村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高校生の時に読んで、衝撃を覚えた。
なぜなら私にも思い当たる節があったから。
小さい頃の嫌な記憶は今も心の奥に鮮明にあって、ふとした瞬間に私を苦しめる。母のことが大嫌いで家族が大嫌いな時期があって、家に帰りたくなかった。大人になって実家を離れてからは、適度な距離感を保てている。一緒に出かけることもあるし旅行に行くこともある。母のことが好き。親孝行したいとも思う。
だけど母のような子どもの育て方はしたくないし、うちの家族のような家庭も絶対に作りたくない。そう思っているのに私が子どもを作れないのは、私には母の血が流れていて 似ている部分があるからだと思う。なりたくない、したくないと思っている事を -
Posted by ブクログ
2024.10
流行り?の毒親的お話なのかな、と思いながら、読み進めたけどもっともっと広範囲な深いお話で。母と娘にとどまらず、妻と夫、彼女と彼氏、父と娘、、
とにかく心的描写がリアルすぎて、なのか、個人的に私に思い当たる描写がありすぎるのか。
主人公に感情移入しすぎながら、どんどんと読み終えてしまった。多分、共感しない方がいいところも、とにかく共感しすぎてしまった。辛くなるほどに。
誰かに対しての反抗心で、自分を傷つけることも、そんなこともあったなと。
自分も親に言われたこと、小さな時の嫌だったことはとても覚えている。嫌なことほど覚えている。今は小さな子がいる身として、自分の子のそういうマ -
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最近の政治家のかざす「愛国心」には心底嫌気がさしている。その理由を、この対談のなかでお二人が言語化してくれた気がする。
「過ちを過ちとして認めることからしか、国への本当の思いも生まれない(村山由佳)」「今は、過去の歴史に学ぼうとするような政治家が皆無に近くなってしまって、戦争への警戒心や、ヘイトが悪いことだという意識が弱くなってきているのが、とても恐ろしい(朴慶南)」
↑こういうことを、日本人はもっと重く受け止めるべきなんじゃないかな…。そういう人間としての努力が、日韓関係だけではなく、イスラエルやロシアの戦争に対する解決の糸口になるのだろうと思うのだけど。
猫エッセイや『風よあらしよ』を読 -
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同性の親に対する屈折。
果たして親としての愛なのか?
どうなのか?
教育か、躾なのか調教か、はたまた虐待か?
ボーダーはルールをいくら作ったとて、判断し切れるものではない。環境の違い。
環境が違っていた者同士が一つの家庭を営み始めるのが家族の最小単位であれば、どこまでがどこまでの範疇か。それぞれに委ねられる。
範囲が決まっていたとしても、定まった数値にはならない。昔の体重計が、体重を指し示す赤い針が中央に固定され、目盛りが動くように。
うまい例えが思いつかない。
この物語に書いてくれたことは、少なからずどの家庭でも起こり得ること。少なくとも、自分自身の子供時代に置き換えてみて、かなりな -
Posted by ブクログ
ネタバレ凄まじいお話でした。
どこまでが史実で、どこからがフィクションなのかも分からず夢中になって読み進めました。
アングラエログロの「アベサダ」ではなくてみずみずしい一人の女性の輪郭が、吉弥の目線と彼女を取り巻く人々、そしてお定さん本人の視点を通して書き上げられていて、酷い女だとも思うのに彼女に魅入られていきます。
吉弥とお定さんの二人の心の通わせ方には胸を捕まれた思いでした。
そして吉弥自身の想いの行く末が見えたことによって想いが通じ合うという感情がよりリアルに感じられ、事件の日の彼女の想いも一段と際立つ。
村山由佳さんの文章の持つエネルギーが力強くて生き生きとしていて、まるで映画を見たように情景