村山由佳のレビュー一覧

  • 燃える波

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    最後のフレーズ「おやすみなさい」は、徹頭徹尾正しい一文だと思った。
    帆奈美は、運命の波をさ迷って自分の幸福を見つけられないであろう人ーー元夫·隆一ーーに、さよならではなく、おやすみなさい、と言いたいのだ。電波/音波に乗せて、その過去の魂を鎮魂したい思いなのだろう。
    作者は、躍起になっていると思う、「優等生な自分自身」の殻を破ろう、と。ただ、私は思う、無理はしなくとも、向こうからその瞬間はやってくる。しかし、帆奈美には待たせることなどさせなかった。つまり、帆奈美の運命/人生こそが、タイトルの言うところの「燃える波」なのだろう。帆奈美には待てないほどの抜き差しならぬ情熱があり、それが己から殻を破る

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    2022年05月22日
  • 妖し

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    ネタバレ

    「喪中の客」終始いやな予感にドキドキさせられ、身構えていたのにやはり最後にゾクリ。やられた。

    「細川相模守清氏討死ノ事」時代物は苦手だが我慢して読み続けただけの価値はあった。読後爽快!ニンマリ

    「フクライ駅から」なーんだネット系の都市伝説かぁ…期待せず読み進めたら意外な展開になり引き込まれた。フェスタのその後を知りたくなる。

    「真珠星スピカ」なんて素敵な家族。泣けた。

    「わたしキャベンディッシュ」バナナに対する認識が変わった。シゲルの味が気になって仕方ない。

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    2022年05月19日
  • はつ恋

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    恋愛小説としての魅力は、自分が男性だからか、ひねくれてるからなのかわからないが、ほぼ皆無に近かった。

    ただ、主人公ハナの、都心から離れた南房総ののどかな一軒家での暮らしぶりがずっと胸を打って、見返すために線を何度も引いて読み進めた。
    『庭は、人をつなぐ。遠くのひとを、近くする。』興味はあるもののガーデニング一般に労力を割く気になれなかった自分が、深く腑に落ちて、次の引っ越しは植物と暮らすことを決意できた。

    こんな生活の中の豊かさを大いに教えてくれるものだった。
    幼なじみと再会して、恋人になった、という話だけど、一年をゆっくり巡り、四季折々を丹念に味わうハナの感性を追体験するような小説でもあ

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    2022年05月02日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女の嫉妬、依存、束縛、共鳴、味方
    全部つまった1冊だった。

    支配したいほど相手を想うことはもはやもう友情ではなくなってるところが怖いところで。

    怖い部分ももちろんあるけど、やっぱりいつまでも変わらずしょうもないところで笑いあえるのも女友だちのいいところというのも伝わった本だった。

    個人的にはブータンのうたが好きだった。

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    2022年04月17日
  • 嘘 Love Lies(新潮文庫)

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    村山由佳さんの作品初読みが本作で、自分としてはいい作品に出会えて良かったと思う。
    恋愛小説に殆ど興味が無いので、ノワールな世界観は寧ろ馴染みやすく、面白かった。
    他作品に触れたことはないが、人間の情愛を丁寧に無駄なく描き切り、深いところまでリードして考えさせてくれるような、ダイバーみたいな作家さんだと思う。
    今後も新たな境地を拓いて欲しいと楽しみにしている。

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    2022年03月29日
  • 翼 cry for the moon

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    よかったと思います。
    素直に、なんか優しい小説でした。
    人からまとめてもらって、村山さん連続読みする機会に恵まれているのだけど、これは他のと少し趣きが違ったな。
    なんていうか、酷すぎ辛すぎという流れはありつつも、最後はこれは穏やかに終わってたし(笑)。
    あと、なんていうのだろう、舞台が完全に外国で、外国人小説家の話を読んでいるような感覚にもなったし。主人公の女性がひたすら内面と向き合って静かに自分を分析し続けてたからかな、全体的に、起こっていることは酷いけど、穏やかでした。
    また、ミステリとかではないのに、最後どっちに向かうのか、必ずしも途中では予想のできない展開だったし。

    ということで、☆

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    2022年03月25日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    高校時代に出会った本。大人になって冷静に読み返すと、結末が少々短絡的のようにも思えるけれど、それでも涙が出てしまうんだなぁ。。。

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    2022年03月18日
  • まつらひ

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    夜明け前/ANNIVERSARY/柔らかな迷路/
    水底の華/約束の神/分かつまで

    祭りの日もえあがる男と女
    忌まわしい習慣
    捻じ曲がった時空
    復活の兆し

    道の先にあるものに絶対はない
    一つずつ選んでいくだけ

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    2022年03月17日
  • 嘘 Love Lies(新潮文庫)

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    色々な話が詰め込まれていたのでちょっと疲れた。
    ただ、あっという間に読み切ってしまった。
    もう少し丁寧に終わらせて欲しかった登場人物もいた。

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    2022年03月11日
  • 猫はわかっている

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    猫に深く関わっている物語もあれば、ほんの一部分にかませて描かれているものもありますが、どれも面白かった。

    「世界を取り戻す」
    最近猫を亡くした身としては、共感できる部分が多々ありました。日常生活の中で描かれる猫と登場人物の絡みが泣ける。。第1弾もあるのかな?ぜひ読んでみたい

    「50万の猫と7センチ」
    作者の実家でかっているリアル猫のお話。家族として迎え入れるまでの経緯やとある事件にハラハラドキドキしつつ、最後はハッピーエンドというオチがお気に入り。

    「双胎の爪」
    猫からこんな風に話が転がるものなんだな、と驚きました。悲しい話の中で追い打ちをかけるストーリーが逸脱。

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    2022年03月08日
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体

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    第二章 文化芸術の自由は誰のためにあるのか
    から読み始めました

    「芸術」の周辺にいらっしゃる
    人たちの 肌感覚による発言が
    そのままストレートに伝わってきます

    いつの世でも
    どの国でも
    「弾圧」「排除」は
    ピンポイントで行われる

    危うい この国では
    よほど意識しておかなければ
    いつのまにやら 加害者側に取り残されている
    ことになってしまうことが多いように思う

    本書を(肯定的に)読んでいる人たちとは
    どこかで しっかり つながっておきたい

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    2022年03月08日
  • 雲の果て おいしいコーヒーのいれ方 Second Season V

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    たとえ事故だったとしても取り返しのつかない罪を犯してしまった時どうしたら良いのだろう。
    勝利が居場所を失って逃げ出したわけだけど新たな場所でも自分自身から逃げる事はできず、苦しむ姿がリアルに描かれていた。
    アボリジニの問題についてもストーリーに組み込まれていてこちらも興味深く面白かった。

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    2022年03月05日
  • 天使の梯子

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    天使の卵を読まずこっちを先に読んでしまった。

    登場人物の描写が好き。
    異性の人物を上手く描ける作家さんてすごいと思う。
    人間観察に優れてると思う。

    夏姫さんが、国語の先生というだけあって、言葉の選び方が実に美しい。主人公の、ませたふりをしながらも、真っ直ぐでひたむきな心が、綺麗だった。

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    2022年03月03日
  • 女ともだち

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    完全に個人的好みででいうと、前半の千早さんまではおもしろかった。
    (これは個人的趣味。女同士の業の深い話ばっかりが好みだったので、残りのお話は、結構すがすがしい話だったから)

    特にしょっぱなの村山さんの話は叙述トリック!という感じで「ぎゃー!そうだったのそういうことだったの騙された~~~~~!!!!」という、シンプルかつインパクトの強い驚きがあった。あれは絶対見破れない。

    坂井さんはやっぱり好きだ。前回BUTTERを読んだけど、短編の方が好きなのかも、と思った。坂井さんの短編があれば読んでみたい!

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    2022年03月01日
  • おいしいコーヒーのいれ方 6

    ネタバレ 購入済み

    登場人物がどんどん増えていって楽しくなってきました。
    かれんと勝利が公園で仲直りをするシーンは良かった。勝利の必死さが可笑しかったり頼もしかったり…。
    それにしても丈は焚き付けるの上手い。

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    2022年02月28日
  • おいしいコーヒーのいれ方 5

    ネタバレ 購入済み

    ちょっとしたすれ違いで距離が出来たかれんと勝利。勝利はかれんに笑顔でいて欲しい一心でかれんが失くした傘を必死で探す。
    健気で一途で一生懸命。勝利がかれんを嫌いにならない限り別れる事にはならないんだろうなと思いました。

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    2022年02月28日
  • おいしいコーヒーのいれ方 4

    ネタバレ 購入済み

    付き合っているのにぎこちない勝利とかれん。些細なことからかれんが怒ってしまう。きちんと説明すれば良いのに…。
    大学生になった勝利。新たな人間関係が始まりました。面白くなりそうです。

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    2022年02月28日
  • 猫はわかっている

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    猫小説アンソロジー。猫好き必読。もうどれを読んでも可愛い! 全部可愛い!
    ミステリ好きとしては有栖川有栖「女か猫か」、長岡弘樹「双胎の爪」がお気に入りです。だいたいほんわかとした幸せなムードの物語が多い中、ざっくりと残酷さを突き付けられる「双胎の爪」はインパクトがありました。
    描かれた猫の魅力に一番のめりこんでしまったのは阿部智里「50万の猫と7センチ」。はらはらどきどき、笑いあり涙ありの一作。だけどそのようにさまざまな感情に振り回される人間たちをよそ目に、猫ときたらもう……! このオチには脱力せざるを得ませんでした。だけど猫ってこういうものだよね。猫の魅力ってこういうところなんだよね……と猫

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    2022年02月28日
  • 記憶の海 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season VII

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    おいしいコーヒーの入れ方シリーズ久しぶりに読んだ。Second Season6 を飛ばしてしまったから読まないと!
    登場人物全員がお互いを思いやる温かい関係で優しい気持ちになれる。
    村山由佳の爽やかで温かい作風がやはり好き。

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    2022年02月27日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    25年越しのシリーズの完結。自分は1年半かけて読み終えた。ショーリとかれんの恋愛を軸に周りの人間関係やいろいろなサイドストーリーにハラハラしながら楽しめた。主にショーリの心情が語られる内容でその成長を見届けられた。終盤は苦しくなる内容でもあったけれど2人の未来は明るいものだと信じることができた。

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    2022年02月26日