【感想・ネタバレ】星々の舟のレビュー

あらすじ

家族だからさびしい。他人だからせつない──禁断の恋に悩む兄妹、他人の男ばかり好きになる末っ子、居場所を探す団塊世代の長兄と、いじめの過去から脱却できないその娘。厳格な父は戦争の傷痕を抱いて──平凡な家庭像を保ちながらも、突然訪れる残酷な破綻。性別、世代、価値観のちがう人間同士が、夜空の星々のようにそれぞれ瞬き、輝きながら「家」というひとつの舟に乗り、時の海を渡っていく。愛とは、家族とはなにか。03年直木賞受賞の、心ふるえる感動の物語。

あなたにとっての家族とは何か?
「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズの村山由佳さんが、とある家族を描く短編集です。「おいしい~」シリーズのようなさわやかな恋愛とは異なり、描かれる話は、近親相姦、レイプ、不倫、いじめ、戦争体験と、どれも重く、苦しい。短編は家族の一人を主人公としていて、それぞれリンクしており、全体として一つの物語という構成です。
特に長女・沙恵の視点で描かれる「ひとりしずか」では、忘れられない人(長男のことだが)との、甘く切なく苦しい恋模様は、過去の村山作品を想起させます。内容は重いですが…。
家族という一番身近にいるのに、どこまでいっても孤独なのだと、それでも前に進むしかないのだと、家族を乗せた小さな舟に例えています。読む年代によって捉え方が異なると思います。きっとこの先も読み返すだろう一冊です。第129回直木賞受賞作。

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感情タグBEST3

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読むと辛いのはわかっているので避けていたけど、随分と久しぶりに再読。嫌でも蓋を開けないといけないものはある。

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2026年09月07日

Posted by ブクログ

人間30年40年50年と生きてくりゃ 思い出したくないこと、人に言いたくないこと、言えないこと たくさんあるものだ。けれど、自分の家族について その「いろいろ」を、どのくらい把握しているものだろうか? いやもちろん、家族だからって 「いろいろ」を知っていなければならないってものでも無いけれど。家族であるからこそ あえて パンドラの箱を開けたくない、深く覗き込まない、…みたいなところもあるんじゃないかしら。 深く知りたいという愛もあれば、知らずにおくという愛もあるよね。

心に深い傷を負っていても 見上げれば どこまでも蒼い空、愛される存在であると同時に 誰かを愛する存在でもあるから。自由と引き換えに 孤独を背負う覚悟を決めて また歩き出す。

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2026年09月03日

Posted by ブクログ

初めての村山さんの作品。
入口から出口に向かって、どんどん人の業や欲求を掘り下げられるとは思わなかった。シンプルな恋愛の話のメインかと思えば、生き方を世代に分けて描くことで様々な発想をもたらしてくれる。パッと目に浮かぶ明るさではないが、じわじわと自分の方向性を見失わないようにする。明るさが見えてくる。

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2026年07月19日

Posted by ブクログ

初めて読んだ時、この本は手放せないと思った。
久しぶりに再読してみて、やっぱり手放せないと思ったし、なんだかやっぱり特別な本です。
読みながら目を瞑りたくなるようなシーンが何度もあったし、しんどいなと思ったけれど、あとがきで村山由佳さんが一条の光が射すような終わり方を心がけたつもりでいる、と書いているように少しの希望はあるように感じる。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

雪虫/子どもの神様/ひとりしずか/青葉闇/雲の澪/名の木散る

次男の物語
次女の物語
長女の物語
長男の物語
長男の長女の物語
そして父の物語
母二人と父は折に触れて語られる
それぞれの歴史の中に辛かったことも
苦しかったこともあり
合間に楽しかったことや嬉しかったこともある

誰もが舟にのって澪をゆく
雲の間や水の間をゆるゆると

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

愛をテーマに叶わぬ関係だったり、過去の影響をもろに受けたり、ないものをねだったり、不器用だったり…簡単に言うとそんな色々な恋愛がひしめく家族の話。

作者が記したあとがきには「どこかに一条の光が射す終わり方を心がけた」とありました。

たしかに一見すると、環境や体験に縛られて茨の道を進んでいるようにみえる登場人物たちは、最終的には自分の意思で(半ば強制的であろうとも)選んだ結末を迎えていた。

選択肢は少ないけれど、たしかに自分たちの中の精一杯の自由の中で結末を選んでいたように思えた。

6つの物語すべて、モヤモヤして気持ち悪くて早く読み終えたいという思いでページを捲るが、読み終えるとすっきりしていた。

どんでん返しや大きな伏線もなく、ましてや目に見える幸せな終わり方なんてなかったが、読んでいるときと読み終えたあとで大きく印象が変わる。

PRIZEに続いて、これまでに無い読書体験だった。

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2026年04月14日

Posted by ブクログ

久々に、寝る間も惜しんで読みきった。
どの章も良かったが、強いていうなら最終章が一番印象的かな。
慰安婦のことや、戦争中の訓練の詳細が生々しく、衝撃を受けた。
私の祖父は生前、兵役中のことを一切話したがらなかったが、理由がわかった気がする。


謝りたい人に謝れない、
ありがとうを伝えたくても伝えられる術がない、
喜ぶ顔が見たくても、思い出すのは悲しそうな顔ばかり…

そんな後悔の中を生き続けていくということ。
これが、遺された者にとっての一番辛いことなんだろうな。


伝えたい言葉は、ちゃんと伝えていこう。
伝えられることは、当たり前では無いのだから。

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

 暴力をふるう父親であったり、許されない関係の恋であったり、あまり普通ではない一家のそれぞれに焦点を当てた連作短編。両親も子供も、一般論でいえば普通の幸せな人々ではないのかもしれない。ただそれぞれに自分の感情を大切にしていれば、幸せの形はいろいろあるんだ、ということを肯定してもらえる気がする小説。それぞれの章ごとに読みごたえがあって、そして手放しに幸せな話ばかりではないが、ちょっとほっとすることができるような物語だった。

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2025年12月07日

購入済み

今から

今から読みます。

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2018年02月18日

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どの章も切なかった。誰かにとっていい人は別の人にとったら悪い人なのは仕方ないことかもと再認識するそれぞれの人の背景があった。
誰も悪くないなあと思ってしまう点と暴力は連鎖するよなあとか。
暁とさえの話では毒親すぎだろて思ったふたりの父親も戦争時代の話が壮絶すぎて、生きた時代も環境も違えば価値観も常識と違いすぎるのは当然で納得

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2026年08月26日

Posted by ブクログ

重い、重いって全編全てが重いです
何度、読むのを辞めようかと思ったくらい重かったです
けど、すぐに読んでしまう位、魔性の魅力があります
全員に何かしたらの重い問題を抱えており、そこに至る経緯が辛い
子供に手を出すなよ、辛い、辛すぎる
もう一回、読むことはないかな。

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2026年08月19日

Posted by ブクログ

誰が主人公とかではなく、一人一人が主人公で、長編小説ではなく、それぞれがつながりのある短編小説なんだと思えば、それぞれの立場での話がわかって面白いとは思うけど、もう少し誰かにフォーカスした内容も欲しかった。最後が父親の話だったが、個人的には好きになれない人物かな。だけど、父親がなんでそうなのかもよくわかる。
幸せの形は人によって違うから、自分なりに見つければよいのかなと思いました。よい作品です。

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2026年08月12日

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ネタバレ

一読すると、それぞれ禁断の恋、不倫、いじめ、戦争、不幸に感じるとこも多い。
幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。
この言葉印象に残った
その気づきこそが今、誰よりも私自信をいちばん勇気づけてくれてる気がするのだ

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2026年04月10日

Posted by ブクログ

先日村山由佳さんのPRIZEを読んで、感動したらしく、酔っ払いの私がこの本をポチっていたらしいです。恐るべき酔っ払い。ポストに本が入っているこの恐怖( ̄▽ ̄;)
またやっちまった。。。


直木賞受賞作ですよ!読むでしょ!
PRIZEの後。読みたくなりますよね!?

連作短編ですと!?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
やってしまったヽ(;▽;)ノ
私は短編も、連作短編も基本苦手(-。-;、
お金出して短編読みたく無いですヽ(;▽;)ノ


なのに、、、
めっちゃ面白かったです。
というかのめり込めました。

禁断の恋。
禁断過ぎなんです。゚(゚´ω`゚)゚。
そんなん辛いわぁ。。。
禁断の恋に翻弄される兄妹ヽ(;▽;)ノ

人のものばかりすきになってしまう末っ子。
なんだってそんな、、、(ToT)

既婚の中年サラリーマン、帰宅拒否症候群の長兄。

そして最後にその父、、、


恋愛小説はあまり好まないのですが、切なすぎて胸に突き刺さる場面がかなり多かったです。
私が経験したこともない場面ばかりなのに、毎回主人公に乗り移って感情移入しまくりました。゚(゚´ω`゚)゚。
全話です。全話私は性別を越えて主人公に乗り移ってしまいました。゚(゚´ω`゚)゚。

良かったです(*´∇`*)



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今日、冷蔵庫が届きました( ー̀֊ー́ )✧

届けてくれた配送業者のおじさんが、

『今買って良かったと思いますよ。これからもっともっと高くなりますから。
今、緩衝材のプチプチとか、養生テープも手に入りにくくなってるんですよ。
高いだけならいいんです。買えないんです。
これから多分もっともっと価格上がりますよ。』

なんて恐ろしいことを仰って帰っていきました。。。
私の会社は製造業ですが、とある材料が手に入らず大変なことになっています。゚(゚´ω`゚)゚。
中東情勢、お願いだから落ち着いてくださいm(_ _)m

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

いろんな人に読んでほしい本だなと思った。
いじめや戦争に関し凄惨な表現が出てくるので避けたい方は別として、恋とは何か、親愛とは何か、幸せとは何か、を考えたい人に読んでほしい。恋愛小説ではあるのだけど、いつの時代も「ただただ、恋愛」みたいなラブストーリーはかなり少ないんじゃないかと思っている。

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2026年03月09日

Posted by ブクログ

4.3 ネガティブな内容だが、細部までよく表現されていて惹きつけられた。女や男、妻や夫の生きづらさが描かれる連作短編。戦争の件は心が痛む。悪意に負けずに生きていく希望が感じられた。

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2026年02月11日

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幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。

さえちゃんどうか幸せになってほしい。
悲しい時こそ月とか星が綺麗に見えるの、ほんとにそうだなぁ。

慰安婦の話は、その事実を見聞きするのを避けてきたところがあったので、辛くて悲しい話だった。

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2026年01月30日

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人が生きるって、正しくばかりではいられない。それぞれに何かを抱えて、つながって、顧みて、生きている。

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2026年01月10日

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すごかった。最初は禁断の恋かあううんと思ったけど、早い段階で早計だったなと思った。重之のエピソードがだいぶ頭にズーンとくる。

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2025年11月18日

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75歳父、65歳母、50歳長男、35歳次男、34歳長女、30歳次女。上二人は前妻の子。長女は母の連れ子で、父は違うと思っていたら、前妻が存命中に父とデキて、できた子。それを知らないまま次男と長女は愛し合ってしまったという過去があった。母が急死した、その後を描く連作短編。

『雪虫』愛し合った妹と血がつながっていたことを知り、勢いで家を出、北海道に住みついて15年の次男。アンティークショップを営み、妻と二人の子供がいるが、飲み屋の女の子と寝るような生活。母の死の連絡をもらい、帰って過去と対峙。母の秘密を知る。

『子どもの神様』もともと不倫関係だった父と母、隠れて愛し合っていた兄妹。そんな家族を見てきた次女は、普通の恋愛が出来ず、妻子ある男を愛するようになっている。割り切っていたつもりが、ある出来事により、男の頼る先が自分ではないということを突き付けられ、動揺する。

『ひとりしずか』兄の消えた喪失感を抱えて生きる長女は、幼馴染と婚約するも、結婚に踏み切れないでいる。。性的いたずらを受けていた過去を振り返る。

『青葉闇』公務員の長男は、息子よりも若い部下に言いよられ、定期的に抱くようになる。学生運動に参加していたという過去があり、かつての自分がなりたくなかった大人に、今なっていること、このまま定年まで勤め上げるしかないという未来に抗うかのように、家庭菜園に精を出す。

『雲の澪』高校三年生になる長男の娘。親友に紹介した幼馴染のことが本当は好きで、しかし親友も大好きで、そして、親が受験受験と口うるさく言ってくる中、漫画家になりたいという夢を温めている。小学校時代のいじめっ子と再会し、自分の身を守るため、親友を売ってしまい、傷つく。

『名の木散る』戦争中、中国へ送られていた父。死んでしまった忘れられない慰安婦に、許しを請う自分を、今も責めている。

ああー、やっぱ自分の年齢があれだからか、50歳長男のモノローグが一番刺さったし、光も見えた気がした。中年クライシスなんだろう。

「〈何のために〉ではないのだった。いまここに生きているという圧倒的なまでの実感――それだけでいいのだった。
 もしも自分に若いころと同じような生命力がみなぎっていたなら、そんな境地にたとりつくことはなかっただろうと思う。光の中では見えず、日が陰って初めて見えるものもあるのだ。」

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

家族がテーマの連作短篇集でした。
一つの家族について、それぞれの立場で語られます。
愛とは、家族とは、幸せとは。
色々考えさせられました。

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2025年09月18日

Posted by ブクログ

家族一人一人の6つの短編集(?)
1話ごとに人も変われば時代背景が変わることもあって、内容がそれぞれに重い内容であるにも関わらずスラスラ読めたのは美しい文章であったり、短編集になっているからかもしれませんね。
1つの家族でそれぞれに違う世界で生きていることが当たり前だけど不思議で、でも納得したり。自分の場合は、自分の家族はどうなんだろう?と家族について考えさせらる作品でした。

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2025年04月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一族の面々次から次へとみんな拗れた恋愛してるやん、、、と思ってたら終盤に差し掛かるタイミングで父のモノローグが始まり、戦時下の満州での回想から途端に重厚感が増す展開に。

各エピソードが別人物の視点から描かれ、感情移入できる人物こそあまり居なかったものの、同時にそういうものか、、望んで置かれた状況じゃないしな、、と思っていたら、著者あとがきで「個人的<いたたまれなさ>のようなものが(略)を書くにあたっての大きなきっかけになったのは間違いない」って仰ってて納得した。

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2026年10月25日

Posted by ブクログ

禁断の恋に悩む兄妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱えて――。愛とは、家族とはなにか。別々に瞬きながらも見えない線で繋がる星座のように、家族は、「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。心震える感動の短篇連作小説集、第129回直木賞受賞作。
**
決して心地よい物語ではなかった。
ただ、文章が綺麗だからか、読後に残るのは嫌悪や憎悪というよりも「切なさ」や「苦しさ」。
必ずしも優しさが人を救うとは限らないし、人生は正しいことばかりじゃない。
作中に描かれているような出来事も、現実にどこかで起きているのだと思う。
…そんな風に他人事のように考える自分に対しても、「自分にはこんなつらいことは起こらない」と高をくくっているみたいで、少し嫌な気持ちに…。

どんなに気をつけようと意識しても、なぜか同じような傷つき方や生きづらさを繰り返す人と、話に出てくるような理不尽とは無縁な人がいる。

作中にあった「隙がある」という言葉に引っかかった。
私には「生まれ持った性質」みたいな抗えないもののように思えてしまって、
そう思ってしまうことすらも、割り切れない不快感が残った。

不条理に傷ついたり苦しんだりする人が、一人でも減ってほしいと強く願わずにはいられない一冊。

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2026年10月12日

Posted by ブクログ

6話の短編集。ちょっと話がてんこ盛りという感じ。6話に出てくる祖父の軍隊生活、中国方面での日本軍の非道、慰安婦問題をとりあくているが、帚木蓬生の本の方が核心をついているような気がする。

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2026年09月26日

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家族それぞれの人間模様が書かれているが内容が男女絡みのものばかりで自分には合わなかった。性描写が多いのも苦手。

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2026年08月05日

Posted by ブクログ

読破後はなんとも形容し難い感情になった。
後を引くような、登場人物の気持ちに少し寄り添えるようになって、すっきりするような、不思議な気持ち。

テーマは重い、苦しい、悲恋。いじめ、性的虐待、戦争の負の歴史である慰安婦への扱い、兄弟愛。
扱うテーマはどれも重く、人間の綺麗ではない部分を容赦なく描いていた。

外から見れば普通の家族。でも内側では皆が傷や孤独、弱さを抱えていて、崩壊寸前のまま生きている。
本作は短編集で、各登場人物の視点から物語が繰り広げられる。その人格を形成した理由、出来事が本人の目線から語られる。誰しもが苦しい局面があり、読んでいるだけで気分が悪くなる。

そして、人は見えている一面だけでは決して測れず、多面体なのだと痛感した。誰かを簡単に決めつけてはいけないのだと思う。
登場人物たちは嫉妬や依存、執着や逃避など、弱さや汚さを曝け出している。けれどそれが妙に生々しく、いっそ清々しい。欠点のない人間なんていなくて、人は欠けたまま生きていくしかないのだと感じた。

筆者の言葉で印象に残ったのは、「幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない。」
幸福と幸せの違いについて調べてみた。

幸せの意味: 日常的な感情や主観的なよろこび。性質: 一時的な感情(嬉しい、楽しいなど)。
幸福の意味: 満たされていて、恵まれている状態。性質: 客観的・持続的。特徴: 個人の感情だけでなく、健康、経済的な安定、人間関係などが良好に保たれている状態を指します。

なるほどなー。間違いないな。

人生は順風満帆だけが正しい形ではなく、人によって幸せの形は違う。苦しみや歪さの中にも、その人だけの確かな幸せがあるのかもしれない。

そして、この物語に『星々の舟』というタイトルを付けた村山由佳さんがすごい。
傷つきながら漂う登場人物たちを、星として表現。また個々では、孤独で不完全でも、集まれば星座となる。また、舟で人生という大海原をそれぞれ漂っているのだなと。
正しく順当に生きることだけが美しいわけでないのだから。

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

うー…ん。。。
好みの問題もあるかもしれませんが…
最初の話以外はあまり好感を持てず、重い気持ちになります。
本を読むのに暗い気持ちにはなりたくないので、もう手に取ることはないかもしれない。

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2026年04月27日

Posted by ブクログ

それぞれの家族視点で進んでいく。
沙恵の視点で悍ましくて読みたくなくなった。胸が締め付けられて気持ちが悪くて早く楽になりたくなって読んでしまう。
沙恵の幼少期にうけた虐待を娘に置き換えたら辛くなる。私は加害の性別でそれを痛感する。
父親のストーリーを最後にしたのは何故だろう。
最初のアキラの視点がずっとついてまわって最後までアキラの視点が復活するのを待っていた。

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2026年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

静かな中に愛の激しさを感じる連作短編集でした。家族のそれぞれの視点から各々の恋模様が語られますが、それぞれが一筋縄ではいかないものです。レイプされた過去を受け入れてくれた兄が義理だと思って愛したら、実の兄だと判明した妹視点の「ひとりしずか」、戦争中に朝鮮の慰安婦を愛してしまった父視点の「名の木散る」が印象的でした。辛い恋であってもその一時に身を焦がす程の激しい愛を感じられたら、それは幸せだと言えるのだろうか…。愛の奥深さを知らされた気がします。

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2026年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

戦争時代の心の傷を引きずり家族に怒鳴り散らす父、生真面目ながら流されて不倫する長兄、血がつながっていると知らず恋に落ちてしまった兄と妹、不倫でしか恋愛できない末妹、そして彼らを優しく見守り亡くなった母。彼ら一人一人の明るく寂しい日常を順に描いた短編集。
作者にしては珍しく青少年以外が主人公で、テーマも「叶わぬ恋」と少し重い。本筋以外にもどす黒く生々しい描写が多く、文体や作品の雰囲気からはかけ離れて暗い。読んでいてどうしても沈んだ気分になるが、なんとなく気になって最後まで読めてしまい、読後感はほんわかして意外に悪くない不思議な作品。

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2025年06月01日

購入済み

自由とは

さらっと、読めました。内容も読み手を引き込むものがあります。

が、物語事態はあまり、好きではないかも(笑)

できたら、兄妹の禁断の愛、父重之と妻たちの話だけで、良かったような、気も・・・します。

不倫と苛めは、内容が、些か急ぎすぎる。し、表現もありふれてる様な。。

でも、さすが、直木賞作品?ですかねー。

やっぱり、文章構成が、うまいものが多いかな。

読了後の、後味がわるいものが、あまりないかも。

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2013年06月29日

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