あらすじ
35歳の奈津は売れっ子脚本家。仕事は順調だが、マネージャーである夫の支配的な態度に萎縮し、精神的にはギリギリの日々。そのうえ奈津は人一倍性欲が強く、躯の奥から溢れる焦りと衝動になんとか堪えていた矢先、敬愛する56歳の演出家・志澤とメール交換を始めたのを機に、女としての人生に目覚めていく。志澤の、粗野な言葉遣いでの“調教”にのめり込む奈津。そして生と性の遍歴が始まった…。柴田錬三郎賞ほか文学賞三冠受賞。文壇に衝撃を与えた迫力の官能長篇!
...続きを読む水川あさみ主演ドラマで話題。中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞をトリプル受賞の衝撃恋愛小説。主人公の奈津は、主に4人の男と関係を持ちます。面倒だけど優しいところもある夫・省吾、自信家で大人の演出家・志澤、穏やかで優しい学生時代の先輩・岩井、好みではないはずなのに何故か惹かれてしまう役者・大林。同時に4人と関わるのではなく、常に好きな人は一人というところが女性の特性なのかも。(移行期は交錯しますが……) 心も体も満たされたくて、妥協せず彷徨い続ける奈津の姿は、濃厚な官能表現がありながら、力強く清々しくもあります。かつて恋をしていた人にも、いま恋をしている人にもオススメしたい大人のための小説。
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読みやすい。
よその夫婦の事をなかなか知る機会がないので。
夫婦の会話が具体的で、ありそうって思う。
54歳のわたし。刺激的な、文章は、ギリギリ読める。いや。もはや読んだとてだ。あともう少し、若い時に読んだらもっと自分ごととして読めたのではないだろうか。
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ざくざく刺さって痛かった。手元に置くために買おうか、ちょっと迷っている。
「成長期に着ていた、とても好きな服」の例えがつらかった。
大好きで、似合っていて、心が安らぎ昂ぶりももたらしてくれる、最愛の服。でもからだが大きくなって、着られなくなってしまった。でも大好きなのだ。大切にしまって、掌で優しく撫でたりする。そうすると癒されるし、なくてはならないものだと感じる…でももう、着ることはできない。骨格が違ってしまっているのだから。
それは人に対してもそうだとしても、自分のガワについても言えること。私はこれまでの「ガワ」をどうしても捨てられない。もう私の姿には合わないモノになってしまったけれど、それに縋ってしまう。元々志澤が例えていた、人間関係もそう。そちらはもちろん自分のガワよりももっと捨てがたい…。大好きなのだから。
ああー苦しい!苦しい!!!
☆5なのは「もう忘れられない」から。
Posted by ブクログ
今までだったら絶対手にとらないタイプの本だったのだけど魔がさして買ってみたら相当面白かった。
モラハラ夫のデリカシーのなさ、「わかるー!」って思うとこばかり。それらを言葉に、物語にできるところがすごい。
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ーー彼が完全に嫌なところばかりの男だったら、ことはむしろずっと簡単だったのに。ーー
旦那がモラハラ夫であるのに変わりはないのに、どこか情があって心から完全に切り離せない。嫌なところがこんなにもあるのに、愉しい時間もあったからモヤモヤしてしまう。
そんな生活の中で志澤に出会ってしまい、心と体が一気に志澤に。
描写がとても生々しい。
これぞ村山由佳さんの描く官能小説。
志澤に心を奪われてしまってから、旦那への拒絶が生まれてくるところがよく描かれていて素晴らしかった。
下巻はどうなっていくのか楽しみ。
2026.4.30(木)
Posted by ブクログ
有名売れっ子作家だが、性欲がかなり高い女性の行く末を書いてある。 男性なので分かりづらい部分もあるが、女性の気持ちや性に対しての考えが上手く表現されているんだと思う。 また、人が何かに依存する時や心情もうまく具体的に書かれていると思う。 その辺の心理描写が見事にされていると思う。 「どこまでも自由であるとは、こんなにもさびしいことだったのか」 というセリフは、色々な意味で考えさせられるし、印象的なセリフだと思う。
2021/04/26
Posted by ブクログ
【2025年49冊目】
脚本家である奈津は、たった一夜を共にするべく男を呼んでいた。客観的評価の高かった彼がどんな風に身体を重ねてくれるのか――期待した分、失望は大きかった。奈津をかき乱した演出家・志澤、奈津を束縛する夫・省吾。男に振り回されながらも創作家として前に進む女を描いた上巻。
最初のメールのやり取りのところで読むの止めようかなって思いました。なんだこの茶番、いやもういいから、さっさとやんなよ、と思って胸焼けがすごかった。志澤の対応にイライラしてしまって、「こういう年上の男が一番嫌いかもしれない」と思ってましたが、メールの箇所を通り過ぎてからは読みやすくなりました。
志澤はもはや年の功というか、奈津が勝てないのも当たり前というか。まだ上巻ですが、奈津が大成したときにもう一度寄っていって「あえて突き放してた」ということもできるし、そのまま奈津が何もできなければ流したままでいい。狡い年上の男だ…メールの感じは嫌いでしたが、対応としては間違ってない?気がします。
夫との会話は、読んでるだけで心が疲弊しましたが、メールの箇所ほどではなかったかな(まだ言う)典型的なモラハラ男過ぎていっそ単純でわかりやすい。結局マンションの場所を教えているし上げているのは奈津の弱さなんだろうなぁ、わかる気もする自分に共感性羞恥を覚えるなど。
清々しいほどに生々しい一作。下巻がどう転がるのかなあ。
Posted by ブクログ
ドロドロしたシーンは少なく、35歳の主人公が女性として脚本家としての自信・自尊心にフォーカスされたお話
不倫は伴侶のあるものとして許されないことのはずなのに、夫のモラハラに憤慨してみたり、志澤からのメールに一喜一憂してみたり、年齢が近いせいか感情移入しやすく「わかるわかる!」でした
下巻も楽しみです
Posted by ブクログ
第一章からフルスロットルだねー
官能小説のままで終わるんかねー
と思いきや、後半では夫婦関係の崩壊や浮気相手からの放擲が緻密に描かれる。
結婚して10年経って伴侶の長所と短所の天秤が狂い始める、性生活の均衡が崩れる、いやはなから均衡を保っていたわけじゃない。要するに我慢していただけで、伴侶が能天気にもその我慢に気づかず気遣えず、限界がきてしまった。いや我慢を自覚する出逢いがあった。
我慢し過ぎると、解放された後の際限の無さは猟奇的になる。下巻が楽しみなのと、上巻で物語の幕を引いても良かったのではむしろその方が良いのではという二律背反。
それにしても、相手に依存し始めてしまった時の自信の無さからの「幼児退行」は刺さり過ぎますって。反省の反芻で「心臓が、背中に体当たりを繰り返していた。」
作品内の表現が自分に過去の反省を促している。
Posted by ブクログ
束縛系の夫から、野獣系の男へ。さもありなん。
ただの浮気というわけではなく、主人公の才能を潰している夫から、野獣系の男がきっかけとなって解放されていくお話。
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好きな表現が多かったです。めも。
愛憎の問題は論理で解決してはならない
好きな人への想いの根幹に絶対的な尊敬と信頼があるというのはこんなにも幸せで、豊かな気持ちになれることだったのか
言い返すのは相手の変化を期待するからだ。期待そのものを手放してしまえばもはや言い返す必要もない
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この先どれだけ身も心も燃やし尽くせる相手に出会えるだろう-。35歳の奈津は、尊敬する男に誘われ、家を飛び出す。もう後戻りはしない…。官能の愛の物語。
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35歳の脚本家・高遠奈津が主人公。
異常に性欲の強い奈津の物語とくれば当然男との関係が描かれますよね。
旦那、先生と崇める演出家の志澤、大学時代のサークルの後輩石井。
さてさて下巻ではどんな展開が待っているのやら。
説明
内容紹介
女としての人生が終わる前に性愛を極める恋がしてみたい。35歳の脚本家・高遠奈津の性の彷徨が問いかける夫婦、男、自分自身
内容(「BOOK」データベースより)
三十五歳の脚本家、奈津は、才能に恵まれながら、田舎で同居する夫の抑圧に苦しんでいた。ある日、夫の創作への関与に耐えられなくなった奈津は、長く敬愛していた演出家・志澤の意見に従い、家を飛び出す決意をする。束縛から解き放たれた女性が、初めてめぐり合う生と性、その彷徨の行方を正面から描く衝撃的な官能の物語。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
村山/由佳
1964年、東京生まれ。大学卒業後、会社勤務、塾講師などを経て、93年「天使の卵~エンジェルス・エッグ」で第6回小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。主な著作に、第4回中央公論文芸賞・第22回柴田錬三郎賞・第16回島清恋愛文学賞を受賞した『ダブル・ファンタジー』「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズなどがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Posted by ブクログ
「すずらん本屋」で面白いと紹介されていたのと、著者の村山先生が「ネコメンタリー」で特集されていて著作を読んでみたくて読んだ本。奈津と志澤のメールのやり取りが面白かった。奈津の夫が怖いと思った。
Posted by ブクログ
あれ?もう終わり?読み終わっちゃった??
というくらい早く読めました。
速さを競うものではないのですが、
面白かった というより共感できました。
官能的さもありますが、それ以上に
妙齢の醸し出す世界観。
ある程度場数を踏んだ大人なら
共感する場面やタイミング、相手、
思い浮かぶ人がいると思いました。
ただ私の悪い癖で、読む前に勝手にハードルを上げて
『こんなかんじなのかー』
と、なるところ。
もっとドロドロして
もっとぐちゃぐちゃになるのかと
思ったらそうではなかった。
ただ、共感はすごいしたのです。
仕事では『全てのことに良い意味で期待しないこと』を
貫いて動じないわたしですが
いざ恋愛になると期待しまくって肩透かしを
くらったり、気持ちも実はジェットコースターなのです。
だから、リアル感があり、まるで私のこと…?
的な感覚にさえ陥りました。
知らない人だけど、割と近い条件の生活をしている
知らない女性の生活を覗いているみたいな感じです。
このまま下巻、行ってきます。
Posted by ブクログ
なかなか官能的な小説。人の目を気にして物を言えない精力大勢な主人公。夫を怒らせないに上手〜く生活していたが、不倫をきっかけに夫への愛がさめてしまう。サクサクとよめる作品。下巻へ……
Posted by ブクログ
女性作家による女性の官能小説
主人公の奈津は35歳の脚本家。性欲の強い女性。
夫と共に田舎で暮らすが、夫は主夫。
上巻では
夫からの抑圧、束縛されている奈津。
前半では理解ある夫を演じている感じですが、その束縛が明らかになっていきます。
こんな男は嫌だよあぁ..
そんな中、敬愛していた演出家の志澤とメールの文通が始まります。
志澤とのメールのやり取りの中で、自分自身を振り返り、本音が言えるようになっていきます。
そして、志澤と関係を持って新しい世界へ..
奈津は夫からの束縛を逃れて、家を出ていくことに
しかし、志澤との関係は一方的に終わってしまい...
という展開。
そして、香港で新しい出会いが..
この夫も嫌いですが、志澤も嫌いですね。
どちらもよくありがちなタイプの人たち(笑)
そして下巻に続く..
Posted by ブクログ
モラハラ夫の束縛に吐き気がする。
これを本人は悪気なく愛情だと思い込んでいそうだから質が悪い。
過干渉としか思えないけど、こういう支え?を必要とする人もいるのかもしれない。
相性の問題なのかな。
それともどこかで何かが変わってしまったのかな。
「いいところもあるんだよ」とフォローしてる時点で、それはもう愛情じゃなくて情みたいなものに聞こえますね。
自分で自分に言い聞かせてる、みたいな。
そこから救い出してくれそうな相手が現れたら、惹かれてしまうのは必然かもしれない。
ましてそれが敬愛してる相手なら尚更。
お互いに割り切って付き合えたらよかったんでしょうけど、依存したくなるのも無理ないですね。
終盤の展開が予想外で、なんだか一緒にショックを受けてしまいました。
短期間でめまぐるしく揺れ動く心。
下巻も気になります。
Posted by ブクログ
読書の幅を広げたく手にしたが、新境地をあっさり超えていった。内容がディープで読み進めるのを躊躇う。
「性」に関して日常生活ではなんとなくタブーに感じるが、視点を変えると神秘的であったり、芸術的であったり。著者様の表現には美しさをも感じるが、やはり恥ずかしさが優った。
ただ既婚者ならば方向性は違えど理解出来てしまう部分もありそう。日々の安定か、闇に惹かれてしまうのか。自分は前者でありたいが、観ている世界が広い人ほどそれは難しいことなのかもしれない。
Posted by ブクログ
感情の浮き沈みの激しさが、35にして新しい世界を見ようともがく様子を表していると思う。
初めは、なんてイタい旦那なんだと思ったけど、奈津もなかなかめんどくさい女だ。
志澤も、シチュエーションに酔っているだけなのか?と思ったり。
でも、突然、相手に冷めてすべてが滑稽に思えてくる感じや、圧倒的な自信と余裕をもつ人物に溺れる感覚もよくわかる。
それぞれの人物との関係がこれからどうなっていくのか楽しみ。
Posted by ブクログ
大胆な性描写と女性の男に対する恋愛感情をこれでもかと書いている。性描写が多くてちょっとだれるけど今現在の文学なんだろう。中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、島清文学賞を授賞している。最後まで読みきると文学作品だと認識する。
Posted by ブクログ
なんだろう…後半に行くにつれ、薄れていくこの気持ち…
前半は共感できる部分が多かった。という事は、これがスタンダードなのかと錯覚するが、合ってるのかな?
自分の中の葛藤を、女の親友を使い代弁させている感じがして、言われなくても自分でわかるだろって、ツッコミを入れる。
そして、親友なら、こう言って欲しいよね!通りの会話。自分ばかり話して面白い事などあるのだろうか?
手紙の文章の字体が違うのが、面白いなと思った。
唯一、「私の事好き?」って聞きたくなるのは、本当にそうなのか不安だから確認したくなる。という一般論に、前からすごく違和感を感じていたのだが、そんなのは解ってて、でも、相手の口から言わせたいのだ。自発的に言われたら(うん、知ってる)ってにやにやするだけなのに、言わせたい。
あー言わせたかったんだ…というのがわかって、よかった。
でも、やっぱり何かが違う。親友がいてくれなかったら?いや、いない方が、自分とじっくり向き合える。自分にとって何が大切なのか。自分はどうしたいのか。
奈津にひとりになる勇気などない。対象を見つけての依存、甘えの塊みたいに、私は感じる。ここからの成長?たかが知れてるような気もしてくるが…
共感できなくなっていく自分がいる。
で、さあ下巻!ラストは楽しめるものであってほしい。
Posted by ブクログ
夫婦だから言えないこと、求められないことってあるよなぁと共感する事が多かった。なつのように自立した生活が送れるわけではないから、うらやましく思った。夫の嫌なところだけに目が行きがちは今日この頃。。。他の男性に夫から得られないものをもらう事が悪い事ではないと思ってしまう私は普通じゃないと思ってたから、この小説を読んで何だか安心してしまった。
Posted by ブクログ
恋愛小説。王道のラブストーリーではないと思う。恋愛は気持ちも大切だが、身体の欲望も共にあるのも当然である。W不倫やら、浮気やら、恋愛体質やら、人間はなにかにカテゴライズしたがるが当事者になってしまったらそんな言葉ではいいたらない状況になる。そのすべてを書き表している小説だと思う。恋の激しさ、そして、残酷にも冷めてしまう恋もある。恋愛とはそういうものだと思う。
Posted by ブクログ
随分前から気になっていた作品。
100円セールにて購入。
なかなか強烈な内容でしたが、途中からは吸い込まれるように読んでます。
下巻も楽しみ。
Posted by ブクログ
水彩絵具のチューブから、紫色の液体と固体の真ん中のものが出てきた。
パレットの上にいるときはにゅるっとしているものが、
紙の上にのると活力と表現力が溢れだした。
(以下抜粋)
○背中に腕をまわして肩甲骨を撫で、背骨をひとつずつ数えおろしていき、
その手を斜め下へ滑らせると、必ずと言っていいほど、
よく冷えた臀に出くわす。(P.8)
○正直に自分の年齢を言うと、とてもそうは見えないと笑ったが、
「とてもそうは」とわざわざ口にするところにこそ女の三十五歳を
どうとらえているかが透けて見える気がして、
奈津はその時もぬくる微笑むしかなかった。
曲がりなりにもプロを名乗るなら、
<三十五、か。女性がいちばん魅力的な年齢だね>
さらりとそう言ってのけるくらいの芸当ができないものか。(P.14)
○性欲の強い女の何が悪い。
男の場合は「絶倫」で、女の場合は「淫乱」。納得がいかない。(P.30)
○ありがちなくらいが、人の胸には届きやすいのだ。
少しダサいくらいでちょうどいい。
大衆を甘くて見ているのはない。
セリフというものは、文字をともなわずに音として耳に届くから、
あまりにも研ぎ澄まされていてはかえって受け止めてもらえないのだ。
鋭利な刃物が向かってくれば本能的によけるのと同じように、
鋭利な言葉に対して、多くの人は無意識のうちに身をかわす。(P.280)
Posted by ブクログ
自分というものを持っていなくてなんて身勝手なんだろう……
脚本家の高遠ナツメ(奈津)は自分の性欲の強さに薄々気づいていた。その性欲を満たしてくれるのは夫の省吾ではなく、意を決して呼んだ出張ホストでもなかった。
ある日、自分をこの世界に押し上げてくれた恩師とも言える脚本家の志澤から舞台のチケットが送られてきた。
お礼のメールを送る。それから志澤とのメールのやり取りが続く。最初は近況報告程度だったものが段々と深いところまで相談していく事になる。奈津は親身になって相談に乗ってくれる志澤に心を許していく。
「舞台の千秋楽に東京に泊まりで出てこれるか?」
こうなる事を予想していたかのように奈津は志澤との逢瀬に溺れる。
心も体も満たしてくれるのは志澤だったと気づく。しかしそれから夫の省吾とはすれ違いが多くなりやがて奈津は家を飛び出す。
志澤とは4回ほど会ったが全てにおいて満足させてくれた。しかし最後会ってから志澤の態度が急に変わった。
「自分のどこがいけなかったのか」
「悪いところがあれば言ってもらえれば直します」
色々メールを送ったのだが志澤からの返事は一切なし。
もやもやしているところに昔の仕事仲間から久しぶりに電話がかかってきた。
「香港でレポーターの仕事をしないか?」
奈津は少し考えてOKを出す
香港で無事に仕事を終えた最終日に大学時代の先輩にバッタリ出くわす。
彼とは二ヶ月の間だけ付き合った事がある…
とここで上巻は終わり。
親身になって相談を受け奈津と体を重ねた志澤
ただやりたいだけのエロじじぃやん!とツッコミを入れたくなる。
実力のある奈津が今落ち込んでいていい脚本が書けない事に対してこういう経験をさせて今よりももっと上の脚本をかけるようになって欲しいとも読み取れるが…ただのエロじじぃやん!
更に輪をかけて悪いのが友達の岡島杏子、奈津からの話しか聞いていないのに夫と別れる事を煽る煽る。
まぁ、全ての登場人物に対してあまりいい印象は持たなかった上巻ですが下巻で考えが変わるのかな?と期待しつつ下巻を読む事にします「まる」