村山由佳のレビュー一覧
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ネタバレ染織家・飛鳥とカメラマン一馬はベルリンの壁崩壊の前夜に出会い、お互いがお互いの存在を忘れられないまま、二人はアフリカで再会、激しい恋に落ちる。
ところが、飛鳥の同級生であり、感情的にも微妙な関係にある編集者の祥子と藤代の関係が明らかになり、さらに藤代の「子孫を残したい、飛鳥に自分の子供を産んで欲しい」という願望と飛鳥がそれに答えられないことにより、この恋は終幕へと近づいていく・・・という話。
恋愛に関してのストーリーは失礼だがまぁ、ありがちな話。出会った瞬間に「これは運命なんだ、運命の出会いなんだ」と思う恋愛はどこか嘘っぽいと思ってしまったりするので、そのあたりに関しては心ときめ -
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病院の待合室で読んでいて、涙がブワッと出てきたので、あわてて読むのを止めた本。
読む場所を選ばないとね・・・。
音響技師の青年、高瀬が主人公。
遠距離恋愛で、とっても大切なピナコがいるのに、女優にも惹かれていく。
でも、大切の度合いが違うんだよね。
メールを送り間違えてしまうところで、ベタなんだけど、ピナコに感情移入し、また高瀬に感情移入し、涙が出てきた。
電話で言葉を伝えるよりもメールの方がいいと思っていた高瀬が、職場の「おとな」達にも背中を押され、30秒抱きしめるために行動するところでは、主人公の変化がなんだか嬉しかった。
最後はハッピーエンドを予測させるさわやかな読 -
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東京でいじめに遭い、不登校になったゆきのは父方の祖父母のいる長野に移住することになる。
暖かい人たちに囲まれながら、なかなか学校に行かない雪乃に対して苛立ちを感じてしまいました。それは、子供の頃学校に行きたくないのに無理矢理行かされていた自分に対し、雪乃はこんなにも甘やかされて恵まれている環境だということに嫉妬を感じていたからでした。
ただ、読み進めていくと、最後の結末に収束させるためには、この長い長い不登校の期間が必要だったと納得しました。
学校に行かない間、雪乃は祖父母の農作業や父親が始めた納屋カフェの手伝いをするのですが、そこから自然に対する先人の知恵を学んだりして、読者としても学 -
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40代子無し夫婦、夫は美容師、妻は広告代理店で働くキャリアウーマン。
夫が経営する美容室は経営順調とは言えず、客足はまばらだった。妻の方が給料高く、夫は密かに負い目を感じていた。
そんなとき夫の趣味であるサイクリングサークルで1人の女性に出会う。
彼女はネイリストで、やがて夫の美容室で働き始め、彼女の纏う陽のオーラで客足が増え、徐々に美容室経営は軌道に乗る。
あるとき夫と彼女は一線を越え、男女の関係となる。それからは不倫関係にのめり込んでいく...
読後に書いているので表現が合っているか自信がないが、妻の上司が言った「絶対的な長所というものはない」というセリフが印象的だった。
相手への感情次 -
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ネタバレ賞って分かりやすい栄光ですよね。◯◯賞作家って肩書があるのとないのとで全然違いますし……
私は本は読むのに、芥川賞とか直木賞とか、あんまり詳しくなくて……お恥ずかしい限りですが、この本で勉強(?)になりました。ただ売れている、というだけではダメなんですね。文学的な表現や物語の構成とかetc……評価する方も大変ですよね。まあ一番大変なのはあくまで作家さんなのでしょうけど。
天羽カインのような作家に、「この2行は必要ありません」とか言えない言えない!鬼メンタルだなと思いました(笑)作家が自信のある2行を省くなんて、でもその2行が省かれると作品の質が驚くほど飛躍する……普段何気なく読んでいる本たちも -
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0から作品を生み出す作家、そしてその作家達を支える編集者、両方の苦悩がヒシヒシ伝わってきました。
「文学的=面白い」と言うわけでもないから、私はあまり文学賞どうこうは気にしないけど、
・自分が死んだ時に『作家の〇〇』として紹介されるか、『直木賞作家の〇〇』として紹介されるか
・“直木賞受賞”は作家のエンジンにもなり盾にもなる
という言葉を読んで、著名な文学賞を取ることは一種のステータスであると同時に、作家自身を守ってくれる存在なんだなぁと。
文学界の実情?も赤裸々に語ってるし、作中作を出してきたりと、作者の村山さんの本気度がよくわかります。
とはいえ天羽カインのやってることはめちゃくちゃだ