村山由佳のレビュー一覧
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ネタバレ自分は露悪的なところがあるので、千紘とカインという記者と編集者の関係はすごく羨ましく感じた。でも、もちろん、カイン>千紘、のところがほとんど、千紘はカインの権威を利用する節があったと思う。自分はカインに認められた編集者、これはまったくもって、自分の能力ではないし、カインに頼り切ったもの、長くは続かない。
最後には自分を過信してしまって、親密になりすぎて、視野狭窄に陥って、編集者としての一線を超えてしまったんだと思う。カインは本当に信じられないことになって、良く言うと吹っ切れて、視野が広くなって、小説家として報われてくれたのは嬉しかった。あなたを許さない。許したわけではないとは違う。こんなに裏切 -
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ラストの方泣いてしまったᵕ ̫ ᵕ̩̩
私がいかにも好きそうな本って思って手に取った本。
本当に大好きな本になりました!
ミチルと真由《だけ》の成長物語でもなく、キリエさん《だけ》の成長物語でもなくて、それぞれ登場人物のスピンオフ書いてほしい!!って思うぐらい、それぞれのキャラが濃く描かれている本だなって感じました。
特にキリエさんの決意に胸打たれて、
真由は実際にいたら嫌いになるかもって思ったけど
嫌いにはなりきれないキャラの魅力がありました。
最終的には、真由の心情が分かるし好きなキャラになりました。
緊迫感が強い青春ストーリーって感じで、
分厚い本なのに、
《今日はここまで》ができ -
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ネタバレ「どうしても、直木賞が欲しい」
中々読まない作家小説ですが、ただひたすらに直木賞に拘る作家のお話が気になり、購入しました。どうしてそこまで拘るのか、本屋大賞との明確な違いとは。そもそもの直木賞に対する疑問とともに、作家さんが自分の作品に込める想いとはどういうものなのか、面白い経験ができました。
内容としては、本を出せばベストセラー、映像化、本屋大賞と凄腕作家の天羽カインを主人公とし、その作家が唯一取ることができていない直木賞を目指す物語です。「どうしても直木賞が欲しい」そんな想いを持ち続けた人気作家の奮闘物語としても読むことができます。
まず、第一の感想として、作家さんが自分の作品 -
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ネタバレカッコいい!!佳代子のプロ意識と何度でも立ち上がる強さに痺れる。作品は我が子でも自分自身でもある。それを否定されることは裸の自分をナイフで切り刻まれるようなもの。それでも貪欲に表現を追求する姿には胸打たれた。
千紘の批判に勇気を出して向き合い、文章を削除する事で変化のきっかけを掴んだ瞬間はまるで長いトンネルを抜けたようでこちらまで鳥肌が立つ。
千紘がした事は許されないが彼女がいなければ作品が生まれなかった事も確かであり、それを丸ごと自分の経験にしてまた三成と次作に向かう姿のなんと逞しく清々しいことよ。
ただ、主人公は傲慢でヒステリックでパワハラ気質なところがあり、そこは不快な気持ちになった。 -
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とても面白かった。
どうしても直木賞が欲しい作家とそれに伴走する編集者の話。
二人とも女性なのだが、その二人の目線が読めるのがいい。
賞レースに残るような作品を作るにはどれほどの情熱を傾けなくてはいけないのか、どれほど心血を注がなくてはいけないのか。
作家、編集者それぞれの立場が読める。
自分の社会での立場が危うくなるほど全てを作品に費やす様はいっそ素晴らしく思える。あれほど何かに自分のリソースを割いたことがあるだろうか。
しかし結果は周囲が危惧した通りになってしまったわけだが。
作品の作り方も面白かった。
直木賞選考委員からの作家への辛辣な評価や、作中作への編集者の朱入れで小説というも -
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ネタバレ最後の方はめくるページが止まらなかった。
ずっとハラハラしながら読んでいて結構疲れました笑
ある意味ホラーっぽいところもあるのかもしれないです。
作家と編集者には距離感が大切。近いからといって良い作品が作れるわけではない。逆に近すぎると相手のためを思ってなのにやってはいけないことをやってしまったり、、。
お互いに心酔しすぎると良くないなと感じました。
天羽カインのキャラクターがかなり特徴的で心の波が激しくいわゆるメンヘラなところがあるが、書店や読者をことを最優先に考えているところに感激した。他の作家さんもおそらく同じように考えている人は多いと思うが、カインほどの人はなかなか少ないのではないか -
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常にピリピリとした緊張感や怖さがあり、ミステリーでもないのに、先が気になって気になって、どんどん読んでしまった。
残り僅か50頁も満たない所でも、まだ結末が読めない。
結末がAでも、Bでも、Cにもなりそうなドキドキ感...。
物語に引き込まれました。
また、本1冊出すのがどれだけ大変なのかも垣間見ました。
こうやって気軽に本が読める事は有難い!
現時点での本屋大賞2026年個人的ランキング
1位 エピクロスの処方箋
2位 PRIZW(プライズ)
3位 イン・ザ・メガチャーチ
4位 暁星
5位 殺し屋の営業術
6位 ありか
7位 探偵小石は恋しない -
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ネタバレこれはミステリーでもサスペンスでもない。
まして人が死んだりもしないストーリーなのに、どうしてこんなにドキドキハラハラさせられるのか!?
どうしても直木賞が欲しい作家·天羽カインが、どうしたら賞が取れるのか、どんな小説が賞を取るのか、そのことのためならなんでもやってやる、という狂気じみた意気込みと、そんな天羽を尊敬し心酔し敬愛する編集者の緒沢千紘。
2人のとことんまでやる熱量や心持ちにかっこよさや憧れすら感じる(途中までは!)ことができる作品だった。
出てくるキャラクターも皆良くて、1本の映画を観ているような感覚で物語が進んで行った。
もう次の直木賞が楽しみで仕方なくなってる…!!!笑 -
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主役の天雨さんが、職業としてつきあっている編集者などとの心理的距離を履き違えていて、まるで友人くらいの振る舞いをなさるので、この人とは仕事では付き合いたくないなぁ…
とはいえ、さすがの村山由佳。最後まで読めばすごくいいのであった。というか直木賞作家でもないと、直木賞欲しいってごねる作品は作れない。
作家の天雨カインは、本屋大賞は取れてもいわゆる重鎮のもらえるような賞が取れない。ノミネートだけはされるのだ。それでイライラしている。初版部数も少なすぎだと思ってるし、担当は気が利かない。
天雨は軽井沢に住んでいる。東京の夫とは別居婚だ。
天雨は編集者に対してパワハラなのではないかと思えるほどツ -
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私が読書好きになったきっかけの本は、村山由佳先生の『天使の卵』でした。
ラストの1行に感情が揺さぶられて、読書の楽しさを知り、それ以来たくさんの本を読んできました。もちろん、村山先生の本もたくさん読みました。特に初期の頃の作品ですが。
村山先生の本では、たった一文で、心を鷲掴みにされることがよくあります。
今回は、とても久しぶりの村山先生の作品でしたが、やはり、ある一文で心を鷲掴みにされました。
ラストのほう、作中の小説家、天羽カインが、編集者にあてた手紙です。
その展開にも驚いたし、そこに繋がるまでの流れも最高でした。
余韻に浸りながら、本を閉じました。