中心にした『雛を得て』。やがて、一度はばらばらになった親子の間の氷も解けていき……。包み隠さず表現した5部構成の詩集から、著者の思いが強く迫ってくる。
  • 悲しみの詩
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    1巻1,287円 (税込)
    学生時代の行動に縛られ、一人で生きてきた古谷遼真。死を目前にした彼が必死に綴ったのが過去の自分を戒めるために書かれた小説『半世の記』と女性への想いを綴った詩だった──表題作『悲しみの詩』と、祖先たちの過ちが多くの人類を滅亡させたとされる近未来で、先人の知識を渇望する若者の激しい想いと行動を描いた中編小説『母世界(マザーワールド)』の二編を収録。
  • グダイ、ミッチ!
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    1巻1,386円 (税込)
    「最後にひとつ、お願いがあります。ずっと道明くんって言ってきたけど、バーバラたちは『ミッチ』って呼んでるでしょう? あたしもミッチって呼んでいいかな? イヤならイヤって、言って下さい。それまでは心の中でミッチって呼んでます。今度会うときは、オーストラリア訛りの英語をお聞かせしますね。こんな具合に。グダイ、ミッチ!」ミッチとシンイチとバーバラの思い出の夏。
  • 玄奘法師のメッセージ
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    【『走れメロス』を読みおえたあと、「物語によくあるパターンだ」「終わり方がわざとらしい」などと思う人が多い。このハッピーエンドに見える場面が、単なる子ども向けの作品と誤解される理由の一つだ。(中略)だが、それは違う】(本文より)。国語の教材で扱った作品を中心に、著者が日本文学を論じる。その他、自作の詩・俳句・エッセイなども収録。
  • 私の『戦争と平和』 ─翻弄された九十年の戦争観と宿命─
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    1巻1,386円 (税込)
    満州事変の勃発から太平洋戦争に至る十五年間と、戦後の気持ちの変化を綴る自分史。年々厳しさを増す世相と共に軍国少年として育ち、海軍特幹生に志願した。平塚の海軍守備隊に転属しそこで空襲を受け、左腕を失う。入院先で終戦を迎え、戦後は公務員として勤め上げた。戦争体験を語る人間は減っていく一方、世界の紛争は過去を繰り返している。90代の今、語り継ぐ使命に駆られている。
  • 日々雑感 1
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    1~2巻1,386円 (税込)
    随筆というものは、己のために書き記す。にも拘らず、洋の東西を問わず著名な作品が存在する。特に日本には『枕草子』『徒然草』のように後世の者が読んで学ぶ作品も多い。しかしこの「日々雑感」は、そのような大それた思惑などない。ただただ自分のために書き綴ったものである(「まえがき」より)。日々の生活の中にあった出来事や、そのときに感じたことを綴ったエッセイ。
  • コレクターズ・ハイ
    3.3
    1巻1,408円 (税込)
    「推し」に人生を捧げること。 その素晴らしい幸福の背後にある搾取の闇や、理性を失い暴走が加速していく衝撃的なラストに共感&恐怖が止まらない! なにゅなにゅオタクの私、クレーンゲームオタクの森本さん、髪オタク美容師の品田。その愛は一方通行だったはずなのに、気がつけば歪んだトライアングルから抜け出せなくなっていて……。 執着の暴走に恐怖する、衝撃の群像新人文学賞受賞第1作。
  • 自分以外全員他人
    3.5
    1巻1,430円 (税込)
    マッサージ店で勤務する柳田譲、44歳、独身。傷つきやすく人付き合いが苦手な彼の心を迷惑な客や俗悪な同僚、老いた母や義父が削り取っていく。自分が暴発してしまうまえに自死することだけが希望となった柳田をさらに世界の図らざる悪意が翻弄する――。第39回太宰治賞受賞作。
  • あしたへ歩く 子持ち理系女子の葛藤のあゆみ
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    病弱で運動会ではいつも「べった」(大阪弁でビリのこと)の著者だったが、周囲の人々の温かさと持ち前の好奇心でのびのび育ち、やがて博士号を取得。結婚し子どもも授かった。しかし、そこからは研究と子育ての両立を阻む大きな壁があった。母親と研究者の「二足のわらじ」を履いて、様々な困難に挑戦し葛藤した日々を振り返る。リケジョのみならず、すべての女性に勇気を与える1冊。
  • 時空を超えた放浪者 未知への手紙
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    わたくしにとって、「いのちは永遠」でなければならなかった。ふつうの「勉学」では核心がずれる。「信教」による「教え」〈偉すぎる目線、と感じた…〉では、抵抗が生じる。知らぬ間に「思考停止」状態に陥ってしまう(本文より)。「人類の到達地点」と「生のあとの世界」を探し求め、書物を漁り、飽くなき思索を重ねた作者の魂の放浪記。
  • 小説「ドストエフスキー入門」
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    父親を惨殺され、自らは政治犯として死刑宣言を受けたドストエフスキー。その生涯と作品に詳しい著者が、現代の混迷の時代にこそ、この「天才的であるばかりか、革命的でもある」作家の人間性に目を向けるべきとして著した「ドストエフスキーのススメ」の書でもある。作品の誕生した背景や、生き抜き方を詳らかにすることで、百数十年前の情景をまざまざと紙面に浮かび上がらせる。
  • 星の光源 ~アン・マンズフィールド・サリヴァン異聞
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    1巻1,485円 (税込)
    「1866年、4月14日。太陽はすでに昇っていた。人間の目には見えないが、太陽の左には金星、右に水星が並んでいた。(中略)この3つが並ぶと、知的な会話能力とそれにまつわる有能な人脈が形成される暗示になる。アン・マンズフィールド・サリヴァン・メイシーは、その星を持って生まれようとしていた」(本文より)。ヘレン・ケラーと出会う前の、教師の萌芽までを描いた伝記小説。
  • ホスト!立ちんぼ!トー横! オーバードーズな人たち ~慶應女子大生が歌舞伎町で暮らした700日間~
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    約1年半続いた『FRIDAY』本誌の人気連載『令和4年、歌舞伎町は今……』を書籍化。トー横キッズや風俗嬢、ホストなど現役女子大生ライターの佐々木チワワが取材してきた生の声を中心に、歌舞伎町で起きた事件やリアルな日常、一見理解できない歌舞伎町独特の文化を解いていく。
  • 大往生のコツ ほどよくわがままに生きる
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    医師として、僧侶として今まで、およそ3000人の「人生最後の日々」 に寄り添ってきた著者がたどり着いた、笑って老後を過ごすために最も大事なこと。 それが「ほどよくわがまま」という生き方です。 幸せな人にに共通しているのは「我慢」をなるべくせずに、 ストレスの少ない生き方をしているということ。 言いたいことを言い、食べたいものを好きなように食べて、 お酒も飲んで、そのほうが心も体も元気でいられます。 例えば、医師から余命宣告を受けた人が、ストレスの少ない生活に 切り替えてからみるみる体調が回復し、余命期間を大幅に過ぎても 笑顔で長生きするケースを数多く見てきました。 本書には、そうした人たちの事例が数多く載っています。 ストレスは、健康長寿の天敵なのです。 ただし、過ぎたるは及ばざるがごとし。 わがままも過ぎると、かえって心も体も疲れてしまいます。 大事なのは「ほどよく」わがままでいること。 そんなに難しい話ではありません。 ちょっとしたコツを押さえれば、誰にでもできる生き方です。 例えば本書には、以下のような内容が書かれています(一部抜粋)。 ●好ききなものを食べてストレスがないほうが長生きできる ●「無理して食事制限」「無理して運動」は逆効果 ●言いたいことを言う、我慢しない ●これからの人生で「今」が一番若い ●「おひとりさま」のほうが大往生できる ●「こうあるべき」と決めつけない ●仲の悪い家族と無理に仲直りをしなくていい ●食事は栄養バランスより「幸福感」が大事 ●無理して寝ようとしなくていい、2回寝ればいい ●「家に帰りたい」と言い続ける勇気も必要 ●認知症になっても施設に入らず自宅で過ごせる ●「ビールで乾杯!」も大事な生きがい ●病院に行ったせいで早く死ぬケースも多い ●延命治療はかえって患者を苦しめる 我慢をやめて「ほどよくわがまま」になって 笑ってくらせば、幸せは自然とあなたのそばにやってきます。 笑う門には福来る。 ぜひ、本書で「ほどよくわがまま」な生き方を身につけてください。
  • ガルーダの末裔
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    1巻1,584円 (税込)
    時は1981年。アジアの新興国たちが、深呼吸をするかのように大きく発展していったその裏で、警察と軍が衝突し、ヤクザ同士が抗争を繰り広げ、海賊が海を支配するという混乱の時代。まだ若かりし僕は、インドネシアからの独立を画策する東チモールへ、巻き込まれるまま「常在戦場」の心持ちで向かったのだった……。事実をもとにした、エネルギーに満ち溢れていた頃の「回想録的小説」。
  • 73歳、ひとり楽しむ山歩き
    3.0
    登頂しなくても、ひとりでも、何歳でもいい。俳優業や介護で中断しながら30年間山を歩き続けて見つけたのは「山の中で見るものはすべてが美しい」ことだった。自然に入り、自分を見つめなおす喜びを綴るエッセイ。 【目次】 CHAPTER 1 山で出会った道 69歳、大自然の中を貫く 世界一美しい散歩道、ミルフォードトラック 40歳のはじめの一歩 白く美しい燕岳 自分らしくなれる場所 私たちの道標のような人 CHAPTER 2 山は文化だった 「山と溪谷」と私 歩くことで紡がれた物語 室堂山ですれ違っただけの人 幻のジャンダルムデート CHAPTER 3「自分の山をやりなさい」 『山なんて嫌いだった』 エベレスト街道の21日間 帰国した薄汚い女 ヒマラヤの山頂に立つ 念願の「自分の山」をやれた夏 CHAPTER 4 登れなくても自然があった やりたい山に出会った矢先 母「絶対に南極へ行く」 小さな自然が元気にしてくれる 自然に親しむトレイル・カルチャー 加藤則芳さんが遺した道 CHAPTER 5 自分のために道を歩く 自分でシナリオを書きながら登っている 還暦から歌手になる 田部井さんとの最後の山 歩かれなくなった道は消える 足裏で聞く枯葉の音
  • ビー玉
    -
    1巻1,683円 (税込)
    主人公は、東京で生活するようになって十七年の正和。夏休みを過ごすため故郷に戻ってきた。そこは福島県いわき市の小さな漁村、薄磯。子どものころは「何もない退屈な村」と正和自身も思っていたが、過去を思い返すうち、そうではなかったことに気づいていく。この物語には、東日本大震災を乗り越え、故郷のために力を尽くすことを決意する人々の想いが詰まっている。
  • ゆきのなみだ
    -
    恋人だった幼馴染みの死を乗り越え、ようやくフツウの幸せを手にした〈専業主婦〉の友紀。しかし、結婚5年目の冬、学生時代からの親友に誘われて“人妻モノ”のAVに出演してしまう。それは「不育症」と診断された自分に対する負い目だったのか。このたった1回の過ちが、彼女を恐ろしい〈地獄〉へと追い込んでいく……。美貌に恵まれながらも残酷な運命に翻弄される女性の物語。
  • その音は泡の音
    3.0
    1巻1,771円 (税込)
    『点滅するものの革命』で第65回群像新人文学賞を受賞した新鋭が描く、注目の受賞第一作。 大学のお笑いサークルに所属するわたしたちは、夏の10日間、東北地方をめぐる公演合宿ツアーに出発した。 各紙文芸時評で絶賛!夢と現の狭間で移りゆく思考と感情の泡立ち、分岐する記憶をとらえる奇跡の文体。 毎年、大学の夏休みに行われるお笑いサークルの合宿では、行き先ごとに分かれ、老人ホームや病院でコントや大喜利を披露する。東北班のメンバーは、3年の朝倉とミミ、2年で班長の三井、1年のユカリと杉崎。レンタカーで出発したわたしたちは初日の目的地・福島へ向かうが、旅の予定は早々に乱れて……。 ・ユカリ 「先輩たちと比べて、ふだんのあたしがしているやりとりときたら、どれだけ鈍臭いことだろう?」 ・三井 「慣れてしまえばイジられキャラも悪くない。イジられることにも技術がいるのだ。」 ・ミミ 「楽しい楽しい。ずっとこんなことして生きていきたい。」 ・杉崎 「どうせ明日には忘れてしまうことだ。二度と会わない人を思いだすほど無意味なことはない。」 ・朝倉 「どうしても思いだせない。どこへ行ってなにを見たのか。おれはとりかえしのつかないことをしてしまったんじゃないのか。」
  • To my daughter 幸せに満ちた人生を送ってもらうために伝えたいこと
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    ほんの少しの心がけや、ささやかな気づきで、毎日が豊かに、人生が美しく変わる──。元駐アラブ首長国連邦大使夫人の著者がつづる写真エッセイ集の日英バイリンガル版。花を中心とする写真も著者が撮影したもの。/娘には女の子であっても強く賢くなければ周りの人に優しくなれないと教えてきました。本書はそういう私が日々気づいたことをまとめてみたものです。(まえがきより)
  • 浅草蜃気楼オペラ
    3.3
    1巻1,980円 (税込)
    『このミステリーがすごい!』大賞作家が描く、大正浪漫あふれる「浅草オペラ」の世界。第一次世界大戦後の好況を背景に、関東大震災までの大正年間、日本国内におけるオペラ・西洋音楽の大衆化に大きな役割を果たした浅草オペラ。帝劇洋劇部に所属していた少女・妙子が、興隆する浅草オペラで活躍していく様と、夢、友情を描きます。
  • 琴海の嵐 ─幕末大村藩剣客、渡辺昇伝─
    -
    幕末──長きに及んだ徳川の世を終わらせ新しい時代を作ろうと、多くの志士たちが命の火花を散らした。〈鞍馬天狗〉のモデルともいわれる九州大村藩の剣客・渡辺昇も、そんな一人である。長州や薩摩という大藩の者たちの活躍は広く知られているが、時代を動かしたのはなにも彼らだけではなかったのだ。歴史に埋もれてしまった渡辺昇の活躍が、痛快歴史小説として今蘇る。
  • 勝敗の構造 第二次大戦を決した用兵思想の激突
    5.0
    野中郁次郎(一橋大学名誉教授 『失敗の本質』共著者)賛嘆す。 『独ソ戦』(岩波新書)で「新書大賞2020」を受けた 著者による、あらたな第二次世界大戦史。 ******** 戦場を制するのは鉄でも血でもない――知性である 著者は「用兵思想」という概念のメスを振るい 第二次世界大戦の諸戦闘の本質を的確に洞察している 読者は新鮮な驚きを禁じ得ないであろう 野中郁次郎(一橋大学名誉教授 『失敗の本質』共著者) ******** 第二次世界大戦が終結して以来およそ八十年、 戦後すぐに形成され、世界的に横行していた「伝説」や「神話」は、 長足の進歩をとげた歴史研究によって打ち砕かれ、あらたな像が描かれつつある。 本書は、そうした成果を取り入れ、主としてヨーロッパ戦線の戦闘を題材として、 ともすれば旧来のイメージにとらわれがちだった日本での認識を刷新せんと試みた。 戦略・作戦・戦術から成る「戦争の諸階層」、「指揮文化」、 「戦闘有効性」――用兵思想の概念を用いた議論は、 エル・アラメイン会戦やクルスクの戦い、アルデンヌ攻勢などの大戦闘を 縦横無尽に解析し、戦乱が身近に感じられるようになった現代日本において、 軍事の要諦を知るための必携書である。
  • 1フランの月
    4.0
    1巻2,277円 (税込)
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 安西水丸、幻の未発表小説を初めて書籍化。 ニューヨークからパリ、リスボン、マドリード、ローマへ。イラストレーターである主人公のモノローグと日本にいる恋人への手紙、そして現地でのさまざまな出会い……。これまで日の目をみることのなかった幻の小説「1フランの月」(未完)を没後10年となる2024年春に初めて書籍化。「旅」をテーマにした未刊行エッセイ、イラスト、スケッチなどを加え、懐かしくも新しい、イラストレーター/作家・安西水丸の世界をこの一冊に凝縮。 ※この作品はカラーが含まれます。 (底本 2024年2月発売作品)
  • 戦国ディレクター 仙石権兵衛秀久 四人の天下人を支えた男
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    「無」を掲げ、天下の大事を裏方として支え続けた『戦国ディレクター、仙石権兵衛秀久』の隠された歴史物語。 激動の戦国時代において、織田信長と羽柴秀吉など、名だたる四人の天下人に支えた武将、仙石権兵衛秀久。信長の影武者とも伝え聞くほど天下人に最も近い存在でありながら、その功績や実態の多くは歴史に刻まれることなく、その豪傑なみなりからは想像もつかない歴史上最もミステリアスな武将とも称されている。本書は指物(旗)に自ら「無」を掲げ、歴史に残る数々の天下統一の大事編を、裏方として管理・統制し、生涯をかけて支え続けた『戦国ディレクター、仙石権兵衛秀久』の隠された歴史を記した物語である。 【目次】 ミスト 初陣 永楽通寶 無の時代 家康の家臣 国替え 関ヶ原へ 上田藩 あとがき 【著者】 茶屋二郎 本名は山科誠。1945(昭和20)年、石川県金沢市生まれ。慶応大学卒業、小学館入社。その後バンダイに転じ、35歳で社長に就任する。日本玩具協会会長、デジタルメディア協会理事長、日本商品化権協会会長などを歴任。現在日本おもちゃ図書館財団代表理事。平成29年旭日中綬章を受賞。著書に「遠く永い夢」(日新報道)「青淵の竜」(廣済堂)「1868年終わりの始まり」(講談社)「アメージング グレース」「こげなお人ではなか」(ボイジャー)「天上の麒麟 光秀に啼く」(ボイジャー)などがある。
  • 錆びない生き方
    5.0
    サンデー毎日連載単行本化第3弾。混迷深まる世界の中で私たちは何を頼りに生きてゆけばよいのか。戦争を知る世代の著者による励ましのエッセー。待望の電子化!
  • クリスティーヌ
    5.0
    【フランス2021年 メディシス賞受賞、ゴングール賞ノミネート作品】 実父による近親姦に苦しみ続けた少女は、どのように1人の女性として自己確立していったのか、その人生を描いた物語。 本書は、フランスの作家、劇作家で脚本家でもあるクリスティーヌ・アンゴの二十四作目の小説『Le Voyage dans l'Est』2021年刊の全訳である。 物語は十三歳になったクリスティーヌが初めて実の父親に会う日から始まる。憧れの父親にようやく娘として認知され、これからは普通の親子としての生活が始まると有頂天になるが、現実は想像とは全く別のものだった。自分の身に何が起きているのかを伝え、救い出してほしい気持ちとは裏腹に、母親にすら話すことができない。そして誰にも打ち明けられないまま、少女時代は過ぎていった……。 著者が綴るのは、クリスティーヌが苦しみ、トラウマを抱えて人生に絶望しながらも、どのように一人の女性として自己確立をしていったのか、その命がけの人生そのものである。 著者のアンゴも実父による近親姦からのサバイバーであり、デビュー作から一貫して女性に対する性的虐待をテーマに書き続けてきた。ただ、作中の「クリスティーヌ・アンゴ」は作者自身ではなく、本書はアンゴの自伝ではない。しかし、彼女の作風はあまりにも実体験と近接しており、作者と語り手を分離しにくいかもしれない。一つだけ強調しておきたいのは、アンゴにとって「近親姦の被害者」という「立場」と「実体験」は文学作品を生み出すための出発点に過ぎないということだ。 サバイバーのアンゴは「文学作品を書くこと」という手段で戦う。戦う相手は家族関係を破壊し、隷属の関係を強要する性的虐待者だけではない。それを見ないふりをし、セカンドレイプをする「社会」全体である。

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  • 時空に棄てられた女 乱歩と正史の幻影奇譚
    5.0
    1巻1,925円 (税込)
    江戸川乱歩と横溝正史。現実に師弟関係にあった二人が挑む不可能事件。 首なし死体と生首が次元を揺蕩い、うつし世と夢は混線し……。 ミステリー界の巨人たちが、悩み、もがき、執筆し、謎について語り、あげく事件の泥沼に巻き込まれる。 あり得ない事件、受け容れ難き怪奇幻想。時空を越える乱歩と正史の推理は、現代の私達をも浸食する。 二人の蜜月を蘇生させるという大胆不敵な試みに、完璧に翻弄された。―ミステリー作家 斜線堂有紀 悪魔的な発想で紡ぎ上げられた小説の混沌に身を委ねる愉悦と、その混沌に理知の光が差す瞬間の恍惚を堪能した。 ーミステリー評論家 村上貴史
  • 東北モノローグ
    -
    東日本大震災の癒されえぬ傷痕、そのうえを流れた時間はいったいなにを残したのか。東北のひとびとがいま語ること、その地でこだまする声に耳を澄ます、文学とノンフィクションの臨界点。
  • 鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折
    4.6
    ”全身脚本家”驚愕の真実! 『羅生門』、『七人の侍』、『私は貝になりたい』、『白い巨塔』、『日本のいちばん長い日』、『日本沈没』、『砂の器』、『八甲田山』、『八つ墓村』、『幻の湖』など、歴史的傑作、怪作のシナリオを生み出した、日本を代表する脚本家・橋本忍の決定版評伝。 著者が生前に行った十数時間にわたるインタビューと、関係者への取材、創作ノートをはじめ遺族から譲り受けた膨大な資料をもとに、その破天荒な映画人の「真実」に迫る。 目次 序 鬼の詩 一 山の章 二 藪の章 『羅生門』 三 明の章 『生きる』『七人の侍』 四 離の章 『蜘蛛巣城』『夜の鼓』『女殺し油地獄』『風林火山』 五 裁の章 『真昼の暗黒』『私は貝になりたい』 六 冴の章 『切腹』『仇討』『侍』『日本のいちばん長い日』『上意討ち』『首』 七 血の章 『張込み』『ゼロの焦点』『人斬り』『黒い画集 あるサラリーマンの証言』『砂の器』 《特別インタビュー》山田洋次の語る、師・橋本忍との日々 八 計の章 『人間革命』 九 雪の章 『八甲田山』 十 犬の章 『八つ墓村』『幻の湖』 十一 鬼の章 『愛の陽炎』『旅路 村でいちばんの首吊りの木』『鉄砲とキリスト』『天武の夢』 橋本忍 脚本映画一覧
  • そしてレコードはまわる【無料お試し版】
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    恋も、涙も、事件の答えも――。ぜんぶ”音楽”が教えてくれた。 東大卒、現役アイドルプロデューサー兼作詞作曲家。 異色の経歴を持つ著者がおくる、衝撃のデビュー作。 本書より「恋の作法」無料配信します! 二人の別の人間が、偶然全く同じ音楽を作ることがあるのだろうか? 音楽プロデューサーの渋谷かえでが、ある仕事の相談のために大学の恩師を尋ねると、逆に奇妙な相談をされてしまった。今、日本で屈指の実力を誇る音楽家「蜂谷輪廻」。彼の新曲『恋の作法』が、教授が子供の頃に作った曲と瓜二つだというのだ。教授の知人として紹介された天才作詞家・猫宮と共に、盗作疑惑の真偽を調べることに。教授の勘違いだろうと思っていたかえでだったが、次第に蜂谷の盗作である根拠が明らかになっていく――。アイドルの失踪騒動 、デビューの意思を持たない天才ストリートシンガー……。音楽を愛する全ての人におくる、音楽業界連作ミステリ―。
  • 仮面後宮 女東宮の誕生
    5.0
    平安末期。謎の疫病が猛威をふるう京の都。多数の庶民が命を落とす中、宮廷でもまた、東宮三人が立て続けに死亡するという前代未聞の事態が起こり、貴族たちは恐怖と混乱に陥っていた。そこへ、強力な予言力をもつ賀茂の老巫女から「一時的に東宮に皇女をたてよ」という神託が届けられる。帝の兄であり、実質的にこの国を支配している上皇はこの神託を受け入れる、ただちに女東宮の候補となる数人の皇女たちが選び出された。その中には、人々から忘れ去られた寂しい暮らしをしていた16歳の火の宮も入っていた。女東宮候補となった火の宮を待つ試練とは……。
  • 取次屋栄三<新装版>
    5.0
    仲間想いで褒め上手 人の絆を守り抜く秋月栄三郎は好い男! 泣いて笑える、これぞ時代小説の真骨頂! 剣術好きが高じて剣客になった野鍛冶の倅・秋月栄三郎。普段は小さな道場で手習い師匠と素人相手の剣術指南の日々だった。 だが、権威と保身に振り回される武士の姿に辟易した栄三郎は、武士と町人のいざこざを知恵と腕力で取り持つ“取次屋”を始める。 早速、幼馴染の窮地を知るや、大名家の絡んだ悪企みに巻き込まれ――痛快かつ滋味溢れる傑作時代小説シリーズ。
  • ひとりあそび 泉香代歌集
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    1巻880円 (税込)
    キラキラと映えの狭間で呼吸する。 2014年から2023年の間につくった短歌を収録。恋愛をふり返り、季節を感じ、家族を詠う。日常のささやかな出来事を詠いながら、時には世間、時代、国に思いは及ぶ。偶然目撃した光景に、一本の映画に、抽象的なことを真面目に考えてみる。常に前向きではいられない日々を、時に毒づきながら淡々と地道に暮らす、ある女性の頭のなかと胸のうち。出版/喜怒哀楽書房 【目次】 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 【著者】 泉香代 1982年2月生まれ。兵庫県出身。30歳頃から短歌をつくりはじめる。一人で楽しみつつ新聞、雑誌の歌壇へ投稿。短歌教室に参加し、自作短歌を提出、添削を受ける。結社・所属なし。本歌集が第一歌集。
  • 源氏物語の楽しみかた
    3.0
    1巻1,100円 (税込)
    「死」の場面は、なぜ女ばかりなのか 源氏物語の魅力を味わう絶好の入門書 『源氏物語』全五十四帖の現代語訳『謹訳 源氏物語』(全十巻)の著者林望が、 『源氏物語』の味わい方を徹底解説。現代語訳を進める際に残したメモをもとに、 名文、名場面、登場人物など、面白く読むためのヒントを十三の視点でまとめる。 千年の時を超えて堂々生き延びてきた日本文学の金字塔、 その魅力を存分に味わうための絶好の入門書。 本書は、単行本『謹訳 源氏物語 私抄』を新たに「はじめに」を入れるなど加筆修正したものです。
  • RUNNER ―おっさんたちの駅伝―
    -
    1巻1,100円 (税込)
    手に汗握る傑作駅伝小説!病気、負傷、挫折、逃避、失恋、軋轢、不本意な転職、両親の病死、両親の離婚、同僚の事故死。消し去ることのできない、過去のつらい記憶を背負った監督と6人のランナーたち。一本のタスキにそれぞれの熱い想いを込め、チームのため、監督のため、自分のために優勝を目指してタスキを繋ぐ。ライバルは大山パークス、三井若連会、佐山ピークス。小野チームの壮絶な戦い、おっさんたちの駅伝が今はじまる。
  • 妖怪は海にいる!? アラマタ式 海の博物教室
    -
    夜の海をおよぐ、ナイトダイビング。そこで出会ったのは、摩訶不思議な生きものたちがただよいたゆたう、この世のものとは思えない「霊界」のような光景だった。 海の生きものに魅了されたことからはじまり、半世紀以上にわたって知の冒険をつづけるアラマタ博士による、地球の歴史と宇宙と深海の世界が交差する博物教室。 「みんなの研究」は、みんなの「知りたい」を応援する、あたらしいノンフィクションのシリーズです。
  • カラフル
    4.6
    高校入学式の朝、荒谷伊澄は駅のホームでひったくり犯を捕まえた。その際に、犯人の前に出て足止めをしようとしたのが、車いすに乗った少女だった。その後の事情聴取で判明したのだが、渡辺六花というその少女も、伊澄と同じ高校の新入生だった。弁が立ち気の強い六花に、伊澄はヤな女だな、と感じたのだが……? 夢を追い続けられなくなった少年と少女の挫折と再生の恋物語!
  • 最後は住みたい町に暮らす 80代両親の家じまいと人生整理
    5.0
    人生の大きな変化は、何がきっかけになるかわからない。 「本当は商店街のそばで暮らしたい」 母の一言から小さなマンションに出会った。 実家売却、遺言書作り、家財道具を手放し 親子で目指した、新たな暮らし方とは? 感動の日々を描くエッセイ。 『年34日だけの洋品店』に続く50代からの生き方を綴る第二弾! <本文より> この歳で住み替えて本当に良いのだろうか、心は揺れたが、 これから二人が助け合って生活するにはマンションの方がいい。 今の場所で頑張り続けるより「無理をやめる」決断をする方が どれだけ難しく、前向きなことか。 <もくじより> 1 親の老いに気づくとき 2 最後に住みたい商店街の町 3 80代でマンションを買う 4 待ったなしの遺言書作り 5 親の思いと子の現実 6「住みたい家」と「売れる家」 7 目標6ヶ月で実家売却 8 住み替えの不安を払拭するために 9 何でも売ってみる「家じまい」 10 一週間でお片付け 11 必要最低限の整理しやすくくつろげる家 12 2LKDの新しい家
  • 正しき地図の裏側より
    4.5
    【第36回小説すばる新人賞受賞作】 定時制高校に通いながら無職の父に代わり働く耕一郎は、ある冬、苦労して貯めた八万円が無くなっていたことに気づく。 このことを父に問い質すと、父は金を使ったことを悪びれもせずに認めた上、予想を超える衝撃の言葉を言い放った。 衝動的に父を殴り飛ばした耕一郎は、雪の中に倒れた父を放置して故郷を逃げるように去る。 しかし、僅かな所持金は瞬く間に減り、逃亡生活は厳しくなる一方。 遂に金が底をつき、すべてを諦めようとしたそのとき、 「……なに、訳あり?」 公園の隅、小さなホームレスの溜まり場から、ひとつの手が差し伸べられる。 出会いと別れを繰り返し、残酷な現実を乗り越えた先、故郷へと帰る決意を固めた耕一郎を待ち受けていたものは――。 社会から切り離される圧倒的な絶望と、心と心が深く繋がるやさしさを描いた、25歳の若き著者による感動のデビュー作。
  • 我拶もん
    3.7
    【第36回小説すばる新人賞受賞作】 寛保二年。大名や旗本の駕籠を担ぐことを生業とする陸尺の桐生は売れっ子として江戸で人気を誇っていた。ある日、芝居小屋の《市村座》で木戸番と陸尺の大乱闘が勃発。相方の龍太が巻き込まれたと知った桐生は仲間の翔次と共に駆けつける。だが龍太は捕えられ、騒ぎを収めようとしたはずの桐生も結託した仲間に裏切り者扱いされ仕事を干されてしまう。暇を持て余していた八月のある日、大雨により江戸で大洪水が発生。桐生は辛うじて生き延びるも商売道具の右腕に大怪我を負い、かつて恋仲であった娘・おみねも目の前で濁流に呑まれてしまう。何もかも失った桐生は《市村座》の騒動を機に知り合った玄蕃頭・有馬頼ユキ(※)に救われ屋敷で世話になることになり、懇ろだった深川芸者の粧香とも再会。一方、頼ユキの近習である坂西小弥太は、主君が桐生を気に入り、また幼い頃から恋心を抱いていた頼ユキの姉・梅渓院までもが執心であることにいら立ちを覚えていた。そして、使い物にならず腐っていた桐生を痛罵し、桐生は有馬家を去るのだが……。※ぎょうにんべんに童
  • 守護者の傷
    3.8
    訟務係として警察官が関わる民事訴訟の対応をする加穂留は、転職組の新人で弁護士資格を持つ新崎と行動を共にすることに。なぜ弁護士が警察職員に? 加穂留の不信をよそに新崎は法廷で活躍を見せるが――
  • 明日、ぼくはヘイト本を棚から外せるだろうか
    -
    1巻2,500円 (税込)
    書店とは何か。ヘイト本をどうするか。40年以上にわたる葛藤の軌跡。書店員という枠を超えた思索の書。 カウンターデモに参加したわけでも、座り込みに参加したわけでもない。書店での、本を媒介しての活動や発信は防御壁に囲まれた「安全地帯」からのものに過ぎなかったのではないか? ここまで自分を追い詰めたとき、ぼくは我に返った。 ――本文より 著者はおよそ10年間、「ヘイト本」という現象をめぐって「書店の役割」を自問自答しつづけてきた。書店は「言論のアリーナである」という帰結を見出したと思えたが、葛藤が消えたわけではない。60冊を超える書物から言葉を引きながら、「ヘイト本」をめぐる自問自答の軌跡を披歴。「書店とは何か」――40年以上にわたる葛藤や決意の収斂。書店員という枠を超えた思索の書。 【目次】 Ⅰ 明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか Ⅱ ただ嘆くだけで、終わってしまったのではないだろうか Ⅲ その本はなぜ、多くの人を惹きつけるのだろうか Ⅳ 「わからない」は、何を意味するのだろうか Ⅴ やはり発端は、「自分探し」ブームだったのだろうか Ⅵ 弱者攻撃の動機は、どこから来るのだろうか Ⅶ ヘイトスピーチ・クライムの厳罰化は、なぜ進まないのだろうか Ⅷ 書店は、「言論のアリーナ」になりうるのだろうか 【著者】 福嶋聡 書店員。1959年、兵庫県に生まれる。京都大学文学部哲学科を卒業後、1982年2月ジュンク堂書店に入社。仙台店店長、池袋本店副店長などを経て難波店に。2022年2月まで難波店店長をつとめる。学生時代は俳優・演出家として演劇活動に没頭した。著書に、『書店人のしごと』『書店人のこころ』(以上、三一書房)、『劇場としての書店』(新評論)、『紙の本は、滅びない』(ポプラ新書)、『書店と民主主義』(以上、人文書院)、共著に『フェイクと憎悪』(大月書店)、『パンデミック下の書店と教室』(新泉社)などがある。
  • 軍神の花嫁
    値引きあり
    3.9
    貴方への想いと、貴方からの想い。 それが私の剣と盾になる。 「剣は鞘にお前を選んだ」 美しい長女と三女に挟まれ、目立つこともなく生きてきたオードル家の次女サクラは、「軍神」と呼ばれる皇子カイにそう告げられ、一夜にして彼の妃となる。 課せられた役割は、国を護る「破魔の剣」を留めるため、カイの側にいること、ただそれだけ。屋敷で籠の鳥となるサクラだが、持ち前の聡さと思いやりが冷徹なカイを少しずつ変えていき……。 すれ違いながらも愛を求める二人を、神々しいまでに美しく描くシンデレラロマンス。 【登場人物紹介】 サクラ 名門貴族の不遇な令嬢。散歩と、小さな使い魔アシュと戯れることが好き。 カイ 大国キリングシークの第二皇子。数々の戦を制し、「漆黒の軍神」と呼ばれる。
  • サトリの花嫁 ~旦那様と私の帝都謎解き診療録~
    値引きあり
    3.3
    「わたしが死ぬまでのわずかな間に、あなたに幸福というものを教えてあげる」 虐げられ、自分の価値を知らずに育った少女は旦那様と出会い、幸せを知る――。  幼い頃に火事で全てを失い、劣悪な環境で働く蒼。天性の観察眼と記憶力で苦境を生き抜く彼女の心の支えは、顔も知らない支援者“栞の君”だけ――しかしある日、ついに対面できた彼・城ヶ崎宗一は、原因不明の病魔に冒されていた。宗一専属の看護係として城ヶ崎家に嫁ぐことになった蒼は、一変した生活に戸惑いながらも、夫を支えるために医学の道を志すが――?  文明華やかな帝都・東京。「サトリの目」で様々な謎を解明しながら、愛されること、恋することを知る少女の物語。 【登場人物紹介】 ◆蒼(あおい) 手品団に拾われて育った天涯孤独の少女。たぐいまれなる観察力「サトリの目」を持つ。 ◆宗一(そういち) 蒼へ本を贈りつづけていた支援者“栞の君”。麗しい容姿の陰に、重い病と秘密を抱えている。
  • 君は医者になれない 膠原病内科医・漆原光莉と血嫌い医学生
    4.2
     血が怖いという致命的ハンデを抱える医学生・戸島光一郎。落第にリーチが掛かった彼は、救済措置として人手不足のアレルギー・膠原病内科の手伝いを命じられる。  免疫が己の身体を傷付けてしまう難病患者を診療する、膠原病内科、通称アレコー。その外来医長・漆原光莉は、歯に衣着せぬ言動に加え、人として残念な面が多々あるものの、どんな些細な症状も見逃さない名医として大きな信頼を得ていた。そんな彼女の下で戸島は様々な患者と出会い、多くのものを学んでいく。
  • 竜胆の乙女 わたしの中で永久に光る
    3.9
    「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。   明治も終わりの頃である。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。 かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。何故、父はこのような商売を始めたのだろう? 怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。 応募総数4,467作品の頂点にして最大の問題作!!
  • 私はただの侍女ですので ひっそり暮らしたいのに、騎士王様が逃がしてくれません
    4.0
    魔法使いの名門公爵家に生まれながら魔法の才を持たないと虐げられてきたイレイナ。屋敷では侍女扱いだが、その正体は古の女王の前世を持つ最強の魔法使いだった!   前世で国と民に尽くしたものの悲惨な最期を迎えたイレイナは、今世は目立たず自分のために生きようと力を隠していた。しかし、参加させられたパーティーで出会った騎士王・アスノトに婚約者にならないかと迫られて――!?  ひっそり生きたい最強令嬢と彼女を手に入れたい騎士王様のチェイスラブロマンス!
  • 辺境領主令嬢の白い結婚
    4.0
    辺境領主令嬢のオルテンシアはある日、王妃から命を狙われている第二王子のトゥライビス殿下を辺境領で匿う為、殿下と契約結婚をすることに。 「夫」となった殿下は辺境領独自の動植物に目を輝かせ、不遇な生い立ちなど感じさせない強さを持った美青年だった。そんな殿下と過ごすうちにオルテンシアは恋心を抱いてしまう。 しかし、オルテンシアには殿下には知られたくないある秘密があって――。 互いにわけありな契約婚夫婦が紡ぐ、波乱と癒しの新婚ラブファンタジー!
  • アメリカ文学のカルトグラフィ――批評による認知地図の試み
    -
    1巻4,180円 (税込)
    ★文学的想像力が描くアメリカ 「カルトグラフィ」とは地図作りのことであり、本書はアメリカ文学が生まれてきた現場を「地図的発想」で捉え直す試みである。 自己探求的なアメリカ文学の理念が重視してきた物語・国民意識・国家観と、それらを支えるロジックとは何か。 家庭、都市、漂流、歓待、南部、私秘性、国際移動、異界、親族、伝染病、動物化、商品といったキーワードを使って描き出される、観念の地図。 【第18回アメリカ学会清水博賞 受賞】 <目次> 序──アメリカニストの作図法 第一部 情緒的空間としてのアメリカ 第一章 領域化する家、内密の空間──生活世界の構図 第二章 雑踏の復権──生命圏としての路上 第三章 逃走という名の空間創成──情動変化の生態系 第二部 マッピングされるアメリカ 第四章 永遠の異郷──流浪する者たちのアメリカ 第五章 他者性の迷宮──南部という謎 第六章 親密圏をマッピングすること──私と公の攻防 第三部 アメリカの異次元空間 第七章 混成国家の鏡像──客土における黒人文学 第八章 回帰する場所──憑在者たちの複数空間 第九章 性的禁忌の版図──親族関係の想像力 第四部 アメリカ的自我と近代の時空間 第十章 疫病と近代社会──感染地図としての人間の絆 第十一章 動物の生息図──覆される人間主義 第十二章 物欲のカルトグラフィ──フェティッシュと自我の変遷 コーダ 流動するアメリカ空間 あとがき 引用文献目録
  • モダニズムの南部的瞬間――アメリカ南部詩人と冷戦
    -
    1巻4,400円 (税込)
    ★南部知識人にスポットを当てた、反攻のアメリカ文学史 敗者の末裔であるアメリカ南部農本主義の知識人たちが、いかにして二十世紀の知の覇権を握るに至ったか。それが戦後日本の知的体制をいかに呪縛したのか。 『赤毛のアン』を読んで英文学を志した「戦後の娘」である著者が、モダニズム・冷戦・リベラリズムをキーワードにその深層/真相に鋭く迫る、スリリングな論考。 <目次> 序章 農本主義者の立場 Ⅰ 創られた伝統としての「現在の中の過去」 Ⅱ 『アメリカ文学の再解釈』──アメリカにおけるアメリカ文学研究の制度化 Ⅲ ニュー・ヒューマニズム論争 Ⅳ 南部における衝突地図 Ⅴ ナッシュヴィルの農本主義者の立場 第一章 詩的南部連合──新批評と「南部文学」の誕生 Ⅰ 制度としての南部文学 Ⅱ フュージティヴ詩人と農本主義者の連続性 Ⅲ 南部文学のモダニズム宣言──象牙の塔の政治学 Ⅳ 「南部」の新批評、新批評の南部 第二章 新批評の父たち──南部農本主義者の共同体 Ⅰ 女性化する南部──合衆国最大の問題、それは南部 Ⅱ 正しい伝統の創造 第三章 アメリカの白いヨーロッパ──農本主義者のファシスト疑惑と、リベラル・ナラティヴ Ⅰ アメリカの白いヨーロッパ Ⅱ 農本主義者のリベラル・ナラティヴ 第四章 戦後少女の本棚──第二次世界大戦後の文化占領と翻訳文学 第五章 言説としての南部──男らしさの領有 Ⅰ 南部の男──共和国としての男の身体 Ⅱ 「国民」の創生──白い男たちの帝国 終章 あとがき 初出一覧 参照文献
  • 黒い鳥
    -
    1巻234円 (税込)
    あって無いような才能を振り絞り、持てる技術の粋をかき集めた電子詩集の第五弾。 書き溜めた詩は、掃き溜めの詩か。ここは孤高か孤独は毒か、はたまた死に際の詩は皺くちゃな詩か。 道なき未知なる詩を目指した数奇な13篇。 【所収作品】 ・言葉の果て ・メテオの邂逅 ・黒い鳥 ・何処か行き着く宛のないまま ・はじめから終わりまで ・ダークマター ・言葉と無い世界 ・東京 ・一月一日 ・洗面台で ・猫の踪跡 ・イン ザ マスク ・閉められる窓

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  • 蘭陵王
    3.9
    中国の南北朝時代、北斉の皇族・蘭陵王は比類なき武勇と美貌で知られていた。あまりに秀麗な顔を隠すため、鬼面をかぶって戦場に立つ蘭陵王は、暴政によって傾く国を守るため、必死に武をふるうが……。北斉の血塗られた歴史がもたらす悲劇を描いた、本格中国歴史小説。
  • やわらか頭「江戸脳」をつくる和算ドリル
    -
    小・中学レベルの問題で脳力トレーニング! 表面的な数字に惑わされない思考力をつける! さらに、時代劇ファンの副読本に/数学パズル愛好者に/中学受験生のお父さん、お母さんに! 第1章では、現在も使われているものさしや枡といった身近なモノから、江戸時代の人々の信じていた「数と量の世界」を、世界の文明史の中にかいま見ます。顕微鏡を覗いていたら、いつのまにか望遠鏡に変わっていたという野心的な試み(のはず)です。第2章では、和算遊戯やパズルに挑戦します。現在も私立中学受験で出題されている「○○算」からスパイもどきの暗号パズルまで。江戸時代の人々もこういう「頭の体操」を楽しんだのです。第3章では、『塵劫記(じんこうき)』に載ったお金や米の計算問題を通して江戸市井の生活を感じてみましょう。人々の頭の皺や心の襞に入っていくとともに、「脳を鍛えるドリル」になるでしょう。それでは、ズーム・イン・江戸時代! ●「植木算」は和算ではない? ●江戸の時間と「旅人算」の真実 ●太閤検地と「円周率3.16」 ●大数学者ガウスご自慢の「俵杉算」 ●二進法で規則的に咲く「目付桜」 ●古(いにしえ)の絶世の美女が挑戦「小町算」 ●雅(みやび)な香りの組み合わせ「源氏香」 ●江戸の常識「九六の百」とは? ●おそろしき利息計算 ●長崎の海外オークション計算
  • プロレス 影の仕掛人 レスラーの生かし方と殺し方
    3.5
    リング外で暗躍する男たち! 25年間の体験をすべて激白!――なぜ、昔のプロレスは、あんなにワクワクさせてくれたのだろうか。新日本プロレス全盛時、猪木、坂口、藤波、長州らの試合を影で演出してきた男が真相を語り尽くす! 「猪木さん、ここの場面では、ドロップキックを使ってください」「嫌だよ、高橋。お前、俺のしょっぱいドロップキックをファンに見せて、笑わせるつもりなんだろう」。プロレスを成立させているのは、レスラーの存在だけではない。そこには、リング外で暗躍する数多くの黒幕たちがいるのだ。25年以上、レフェリー、マッチメイカー、外国人レスラー担当、審判部長として、アントニオ猪木らの試合を影で演出してきた男が、その目で見てきた仕掛け人の実体を激白!
  • セメントマッチ――東京デンジャラス・ボーイ(1)
    5.0
    「プロレスはショーである」と知らされた柔道金メダリストは!? 業界の内幕満載!! ――オリンピック柔道金メダリストの井上大樹(いのうえひろき)は、日本プロレス界最大のメジャー団体AWAに入門する。「プロレスはショーである」ことを知らされ、疑問と困惑の念を抱えたままアメリカ武者修行に発つが、思いもよらぬ事件に遭遇する。そして井上には、AWA社長にしてトップスターの犬神真道(いぬかみしんどう)と血塗られた壮絶な因縁があった――。レスラー、マッチメイカー、レフェリー、プロモーター……人間模様とともに内幕を知る者だけが書ける初の新感覚プロレス小説!!
  • 見習い天使 完全版
    4.3
    小説の面白さを追求し続けた作家・佐野洋。人間の尽きることのない欲望を無駄のない描写とテンポのよい運びで読ませる物語は、古びることのない魅力を持つ。さらに、その全てには予想を裏切る結末も――。人間世界を見つめる“見習い天使”が全23篇の案内役を務める構成も洒落た連作ミステリが完全版で甦る。巻末には編者日下三蔵の詳細な解説に加え、星新一による解説も特別収録する。
  • 腐敗する「法の番人」
    -
    警察、検察、法務省、裁判所などの社会統制機関は、国民の利益ではなく、組織の利益を優先してきた。これらを指摘し、解決策を探る。
  • 死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相
    3.8
    一九五九年冷戦下のソ連・ウラル山脈で起きた遭難事故。登山チーム9名はテントから離れた場所で凄惨な死に様で発見された。米国人ドキュメンタリー作家の執拗な取材から明らかになった驚くべき結末とは…
  • フランス戦艦入門 先進設計と異色の戦歴のすべて
    4.0
    革命の国が生んだ個性派主力艦ヒストリー。コンパクトな船体に四連装主砲塔を備え、30ノット超の快足を誇った高速戦艦群。母国降伏後、艦隊のプライドをかけた勇壮な戦いの物語! 前ド級戦艦クールベ級に始まり、超ド級戦艦ブルターニュ級、未成戦艦ノルマンディー級・リヨン級を経て、 軍縮条約下の先進技術艦ダンケルク級、世界最後の戦艦リシュリュー級まで、フランス近代戦艦の歴史をたどる。ラディカルな設計思想が生んだ個性的艦容と、連合国艦隊と砲火を交えた知られざる戦いの記録!〈挿画・菅野泰紀〉
  • 千円贅沢
    4.0
    中野式上等少女趣味ワールドへご案内 !――自分を潤わせる小っちゃなムダづかい。お祭りのおこづかいみたいに1000円握りしめて好きなものを買う……楽しいゾ! コート・ド・フランスの板チョコ/鳥カゴ型鉢カバー/べっこうの耳かき/備長炭セット/ガラスの箸置き/アジアの雑貨/イギリスの靴磨きセット/銀ラメまつ毛/タトゥー・シール/ジェムストーンの標本/愛犬グッズ/歌舞伎トランプ/国技館のおみやげ……etc
  • 10・11
    -
    隆盛を極める世界最高峰の闘い「PRIDE」。高田延彦が自ら綴る大河の源流、1997年「10・11」(東京ドーム)対ヒクソン戦。そして進化し、大海へ漕ぎ出さんとする「PRIDE」の未来! 桜庭和志、吉田秀彦との2大ロング対談収録! ●私がヒクソンに勝ち、プロレス最強を実証していれば、あの時点でゲームオーバーとなっていた。もしくは、他のプロレスラーが速やかにヒクソンに勝利を収めていれば、「プロレス最強」は生き続け、PRIDEの台頭はなかったかもしれない。後は読者の想像に任せたいが、少なくともリングの歴史や構図は現在とは別の形になっていただろう。あの夜、リングで聴いたブラジル国歌を、私は今も忘れることができない。初めて聴いた曲が、極限状態の私の心に強烈に入ってきたのだろう。その後ブラジル国歌を聴くたびに、臨戦態勢に入り身構える自分がいる。――<本文より>
  • 外政家としての大久保利通
    3.0
    明治7(1874)年、日本の台湾出兵に清国が抗議、北京で二国間交渉がもたれた。大久保はこの北京談判で全責任を負って困難な交渉にあたり、その手腕を発揮して清国の譲歩を勝ち取る。旧友西郷隆盛と対立して朝鮮出兵を封じた大久保が、後に台湾出兵を進めたのはなぜか。北京談判での大久保の冷徹な現状認識、粘り、そして強い責任感と信念。征韓論争から北京談判まで、手紙や日記等豊富な史料をもとに、内政家として語られてきた大久保利通の外交を評価する。「明治の政治家はかつて責任を回避することを知らなかった」。本書には、太平洋戦争下の現実政治に対する、著者の鋭い弾劾が秘められている。
  • 華やぎと哀しみと
    -
    1巻1,485円 (税込)
    表題作ほか、「マイ レスト タイム」「オレの歳月─親愛なる人間たちへ」の3作品を収録した作品集。 この一冊には作者の現在がよく表れていて興味が尽きない。一途な恋に燃えた若き日の甘美な回想、七十五歳、初めて体験した入院生活から得た、自分を含めた様々な人間的発見、そして女学校の庭園に住みついた亀の物語。読者は語り手としての亀に驚くが、この亀こそは作者の思想の代弁者、もう一つの自画像に他ならないだろう。(文芸評論家 勝又 浩) 【目次】 華やぎと哀しみと マイ レスト タイム オレの歳月 ─親愛なる人間たちへ あとがき 初出一覧 【著者】 葉山弥世 葉山 弥世(はやま みよ) 1941年 台湾花蓮市生まれ 1964年 広島大学文学部史学科卒業 1985年 中国新聞主催「第17回新人登壇」入賞 1986年 北日本新聞主催「第20回北日本文学賞」選奨入賞 1996年 作品「遥かなるサザンクロス」が中央公論社主催、平成8年度女流新人賞の候補作となる。 「水流」同人(広島市)「広島文藝派」同人(広島県廿日市市) 日本文藝家協会会員
  • 青椒肉絲の絲、麻婆豆腐の麻 ――中国語の口福
    4.0
    青椒肉絲に胸をときめかせ、麻婆豆腐にしびれる!回鍋肉、北京ダック、拉麺、餃子といった定番料理から、マレーシアや台湾の「幻の麺」など現地でしか食べられない料理まで、中国・台湾でも活躍する作家が、「ことば」を切り口に読みとく美味しいエッセイ。
  • コロナと認知症 進行を止めるために今日からできること
    4.0
    日本の高齢化率がどれくらいか知っていますか?  なんと29.1パーセント。 ほぼ3人に1人が、高齢者という世の中なのです。 そんななか、当然増えてくるのが認知症です。 認知症の人は2025年には700万人に増え、 65歳以上の5人に1人は、認知症になるといわれています。 この「大認知症時代」を加速させたのがコロナ禍です。 この間までしっかりしていたのに、物忘れが増えた。 妄想と幻覚でおかしなことを言うようになった。 軽い認知症が、がくんと悪くなった コロナ感染やワクチン接種をきっかけに 急激に認知機能が低下している人も多くいます。 この本は、そうした方の助けにもなればと思っています。   ―――長尾和宏 〇コロナの後、いろいろな認知症が増えている  〇若年認知症か? 若い人の急な認知機能低下も 〇最重症形は、「ヤコブ病」!? 〇〝治る認知症〟と〝長くつきあう認知症〟を分ける 〇アミロイドβは本当に「原因」か?  〇アセチルコリンを増やすほど改善する? 〇海馬が萎縮すれば認知機能が下がる、わけではない 〇新薬「レケンビ」は有効か? 〇薬害認知症から逃げよう! 〇いちばんの治療・予防は歩くこと  軽度認知症から認知症になる人は半分。 残りの半分は、健康な状態に戻る。 じゃあ、後者になるには?  その方法をわかりやすく、大きな字でお伝えしています。 そのカギを握るのは、画期的な薬や特殊な点滴ではなく、 運動・食事・趣味・社会参加など、いたって単純な、 そして前向きな日々の習慣です。 よけいな情報に惑わされず、長生きして、 軽い認知症になったまま人生の幕を閉じましょう。 「コロナは怖い」と煽りまくるテレビや、 オドロオドロシイ緊急事態宣言に怯え、 自粛生活、マスク生活、過剰なワクチン接種を強いられた結果、 驚くほど短時間で認知機能を悪化させていく人を目の当たりにして、 いたたまれなくなりました。 物忘れがひどくなった、頭に霧がかかったようにボーッとするという すべての人に手を差し伸べたくて、本書を書きました。
  • 政治とワクチン いつまで騙されるのか?
    4.0
    この3年半あまり、政府は何を間違え、何処を向いていたのか? 国民は何を信じ、何に騙され、何を失ったのか? それを見つめ、行動し続けた一人の町医者は何を感じ、 何に怒り、何に負けたのか? ネットニュースはすぐに削除することができる。 3年後には跡形もなく消されている都合の悪い事項もあるはずだ。 しかし書籍は、百年経っても全部は消えない。 後の世代にまで残すことができる 大切なことはリアルタイムで何を考え、何をしたのか、だ。 論より証拠、行動がすべてだと僕は常々思っている ―――長尾和宏 「ワクチンを打てば、コロナを克服できるのですか?」 「自然免疫とワクチン免疫は体内で共存できるのですか?」 「ワクチン副作用や接種後死亡のニュースはなぜ、因果関係不明で終わるの?」 「イベルメクチンのこれでまで有効を示す論文が偽造だらけってどういうこと?」 「ワクチン後遺症のエビデンスが認められるときはくるのですか?」 「なぜか大流行の帯状疱疹。ワクチンを打ったほうがいいですか?」 「ワクチン接種後に急激に進行 ターボ癌はありますか?」 「どうして日本は、こんなに冷たい国になってしまったのですか?」 「長尾先生は、なぜそこまで闘えるのですか?」   ワクチン禍でおかしな事がおこるたび、 市民の質問にリアルタイムで回答していた、 ひとりの医師の記録と、 テレビや新聞が伝えてこなかった不都合なニュース、総まとめ。 水俣病被害は、60数年経ってもまだ裁判をやっています。 原爆症訴訟は、77年も経っています。 同様にワクチン後遺症も、法廷の場で闘ったとしても50年仕事になるでしょう。 そのとき、僕はとっくに死んでいます。 泣き寝入りをしたらすべてが「なかったこと」として葬られてしまうのです。 僕はこの3年間、すっかり騙されていました。 自分の中に「ワクチン幻想」があったからでしょう。 勉強不足でした。すみません。 数十万人規模のワクチン関連死およびワクチン後遺症の人がいるのに、 政治も行政も医学も被害の現実を正視せず、小さく見積もろうとしています。 日本の政治は、弱者を切り捨て、 強い者だけが生き延びられる未来へと向かっています。 確かに高齢者が減れば、医療・介護・年金のリスクが減り、 財務省は大喜びです。長尾が陰謀論に嵌ったと嗤う人は嗤ってください。 僕自身「まさか、そこまでのことはしないだろう」とずっと疑っていました。 でも、甘かったのです。
  • 玉村豊男のコラム日記2022~2023
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    「明けゆく毎日を最後の日と思え 玉村豊男のコラム日記2019~2020」に続く第2弾。 ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリーの公式HPで毎週更新されているブログ、『玉村豊男の「隠居の小言」』を加筆修正した、日々のニュースからエッセイストの視点で綴る、2年間の日々を書き綴った104本のコラム仕立ての日記です。
  • いのちの選別はどうして起こるのか──ER緊急救命室から見たアメリカ
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    《 シカゴ大学の緊急救命医が告発する[人種差別×医療格差 ]の実態 》 「差別と貧困」が医療ケアに爪を立てる日常に挑み続けた、あるシカゴER医師の葛藤と前進、そして憤懣と挑戦に満ちた熱きドキュメント。 --------- 〈 格差が分断する、医療という名の戦場 〉 通院するカネがなくて病状を悪化させた者、銃撃事件に巻き込まれた者、麻薬中毒者……。 救命救急室に担ぎ込まれるのは、社会構造と医療保険制度から取りこぼされた貧困層の黒人ばかり。 ──アメリカ型資本主義の価値観は医療システムの中に勝者と敗者を生み続け、“敗者のいのち” は常に軽んじられてしまう。 社会で正義がおこなわれないかぎり、医療もまた、正当に人を救えるものにはなりえない。 これは、私たち日本人にとっても対岸の火事ではない。 --------- 〈序文寄稿〉タナハシ・コーツ(2016年タイム誌『世界で最も影響力のある100人』選出) 「本書は、パンデミックさなかのERの1年を描いているのみならず、複雑な医療システム全体、そしてそれを捻じ曲げる分配の不平等について果敢に検証する。思い出してほしいのは、新型コロナウイルスの流行が始まったばかりの頃、ウイルスには〝肌の色は無関係〞と言われていたことだ。たぶん、本物の危機にあっては、人間誰もが共有する弱さを克服するため、誰もが立場を超えて力を合わせることになる、そう信じたかったのだろう。 しかし、それから3年が経過した今、黒人とラテン系の人々はこのパンデミックのあいだに平均寿命が3年も短くなった。これは白人の3倍に当たる。あの時点で予想してしかるべきだったのだ。そして今こそ、利口になるべきだ」 --------- 〈訳者〉宮﨑真紀(「訳者あとがき」より) 「全編を通して、ドラマ『ER』さながら救急医療現場に緊張感と切迫感がみなぎり、黒人コミュニティを少しでも癒そうとする著者の情熱と不平等への怒りが満ちあふれていて、読む者を圧倒する。そして、格差構造の根深さをあらためて思い知らされる。いや、日本でも、貧困層の無保険問題、地方と都市部の医療格差など、医療環境に確かに深い溝が存在していることを忘れてはならないだろう」 --------- 【目次】 ■序文……タナハシ・コーツ  ■1………2020年2月  ■2………2020年3月 ■3………ジャネットへの手紙 ■4………2019年11月(パンデミックの前) ■5………ニコールへの手紙 ■6………2020年5月 ■7………ロバートへの手紙 ■8………2020年7月4日 ■9………ダニアへの手紙 ■10………2020年8月 ■11………リチャードへの手紙 ■12………2020年9月 ■13………フェイヴァースさんへの手紙 ■14………2020年11月 ■15………母への手紙 ■謝辞 ■訳者あとがき
  • ダンテ その生涯
    4.0
    詩人、騎士、政治家、外交使節、流浪の食客……。 ──ダンテとは、いったい何者だったのか? イタリアを代表する歴史家が、中世という激動の時代を生きたダンテの人生を徹底的に分析した一級評伝。 --------- イタリア最大の詩人ダンテ。 地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部構成から成る叙事詩『神曲』は世界の文学史に燦然と輝く不滅の傑作だ。 本書はイタリアを代表する歴史家が、フィレンツェに保存された文献を丹念に読み解き、これまで言及されてこなかったダンテの人生をつまびらかにしていく。 --------- ──もし、あの日の朝、ダンテが騎士として出兵していたなら、彼の運命は変わっていただろうし、私たちもおそらく『神曲』という作品を持つことはなかっただろう。  * * * 中世という激動の時代の社会や文化を背景に、権力、金、戦争、復讐、家族、友情、そして愛の観点から初めて分析し、〈人間・ダンテ〉を浮かび上がらせた本格評伝。 --------- 【目次】 1……聖バルナバの日 2……ダンテと高貴さ 3……カッチャグイーダとその他の人々 4……ダンテ一族 5……子供時代と隣人たち 6……愛と友人 7……教育 8……結婚をめぐる謎 9……ダンテと事業 10……政治──豪族と平民 11……政治──白派と黒派 12……追放 13……亡命者の家族 14……資産の行方 15……悪い仲間 16……ヴェローナの謎 17……改悛 18……「他人の家の階段」 19……ハインリッヒ七世 20……他人のパン 21……ラヴェンナ 訳者あとがき 索引
  • 結界師の一輪華
    4.6
    1~4巻682~726円 (税込)
    「俺の嫁になれ」 見捨てられた落ちこぼれ術者は、傲岸不遜な若き当主に愛される。 契約結婚から始まる、大逆転劇。 遥か昔から、5つの柱石により外敵から護られてきた日本。 18歳の一瀬華(いちせ・はな)は、柱石を護る術者の分家に生まれたが、幼いころから優秀な双子の姉・葉月(はづき)と比べられ、虐げられ続けてきた。 ある日突然、強大な力に目覚めるも、華は静かな暮らしを望んで力を隠し、自らが作り出した式神たちと平和な高校生活を送っていた。 だが新たに本家の当主となった、傲岸不遜だが術者として強い力を持つ男・一ノ宮朔(いちのみや・さく)に見初められ、強引に結婚を迫られてしまう。 期限付きの契約嫁となった華は、様々な試練に見舞われながらも、朔の庇護下で本当の自分の姿を解放し始めて――? 「お前が幸せであるよう夫としてできるだけのことをする。だから俺のそばにいろ」 大ヒット『鬼の花嫁』のクレハが贈る、新たな和風恋愛ファンタジー!
  • 華は天命を診る 莉国後宮女医伝
    値引きあり
    3.8
    1~2巻352~726円 (税込)
    女子太医学校を卒業した19歳の新人医官・李翠珠(り・すいしゅ)は、市井の医療院で研修をスタートした。 いずれは地元・南洲に帰り、実家の医院を継ぐつもりだ。 いまだ、世の風潮は女性が職業を持つことへの根強い反発がある。そのため、患者に見下されるなど嫌な思いをすることも少なくなかった。 だが、師匠であるベテラン医官・拓中士は評判の人格者で、翠珠はやりがいに満ち溢れながら仕事をしていた。 ある日翠珠は、懇意にしている薬店に、御史台(監察官)の捜査が入った現場に遭遇する。 調査にやって来た若き官吏・鄭夕宵(てい・ゆうしょう)曰く、数か月前に流産した皇帝の寵妃・河嬪(かひん)の殿舎から堕胎薬が見つかり、薬を盛られて流産した可能性が持ち上がったらしい。 そんな折、第一妃・呂貴妃(ろきひ)が後宮の外部の薬店と取引をしていたことが判明し、彼女に嫌疑がかかっているのだという。 重要参考人としてあわや捕縛されかけた店主を、翠珠は医学的知識を根拠に救う。 その数日後、とつぜん翠珠に後宮への配属替えが命ぜられる! 指導官の先輩女医・晏紫霞(あん・しか)は、花も零れる絶世の美女だった。医術の腕も相当なものらしい。 突如配置換えさせられた理由も不明だし、市井の医院で働きたかった翠珠はがっかりするが、 夕宵や紫霞と関わるうちに、彼らの内面を知り、よき関係を築いていく。 しかし今度は、呂貴妃が体調を崩し、その原因を探ることになった翠珠は、後宮のいざこざに巻き込まれていき――。 後宮にはびこる病を、怜悧でキュートな新米医官が解き癒す。 ページをめくる手がとまらない! 面白さ100%の中華警察医療ミステリ、開幕!
  • 脳科学捜査官 真田夏希
    3.4
    1~20巻660~814円 (税込)
    神奈川県警初の心理職特別捜査官に選ばれた真田夏希は、知人に紹介された男性に会うため横浜駅付近のレストランに向かった。婚活に失敗続きの夏希は、織田信和と名乗る男性に、好印象を抱く。だが、そんな甘い雰囲気を激しい炸裂音が打ち消してしまう。みなとみらい地区で爆発事件が発生したのだ。翌日、捜査本部に招集され、爆発事件の捜査を命じられる夏希。初の事件で戸惑いを覚える夏希の前に現れたのは、意外な相棒だった。
  • 叛逆捜査 オッドアイ
    3.8
    1~9巻704~880円 (税込)
    捜査一課の刑事・朝倉は、陸自の空挺団出身の変わり種。都内で自衛官の首が切断される猟奇殺人事件が起こり、自衛隊の警務官が捜査本部に乗り込んできた。互いの矜恃をかけて捜査を進める男達だが、朝倉は警務官が抱える機密――基地で首を切られて死んだ別の自衛官の存在を知る。さらに米国海軍犯罪捜査局も絡み、事件はより複雑な様相に……「傭兵代理店」の渡辺裕之が描く、新時代の警察小説。シリーズ開幕。
  • 金沙後宮の千夜一夜 砂漠の姫は謎と踊る
    3.5
    砂漠の大オアシス一帯を預かる有力部族に生まれた少女ファリンは、族長の孫娘にもかかわらず、幼い頃に両親が失踪したせいで、伯父と義妹に虐げられてきた。 しかし、砂漠を統べるバームダート帝国より、義妹を後宮に上げよと命が下り、ファリンの人生は激変する。 皇帝は血に飢えた暴君で、その後宮は呪われていると噂されている場所――。 恐れをなした義妹の代わりに、ファリンは後宮に入れられてしまう。 だが入ってみれば後宮は快適な場所で、年の近い友人妃たちと悠々自適な生活を送っていた。 そんなある日、ファリンと友人たちの“ある妄想”から生まれた「同人誌」が妃たちの間で大流行する。 それは美丈夫である皇帝と、その最側近を務める美青年、サイードの禁断の恋の物語! 描写のリアリティを高めるため、ファリンは取材と称して外廷に侵入するが、盗み見していたところをサイードに捕えられてしまう。 絶望するファリンだったが、ある条件と引き換えに罰を受けることを免除される。 それは、後宮で囁かれる「呪い」と呼ばれる様々な事件を調査し、それが超自然的なものではないと証明するのに協力することだった。 ファリンはサイードと、子トラ姿の精霊・バァブルとともに、事件の調査に奔走し始める。 西方人の博物学者だった父譲りの知識で、後宮の「呪い」の噂の真相を紐解いていくが、その中で、生真面目だがまっすぐで等身大なサイードを知り、徐々に惹かれていってしまう。 だが「呪い」は次第にエスカレートし、皇帝も事件に巻き込まれる危険な状況に。 ファリンは事件を解いていく中で、呪いに隠されたある事実に気付くが……。 砂漠の後宮の呪いの正体、そしてファリンの想いの行方は――? 第8回カクヨムWeb小説コンテスト《ライト文芸部門》特別賞 受賞作。
  • 中野くんと坂上くん(上)
    5.0
    1~2巻748円 (税込)
    東京都中野区、最寄り駅は中野坂上。 海外俳優のような容姿を持ちながらもドライで合理主義なアラフォー会社員、中野湊は、 他人と深くかかわることもなく淡々と日々を過ごしていた。 ところが、地元のバーで坂上(さかがみ)と名乗る青年と出会った翌朝、 目覚めると何故か部屋に彼がいて、なし崩しに居着いてしまう。 本名も素性も不明な居候との生活が半年を迎えた頃、 期せずして2人の関係が変化するとともに衝撃のアクシデントが訪れ、 中野の日常は思いも寄らない方向へと劇的に変わっていく――。
  • 悪役令嬢の兄の憂鬱
    4.5
    フィンラード王国の若き侯爵ユリシスは、 冷酷にも見える美貌の持ち主。 そんな彼の悩みは妹のイザベラだ。 彼女は性格が悪く、婚約中の第一王子と不仲らしい。 しかも「イザベラは悪役令嬢となり、ユリシスをも巻き込んで破滅する」という予言を、 ユリシスは側近のイザークから聞く。 「悪役令嬢とは?」と思いつつ、 運命を変えるため動き始めるユリシス。 一方、彼に忍び寄る謎の男が……。 奇想天外「悪役令嬢の兄」ファンタジー!
  • 成り上がり弐吉札差帖
    3.0
    武家社会の中で江戸の裏長屋暮らしだった少年・弐吉は、直参の侍の狼藉がもとで両親を亡くし、札差・笠倉屋で小僧奉公をすることに。逃げ場のない俊吉は、家族を奪った武家への強い恨みを心の底に持ちつつも日々夢中で働いていた。弐吉の一生懸命な働きぶりと持ち前の優しさが伝わり、周囲には少しずつ味方が増えていく。また、札差の仕事を通じて、傲慢で威張ってばかりいるようにしか見えなかった直参御家人のお金事情やそれぞれの家の問題点が見えてくる。「これは、おもしろい」弐吉は、この稼業に一生をかけようと決めた。 その矢先、笠倉屋からの貸金がある札旦那が、辻斬りの嫌疑をかけられて御家断絶の危機に。そうなると貸金は一文の回収もできなくなる。主人から「冤罪を晴らせ」と命じられた弐吉は札旦那の身辺を探り始め……。著者渾身の新シリーズ始動!
  • 内閣裏官房
    3.0
    1~5巻770~902円 (税込)
    永田町に、忘れられた秘密組織 忖度、揉み消し、尻拭い、裏取引――超法規的処置でニッポンの膿を”処理”する! 内閣官房副長官室――永田町の雑居ビルに、人知れずその組織は存在した。 政府与党の足を引っ張る不祥事や不正を秘密裏に揉み消し、尻拭いする汚れ仕事のプロ集団。 陸上自衛隊出身の精鋭、武闘派女子の上白川レイは、突然の辞令を受けて副長官室に転属早々、議員秘書の殺害事件に遭遇する。 曲がったことが大嫌いなレイが猪突猛進、面従腹背、忖度なしの裏捜査で真実を追う!
  • うぽっぽ同心終活指南(一)
    4.0
    臨時廻り同心の長尾勘兵衛は、還暦の今も江戸市中を歩きまわっていた。同年配の同心たちはほとんど隠居したが“うぽっぽ”は変わらない。勘兵衛は、十数年前に島送りとなった男の帰りを娘に伝えるか逡巡していた。そのとき偶さか居合わせた若い侍から身の潔白を訴えられて……。傑作捕物帳シリーズ新章、待望の書き下ろし。〈解説〉細谷正充
  • お梅は呪いたい
    4.0
    500年の眠りから覚めた呪いの人形・お梅。 現代人を呪うつもりが、間違えて次々に幸せにしてしまう!? 『逆転美人』で話題の著者による、笑いと涙と伏線回収の“呪われ人生喜劇” 古民家の解体中に発見された謎の日本人形。それはかつて戦国大名を滅亡させた呪いの人形お梅だった! 興味本位の底辺ユーチューバーに引き取られたお梅は、早速彼を呪い殺そうとするが、500年のブランクは長すぎた!?  呪いが効かないどころか、お梅の心霊動画がバズってしまい……果たしてお梅は無事に現代人を呪い殺せるのか。 笑いと涙のオカルトハートフルコメディ!
  • ネコシェフと海辺のお店
    3.9
    1巻792円 (税込)
    青い波が打ち寄せる浜辺にぽつりと佇む小屋は、料理上手なネコシェフの店。ここに辿り着くのは、仕事や恋愛、子育てなどに悩み「現実から逃げ出したい」と切実に願う人ばかり。マイペースで饒舌なシェフは、旬の魚を使い腕をふるう。ホッキ貝のチャウダー、土鍋で炊いた鯛めし、タルタルたっぷりアジフライ――美味しい料理にほぐれた心の中にある本音に向き合った時、小さな一歩を踏み出せる。疲れた心にそっと寄り添う物語。
  • もぐら 0 影野竜司
    5.0
    「冥途の土産に遺しておくか。俺たちの歴史を。なあ、竜司」楢山は、紗由美と節子、そして警察学校に通う安里真昌を前に、自身の過去を語り始めた。高校時代のある事件をきっかけに、警察学校に入学した楢山は、入学初日に二人の男と出会う。彼らの名は、影野竜司と宇田桐善康――。 影野竜司はいかにして「もぐら」になったか。戦友の楢山や宿敵・宇田桐と出会う警察学校時代を描く、大人気シリーズのエピソード0!
  • 丘の上の洋食屋オリオン
    4.3
    1巻814円 (税込)
    このお店の味が食べたくて、普通の日も特別な日も行きたくなる〈洋食屋オリオン〉。両親を失った少女と叔父の心をつなぐトマトソースオムライス。キャバクラでナンバーワンの女性が、素の自分に戻るためのカルボナーラ。高校時代、友人と夢を語りながら食べた煮込みハンバーグ。シェフのくるみが作る料理は、祖母から受け継いだ味を守りながら、今日も常連客たちを温かい幸せで満たす。人生のほろ苦さと喜びを丁寧に紡ぐ物語。
  • 僕の神さま
    3.4
    「知ってる? 川上さん、親に殺されたらしいよ」僕が通う小学校で広がった、少女の死の噂話。川上さんは父親から虐待を受けていたが、協力を得られないまま転校したと聞いていた。しかも彼女の怨念が図書室の「呪いの本」にこめられたという怪談にまで発展する。日常のさまざまな謎を解決し、僕も「神さま」と尊敬する水谷くんは、噂の真相と呪いの正体に迫るが……。ラスト世界が反転する、せつないミステリー。
  • 幽霊絵師火狂 筆のみが知る
    4.0
    老舗料理屋のひとり娘である14歳の真阿は、胸を病んでいると言われて以来、部屋にこもりがちだ。店に、有名な幽霊絵師・火狂が居候することになる。大柄で悠然とした火狂は、人には見えないものが見えるようだ。彼のもとには、絵に関する奇妙な悩みを持つ客が訪れる。犬の悪夢に怯える男、「帰りたい」という声に悩む旅人、手放しても戻ってくる絵――火狂と真阿は、その謎を解き明かしていく。静かな感動を誘う絵画ミステリ。
  • 颯の太刀
    4.0
    十八歳にして、門人のいない道場を引き継ぐことになった筧求馬は、出稽古の帰りに勝ち気で美しい娘が曲者に襲われているところを咄嗟に助ける。娘を匿うため道場で生活を共にしていたが、屈強な刺客に連れ去られてしまう。娘の名は茉名といい、将軍の血を引く姫であり、圧政に苦しむ藩を救おうとしていることを知った求馬。風を感じて敵の動きを察する「颯の太刀」を振るって、茉名を救う旅に立つことを決意する。時代小説の新星が描く、江戸の青春剣劇!
  • ゆうずどの結末
    4.0
    こんな結末は耐えられない――。 大学に入学して3か月、菊池斗真はサークルの同級生・宮原の投身自殺を目撃してしまう。死因に不審な点もなく遺書もあったことから、彼女の死は自殺と断定された。 宮原の死から数日後、菊池は同じサークルに所属する先輩の日下部から、表紙にいくつかの赤黒い染みがある本を手渡される。それは、宮原が死の瞬間に持っていた小説らしい。 「ゆうずど」というタイトルの小説は角川ホラー文庫から刊行されている普通のホラー小説で、特に宮原の死と結びつけるような内容は描かれていなかった。 しかし、本を読んだ日下部はその翌週に自殺をしてしまう。 そして日下部の死後、なぜか菊池の手元には「ゆうずど」の本が現れていた。 何度捨てても戻ってくる本。そして勝手に進んでいく本に挟まれた黒い栞。自分にしか見えない紙の化け物。 菊池は何とか自らに迫る死の呪いを回避するために、ある手段を講じるが――。 その■■を、絶対に読んではいけない。 あなたの身に恐怖が迫る、新感覚ホラー誕生!
  • 魔女たちのアフタヌーンティー
    4.3
    1巻814円 (税込)
    “魔女“が住むと噂される白金台の大きな屋敷。黒い服に身を包む女主人のお茶会は、型にとらわれず自由で楽しい。丁寧に淹れた香り高い紅茶と宝石のようなティーフーズも素敵だが、冷えたアイスティーと芋けんぴの相性も抜群だ。仕事も恋も上手くいかず、鬱々していた真希は、お茶の奥深さを知り、様々な年代のゲストの悩みを聞くうちに自分自身に向き合っていく――ちょっと不器用な人々のつながりを描く心満たされる物語。
  • 涙龍復古伝 暁と泉の寵妃
    5.0
    涙龍の霊薬「涙石」。奇跡の力を手に入れるため、霞国は草原の民を滅ぼした。生き残った暁蕾は奴婢にされ、涙石を授かる巫として妃となった幼なじみの翠蘭に会える時間だけが彼女のささやかな幸せだった。孤独を抱えながらもたくましく生きる暁蕾の前に、涙龍を求める不老不死の男、青影が現れる。宮廷の陰謀や龍の力を巡る事件を青影と乗り越えていくうち、暁蕾は自分の心を取り戻していき――。 龍の力が民に与えるのは救いか破滅か。 『転生令嬢と数奇な人生を』著者の波瀾万丈中華ファンタジー!
  • お山の上のレストラン 七歳児参りのふっくらムニエル
    -
    ムカゴにシメジに……カックイまで! どうりで山のいい香りっこがすっと思ってました。 青森県南に座す葵岳。その登山口にあるレストランでは春夏秋冬、様々な事情を抱えるお客様が訪れる。彼らを迎えるのは都会で修業したイケメンオーナー・登磨と、おっちょこちょいで、すっとこどっこいな店員の美玖。彼女の接客は時に奇跡を起こすのだが、美玖自身にもこの山と店の料理にこだわる理由があって……。 青森のご当地食材がじゅわっと染み入る、絶品&感動お料理小説。 『山の上のランチタイム』改題
  • ばあさんは15歳
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    おちゃめな孫娘と頑固なばあさん 2019年と1963年をまたぐ 二人の冒険の行く先は?   高校入学を目前に、ふとした異変で 昭和にタイムスリップしてしまった菜緒。 時はオリンピック前年。 口が悪く愛想なしの祖母を相棒に 東京タワーから始まる物語は 思わぬ出会いと発見にあふれて―― やがて明らかになる、ばあさんの封印された過去。 取り返しのつかない出来事を、菜緒は覆すことができるのか!? 「ひょお、こりゃ面白くなってきた」「まったく、バカまごといると疲れるよ」 愉快爽快、ラストに涙。阿川佐和子の長編小説。 挿絵 石川えりこ
  • 瑕疵借り ‐‐奇妙な戸建て‐‐
    3.6
    殺人事件の現場になった賃貸マンション。退去者が相次ぎ困った大家は、住むことで瑕疵を軽減してくれる「瑕疵借り」の藤崎を頼る。そんな藤崎のもとを、犬を捜しているという秋枝が訪ねてくる。事件で殺された男と愛犬の失踪――真相に気づき、犬を見つけ出した藤崎は、程なく別の依頼である戸建てに赴く。家主はなんと、先日知り合った秋枝だった。思わぬ展開に戸惑いながらも藤崎はその“奇妙な戸建て”に入居する……。
  • 刑事の枷
    4.0
    「忠告だ。影山には近づくな」。 川崎中央署の若手刑事・村上翼は、管内で起きた人質事件をきっかけに傍若無人なベテラン刑事・影山康平に目をつけられ、強引に連れ回されるようになる。 署内の誰もが”裏切り者”と敬遠する影山が、実は10年前に起きた未解決の殺人事件を独自に捜査し続けていると知り、村上も事件解明へと乗り出すが、その矢先、新たな殺人事件が発生。 被害者の身元もわからず捜査は難航するかと思われたが、村上は2つの事件のつながりに気づき……。圧巻の王道警察小説!
  • 新宿特別区警察署 Lの捜査官
    3.5
    歌舞伎町、新宿二丁目、三丁目を管轄する「新宿特別区警察署」。その担当区域の地図上の形から、「新宿L署」と呼ばれている。その「L署」に本日着任の新井琴音警部は、小3の息子のインフルエンザで初出勤すら危ぶまれていた。夫の敦は警視庁本部捜査一課の刑事だが、琴音のほうが階級は上で、夫婦仲はぎくしゃくしている。大幅に遅刻しつつも琴音がなんとかL署に到着した途端、個性的な服装の女性部下・堂原六花巡査部長から管内で殺人事件が発生と聞く。歌舞伎町のホテルで全裸の中年女性の遺体が発見され、その女性の息子がノコギリを持ち逃走中というのだ。琴音は、レズビアンであることをカミングアウトしている六花から、L署が管轄するこの独特な界隈の歴史や情報を聞き、捜査に入る。その夜、二丁目のショーパブで六花に会った敦だが、上階のイベントスペースで無差別殺傷事件が発生。犯人はその場で自殺したが……。母であり妻であり警察署幹部である琴音と、レズビアンの異色捜査官として男性中心組織の中で闊歩する六花。 L署の他の面々と共に、事件解決に向けて奮闘する!
  • 詩の中の風景 くらしの中によみがえる
    -
    いつでも訪れることができる、不思議にひろい場所。ときどき深呼吸をしたくなる原っぱ。かたくなな心に手をさしのべてくれ、暮らしの中で鏡のように光るもの。――詩は自分にとって実用のことばという著者が、みずみずしい感性で五三人の詩篇を選び、エッセイを添える。読者ひとりひとりに手渡される詩の世界への招待状。〈解説〉渡邊十絲子

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