村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ村山由佳さんの著作、実はほとんど読んだことがないのですが、今回手に取った理由は2つあり。
一つは今作が本屋大賞候補作であること、そしてもう一つの方が理由としては大きいですが文壇のあの有名な賞についてセキララと言ってもいいほどの詳細さで(これはもしかして事実なのか?と紛うほど)書かれた小説と言うことで読んでみるかなと。
とにかく徹頭徹尾、この作品の主人公である作家のキャラクターが濃く強烈。以前読んだ村山さんの著作に出てくる女性作家もナカナカ一筋縄ではいかないキャラクターだなぁと思ったものですが、この人のカリスマ性というか女王様体質というかはもう突き抜けています。
章を欲しいというかつえにも似て -
Posted by ブクログ
私は村山由佳さんの物語は結構読んでいると思うのだが、今回の新作には驚いた。
村山由佳さん本人が語っているのだが、『風よあらしよ』『二人キリ』のハードな執筆での疲労感から、優しく心に届くような物語を書きたいと思ったとのことだ。
そして村山さんの意図通り、『 しっぽのカルテ 』は動物好きの読者に、心に染み入る優しい物語となっていた。
舞台は信州の森の中に新たに開設された「エルザ動物クリニック」で、獣医師の北川梓院長、看護師2人、事務員、計4人の女性だけの職場だ。
そこに建物のメンテナンスや庭師としての仕事など、なんでもこなす便利屋の青年が加わる。
物語は5話からの構成で、人間と動物の命とが向き合 -
Posted by ブクログ
本屋大賞ノミネート作という言葉に違わぬ、読者を最後まで強引に引っ張っていく筆力には、正直脱帽するしかない。けれど、読み終えた今の気持ちは「爽快」とは程遠いところにある。
読み始めは、とにかく主人公の作家にイライラさせられっぱなしだった。
鼻持ちならないプライドの高さ、周囲を顧みない独善的な振る舞い。その激しさに振り回され、読み進めるのがしんどくなるほどの疲労感。
しかし、終盤。彼女が自らの作品に注いだ深い愛情を目の当たりにした瞬間、私の嫌悪感は一気に崩れ去った。あんなものを見せつけられたら、今までの傍若無人な振る舞いさえ、すべてあの瞬間のための「代償」だったのだと思えてしまう。悔しいけれど、 -
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絶対に直木賞取りたい女作家
編集者、新進気鋭のいけ好かない作家
面白い。獰猛な野心、直木賞さえ取れれば全て報われる。
冷静に分析しているけども、周りの編集とかからは、やっかみがられてる。
担当につく編集も徐々に求められる快感に、危うい打ち込み方をする。
私さえ分かればいい。暴走してるように見えるが、意外に俯瞰はできていて的外れではない。それでもやはり、溺れてる。
直木賞の選考を知らないので何処まで想像なのか分からないが面白い。勝手にお笑いとリンクさせて読んでた。M-1を獲らないといけない。寄席で受ければいいとか、abc獲ったからいいじゃないとか、賞レース用の漫才を追求しても仕方ないとか。そん -
Posted by ブクログ
柔らかく仄かに燃え続ける幻のような小さな火だったり、燻られることなく強かに燃え続ける熱い火だったり。いろんな温度があれど、消すことのできない火を誰もが心の中で燃やし続けている。
物。
物はときに異常な執着を引き寄せることがある。
何よりも大切な物。誰にも理解はされないだろうし、理解されたくないこと。
特に、人と人の間にあった物だったり、誰かが残した物だったり、物を通して人を感じられるような物は、その物が持つ意味以上に大きな意味になって、ひとりじゃ抱えきれなくなることがある。
そのとき、物が物じゃなくなる。
でも『これは物じゃないんです、これは生きていて、襲ったり泣かせたりするんです』と言