村山由佳のレビュー一覧
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ひっさびさに窒息しそうな気持ちで読んだ。
普段ひた隠す類いの醜い気持ちと対峙させられた。作者の筆の力にぶん殴られ続けた感がある。
栄誉への渇望や、同じ次元の理解者がいない孤高とそれに浸る自尊心。一方で、この人こそは理解してくれると決め込むと共依存して行く様や、その末に自他の境界を見失っていくというグラデーションが見事。
食欲も性欲も名誉欲も、うまく隠すのが大人とされているけれど、カインのように純真の欲を発露する嵐のような人間はやはり魅力的だ。時に誰も寄せ付けない風雨を吹かせては優しく虹をかけて、世界を翻弄する人物になってみたかった。読み終えたあなたもそう思うのではないだろうか。
しかしそ -
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ネタバレ2026年の本屋大賞の第3位ということで読んでみた。
大賞を取ったインザメガチャーチも読んだけど、こちらの方が本屋大賞にはふさわしい内容だと思った。
他のノミネート作品を読んでいないので、他にもふさわしい作品があるかもしれないけど
本好きの人間はこちらの方が本が完成するまでの裏側を見ながら共感し、発見し、納得して楽しめるのではないだろうか?
横柄なように見えて繊細な作家 天羽カイン。売れるのに賞が取れない。
賞を取るにはどうすればいいのか? 作家として彼女が大切にしてきた言葉たちを捨ててまで欲しがった賞。
ラストは賞のために自分を捨てきれなかった弱さに足元を掬われ、それでも作家としてのプライド -
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2026/05/11
ちょっと長そうなんだよなぁ…とずっと読むのを先延ばしにしてしまっていたことをとってもとっても後悔した一冊。アイドル歌手を生み出し、その後のサポートや難題にどう向かっていくかということをマネージャーという視点から描いた本。
アイドルの裏側に焦点を当てているという共通項では、流行ったアニメの「推しの子」にも近いような感じがします。
芸能プロダクションのマネージャーを務めている桐絵は、地方のアイドル発掘オーディションを勝ち上がった真由という女の子と関わることになるのだが、この真由がワガママ放題のお嬢様。
そのオーディションで訪れていた場所の近くにあったライブハウスで歌う別の女の -
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ネタバレこれは本好きにはたまらない本でした。天羽カインの性格の激しさにはついていけないことも多く、最後まで運転席蹴っちゃだめだよーって思いました。でも、読者を思い、作品に真摯に向き合う姿は素晴らしく、その不器用さに憎めなさがあるなぁと思いました。「あなたを、許さない」という千紘へのメッセージについては、読者にいろいろ想像させる深い一文だと思いました。わざわざ千紘のお気に入りのチョコレートを選んだ上で、あえて希望を持たせない厳しい言い方をしていることから、本当に信頼を寄せていたかけがえのない存在であり、感謝していたことへの裏返しだと感じました。千紘は裏切ってしまったとはいえ、自分が天羽カインにとってそれ
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ネタバレどうしても直木賞を取りたい売れっ子作家のプライド。
率直に言って最高だなという感想です。とても面白かった。わがまま作家を取り巻く出版業界のひりひりした気の使いよう、作家のプライド、エスカレートしていく作品への愛情などが目まぐるしくも落ち着いたスピードで進んでいき、ずっと先を読み進めるばかりでした。
千紘がだんだんおかしくなっていく(性被害の告白あたりからのエスカレートっぷり)過程も「徐々に」と「唐突」の間くらいの雰囲気で、驚きと納得を同時に感じさせてくれて私にはとてもいい塩梅でした。終章へ向けての流れがまた素敵だった。土壇場で辞退するカインの気高さよ。
カインと千紘の関係性がどんど