あらすじ
いちばん逃げたくないと思っているのは、勝利自身のはずだ。誰よりも勝利こそが、今の自分を不甲斐なく思っているに違いないんだから……。勝利がオーストラリアに旅立ち、残された傷心のかれんを支える弟の丈。勝利の辛さもかれんの寂しさも、そばでずっと見てきた丈には、わかりすぎるほどわかる。そんなもどかしい日々の中、由里子の思いがけない提案によって、新しい光が差し込み始める。
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前巻『彼女の声』の日本サイド。
日本にいるみんなの日々、思い。
どんなときでも時間は流れていて、みんな日々を進んでいて。
手紙を送る側と受け取る側。
電話をかける側と受ける側。
それぞれの目線で見るとまた違った景色があって…。
優しさが痛い。
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今年もついに夏がきました。
夏といったらこれですね、「おいコー」シリーズ。
おいコーを読まないと夏に入れないです。
今年は1冊。
なんとこの巻の語り手は丈!
待ってました!丈大好きです!笑
いや~丈大人になりましたね。
丈みたいな弟、彼氏が欲しいです。
前巻までは勝利のオーストラリア編でしたが、今回は勝利が旅立ってからの日本編(丈視点)。
色々皆様感想があると思いますが、私はこの日本編必要だったと思います。(丈贔屓抜きでね)
かれんが勝利に電話をするあのシーン、前巻とリンクして読みながら涙が出ました。
どうでもいいですが、かれんの『ん?なあに?』がすごく好きです。
遅ーい展開を批判している方も多いでしょうが、おいコーに関してはこの年1(夏)のペースが好きです。
発売で季節を感じる小説もなかなかありません。
そろそろ終わるのかなーと思うと本当に切ないです。
最初に読んだ頃は勝利と同い年くらいだったのに、カレンと同じくらいになりました。
また夏に会いましょう。
何かを強く願うとき、ただ「望む」のでは不充分だ。「信じる」のでなければね。
Hopeではなく、Belive。
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どんなに辛いと、もう無理だと思っても人は乗り越えられる、そんな強いメッセージを感じる巻。
勝利とかれんのキューピット役だった丈も、感情の機微が理解る大人に成長してます、というか登場人物全員、成長してるんじゃないかな。
次巻ではいよいよ、本作最大の「秘密」があの人から語られます。
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おいしいコーヒーの入れ方シリーズ久しぶりに読んだ。Second Season6 を飛ばしてしまったから読まないと!
登場人物全員がお互いを思いやる温かい関係で優しい気持ちになれる。
村山由佳の爽やかで温かい作風がやはり好き。
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勝利がオーストラリアで苦しんでいた頃、日本でも何人もの人がその胸を痛めていたのでした。その優しさがまた、痛くもあったりするわけで。大切な人を思いやることの難しさと、近付く終劇の時を感じるのでした。
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セカンドシーズン7作目。シリーズ17作目。
いよいよ佳境に入ってきた感。今回は、勝利がオーストラリアにいる間の日本の様子が丈の目線で書かれている。主人公の勝利が登場しないっていうのも斬新で、他の人たちの現在の本音などが知ることが出来たのが良かった。
登場人物が人間的に素晴らしい人たちしかいないというのはこのシリーズの大きな魅力。丈もかれんもマスターも由里子さんも、それぞれ周りの人のことをとても大切に思った上で自分の本音も表明して、それがまた関係を深め合っていて羨ましいくらい素敵。
マスターがかれんの家に来て、果たして次巻でどうなるかドキドキ。
あとがきの「何かを強く願うとき、ただ『望む』のでは不充分だ。『信じる』のでなければね」という言葉も印象に残った。
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夏がきたなとこの作品が出ると感じる。
足かけ19年間、読み続けており、今も毎年文庫になるのを楽しみにしている。
セカンドシーズンの第7弾
今作は、日本を舞台に、丈の視点から物語が進行する。
小さな命が失われ、勝利は、オーストラリアへ・・
まだ、自分を責め、殻に閉じこもっている・・
丈は根気よく、勝利との連絡をとり、それを、自分の姉であり、勝利の恋人でもある、かれんに少しづつ
伝える。
2人の距離はどうなるのか、花村家とマスターと由里子さんとの関係に一夫踏み込んで出来事が・・・
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丈の視点から描かれているこの巻はいわゆるサイドストーリー的な位置づけで、主人公の時間軸は全く進んでいないが、物語全体に立体感を持たせる構成である。別の登場人物を主体に物語を描きなおすというのは村山由佳作品に多く見られるスタイルであるが、やはり面白い。
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ショーリがオーストラリアに行ってる間、丈の視点で描かれるお話し
周りの反応は予想通りだな
マスターも由里子もそんな対応をするだろうよ と思う範疇
まぁ、でもマスターが深い所で考えてるところはそうかもと思う
マスターの言葉に涙しながら読みました
これでおショーリのオーストラリア編のヒキにもつながったわけで、今後どうなるのかしら?
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身籠った子どもを自分の中で喪った母親の心の変化を物語にするなんて、なんて難しいことを…。というのが素直な感想。子どもを持ってから読んだらまた違って響くんだろう。
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勝利がオーストラリアに行っている間の、丈目線で語られる日本サイドの話。
丸々一冊丈なのが新鮮。そして勝利とは違う語り口に彼らしさが溢れ出ててます。
姉思いな丈、いい奴だ。
みんなそれぞれ苦しんで、それでも一歩ずつ前へ進もうとしている。
久しぶりに読み応えのある一冊でした。
ついにマスターが…!!!
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待ちに待ったおいコー( ^ω^ )今回は丈目線で書かれてて、なんか新鮮。ほんと丈は大人になってるなあ…でもあたしは勝利がやっぱり好きだけど笑
次は勝利が日本帰って来るみたいだし、そろっと話がすすむかなあ。いや、進んで欲しい。終わりにむかってるのはなんだか寂しいけど…
村山さんの本はほとんど読んでるけど、おいコーシリーズがやっぱり1番だな。村山さんの書く言葉とか、話の持っていき方がほんとあたしは好きだなって実感。
来年の夏、おいコーが読めるのを楽しみにまた…
Posted by ブクログ
以下、あとがきから抜粋。防備録。
*泣く=弱い、ということではない。涙を流したからこそ、前に進むこともできる。あるいは、踏みとどまる力を得られる。むしろ、涙を流さずに縮こまっている時のほうが、心はずっと脆い場合だってあるはず。
*恋人であれ、友人であれ、家族であれ、その人の前で思い切り心をさらけ出せるほどの信頼関係を結べたら幸せだし、それと同時に自分もまた、誰かのための〈涙壺〉てきな存在であるほどつよくなれたらな、と思います。
*人間は記憶の生き物。〈自分の過去の記憶を保つことによって自分が自分でいられる〉という部分と、〈他者に記憶してもらうことで初めて生きている実感が得られる〉という部分の両方を含めて、記憶というものは、人が人であることを形作る重要な要素のひとつ。
*「何かを強く願うとき、ただ『望む』のでは不十分だ。『信じる』のでなければね」結果から見れば、願いがいつも叶うとは限らない。けれど、掛け値なしの本気で、身を削るようにして祈ったその経験は、記憶は、たとえ天に届かなくても、ひるがえって自分の奥底に届く。そうして必ず、何かを動かし、変容させる。
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場所は変わって、日本の丈の視点からの物語。
由香子さんが動き出したり、かれんが動き出したり、日本ではあれこれ動き出している様子。そんで、次回では勝利が日本に戻ってくるらしい。
そろそろ終わりに向かって動くのだろうけど、どのように動いていくのか、また来年の夏まで待つことになりそう。
Posted by ブクログ
前巻はオーストラリア(勝利中心)のストーリーだったけれど
今回はそのおなじ時間を日本(かれん中心)のストーリーで描かれている。
(と後半で気が付いた。オソイ・・・)
丈がすごく大人になっている!
こ、こんな弟ほしい。
いつのまにこんなに成長したのだろう。(ごめん、丈)
なんというか、なんどか瞳の奥がじんとした。
かれんにも丈にも。
わたしの胸のなかにある感覚が
小説だということを忘れて反応する。
勝利の痛みもかれんの痛みも
いつのまにか「知っている」のだ。
勝利は日本に戻ってもいい、というより戻ればいい。
みんなそれを待っている。
けれど勝利がおれだけの想いを背負いこんでいるのか
それを考えてみなくても気持ちが重なる。
長いあいだ続いてきたこのシリーズも
どうやらラストが近いらしい。
もっともっとかれんや勝利、丈たちと過ごしたい。
Posted by ブクログ
勝利のいない日本での物語。
語りは丈。すごく、大人になって頼りがいのある丈を中心に勝利がいないおいコーが進んでいきます。
由里子さんの強さに心を打たれ、マスターの複雑な感情に触れ、ビターな一冊。ハッピーエンドに向かってくれーと心から
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行き場のない想いはダムの結界が崩れるように、止まらない涙に変わる。必要な時にいた存在が今は遠くに、距離は心を剥がしていく。
隠すということは強く意識すること、敢えて素直に話すほうが楽だから。攻撃は最大の防御理論でいくが、まっすぐに進むもかなり痛いのだ。
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おいコー、second season第7巻。勝利がオーストラリアにいる時の日本の様子が丈の視点で描かれている。新年を迎える時、かれんが勝利に電話 『逢いたい』。しかし勝利は答えない。勝利とかれん、どうなる???
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ずっと途中まで読んで放置してたシリーズ。完結したので続きから読み始めることにした。
辛い話の途中でまだそこから抜けきれてないけど、一応ちょっと前に進めたような。登場人物の心情が丁寧に書かれてて自然と泣けてしまう。
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Secondseason7巻。
勝利がオーストラリアにいる間に、日本にいる面々で何が起きていたのかを、丈の目線で語られています。前巻で既に爆上がりだった丈の評価がさらに上がる7巻です。
いつの間にか、こんなに周囲の人々のことを思いやりことができる男になっていたのか。自分が未熟であることを知りながらも、現在の自分に出来ることを丁寧にやる、というのはなかなかの仕事です。
あの事件の関係者の中では、なんとも微妙な距離にいる丈。当事者のマスターや由里子さん、マスターと兄妹のかれん、加害者の勝利。全員との関係が、誰よりも強いというわけでないし、離れた距離から見ているというほど遠いというわけでもない。
むしろ、そんなどうにも踏み込めない、踏み込みすぎてしまうかもしれない、という距離感でありながら、必要な時に踏み込んでいける丈の心の機微は、なんという感覚なんだろうか。
マスターや勝利たちとのこれまでの繋がりが、丈を成長させたのでしょうね。それは、マスターや勝利も影響されているはずです。
自分に置き換えてみると、マスターの立場だったら、怒りに任せてしまうし許すことはできないだろうと思う。許す態度の裏に、いつまでも忘れられずに、些細なことで爆発してしまうという感じになってしまうと思う。
勝利の立場なら、逃げ出すしかない。逃げに逃げて、風見鶏のコミュニティーには関わらない。自分のしたことに向き合わず、逃げ出したまま。
丈の立場なら、時間が経つことを待つだけ。傷つけずに慰めているような、それっぽいことを言って、自分の身を守りそうだ。
どの立場でも、あんな事件があったなら仕方がないよ、という免罪符を利用して、自分のことだけを考えて生きてゆくと思う。なんと卑怯で惰弱な生き物であることか。
Posted by ブクログ
丈(ジョー)目線で語られるというのが新鮮な感じ。これまでは自分の事で精一杯だったジョーの印象がすっかり大人になったなと感慨深い。彼が勝利とかれんの橋渡し的活躍が今後の2人の未来に影響があるに違いない。起きてしまったことを思うと勝利が立ち直るには時間がかかるのは致し方ないけれどゆっくりでもいいから必ずかれんの元に戻って欲しい。
Posted by ブクログ
今回は、勝利のいなくなった日本での、かれんやマスター、由里子さんたちのその後が、丈の視点から語られています。
たいせつなものをうしなった悲しみを乗り越えて、かれんたちはすこしずつ前へと動き出そうとします。由里子さんはかれんの協力を得て自分の店を立ち上げることを決意し、マスターは鴨川のホームからおばあちゃんを引き取ることを考えはじめます。
ようやくクライマックスが見えはじめたようで、つづきが気になってきます。
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定番なおいしいコーヒーの淹れ方。話しをすっぽかしても付いていける展開と、ただ読み逃したところが気になってしまうという相変わらずな作風。ただちょっと小難しい展開に持って行きたいのかなぁと感じるのだが、イマイチそこがしっくりと来ない。
Posted by ブクログ
日本の丈視点での話。「私、あなたが弟で、ほんとによかった」とかれんが言うくらいいい弟だよ。いろいろあったもんだから、由里子さんからのかれんへの提案にもちょっとじんときちゃったり。うわ、いいところで次巻に続く。
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勝利のオーストラリア滞在中の日本サイド。
なんだか、みんないろんなことに悩みながら少しずつ前に進んでいるみたいだ。
ひとりだけの悩み。誰かと共有している悩み。悩みが輪をつくる。
勝利は無事かれんのもとに帰れるのか!?
Posted by ブクログ
前作から大きな方向転換を期待していたんですが、前作を丁寧に洗い直したといいますか、違う方向から見たという。物語としては進展せず、残念というか、はやく続きが読みたくてウズウズです。これでまた来年かー!
私のおいコー熱が冷めぬ前にもうすこし前進してくれないと困ります。
オーストラリアでの恋愛事情?気になります!
Posted by ブクログ
今回は日本にいる丈から視点のお話です。
丈がけっこう大人になったなーと。
それにしてもペースが遅いけど、このシリーズはこのペースがいいなーとも思いつつ、早く続き!となるのも事実でもどかしいです(笑)。
毎年夏が来る度に思い出したように買っているこのシリーズ。
次巻では物語が大きく動きだすみたいです。