村山由佳のレビュー一覧

  • 消せない告白 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season III

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    最終巻の積読を解消するために再読。
    初読のときは大学生でこの巻の良さが理解できていなかったように思います。
    話の主軸は勝利と、秀人さんとのコイバナ。秀人さんの話に自分と星野の関係を重ねながら自分の置かれた立場を分析していく勝利。なんとなく、急に大人になった気もします。
    好きになってはいけない人というワードは青春時代の若者たちにはぶっ刺さり読者としては勝利と秀人さんのコイバナを聞いているようで、自分の話に置き換えながら読み進めてしまう仕掛けになっている気がしました。

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    2025年07月28日
  • ありふれた祈り おいしいコーヒーのいれ方 Second Season IX

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    19巻にも続くおいコーシリーズ、紆余曲折ありとても面白かった。てっきり20巻も続くのかと思いきやアナザーストーリーであれっという間に終わってしまった。

    一気に読めてしまうほど短くはないが、非常に読みやすく面白い。長く読んでいる分人物に思い入れを持つことができ、どんどん世界に吸い込まれていく。

    個人的にはオーストラリア編は楽しかった。急な世界展開と心情変化、辛いものもあるが乗り越える人間は見応えがあった。

    どこかでハッピーエンドじゃあなあと思うことはあるが、心の底ではハッピーエンドを望んでしまうのが我々である。全てを乗り越えたわけではないがひと段落、これからの勝利とかれん、みんなの幸せを願

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    2025年07月25日
  • 星屑

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    読後感爽やか。芸能界のドロドロとかあるのかなと心配してたけど、気分の悪くなるような描写は一才なくて、安心して読めた。
    キャラクターもみんな良かったし、文章も読みやすかった。歌の描写が巧くて、文章なのに声や歌い方のイメージができたのがすごい!
    ところどころ、主人公の桐絵の言動に共感できないところはあったけど、理解はできたかな。

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    2025年07月14日
  • 二人キリ

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    阿部定事件と阿部定の本当が生々しく、でも予想外に美しくて感動した。
    とてつもない熱量がなだれ込んできて、こちらもエネルギーを使いながら読む。
    二人はお互いを愛しすぎただけなのだ。

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    2025年07月06日
  • 消せない告白 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season III

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    恋をしてはいけない人に恋をする
    それはいけないことなのか

    伝えることも相手に負担をかけてしまう
    気持ちを伝えることはエゴであり、満足したいだけのマスターベーション

    それでもいつか伝えられないなら、伝えたくなってしまう人間のさが

    結局はどっかで自分のためが裏に隠れている
    だから物語の主人公は刺さる

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    2025年06月30日
  • ダブル・ファンタジー(上)

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    有名売れっ子作家だが、性欲がかなり高い女性の行く末を書いてある。 男性なので分かりづらい部分もあるが、女性の気持ちや性に対しての考えが上手く表現されているんだと思う。 また、人が何かに依存する時や心情もうまく具体的に書かれていると思う。 その辺の心理描写が見事にされていると思う。 「どこまでも自由であるとは、こんなにもさびしいことだったのか」 というセリフは、色々な意味で考えさせられるし、印象的なセリフだと思う。
    2021/04/26

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    2025年06月26日
  • 優しい秘密 おいしいコーヒーのいれ方 VIII

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    各世代の女性陣に翻弄される青年のお話。
    女性の心理描写にはさすがに長けていると思われるが、この先どうなるのやら?すんなりハッピーエンドって事にはなりますまい。人生ここから・・・少年よ大志を抱け 

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    2025年06月22日
  • 星屑

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    オーデションからソロデビューが決まっていた真由。

    芸能事務所でマネージャーとして働く桐絵が、博多のライブハウスで歌に惚れこみ、東京に連れて帰ってきたミチル。

    そんな2人がデュオとしてデビューするまでの道のり。

    顔を合わせれば、言い合いばかりの真由とミチルを、芸能事務所、鳳プロダクションの大人たちがフォローし、支えていく。

    実に真っ直ぐで、すがすがしい小説だった。

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    2025年06月21日
  • 二人キリ

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    小説なんだけど、そんな事ないのに関係者にくまなくインタビューしたようであり、しっかり小説として構成してあるようであり、ドキュメンタリーと小説を行ったり来たり。昭和初期に起きたあの阿部定事件を題材に阿部定が被害者の遺体に書きつけた「二人キリ」をとことん描いている。読み終わって目次裏に書かれた「父に捧ぐ」の文字に気づき、ハッとしました。

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    2025年06月17日
  • 明日の約束 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II

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    いつもと比べると、わりかし日常の確認のような巻

    サイドストーリーは他の人に対して、
    ショーリへの想いを伝えるかれんがなんとも愛しい。

    後輩から頼られること、結果が出ず舐められているのではないかと悩む勝利に、
    原田先輩、かれんがかけた言葉はかなり刺さった。

    永遠に続くものはないと僕は思うが、
    その分瞬間の幸せ、毎日をより良くできると思う。

    人を大切にするためには有限じゃないと出来ないのかと問われれば痛いところではあるが、そう言うことが言いたいんじゃなくて、今君を大切にしたいんだって改めることができたってこと。

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    2025年06月02日
  • 女ともだち

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    前半、あまり好みでない作品が続きましたが、後半すごく良かったです!

    おもしろかった3作品

    「こっちを向いて。」
    分かるー‼︎って話でした。大人になってから友達作るのって難しい。こちらと向こうに友達を作ろうという願望が、まさに同じタイミングで存在しないと成立しない。
    自分が今までに経験した感情が言語化されてる感じで気持ちよくて、そして切なかったです。

    「ラインのふたり」
    いたずらして笑ってはいけないのに全身で笑い出したくなる感じ。笑いすぎてお腹痛くて涙出る、みたいな。そういう時の女子同士の連帯感を思い出しました。
    終わり方も良かった。

    「獣の夜」
    一番好きです。ジビエ、全然興味なかったけ

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    2025年05月19日
  • 二人キリ

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    「あべさだ」。私も本文にあった通り名前ではなく
    一つの言葉のように思っていました。心底愛する人殺めてしまう定さんのを気持ちを知りたくて、すぐ手に取りました。生い立ちや定さんの心情は現代では考えられない辛いものなのに、文章では飄々とも取れるような表現だったので逆に読む事ができたのかもしれません。ここまで愛される吉さんはそれはそれは色っぽい男性だったのでしょう。
    方時も離れたくない、離せば別の女性のところに行ってしまう、定さんの身を切られるような寂しさと独占欲は当時だったからかもしれないなと思います。いまは執着できるものが溢れかえっていますから。
    そこまで人を愛せる…
    定さんの一途な気持ちに脱帽で

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    2025年07月12日
  • PRIZEープライズー

    読んでいてどうしても
    村山由佳さんご本人を
    イメージしてしまう

    作家が主役
    出版社名や
    登場人物の作家もなんとなく
    想像できてしまうから
    つい現実と勘違いしてしまう
    そこが狙いだろうけど
    まんまとハマった

    作家名の天羽カインと
    本名の天野佳代子を使い分けることで、
    作家活動とプライベートを
    描き分けてるのかな?とは思うが、
    佳代子の時もカインなので
    まさしく表裏一体という感じ

    一読者としては
    賞の受賞うんぬんよりも
    ストーリーありきであると思う
    面白そうと思えば
    知らない作家の本も選ぶし
    いつも読む作家が毎回当たりとは
    限らないことも知ってる

    だから狭い世界でキリキリと
    している登場人

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    2025年05月10日
  • 夢のあとさき おいしいコーヒーのいれ方 X

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    距離について
    物理的に離れてしまうと、精神的にも相手との距離を感じることが多くなる。

    だが思い出すことは多く、それまで以上に頭の中は彼女が埋め尽くす。

    不安ってのは厄介で、自分の養分をどんどん吸い取り、成長していく寄生虫のようなもの。それもいくらたっても良くはならず、時に大切な人にまで牙を向く

    好きってだけで楽しいもんでもなく、
    本気な恋なだけに辛いこともあるんだと。

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    2025年05月09日
  • 遥かなる水の音

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    友人から勧めてもらった1冊。

    モロッコの描写が素敵で、情景をネットで検索しながら読み進めた。宗教の話も興味深かった。

    実は、私も母に亡くなったら遺骨を撒いて欲しいと頼まれている。こんな風に誰かと思い出を巡り整理しながら実行出来たらいいなと想像した。


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    2025年05月05日
  • 坂の途中 おいしいコーヒーのいれ方 VII

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    しんどい勝利

    嘘に嘘を重ねると、
    雪だるま式に大きくなる

    自分がわからなくなった頃にやってくる、
    恐怖のネタバレ

    勝利、星野、かれん
    みんなの気持ちがわかってしまう辛さ、
    全員の幸せを一気にゲットはできない

    人生ってそんなもんで、
    全部を手に入れるなんてできない

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    2025年05月03日
  • ダブル・ファンタジー(上)

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    ネタバレ

    【2025年49冊目】
    脚本家である奈津は、たった一夜を共にするべく男を呼んでいた。客観的評価の高かった彼がどんな風に身体を重ねてくれるのか――期待した分、失望は大きかった。奈津をかき乱した演出家・志澤、奈津を束縛する夫・省吾。男に振り回されながらも創作家として前に進む女を描いた上巻。

    最初のメールのやり取りのところで読むの止めようかなって思いました。なんだこの茶番、いやもういいから、さっさとやんなよ、と思って胸焼けがすごかった。志澤の対応にイライラしてしまって、「こういう年上の男が一番嫌いかもしれない」と思ってましたが、メールの箇所を通り過ぎてからは読みやすくなりました。

    志澤はもはや年

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    2025年04月29日
  • La Vie en Rose ラヴィアンローズ

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    いつもの村山由佳さん。束縛が強い夫。洗脳される妻。ある男との出逢いが破局に繋がり。
    でも、ラストがちょっと違う。サイコ。こうなってしまったのは妻の罪?それとも夫の罪?誰にも得はなし。みんな不幸な結末。
    心の中に黒い渦を残したまま読み終わる。

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    2025年04月26日
  • 緑の午後 おいしいコーヒーのいれ方 V

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    今回は父親、星野とのお話

    楽しいイベントの前、
    大喧嘩することってある。

    お互いが相手を思う気持ちを募らせるからだろうか。
    こんなにも思っているのに、一方通行ではないかと感じてしまう。

    相手から良く思われているかどうか、
    自分自身じゃわからない、言葉で言われても100%信じるって難しい。

    明子姉ちゃんの感じた、
    「こんなに幸せでいいのかしら、」
    そんなふうに相手に思ってもらうのはどうしたらいいのだろうか。

    明確な方法、一撃必殺とかではなく、
    砂時計が下に落ちるように、日々の積み重ねで、
    塵も積もればなんとやら、気づいたらぽろっと口から溢れる言葉だと思う。

    それって難しいけど、煌めい

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    2025年04月15日
  • 彼女の朝 おいしいコーヒーのいれ方 III

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    やはり、自然描写が素敵な作品

    2人の距離感がくすぐったく、
    シーソーが音を立てて、行ったり来たりを繰り返すように、気持ちの押し問答が、葛藤が、物語を進める。

    生きるということは幸せを見つけて、誰かをまた傷つけていると気づく。

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    2025年04月14日