村山由佳のレビュー一覧
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今年の本屋大賞6冊目。
賞に関しての裏事情が赤裸々に明かされていてストレートに勉強になる、面白い。
個人的にやばい女が主人公の話が大好きなので主人公の天羽カインと編集の千紘が中盤あたりからどんどん沸点低くなっていくのが楽しくてしょうがなかった。直木賞の受賞の連絡待つシーンは周りの編集者たちと同じ気持ちで普通に読んでて緊張した。
本の中でも指摘されてたけど、やっぱり作品としては説明臭い表現よりも読者の想像に任せる表現ができる方が本としては評価されるんだなぁとなるほど納得。
他にはない珍しいテーマの話だったけどとても読みやすかった。本屋大賞のノミネートも納得の一冊。 -
Posted by ブクログ
エルザ動物クリニックで巻き起こる患者家族とスタッフの心の成長。
一風変わった動物病院の院長とそこで巻き起こることが描かれた短編が5つ。猫→犬→インコ→ウサギ→馬…で構成されている。
猫、犬パートで涙腺崩壊、夫から心配されるレベルで号泣したため電車の中など公共の場では読むべからず。
しかしながら動物を飼っている人には読んで欲しい、命を引き受けるということ。
我が家の行き付け動物病院も先生が私たちには厳しく、猫を扱う時の目線が真剣AND優しいところ、このエルザの院長に似ているなと思った。
共に過ごす時間に限りがあるからこそ目の前の命と向き合い、後悔しないように愛してあげよう。
そんな暖かい気持ちに -
Posted by ブクログ
ネタバレこの巻は話が色々動き出して面白かったけどそれにしても、怖かった。
途中怖すぎてホラー小説かと思った。
前作から勝利が嘘に嘘を重ねすぎて、どこまで嘘つくのか、いつバレるのか、読んでて不安で苦しかった。
バイトがクビになる、丈と京子ちゃん、叔母さんの疑い、星野りつ子のストーカー、勝利の一人暮らし、かれんの転職と一人暮らし・・・
どんだけ秘密抱えるの。別にさらっと言っても良いこともあるのになーと思う。秘密を守る為に嘘をついて、その罪悪感があるからか余計後から言い出せなくて、なのにまた平気で嘘をつく。かれんにさえも。
なんだろう、かれんの言う優しい秘密と、勝利の抱えている秘密は違う気がする。
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Posted by ブクログ
壮大な物語だった。
バレエをやるために生まれてきたと言っても過言ではない久我でも、戦争からは逃れられなくて、人前で踊りを披露するのは大分後になった。
才能があっても、時代の運なくば実を結ぶことのない厳しさを感じた。
ただ、久我の場合は、後に人の目に留まり、紆余曲折あったものの大成したのは流石だった。そんな成功した彼でも、どこか寂しさや孤独を纏っているように私は感じた。
また、果耶の祖母さかゑの体験はさらに壮絶なものであり、読んでいて辛くなるような描写もあった。人は何でこんなに残酷になれるのか。自国を拡大するためなら、多人種を奴隷のように扱うことに対して何とも思わないのか。本当に嘆かわしい。