村山由佳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
これは、村山由佳さんにしか書けないやつ!487ページ、読み終えた時には何故か「良かったね、おさあちゃん」と思ってしまった。色情に溺れた究極に駄目な二人。吉蔵と貞。なのに、なんなんだろう、
この読後感は?
吉哉という、吉藏の息子の目線で語られ、小説執筆、映画制作というフィルターを通して演出されているからか?
吉哉が素直で優しいキャラクターだからなのか?
私が知っていた阿部貞事件と史実は
大差なかったようだ。
知らなかったのは、
出会ってから事件まで三ヶ月半、
深い関係になってから
1ヶ月弱という、短い間に濃縮された二人の関係だったこと。
本当にくだらない二人。
日本は貧しくて
戦争もあって -
Posted by ブクログ
村山由香さん「二人キリ」
著者の作品は「PRIZE」以来2作品目。
「PRIZE」が最高だったので著者の別の作品も読んでみたくなった。
調べてみていて色々と読んでみたい作品があったが一番興味をひかれたのが本作品だった。あの有名な「阿部定事件」のフィクション作品とは…
その衝撃的な事件は自分が幼い頃から知ってはいたが、事件の概要、何がどうして何時の話だったのかは全く知らなかった。
早速書店にて購読、興味深く読んでみることに。
まず驚きなのが、事件があったのが1936年、今から約90年前。
もう10年もすれば「阿部定」というその名は100年轟く事になるだろうこと。
今の時代でもセンセーショナルな