村山由佳のレビュー一覧

  • 二人キリ

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    最初は猟奇的な殺人が題材のエログロな話かと思っていたが、読み進めるたびに「どうも違うぞ」と気づいた。「定」という1人の少女が世間を騒がせた「アベサダ」になるまでの彼女の人生を、彼女と関わった様々な人々の目線から読者に伝えている。定は自分のことを理解してくれる人を求めていた。本を読み終わったとき、その読者、多くの人が定を理解する人になっていることを彼女はどう思うのだろうか。本を読んで作者の意図に気付いたときは鳥肌が立った。
    作者の物語の書き方にも魅せられた。話し言葉で物語を繋いでいくから、ついつい語っている人に引き込まれてしまう…480ページも苦ではなかった。
    人を愛することは、苦しい事だと思う

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    2024年11月04日
  • ミルク・アンド・ハニー

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    ダブル・ファンタジーの続編だったか!
    もう一度ダブル・ファンタジー読みたくなった。
    最後そう纏めるか。流石。

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    2024年11月02日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    おいコー、second season第9巻。完結。一時帰国し、かれんと再開したが、『私と・・・もう、別れたい?』と言わせてしまう勝利。このあたりが一番ぐっときた。その後、まさかの大怪我があるのだが、最後は穏やか。first seasonも含め全19巻、全部合わせて星5つとしました。リアルタイムでは完結まで26年かかったそう。

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    2024年10月16日
  • 二人キリ

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    衝撃。

    生々しくて、ぶっ飛んでて、美しくて。
    皆の心情が、本当にこの小説の通りだったんじゃないかと思ってしまう。
    どれだけの時間をかけて研究したんだろう。
    苦手な人は苦手だと思うけど
    私の心には突き刺さりました。
    素晴らしい一冊。

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    2024年10月11日
  • 猫はわかっている

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    ほっこり系からミステリーまで。猫にまつわる短編集。個人的には村山由佳さんの「世界を取り戻す」と長岡弘樹さんの「双胎の爪」、嶋津輝さんの「猫とビデオテープ」が良かった。

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    2024年10月07日
  • 二人キリ

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    阿部定をテーマにした作品

    なんとなく知っていた話だが
    ストーリーとしてはめっちゃ面白い

    傍からみたらとんでもない悪女と思われているんだろうけど
    その場その場は純愛

    心が熱くなる作品

    読み終わった後は 世の中の不条理を感じた

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    2024年10月05日
  • 風よ あらしよ 下

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    最後で涙が出そうになりました。
    自然と村の共同体から無政府主義の理想形を学んでいた伊藤野枝。彼女の人生は関東大震災での流言蜚語によって無惨にも終わらせられてしまいます。プロローグの前に書かれていた「声が、出ない」という語りと最後が繋がって、胸が押し潰されたように苦しくなりました。

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    2024年09月30日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    次々に起こる喪失が、空っぽさや悲しさだけでなく愛おしさを残していってくれるような作品だった。はるきのするりとした雰囲気がわたしもすき。

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    2024年09月26日
  • ありふれた愛じゃない

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    私、これ好き。読み始めてすぐに思った。

    主人公の思いが手に取るようにわかる。
    どんどん次が読みたくなって、自分事のように読めた小説は久しぶり。
    この本と出会えて良かったな
    海も好き。描写がわくわくする。夏に読んでよかった。海に行きたくてそわそわしちゃうもの。

    タヒチの女、いいじゃない
    太陽に当たるっていいじゃない
    自立した女っていいじゃない
    愛に生きるっていいじゃない

    肯定されてるような、発破をかけられてるような、応援されてるようなそんな感覚になったな

    来年の夏が楽しみ。

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    2024年09月18日
  • ありふれた愛じゃない

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    出てくる登場人物がみんな生き生きと描かれていて、それにタヒチの素晴らしい情景描写が相まって非日常を味わうことのできる本だった。

    ある意味ベタな話の展開ではあるけれど、所々にドキッとするような深い真理を入れ込んでくるので本当に上手い。つい引き込まれてしまう。それでいてとても読みやすく、読者ウケするような描写もきちんとありながら深い余韻も残すあたり、さすが村山由佳という感じ。

    こんな風に生きれたらなぁと思える1冊でした。

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    2024年09月07日
  • 私たちの近現代史 女性とマイノリティの100年

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    最近の政治家のかざす「愛国心」には心底嫌気がさしている。その理由を、この対談のなかでお二人が言語化してくれた気がする。
    「過ちを過ちとして認めることからしか、国への本当の思いも生まれない(村山由佳)」「今は、過去の歴史に学ぼうとするような政治家が皆無に近くなってしまって、戦争への警戒心や、ヘイトが悪いことだという意識が弱くなってきているのが、とても恐ろしい(朴慶南)」
    ↑こういうことを、日本人はもっと重く受け止めるべきなんじゃないかな…。そういう人間としての努力が、日韓関係だけではなく、イスラエルやロシアの戦争に対する解決の糸口になるのだろうと思うのだけど。

    猫エッセイや『風よあらしよ』を読

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    2024年08月31日
  • 天翔る

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    心が疲れた時読みたいと思える本でした。
    心が暖かくなります。
    辛いことを乗り越えるのはどんなに周りに良くしてもらっても、最終的に自分しかいないんだなと痛感。
    何も抱えてない人はいない。大なり小なり人生には全て付きまとうからね。
    エンデュランスという競技も初めて知りました。
    本当に馬の競技は多岐に渡るんだなぁと…。
    動物も大好きなので、手元に置いて折に触れまた読み返したいです。

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    2024年08月04日
  • 放蕩記

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    同性の親に対する屈折。
    果たして親としての愛なのか?
    どうなのか?
    教育か、躾なのか調教か、はたまた虐待か?

    ボーダーはルールをいくら作ったとて、判断し切れるものではない。環境の違い。

    環境が違っていた者同士が一つの家庭を営み始めるのが家族の最小単位であれば、どこまでがどこまでの範疇か。それぞれに委ねられる。

    範囲が決まっていたとしても、定まった数値にはならない。昔の体重計が、体重を指し示す赤い針が中央に固定され、目盛りが動くように。
    うまい例えが思いつかない。

    この物語に書いてくれたことは、少なからずどの家庭でも起こり得ること。少なくとも、自分自身の子供時代に置き換えてみて、かなりな

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    2024年08月01日
  • 命とられるわけじゃない

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    読んでいても猫のかわいさが伝わってくる!
    村山由佳さんの猫エッセイを読むと私も猫を飼いたくなります。
    お絹との出会いは本当に運命?としかいいようのないもので、猫のほうがこんなに人に懐くということがあるんだな、と驚きました。

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    2024年07月21日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

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    職場の方から借りました、おいコー!! 読みやすくて時間をかけずに読めました(^.^)
    甘酸っぱい青春ストーリーでした(//∇//)♡ いいですねぇ〜次回はどんなことが起こるか楽しみです(^○^)

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    2024年07月17日
  • 二人キリ

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    ネタバレ

    凄まじいお話でした。
    どこまでが史実で、どこからがフィクションなのかも分からず夢中になって読み進めました。
    アングラエログロの「アベサダ」ではなくてみずみずしい一人の女性の輪郭が、吉弥の目線と彼女を取り巻く人々、そしてお定さん本人の視点を通して書き上げられていて、酷い女だとも思うのに彼女に魅入られていきます。
    吉弥とお定さんの二人の心の通わせ方には胸を捕まれた思いでした。
    そして吉弥自身の想いの行く末が見えたことによって想いが通じ合うという感情がよりリアルに感じられ、事件の日の彼女の想いも一段と際立つ。
    村山由佳さんの文章の持つエネルギーが力強くて生き生きとしていて、まるで映画を見たように情景

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    2024年07月13日
  • 女ともだち

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    327ページ
    720円
    6月17日〜6月19日

    女性作家8人による短編集。女ともだちの表と裏が、絶妙に描かれていて、どの話もおもしろかった。

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    2024年06月19日
  • 天翔る

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    感動的なラストが2回もあってお腹いっぱい。傷ついた人が他の人との関わり合いの中で成長していく姿をうまく描写できていると感じました。
    そしてエンデュランスという競技の中で、チームで戦い抜く素晴らしさも感じることができました。

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    2024年06月15日
  • 【新装版】BAD KIDS

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    ふとした言葉の鮮やかさ
    村山さんの小説は恋愛に対しての考え方が鋭くてハッとすることが結構ある。
    都や隆之のような人生は送っていないけれど、高校生の時に自分が悩んでいたことの答えを教えてくれた。

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    2024年06月11日
  • 嘘 Love Lies(新潮文庫)

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    すごく壮大な話で尚且つ緻密に描かれている作品だと思います!
    話が重くて重厚感があるのに自然と読み進めてしまうのは表現がそれだけ繊細で優しく一方で大胆に描かれているからなのかなと思います。

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    2024年06月04日