村山由佳のレビュー一覧

  • 永遠。

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    さらっと読める短編がただただ心地よく、優しく染み込んでくる。

    そして恋が本物でも、愛を失うことはあるんだよねえ。
    それでも村山さんは知っている。

    ”いつか思い出の奥にしまわれてしまったとしても、
    かつてそのひとと心をやりとりしたっていう記憶だけは、永遠に残る”

    やっぱりこの人の作品好きだなあ。

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    2011年11月19日
  • 消せない告白 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season III

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    好事魔多し。まさにそんな一日になってしまった勝利。
    そして知る、身近な人たちが抱えるそれぞれの想い。
    勝利は考える、かれんへの想い、星野への思い、星野の想いを…

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    2011年11月09日
  • 永遠。

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    短い話の中に、ぎゅっと凝縮されているたくさんのこと。切ない、という言葉では表現出来ないような切なさが、そして温かみがある物語でした。

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    2011年09月17日
  • 青のフェルマータ

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    素晴らしい作品でした。

    声を失った里緒の周りにいる、アレックス、タグ、JB、ゲイリー、そしてイルカたち。
    優しくて鮮明な景色描写と、登場人物たちの人柄に心をうたれました。

    フェルマータ イン ブルー。

    この作品は一生忘れません。

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    2011年09月15日
  • きみのためにできること Peace of Mind

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    数多く読んだ村山由佳さんの作品の中では最高傑作だと思う。
    主人公の高瀬俊太郎は歴代の男性の主人公の中でも一番現実にいそうな感じで、かつ小説の登場人物らしい心情の変化をして行くところが素晴らしいと思いました。
    作者は二人の間で揺れ動く男性主人公を書かせたら天下一品。

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    2011年09月22日
  • 蜂蜜色の瞳 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season I

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    11/08/09購入。

    お世話になっている先生の本の虫の原点。

    初めて手にとった村山さんの本がこれ。
    うっかりしてセカンドシーズンから買ってしまった(笑)
    それでも主人公や登場人物の関係がしっかり書いてあって、
    十分この本から読んでも楽しめた。

    甘い!甘い!
    勝利がかれんを大事で大事で仕方ないことがすごく伝わって、
    でもすれちがってしまうこのもどかしさ。

    落ち着いた雰囲気でかかれた文章って好き。

    同居時代がすごく気になってきた。
    読まなくては!

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    2011年08月09日
  • すべての雲は銀の…(上)

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    表題は「すべての雲は銀の裏地を持っている」というどこかの国のことわざで、どんな不幸にもいい面はある、というような能天気な意味だそうです。その表題のとおり、いろいろな不幸を抱えた登場人物たちが明るくけなげに会話をして仕事をして信州の厳しい自然の中で生活していくという物語です。村山由佳の文章は読みやすく、ソフトクリームのような感触ですが、この小説もあっという間に読み終えてしまいます。主人公の男の子はタイプは違うにしろ、本質的にはほとんどきみのためにできることの主人公と同じに感じられます。このタイプの男の子が村山由佳の理想の男性像なのかもしれません。ところで、この物語の瞳子さんは忘れがたくなります。

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    2011年07月28日
  • 永遠。

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    こんなに素敵な「永遠」、自分も経験したいような情熱的ででも思いやりのある恋と主人公達。

    毎度のことながら世界観に引きこまれます。

    涙が出そうな場面もあり、ページが少ないながらもぎゅっといいものが
    凝縮された本でした。

    もっと読みたかった、という意味で★4つ!

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    2011年06月20日
  • 明日の約束 おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II

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    いつのまに、彼女はここまで凛ときれいになったんだろう。久々に二人で過ごす休日、「おとなの女」になったかれんに愛しさが募る反面、焦りや不安を感じる勝利。ひとり東京に戻り、一緒にいられない理不尽さに悶々としている頃、大家の裕恵さんの義理の弟が帰国する。一方、「風見鶏」のマスターの身辺も慌ただしくなり・・・。

    丈には丈の悩みがあり、マスターにはマスターの人生があり・・・それぞれの想いが交錯するこの巻は、今までのシリーズに比べればかなり落ち着いた雰囲気ではあると思う。
    個人的には、由里子さんが妊娠したとわかったときのマスターの態度がとてもかわいかったのと、かれんの同僚の桐島先生視点からのサイドストー

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    2011年04月22日
  • ヘヴンリー・ブルー

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    8歳年上の姉、春妃が自分のボーイフレンドと恋に落ちた。精神科医として働く、美しく、優しい姉と、やっと両想いになった同級生の歩太くんが。「嘘つき!一生恨んでやるから!」。口をついて出た、取り返しのつかないあの言葉。あの日に戻りたい。あの日に戻れたら。お姉ちゃん、お姉ちゃん、私は・・・・・・。

    人は誰もが、人には言えない心の傷を抱えている。そしてそれは、なかなか癒えるものではない。後悔を抱えながら、痛みを抱えながら、それでも生きていかなければならない人の業を、深く考えさせられる思いがした。
    著者の特別エッセイは、とてもおもしろかった。さすがは作家、言葉の言い回しや文章構成がとても文学的で、飽きず

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    2011年04月18日
  • 夜明けまで1マイル somebody loves you

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    憧れの先生と深い仲になってしまった大学生の「僕」。先生と生徒、おおっぴらにできないのは、それだけじゃない。マリコさんには夫がいるってこと。さらに問題は、「僕」はマリコさんに恋しているけど、彼女はどうなのかってことだ。一方、バンド仲間で幼なじみの「うさぎ」は、恋をしては泣きを見る恋愛下手。傷つく「うさぎ」が、「僕」には気になる──。

    自分がかつて目指していた世界を求めてひたむきに進む若者たちの姿が、この小説には書かれている。
    「うさぎ」の考え方は、自分ととてもよく似ていると思った。いいところをたくさん持っているのに、自分ではそれを自覚できなくて、そんな自分が大嫌いで、しかもいい恋愛をしたことが

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    2011年04月10日
  • 約束 村山由佳の絵のない絵本

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    ずっと読んでみたかった作品。中学受験の問題としてさまざまな学校で取り上げられており一部分しか読めていなかったので、その後、彼らがどうなったのか、気になっていた。
    子供の頃の約束、覚えていないなぁ。きっと彼らほど、心に刻まれるほどの出来事にあわなかったからなんだろうな。
    それにしても、この時期に読んだのが良くなかった。心がデリケートになりすぎていて、電車の中で、涙があふれてきて困った。
    三作品とも、「命」「生きる」「想う」を考えるものだった。ズシンと響くものだった。

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    2011年04月04日
  • 青のフェルマータ

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    両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝ってクラス彼女の島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて──。

    人は、誰もが自分の中に「痛み」を抱えているが、イルカたちとの触れ合いを通して、自分を見つめ直しながら一歩を踏み出していく様子が、とても感動的だった。海や波に関する描写は、実際に目の前で展開されているかと錯覚するほど幻想的だった。
    ただ、物語の中で、ゲイリーにもう少し救いを与えてあげてもよ

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    2011年03月23日
  • 野生の風

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    色に魅せられた染織家・多岐川飛鳥、野生動物のいのちを撮るカメラマン・藤代一馬。ふたりが出会ったのは、ベルリンの壁崩壊の夜。運命的な恋の予感はそのまま、アフリカでの再会へと結びつく。サバンナの大地で燃え上がる愛、官能の炎。しかし、思いがけない事実が発覚して──。

    主にアフリカを舞台にした物語で、そこに登場する人物と動物たちとの姿がまるでそのまま浮かび上がってくるかのような、透明感のある文章で読みやすかった。
    ハッピーエンドかと思いきゃまさかのラストに、胸の奥が痛くなった。
    飛鳥や一馬の仕事に対する想いの熱さに、自分の身近にいる人の存在を重ね合わせて見る思いがした。

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    2011年03月14日
  • もう一度デジャ・ヴ

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    テレビに映し出された風景に、僕は覚えがある。行ったことはないのに、確かのこの情景を僕は知っている──高校2年生の矢崎武志に起こったのは、既視体験デジャ・ヴ。前世で何があったのか、なぜ過去を追体験するのか。運命の人に再び出会うため、時空を超えて駆ける永遠の恋のリフレイン。

    現世と前世を行き来しながらの物語展開がおもしろかった。
    既視体験というものは自分も経験したことがあるが、この小説の中で描かれていることのように鮮明ではなかったように思う。
    不思議なもので、前世で一緒だった人間は現世でもちゃんと自分の周りに存在している。これは仏法の教えの中にもあるもので、前世と現世とのつながりは無駄ではないし

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    2011年03月14日
  • もう一度デジャ・ヴ

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    おおおおもしろかった!!!

    なんか運動ができて、なんか女の子にモテる高校二年生の矢崎武志が、テレビに映し出された情景に既視感を覚える。
    しかしそこは、行ったこともなければ見たこともない…しかし確かに自分はそこを知っていた。
    彼は意識を失う度にはるか昔、生まれる前の世界を体験する。
    その世界で彼は戦国の忍びの一族だった。
    前世で何があったのか、なぜ過去を追体験するのか。運命の人に再び出会う、時空を超えた永遠の恋。

    現代の世界と過去とが順番になっていて、最後に、ああ!となる感じ!

    もう、後味スッキリだよ!!
    おもしろかった!!!

    ファンタジーで、なんか凄く読み口が軽い。
    と思ったら後書きに

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    2011年03月03日
  • すべての雲は銀の…(下)

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    下巻。続きです。
    主人公の祐介や瞳子だけじゃなくて、茂市つぁんや桜ちゃん、母親などサブキャラのことも細かく描かれてて色々と考えさせられた。
    お兄さんと由美子さんは・・・って感じでした。
    最後の瞳子さんと祐介の関係がうふふって感じです。
    なんだか読んだあとに爽快感というか、心が温かくなる感じがしました。
    村山由佳だよなって作品。
    やっぱり年上の女の人と年下男の子だもんね。

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    2011年02月27日
  • すべての雲は銀の…(上)

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    ずっと読みたかった作品。
    ガツガツと読んだ。
    それだけこのお話に引き込まれていったんだと思います。
    まさに非現実空間なかむなび。
    祐介が変わっていく様子などがきゅんっときた。
    瞳子さんの自由奔放っぷりが羨ましかった。
    園主も頑固だけど筋が通っていて素敵だと思います。
    続きが早く読みたくて仕方なかった!

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    2011年02月27日
  • 夜明けまで1マイル somebody loves you

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    青春の恋愛を題材にしたお話。
    本屋さんに行って、何か恋愛系の本が読みたくて、そのとき売り出していてたまたま手に取った本。
    村山由佳は青春のまだ幼い気持ちをかくのがうまいと思う。
    純粋無垢というか・・・
    あとなんとも言えない間を表現しているあたりが好きだ。
    ちょっと背伸びしたくなる主人公の気持ちもわからなくもない。

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    2011年02月20日
  • すべての雲は銀の…(上)

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    村山由佳の作品では一番好きな本。
    信州の田舎宿で大学生が有機生活をしていく話。
    THE 鉄腕ダッシュのダッシュ村のように、そしてこの物語のの「かむなび」のように、有機な生活に憧れる。
    自分が思い描く理想の生活を物語として語ってくれるから、この小説が大好きだ。
    そして、この話を読んでいる今まさにこの瞬間に、物語と同じような農作業をしているのも面白い。場所は千葉だけどね(-ω-;)
    話として、体験として実演しているのであります。

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    2011年02月09日