村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上巻の展開もかなりおもしろかったのだけど、後半はさらにスリリングさが増していく。
夫・孝之があまりにしょうもないし、情けない。
自己保身しかなくて、事故で彼の身に起きたことは、ある意味、自業自得というか・・・、因果応報というか・・・
それに対して、妻・涼子はかっこいい。
泥棒猫の美登利も含め、女性たちは修羅場になってもキモが据わっていて、何というか、男前だ。
性描写はかなり官能的だし、ドロドロ感もハンパない。それなのに、読後感は不思議なほど清々しい。
タイトルの「ロウ」とは「漕ぐ」という意味のようで、「人生を自分の力で漕いでいく」ことがこの小説のテーマなのかな。
だから、読み終えてたど -
Posted by ブクログ
ええやん!長いけど。
DANGERとDANCERとかけてるのか…
あんまり、バレエとか分かってないけど、踊り子(ダンサー)は、危険。
よく水鳥が優雅に水面をスイスイ泳いでるように見えるけど、水面下は、激しく足を動かしてるような…
満州、シベリア抑留と凄い経験をしても、尚、踊るのはやはりDANGERなんかな。
これは、ダンサーの話もあるけど、戦中、戦後のツラい話しでもある。
ソ連のギリギリに参戦してきて、日本人をごっそり労働力として持って行くのには辟易とするけど、アメリカさんらも知ってるんやろな。
翠さんら、女性たちの悲惨なのも心に残る。
こんな事は、二度と起こさない!って誓って欲しい!
…
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Posted by ブクログ
これはすごかった。
日本で戦争を経験した者があれば満州で経験し終戦後シベリアへ抑留された者もいた。
世界的バレエ振付師の久我、満州開拓団の翠の目線で戦前から戦後まで描かれた内容に胸が抉られそうになる。
いつだって被害を受けるのは弱い者たち。
どれだけの命と尊厳が奪われ、どこまで酷い目に遭わなければいけないのか。
過酷なんて言葉じゃとてもじゃないけどとうてい足りない。
そんな中、やっと叶った翠と久我の邂逅には涙が出た。
インタビューを通してバレエ経験者の水野果耶がバレエに対して前向きに、また新しい一歩を踏み出せる姿に喜びを感じられた。
ちょっとした希望、だけどとてつもなく大きい。
村山由佳さん、 -
Posted by ブクログ
今までバレエに興味が無かったがこれを読んでちゃんと動画を観てバレエの理解を深めたいと思った。
日本のバレエの歴史も知らなかったが、勿論どんな分野のものも、歴史を語るには戦争という存在は否が応でも存在する。
過去を語る振付師の語りと、同時に描かれる戦時中の描写。とても痛ましく苦しい現実である。どんな人にも戦争の傷が生々しく残っている。
90年代の設定の作品だが、それが戦争体験を聞ける最後の年代だったのだと思う。
聞き手(狂言回し)の主人公がやけに軽い(チャラい)のは戦争を体験した人との乖離を描くためか(読者の代弁者という役割もあるかもしれない)
体験した人々は語りたくないかもしれない人も多かろう -
Posted by ブクログ
この本は……
ヤバいし、すごいし、考えさせられた(三大クリシェ)
はぁ?
ダメです。そんな言葉で語ってはいけません。
舐めてます、バレエ、戦争、シベリア抑留を!
今日は終戦記念日ですね。
戦後81年目。
「終戦」と言ってもそれで終わりではなかった、始まりでもあったのだ。
シベリア抑留と言う過酷な状況に追い込まれた人達が居たことを忘れてはならない。
この本にはその状況に追い込まれた若者達(衛生兵や従軍看護婦)の記録が鮮明に描かれている。
舞台は満州。
私の祖父は陸軍歩兵隊としてそこで活動したらしい。
散々聞かされた。
写真などの記録も残っており、まさに銃を撃ちまくって -
Posted by ブクログ
ベストセラー作家、なのに賞とは無縁の作家が直木賞を欲してもがく話。
展開が面白く、文章もいいので一気読みした。終盤の展開はドラマチック。
出版業界の舞台裏を見る楽しさもあった。
主人公天羽カインは初版で5万部を刷れる作家。日本の作家の最上位層に属する人だろう。なのに文学賞とは無縁。「無冠の帝王」と呼ばれていることを内心恥ずかしく思っている。エゴが強く、ハラスメント気質なんだけど、作品に対する気持ちはまっすぐなので憎めない、味のあるいいキャラ。自分は好ましく思った。夫に対してだけは弱気になるのがまた妙にリアル。
富は十分にある。あとは権威ある他人からの評価が欲しい。
「欲するだけの評価を受け