村山由佳のレビュー一覧
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ネタバレこの最終巻を読みたくて、1作目から再読しようと試みて5年経っていました。第1刷を買ってからずっと家に積読していたとは…
ただ、言えることは1作目から読み直して、しっかりとおいこーのシリーズに浸り直してよかったと思います。
誰もが納得できる終わり方ではないかもしれないが自分としては言うことなしでした。
心を取り戻していく前半は読者としても涙腺崩壊。後半はこのままバッドエンドなんか認めたくないとはらはらしながらも残り少なくなっていくページを捲り。
最後は、やはり勝利とかれんで締めくくられてほんとによかった。
いつかどこかでまたこの作品を読み返したくなる時がくる気がします。
ただの恋愛小説ではなく、 -
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定吉二人キリ
完全にR18。未成年は絶対に読んではいけない。
愛人の男石田吉蔵を絞殺し、局部を切り取るという凄惨な「阿部定事件」。
犯人の阿部定を、事件の真相を、吉蔵の婚外子である吉弥が追う。
尋常じゃない深さの狂った愛。
性愛の極北に至った二人。
怖いけど、こんなふうに愛されてもみたい。
愛し満たされるのであれば。
・・・・とは、さすがに思わない笑
けど、吉蔵は首絞めもちん切りも含め、全てを受け入れていたのかもな。
吉蔵の定に対する愛の形は、エーリッヒ・フロムが説く、愛する技術を彷彿させた。
(もちろん、不倫という時点で、全く違うのですが・・・)
定のことはなんか憎めなくて、とい -
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この類いの小説の中では1、2を争うぐらい胸に刺さりました。一番良かったと思うところは、雪乃ちゃんが小学生の高学年でイジメにあって不登校になってしまうのですが、自分も不登校だったのでなんで行けないのか?なんで行かないのかが痛いほど分かってしまう文章の表現。昔は学校に行くのが当たり前だという時代。そんな時代でした、自分は。しかし、この小説で出てくる両親は子どもの気持ちがよく分かってくれていて優しく受け入れてくれています。でも中には心無い人もいて、厳しく言う人もいるのですが、周りの優しい人達に囲まれて、少しずつ雪乃ちゃんは強くなっていきます。特に同い年ぐらいの友達の存在が凄く大きくて、カッコよくかん
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デビュー30周年記念エッセイ。
今回、続けてエッセイを4冊読み切った。
作品の中にも、自伝的な要素を感じられていたけど、
エッセイで、より深く村山作品を理解できた気がする。
母親との確執は、どんなに傷ついたことだろう。
え?と思うエピソードが満載だった。
それも、小説の肥やしになっているのだろうけど。
「もっと愛してほしかったとは思わない。
ただ、愛させてほしかったな、と思う」
胸が苦しくなる言葉。
2度目の夫は、なんて奴!
たくさんの借金のせいで、必死で働いた話は、今回初めて知った。
波乱万丈な人生の中で、たくさんの命と出会い別れを繰り返し、今の幸せがあるんだ、と知った。
全部全部、 -
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ネタバレ芸能プロダクションから、ティンカーベルというグループ名でデビューする真由とミチルの活躍を描くお話。芸能関係の本は初めて。実態と乖離している部分もあるかもしれないが、マネージャーは実の両親よりもずっと近くでお世話をしないといけないのかと、大変な仕事であることを知った。
当初は性格の違いから犬猿の仲と言われていた2人が、最高のライバルかつ相棒として成長していく過程を、まるでもう1人のマネージャーになったかのような視点で見ることが出来る。
まさか真由がミチルになりきって歌うことで、1人ティンカーベルを背負う決断をするだなんて、当初から考えると想像もできなかった。ミチルがみたら喜ぶだろうなあ。