作品一覧
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-人呼んで「小言又兵衛」、日の本一ひ弱な仇討ち姉弟に助太刀いたす! 将軍吉宗も呆れた頑固者、新シリーズ第1弾! 吉宗公亡きあと、武士道も人倫も廃れた世に、小言が尽きない旗本のご隠居が、はじめて真剣を手に大暴れ! 将軍吉宗公をして「小言又兵衛」と言わしめた武辺者の石倉又兵衛も、今では隠居の身。小者の三助に誘われて初めて芝居を観て驚愕した。鍵屋の辻の決闘など、町人が夢中になる芝居にこそ失われた武士道があったのだ。そんな折、仇討ち旅をする健気な姉弟に遭遇して又兵衛は嬉々として助太刀に乗り出す。頭脳明晰な蘭医・良庵を指南役に、奇想天外な仇討ち小説開幕!
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-「どうです、われらの仲間に入りませんか」──こう誘われて、浪人・立花数馬はうなずいた。その仲間とやらは、瓦版を刷って、世の悪人どもの正体を天下に広めることを目指しているらしい。実は数馬、父は謀に嵌められ、妹は嬲りものにされて、ともに伊丹屋に命を奪われていたのだが、彼らの標的がその伊丹屋であることを知ったのだった。数馬は、旗本の菱沼源三郎や親方の宇兵衛、売り子の新助など、七人の仲間に加わり、瓦版造りを始める。そして、七人の志=「七志屋権兵衛」という屋号による、悪事の一部終始を晒した瓦版が世に放たれた。果たして剣を抜かず、筆の力だけで悪人を退治できるのか──!?世間の手で報いを受けさせる、正義の勇士たちを描く痛快シリーズ、開幕!
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
三十郎あやかし破りシリーズ、3作目。
江戸の上空に突然現れた光の玉「なんじゃもんじゃ」と、天狗の神隠しに遭った子供。この二件のあやかし事に三十郎が挑む。
前作もだけど、単に幽霊や狐狸妖怪を三十郎が信じていないだけで、蘭学知識は全く必要なく解けるからくりばかりかな(苦笑)。鳥居さんと岡っ引きの親分だけで、十分事件に対処できているような。面白くないわけじゃないけど、蘭学知識の豊富な三十郎をもっと生かせるからくりにしないと、設定が勿体無いかも。
最後のオチは1作目と通ずるところがあって、私は好き。幽霊とか狐狸妖怪じゃなくて、⚪⚪⚪なのが斬新だけど。