村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
森の中にある「エルザ動物クリニック」が、この小説の舞台です。
獣医師の北川梓と動物看護士2名の、このクリニックに事務方として採用されたのが真田深雪。4人の動物病院での日々は診察、手術、入院したペットたちの世話と多忙でした。
そんななかペットとの出会い、看取り、 関わり方、育てる環境問題などが連作短編として綴られていました。
このエルザ動物クリニックの人達が、動物を大切にできる人達だからか、物語に温かさを感じました。弱った子猫を連れてきた土屋高志の優しい気配りにも、癒されました。そして深雪の過去やクリニックを訪れた飼い主の不安に、きちんと向き合ってくれる院長がよかったです。
強引ではない -
Posted by ブクログ
柔らかく仄かに燃え続ける幻のような小さな火だったり、燻られることなく強かに燃え続ける熱い火だったり。いろんな温度があれど、消すことのできない火を誰もが心の中で燃やし続けている。
物。
物はときに異常な執着を引き寄せることがある。
何よりも大切な物。誰にも理解はされないだろうし、理解されたくないこと。
特に、人と人の間にあった物だったり、誰かが残した物だったり、物を通して人を感じられるような物は、その物が持つ意味以上に大きな意味になって、ひとりじゃ抱えきれなくなることがある。
そのとき、物が物じゃなくなる。
でも『これは物じゃないんです、これは生きていて、襲ったり泣かせたりするんです』と言