村山由佳のレビュー一覧

  • DANGER

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    村山由佳作品は大体読むようにしている。
    この作品、表紙を見て『DANCER』じゃないんだ…と思ったけど それは終盤になって分かること。

    男性ダンサー、しかも戦前から描かれていて とても好きな題材。冒頭から熊川哲也やボリショイバレエが出て来て引き込まれた。
    世界的ダンサーであり振付家でもある久我一臣。彼をインタビューする水野果耶と長瀬一平。二人は大学の先輩後輩。果耶は留学経験もある元ダンサー。
    久我一臣のレッスンを受けながら(羨ましい)のインタビューは彼の戦時中からシベリア抑留へと進んでいく。
    満蒙開拓団で一家で満州に渡った翠の話、久我一臣の話、そして現代の二人がそれぞれに語られていく。
    終戦

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    2026年08月09日
  • 天使の梯子

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    おばあちゃんにかけた言葉がエグい。あれが最後に一方的に投げつけた言葉で、そしてその後ろ姿を見たのなら確かに後悔してもしきれない一生負い続ける傷になる。

    何かをめぐって対立した相手を絶対にやり込めてやるぞって気持ちになったとたん、その人をどこまでも追いつめて逃げ道をふさぐことに全力を注ぐ。その人のパーソナリティそのものを否定するようなきついことを口にするの。ちょっと言い過ぎたかなと思ったときは、それなりにフォローだってしてみせるでしょう。そうしてあなたは、相手が黙ってしまったことで満足して、それきりそのことを忘れてしまう。でもね、言われたほうは忘れないのよ。その場は笑って忘れたふりをしても、心

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    2026年08月09日
  • PRIZEープライズー

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    作家にとって文学賞がいかに重要であるか、今まで考えた事もなかったので「なるほど、そんなに‥」と思いながら読み進めた。

    作家と編集者や出版社との関わりなども興味深く、文学賞を選定する裏側も垣間見えて面白かった。この本の出版社が文藝春秋である事も、多少のフィクションはあっても、内容は概ね間違っていないのだろうという説得力を感じた。

    また、登場人物の人物像の描写も巧妙で想像するのが容易く、物語を豊かにしていると感じた。
    人間の執着、思い込みや思い上がり、万能感など内側が痛いほど伝わる物語で引き込まれた。
    個人的には市之丞が腹立つ。
    嫌いなタイプだわー。

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    2026年08月08日
  • しっぽのカルテ

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    天国の話し
    読んだとき思わず涙が出てしまい、びっくりしました
    アイツはなんと言ってるんだろう
    飼い犬の事を思い出しました。

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    2026年08月07日
  • 天使の卵 エンジェルス・エッグ

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    桜の咲く季節に、満員電車で手に包帯を巻いた儚げな女性を庇って恋をする。でもそれは自分の父を見てくれることになる精神科医だった。自分は未来も定まっていない浪人生。距離を感じる。しかも彼女の姉でしかも既婚者。打ち砕かれる。、

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    2026年08月07日
  • PRIZEープライズー

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    ネタバレ

    ラスト1割に向けた前座の9割。

    もはや宗教ではと思うほどののめり込み具合と、お互い干渉しない範囲の棲み分けのコントロールは、第三者はわかるけど当の本人はわからんよなと思う。正直読者としては、第三者の口出しいらないと感じるが、社会的には周りが正しかった。

    最後の言葉はカインなりのけじめだと思うし、千紘は理解してると思う。全くのバッドエンドではない気もする。

    とにかく、これほどまで、prizeは人を狂わすのか

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    2026年08月05日
  • 雪の降る音 おいしいコーヒーのいれ方 IV

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    トラブルが起きたり、喧嘩をして仲直りをして徐々に二人の関係が進んでいるのを楽しませて頂きました。
    いいな、恋愛って。

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    2026年08月05日
  • 僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方 II

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    うーん、甘酸っぱい
    少しずつ進んでいるような下がっているような物語
    読んでると照れ臭くなる感じがティーンエイジャーの頃を思い出します。

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    2026年08月02日
  • PRIZEープライズー

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    冒頭部を読んでいて、小説家である主人公・天羽カインの嫌な人間性をあぶり出すのかと思いきや、そうではなく、読者の期待に応える作品を生み出し、批評家である専門家を唸らせる賞を追い求めた途方もない熱量が描かれていて、見事に裏切られた。
    カインと緒沢千紘は単なる作家と編集者との関係性を越えていて、ただただ自分たちが納得する本を創り上げたい車に乗って猛スピードで突っ走っている。
    『テセウスは歌う』の最後のラスト二行は話し合って削ったはずだった。しかし編集者の千紘の手によって一行が戻された。カインはこれは自分の作品ではないと焦がれていた直木賞受賞を辞退する。正直な話、その件を読んでそこまで突き詰めるかと唸

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    2026年08月09日
  • キスまでの距離 おいしいコーヒーのいれ方 I

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    何十年ぶりにたまたま、書店で目につき購入して読みました。
    当時、中学生の私には理解出来ない部分が多くすぐに捨ててしまった記憶があります。
    当時より理解力が上がったお陰か読み終わる事ができ、当時の自分を越える事が出来ました。
    書評としては、ここまで甘酸っぱいものかと恐る恐る進む物語もあるんだなと。
    次の巻も読んでみようと思ってます。

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    2026年08月01日
  • しっぽのカルテ

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    信州の森に佇む「エルザ動物クリニック」の院長・北川梓は、一見ぶっきらぼうに見えるけど凄腕である。
    助手の看護師2人に事務・受付を担当する深雪と少人数だが、そんな動物病院に飛び込んで来る動物達を精一杯診ている。

    瀕死の野良の子猫を見捨てられなかった建築職人の土屋や老犬の介護をしながら自身も重い病気を抱えている高齢女性、夫からのDVに悩まされつつ、それを証言したのが、インコだということや小学校のうさぎ小屋の世話をしている少年が母親から虐待を受けてたとか…動物たちだけでなく、世話をする人もいろんな思いを抱えている。

    院長の過去や深雪の前職で苦しんだことや母親との確執なども明らかになる。

    言葉で

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    2026年07月28日
  • まつらひ

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    祭りをテーマとした6編の短編集。 艶っぽく・さりげな官能・非日常的で幻想的と、充実の内容でした。
    祭りという非日常は人の心を揺れ動かすものだと思う。

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    2026年07月28日
  • DANGER

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    ネタバレ

    結構なボリューム(ページ数)の本だったが、村山由佳さんなので不安はなかった。きっとぐいぐい読めてしまうだろうと。
    冒頭で、本作品はバレエの話だと思った。
    もちろんバレエの話ではあるのだけれど、バレエを通して語られる戦争だった。
    私にとっては初めての視点。

    死と隣り合わせの過酷な日々の中でも、美しいものは美しいと感じ、尊厳も希望も奪われても諦めないで生きてきた人たちの壮絶さがずっしりとくる作品だった。

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    2026年07月26日
  • ロウ・アンド・ロウ(下)【毎日文庫】

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    ネタバレ

    みんな不倫しててドラマ化したら色々言われそうな小説www

    孝之のセックスのチープさに反して、
    不倫はしているものの涼子は自立して自分の選択をしている感じ。

    矢島妻と鉢合わせたときはまじでドラマと思ったwww

    それでいて修羅場にならないのはできすぎと思うけど、
    涼子には幸せになってほしいし
    自分の幸せは自分で掴んで欲しいとなぜか思ってしまう。
    不倫してるのに。


    孝之の狭い世界で生きてる感じがひしひしと伝わってくる。

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    2026年07月26日
  • しっぽのカルテ

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    恋愛と人間関係に傷ついた深雪の転職先は、長野の森の中にある、風変わりな院長の動物クリニックであった。

    運びこまれる猫やオウムや犬などの動物たちと人間、心無い人たちから辛い言葉や態度を投げつけられることもある。ハーブティーと正直なスタッフと出入りする男性から暖かい居場所をもらい、前向きに進めるようになりつつあり、安心して読み終えた。

    村山由佳さんの動物ものはイイなあ。
    猫や馬、住処や男性や母親、周りの景色さえも村山さんの現在を彷彿させる。

    作品はいつもなんとなく私小説の分量が多いように感じる。こんなにさらけ出してしまって良いのかなあ。
    書くことでストレス解消することができる部分は理解できる

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    2026年07月19日
  • DANGER

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    私の好きな厚みです♡

    この本は、私が高校生〜社会人になり始め、まだ携帯電話は普及しておらず、ポケベルが流行っていた頃が舞台となります。
    編集者の水野果耶と、記者の長瀬一平が、バレエの世界的振付家、久我一臣にインタビューするという形式で語られます。

    インタビューで彼が語る過去の多くは、戦争体験なのですが、中でもシベリア抑留時代の描写は本当にしんどいです。゚(゚´ω`゚)゚。

    久我さんのインタビューと並行して描かれるのは、我らが翠さん(女性)のお話。
    ここでも翠さんがΣ( ̄。 ̄ノ)ノ

    翠さんの人生は、波瀾万丈。とにかくキツい。
    満州に渡ったって聞いた時から、嫌な予感しかしませんよね(;´д

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    2026年07月18日
  • DANGER

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    戦争の話。バレエの独特の世界の話。男女のジェンダーの話。人生の生き方の話。

    バレエの取材を通して語る過去。編集者の気持ちを揺さぶる壮絶な過去。そして過去と現在がリンクする。


    ノンフィクションを見ているような戦争の話は、決して目を背けてはいけないと背筋をピンとさせてくれる。
    目を背けてはいけない事実であり、戦争の現実。二度とこんな事があってはいけないと考えさせられる素晴らしい作品。

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    2026年07月15日
  • 花酔ひ

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    官能小説のためかなり刺激的なシーンがありましたが、それも含めて面白かった!

    出会ってしまった4人が、これからどうなってしまうのかとワクワクしていましたが最後は残念な終わり方に。
    不倫なんて、ハッピーエンドはありえないですからね。

    でも誠司さん、なんであんなことになったのか私には分からなかったです。会いたいと焦がれる相手がいるのに。恋するキラキラとはかけ離れていて、きっと恋とかそんなんじゃなかったんだろうな。

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    2026年07月07日
  • ダブル・ファンタジー(下)

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    登場人物の誰一人にも共感できない。テーマもさほど重要とは思えない。著者の殻を破るための手段としての作品と映ってしまった。

    物語の根幹には疑問符が多いけれど、枝葉の描写の美しさがそれを大きく上回るので、星4としました。

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    2026年07月05日
  • 花酔ひ

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    読みながら官能シーンはドキドキ。
    誠司と千桜のシーンよりも麻子と正隆のシーンをもっと読みたかった。
    千桜が正隆といる時には見せない顔を誠司には見せていて、それがまた読みながら別人みたいで怖くもあった。普段パートナーには見せていない顔、本人ですら気が付かなかった顔が相手が変わると出現することがあるんだな。
    この後どうなったのかが気になる。現実はここから続いていくものだし。

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    2026年07月05日