歴史・時代作品一覧

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  • お登勢
    4.5
    淡路島の貧農の娘・お登勢は、徳島藩の家臣・加納家に奉公に出た。そこで陪臣・本田貢に惹かれるが、加納家嫡男に恋慕される。分藩運動に起因する稲田騒動や北海道・静内への移住を背景に、幕末から明治にかけての波乱の時代、愛を貫き、修羅場をくぐり、大地に生きる"永遠の女性像"を描いた、長編歴史ロマンの傑作。沢口靖子主演で、NHK連続ドラマ化された感動作。
  • 音無し剣 又四郎(一) 撃剣天下一
    -
    北辰一刀流玄武館の千葉周作は、名門・中西道場から極秘の依頼を受け、門弟の平田深喜に高柳又四郎の監視を命じた。撃剣の天才、音無し剣の遣い手と称される高柳又四郎には、世に出してはならない秘密があった――。
  • 音なし源捕物帳(巻一)
    -
    左腕がなく、顔一面、濃い無精髭(ぶしょうひげ)におおわれている男が、颯爽たる男前の左右両腕利きの《音なし源》に変身!…冴えわたるプロットと小気味よい殺陣で読ませる笹沢左保ならではの「ハードボイルド捕物帳」。全10巻。本巻には「光る闇」「夜桜の涙」「暗夜の花道」「鶴の八番」「《さ》の字殺し」の5編を収めた。

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  • おとぼけ同心と小町姉妹 ギヤマンの花
    4.0
    南町奉行所の篠原潮は、お役目にも熱心にならず、楽して小銭を稼ぐことばかり考える、ぐうたら同心。当然、出世もせず、篠原家の家計は、つねに火の車であった。そんな兄の姿を見かねた、柴乃、舞衣、小夜の三人の妹たちは、一念発起。小町と呼ばれるほどの美貌を活かし、家計の足しにとはじめたのは、なんと蕎麦の屋台。味よし、器量よしの蕎麦は、またたく間に評判となった。だが、それと同時に、町場に出た三姉妹たちは、さまざまな厄介事や事件に巻き込まれていく。かつては剣の達人として知られ、名同心だった潮が、愛する妹たちのために、ついに覚醒する!?
  • おとぼけ兵庫と姫将軍
    -
    春の江戸に突如としてあらわれた、謎の娘と深編笠の侍――。怪しげなふたりに難癖をつけ、素性を探ろうとする御用聞きの千八であったが、ぬらりくらりと相手にされぬ。それどころか、その場のなりゆきで、事件の探索をともにすることになってしまった。南町奉行所同心・弓川心十郎をくわえ、奇妙な仲間となった四人であったが、この謎の男女こそ、町にくだった男装の女将軍・徳川家重と、幕府一の権力者である側用人・大岡兵庫であった。ひとりの娘として江戸の町を謳歌するあおいと、茫洋としながらも切れ者のお目付役・兵庫が、身分を隠して悪党を成敗する!『ぼんくら同心と徳川の姫』を引き継ぐ、痛快時代の新シリーズ!
  • おとめ長屋 女やもめに花が咲く
    4.0
    尽くせば尽くすほど嫌われてしまう。男に逃げられた千春は、ひとりで生きていくことを決意するが、住み込みで働いた店で夜這いをかけられる始末。そんな男運のなさに嘆く彼女に、女だけの長屋の誘いが──。
  • お毒見役みだら帖 鬼蜜の刃
    5.0
    古来、身体に毒を取り入れるため、「鬼食い」とか「鬼舐め」という異称をもち、鬼に縁がある毒見役。 毒見の才を買われ、若くして膳奉行となった主水は、ある日先祖を祀る鬼仏堂で可憐な少女に出逢った。 姫香と名乗る、この世のものならぬ少女に不思議な力を授かった主水は、虚弱で世継ぎができない藩主を秘薬で治し、淫気をもてあます正室の小夜を慰め、めきめきと頭角をあらわすことに。 だが、主水の出世の裏では不穏な動きをする者たちがいた。主水の義父である、前の膳奉行の死に殺害の疑惑が持ち上がったのだ。 首謀者は膳奉行の地位をねらう御台所頭親子。主水は鬼の剣で彼らに立ち向かうが……。 江戸あやし時代長編、待望の新シリーズ!
  • 踊る猫
    4.1
    お滝は、女衒にたぶらかされ、京の島原で遊女となった。童女だったころのお滝に憧れていたと、訪ねて来た男。その本性は!?(「かわたろ」) 河童、雪女、ウブメ。画家で俳人の与謝蕪村が見聞きした妖たちの、こころに響く物語九編。幽霊となった武家のご新造と出逢った植木職人の宗七。宗七がたぐり寄せた、切ない結末とは……。(第三回小説宝石新人賞受賞作「梅と鶯」を収録)
  • 女泣川ものがたり(全)
    4.5
    江戸は天保末期、深川を東西に流れる小名木川のほとりには、春をひさぐ女が多くあった。彼女たちにとって、川は哀しみの涙をあつめて流れる“女泣川”だった。旗本の左文字小弥太は、苦界で懸命に生きる売女たちの姿に胸をうたれ、屋敷を飛び出し、用心棒を買って出た。竹光だが、斬れ味鋭い“べらぼう村正”を振るって難事に挑む酔狂な剣客の活躍を描いた連作集!
  • お夏太吉捕物控
    -
    お夏は花もはじらう十八の掏摸名人。幼馴染みの太吉あにいは、駈け出しの岡っ引だ。ある日、現場を押えた太吉は、お夏にひょんな交換条件を出した。赤犬を使う女掏摸から、さる大店の蔵の鍵を取り戻せば、見逃すというのだ。やがて鍵も戻り、事はすんなり収まるかに見えたが、当の女掏摸が殺されてしまう。事件は複雑に意外にこみいっていくうちに、お夏と太吉の二人は……。連作短篇時代小説。 *太吉売り出す *突き当った男 *お夏の恋心 *飼われた男 *二人で芝居を *太吉冬ごもり *花かんざし *昔の仲間 *田舎の親爺 *いつか見た顔 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 御納屋侍 伝八郎奮迅録 : 1 あめんぼう
    -
    時は元禄四年、親の代から浪々の身である鮎貝伝八郎は、竪川沿いの長屋に住む貧乏暮らし。そんな伝八郎の長屋に、突然初老の武家が訪ねてくる。尾張藩の家老稲葉主膳と名乗ったその男は、伝八郎を尾張藩で召抱えると言う。父左近の悲願であった仕官話に伝八郎は飛びつくが、そこには意外な落とし穴が……。渾身の書き下ろし時代小説の新シリーズ第一弾。
  • 鬼あざみ
    4.0
    強盗、追いはぎ何でもござれ。白昼堂々、金品を強奪する荒稼ぎで八百八町を騒がせる凶賊、鬼坊主一味。だが、頭の清吉と情婦のおもんを始め、はみ出し者の若者たちは強い絆で結ばれていた。悪に魅入られし者の破滅的な生き様を描く大江戸ピカレスクロマン。(講談社文庫)
  • 鬼かげろう 孤剣街道
    -
    天保年間、中山道をゆく一人の男は、全ての記憶を失っていた。残されたのは手練の武技と奇妙な「四二目の賽」。蜉蝣(かげろう)という奇妙な名を名乗るこの男の元に、次々と襲い来る刺客。本能のまま立ち向かう蜉蝣は、やがて背後に潜む巨大な闇と対峙する。剣戟と大いなる謎が読者を魅了する長篇時代活劇。 ●片倉出雲(かたくら・いずも) 別名義で100冊以上の著作を持つ覆面作家。伝奇作家・朝松健の変名との噂もある。
  • 鬼神
    4.0
    平安最強のエリート部隊VS人非ざる者たち。 今、最も熱い歴史小説! 大力の青年・坂田公時は武士になるため都へ上る。初めて知る身分の境に戸惑う彼は、ある日「鬼」の噂を耳にする。一方、神の棲まう山・大江山では食糧たる獣たちが姿を消す。頭目の朱天は仲間たちのため、盗みを働く決断を下す。人と、「鬼」と呼ばれる者たち。二つの魂が交錯する時、歴史を揺るがす戦が巻き起こる!
  • 鬼がらす恋芝居 : 1 剣客花道
    -
    本所のボロ長屋で不遇をかこつ剣豪「鬼がらす」こと烏森堅四郎の隣に突然、浅草奥山の花形役者・揚羽恋之介が越してきた。長屋の女たちを目で殺す恋之介に猛反発する堅四郎。だが、否応なく見に行かされた恋之介の舞台に大感激し、一転、熱烈に弟子入りを志願する。困惑する恋之介は無理難題をふっかけるが――!? 前代未聞の凸凹師弟が、お江戸の難事件を鮮やかに解決! ドラマ『猫侍』で注目の黒木久勝が放つ痛快デビュー作。
  • 鬼十手
    -
    永代橋から身投げした女は助かったが何も喋らない。不義密通の匂いを感じた岡っ引の庄吉は、ついに旗本に凌辱されたがためと聞き込んだ。だが事態は二転三転、やがて掴んだ驚くべき真相とは?――非情の十手持ちの活躍を通して捕物帖の第一人者が描く、どんでん返しの妙味!

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  • 鬼武迷惑剣 仮宅雀 江戸色里草紙
    -
    田中藩ご落胤騒動の調査中行方不明となった同僚の捜査のため、隠密に江戸にもどった“鬼武”こと小野勘之助だが、到着早々刺客に襲われる。どうやら藩内に裏で糸をひく黒幕がいるようだ。調査を進めていくうち、過去のお家騒動との関連が浮かび上がってきた。

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  • 鬼辰閻魔帳 仕置きの花道
    -
    日本橋浜町、大川沿いの小路で若い男女の行き倒れが見つかった。現場に出くわした棒手振りの風真は、骸が放つ妙に甘い匂いを嗅ぎ不審を感じる。 風真の商いは仮の姿。実は北町奉行小田切土佐守の下で闇の仕置き人を務める鬼辰の耳目として市中を探るのが役目だった。折りしも巷では凶悪な押し込みが連続、奉行は鬼辰一門に探索を命じる。 妙な匂いと商人一家の拐かし、そして不死身のゴロツキの跋扈。鬼辰らはそれらの関連を探り、背後に潜む黒幕の存在を突き止める。 北奥羽の小藩と一万石の幕閣が企む陰謀とは?鬼辰一門は千両役者梅川喜重郎一座の助けを借りて、一世一代の仕置きの大舞台に挑む! 警察小説で人気沸騰の著者が贈る痛快時代エンタテインメント!
  • 鬼と人と 上巻 信長と光秀
    4.0
    天下を治めるのは、型破りな行動を引き起こす「破棄と気迫」か? それとも、感情を抑え、礼式を尊び、格式を重んじる「品位」か? 歴史上の謀反事件として最も名高い「本能寺の変」に題材をとったこの小説は、個々の事件における信長と光秀両者の内面を浮き彫りにし、主従の心の葛藤を鮮やかに描き出した。なぜ、忠臣は天才的主君を討ったのか。初の独白形式で迫る歴史巨編!
  • 鬼と三日月
    3.0
    尼子家再興を目指す山中鹿之介らの前に、奇怪な忍法を操る蜂屋党が出現する。窮地を救ってくれた風魔の女忍びは、蜂屋党の恐るべき目的を語り始めるが……。超絶の忍法合戦と時空を超えた展開。
  • 鬼同心と不滅の剣 牙貸し
    -
    大伝馬塩町の長屋を五人の賊が襲ったのは、春の嵐がおさまった暁方のことだった。 浪人の父親とふたりで住まう娘のお江依は難を逃れ、八丁堀同心・雁木の屋敷に助けを求める。 雁木親子は長屋に駆けつけるが、部屋の中は血だらけ。そして、賊もお江依の父親もひとの姿はかき消えていた……。 行方知れずとなった父親を案ずるお江依は、息子の雁木百合郎に岡っ引きの見習いをさせてくれと申し出る。 定町廻りの務めに付き従いながら、父の行方を探ろうというのだ。 男の形をして江依太と名を変えたお江依は、百合郎の追う役人殺しの探索を手伝うことになるのだが…。 美貌の江依太と厳つい百合郎、奇妙な二人組が凶悪犯を追う!
  • 鬼の冠 武田惣角伝
    -
    一瞬の技に生涯を捧げた男! 幕末から昭和を生きた大東流合気柔術の達人、闘いと漂泊の日々。武道の神髄は合気にあり。極みを追い続けた生涯。 幕末、会津の神主の子として生まれ、明治維新後、会津藩家老をつとめた西郷頼母より大東流の武術を学んだ武田惣角。若き日に武者修行の旅に全国をめぐるが、折しも鹿児島の西郷隆盛が挙兵したとの報が。惣角は西郷軍に参加する覚悟を決めるが…大東流柔術の中興の祖となり、合気を極めた武術家の熾烈な闘いと、漂泊の生涯を描く傑作歴史長編! 解説/菊池 仁
  • 鬼の吉宗
    -
    お湯殿の子と蔑まれ、紀州はおろか、小藩ですら持てる見込みの薄かった部屋住み四男坊。ところが、偶然の好機から小藩主の座を射止めるや、父と兄たちが相次いで世を去り、あれよあれよという間に紀州藩五十五万石の太守に。名君の誉れ高い八代将軍吉宗の謎に満ちた青年時代を通し、実像の光と影を活写する時代小説の野心作。

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  • 鬼はもとより
    4.1
    どの藩の経済も傾いてきた宝暦八年、奥脇抄一郎は江戸で表向きは万年青(おもと)売りの浪人、実は藩札の万(よろず)指南である。戦のないこの時代、最大の敵は貧しさ。飢饉になると人が死ぬ。各藩の問題解決に手を貸し、経験を積み重ねるうちに、藩札で藩経済そのものを立て直す仕法を模索し始めた。その矢先、ある最貧小藩から依頼が舞い込む。三年で赤貧の藩再生は可能か? 家老と共に命を懸けて闘う奥脇がみたものは……。
  • 鬼火~岡っ引き源捕物控(四)~
    4.0
    京極堂の商う白粉(おしろい)で目蓋(まぶた)が腫れたと、常磐津(ときわず)の師匠・お仙が店にねじ込んだ。店主の要請で原因を調べる源次と手下の助三(すけぞう)。その最中、金貸し隠居殺しの嫌疑でお仙がしょっ引かれた。頑(かたく)なに否認し続けるお仙。不審に思った源次が元同心・神子孫七の知恵を借り、聞き込みに奔走するうちに真の下手人の姿が……。だが、お仙にも意外な事実が隠されていた(表題作)。
  • 鬼火の町 新装版
    4.0
    花のお江戸は天保時代の、ある朝のこと。大川(隅田川)に厚い霧がたちこめる中、亡霊のように漂う一艘の釣舟があった。やがて二人の男の水死体が流れ着く。川底をさらうと豪華な女ものの煙管(きせる)が見つかった。いったんは事件を任された岡っ引・藤兵衛だが、聞き込みをはじめると、八丁堀の同心からやんわりと圧力がかかる。お上に関係のある事件か? 反骨の藤兵衛を助ける颯爽の旗本・釜木進一郎、無気味な寺僧、大奥に棲む女たちを配してくり広げられる、長篇時代推理!
  • 鬼平の言葉 現代(いま)を生き抜くための100名言
    -
    2700万部の大ベストセラー時代小説から名言・金言を総ざらい! 『鬼平犯科帳』とは、江戸の盗賊たちに「鬼の平蔵」と恐れられている、「鬼平」こと火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵の活躍を描く時代小説の金字塔である。 火付盗賊改方とは江戸の特別警察とでもいうべき組織。その長官を務める旗本の平蔵は、若いころ、「本所の銕(てつ)」と呼ばれた無頼の過去を持ち、その経験から、市井の事情にも通じ、人情の機微を知るようになった。 その鬼平を中村吉右衛門が演じたテレビ版をはじめ、映画、舞台、マンガと様々な形で愛されてきた『鬼平犯科帳』は、2017年にアニメ化され、大きな話題になった。 著者、故池波正太郎は『鬼平犯科帳』のほかに、『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』という人気シリーズも書いた時代小説の第一人者。東京・浅草という下町生まれ。小学校を卒業してすぐに働き始め、劇作家として活躍しはじめてからも、しばらくは都職員として働いていたという経歴の持ち主。そうした経験を通じて磨かれた人間観が作品を深みのあるものにしている。 「悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」 「何事も小から大へひろがる。小を見捨てて大がなろうか」 「人間というやつ、遊びながらはたらく生きものさ」 文庫版『鬼平犯科帳』全24巻と番外編1巻より、しびれる名台詞、寸鉄人を刺す格言、心をうつ人生訓をピックアップ。 著者自身の手になる挿画や、時代小説の挿画家としてしられる中一弥氏の作品も収録。
  • 鬼平犯科帳(一)
    4.2
    斬り捨て御免の権限を持つ、江戸幕府の火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)の長官・長谷川平蔵。その豪腕ぶりは、盗賊たちに“鬼の平蔵”と恐れられている。しかし、その素顔は「妾腹の子」として苦労をし、義理も人情も心得ている。昔は大いに遊び、放蕩無頼の限りを尽くしたことも。テレビに舞台に、人気絶大の鬼平シリーズ第一巻は「唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厩河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」を収録。
  • 鬼平犯科帳[決定版](一)
    4.0
    江戸の盗賊たちに「鬼の平蔵」と恐れられている、「鬼平」こと火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵。 火付盗賊改方とは、江戸の特別警察。その長官を務める旗本の平蔵は、いまでこそ人あたりもよく、笑顔を絶やさないが、若い頃は「本所の銕」と呼ばれ、無頼の者からも恐れられた男だった。「悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」と言い、人情の機微に通じた鬼平が悪を退治する時代小説の金字塔だ。 中村吉右衛門が鬼平を演じたテレビ版をはじめ、映画、舞台、マンガと様々な形で愛されてきたが、2017年1月からはアニメ「鬼平 ONIHEI」も放送され、大きな話題になった。 2017年は池波正太郎の「鬼平」誕生50周年にあたる。これを記念して人気絶大のロングセラー「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻を、ふりがなを増やした決定版で順次刊行。 第一巻収録作品は「唖の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厩河岸」「老盗の夢」「暗剣白梅香」「座頭と猿」「むかしの女」の8篇。 伝説の粋人・ジャズ評論家で晩年は大の鬼平ファンでもあった植草甚一(1908~1979)の解説も収録。
  • 鬼平犯科帳「血頭の丹兵衛」【文春e-Books】
    無料あり
    4.2
    2017年1月から放送されるアニメ「鬼平」第一話の原作となった短編。 「血頭の丹兵衛」と名乗る怪盗が江戸市中を荒らしまわっていた。 盗みに入った家の人間を皆殺しにする残虐な手口に、江戸っ子は恐れおののき、 たまりかねた当局は長谷川平蔵を火付盗賊改方へ戻した。 かつて鬼平に捕らえられ、牢に押し込められている「小房の粂八」は、 役宅に戻った平蔵の顔を見ると、意外なことを口にした。 「いまお膝もとを荒らしているやつは、にせものの血頭の丹兵衛でございますよ」 そして粂八は、ある決心をする。 <「鬼平」と言われながら、実はまったく鬼ではない、悪人のことを徹底的に やっつけるんだけれど、悪い奴らの中にも何かを見つけていくという鬼平の すべてを表現しているような気がする> (アニメ「鬼平」丸山正雄プロデューサー) 鬼平の世界の全体像が伝わってくる一編。

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  • 鬼平犯科帳の真髄
    -
    『鬼平犯科帳』全篇をつうじて、いちばんのしあわせ男は誰か? 佐嶋忠介を「カイシャ組織のナンバー2」に断じてなぞらえてはいけない。木村忠吾は兎ではなく犬、種類はチワワである。吉右衛門サマのTV版「鬼平賞」発表、蟹江敬三の前世は小房の粂八で伊三次は三浦浩一にかぎるべし。「五月闇」に怒りの拳をふりあげ、子役をどうにかせい、と苦言を呈す……。鬼平に関することなら何でも言上したき中毒者の愛が生んだ、鋭く気ままな新しい鬼平副読本。
  • 鬼平犯科帳の世界
    3.6
    『鬼平犯科帳』の主人公・長谷川平蔵は実在の人物。その生みの親、池波正太郎氏が直接に語るシリーズのエピソードをはじめ、登場するほとんどの人物を網羅した「鬼平犯科帳人名録」と「鬼平一家WHO'S WHO」、平蔵たちが活躍した18世紀に、実際ひとびとがどんな暮らし方をしていたかを詳細に紹介する「市井事情Q&A」、「鬼平の時代」、「江戸ショッピング案内」──と、何から何まで<鬼平>と<江戸づくし>でお届けする、「鬼平事典」の決定版。
  • 鬼平犯科帳<番外編> 乳房
    4.2
    「まるで不作の生大根(なまだいこん)をかじっているようだ」と男に自分の身体をけなされ、その煙管職人をお松が殺した頃、長谷川平蔵は旗本として退屈な日々を送っていた。その平蔵が火付盗賊改方に就任した直後の捕り物と、お松の数奇な人生が絡み合うことになろうとは……。平蔵が「男にはない乳房が女というものを強くするのだ」とふと洩らす。過酷な運命を背負う、女だけでなく男の生き方をも、情感ゆたかに描きだした鬼平犯科帳番外編。
  • 鬼平秘録
    -
    永遠のベストセラー「鬼平犯科帳」シリーズ。「鬼平」こと火付盗賊改方長官・長谷川平蔵と手下の与力・同心、そして個性豊かな密偵たちの活躍を人情味豊かに描いた同作は、作者の池波正太郎さんが亡くなって25年経った今も、人気が衰えることはありません。 鬼平犯科帳が生まれた舞台裏から、作家が見た鬼平と池波さんの凄み、そして現代を生き抜くための鬼平の名言まで、これまで「オール讀物」誌が掲載してきた鬼平にまつわるすべてを凝縮したのが本書です。 各界の熱烈鬼平ファンが選出した傑作4作品と、さいとう・たかをさんの劇画コミック「鬼平犯科帳 第一話」も収録。興味はあるけどまだ鬼平を読んだことがない方、何度も読み込んだ方、中村吉右衛門さん主演のドラマで鬼平を知った方――あらゆる読者におすすめの1冊です。 【※この電子書籍に収録されている漫画「鬼平犯科帳 第一話」は、1ページずつの画像として収録されています。小さな端末で文字が読みづらい場合、拡大操作をしてご覧ください。】 【主な内容】 鬼平犯科帳傑作選「暗剣白梅香」「兇賊」「本門寺暮雪」「穴」 現代を生き抜くための鬼平の名言/青木逸美 さだまさし、鬼平を語る。 長谷川平蔵の秘密/池波正太郎×江國滋 鬼平を書く楽しみと苦しみ/池波正太郎 鬼平ゆかりの地を訪ねて/松本英亜 鬼平「テレビ」の名台詞/春日太一 鬼平の凄み/逢坂剛×諸田玲子 作家が見た池波さん/渡辺淳一、井上ひさし、藤沢周平 私にとっての長谷川平蔵/中村吉右衛門 劇画「鬼平犯科帳 第一話」/さいとう・たかを 「鬼平犯科帳」全巻ブックガイド
  • 鬼麿斬人剣
    4.3
    山中に捨てられ、長じて名刀工・源清麿に師事した巨躯の野人・鬼麿は、亡き師が心ならずも遺した数打ちの駄刀を諸国に捜し、切り捨てる旅に出た。様(ためし)剣術独特の構えから繰り出されるその長刀は、人も刀も石をも鉄も瞬時に切り裂く。中山道、野麦街道、丹波路、山陰道と、師の足跡を追い、女を惹きつけ、伊賀者に追われつつ、異色のヒーローが繰り広げる斬人剣八番勝負。

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  • 将軍の跡継ぎ 御庭番の二代目1
    3.0
    世継ぎの家重を護れ! 宮地家二代目「加門」に将軍吉宗から直命下る。 側室が懐妊したばかりの、家重の病は果たして偶然か。 加門の幼馴染み、十八歳の田沼意次は、家重の小姓。加門と意次は合力して闘う。 享保元年(一七一六)、吉宗は跡継ぎのいなかった家継の養子となり、将軍を継いだ。紀州藩主であった吉宗は、紀州から多くの家臣を伴って江戸城に入った。そのなかに、宮地家も含まれていた。紀州から連れて来た薬込役(くすりごめやく)十七家を御広敷伊賀者(おひろしきいがもの)として置いたのである。江戸城に入ったとき、宮地友右衛門は二十五歳、三年後に二代目となる加門が生まれている。 十八歳の若きヒーロー! 新シリーズ第1弾
  • お庭番吹雪算長 上
    3.0
    服部半蔵の命を受け東海道を行く伊賀忍者・吹雪算長のすさまじき任務! 開幕直後。江戸は大都市建設の景気に沸きかえるも、いまだ整わぬ街には盗賊たちも跋扈していた。 治安維持にあたる伊賀二百人組の吹雪算長は、次々と襲いかかる強大な敵との闘いに明け暮れる。 もと北条家臣の鳶沢甚内、関八州を牛耳る風摩小太郎、そして脇差で頭蓋骨をも打ち破る坂崎出羽守。津本陽が描く、迫力の伝奇長編!
  • 暁に奔る 御庭番闇日記 : 1
    -
    若い頃に御庭番を務め、その後、箱館奉行、外国奉行、神奈川奉行を歴任、さらには万延元年に幕府の「遣米使節」の一員として小栗上野介らと共にアメリカに渡るなど、幕末を代表する旗本&外交官であった村垣範正。その範正の若き日の御庭番時代の活躍を描く、著者渾身の時代小説新シリーズ第一弾!
  • 鬼を斬る 山田浅右衛門涅槃斬り〈新装版〉
    3.0
    備中国新見藩の後藤五三郎は、徳川家御佩刀御試御用役の山田家へ婿養子に入り、 吉利として山田流試刀術を継ぐこととなった。 しかし、義父吉昌に比べ、斬れば斬るほど己の拙い腕に不甲斐なさを覚え……。 真の七代目浅右衛門となるまでを描く。 ※本作品は、「鬼を斬る 山田浅右衛門涅槃斬り」を加筆修正した新装版です。
  • おね 上
    4.0
    加藤清正、福島正則ら多くの戦国武将に母と慕われ、秀吉を助け天下一の女性となった北政所「おね」。唯一の武器は、知略でも武力でもなく、相手の心に寄り添える“共感力”だった──。信長、秀吉、家康に愛された北政所「おね」の生涯を、NHK大河ドラマ『篤姫』『江~姫たちの戦国~』の脚本家・田渕久美子が描く。
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語
    4.2
    父親の跡を継ぎ、日本橋小網町の料理茶屋で料理人を勤めるおせん。上方で修業をし、新しくおせんの親方になった板前の銀助と、上方の料理を店に出すことを嫌うおせんとはたびたび意見が食い違う。そんないらいらした気分の日々が続くとき、おせんは、店にほど近い稲荷堀の水を眺めて心をしずめていたが、ある日湯屋で銀助と娘のおゆみと鉢合わせしたことから心に小さな変化が――。仕事一筋に生きてきた女に訪れた転機と心模様を描く、表題作の「おはぐろとんぼ」、伯母に女手ひとつで育てられ、薬研堀近くの薬種屋に奉公する豊吉に降ってわいた縁談話とその顛末が哀しくもせつない「ため息はつかない」、前世に「夢堀」という名の堀のそばに住んでいたと語る弟と姉の触れ合いが涙を誘う「お厩河岸の向こう」、そのほか油堀、源兵衛堀、八丁堀などを舞台に、江戸下町で堀の水面に映し出される、悲喜交々の人情のかたち六編。江戸市井小説の名手が描く感動の傑作短編集です!

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  • 御花畑役秘帖 返り咲き三左
    4.0
    隠居して三年の笛木藩元御花畑役・峠三左衛門に、再出仕の命が下る。江戸藩邸の庭の管理の欠員補充と聞くが、実は御花畑役のもう一つの任務、隠密御用だと睨んでいた。念願の再出仕に心躍らせる三左。だが三左を江戸に呼んだのは、思いもよらぬ人物だった。

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  • お春
    -
    浅草花川戸の乾物問屋の一人娘・お春。 美しい母は度重なる浮気の末、父とは別の男の胤を宿し、流産で死んだ。 懶惰な母親を嫌悪し、北国屋の家から解放されたいと願うお春だったが、 ある夜部屋に忍び込んできた番頭の伝九郎に体を許してしまい――。 「夢のような愚かさを書いてみたい」 橋本治が『刺青』にはじまる谷崎潤一郎文学をオマージュした、愚かしく妖しい少女の物語。
  • おひで―慶次郎縁側日記―
    4.0
    深傷を負って慶次郎のもとに引き取られた娘・おひで。惚れた男にも捨てられてやけっぱちになっていたおひでも、優しくいたわってくれる下働きの佐七には心を開くようになるが、そのとき再び凶刃が振り下ろされた……。行き場のない人間のせつない思いを、温かく受け止める慶次郎、そして晃之助や玄庵たち。お馴染みの山口屋の寮を舞台に展開する人情捕物帖。大人気シリーズ第三弾。
  • お火役凶状 祇園社神灯事件簿四
    -
    身分不相応な高価な簪を挿して絞殺された女は、盗賊の手引き役だったのか。二十年以上毎月二十九日になると祇園社西楼門に佇む男の目的は。奉公先で盗人の濡れ衣を着せられ自殺した長兄の仇を父は討てるのか。高下駄を履き大店をのぞき見る女の正体は。お火役・植松頼助が鋭利な天誅を下す、大人気連作時代小説。

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  • 御広敷役 修理之亮 大奥ご免!
    4.0
    「向後は大奥から幕政を支えよ」──まさに青天の霹靂であった。将軍毒見役の桂修理之亮は、老中首座・阿部正弘に突如、こう告げられる。 新たな御役は、大奥を警護する御広敷役──。千二百石の大身旗本となる上、阿部の姓を名乗り、己の末弟にまでなって欲しいという。異例の大出世に戸惑いながらも、阿部修理之亮は、大奥に向かった。 待っていたのは、御年寄・瀧山であった。大奥総取締である。そこで言い渡された職務は、奥向の女中と城外に出、大奥、そして公儀に仇なす者を共に探索し、成敗するというものだった。 だが、徳川家のため意気揚々と立ち上がる修理之亮の眼前に、現将軍・家定が現れて……。 大奥出入り自由の若侍が、特権を活かして暴れ回る、期待の新シリーズ!
  • 女の陥穽~御広敷用人 大奥記録(一)~
    4.0
    八代将軍となった徳川吉宗は幕政改革に乗り出した。手はじめは贅沢三昧をしてきた大奥の粛清。そのため以前、勘定吟味役として利用していた水城聡四郎を御広敷用人として登用した。吉宗の密命を実行せんと調べ始めた聡四郎の前に「影」が立ち塞がる。一放流の達人、聡四郎は密命を成し遂げられるのか。待望の「水城聡四郎」新シリーズが壮大なドラマとともに登場。
  • おぼろ隠密記~妖し小町~
    -
    和菓子の老舗・華月堂の看板娘・橘華月は隠密だった! 吉原の花魁が、なぜか喜悦の表情を浮かべて次々に変死を遂げた。早速、仲間の宮本暁良、平賀拓海と、事件解決に乗り出した華月を待っていたものは!? 事件現場に残された謎の箱庭、妖しの術を使う陰陽師の影、さらに、田沼意次の野望……。 著者の新境地を拓く、新感覚時代小説
  • おぼろ隠密記~妖(あやか)し小町 三 振袖御霊ノ巻~
    -
    和菓子の老舗・華月堂の娘・橘華月は、幕府の隠密。田沼意次と手を組む術師・池原雲伯は、<写し絵の術>を使う中村兵庫を差し向けてきた。兵庫は、梅、桜、菊の振袖御霊三人娘を操り、江戸に火を放つ。炎の中、華月は、三人娘、兵庫と闘う! しかし、華月(本体)=朧(霊気体)の秘密を雲伯に見破られ ……。ますます快調、第3弾!
  • おぼろ隠密記~妖(あやか)し小町 二 大奥騒乱ノ巻~
    3.0
    和菓子の老舗・華月堂は代々幕府の隠密。看板娘の橘華月も隠密名〃朧(おぼろ)〃を持つ。藩主が登城して、将軍から菓子を賜る〃嘉祥の祝賀〃の日に、将軍暗殺の企てが! 早速、仲間の宮本暁良、平賀拓海とともに、大奥に忍び込んだ朧に魔の手がのびる。水を自在に操る目鬘の太市、田沼意次の意を汲む謎の陰陽師・池原雲伯の策謀……。好評第2弾、渾身の新感覚時代小説!!
  • おぼろ隠密記 歌比丘尼ノ巻~妖し小町五~
    -
    橘華月は、陰陽道(おんみょうどう)の修練により、朧(おぼろ・霊気体)となって悪に立ち向かう幕府の隠密。謎の術師・池原雲伯が放った刺客の切り札は、歌比丘尼(うたびくに)。その歌声は、聞く者を虜にし、性の快楽に溺れさせてしまう。朧は、仲間の暁良(あきら)、拓海と、宿敵・雲伯に最後の闘いを挑むが、比丘尼の歌声に朧は……。死闘の果て、感動の結末。好評シリーズ全五巻、堂々完結。
  • おぼろ隠密記 夢歌舞伎ノ巻~妖し小町四~
    -
    和菓子の老舗・華月堂の一人娘・橘華月は、幕府の隠密。田沼意次の意をくむ術師・池原雲伯は、<忍蠱(しのびむし)>の術を操るお蝶を刺客とし、華月を狙う。お蝶の妖術師としての腕を惜しみ、「仲間」に入るよう誘う華月、その揺れる心を振り払うように術中に嵌めるお蝶。最強の敵との、哀しくも、凄絶な闘いが始まった! 大好評シリーズ第4弾!
  • 朧屋彦六 世直し草紙 : 1 浮世頭巾
    -
    旗本の次男坊関口格之介は、冷や飯食いの日々に嫌気がさし、好きな戯作を書いて生きようと夢見、長屋暮らしを始めた。剣の腕がたつ格之介が思いついたのは、謎の頭巾の美剣士が弱きを助け、強きをくじく設定。だが、机の前に座るだけの無駄な日々が続くだけ。思い余って戯作の材料を求めて、頭巾姿で夜の巷を徘徊する格之介を待ち受けていたのは、江戸を揺るがす大陰謀…。
  • 火群のごとく
    3.6
    山河豊かな小舞(おまい)藩、父代わりの兄を何者かに殺された林弥(りんや)は友らに支えられ剣の稽古に励む日々を送るが、江戸から来た家老の息子・透馬との出会いから運命が動きだす。やがて藩の政争と陰謀が少年たちをも巻き込み……。身分や立場の差を超えてつながる少年剣士の成長に清々しい風が吹く、著者の新たな代表作。
  • お髷番承り候一 潜謀の影
    3.8
    将軍の身体に刃物を当てることが唯一許されるだけに、かえって絆が深くなるお髷番(まげばん)。四代家綱は、秘命を託すのに最適なこの役に、かつてお花畑番として寵愛した深室賢治郎を抜擢した。謹慎が解け、帰藩する紀州大納言徳川頼宣の、「我らも源氏でございます」という言葉の真意を探らんがためだった。務めを遂げんとする賢治郎の前に、将軍位略奪を巡る徳川家重鎮らの姦計が立ちはだかる!
  • 御松茸騒動
    4.0
    「御松茸同心を命ずる」──十九歳の尾張藩士・榊原小四郎は、かつてのバブルな藩政が忘れられぬ上司らに批判的。いつか自分が藩の誇りを取り戻すと決めていたが、突如、「御松茸同心」に飛ばされる。松茸のことなど全くわからない上、左遷先は部署ぐるみの産地偽装に手を染めていた。改革に取り組もうとする小四郎の前に、松茸の“謎”も立ちはだかる! 爽快時代お仕事小説。
  • 御纏奉行闇始末 果てなき密命
    -
    百万石を守るために捨てられた幼子。将軍家の血をひくこの捨て子こそ、幕閣、大奥も巻き込む陰謀の始まりだった! 火消しを束ねる二百石の御纏奉行が、百万石の捨て子を護る待望の新シリーズ!「大江戸番太郎事件帳シリーズ」から木戸番・杢之助も登場!

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  • お神酒徳利―深川駕籠
    3.6
    火消しだった新太郎と元相撲取りの尚平は、深川で暮らす息のあった駕籠舁き。新太郎は、相肩・尚平とおゆきの仲が進展しないことを心配していた。その矢先、おゆきが何者かにかどわかされてしまう。二人はおゆきを救えるのか!?若い駕籠舁きの友情とほのかな恋を描く、好評シリーズ第二弾!

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  • お耳役檜十三郎捕物帖
    -
    将軍家斉の姫君が天降るのはどの藩か? 自藩の財政危機も招きかねない一大事の真相を究明すべく、秋田藩の〃情報官〃であるお耳役・檜十三郎の大仕事が開始された! 推理界の重鎮が放つ時代小説の快作!
  • 汚名
    3.0
    徳川家康に信頼され重用されて、幕府草創期に辣腕を振った能吏・本多上野介正純(こうずけのすけまさずみ)。二代秀忠の世になり、「宇都宮釣り天井事件」の嫌疑で失脚、奥州に無惨な幽閉の身となる。権力の非情と冷酷、汚名に甘んじる自己犠牲。一切を黙して配所に赴く正純の潔い人間像を、陰密の目を通して骨太に描き出す、傑作歴史長編。権力の冷酷非情に甘んじる、自己犠牲の武士道!
  • おもいで料理きく屋 大川あかり
    -
    きく屋の思い出料理は、大切な人との味と時間が蘇る おかみのおきくと料理人の幸太郎の夫婦が営む料理屋「きく屋」。 二人の子宝に恵まれたが、病で立て続けに亡くしてしまう。 子をしのぶおかみの姿を見た常連は、きく屋だけの料理を出してはと提案する。 それは、亡き大切な人との味を再現する「おもひで料理」だ。 食すと、不思議なことに味だけでなく、大切な人と過ごした時間が蘇ったように感じー。
  • 想い人 あくじゃれ瓢六捕物帖
    -
    恋女房のお袖が江戸の大火で行方不明になって八年が経った。 いまだお袖の生存を信じる色男の瓢六の許に、今日もまた厄介事が持ち込まれる。 居候先のお殿様の心中事件に、姿をくらました琉球王家のお姫様捜し、仇討ちの仲裁と忙 しい。 そんな折、お袖に似た女を見たという話がとび込む。どうする瓢六。 元悪党にして稀代の色男瓢六の人生の決断とは! 人気捕り物シリーズ第六弾。 ※この電子書籍は2018年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • おもかげ坂
    -
    凶賊捕縛の大捕り物で、同心・坂巻慶之進は、賊の頭目が放った捨て身の一撃により非業の死を遂げてしまう。残された妻・お幸は、ひとり息子の辰之助とともに、市ヶ谷の屋敷へと移り住んだ。慶之進の死から五年が過ぎ、天保三年、夏―。武芸道場月心館で、辰之助の学友、新一郎の行方がわからなくなった。心配する辰之助をよそに、あまりにも冷淡な態度をとる新一郎の母親。話を聞いたお幸は、新一郎の消息を知るため、ある策を講じる。秘めた親子の情が結んだ、意外な結末とは?市井に巻き起こる様々な事件を、鮮やかに解決していくお幸の活躍。夫の親友、北町同心・麻生源史郎との間に芽生えるほのかな恋慕に、お幸の女心が揺れ動く。
  • おもかげ橋
    3.7
    剣は一流だが道場には閑古鳥の鳴く弥市。武士の身分を捨て商家に婿入りした喜平次。十六年前に故郷を追われ、江戸で暮らす二人の元に、初恋の女・萩乃が逃れてくる。だが、彼女の変わらぬ美しさの裏には危うい事情があった。一方、国許では化け物と恐れられた男が返り咲き、藩を二分する政争が起き――。再会は宿命か策略か? 儘ならぬ人生を描く傑作時代小説。
  • 面影橋まで
    -
    江戸は水の都だった。そして、水際にはたくましく生きる市井の人々の暮らしがあった。夜鷹を運ぶ船頭、橋を渡ることを禁じられている質屋の息子、母を失い船宿で働く幼い娘、水茶屋に売られて船宿の主に囲われた女……。『武士の家計簿』『武士の献立』の脚本家で小説家でもある著者が水にまつわる人々の物語を描いた七編を収録した心を打つ一冊。
  • 面白すぎる徳川将軍の性癖―――徳川15代全将軍の下半身事情から江戸時代250年の歴史を学ぶ
    5.0
    江戸時代の徳川15代全将軍の下半身事情から 江戸時代250年の歴史を学ぶ 秘録伝記「あんなこと?!」「こんなこと?!」が丸わかり! 堅苦しいしきたりに縛られた将軍様たちも、 下半身から歴史を辿るとなかなかのツワモノぞろい。 後家好き、幼女好き、男好き ……そんな将軍たちの大奥事件簿の裏には、江戸時代の真実の歴史が隠されていた! ■目次 ●初代将軍 家康の章 ・初体験は十六歳 ・側室第一号は妻の侍女 ・運命を変えた桶狭間 ・甲州女狩り ・無類の後家好み ・固め射ち三連発 ・大御所時代はロリコン 他 ●第二代将軍 秀忠の章 ・恐妻家の浮気のツケ ・床上手な正妻 ・それでも隠れて浮気した秀忠クン ・続いて兄の息子も断罪 ・謎の愛人が、もう一人 ●第三代将軍 家光の章 ・父母にうとまれ自殺未遂 ・母親のメイドに夜這い ・女体開眼。美人尼に一目ぼれ ・大奥覇権争い ・大奥ソープは出世の花道 他 ●第四代将軍 家綱の章 ・十一歳で将軍 ・強精薬エジプト・ミイラを買う ・妖婦・矢島の局 ・生ける吉祥天女 ・病弱なれども下半身は元気 他 ●第五代将軍 綱吉の章 ・転がり込んだ将軍の座 ・家臣の妻を略奪する ・妻のみならず娘まで犯される ・対抗勢力は二人の京美人 ・妻を献上した男 ・百万石のおねだり 他 ●第六代将軍 家宣の章 ・遅れて来た将軍 ・苦労人将軍は稀にみる名君 ・名君の下半身 他 ●第七代将軍 家継の章 ・四歳の幼将軍 ・ママの恋人は上様か? ・情事がらみの大奥連続殺人事件 他 ●第八代将軍 吉宗の章 ・歴代将軍随一の強運 ・リストラ藩主 ・野望の陰に暗殺の匂い ・将軍を拒否した貞女 他 ●第九代将軍 家重の章 ・不肖の息子 ・凄まじい女の闘い 他 ●第十代将軍 家治の章 ・愛妻家将軍 ・世継ぎの生母・お知保の方 ・最後に笑うものは誰だ? 他 ●第十一代将軍 家斉の章 ・パパは策謀家 ・精力絶倫のオットセイ将軍 ・出産レース ・晩年の側室たち 他 ●第十二代将軍 家慶の章 ・そうせい様 ・やっと後継ぎ誕生! ・政権崩壊の足音が聞こえる 他 ●第十三代将軍 家定の章 ・正妻が三人 ・嫉妬深いただ一人の愛妾 ・ハリスに威厳を示した家定 他 ●第十四代将軍 家茂の章 ・天下動乱 ・篤姫 vs 和宮、大奥嫁姑の闘い 他 ●第十五代将軍 慶喜の章 ・期待された秀才 ・性欲旺盛は実父の血 ・最後の将軍 ・二人の側室に二十一人の子 他 ●付録:徳川将軍関連年表(江戸時代や徳川将軍のトピックに加え、将軍家全子女の生まれ年を掲載) ■著者 天宮響一郎
  • 表御番医師診療禄1 切開
    3.6
    表御番医師として江戸城下で診療を務める矢切良衛。ある日、大老堀田筑前守正俊が若年寄に殺傷される事件が起こり、不審を抱いた良衛は、大目付の松平対馬守と共に解決に乗り出すが……。
  • 柿のへた 御薬園同心 水上草介
    3.9
    水上草介は、薬草栽培や生薬の精製に携わる小石川御薬園同心。人並み外れた草花の知識を持つものの、のんびり屋の性格と、吹けば飛ぶような外見からか、御薬園の者たちには「水草さま」と呼ばれ親しまれている。御薬園を預かる芥川家のお転婆娘・千歳にたじたじとなりながらも、草介は、人々や植物をめぐる揉め事を穏やかに収めていく。若者の成長をみずみずしく描く、全9編の連作時代小説。
  • お役者文七捕物暦 江戸の陰獣
    3.3
    赤々と血で描かれた猫の絵の下で乳房を抉られた女…なにゆえか恍惚の眼差しで絶命した女…雪だるまに埋められた湯文字ひとつの女たち…江戸八百八町に続発する奇々怪々な事件に、名探偵文七が疾る。巨星横溝正史の未刊行三作、ついに出版!

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  • お役者文七捕物暦 蜘蛛の巣屋敷
    3.7
    「何者じゃ」夜回りの老局は思わず誰何した。奥州棚倉の城主、勝田駿河守の上屋敷の闇に男が蹲っている。「土蜘蛛(つちぐも)の精…」名乗ったその顔は幽鬼のものであった。折しも婚儀定まった姫を案じて寝所に踏み入った局の見たものは、無惨な姫の姿。姫が自害して果てたのは間もなくである。勝田の家を呪うのは、いったい何者? もと歌舞伎役者の色男、文七が大陰謀に迫る。横溝正史生誕百年記念、幻の名シリーズ甦る!

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  • お役者文七捕物暦 謎の紅蝙蝠
    4.0
    お江戸の歌舞伎に水もしたたる若役者が登場した。その男・中村菊之助の左腕には紅蝙蝠の彫物があった――。折しも大岡越前守の許に重大情報がもたらされた。十七年前の御金蔵破りの下手人が今にして判明した由。一味は左腕に紅蝙蝠を彫り、しかも江戸のどこかに三千両がいまだ埋められているというのだ。菊之助と賊の繋がりは、そして埋蔵金はいずこに? 名探偵・文七が始動した!

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  • お役者文七捕物暦 花の通り魔
    4.0
    「おや、妙なものが流れてくるぜ」夜釣りとしゃれこんだ文七が引き揚げた古つづら。ボロの底から現れたのは、凄惨な娘の絞殺体であった。しかも娘は、人気浮世絵師が描いた「艶色三幅対」の一人ではないか。次いで、残る二人の小町娘も何者かの毒牙に……。江戸市中を騒がせた連続殺人は、なんとご政道に関わる大事件と結びついていく。もと歌舞伎役者の色男、文七の名推理。巨星・横溝正史、幻のシリーズ甦る!

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  • お役者文七捕物暦 比丘尼御殿
    3.5
    お江戸八百八町に、淫らな噂が乱れ飛んでいた。市中に比丘尼御殿なるものがあり、主の尼御前が家来に見目よい男を攫ってこさせ、精を吸い尽くしたあげくに捨てさせる、というのだ。だが、いかに調べても、尼御前の正体も屋敷も判然としないのである。大岡越前守を悩ます怪事究明に乗り出した、もと歌舞伎役者の文七は、事件の背後にただならぬものを直感した……。

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  • 父子十手捕物日記
    4.0
    名同心の父から十手を受け継いで二年、美味い物と娘の尻ばかり追いかけている文之介。時には近所の餓鬼から悪戯されるが、筋はいい剣術と持ち前の人の善さが功を奏し、難事件も見事落着。幼なじみの中間・勇七を随え、今日も江戸の町を行く!
  • 父子鷹(上)
    -
    名代の分限者・男谷家に生れ、四十俵余の小普請・勝家の養子となった剣豪・小吉は、男谷の父と兄の運動が功を奏して仕官の道がひらけたのも束の間、誤って卑劣な役人をその手で殺してしまう。しょせん、情実と賄賂のうずまく権勢にまっ向から抗して仕官を断念、わが子・麟太郎(海舟)にすべての夢を託して、清廉・直情、市井に生きる父と子と。菊池寛賞受賞のきっかけとなった傑作長編。
  • 親子鷹十手日和
    -
    魚菜には包丁を揮い、悪党には剣を振るう! かつて、「詰碁同心」と呼ばれ、町奉行所の定廻りとして捕物に辣腕を振るった谷岡祥兵衛は、いまでは妻の紫乃とふたり、隠居に暮らす身だ。 若い頃に食いしん坊同士で意気投合、夫婦になってから幾年月。健やかに生まれ、馬鹿正直に育った息子の誠四郎に家督を譲り、気の利いた美しい春霞を嫁に迎え、気楽な余生を過ごしている。 今日も近所の子たちに書を教えたり、玩具を作ったりしていると、誠四郎が探索の相談にやって来た。 駒込で旅道具を売る〈笠の屋〉の主人・弥平が殺されたというのだ。框に倒れていた亡骸の腹に突き立っていたのは、凶器として珍しいと言える剪定鋏。 そして盗まれたのは、たったの一両だけらしい。 娘の佐代によれば、いつも袱紗に二十両を包んで、茶箪笥の抽斗に入れていたが、十九両が残っているというのだが――。 不可解な事件に父子で立ち向かう、篤い人情の通う、書き下ろし連作捕物帖。
  • 父子の剣 目安番こって牛征史郎5
    -
    長寿庵の蕎麦大食い大会に出場した初老の武士が口から血をあふれさせて事切れた。御公儀御小納戸頭取・近藤英之進であった。女中の目撃証言から幇間の久蔵が毒殺犯とされ、征史郎にまで嫌疑がかけられる。目安番花輪征史郎絶対絶命の窮地に、元隠密廻り同心河瀬吉蔵と倅の同心吉太郎が立ち上がった。
  • 父子目付勝手成敗
    -
    新米徒目付の海津俊介は、二月ほど前に引退した父の軍兵衛にかすかな疑念を抱いた。本所の御家人殺しの犯人が、その斬り口から居合いの凄腕であること、そして父は誰もが認める居合の達人だ。さらに、その御家人はかなり後ろ暗いところがある男で……。

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  • 湯島天神坂 お宿如月庵へようこそ
    3.8
    時は江戸。 火事で姉と離れ離れになった少女・梅乃が身を寄せることになったのは、お宿・如月庵。 如月庵は上野広小路から湯島天神に至る坂の途中にあり、知る人ぞ知る小さな宿だが、もてなしは最高。 かゆいところに手の届くような気働きのある部屋係がいて、板前の料理に舌鼓を打って風呂に入れば、旅の疲れも浮世の憂さもきれいに消えてしまうと噂だ……。 梅乃は部屋係として働き始めるが、訪れるお客は、何かを抱えたワケアリの人ばかり。 おまけに奉公人達もワケアリばかり。 美人で男好きな部屋係に、いつもパリッとしているがやたらと強い中居頭。 強面で無口だが心は優しい板前、宿に来るお客を全て覚えている下足番。 そしてそれらを束ねる女将。 個性豊かな面々に囲まれながら、梅乃のもてなしはお客の心に届くのか? そして、行方不明の姉と再会は叶うのか?
  • 女形殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎
    3.5
    友右衛門が市中引廻し、斬首のうえ晒し首にされた。「おとっつあんは無実なんです」お弓の悲痛な叫びに、親子と親しい青柳剣一郎の胸は痛んだ。一度下された裁きは撤回されない。だが、もし冤罪だとしたら? 奉行所で孤立しながらも再捜査する剣一郎。一方、お弓の兄も人殺しの濡れ衣を着せられる。兄の斬首執行が刻々と迫るなか、真相究明に剣一郎が奔走する!
  • 小山田信茂
    3.0
    甲斐国郡内(現在の山梨県東部地域)小山田家に生まれた信茂は、文武に優れた才能を武田信玄に認められ川中島、三方ヶ原の戦い等で鍛え上げた投石隊を率いて奮戦し、武田家の栄光に大いに貢献していく。しかし、信玄亡き後、時代の波は大きくうねり、信茂と武田家を追い詰め、信茂は、愛する郡内の地と民を守るため、身を裂かんばかりの苦渋の決断に迫られるのであった・・・。
  • お葉の医心帖
    続巻入荷
    3.5
    「お父つぁん、おっ母さん、もうすぐ私もいくからね」 流行り病で両親を亡くし、奉公先のいじめに耐えきれず、川に身を投げたお葉。だが、気づくと町医者・道庵のもとで親身な介抱を受けていた。お葉はずっと醜いとののしられ、すぐには人の優しさを信用できなくなっていた。しかし、患者へと真摯に向き合う道庵の診療を手伝ううちに、人の真心を学び、成長してゆく――。江戸の人情が涙を誘う、感動必至の時代医療小説!
  • お世継姫と達人剣
    -
    香坂喜三郎は、突然姿を消した許婚の美緒を捜すため、脱藩して江戸に出てきた。路銀も底をつき、途方に暮れていたところ、浪人姿の男たちに追われる町娘の咲良を助けたことで一宿一飯にあずかる。 咲良は水茶屋の看板娘で、美形の町娘がかどわかされる事件が頻発していることから、用心棒を頼まれた喜三郎。大家のお菊の好意で住居を提供された喜三郎は、用心棒の外は美緒の探索に専念することに。 ところが、一瞬の油断から咲良がまたもや浪人たちに襲われた。そして咲良を助けたのは喜三郎ではなく、同じ裏長屋に住む、ちょっとわけありふうな美貌の武家娘・初音であった。 疾風怒濤の痛快時代エンタテインメント!
  • 阿蘭陀西鶴
    4.4
    江戸前期を代表する作家・井原西鶴。彼の娘おあいは、盲目の身ながら、亡き母に代わり料理も裁縫もこなす。一方、西鶴は、手前勝手でええ格好しぃで自慢たれ。傍迷惑な父親と思っていたおあいだったが、『好色一代男』の朗読を聞いて、父への想いが変わり始める。小説を読む歓びに満ちた、織田作之助賞受賞作。
  • おらんだ左近
    5.0
    息詰まる時代を照らす快活なヒーロー左近、見参!――幌馬車を駈って街道を爆走。おらんだ左近を自称する破天荒な浪人者が長崎から江戸を目指す。対馬で剣の奥義を習得し、長崎で医術を修めた左近。行く先々で起こる奇怪な事件を、彼を慕う元夜盗の素走り佐平次、天涯孤独な少年春太らと共に解決していく。どんな時も前向き、腕はあるが殺生を嫌う心優しきヒーローを描く痛快活劇。閉塞感ある今の時代にこそ顧みられるべき、柴田錬三郎、円熟期の名作が新版で登場!!
  • おらんだ忍者・医師了潤 御役目は影働き
    -
    伊賀の隠れ里から江戸へ出て、正体を隠し町医者となった上忍・笹川了潤。長身・白皙・頭脳明晰と、一見完璧なこの男の難点(?)はただ一つ、「三度の飯より死者が好き」――。怪事件に挑み、謎の蘭学者の影を追い、見えない「敵」と相まみえるまでの、大江戸ふしぎ事件帖。 『御役目は影働き――忍び医者了潤参る』改題。
  • おらんだ忍者・医師了潤 秘めおくべし
    -
    了潤が主命により張り込んでいた男が、一心不乱に書き上げた手記には「秘めおくべし」の表書きが……。手記を奪おうとする二人の侍や毒矢を用いて彼らを襲う正体不明の隠密。そして、町奉行所同心の変死体……。謎が謎を呼び、男の手記にあったという「蝦夷地ニ、草アリ、イシヤマニ、砦アリ」の文言に誘われるように、了潤たち忍び組は蝦夷地へと旅立つ。文庫書き下ろし。
  • 和蘭囃子
    -
    文政の世、オランダ人医師のシーボルトを長崎・出島に幽閉した幕府は、その疑いの眼を門下生にも向け始めた。その一人の青年医師・柳小路蘭平は、東海道の三島近くで、お万という艶女に仮病を装い狙われたたが、そのことで……。映画化もされた傑作。
  • オランダ宿の娘
    4.0
    江戸に参府するカピタンの宿・長崎屋に生まれた、るんと美鶴。 世界の風に触れて育った彼女達はやがて恋を知る。 時は文政、蘭学に憑かれた人々の熱情が一大疑獄「シーボルト事件」に発展。 愛する男らを姉妹は救えるのか? 間宮林蔵など近代史の立役者も続々登場、極上の歴史ミステリにして清冽な青春小説。 解説・諸田玲子
  • 織江緋之介見参 一 悲恋の太刀 〈新装版〉
    4.5
    天下の御免色里、江戸は吉原にふらりと現れた若侍。遊女を人質に騒ぎ立てる男を手もなく斬り捨てた。名は名は織江緋之介(おりえひのすけ)。剣の腕は別格。遊女屋いづやの主・総兵衛(そうべえ)の計らいで仮寓するが、何者かの襲撃を再々受ける。緋之介の隠された過去、総兵衛の驚くべき秘密。背後では巨大な陰謀が渦巻いていた。愛する者のため、迫り来る強烈な刺客たちに刀をふるう。吉原の命運が緋之介の双肩にかかる!
  • 折り紙大名
    4.0
    古着屋の娘・きぬの創作折り紙に魅了された佐貫藩主・松平重治は、不治の病にかかった四代将軍・家綱を慰めるための竜神を折らせるべく、きぬに手紙を書く。しかし、幕府の決まりに反したこの行動が、将軍継嗣問題ともからんで重治は窮地に立たされる……。大型新人による書き下ろし時代小説。

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  • おりょう残夢抄
    -
    坂本龍馬暗殺の真相を、妻おりょうの目を通して探る長編歴史ミステリーである。慶応三年十二月九日、下関で暮らすおりょうのもとに、龍馬の突然の訃報が届く。この日から彼女の転変の日々が始まった。夫の死の真相究明を念じ、長崎から土佐、そして京へと住処を移す。女の身一つで生きて行かねばならず、苦労の末に死ぬ思いをすることもあった。そんな中、行く先々で、かつての同志たちが現われ、当時のことを様々に証言していくのである。遺留品のこと、藩内の事情や諸藩の思惑、そして犯人検挙の報まで。やがて明治の世も五年となり、文明開化が急速に進む頃、それまでに得た数々の証言が彼女の中で一本の線に繋がった。彼女はそれを確かめるべく、ある人物を訪ねて東京へと旅立つのである……。夫を失って以後のおりょうの波瀾の生涯を辿りながら、幕末最大の謎といえる龍馬暗殺の真相を、諸説を検証しつつ解明していくエンタテインメント作品である。

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  • お龍のいない夜
    -
    妻・お龍との愛を軸に描く、風野版龍馬伝。 「龍さんを斬らはるつもりどすか?」 そんなことしたら、あんたの頭にペストルで穴空けてやる。 一つやない。指の二本も入るような穴を、三つも四つもな。 うちは、やると言ったらやる女やで-- お龍は、胸のうちで言った。  時は幕末。京都七条新地の旅館<扇岩>で働く楢崎龍(りょう)は、勤皇の志士の隠れ家で、土佐の坂本龍馬と出会う。龍馬はお龍に惚れ込み恋文を送り、後に祝言をあげる。その後日本を駆け巡る龍馬は、お龍に何度も恋文を送り続ける。 そして、寺田屋事件の夜、お龍の機転で、龍馬は間一髪命を救われる。 しかし、近江屋での夜、お龍はいなかった。お龍がいてくれたら、龍馬は間違いなく明治の日本を生きたはずだった。 龍馬の激動の人生に、お龍はどう絡んでいったのか。 龍馬がお龍に送り続けた恋文の中身はいかなるものだったのか? 「妻はくの一」「耳袋秘帖」シリーズなどで人気を博す風野真知雄が挑んだ、新時代の龍馬伝誕生。 ※この作品は単行本版『お龍のいない夜』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • オルタナ日本 上 地球滅亡の危機
    完結
    5.0
    一九八六年、中曽根内閣は懸案の自主憲法制定を成し遂げた。自衛隊は改称され国軍へ昇格。また日銀は絶妙の金融政策でバブル経済を軟着陸させ、日本は好景気のまま発展した。だが今、その社会は危機に瀕している。「シンク」という謎の穴がすべてを飲み込み、同時に感染症も流行。政府が隠蔽する世界の崩壊を阻止する鍵を握るのは、一人の日本人学者だった。彼を探し保護せよとの命を受けた土門康平陸軍中将は、この任務を遂行し、日本を、この世界を救 うことはできるのか――? 大石英司が描く世界滅亡の書。
  • おれたちと大砲
    3.5
    将軍様の尿筒役、草履持、髪結之職に御駕籠之者、馬方爪髪役……代々将軍の身の回りの世話をする家の跡取りに生まれた若者五人。まだ正式に家代々のお役に就けないうちに大政奉還となる。将軍慶喜様をなんとか助けようと端役ながらも東奔西走する彼らを時代は待ってくれるのか。爆笑と哀愁の幕末青春グラフィティ。
  • おれの足音 大石内蔵助(上)
    4.0
    「人というものはな、食べてねむって、ほどよき女を抱いて暮らすことが、万事なごやかにはこべばそれでよいのだ」。子供の頃から居眠りばかり、けれども女好きなることこの上なく、国家老になってからも「昼行燈」という、あだ名をもらっていた男。柚子味噌をなめながら晩酌をし、妻女と仲よく暮らし、たまさかには出張にことよせて、あまり上等ではない遊女たちと、たわむれて遊ぶことに無上の喜びを感じていた男。大石内蔵助の愛すべき人柄とその生涯を活々と描く傑作。
  • おれは一万石 : 1
    3.7
    一俵でも禄高が減れば旗本に格下げになる、ぎりぎり一万石の大名家に婿として入った十七歳の若者が、失敗を繰り返しながらも奮闘し、家臣や領民と徐々に心を繋げて藩政を立て直してゆく。待望の新シリーズ!
  • おれは幸運児 酷薄非情が任侠の紳士に
    -
    武帝期、庶民の信望を得て隠然たる勢力を保持した侠客の郭解。若い時にはひたすら己の幸運を信じ悪事のかぎり。年を取ると「徳をもって恨みに報い厚く施して薄く望む」紳士に大変貌。だが、老齢で世に出た御史大夫公孫弘は御前で決議。「郭解は大逆無道」と。

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  • おれは侍だ
    -
    影武者の役はすんだ。だがおれは侍……。と、関ヶ原の戦場を後にする、着流し姿の修理之介。気品ある眉宇に、ある決意をひめて……。あと二人、金の亡者・新蔵と好色漢の兵馬。宇喜多秀家の軍用金を狙い、朝鮮使節襲撃の陰謀に加担し、時に女をめぐり、騒乱の世に、三人三様、それぞれの青春を生きる、アウトローたちの愛と冒険。金に執着する者、女に入れ揚げる者……騒乱の世を生きる浪人たちの生きざまを描く時代ロマン!
  • おれは藤吉郎(上) 新太閤記(三)
    -
    放浪を続けた日吉丸だったが、最下級の身分とはいえ、松下嘉兵衛の厩番に、念願の仕官の道がつき、勇気百倍。名前も木下藤吉郎と改めて、急に大人になった気分、いよいよ天下晴れての武士である。持ち前の機転に加えて、骨身を惜しまぬ精進に、主人の覚えもめでたい。ひといちばいの機転と勤勉が認められだんだん出世の道が……。だが、出る杭は打たれる。とかく仲間うちではイジメの対象となるけれども、くじけぬ藤吉郎の前途は明るい。痛快な青年太閤記!〈全五巻〉

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