村山由佳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おばあちゃんにかけた言葉がエグい。あれが最後に一方的に投げつけた言葉で、そしてその後ろ姿を見たのなら確かに後悔してもしきれない一生負い続ける傷になる。
何かをめぐって対立した相手を絶対にやり込めてやるぞって気持ちになったとたん、その人をどこまでも追いつめて逃げ道をふさぐことに全力を注ぐ。その人のパーソナリティそのものを否定するようなきついことを口にするの。ちょっと言い過ぎたかなと思ったときは、それなりにフォローだってしてみせるでしょう。そうしてあなたは、相手が黙ってしまったことで満足して、それきりそのことを忘れてしまう。でもね、言われたほうは忘れないのよ。その場は笑って忘れたふりをしても、心の底では、傷つけられたことを忘れられっこないのよ。あなたは自分のそういうところを強さだと思っているかもしれないけれど、強さじゃなくてむしろ弱さだと思う。言うべきでない言葉まで我慢できずに口にしてしまう、あなたの弱さよ。ねえ、私だって何も、すべての人にいい顔をしなさいなんて言わない。自分の意見を主張することはもちろん大事よ。相手の言っていることが間違いだと思ったら、対立しないわけにいかない場合だってある。でも必要以上に人を傷つけて勝ち誇るのはやめなさい。人をやり込めることで自分の優位を確かめるその癖を直しなさい。でないと、いつかあなたのまわりには、ほんとうのことを言ってくれる人が誰もいなくなるわよ。
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Posted by ブクログ
信州の森に佇む「エルザ動物クリニック」の院長・北川梓は、一見ぶっきらぼうに見えるけど凄腕である。
助手の看護師2人に事務・受付を担当する深雪と少人数だが、そんな動物病院に飛び込んで来る動物達を精一杯診ている。
瀕死の野良の子猫を見捨てられなかった建築職人の土屋や老犬の介護をしながら自身も重い病気を抱えている高齢女性、夫からのDVに悩まされつつ、それを証言したのが、インコだということや小学校のうさぎ小屋の世話をしている少年が母親から虐待を受けてたとか…動物たちだけでなく、世話をする人もいろんな思いを抱えている。
院長の過去や深雪の前職で苦しんだことや母親との確執なども明らかになる。
言葉で伝えることができない動物たちが、いろんなことを気づかせてくれる、教えてくれる、というのが分かりあっているからこそなのかなと感じた。
気持ちを汲んでくれるのは、愛情を注いでくれるから自然と思いが溢れて伝わるのだろう。
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Posted by ブクログ
恋愛と人間関係に傷ついた深雪の転職先は、長野の森の中にある、風変わりな院長の動物クリニックであった。
運びこまれる猫やオウムや犬などの動物たちと人間、心無い人たちから辛い言葉や態度を投げつけられることもある。ハーブティーと正直なスタッフと出入りする男性から暖かい居場所をもらい、前向きに進めるようになりつつあり、安心して読み終えた。
村山由佳さんの動物ものはイイなあ。
猫や馬、住処や男性や母親、周りの景色さえも村山さんの現在を彷彿させる。
作品はいつもなんとなく私小説の分量が多いように感じる。こんなにさらけ出してしまって良いのかなあ。
書くことでストレス解消することができる部分は理解できるが……。
全く勝手な想像です。失礼しました。