村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村山由佳さん著「Row&Row」
「PRIZE」2026年本屋大賞3位、おめでとうございます。
今回の本屋大賞は非常にいい作品が多く「熟柿」も含めて上位3冊はどれが本屋大賞でも納得できるほどだったと感じている。
本作品は「PRIZE」以前に執筆された作品だが興味深かったので購読。
物語自体は凡庸で簡単に言ってしまえば不倫が絡む夫婦物語。
性描写も多く、官能小説顔負けの物語でもある。
ただ本当に凄かったのは登場人物達の心理描写。圧巻だった。
夫婦間に元々あった細かな互いへの違和感が夫の不倫を機に細かな一つ一つが繋がっていき大きな亀裂となって深い溝を作っていく。
それに至る互いの心理の描写力、凄すぎた。
物語の善悪の感想はさておき、怖いなと感じたのは理性が壊れていくその状態。
この物語の中でも幾度と描かれていた。
対人上の関係の中では常に誰かの目の中に自分が写っているのだから、本来ならば自分という個を自分自身でコントロールすべきだろう。
言葉では簡単なのだが、実際には無理に近い困難さがある。
言動行動を含め自らのコントロールは時に間違いだらけ。今回のこの物語も多々そのケースが多く見えた。
人間関係全般に言えるのだが、そうしたコントロールミスで一番みっともないのは言い訳を事後に考える事。
見繕った言い訳ほど見苦しいものはない。
間違いを間違いと認め、言い訳を考えない、作らない。これに限るかと感じる。
この作品、人間の弱さと人間の厭らしさを特質して感じられる作品だった。
自分もあらゆる面で気をひき締めてゆかねばと感じさせられた。
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Posted by ブクログ
2026/05/11
ちょっと長そうなんだよなぁ…とずっと読むのを先延ばしにしてしまっていたことをとってもとっても後悔した一冊。アイドル歌手を生み出し、その後のサポートや難題にどう向かっていくかということをマネージャーという視点から描いた本。
アイドルの裏側に焦点を当てているという共通項では、流行ったアニメの「推しの子」にも近いような感じがします。
芸能プロダクションのマネージャーを務めている桐絵は、地方のアイドル発掘オーディションを勝ち上がった真由という女の子と関わることになるのだが、この真由がワガママ放題のお嬢様。
そのオーディションで訪れていた場所の近くにあったライブハウスで歌う別の女の子の声に聞き惚れて後日再スカウトに桐絵が行き、ミチルという女の子を勝手にスカウトしてくることになる。
縁あってミチルと真由はデュエットを組んでデビューすることになるのだが、2人の仲は最悪。マネージャーの桐絵も日々頭を抱えていた。
こんな状況から、2人の芸能人としての成長や、芸能人だからこそ見舞われるトラブルやら、マネージャーとしてどう対応していくか、事務所が抱える2人のアイドルを伸ばして売り出していくためにどのように関わっていくのか、2人がどのように成長していくのか、といった所がこの小説の読みどころであると思います。
ストーリーもサクサク展開してとても読みやすいと思います。