村山由佳のレビュー一覧

  • 星々の舟

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     暴力をふるう父親であったり、許されない関係の恋であったり、あまり普通ではない一家のそれぞれに焦点を当てた連作短編。両親も子供も、一般論でいえば普通の幸せな人々ではないのかもしれない。ただそれぞれに自分の感情を大切にしていれば、幸せの形はいろいろあるんだ、ということを肯定してもらえる気がする小説。それぞれの章ごとに読みごたえがあって、そして手放しに幸せな話ばかりではないが、ちょっとほっとすることができるような物語だった。

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    2025年12月07日
  • 雪のなまえ

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    ネタバレ

    いじめを受けていたという事実を知った両親が
    それぞれに事実とどう向き合っていくのか
    生活環境が変わった少女の気持ちの変化を描いたものです。

    父親と娘が母親と離れて暮らすってフィクションだなぁと
    思いましたが、読んでいるうちに共感できる気持ちもあったり。
    あぁ、不器用なりの努力をしているんだと。
    父親に対する印象が最初は悪かったです。正直。
    だけど、途中から可愛い存在になっていました。
    母親が弱音を吐くシーンには心を揺さぶられました。
    わざとらしくなくそういう細やかな人物像を描ける作者さんなんだと思います。

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    2025年12月07日
  • La Vie en Rose ラヴィアンローズ

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    ネタバレ

    最近読んだ作品の中でもトップに入る面白さだった!
    夫を埋めるシーン、緊迫感があって読んでる最中に鳥肌が止まらなかった。
    薔薇は主人公にとっての生命、作中に散りばめられた数々の薔薇の香りに、うっとりしながら“感じる”そんな作品でした。

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    2025年12月02日
  • 雪のなまえ

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    いじめを受けて、学校に行けなくなった雪乃。
    そんな雪乃を見て、父親である航介は仕事を辞め、妻の英理子を東京に残して、祖父が暮らす長野で雪乃と新生活を、それも今までやったことのない農業を始めることに。
    母親は東京で、父親は長野で農業を、雪乃はまだ学校に行けないでいるが…。

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    学校に行けなくなった、ではないと思う。
    学校に行くことをやめた、ではないかと思う。
    ずっと惰性で続ける方が楽で、適当に誤魔化すことのほうが簡単。
    でも我慢する心は確実に疲弊していって、気付かないうちに壊れてしまう。一度壊れるとなかなか治らない。
    そうなる前に、学校に行くことをやめることができた雪乃はとても偉くて強いと思う。

    逃げる、ってとても勇気がいる。
    残った人たちに後で陰口を叩かれるかもしれないし、逃げた先がまた違う闇かもしれない。
    逃げられる強さをもつ雪乃、そして、そこに理解を示した父親の航介がとても素敵だと思った。

    そして、長野の学校に通う同い年の大輝や曾祖父である茂三、曾祖母であるヨシ江など、周りにいる人たちが本当に温かくて、農業の手伝いを通して成長していく雪乃が何より輝かしく感じた。

    きっと彼女は絶対に強く生きることができると思う。
    弱さは強さの裏返し。表も裏も弱いなんてこと、この世にないんじゃないかなって思った。

    最後のフリーライターによる解説で、この話には重要な要素が3つあって、1つは『いじめと不登校について』、2つめは『地方移住と田舎暮らし』、3つめに『就農』とされていて、他にも別居婚(週末婚)や過疎地での高齢者の生活などの要素が物語に詰め込まれていると解説されている。
    本当にその通りで、複数の要素が詰め込まれているからこそ、物語に厚みが出て、吸い込まれるように読んだのだと思う。
    ちなみに、わたしはこのフリーライターの解説に加えて、雪乃自身は気付かないけど淡い初めての恋心の語られ方も好きで、結構大事な要素な気がする。

    『大人ってかわいそうだな、と思ってみる。寂しいとか、会いたいとか、もっと一緒にいたいとか。そんな風な言葉をなかなか素直に口に出せない。』

    ある意味まっすぐな雪乃のこの言葉が、突き刺さりました………。
    大人ってかっこ悪いね。

    この文字量でも分かるように、本当にこの物語は久しぶりに熱中して読むことができた。
    ずっと読んでおきたくて、わざと少しずつ読むくらいには。

    都会のカフェで涙をこらえながら読んだのだけど、最後の章でもう我慢できなくて、ギャン泣きしてしまった…
    良かった、すみっこの席で。

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    2025年11月25日
  • 雪のなまえ

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    何回か泣いた
    人ってたぶん本来、自分自身で少しずつ回復して前を向いて生きていく力をみんなが持ってる気がする

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    2025年11月19日
  • 星屑

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    2年ぶりに再読
    主人公も良いが以外の登場人物がとても良い味を出している
    うーん、とてもいいです
    また2年くらいしたらまた読んでみよう

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    2025年11月15日
  • 星屑

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    2025.11.11〜11.16

    清々しい。歌が命なんだろうな。本当に歌が好きなんだろうな。
    昭和の歌番組を知っている人間としては、今の歌番組のつまらなさを痛烈に感じる。その原因がわかる1冊だと思う。
    私はこの作家のドロドロの恋愛ものより、このタイプの方が好きです。もっと、こういうのを書いて欲しいのに。

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    2025年11月16日
  • 遥かなる水の音

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    ボリューミーで読み応えありましたー!
    一緒に旅行してる気分に浸れる旅行記みたいでもあり、恋愛もあり、ハラハラもあり。
    最後の最後でタイトルの回収されてて、最後の最後で泣かされました!
    人を愛する、大切に思うことの偉大さ。
    私も日々、周りの人達を大切にしよう。

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    2025年11月06日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

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    こんなにも甘酸っぱい恋があっただろうか。
    嬉しい事があると世界がピンクになるような。
    悲しい事があると世界が灰色になるような。
    それぐらい意味わからないぐらい
    犯罪的に愛してる
    それでいいじゃないか。

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    2025年10月22日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    ネタバレ

    この最終巻を読みたくて、1作目から再読しようと試みて5年経っていました。第1刷を買ってからずっと家に積読していたとは…
    ただ、言えることは1作目から読み直して、しっかりとおいこーのシリーズに浸り直してよかったと思います。
    誰もが納得できる終わり方ではないかもしれないが自分としては言うことなしでした。
    心を取り戻していく前半は読者としても涙腺崩壊。後半はこのままバッドエンドなんか認めたくないとはらはらしながらも残り少なくなっていくページを捲り。
    最後は、やはり勝利とかれんで締めくくられてほんとによかった。
    いつかどこかでまたこの作品を読み返したくなる時がくる気がします。
    ただの恋愛小説ではなく、家族や友人、愛の物語でした。

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    2025年10月13日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    中学生の時初めて読んだ恋愛小説。
    こんな切ない大人の恋物語に戸惑った。
    これを読んでから小説にハマりました。

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    2025年10月13日
  • 雪のなまえ

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    不登校になってしまった女の子
    田舎の曾祖父母の多くは語らない言葉やそっけないが優しさ溢れる態度がとても沁みる
    また両親の子供に対する愛情の注ぎ方も納得
    人としての生き方を改めて考える機会に
    とても、とても良い小説でした

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    2025年09月26日
  • 【新装版】BAD KIDS

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    【おすすめポイント】
    爽やかでみずみずしく最高に痛々しい小説。

    1990年当時のみずみずしい、ひりつくような感じ。当時の、山田詠美とか好きな人には刺さるはず。

    【残念ポイント】
    特にないけど、村山由佳の初期作品だから、2025年現在と比べて多少荒削りではあるかも。

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    2025年09月16日
  • 花酔ひ

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    ダブル不倫の話。(夫婦同士で不倫しちゃう的な。交換夫婦みたいな)

    4人目線で物語は進んでいきます。

    テーマは秘めるなのかな?と思いました。

    麻子の方は、相手への思いをひたすら秘める感じで。

    一方、千桜の方は、性癖を秘めるという感じ。

    切なさと、官能に溺れていく様を見ている感じです。

    お互い不倫しているのだから、交換しちゃえば?という、簡単なものではなく。

    結婚した相手も生活の一部になっているので、いないと困る。そんな中での不倫の話。

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    2025年09月13日
  • 星屑

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    昭和の芸能界、対照的な2人の少女をマネージャー目線で描いたお話し。
    2人が成長していく姿は可愛らしく微笑ましい。
    ドロドロした部分はなく周りの大人も優しくて、爽やかな青春小説のような印象も。
    マネージャーに感情移入しすぎて最後は泣けた。

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    2025年09月11日
  • 雪のなまえ

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    この類いの小説の中では1、2を争うぐらい胸に刺さりました。一番良かったと思うところは、雪乃ちゃんが小学生の高学年でイジメにあって不登校になってしまうのですが、自分も不登校だったのでなんで行けないのか?なんで行かないのかが痛いほど分かってしまう文章の表現。昔は学校に行くのが当たり前だという時代。そんな時代でした、自分は。しかし、この小説で出てくる両親は子どもの気持ちがよく分かってくれていて優しく受け入れてくれています。でも中には心無い人もいて、厳しく言う人もいるのですが、周りの優しい人達に囲まれて、少しずつ雪乃ちゃんは強くなっていきます。特に同い年ぐらいの友達の存在が凄く大きくて、カッコよくかんじました。
    自分も周りに小学生低学年の女の子がいますが、いろいろ事情がありそうで今は何も聞かないし、その子も言わないけど、その子が何年後かに、自分がいて良かったなと思われるように温かく見守っていきたいと思っています。

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    2025年09月09日
  • 花酔ひ

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    ネタバレ

    ここ最近読んだ本でいちばんよかった。朝の電車で読むべきではなかった。
    全員の性に溺れていく様が、エロい。自分の性癖をはっきりさせなくてはならない。

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    2025年09月03日
  • 記憶の歳時記

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    デビュー30周年記念エッセイ。
    今回、続けてエッセイを4冊読み切った。

    作品の中にも、自伝的な要素を感じられていたけど、
    エッセイで、より深く村山作品を理解できた気がする。

    母親との確執は、どんなに傷ついたことだろう。
    え?と思うエピソードが満載だった。
    それも、小説の肥やしになっているのだろうけど。
    「もっと愛してほしかったとは思わない。
    ただ、愛させてほしかったな、と思う」
    胸が苦しくなる言葉。

    2度目の夫は、なんて奴!
    たくさんの借金のせいで、必死で働いた話は、今回初めて知った。

    波乱万丈な人生の中で、たくさんの命と出会い別れを繰り返し、今の幸せがあるんだ、と知った。
    全部全部、小説の中にぶち込んで、これからもたくさんのストーリーを読ませてほしい。

    家が主人公のストーリー、楽しかった♪

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    2025年08月27日
  • 晴れときどき猫背 そして、もみじへ

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    2002年に刊行された鴨川での「楽園」の復刻版。
    下にコメントが付いていて、楽しめる。

    もみじの祖母であるこばんの子育て、
    こばんの娘でもみじの母である真珠の子育て、
    それだけでもストーリーが凄すぎる!
    猫嫌いの旦那第一号もメロメロにするほど。

    もみじの兄弟たちは、どんな猫生をすごしたのかな・・・

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    2025年08月27日
  • 妖し

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    電車の乗り換え時に構内の本屋で購入

    「妖し」という固有名詞を題材にするとこんなにも作者のカラーが出るのかと…!

    大好きな恩田陸さんの作品のじっとり感がたまらなかったです。
    バナナの話は、一生忘れないと思います。
    情景描写が秀逸で、主人公視点の光景が目に浮かびすぎて怖い。そして情景は目に浮かぶのに主人公の感情が絶妙に言語化されないままそこにある感じが凄かったです。

    たまたま手に取った本でしたが大好きな一冊になりました。

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    2025年08月24日