村山由佳のレビュー一覧
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19巻にも続くおいコーシリーズ、紆余曲折ありとても面白かった。てっきり20巻も続くのかと思いきやアナザーストーリーであれっという間に終わってしまった。
一気に読めてしまうほど短くはないが、非常に読みやすく面白い。長く読んでいる分人物に思い入れを持つことができ、どんどん世界に吸い込まれていく。
個人的にはオーストラリア編は楽しかった。急な世界展開と心情変化、辛いものもあるが乗り越える人間は見応えがあった。
どこかでハッピーエンドじゃあなあと思うことはあるが、心の底ではハッピーエンドを望んでしまうのが我々である。全てを乗り越えたわけではないがひと段落、これからの勝利とかれん、みんなの幸せを願 -
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前半、あまり好みでない作品が続きましたが、後半すごく良かったです!
おもしろかった3作品
「こっちを向いて。」
分かるー‼︎って話でした。大人になってから友達作るのって難しい。こちらと向こうに友達を作ろうという願望が、まさに同じタイミングで存在しないと成立しない。
自分が今までに経験した感情が言語化されてる感じで気持ちよくて、そして切なかったです。
「ラインのふたり」
いたずらして笑ってはいけないのに全身で笑い出したくなる感じ。笑いすぎてお腹痛くて涙出る、みたいな。そういう時の女子同士の連帯感を思い出しました。
終わり方も良かった。
「獣の夜」
一番好きです。ジビエ、全然興味なかったけ -
Posted by ブクログ
「あべさだ」。私も本文にあった通り名前ではなく
一つの言葉のように思っていました。心底愛する人殺めてしまう定さんのを気持ちを知りたくて、すぐ手に取りました。生い立ちや定さんの心情は現代では考えられない辛いものなのに、文章では飄々とも取れるような表現だったので逆に読む事ができたのかもしれません。ここまで愛される吉さんはそれはそれは色っぽい男性だったのでしょう。
方時も離れたくない、離せば別の女性のところに行ってしまう、定さんの身を切られるような寂しさと独占欲は当時だったからかもしれないなと思います。いまは執着できるものが溢れかえっていますから。
そこまで人を愛せる…
定さんの一途な気持ちに脱帽で -
読んでいてどうしても
村山由佳さんご本人を
イメージしてしまう
作家が主役
出版社名や
登場人物の作家もなんとなく
想像できてしまうから
つい現実と勘違いしてしまう
そこが狙いだろうけど
まんまとハマった
作家名の天羽カインと
本名の天野佳代子を使い分けることで、
作家活動とプライベートを
描き分けてるのかな?とは思うが、
佳代子の時もカインなので
まさしく表裏一体という感じ
一読者としては
賞の受賞うんぬんよりも
ストーリーありきであると思う
面白そうと思えば
知らない作家の本も選ぶし
いつも読む作家が毎回当たりとは
限らないことも知ってる
だから狭い世界でキリキリと
している登場人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【2025年49冊目】
脚本家である奈津は、たった一夜を共にするべく男を呼んでいた。客観的評価の高かった彼がどんな風に身体を重ねてくれるのか――期待した分、失望は大きかった。奈津をかき乱した演出家・志澤、奈津を束縛する夫・省吾。男に振り回されながらも創作家として前に進む女を描いた上巻。
最初のメールのやり取りのところで読むの止めようかなって思いました。なんだこの茶番、いやもういいから、さっさとやんなよ、と思って胸焼けがすごかった。志澤の対応にイライラしてしまって、「こういう年上の男が一番嫌いかもしれない」と思ってましたが、メールの箇所を通り過ぎてからは読みやすくなりました。
志澤はもはや年 -
Posted by ブクログ
今回は父親、星野とのお話
楽しいイベントの前、
大喧嘩することってある。
お互いが相手を思う気持ちを募らせるからだろうか。
こんなにも思っているのに、一方通行ではないかと感じてしまう。
相手から良く思われているかどうか、
自分自身じゃわからない、言葉で言われても100%信じるって難しい。
明子姉ちゃんの感じた、
「こんなに幸せでいいのかしら、」
そんなふうに相手に思ってもらうのはどうしたらいいのだろうか。
明確な方法、一撃必殺とかではなく、
砂時計が下に落ちるように、日々の積み重ねで、
塵も積もればなんとやら、気づいたらぽろっと口から溢れる言葉だと思う。
それって難しいけど、煌めい