村山由佳のレビュー一覧
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雪虫
子どもの神様
ひとりしずか
青葉闇
雲の澪
名の木散る
の6章立て。
家族6人それぞれのお話になってます。
「幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。」
両想いなのに決して報われぬ恋もある。
人から見たら、幸福ではないかもしれない、不毛な恋かもしれない。
その恋で自分は、苦しんで苦しんで苦しんだ。
でもどうしても、そこから進めない、そこからどこにもいけない、その恋から逃げられない…
だから、せめて好きでいることだけは、自分で認めてあげたい。許してあげたい。
決して報われなくても。その恋を否定したら、その恋を適当に扱ってしまったら自分ではなくなってしまうのだから。
自分の宿命は自分 -
Posted by ブクログ
「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー
既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。
なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
女性あるあるです。
そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。
坂井希久子さんの「ト・モ・ダ・チ」はイヤミスを連想させるどろどろした話で、もはやホラーの様にも思えて怖かった。
千早 茜さんの「卵の殻」は繊細な女性心理が描かれていて女性の執着がただただ恐ろしい。
「サバサバした女なんていないよ」のセリフが印象に残ります。
子供時代の競争意識、嫉妬心を描いた大崎 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「幸福とは呼べぬ幸せもあるのかもしれない」
衝撃。
人に幸せねって言ってもらえる人生でなくていいし
だからって幸せじゃないわけじゃない。
言葉にすると強がって見えるし心もとないけど
読めばストンと落ちてくる。
好きで好きでやめられない、仕方ない人がいる。
その人が生きている同じ世界で自分も生きていて、
だからこそ心を通わせ合い、なんなら触れ合い、
添い遂げられなくてもいつも心を満たす。
その人にも自分だけ。そうお互いになんとなくわかっている。
それだけでそこに存在する価値がある。生きる価値がある。
片割れだからお互いに。生きないと。
そりゃそんな二人が一緒にいられるともっと幸せに違いない。
で -
Posted by ブクログ
よかった〜!隆之が親にドカンと言った時、とてもスカッとした〜!!!
出ていけ!と言ったはなから出ていくなと言われたり、ほんと何がしたい?って思うよね。自分の思う通りにいかないからって無闇矢鱈にあたってない?親に向かってなんて口のききかただ!って怒る人すごく多いけどさ、親がそんなんじゃ示しがつかなくない?
こんなふうに育てた覚えはない!っていう人も多いけど、逆になんでそんなに自分の子育てに自信があるの?って思うよ。私は完璧にやったつもりですがどうしてこんなことになってしまったんでしょう、私はこんなふうにしたつもりはありません。って事が言いたいんでしょう?子育てなんて正解不正解ってあんまないだろう