村山由佳のレビュー一覧
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書店での売上数はトップクラス、本屋大賞も受賞する人気作家・天羽カインが、どうしても欲しいものー直木賞。
彼女を中心に、出版業界の、文学賞、作家、編集者達の描写が巧みで、天羽の編集者へ叱責など、天羽に惹かれていく編集者の緒沢千紘の心の動きなど、ヒリヒリとした現実味があり、最後まで続きが気になる展開だった。
作家がいくつかの出版社から多数の作品をだし、それぞれに担当編集者がつき、当然、温度感や熱意、理解度、伴走のうまさなどは違うことも想像に難く無い。
また、作中で書かれているように、自分が楽しむ本がどのような経緯を辿って作品として手元にすることができているのかを知ることができたという素直な驚きもあって、おもしろかった。
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ネタバレ短編集はサクッと読めて良い!
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騙された、僕って言うもんだから
ト・モ・ダ・チ
え、分かる。怖いけど早苗の気持ちが分かる。
親友が欲しくて、孤立してる子に近づく気持ち。
この子だったら親友になってくれるんじゃないか的な下心。
ただ、あることないこと言いふらすのはだめです。
卵の殻
よかったのでは??お母さんはちょっとずれていたけど、遼子はずれてないように思えたし。
水底の星
タイプの違う負けず嫌いたち。怖い。
こっちを向いて。
刺さりまくりで痛い。仕事を辞めると仕事でつながっていた人脈がなくなるのが怖くて仕事辞められない。思えば、これまでの友達は、一緒に担ぐ御神輿があった。同じお神輿がないと、女ともだちって作りにくいのかも。
ブータンの歌
たぶん本筋とは違うけど、介護問題は根深い
ラインのふたり
結局、ふたりは何か共通の敵を作ってなんでもいいから文句言いたかっただけなんじゃないかと思った。ジャミラの方が一流だった。
獣の夜
同い年だ。なんか憧れた。好きな話だった。 -
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「重たい題材だからグイグイ読めるように」と著者インタビューで語っておられたが、本当にその通りになっている。日本も世界もとてもきな臭い現在、この題材で村山さんが書いてくださったのがありがたい。
お父様がシベリア抑留経験者で、その手記なども土台になってるらしく、臨場感あふれる生々しい描写が続く。
常々シベリア抑留についてもっと知りたいと思いつつ、なかなか本など読めてないが、このように小説にしていただくことでもっと知らなきゃと思うし、新しく知ることも多い。女性の抑留者の存在については何も知らない、意識にのぼってもいなかったので勉強になった。
究極の美を追い求めるバレエと人間の汚い部分が遠慮なく炙り出される戦争と、読みやすい構成で、小説の世界に没入できた。そして、もっと知らなきゃという思いを確認させてくれた。
戦争反対! -
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職場の図書室にて。
なぜか分からんけど続きが気になって、
時間を見つけては開いた本だった。
天羽カイン、かなりクセスゴな作家。
職場に居たら絶対に嫌われるお局タイプ。
自分の職場にも居るけど、陰でめっちゃ悪口言われてるけど、言ってることはめちゃくちゃ正しいんだよなー。
仕事に対する潔癖なまでの信念がすごいというか。
だから自分は根っから嫌いにはなれない。
(言い方にトゲありすぎてグサグサ刺さりはするけども。血だらけだけども、私。)
ラストは直木賞獲って終わるんだろうなぁと漠然と予想してたけど、予想通りであって予想通りではなかった。
さすがカイン。それでこそカイン。
出版業界のあれこれも、非常に興味深く読めた。
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小説家と編集者の関係性を描き出す、小説とは?小説家とは?編集とは?編集者とは?を考えさせる物語。
真っ先に思ったのは、先日遠いところへ行ってしまった東野圭吾さんだった。
彼は直木賞も6回目のノミネートでやっと受賞する。
江戸川乱歩賞で世の中に出てからも、ヒット作を生み出したとはいえない状況が10年ぐらい続いたらしい。
後に彼は自身のエッセイで
「受賞すれば大事件。しかし落選したからといって失うものは何もない。リスクはないのに刺激的なゲーム」とし、
「楽しいゲームでした。みなさんに感謝!」
と締めている。
いろいろ思うこともあっただろうに、性格的なものなのか賞に振り回され慣れているのか。
て、全然本書の感想になってないやんけ。
本作の主人公、天羽カイン。
素が、喜怒哀楽がはっきりした激しめのプライドの高い暴れんぼ女子の彼女にはこの東野的余裕がなかった。
そりゃ3回目ぐらいじゃね、
昔から大ファンでした、が裏目に出てしまった編集者のイタさはちょっと分かるけど。
編集者は厳しい仕事だ。子育てみたいで、うまくいかないと本人も作家も辛い。
とはいえ仕事だから子育てと違って合わなければ別の人にすればいいんだけどね。
やはり仕事上の人間関係は適切な距離感は必要だけど、人によって様々だから難しい。
優秀な編集者とはどんな相手とでも適切な距離感が掴める人なのか?
0から1を生み出すこと(作家)と
1を100にすること(編集者の仕事)
深いよ、実に。
そしてやっぱり
東野圭吾さんに長年寄り添い、伴走を続けた大小各出版社の編集者のみなさまも本当にお疲れ様。
最後に村山由佳さん、楽しませていただき、まっことありがとうございました。 -
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直木賞に強く執着する女性のベテラン人気作家天羽カインと、彼女に心酔する女性編集者緒沢千紘。
カインの執着が彼女とほぼ同化する千紘に伝染し、優秀で分をわきまえた千紘自身が作家や作品への執着や独占欲を肥大化させていく過程が恐ろしい。
本書の登場人物で唯一感情移入しやすい人物だっただけに、その人格が崩壊していくさまには怖気が走る。
出版が胴元の文藝春秋だからか、実名を含むそれとわかる出版社や作家が登場し、直木賞選考過程の裏表が詳細に描かれていて興味深い。
ここまで直木賞というものに焦点を当てた小説も珍しいのではないか。
直木賞選考委員の南方権三と萩尾今日子にカインが突撃する場面で萩尾が返した批評は、その先のストーリーの布石ともなるが、カイン側に立つ読者の熱を冷ますのに十分な説得力がある。
終盤、丸の内の大型書店のイベントで南方が語った直木賞についてのコメントは、モデルとなる作家の実際の発言かはわからないが、選定にあたる作家の思いとして素直に理解できる。本書にも書かれているが、一般読者として選定に疑問を持つ受賞作があることも事実ではあるが。
闇落ちしてしまった千紘とは対照的に一線を踏みとどまったカインに訪れる小さな幸せは、自身が作家である作者の思いの表われだろうか。 -
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上下巻読み終えました。
主人公が同世代で、夫婦の働きがしらであることも含め、同じような環境なので、なんとなく親近感を持ちながら読みました。
愛すべき主人がいるので、わたしには主人と別に肌を合わせる相手はいませんが、男性との気持ちの駆け引きや想いを重ねるときの女性特有の感覚や感性はとても繊細に表現されていると感じました。
上下ありますが、スラスラと読みやすい文体で、登場人物が多くないため内容も入ってきやすいです。
ああ、確かにこういうふうに異性を観察して、こういうふうに判断して、こういうふうに感じて、こういうふうに対応したな。
最後に素敵な恋をして、深い愛情を身体共に与えてくれるのが主人で良かったと、思いました。
なんだか、次はどっぷり世界観に浸れるようなファンタジー系が恋しくなります。笑 -
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おびのりさんの本棚から、後半です。
後半のレビューって難しいですよね。
何か書くとネタバレしちゃうので。
若い美登利に積極的にアプローチされ、フラっとしてしまった孝之にバチがあたります(^◇^;)
バチあたるんだ!?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
こんなん、絶対美登利の方が悪くない!?
だいたい、若く美しい女性に、褒められ、慕われ、あなたのことが好きだと言われたら、どれだけの既婚男性が断れるのか!?
私はゼロだと思うのですよ(笑)
無理だろう。我慢できないだろう、普通。
だって男だもの( ̄▽ ̄;)
物語も紆余曲折あるわけですが、何かいい感じに落ち着きましたよ。
不思議(笑)
こんなドロドロ、いい感じに落ち着くわけあらへんやろ!!!( ̄▽ ̄;)
いや、落ち着いたんですって。
悪くない結末でしたー(*´艸`*)
村山由佳さんのエロい描写が兎に角苦手ですが、エロ早送りボタンがあったらお星様満点でした♪♪
期待通り良かったです٩(ˊᗜˋ*)و
他人のドロドロは蜜の味(*´艸`*)
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これは本当にリアルなのか?(笑)
それすらも分からないけどそうなのだとしたら、いやほんとお疲れ様です!!!という気持ち。
天羽カイン、現実にいたら愛おしくなってしまう…
なんで可愛い人なんだろうな。私は千紘に近い気持ちで、そばに寄り添いたくなるかもしれないのと最後のチョコに添えられたメッセージ、サイコゥー。
氷のようにひんやりと冷たく鋭い一言が素敵だったなぁ
あとほんと、石田三成が嫌いです。
でもカインと最も良い距離感で、ちょっとムカつくくらいが良いのだろうなぁとも感じて。仕事ってのはそういうもんだなと妙に腑に落ちる。
千紘の行動はなんというか、初恋勉強中の初心者の中学生のようなしくじりで、これもまた愛おしいなーと思うのだった。
調子に乗る姿ってほんとに、赤の他人から見るとめちゃくちゃ面白いものですなぁ。
この本をね、たまたま北陸新幹線に乗りながら読んで軽井沢を通った時がありましてね
サカキが椅子蹴られながらも幸せであってほしいなぁと思いましたぜ
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おびのりさんの本棚から、レビューを読んだ瞬間ポチってました*( ᵕ̤ᴗᵕ̤ )*
むっちゃヤバい空気感( ̄▽ ̄;)
広告代理店でバリキャリ43歳の妻・涼子と、3歳年下で美容師の夫・孝之。
夫婦は、夫の夢だった「自宅兼美容室」を手に入れる為、都心から郊外に離れ、夫の夢を叶える。
一見平穏に見えるが、実態は「子なし」「セックスレス」であり、お互いにちょっとした不満を抱えていた。夫は夢の店舗を手に入れたのに、何故か毎日空しさを覚える。
夫は美容院が、休みの日、自転車好きが集まるサークルに出かけていた。
そこで20代の美登利と出会う。
美登利の若くあざとく、かつ真っ直ぐなアプローチに、孝之は戸惑いつつ、男としての自信を取り戻す。
文庫の帯がヤバいんス(^◇^;)
『いるのよ、世間にはけっこうたくさん。
うまくいってる関係を見ると壊したくなったり、ひとのものだと思ったら欲しくなったりする女がね』
こぇー:(;゙゚'ω゚'):
昼ドラレベルの中毒性。
今の所、感情移入型の私ですが、誰の心にも感情移入できてませんっ!
なのにっ!!なのに読ませるんですよ!!
今はじめて、師匠やみんみんさんの読み方が出来ているかも!?
俯瞰的視点で読めているかも!?
そのうち引き摺り込まれそうです( ̄▽ ̄;)
怖いけど、ページを捲る手が止まりませんっ!!
あー続き読みたいのに明日はもう会社だぁ。゚(゚´ω`゚)゚。
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著者の作品を読ませていただくのは『PRIZE』に次いで2作目。
バレエと戦争の話。全体的には暗いし、読んでいても凄く重い。なのに、登場人物たちは皆軽やか。
ギャップが激しくて、読み始めは単調な感じかなーと思っていたのに、意図した場所とは違う方向に話が進んでいって、偶然が偶然を呼び込んで、最後の方は「ほぉ〜ん」って感じ。
設定が1990年代頭で、現代ではないと言うのも良い。
小学生の時に夏休みの宿題で戦争体験談を聴きに一人で祖父母の家に出掛けて行ったことをこの作品を思い出しながら読みました。祖母からは「辛すぎて、当時を思い出したくもない。話せないや。ごめんね。」これが体験談でした。このまま「祖母は何も話してくれませんでした」で宿題を提出しましたが、担任からは「それでいい」でしたね。
戦争はダメとか、誰が悪いとか、そんな感情ではなくて、一人ひとりに人生があったにもかかわらず、どうすることもできなかった時代を、本当に恨めしく思います。
PS:旅行の道中、四国を抜けて徳島から和歌山へフェリーの旅にしてみました。旅情もあって、時間も沢山あって読書が進みましたわ。明日は高野山です! -
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二人キリ
このタイトルに惹かれていました。
カタカナの“キリ”なぜか より孤独感を表すなと思っていました。
そして、それが 阿部定が殺人後に記した言葉と知りました。
お定サンは生まれたところが違えば、全く違った人生だっただろうか?
主となる語り部にとても工夫があり、事実と証言と創作を象徴する存在と思います。
各章は、その語り部と 残されている証言、お定さんの語りという綿密で濃厚な構成です。
時々 出会う違った人からの視点を重ねてその人を見つめ直すといった趣向でしょうか。
村山さんの熱量というか、お定さんを書き切ろうという意欲に圧倒される大作でした。
ただ、正直に言えば、私自身は阿部定という人物への関心がそれほど強くなく、綿密に積み重ねられる証言や背景描写に、読むことに少し息切れしてしまう部分もありました。
それでも、事件だけで消費されてきた女性を、時代背景とともにひとりの人間として描こうとした村山由佳さんの執念は素晴らしい。
阿部定という人物や、この事件に強い関心を持つ方には、読み応えのある作品だと思います。