村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どうすればいいかわからない。助けてほしい。
高画質すぎるグラフィックと、若くて太い感情がこの短い2時間の間で流れ込んできて、脳が誤作動を起こしてる。
歩太は、まさに、魂の線が細くて、お湯で薄めすぎてしまったコーヒーの味(読んでる間に思いついた)がするんだと最初は思ってたけど、読み終わった後味は、本当に濃くて濃くて濃くて胸焼けしそうなものだった。
疲れた。
村山由佳のエネルギーには恐れ入る。このくらいの胆力がないと還暦を過ぎてあの生命力に満ちた品のある美しさは出せないのかな。お目にかかったとき(1/11)すごくしなやかで綺麗な人だ!ってメロメロになっちゃったけど、今(1/15深夜27時) -
Posted by ブクログ
おいコーを読んでいた高校時代、その後村山さんの官能的な表現を求めて読み漁った時代を経ての、雪のなまえ。
いつか息子に読ませたいなぁと思った。
沢山村山さんの本は読んだけれど、どれもその主人公からみた世界の描写がとても美しいんだよなぁ。特にこの本は、田舎の景色のなんでもない美しさをなんでもないように散りばめてあって、それに、気づけた時の喜びったらなかった。
話は綺麗にまとまり過ぎている気はするけども、うまいんだよなぁ懐に入るのが。重松さんよりも、淡く控えめだけどじんわりくるようなヒューマンストーリー。夏の太陽と、冬の陽という印象。 それにしても、私はやっぱり本が好きだなぁ。 -
Posted by ブクログ
ユーチューブ、佐高信の隠し味という番組で偶々巡り合い一日で読み切った。
関東大震災100年の2023年の節目に村山由佳と朴慶南対談本である。大正12年の大震災での朝鮮人虐殺、大杉栄と伊藤野枝の虐殺事件、朝鮮人虐殺事件そのものを認めようとしない日本政府、慰霊の追悼文を寄せることを中止した小池百合子知事など。当時の知識人の寺田寅彦の虐殺事件に寄せた否定的な見識、千田是也が震災当時12歳であった時の朝鮮人に疑われた体験、黒澤明が井戸に落書きを貼ったところ朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた証だとした住民の流言飛語が飛び交い、朝鮮人、中国人、朝鮮人に間違えられた日本人の虐殺、普通の一般市民が殺人に走る -