村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
BAD KIDSなどの昔の村山由佳さんの小説と雰囲気が似ていてとても好きなお話でした。
胸にだんだんと染み込んでくるような、そんなお話。後半は特に、読んでいて涙が止まりませんでした。心に残る台詞がたくさんあり、普段自分が当たり前に享受している日常をもっとかけがえのないものとして大切にしていこうという気持ちになりました。後悔のないように。
それにしても、この人の外国を舞台にした小説を読むと必ずその地に行ってみたくなる。それほどに風景などの描写が巧みで、心に風景がありありと浮かんできます。いつか周が辿ったのと同じルートで私もモロッコ、そしてサハラ砂漠を旅してみたい。 -
購入済み
懐かしい
文庫本では全巻もってて久々に読みたくなって電子書籍版を購入しました。
やっぱりイイですね!マスターの生き様と風格は最高です。
自分もあんな都市の捕り方をしていきたいなと思わされます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ物語は現代の矢崎武志のお話と戦国の忍び、はやてのお話とが交互に進んでいきます。
初めはそれぞれのお話が平行線で展開されていきますが、物語が進むにつれて二つのお話が交差して意外なクライマックスへと繋がります。
頭から前世の存在を信じている訳ではありませんが、前世があり、このお話のように運命の人とは繰り返し永遠に巡り合うと想像してみるとロマンを感じずにはいられませんでした。
武志にしても、はやてにしても十代の少年が主人公なのに、とても色っぽいお話でした。
こちらの小説は村山由佳さんの最初の作品のようです。村山さんの本は何冊か読んでいますが、この『もう一度デジャ・ヴ』が今のところ一番好きです -
Posted by ブクログ
ネタバレ「天使の卵」から10年後の夏姫と歩太。
おばあちゃんに投げかけた最後の言葉が悪態になってしまった慎一を夏姫が包み込むシーンからはじまる物語は、夏姫を救済する物語でした。
夏姫が恋した慎一は、皮肉にも姉の春妃と歩太の年齢差と同じく8歳年下。因縁めいたものを思わせる巡り合わせですが、春妃と同じような恋をしてどんな気持ちを相手に募らせるのか身を持って感じたことが何よりの良薬だったのでしょう。二人には別れることなくいつまでも寄り添っていてもらいたいものです。
一方の歩太は、10年で随分と逞しくなったものです。男性ながら歩太には格好良さを感じずにいられません。